JP3062118U - 多用途のポケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポケットを通常のハンカチを入れる以外に利
用できる多用途のポケットを提供する。 【解決手段】 表身頃１のポケット２入口に縫着された
細幅な表布３と、この表布の上端縁４とほぼ一致した位
置で表身頃１に上端縁を縫着され、下方を袋地２ａ，２
ｂ内に収納されたフラップ７と、前記表布３の下端縁５
とフラップ７の上端縁で袋地の開口部を縫着されたポケ
ット入口部と、からなる多用途のポケット。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、上衣の胸ポケット、ベストやパンツのポケット、腰ポケット等に設 けるポケットに関するもので、特に上衣やベストの左胸部分に通常形成されるポ ケットとしての形態を保持すると共に時にはポケットの表布上にフラップを引き 出し、これを利用して種々の用途に用いられるようにした多用途のポケットに関 する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のポケットは、表身頃の切り口において、表布の上端部を折り返した状態 で下端縁を表身頃及び袋地の前方と縫着し、表布の両端縁はそれぞれ折り返して 表身頃の切り口と縫着し、表身頃の切り口の上端部を袋地の後方と縫着して、箱 ポケットとしている。このポケットは通常左胸部分に形成され、中央に向かって やや傾斜した形で胸部のポケットである他、上衣を引き立たせるアクセントとな る表布として利用されてきた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のポケットは、表身頃の切り口に表布を縫着して箱ポケットを形成し、こ のポケットにハンカチ等を挿入し上衣を引き立たせるアクセントとして利用する のが通常となっている。しかし、表布に直接雨等が掛からないよう美麗に保持す るためのフラップがなく、また名札を取り付けたり、社名や宣伝文句を付した文 字や図形を表示するにはクリップや安全ピン等を表布部分又はその下方に取り付 ける必要があり、場合によっては表布部分を傷つけたり、ピン孔により変形して しまう欠点がみられた。

【０００４】 本考案の目的は従来の欠点を解消し、通常は袋地内に収納しているが、時には 表布の前面に引き出すことにより、雨ふたとして表布を保護したり、新たに名札 を取り付けたり、社名や宣伝文句を付した文字や図形の表示部として利用する他 、さらにこのフラップにシールを添付し、カラフルな表示ができる等多用途のポ ケットを提供しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、第１考案として表身頃のポケット入口に縫着され た細幅な表布と、この表布の上端縁とほぼ一致した位置で表身頃に上端縁を縫着 され、下方を袋地内に収納されたフラップと、前記表布の下端縁とフラップの上 端縁で袋地の開口部を縫着されたポケット入口部と、からなる多用途のポケット とした。

【０００６】 第２考案は、ポケット入口に表布を縫着し、この表布の上端縁とほぼ一致した 位置で、フラップの上端縁を表身頃の切り口に縫着し、このフラップの下方を袋 地内に収納し、時には前記フラップを袋地から表布の前面に引き出して雨ふた又 は広告用とし、アッピール用のデスプレー部として使用可能とした多用途のポケ ットとした。

【０００７】 第３考案は、上端縁を２つ折りした片玉縁とし、前記２つ折り縁と平行で下方 で表身頃の切り口及び袋地の前方と共に縫着し、両端縁はそれぞれ表身頃の両側 の切り口と縫着してポケットの入口部とした表布と、この表布の２つ折り縁とほ ぼ一致した位置で、表身頃の切り口を後方へ２つ折りした折込縁とし、この折込 縁に上端縁を縫着してポケット内に収納したフラップと、前記表布と前記フラッ プの裏面側に袋地の入口部をそれぞれ縫着されたポケット部と、からなる多用途 のポケットとした。

【０００８】 （作用） 第１考案では、表身頃のポケット入口部に縫着された表布と表身頃の切り口と 縫着されたフラップとにより、ハンカチ等を収納できる通常のポケットを構成し ている。フラップは表布の上端縁とほぼ一致した表身頃の折込縁に上端縁を縫着 されているので、通常フラップがポケット内の袋地に収納されていれば、表布の 上端縁に不自然な線が現れることなく、スタイルを崩すこともない。

【０００９】 またフラップを表布の前面に引き出すと、引き出されたフラップは表布を覆う と共にフラップ付きのポケットが構成され、またこのフラップの前面を利用して 名札を取付けたり、ディスプレー部として利用することができる等多用途のポケ ットとなっている。 ポケットは、上衣の胸ポケットの他、ベストやパンツのポケット、腰ポケット 等にも利用できる。

【００１０】 第２考案では、ポケットの入口に表布を縫着し、他方、表身頃の縫目部でフラ ップの上端縁を縫着し、常時は前記フラップをポケット内の袋地に収納したポケ ットとしてハンカチ等を収納できるようになっている。このフラップを表布の前 面に引き出して雨ふたとして表布の保護を図ることができ、又このフラップを利 用して広告用、アッピール用のデスプレー部として使用可能とした多用途のポケ ットを提供した。フラップは色付きのものを利用したり、裏地を取り付けたりし て、豪華に仕上げることもできる。

【００１１】 第３考案では、上端縁を２つ折りした片玉縁としてポケットの上端を一直線に 纏め、前記上端縁と平行な縫目部により表身頃の切り口及び袋地の前方と共に縫 着し、両端縁はそれぞれ表身頃の縦方向の切り口と縫着してポケットの入口部を 構成する細幅の表布とした。この表布の上端縁とほぼ一致した位置で、表身頃の 切り口を後方へ２つ折りした折込縁とし、この折込縁に上端縁を縫着したフラッ プを設けてポケットの袋地内に収容したので、通常フラップは前記細幅の表布の 後に隠れた状態となっている。

【００１２】 前記表布と前記フラップの裏面側に袋地の入口部をそれぞれ縫着してポケット 部を構成し遣い勝手のよい多用途のポケットを提供できた。

【００１３】

【考案の実施の形態】 上衣のポケットとして、通常はやや傾斜した２本の平行線を有する細幅の表布 が入口部にあり、ポケット内にハンカチ等を挿入してアクセントをつけるように 利用できる。本考案では、この表布の裏側の通常隠されているフラップを設けた ので、時にはこのフラップを表布の前面に引き出して表布を保護することができ 、フラップの前面に名札や宣伝文句等を付けることにより、ポケットを２種類以 上の多用途のポケットとした。

【００１４】

【実施例】

以下、実施例として上衣の場合を示した図面を説明する。図１は上衣の全体像 であり、図２及び図３はポケットを拡大して示した。 図１から図６において、１は表身頃、２はポケットで、袋地の前方２ａと、後方 ２ｂとからなっている。３は表布で、上端縁４を２つ折りした片玉縁とした。上 端縁４と平行で表布の下端縁５とにより表身頃１の切り口に縫着し、両端縁６、 ６はそれぞれ表身頃の略縦方向の切り口と縫着してポケット２の入口部を構成し た。７はフラップで、８は向当布を示す。

【００１５】 フラップ７は、表布３の上端縁とほぼ一致した位置で、表身頃の切り口を後方 へ２つ折りした折込縁９とし、この折込縁９に上端縁を縫着してポケット２内へ 収納するようにした。このフラップの裏には向当布８を設けると、フラップを表 布の前面に引き出した場合も、ポケットの入口内部が美麗である。フラップ７の 生地として、ディスプレー用に使い易い厚手の生地を用いたり、色付きにしたり して、アクセントをつけてもよい。

【００１６】 本件発明は上衣の他、ベストやパンツのポケットとして、又腰ポケット等あら ゆるポケットに応用することができる。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は上記のような構成としたので、通常のポケットとしての利用の他、フ ラップを表布の前面にだすことにより、表布を保護する雨ふたとしたり、新たに 名札を取り付けたり、社名や宣伝文句を付した文字や図形の表示部として利用す る他、さらにこのフラップにシールを添付し、カラフルな表示ができる等多用途 のポケットを提供することができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】 上衣の全体像を示す正面図

【図２】 ポケットの拡大正面図

【図３】 フラップを引き出した状態を示す拡大正面図

【図４】 図２のＡ−Ａ線による断面を示す拡大斜視図

【図５】 図２のＢ−Ｂ線による断面を示す拡大斜視図

【図６】 図３のＣ−Ｃ線による断面を示す拡大斜視図

【符号の説明】

１ 表身頃 ２ ポケット ３ 表布 ４ 上端縁 ５ 下端縁 ６ 両端縁 ７ フラップ ９ 折込縁

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 表身頃のポケット入口に縫着された細幅
   な表布と、この表布の上端縁とほぼ一致した位置で表身
   頃に上端縁を縫着され、下方を袋地内に収納されたフラ
   ップと、前記表布の下端縁とフラップの上端縁で袋地の
   開口部を縫着されたポケット入口部と、からなる多用途
   のポケット。
2. 【請求項２】 ポケット入口に表布を縫着し、この表布
   の上端縁とほぼ一致した位置で、フラップの上端縁を表
   身頃の切り口に縫着し、このフラップの下方を袋地内に
   収納し、時には前記フラップを袋地から表布の前面に引
   き出して雨ふた又は広告用とし、アッピール用のデスプ
   レー部として使用可能とした多用途のポケット。
3. 【請求項３】 上端縁を２つ折りした片玉縁とし、前記
   ２つ折り縁と平行で下方で表身頃の切り口及び袋地の前
   方と共に縫着し、両端縁はそれぞれ表身頃の両側の切り
   口と縫着してポケットの入口部とした表布と、この表布
   の２つ折り縁とほぼ一致した位置で、表身頃の切り口を
   後方へ２つ折りした折込縁とし、この折込縁に上端縁を
   縫着してポケット内に収納したフラップと、前記表布と
   前記フラップの裏面側に袋地の入口部をそれぞれ縫着さ
   れたポケット部と、からなることを特徴とする多用途の
   ポケット。