JP3058662U - レンチキュラー印刷物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のレンチキュラー印刷物では、写真や別
の印刷物の上に重ねた場合、下にある写真や別の印刷物
の画像は見えなかった。 【解決手段】 複数の画像を、レンチキュラースクリー
ンを構成するかまぼこ状の微細な凸レンズ１の幅より細
い平行な線状帯２に分割し、それぞれの線状帯２を所定
の間隔で空間部３が配列するよう、隙間をあけ順次一つ
ずつ配置し画像４を形成する。そして、レンチキュラー
スクリーン９の裏面に印刷し、あるいは、透明基材８上
に印刷しさらに画像４上をレンチキュラースクリーン９
で被覆し、該画像４の裏面又は透明基材８上の画像４の
裏面に対応する部分を、空間部３を残し、光不透過性の
材料５で被覆して成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、写真や印刷物の上に重ねて使用し、見る角度によりレンチキュラー 印刷物が見えたり、レンチキュラー印刷物の下の写真や印刷物が見えるレンチキ ュラー印刷物に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、平面の画像に遠近感や立体感を与えたり、動作変化を与える印刷物の技 法として、あらかじめ複数の画像を縦方向または横方向に多数の線状帯に分け、 これら異なる画像の線状帯を順次に並べて一枚に印刷し、その上に線状帯のピッ チと方向に合わせたかまぼこ状の微細レンズの集合体からなるレンチキュラース クリーンを張つけ、レンチキュラースクリーンのレンズ作用により、複数の画像 を重ね合わせ普通の視覚距離で結合して見せ、画面に立体感を出したり、画面を 傾けることにより画像の変化を与えるレンチキュラー印刷物がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、前記従来のレンチキュラー印刷物では、写真や別の印刷物の上に重ね た場合、下にある写真や別の印刷物の画像は見えなかった。

【０００４】 本考案は、こうした欠点を解消し、写真や別の印刷物の上に重ねた場合でも、 下にある写真や別の印刷物の画像が見えるレンチキュラー印刷物を提供すること を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために請求項１の考案は、複数の画像を、レンチキュラ ースクリーンを構成するかまぼこ状の微細な凸レンズの幅より細い平行な線状帯 に分割し、それぞれの線状帯を所定の間隔で空間部が配列するよう、隙間をあけ 順次一つずつ配置し画像を形成する。この画像をレンチキュラースクリーンの裏 面に印刷する。そして、該画像の裏面を、空間部を残し、光不透過性の材料で被 覆して成る。

【０００６】 請求項２の考案は、複数の画像を、レンチキュラースクリーンを構成するかま ぼこ状の微細な凸レンズの幅より細い平行な線状帯に分割し、それぞれの線状帯 を所定の間隔で空間部が配列するよう、隙間をあけ順次一つずつ配置し画像を形 成する。この画像を透明基材上に印刷し、画像上をレンチキュラースクリーンで 被覆する。そして、前記透明基材上の画像の裏面に対応する部分を、不透過性の 材料で被覆して成る。

【０００７】

【考案の実施形態】

以下に図面を参照して本考案の実施の形態について説明する。 図１はレンチキュラースクリーンと画像との積層状態を示す要部拡大図であり 、図２はレンチキュラー印刷物の背面図である。 １はレンチキュラースクリーンを構成するかまぼこ状の微細な凸レンズであり 、裏面に複数の画像を細い平行な帯状に分割してなる線状帯２の画像を印刷する 。 ３は空間部であり、所定の間隔離間させて配置する。例えば、線状帯２と空間 部３の幅を、それぞれかまぼこ状の微細な凸レンズ１の幅の１／２とし、線状帯 ２，空間部３，線状帯２，空間部３，…と配列する。 そして、線状帯２の画像を印刷し、印刷した画像４の裏に光不透過性の塗料５ を塗布する。

【０００８】 このようにしてなるレンチキュラー印刷物６を、写真７等の上に重ねると、角 度によりレンチキュラーに印刷した画像４が見えたり、写真７の画像が見えたり する。 なお、前記実施形態では、１つの凸レンズ１に、１つの線状帯２を印刷するが 、これに限らず１つの凸レンズ１に、複数の線状帯２を印刷してもよい。１つの 線状帯２を印刷する場合と複数の線状帯２を印刷する場合のいずれでも、空間部 ３間の間隔が一定であればよい。

【０００９】 次に、別の実施形態になるレンチキュラー印刷物６について、図面を参照して 説明する。 図３はレンチキュラースクリーンと画像との積層状態を示す斜視図である。 前記の実施形態との違いは、画像４を、透明基材８上に印刷し、さらに透明基 材８の画像４に対応する位置の裏面を白色の光不透過性の塗料５を塗布する点で ある。 このように構成すると、レンチキュラースクリーン９が透明基材８により補強 され、反りのないレンチキュラー印刷物６を提供できる。

【００１０】 以上の各実施の形態では塗料５を塗った面を被覆していないが、塗料５が剥離 しないよう板材等を使用し被覆してもよい。 また、塗料５を塗布せず、画像４の裏面に紙を貼ってもよい。 さらに、塗料５などの光不透過性の材料及び空間部３を透明な板材（図示せず ）で被覆すると、裏面に凹凸がなくなり、レンチキュラー印刷物の裏面に写真等 を貼り付けた際に、写真等が変形することがなくなる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案のレンチキュラー印刷物は、複数の画像を、レンチキュラースクリーン を構成するかまぼこ状の微細な凸レンズの幅より細い平行な線状帯に分割し、そ れぞれの線状帯を所定の間隔で空間部が配列するよう、隙間をあけ順次一つずつ 配置し画像を形成する。そして、レンチキュラースクリーンの裏面に印刷し、あ るいは、透明基材上に印刷しさらに画像上をレンチキュラースクリーンで被覆し 、該画像の裏面又は透明基材上の画像の裏面に対応する部分を、空間部を残し、 光不透過性の材料で被覆して成るものである。従って、写真や別の印刷物の上に 重ねると、角度によりレンチキュラーの画像が見えたり、レンチキュラー印刷物 の下にある写真や別の印刷物の画像が見えたりする。

【図面の簡単な説明】

【図１】レンチキュラースクリーンと画像との積層状態
を示す要部拡大図である。

【図２】レンチキュラー印刷物の背面図である。

【図３】別の実施形態のレンチキュラー印刷物のレンチ
キュラースクリーンと画像との積層状態を示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１ 凸レンズ ２ 線状帯 ３ 空間部 ４ 画像 ５ 塗料 ８ 透明基材 ９ レンチキュラースクリーン

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の画像を、レンチキュラースクリー
   ンを構成するかまぼこ状の微細な凸レンズの幅より細い
   平行な線状帯に分割し、それぞれの線状帯を所定の間隔
   で空間部が配列するよう、隙間をあけ順次一つずつ配置
   し形成した画像を、レンチキュラースクリーンの裏面に
   印刷し、 該画像の裏面を、空間部を残し、光不透過性の材料で被
   覆して成るレンチキュラー印刷物。
2. 【請求項２】 複数の画像を、レンチキュラースクリー
   ンを構成するかまぼこ状の微細な凸レンズの幅より細い
   平行な線状帯に分割し、それぞれの線状帯を所定の間隔
   で空間部が配列するよう、隙間をあけ順次一つずつ配置
   し形成した画像を、透明基材上に印刷し、 該画像上をレンチキュラースクリーンで被覆し、 前記透明基材上の画像の裏面に対応する部分を、不透過
   性の材料で被覆して成るレンチキュラー印刷物。