JP3061704B2 - 情報処理装置 - Google Patents

情報処理装置

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JP3061704B2
JP3061704B2 JP21617993A JP21617993A JP3061704B2 JP 3061704 B2 JP3061704 B2 JP 3061704B2 JP 21617993 A JP21617993 A JP 21617993A JP 21617993 A JP21617993 A JP 21617993A JP 3061704 B2 JP3061704 B2 JP 3061704B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像生成を行う情報処
理装置に関し、特に高速に画像を生成するための情報処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人間の視覚認識行動を利用し、注
視領域のみ高精細に画像生成し、その他の非注視領域は
非高精細に画像生成することにより、画像を高速に生成
するというものがある。例えば、特開平4−30238
1号公報に記載された技術では、コンピュータグラフィ
ックスにおける画像生成において、注視点検出装置とし
て眼球位置検出装置と頭部姿勢検出装置等の専用ハード
ウェアを使用し、そこからえられたデータより観察者の
視線の方向を計算し、モニタ上の注視点を計算する。ま
た、生成する画像の情報量を注視領域と非注視領域で差
別化することについては、画像の精細度を領域により変
える方法を使用している。
【0003】また、注視領域を画面内の固定した領域に
設定し、具体的には、画面の中央部に設定し、生成する
画像の精細度を注視領域と非注視領域で変える技術が特
開平3−233781号公報に記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平4−30238
1号公報の技術には、次の2つの問題がある。
【0005】まず、注視領域を知る方法として眼球位置
検出装置などの専用のハードウェアを用いなければなら
ない。
【0006】また、非注視領域を高速に画像生成する方
法として、精細度を変える方法しかあげられていない。
よって、画像生成で精細度を変えることのできない装置
では本発明を使用する事ができない。また、精細度を変
えることができる装置であってもより高速な画像生成が
必要になった場合に、画像生成の精細度をさらに低下さ
せるしか選択肢がない。
【0007】特開平3−233781号公報の技術は、
注視領域を画面内で変えることができない。また、上記
と同様に、より高速な画像生成が必要になった場合に、
画像生成の精細度をさらに低下させるしか選択肢がない
という問題もある。
【0008】本発明の目的のひとつは、専用のハードウ
ェアを使用せずに、注視領域を決定できる情報処理装置
を提供することである。
【0009】本発明の別の目的は、注視領域と非注視領
域とで生成する画像データの情報量を差別化する方法と
して、精細度を変える以外の方法を用いた情報処理装置
を提供することである。
【0010】
【課題を解決しようとする手段】専用のハードウェアを
使用せずに、注視領域を決定するために、表示される画
像データを生成する際の元データとなる画像元データを
記憶する画像元データ記憶装置と、上記画像元データを
元に画像データを生成する画像生成装置と、上記生成さ
れた画像データを記憶する画像データ記憶装置と、上記
画像データを読みだして出力する画像表示装置と、表示
画面を有し、上記読みだされた画像データを上記表示画
面上に表示する表示手段とを有する情報処理装置におい
て、上記表示画面に表示されている画像データをスクロ
ールする指示を受付ける受付手段を有し、上記画像デー
タ生成手段は、上記画像元データを元に上記画像データ
を生成する際、上記指示により、上記表示画面の中央か
らスクロールの方向と逆方向側にずれた予め定められた
領域を利用者が注目して見ている注視領域であるとし
て、上記注視領域以外の部分に表示される画像データと
比較して多くの情報量を持つように、上記注視領域に表
示される画像データを生成し、上記注視領域以外の領域
は注目して見ていない非注視領域であるとして上記注視
領域に表示される画像データと比較して少ない情報量を
持つように画像データを生成する画像データ生成手段を
有することとしたものである。
【0011】また、画面上のある場所、あるいはある領
域の指定を受付ける受付手段が設けられているとき、ま
たは新規に設けることによって利用者はその周辺を注目
していると考え、位置等の指定を入力されて、その周辺
を注視領域とするものである。
【0012】また、注目されると予測される対象物であ
るかどうかを示す情報を記憶する属性記憶手段を設け、
その対象が画面上に表示されると、利用者はその対象を
注目すると考え、その対象周辺を注視領域とするもので
ある。
【0013】さらに、上記のいずれにも該当しないた
め、注視領域が決定されなかったときは、利用者は通常
画面の中央を見ていると考え、画面の中央を注視領域と
するものである。画像元データから画像データを生成す
る際に表示領域を決定し、画面中央を検出する必要があ
るが、この位置については、画像元データから容易に決
定することができる。
【0014】次に、画像生成の高速化のために、生成さ
れる画像データが有する情報量を注視領域かどうかで差
別化する方法として、上記画像データ生成手段は、以下
の方法を採用する。
【0015】ひとつは、明度階調の数を(例えば256
階調から16階調に)注視領域と非注視領域で変えるも
のである。
【0016】または、画像がカラーの場合、表示色数を
(例えば1600万色から4096色に)注視領域と非
注視領域で変えるものである。
【0017】または、画像生成プログラムで使用する演
算の精度を(例えば倍精度演算から単精度演算に)注視
領域と非注視領域で変えるものである。
【0018】または、画像生成のアルゴリズムで画像の
品質を司るパラメータ(例えばレイトレーシングの光線
のトレース回数)を、注視領域と非注視領域で変えるも
のである。
【0019】または、動く物体が有るときのように画像
が時間経過によって変化している場合、ある時間内に生
成される画像の数を(例えば、注視領域が3回画像生成
を行う間、非注視領域は1回しか画像生成を行わないよ
うにする等)注視領域と非注視領域で変えるものであ
る。
【0020】
【作用】上記のように構成すると、画面全体がある方向
にスクロールしているとき、人間はスクロールの方向と
逆の方向に注目すると考えて、注視領域を画面の中央か
らスクロールの逆方向側にずれた位置に設定できる。ス
クロールの方向については、利用者の指示、または画像
元データにスクロールの情報が含まれている場合は画像
元データから、容易に決定することができる。
【0021】上記の他の手段によっても容易に注視領域
を決定でき、本発明により、専用のハードウェアを使用
せずに、注視領域を予測することができる。
【0022】また、本発明によれば、注視領域と非注視
領域で画像データの有する情報量を差別化する方法とし
て、精細度を変える以外の方法を提示できるので、精細
度を変えることができない装置においても高速な画像生
成が可能になる。
【0023】
【実施例】本発明の実施例として、画像生成に本発明を
使用した、建築設計支援用CADシステムの例を示す。
図1は、実施例のブロック図である。本システムは、デ
ィスプレイ11と、コンピュータ12と、画面上の場所
または領域の指定を受付ける受付手段であるマウス13
と、利用者が前進する、後退する、右を向く、左を向く
等の指示を入力し、それにより結果的にスクロールの指
示を受付ける受付手段であるキーボード14とを有す
る。コンピュータ12はさらに、画像元データを記憶す
る手段であるとともに、注目されると予測される表示対
象物であるかどうかを示す情報を記憶する属性記憶手段
である画像元データ記憶装置15と、画像データ記憶装
置16と、画像生成装置である演算装置17と、画像表
示装置18とを有する。演算装置17は、画像データ生
成手段、方向決定手段、注目対象物決定手段の機能を有
する。画像元データ記憶装置15にはあらかじめ建築物
のデータが、複数の平面の集合体として記憶されてい
る。各々の平面のデータとしては、頂点の3次元座標デ
ータと、平面の色、光の反射率、光の散乱率などが記憶
されている。たとえば立方体ならば6つの正方形の平面
の集合体として記憶されており、各々の平面の頂点の3
次元座標位置データによって立方体の位置や大きさや向
きが決まる。また、画像元データ記憶装置15には、空
間内の任意の位置に、任意の数の光源をデータとして記
憶することができる。光源は、その3次元座標位置、明
るさ、色が、数値として記憶されている。演算装置17
はそれを元に、建築物内の任意の地点からの風景を計算
して画像データ記憶装置16に画像データを生成し、そ
れが画像表示装置18によってディスプレイ11に表示
される。画像データ記憶装置16に生成される風景のデ
ータは、画像を2次元格子に区分し、各々の区分された
領域の明るさと色のデータを数値化したものである。演
算装置17は、画像元データと、視点の位置を入力とし
て与えることにより、最終的に画像の任意の区分された
領域(便宜上、区分された領域は点として計算される)
に到達する光を逆方向に追跡し、光が画像元データ記憶
装置15に記憶されている平面と交差する都度に、交差
した平面の色、光の反射率、光の散乱率から、光の進行
方向、色、明るさがどのように変化したかを計算する。
この計算は光の逆方向への追跡が光源に達するか、光が
あらかじめ設定された値未満に減衰するまで行われる。
光の逆方向への追跡が光源に達した場合、光源の色、明
るさと、光源に達するまでの光の変化から、最終的に画
像上の区分された領域の色と明るさを求める。光が減衰
してしまった場合は、その方向からの光は画像情報に影
響を与えないと考える。以上の計算を、画像上のすべて
の区分された領域に対して行うことにより、演算装置1
7は、画像元データ記憶装置15に記憶されている画像
元データから、画像を生成し、画像データ記憶装置16
に転送することができる。このシステムによって、設計
段階で完成時の建築物内を仮想的に散策することができ
るようになっている。また、マウス13の移動情報は演
算装置17に伝えられ、それを元に演算装置17はマウ
スカーソル19の位置を計算し、ディスプレイ11に表
示された任意の点を指し示すことができ、仮想的な建物
の中で、例えば照明のスイッチを押す等の操作を再現す
ることができる。キーボード14は、建物内での移動な
どを指示するためのものである。キーボード14の所定
のキーを入力すると、それは演算装置17に伝わり、演
算装置17はそれを元に、仮想的な建物の中での仮想的
な移動を計算し、生成する画像データに反映させ、最終
的にディスプレイ11に表示させる。移動などの指示と
しては、前進する、後退する、右を向く、左を向くの4
つから選ぶことができる。マウスカーソル19は、現在
マウスが指している位置を示すもので、キーボード14
により任意に表示、非表示を選ぶことができる。ディス
プレイ11に表示されている画像で、点線で囲まれてい
る領域が、注視領域110である。それ以外の画面上の
領域は、非注視領域である。本実施例では、建築物内を
移動するときや照明スイッチをいれた際など、リアルタ
イムに画面情報を書き換える際に、画像生成の高速化の
ため本発明を使用している。
【0024】図2は、コンピュータ12が実行するプロ
グラムをフローチャートで表したものであり、その中
で、注視領域を予測する部分のみを抜きだしたものであ
る。注視領域の決定が本図のフローによりされた後に、
後述する図3のフローにおいて画像生成が行われる。ま
ず、右を向く操作をキーボード14から入力したとき、
画面全体は左向きにスクロールし、利用者はおもに画面
の右側を見ていると画面演算装置17は判断し、注視領
域を画面の右側に設定する(ステップ21、ステップ2
5)。左を向く操作をした場合も、左右が逆になるだけ
で、同様である(ステップ22、ステップ26)。な
お、画面スクロールの応用として、たとえば階段をのぼ
っている時は注視領域を画面の上側に、階段を降りてい
るときは画面の下側に設定するというようなことも可能
である。次に、マウスカーソル19が表示になっている
かをチェックし、表示になっていれば、利用者はおもに
マウスカーソル17の周辺を見ていると考え、注視領域
に設定する(ステップ23、ステップ27)。キーボー
ド14からマウスカーソルが非表示の指示があった場合
は、画面上に表示される物体すべてについて、注目され
ると予測される物体であるかどうかを示す属性を調べ、
データ作成時に注目されると予測された物体(建築物の
場合は、彫刻等であり、ゲームに関する表示の場合は敵
の飛行機等である)が存在するならば、その物体周辺を
注視領域に設定する(ステップ24、ステップ28)。
属性は、画像元データ記憶装置15に格納されており、
注目されると予測される物体である場合は、フラグが立
っている。以上どれにも当てはまらないときは、特に注
目する要素がなく、利用者は画面中央を見ていると考
え、注視領域を画面中央に設定する。これに該当する場
合としてはなんらの操作も利用者から入力されなかった
場合である(ステップ29)。このようにして、このシ
ステムでは注視点検出装置などの特別なハードウェアを
用いずに、注視領域を予測している。
【0025】図3は、コンピュータ12が実行するプロ
グラムをフローチャートで表したものであり、その中
で、画像生成をしている部分のみを抜きだしたものであ
る。図2のフローで注視領域が決定された後、本図のフ
ローが実行される。まず、移動等の画面を書き換えるよ
うな操作の有無を調べ(ステップ31)、もしも画面を
書き換えるような操作があれば、注視領域は相対的に多
くの情報量を持つ画像データを生成する画像生成プログ
ラムで、非注視領域は相対的に少ない情報量を持つ画像
データを生成する画像生成プログラムで、画像データが
生成される。(ステップ33、ステップ34)。ここ
で、画面を書き換える操作とは、利用者のスクロール操
作等および、エレベータが動いているというような動き
の有るものが表示されている状況を指す。注視領域と非
注視領域の画像生成プログラムは、以下の表1に書かれ
ているように差別化されており、注視領域の画像生成プ
ログラムは実行速度は相対的に遅いが、非注視領域の画
像生成プログラムに比べて相対的に情報量の多い画像デ
ータを生成するものを使用する。
【0026】
【表1】
【0027】この表1は、画像生成において、注視領域
と非注視領域の画像の情報量を差別化する方法の一覧で
ある。公知例の精細度を変える方法も含め、6つの方法
がリストアップされている。
【0028】非注視領域の画像生成プログラムは、生成
される画像データの情報量は相対的に少なくなるもの
の、非注視領域の画像生成プログラムに比べて相対的に
高速に画像を生成するものを使用する。なお、画面を書
き換えるような操作がなかった場合は、前回の書き換え
で相対的に少ない情報量で生成された画像データを、注
視領域と同等の情報量の多い画像データを生成する画像
生成プログラムで書き直す作業をする(ステップ32、
ステップ35)。なお、画像生成の際に注視領域と非注
視領域を分けて生成する方法については、図6で後述す
る。
【0029】図4は、実際にこのシステムを使用して建
築物の中を仮想的に散策しているときにディスプレイ1
1に表示される画面の例である。図内の点線(点線で囲
まれる領域の大きさは、使用目的に応じて決める)は、
そこで囲まれた領域が注視領域であることを示すもので
あり、実際には点線自体は画面には表示されない。な
お、実施例では便宜上注視領域を長方形の領域としてい
るが、実際には円形、楕円形(利用者の目は2つ有るた
め楕円型が理想的である)、その他さまざまな形状の領
域が考えられる。
【0030】画面41は、建築物内の通路を前進してい
るときの画面である。画面の上下左右へのスクロールは
なく、マウスカーソルは非表示になっている。また、画
面上には特に注目すべき物体はないため、注視領域は画
面の中央になっている。
【0031】画面42は、前進途中で通路が右曲がりに
なったため、右を向く操作を行ったときの画面である。
画面全体が左側にスクロールするため、注視領域は画面
の右寄りになっている。
【0032】画面43は、建築物内の通路を前進しなが
ら、照明431を点灯させるために照明スイッチ432
を押そうとマウスカーソル433を表示したときの画面
である。マウスカーソル433の周辺が、注視領域とな
る。
【0033】画面44は、建築物内の通路を前進してい
る途中、建築物のデータ作成時に、あらかじめ注目する
と予測された物体(この例では彫刻441)と遭遇した
際の画面である。彫刻441は、建築物のデータ作成時
に注目されるという属性を設定されているため、その周
辺が注視領域となる。
【0034】次に、前述の表1に示す方法のうち、精細
度を変える以外の5つの方法について説明する。
【0035】明度階調の数を変える方法は、モノクロの
画像を生成する装置において、画面上の明度を計算する
際、その明度の階調の数を変える方法である。一般に、
明度を細かい階調に分けて、画像生成すると、より情報
量の多い画像データが生成できるが、画像生成に時間が
かかる。例えば、通常の画像の明度が256階調の装置
の場合、注視領域の画像生成は256階調のままで、非
注視領域の画像を16階調に落として生成することによ
り、全体の計算量が減少し、画像生成時間を短縮するこ
とができる。なお、この方法を使用すると、異なる明度
階調の画像データを同一のデータフォーマットに変換し
なければならなくなる。そのためには、相対的に明度階
調の数の少ない画像データの明度階調を、相対的に明度
階調の数の多い画像データの明度階調にあわせて補正す
る。補正にはさまざまな方法が考えられるが、最も簡単
な方法として数1の方法がある。数1については、後ほ
ど詳しく解説する。
【0036】表示色数を変える方法は、カラー画像を生
成する装置において、画面上の色を計算する際、その色
数を変える方法である。一般に、表示色数を細かく区分
して画像生成すると、より情報量の多い画像データが生
成できるが、画像生成に時間がかかる。例えば、通常の
画像の色数が1600万色(赤、青、緑、それぞれ25
6階調)の装置の場合、注視領域の画像生成の計算は1
600万色のままで、非注視領域の画像を4096色
(赤、青、緑、それぞれ16階調)に落として計算する
ことにより、全体の計算量が減少し、画像生成時間を短
縮することができる。なお、この方法を使用すると、明
度階調を変える方法と同じく、異なる色数の画像データ
を一つの画像データとして扱わなければならなくなる。
そのためには、相対的に色数の少ない画像データの色
を、相対的に明度階調の数の多い画像データの色にあわ
せて補正する。補正にはさまざまな方法が考えられる
が、最も簡単な方法は、色を赤、青、緑の3原色に分
け、それぞれの原色の明度について、数1であげた補正
方法を取ることである。数1については、後ほど詳しく
解説する。
【0037】画像生成プログラムで使用する演算の精度
を変える方法は、画像生成をする際の3次元座標演算、
明度計算、色計算等のプログラムで使用する演算の精度
を変える方法である。一般に、画像生成で使用する演算
の精度が高いほど、より情報量の多い画像データが生成
できるが、画像生成に時間がかかる。例えば、通常の画
像生成の内部演算で使用する数値の精度を16桁とする
と、非注視領域の画像生成の演算精度を9桁にすること
で、全体の計算量を減らし、画像生成時間を短縮するこ
とができる。
【0038】画像生成アルゴリズムの品質を司るパラメ
ータを変える方法は、画像生成する際に使用する画像生
成アルゴリズムに画像情報量と生成速度を司るパラメー
タがある場合、注視領域を生成する際と非注視領域を生
成する際でそのパラメータの値を変える方法である。例
えば、画像生成のアルゴリズムにレイトレーシングを使
用している場合、光線のトレース数を多くするほどより
情報量の多い画像データが生成できるが、画像生成に時
間がかかる。光線のトレース回数を、注視領域は多く非
注視領域は少なく設定することで、画像生成時間を短縮
することができる。
【0039】ある時間内で画像生成の回数を減らす方法
は、例えば、注視領域が3回画面生成を行うあいだ非注
視領域は1回しか画像生成を行わない。または、1秒間
に注視領域の画像生成を24回行うのに対し非注視領域
の画像生成は6回しか行わない等の、一定時間内の非注
視領域の画像生成回数を間引く方法である。この方法
は、画像生成の度に画像を計算する装置だけでなく、画
像生成の際にあらかじめ計算された画像データを使用す
る場合でも、画像データをディスプレイの画像記憶装置
に転送する量が少なくなるため、画像生成時間を短縮す
ることができる。
【0040】実際には、ここにあげたすべての方法を適
用するのではなく、本発明を使用する装置を設計する時
点で、画像生成する対象および画像生成アルゴリズム等
によって向き不向きを考え、十分な速度を得ることがで
き、かつ、利用者が見て主観的に画像の質が低下しない
と思われる方法(または複数の方法の組み合わせ)を選
んで適用する。
【0041】図5は、本発明のもう一つの実施例であ
り、お絵描きソフトで、画面に表示しきれない大きさの
画像元データの一部を画面に表示して、編集している例
である。この装置は、画像元データ記憶装置51、演算
制御装置52、ディスプレイ画像記憶装置53、キーボ
ード54、ディスプレイ55から構成されている。演算
制御装置52は、キーボード54からの指定された領域
の画像データを、画像元データ記憶装置51からディス
プレイ画像記憶装置53に転送する。この例では、画像
元データ記憶装置51に記憶された画像元データはあら
かじめ計算済のため、表1の精細度を変える方法、明度
階調の数を変える方法、表示色数を変える方法、画像生
成プログラムで使用する演算の精度を変える方法、画像
生成アルゴリズムの品質を司るパラメータを変える方法
は効果がない。この実施例では、キーボード54からの
指示で画像データの表示領域をスクロールさせるとき、
スクロールの逆方向側を注視領域として設定し、ある時
間内での画像転送(演算制御装置52内のCPUのmo
ve命令により画素単位で転送する)の回数を減らす方
法を使用することで、画像元データ記憶装置51からデ
ィスプレイ画像記憶装置53に転送する画像データの情
報量を減らし、高速なスクロールを実現する。画像元デ
ータからその一部を画像データとして転送することも、
画像生成の一方法だと考えられるので、この事例も本発
明の実施例の一つであるといえる。
【0042】図6は、注視領域と非注視領域を分けて画
像生成する際の実現方法の一つである。画像データを画
像区分61〜画像区分69に分ける。ここで、画像区分
61は注視領域であり、画像区分62〜画像区分69は
非注視領域である。任意の位置、大きさの長方形の領域
の画像生成ができる場合、画像元データから、画像区分
61に相当する部分の画像データを相対的に多くの情報
量を持つように画像生成し、さらに、画像元データか
ら、画像区分62〜画像区分69に相当するそれぞれの
部分の画像データを相対的に少ない情報量を持つように
画像生成する。生成されたそれぞれの部分の画像データ
は、最終的に一つの画像データ記憶装置に転送され、一
つの画像データとして完成する。なお、注視領域、すな
わち画像区分61の位置によっては、画像区分62〜6
9のうちのいくつかの面積が0になることもありうる。
【0043】数1は、明度階調の補正のための式であ
る。相対的に明度階調の数の多い画像データの明度階調
の数をP、相対的に明度階調の数の少ない画像データの
明度階調の数をQとする。この時、両者の明度階調が表
す、最も明るい明度と、最も暗い明度が等しいとする
と、補正前の明度階調データX(Xは0からQ−1まで
の整数)から、補正後の明度階調データZ(Zは0から
P−1までの整数)は次のように求める。
【0044】
【数1】 Z=X×(P÷Q) 実際には、P÷Qは定数であり、またP、Qは2のn乗
の数になっていることが多いので、数1はビットシフト
のみで実現できることが多い。
【0045】
【発明の効果】本発明により、専用のハードウェアを使
用せずに、注視領域を決定することができ、注視領域で
あるかどうかにより画像生成の方法を変えるため、画像
生成の高速化を行うことができる。
【0046】また、画像生成時の生成される画像データ
の有する情報量を変える方法が複数あるので、必要に応
じて使い分けたり、組み合わせたりすることで、画像を
より高速に生成する装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を建築設計支援CADに適用したシステ
ムのブロック図である。
【図2】コンピュータで実行されるプログラム1(注視
領域の設定)のフローチャートである。
【図3】コンピュータで実行されるプログラム2(画像
生成)のフローチャートである。
【図4】ディスプレイの表示画面の説明図である。
【図5】本発明をお絵描きソフトを実行するシステムに
適用した場合のブロック図である。
【図6】注視領域と非注視領域を分けて画像生成する方
法の説明図である。
【符号の説明】
11…ディスプレイ、12…コンピュータ、13…マウ
ス、14…キーボード、15…画像元データ記憶装置、
16…画像データ記憶装置、17…演算装置、18…画
像表示装置、19…マウスカーソル、110…注視領
域。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示される画像データを生成する際の元デ
    ータとなる画像元データを記憶する画像元データ記憶装
    置と、 上記画像元データを元に画像データを生成する画像生成
    装置と、 上記生成された画像データを記憶する画像データ記憶装
    置と、 上記画像データを読みだして出力する画像表示装置と、 表示画面を有し、上記読みだされた画像データを上記表
    示画面上に表示する表示手段とを有する情報処理装置に
    おいて、 上記表示画面に表示されている画像データをスクロール
    する指示を受付ける受付手段を有し、 上記画像生成装置は、 上記画像元データを元に上記画像データを生成する際、
    上記指示により、上記表示画面の中央からスクロールの
    方向と逆方向側にずれた予め定められた領域を利用者が
    注目して見ている注視領域であるとして、上記注視領域
    以外の部分に表示される画像データと比較して多くの情
    報量を持つように、上記注視領域に表示される画像デー
    タを生成し、上記注視領域以外の領域は注目していない
    非注視領域であるとして上記注視領域に表示される画像
    データと比較して少ない情報量を持つように画像データ
    を生成する画像データ生成手段を有することを特徴とす
    る情報処理装置。
  2. 【請求項2】表示される画像データを生成する際の元デ
    ータとなる画像元データを記憶する画像元データ記憶装
    置と、 上記画像元データを元に画像データを生成する画像生成
    装置と、 上記生成された画像データを記憶する画像データ記憶装
    置と、 上記画像データを読みだして出力する画像表示装置と、 表示画面を有し、上記読みだされた画像データを上記表
    示画面上に表示する表示手段とを有する情報処理装置に
    おいて、 上記画像元データのうち上記表示画面に表示されている
    上記画像データに対応した上記画像元データから、上記
    表示画面に表示されている画像データをスクロールする
    方向を決定する方向決定手段を有し、 上記画像生成装置は、 上記画像元データを元に上記画像データを生成する際、
    上記決定された方向により、上記表示画面の中央からス
    クロールの方向と逆方向側にずれた予め定められた領域
    を利用者が注目して見ている注視領域であるとして、上
    記注視領域以外の部分に表示される画像データと比較し
    て多くの情報量を持つように、上記注視領域に表示され
    る画像データを生成し、上記注視領域以外の領域は注目
    していない非注視領域であるとして上記注視領域に表示
    される画像データと比較して少ない情報量を持つように
    画像データを生成する画像データ生成手段を有すること
    を特徴とする情報処理装置。
  3. 【請求項3】表示される画像データを生成する際の元デ
    ータとなる画像元データを記憶する画像元データ記憶装
    置と、 上記画像元データを元に画像データを生成する画像生成
    装置と、 上記生成された画像データを記憶する画像データ記憶装
    置と、 上記画像データを読みだして出力する画像表示装置と、 表示画面を有し、上記読みだされた画像データを上記表
    示画面上に表示する表示手段とを有する情報処理装置に
    おいて、 上記画像元データにより表される表示対象物について、
    注目されると予測される表示対象物であるかどうかを示
    す情報を記憶する属性記憶手段と、 上記表示画面に表示される上記画像データに対応した上
    記表示対象物が、上記注目される表示対象物であるかど
    うかを上記属性記憶手段の有する情報から決定する注目
    対象物決定手段とを有し、 上記画像生成装置は、 上記画像元データを元に上記画像データを生成する際、
    上記表示画面中の上記決定された表示対象物を含む予め
    定められた領域が、上記表示画面全体の中で利用者が注
    目して見ている注視領域であるとして、上記注視領域以
    外の部分に表示される画像データと比較して多くの情報
    量を持つように、上記注視領域に表示される画像データ
    を生成し、上記注視領域以外の領域は注目していない
    注視領域であるとして上記注視領域に表示される画像デ
    ータと比較して少ない情報量を持つように画像データを
    生成する画像データ生成手段を有することを特徴とする
    情報処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2および3のうちの何れか1項
    記載の情報処理装置であって、 上記画像データ生成手段は、 注視領域が決定されなかったときは、上記画像元データ
    を元に上記画像データを生成する際、上記表示画面中の
    予め定められた中央領域が、上記表示画面全体の中で利
    用者が注目して見ている注視領域であるとして、上記注
    視領域以外の部分に表示される画像データと比較して多
    くの情報量を持つように上記注視領域に表示される画像
    データを生成し、上記注視領域以外の領域は注目してい
    ない非注視領域であるとして上記注視領域に表示される
    画像データと比較して少ない情報量を持つように画像デ
    ータを生成することを特徴とする情報処理装置。
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