JP3060665B2 - 石炭灰中の未燃炭素の除去方法 - Google Patents
石炭灰中の未燃炭素の除去方法Info
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Landscapes
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Extraction Or Liquid Replacement (AREA)
- Separation Of Solids By Using Liquids Or Pneumatic Power (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石炭灰(例えばフライア
ッシュ)中の未燃炭素の除去方法に係り、特に、火力発
電所等で発生するフライアッシュ中に含まれる未燃炭素
を除去することにより、フライアッシュの有効利用及び
未燃炭素の再利用を図る、石炭灰中の未燃炭素の除去方
法に関する。
ッシュ)中の未燃炭素の除去方法に係り、特に、火力発
電所等で発生するフライアッシュ中に含まれる未燃炭素
を除去することにより、フライアッシュの有効利用及び
未燃炭素の再利用を図る、石炭灰中の未燃炭素の除去方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】火力発電所等で発生する石炭灰の用途
は、集塵機で集塵されたフライアッシュと称される石炭
灰の一種がセメント原料、コンクリート用混和材等とし
て利用されているのみで、燃焼本体部で発生する石炭灰
は主に埋め立て用として廃棄されているのが現状であ
る。
は、集塵機で集塵されたフライアッシュと称される石炭
灰の一種がセメント原料、コンクリート用混和材等とし
て利用されているのみで、燃焼本体部で発生する石炭灰
は主に埋め立て用として廃棄されているのが現状であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近、公害
防止の観点よりNOx の発生量を抑制するために、燃焼
温度を下げていることから、不完全燃焼により石炭灰の
未燃炭素分の含有量が多くなっている。
防止の観点よりNOx の発生量を抑制するために、燃焼
温度を下げていることから、不完全燃焼により石炭灰の
未燃炭素分の含有量が多くなっている。
【0004】一般に、未燃炭素の大部分は、集塵機でフ
ライアッシュと共に集塵される。このため、このフライ
アッシュをコンクリート混和材として使用した場合、A
E減水剤等の混和剤が未燃炭素分に吸着され、コンクリ
ートの作業性の向上を阻害すると共に、コンクリート自
体の性能を低下させる。しかも、コンクリートの打設時
にはブリージング水と共に未燃炭素分が浮き上がり、コ
ンクリートの打継部に黒色の層ができる等の問題点も生
じる。
ライアッシュと共に集塵される。このため、このフライ
アッシュをコンクリート混和材として使用した場合、A
E減水剤等の混和剤が未燃炭素分に吸着され、コンクリ
ートの作業性の向上を阻害すると共に、コンクリート自
体の性能を低下させる。しかも、コンクリートの打設時
にはブリージング水と共に未燃炭素分が浮き上がり、コ
ンクリートの打継部に黒色の層ができる等の問題点も生
じる。
【0005】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであって、石炭灰から未燃炭素分を容易かつ効率的
に分離除去する方法を提供することを目的とする。
ものであって、石炭灰から未燃炭素分を容易かつ効率的
に分離除去する方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の石炭灰中の未燃
炭素の除去方法は、粉末状の石炭灰を水及び水よりも軽
比重の非水溶媒と共に撹拌混合した後、静置して、石炭
灰を含む水層と、未燃炭素を含む非水溶媒層とに分離す
ることを特徴とする。
炭素の除去方法は、粉末状の石炭灰を水及び水よりも軽
比重の非水溶媒と共に撹拌混合した後、静置して、石炭
灰を含む水層と、未燃炭素を含む非水溶媒層とに分離す
ることを特徴とする。
【0007】本発明において、石炭灰と水及び非水溶媒
とを混合する手順としては特に制限はなく、予め調製し
た水−非水溶媒混合系に石炭灰を添加して撹拌混合して
も良く、また、水及び非水溶媒のいずれか一方に石炭灰
を分散させた後、水及び非水溶媒の他方を添加して撹拌
混合しても良い。更に、石炭灰に対し水及び非水溶媒を
同時に添加して撹拌混合しても良い。
とを混合する手順としては特に制限はなく、予め調製し
た水−非水溶媒混合系に石炭灰を添加して撹拌混合して
も良く、また、水及び非水溶媒のいずれか一方に石炭灰
を分散させた後、水及び非水溶媒の他方を添加して撹拌
混合しても良い。更に、石炭灰に対し水及び非水溶媒を
同時に添加して撹拌混合しても良い。
【0008】水と非水溶媒の混合割合は、特に制限はな
いが、通常の場合、水40〜90体積%に対して非水溶
媒60〜10体積%の割合とされる。また、処理する石
炭灰に対する水−非水溶媒の添加割合についても特に制
限はないが、通常の場合、石炭灰10重量部に対して、
水−非水溶媒混合液50〜500重量部となるようにす
るのが好ましい。
いが、通常の場合、水40〜90体積%に対して非水溶
媒60〜10体積%の割合とされる。また、処理する石
炭灰に対する水−非水溶媒の添加割合についても特に制
限はないが、通常の場合、石炭灰10重量部に対して、
水−非水溶媒混合液50〜500重量部となるようにす
るのが好ましい。
【0009】本発明において、非水溶媒としては、極性
が低く疎水性であると共に、水よりも比重の小さいもの
を用いる。なお、この非水溶媒は、後工程の未燃炭素の
回収を容易にするために、沸点の低いものが好ましい。
具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、灯油、軽油等が好適である。
が低く疎水性であると共に、水よりも比重の小さいもの
を用いる。なお、この非水溶媒は、後工程の未燃炭素の
回収を容易にするために、沸点の低いものが好ましい。
具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素、灯油、軽油等が好適である。
【0010】石炭灰を水及び非水溶媒と共に混合した
後、静置することにより、石炭灰は下層の水層中に、ま
た、未燃炭素は上層の非水溶媒層中に分離される。水層
中に分離された石炭灰は、濾過、遠心分離、蒸発乾固な
どにより容易に回収することができる。一方、非水溶媒
中に分離された未燃炭素は、当該非水溶媒を留去するこ
とにより容易に回収することができる。
後、静置することにより、石炭灰は下層の水層中に、ま
た、未燃炭素は上層の非水溶媒層中に分離される。水層
中に分離された石炭灰は、濾過、遠心分離、蒸発乾固な
どにより容易に回収することができる。一方、非水溶媒
中に分離された未燃炭素は、当該非水溶媒を留去するこ
とにより容易に回収することができる。
【0011】
【作用】本発明の方法は、フライアシュなどの石炭灰と
未燃炭素との化学的親和性の差を利用して分離するもの
である。
未燃炭素との化学的親和性の差を利用して分離するもの
である。
【0012】即ち、石炭灰は、シリカ、アルミナ、アル
カルを主成分とする無機物であり、親水性の物質であ
る。これに対し、未燃炭素は石炭灰同様に比重が1より
大きいものの、親油性の物質である。従って、比重が1
よりも小さく親油性の非水溶媒と水との混合液を分離液
とし、これに粉末状の石炭灰を投入した後、撹拌混合す
ると、石炭灰は比重が1より大きいため下層である水層
に移行する。一方、未燃炭素には比重が1より小さい非
水溶媒の分子が吸着して上層に浮上させる。これによっ
て、無機質の灰分と未燃炭素とが分離される。
カルを主成分とする無機物であり、親水性の物質であ
る。これに対し、未燃炭素は石炭灰同様に比重が1より
大きいものの、親油性の物質である。従って、比重が1
よりも小さく親油性の非水溶媒と水との混合液を分離液
とし、これに粉末状の石炭灰を投入した後、撹拌混合す
ると、石炭灰は比重が1より大きいため下層である水層
に移行する。一方、未燃炭素には比重が1より小さい非
水溶媒の分子が吸着して上層に浮上させる。これによっ
て、無機質の灰分と未燃炭素とが分離される。
【0013】ところで、石炭灰中に存在する未燃炭素分
の形態としては、次の3つが考えられる。第1に不燃分
(無機質の灰分)と未燃炭素が各々独立して存在してい
る状態、第2に不燃分の表面に未燃炭素が付着している
状態、第3に不燃分中に未燃炭素が取り込まれている状
態である。
の形態としては、次の3つが考えられる。第1に不燃分
(無機質の灰分)と未燃炭素が各々独立して存在してい
る状態、第2に不燃分の表面に未燃炭素が付着している
状態、第3に不燃分中に未燃炭素が取り込まれている状
態である。
【0014】第3の状態の未燃炭素は、粉砕等を実施し
ても不燃分から完全に分離するのは難しいが、第1及び
第2の状態では、本発明に従って、水−非水溶媒系で容
易に分離することができる。
ても不燃分から完全に分離するのは難しいが、第1及び
第2の状態では、本発明に従って、水−非水溶媒系で容
易に分離することができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。
【0016】実施例1 水道水:ベンゼン=50:50(体積%)の水−非水溶
媒混合液を分離液として用い、この分離液1リットル中
に、火力発電所で発生した石炭灰(試料A)100gを
添加して撹拌混合した。その後、静置して分液した後、
それぞれ濾過処理及び乾燥処理することにより、水層に
移行した物質(試料B)とベンゼン層に移行した物質
(試料C)をそれぞれ乾燥固体として回収した。
媒混合液を分離液として用い、この分離液1リットル中
に、火力発電所で発生した石炭灰(試料A)100gを
添加して撹拌混合した。その後、静置して分液した後、
それぞれ濾過処理及び乾燥処理することにより、水層に
移行した物質(試料B)とベンゼン層に移行した物質
(試料C)をそれぞれ乾燥固体として回収した。
【0017】試料Aと試料Bについて、炭素含有量を測
定したところ、処理前の石炭灰である試料Aの炭素含有
量は8.3重量%であるのに対し、処理後の石炭灰であ
る試料Bの炭素含有量は0.2重量%と、未燃炭素分が
高度に分離除去されたことが確認された。
定したところ、処理前の石炭灰である試料Aの炭素含有
量は8.3重量%であるのに対し、処理後の石炭灰であ
る試料Bの炭素含有量は0.2重量%と、未燃炭素分が
高度に分離除去されたことが確認された。
【0018】また、回収された未燃炭素である試料Cの
カロリー量は6600kcal/kgであり、一般の石
炭と同等の高カロリー燃料であることが確認された。
カロリー量は6600kcal/kgであり、一般の石
炭と同等の高カロリー燃料であることが確認された。
【0019】しかも、処理した石炭灰(試料A)が既に
微粉末であったため、これを分離処理して得た試料Cも
微粉状の未燃炭素であり、固形燃料として十分に使用可
能であった。
微粉末であったため、これを分離処理して得た試料Cも
微粉状の未燃炭素であり、固形燃料として十分に使用可
能であった。
【0020】実施例2 水道水:トルエン=50:50(体積%)の水−非水溶
媒混合液を分離液として用い、この分離液10リットル
中に、一般にコンクリート混和材として使用されている
フライアッシュ(試料D)3000gを添加して撹拌混
合した。その後、静置して分液した後、それぞれ濾過処
理及び乾燥処理することにより、水層に移行した物質
(試料E)とトルエン層に移行した物質(試料F)をそ
れぞれ乾燥固体として回収した。
媒混合液を分離液として用い、この分離液10リットル
中に、一般にコンクリート混和材として使用されている
フライアッシュ(試料D)3000gを添加して撹拌混
合した。その後、静置して分液した後、それぞれ濾過処
理及び乾燥処理することにより、水層に移行した物質
(試料E)とトルエン層に移行した物質(試料F)をそ
れぞれ乾燥固体として回収した。
【0021】試料Dと試料Eについて、炭素含有量を測
定したところ、処理前のフライアッシュである試料Dの
炭素含有量は2.3重量%であるのに対し、処理後のフ
ライアッシュである試料Eの炭素含有量は0.1重量%
と、未燃炭素分が高度に分離除去されたことが確認され
た。
定したところ、処理前のフライアッシュである試料Dの
炭素含有量は2.3重量%であるのに対し、処理後のフ
ライアッシュである試料Eの炭素含有量は0.1重量%
と、未燃炭素分が高度に分離除去されたことが確認され
た。
【0022】ところで、前述の如く、フライアッシュは
その優れたボールベアリング効果によりコンクリートの
流動性を高める性質を有する反面、含有される未燃炭素
への各種混和剤の吸着によりコンクリートの性状を低下
させる性質がある。そこで、試料Dと試料Eとについ
て、混和剤の吸着量の差異を調べるために、メチレンブ
ルーの吸着量を測定した。その結果、試料Dの吸着量は
0.5mg/gであるのに対し、試料Eの吸着量は0.
1mg/gときわめて少ないものであった。これによ
り、試料Eでは未燃炭素を分離したことにより、混和剤
の吸着量が著しく低減されることが確認された。
その優れたボールベアリング効果によりコンクリートの
流動性を高める性質を有する反面、含有される未燃炭素
への各種混和剤の吸着によりコンクリートの性状を低下
させる性質がある。そこで、試料Dと試料Eとについ
て、混和剤の吸着量の差異を調べるために、メチレンブ
ルーの吸着量を測定した。その結果、試料Dの吸着量は
0.5mg/gであるのに対し、試料Eの吸着量は0.
1mg/gときわめて少ないものであった。これによ
り、試料Eでは未燃炭素を分離したことにより、混和剤
の吸着量が著しく低減されることが確認された。
【0023】また、試料Dと試料Eとをそれぞれ用い、
表1に示す配合にてコンクリートを調製し、その特性試
験を行ない、結果を表1に示した。この試験は混和剤配
合量以外のコンクリート配合を一定にし、混練後のフレ
ッシュ性状をほぼ同等に揃えて行なった。この試験結果
により、本発明により処理したフライアッシュ(試料
E)を使用することにより、混和剤として添加するAE
減水剤量及びAE助剤量を低減できることが確認され
た。
表1に示す配合にてコンクリートを調製し、その特性試
験を行ない、結果を表1に示した。この試験は混和剤配
合量以外のコンクリート配合を一定にし、混練後のフレ
ッシュ性状をほぼ同等に揃えて行なった。この試験結果
により、本発明により処理したフライアッシュ(試料
E)を使用することにより、混和剤として添加するAE
減水剤量及びAE助剤量を低減できることが確認され
た。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のフライアッ
シュ等の石炭灰中の未燃炭素の除去方法によれば、石炭
灰から、含有される未燃炭素分を容易かつ効率的に、高
度に分離回収することができる。
シュ等の石炭灰中の未燃炭素の除去方法によれば、石炭
灰から、含有される未燃炭素分を容易かつ効率的に、高
度に分離回収することができる。
【0026】従って、本発明によれば、従来埋め立て等
に使用されていた石炭灰から、未燃炭素分を効率的に回
収し、この未燃炭素を燃料として再利用することが可能
となる。また、フライアッシュ中の未燃炭素分を著しく
低減させることにより、コンクリート混練に際し、混和
剤がフライアッシュ中の未燃分に吸着されてしまうこと
を抑制できるため、混和剤量を低減させることが可能と
なる。
に使用されていた石炭灰から、未燃炭素分を効率的に回
収し、この未燃炭素を燃料として再利用することが可能
となる。また、フライアッシュ中の未燃炭素分を著しく
低減させることにより、コンクリート混練に際し、混和
剤がフライアッシュ中の未燃分に吸着されてしまうこと
を抑制できるため、混和剤量を低減させることが可能と
なる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B09B 5/00 B09B 3/00 B03B 5/28
Claims (1)
- 【請求項1】 石炭灰中に含有される未燃炭素を除去す
る方法であって、粉末状の石炭灰を水及び水よりも軽比
重の非水溶媒と共に撹拌混合した後、静置して、石炭灰
を含む水層と、未燃炭素を含む非水溶媒層とに分離する
ことを特徴とする石炭灰中の未燃炭素の除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3301856A JP3060665B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 石炭灰中の未燃炭素の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3301856A JP3060665B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 石炭灰中の未燃炭素の除去方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05138151A JPH05138151A (ja) | 1993-06-01 |
JP3060665B2 true JP3060665B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=17901986
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3301856A Expired - Lifetime JP3060665B2 (ja) | 1991-11-18 | 1991-11-18 | 石炭灰中の未燃炭素の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3060665B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005035134A1 (ja) | 2003-10-09 | 2005-04-21 | Taiheiyo Cement Corporation | フライアッシュ中の未燃カーボンの除去方法 |
KR20190009560A (ko) * | 2017-07-19 | 2019-01-29 | 한국남동발전 주식회사 | 석탄재와 탄소분말을 이용한 비드 및 그 제조방법 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
RU2692334C1 (ru) * | 2018-04-27 | 2019-06-24 | Федеральное государственное бюджетное учреждение науки Объединенный институт высоких температур Российской академии наук (ОИВТ РАН) | Способ выделения несгоревшего углерода из золы-уноса ТЭС |
CN112237786B (zh) * | 2020-10-14 | 2022-02-22 | 华东理工大学 | 一种煤气化细渣中残碳的分离方法 |
-
1991
- 1991-11-18 JP JP3301856A patent/JP3060665B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20190009560A (ko) * | 2017-07-19 | 2019-01-29 | 한국남동발전 주식회사 | 석탄재와 탄소분말을 이용한 비드 및 그 제조방법 |
KR101945111B1 (ko) | 2017-07-19 | 2019-02-01 | 한국남동발전 주식회사 | 석탄재와 탄소분말을 이용한 비드 및 그 제조방법 |
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JPH05138151A (ja) | 1993-06-01 |
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