JP3058619B2 - 生体の磁場図形成装置 - Google Patents

生体の磁場図形成装置

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JP3058619B2
JP3058619B2 JP10149326A JP14932698A JP3058619B2 JP 3058619 B2 JP3058619 B2 JP 3058619B2 JP 10149326 A JP10149326 A JP 10149326A JP 14932698 A JP14932698 A JP 14932698A JP 3058619 B2 JP3058619 B2 JP 3058619B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体の脳の神経活
動や心臓の心筋活動等、生体内の電流などが原因で発生
する生体の磁場を計測するのに適した生体の磁場の計測
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から磁気センサである超伝導量子干
渉素子(SQUID)を用いて、生体から発生する微弱
な磁場の分布を測定し、その測定結果から、生体内部の
活動電流の位置を推定し、その分布をイメージングする
多チャンネルの生体磁気イメージング装置が知られてい
る。そのような従来例は、たとえば特開平4−3193
34号あるいは特開平5−146416号等の公開公報
に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例は、生体磁
気イメージング装置に関する動作原理に関するものであ
り、その開示内容には実施化する上での技術課題や解決
手段が開示されていない。また、前記従来例は脳の内部
に発生する生体活動電流に関するものであって、他の部
位に関する具体的な開示はなされていない。
【0004】本発明は、複数の計測位置の磁場強度から
生体の磁場図表示が容易で操作の良好な装置を提供する
ことにあり、特に時間の経過によって変化する画像をリ
アルタイムで表示することのできる生体の磁場図形成装
置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体磁場のデ
ータを所定の時間範囲に亘って時間積分した積分データ
に基づいて等時間積分図を表示することに特徴がある。
また、本発明は、生体磁場データを所定の時間範囲で伝
播する伝播データに基づいて伝播時間図を表示すること
を他の特徴とする。
【0006】本発明は、具体的には次に掲げる装置を提
供する。
【0007】本発明は、磁気センサである超伝導量子干
渉素子(SQUID)を用いて、被検者の生体内から発
せられる磁場(以下、「生体磁場」という。)を複数の
位置で計測してその処理結果としての磁場図を表示する
生体の磁場図形成装置において、前記SQUIDを行お
よび列からなるマトリックス配置して検出手段を構成
し、計測された生体磁場とこれを処理して得られた処理
磁場を表示する解析データ表示部と、および生体磁場ま
たは処理磁場に対応した操作を表示する操作領域部から
なる表示部から構成し、前記解析データ表示部には、生
体磁場の等磁データを示す等磁線図、伝播データを示す
伝播時間図および時間積分データを示す時間積分図の表
示を行う手段を有し、前記操作領域部には、前記解析デ
ータ表示部に表示されるチャンネルと対応づけた選択チ
ャンネル項目が表示され、および等磁線図と伝播時間図
と時間積分図とを含んでなるマッピング項目が表示さ
れ、前記選択チャンネル項目の内のチャンネルを選択し
て表示すべきチャンネルを設定し、前記マッピング項目
の中から等磁線図、伝播時間図または時間積分図を選択
することによって設定されたチャンネルについてこれら
の図を解析データ表示部に表示する生体の磁場図形形成
装置を提供する。
【0008】好ましくは、解析データ表示部には、細長
の磁場強度指標ボックスを設け、互いに色の異なる区画
に区切った生体の磁場図形形成装置を提供する。
【0009】好ましくは、解析データ表示部には、参照
波形を表示し、該参照波形上に等磁線図の解析時間を表
示する分割線の表示、伝播時間の起点位置の表示および
積分時間範囲の表示を行う生体磁場図形形成装置を提供
する。
【0010】
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明が実施される生体磁
気計測装置の一実施例の概略構成を示す。環境磁気雑音
の影響を除去するために、生体磁気計測装置は磁気シー
ルドルーム1内に設置される。生体からなる被検体であ
る被検者2は、ベッド3に仰向け状態で計測が行われ
る。被検者の生体面(胸部の場合は一般に胸壁に平行な
面)はベッド3の面と略平行であるとし、そしてこの面
は直交座標系(x,y,z)のx−y平面と平行である
ものとする。被検者の胸部は曲面であると共に傾いてい
るが、説明を簡単にするために略平行とする。
【0012】被検者2の胸部の上方には、冷媒である液
体Heで満たされたデユワ4が配置され、該デユワは超
伝導量子干渉素子(SQUID=Superconducting Qu
antum Interference Device)とそのSQUIDに接
続された検出コイルとを含む複数個の磁気センサを収容
している。液体Heは磁気シールド1の外部にある自動
補給装置5から連続的に補給される。
【0013】磁気センサの出力は、被検者2から発生し
て検出コイルにより検出される生体磁場の強度(磁束密
度と考えることもできる)と特定の関係をもつ電圧を出
力し、その出力がFLL(Flux Locked loop)回路6に
入力される。このFLL回路6は、SQUIDの出力を
一定に保つように、SQUIDに入力された生体磁場
(生体磁気)の変化を帰還コイルを介してキャンセルす
る(これを磁場ロックと呼ぶ)。その帰還コイルに流し
た電流を電圧に変換することにより、生体磁場信号の変
化と特定の関係にある電圧出力を得ることができる。こ
のように帰還コイルを介して検出する方式を取っている
ので、微弱の磁場を高感度に検出できる。
【0014】上記出力電圧は増幅器・フイルター・増幅
器(AFA)7に入力され、その出力はサンプリングさ
れて、A/D変換され、計算機8に取り込まれる。
【0015】計算機8はパーソナルコンピュータからな
り、8−1はそのデイスプレイ部、8−2はキ−ボ−
ド、そして8−3はマウスを示す。マウス8−3は画面
上でカーソルを移動させて処理対象を選択するのに用い
られる。この操作はキーボードを操作することによって
も行うことができる。AFA7の入力ゲイン(Igain
及び出力ゲイン(Ogain)は調整可能であり、また、A
FA7は第1の基準周波数以下の周波数信号を通過させ
るローパスフイルタ(LPF)、第1の基準周波数より
も低い第2の基準周波数以上の周波数信号を通過させる
ハイパスフイルタ(HPF)及び商用電源周波数をカッ
トするノッチフィルタ(BEF)を含む。計算機8は各
種の処理を行うことができ、その処理結果はデイスプレ
イ部8−1に表示され得る。なお、図1で示す前記計算
機8は一実施例を示したものであり、これに限定される
ものではない。例えば、タッチパネルを備えたデイスプ
レイを備えたものや、マウスに変えて他の座標指示装
置、例えばトラックボールやジョスティック等を使用し
たものでもよい。また場合によっては公衆電話回線を介
して接続される計算機でもよい。
【0016】SQUIDとしては例えば1例として直流
SQUIDが用いられる。SQUIDに外部磁場が与え
られたときに、それに対応する電圧(V)が発生するよ
うにSQUIDには直流バイアス電流(Ibias)が流さ
れる。その外部磁場を磁束Φで表すと、VのΦに対する
特性曲線すなわちΦ−V特性曲線は周期関数で与えられ
る。計測に当っては、それに先立って、FLL回路6の
オフセット電圧(VOFF)を調整してΦ−V特性曲線の
直流電圧をゼロレベルにする操作が行われる。更に、A
FA7の入力がゼロのときその出力がゼロとなるように
AFA7のオフセット電圧(AOFF)の調整が行われ
る。
【0017】SQUIDに外部から大きな磁場がかかる
と、その磁場がSQUIDによってトラップされ、その
正規の動作がなされなくなる。その場合は、SQUID
を加熱して一旦常伝導状態にし、そしてその後その加熱
を止めて、トラップされた磁場を取り除くことができ
る。その場合の、SQUIDの加熱操作をヒートフラッ
シュと呼ぶ。
【0018】図2は磁気センサの配置構成を示す。磁気
センサの検出コイルには生体磁場の接線成分(生体面す
なわちx−y平面に略平行な成分)を検出するコイルと
生体磁場の法線成分(生体面すなわちx−y平面に直交
する成分)を検出するコイルがある。生体磁場の接線成
分を検出するコイルとしては、コイル面がx方向及びy
方向をそれぞれ向いた2つのコイルが用いられ、また、
生体磁場の法線成分を検出するコイルとしてはコイル面
がz方向を向いたコイルが用いられる。複数個の磁気セ
ンサ20−1〜20−8、21−1〜21−8、22−
1〜22−8、23−1〜23−8、24−1〜24−
8、25−1〜25−8、26−1〜26−8及び27
−1〜27−9は、図2に示されるように、生体面すな
わちx−y平面と略平行な面上にマトリックス状に配置
される。磁気センサの数は任意であってよいが、図2で
は、磁気センサのマトリックスは8行8列からなってい
るから、磁気センサの数は8×8=64である。各磁気
センサは、図2に示されるように、その長手方向が生体
面すなわちx−y平面に対して垂直な方向(z方向)と
一致するように配置される。なお、この一実施例ではベ
ッド面とセンサーのX−Y面とを平行にしているが、測
定精度を高めるには体に接近させる方が良く、傾けるよ
うにすることができる。但し、被検者である人体は常に
動いているので、人体に密着させるとこの動きが検出部
を動かし、かえって高精度の検出が困難となる。
【0019】図3は磁気センサの各々の、生体磁場の法
線成分Bzを検出するセンサの構成を示す。同図におい
て、超伝導線(Ni−Ti線)で作られたコイルはその
コイル面がz方向を向くように配置される。このコイル
は互いに逆向きの2つのコイル10及び11の組み合わ
せからなり、被検者2に近い方のコイル10は検出コイ
ルとされ、遠い方のコイル11は外部磁場雑音を検出す
る参照コイルとされる。外部磁場雑音は被検者よりも遠
い信号源から生じており、したがって、その雑音信号は
検出コイル10及び参照コイル11の両方によって検出
される。一方、被検者からの磁場信号は微弱であり、し
たがって、その生体磁場信号は検出コイル10によって
検出されるが、参照コイル11はその生体磁場信号にほ
とんど感応しない。このため、検出コイル10は生体磁
場信号と外部磁場雑音信号を検出し、参照コイル11は
外部磁場雑音信号を検出するから、両コイルで検出され
た信号の差をとることによりS/N比の高い生体磁場の
計測が可能となる。これらのコイルはSQUID12を
実装した実装基板の超伝導線を介してSQUIDの入力
コイルに接続され、これによって、検出された生体磁場
信号の法線方向の成分BzがSQUIDに伝達される。
【0020】図4は磁気センサの各々の、生体磁場の接
線成分Bx及びByを検出するセンサの構成を示す。同図
において、接線方向の生体磁場成分検出用のセンサでは
平面コイルが用いられる。すなわち、検出コイル10’
及び10”並びに参照コイル11’及び11”は平面コ
イルからなり、これらは互いにz方向において間隔づけ
られている第1及び第2の平面にそれぞれ配置される。
これらのコイルは法線成分用と同様にSQUID12’
及び12”の実装基板の入力コイルに接続される。4角
柱の互いに直交する2面に、これらのBx成分検出用の
センサ13及びBy成分検出用のセンサ14が貼付けら
れ、これによってBx成分及びBy成分を検出し得るセン
サが形成される。
【0021】接線成分Bx、Byについては、これを図4
に示される磁気センサを用いて検出する以外に、図3の
磁気センサで得られた法線成分Bzをx、yについて偏
微分して求めてもよい。この場合は一つの磁気センサで
接線成分Bx、Byと法線成分Bzとの両方を検出し、測
定することができる。
【0022】図5は磁気センサと被検者2の被計測部で
ある胸部30との位置関係を示す。示されている点は図
2に示されるマトリックス上の行と列との交点すなわち
被検者2の計測点すなわち計測位置を表す。これらの各
計測位置をチャンネルとも呼ぶ。図からわかるように、
この実施例では、被検者2の身長方向をy方向とし、被
検者2の横方向をx方向としている。
【0023】図6は図5に示されるそれぞれの計測位置
の生体磁場の測定結果を示す。この測定結果は各計測位
置に対応する磁気センサでそれぞれ検出された信号を基
に上述の処理を行うことで得られた、時間的に変化する
生体磁場波形をマトリックス中の対応するチャンネル毎
に示すものである。この実施例では心臓の筋肉が発する
磁場を検出できる位置に各チャンネルを設けたので、図
6の波形は心磁波形を示している。なお、心臓の筋肉か
ら発せられる磁場を計測することで得られた波形を心磁
波形と呼ぶ。図6に示されるように、チャンネル毎に計
測された計測デ−タをチャンネル毎にその位置に対応さ
せて表示する場合、これをグリッドマップ表示と呼ぶ。
図6はある健常者についての心磁の計測結果の波形を示
す。ここで(a)は接線成分Bxの心磁波形を、(b)
は接線成分Byの心磁波形を、そして(c)は法線成分
Bzの心磁波形をそれぞれ示す。
【0024】図7はある健常者について特定の2チャン
ネルに絞って計測された接線成分Bxの心磁波形を示
す。実線はあるチャンネルの、点線は他のチャンネルの
心磁波形を示す。心臓の心室が脱分極した時間帯T1
まり収縮期のQRS波でのそれぞれの波形ピークの時間
がtQ、tR及びtSとしてそれぞれ示されている。ま
た、心臓の再分極過程(拡張期)であるT波の時間帯は
2として示されている。計測されたデータを表示する
場合、グリッドマップ表示の他に、行毎に又は列毎に単
一チャンネルのデータを表示するようにしてもよいし、
全チャンネル又は複数のチャンネルのデータを重ねて表
示するようにしてもよい。前者を単一波形表示、後者を
重ね波形表示と呼ぶ。
【0025】得られる心磁波形データについては、その
平均化(アベレージング)処理を行ったり、生体磁場に
基づいて等磁線図や時間積分図等を作成したりして、そ
の結果を表示することができる。たとえば、図7を参照
するに、QRS波の立上り部分がしきい値SLと一致し
た時点から予め定められた時間(tOFF)だけ遡り、そ
の遡った時点t1から予め定められた時間T3だけ経過し
た時点t2までの間のデータを予め定められた回数だけ
加算することが行われる。これがアベレージングで、予
め定められる時間T3をアベレージング時間、tOFFをオ
フセット時間と呼ぶ。心磁波形データは予め定められた
時間範囲に亘って積分されてもよい。その時間積分値が
等しい点(チャンネル)を結んで作られたマップを等時
間積分図と呼ぶ。また、心磁波形信号値が等しい点を結
んで作られたマップを等磁線図と呼ぶ。なお、各チャン
ネルは粗く設定されているので、予め等磁線の間隔つま
り磁場強度差を設定して各チャンネル間を直線補間して
等磁線を描くことにより、より診断に適した図を作るこ
とができる。図7に示される心磁波形について言えば、
時点t1からQRS波のピーク位置時点(tR時点)まで
の時間を伝播時間と呼び、その伝播時間が等しい点を結
んで作られたマップを等伝播時間図と呼ぶ。しきい値S
Lの設定レベルは変更可能である。t1時点については、
これを、QRS波の立上り部分がしきい値SLと一致し
た時点を基準として決定しているが、QRS波の立ち下
がり部分がしきい値SLと一致した時点を基準にして決
定してもよい。t1時点は更に、QRS波のピーク位置
時点(tR時点)を検出し、この時点を基準として決定
されてもよい。計測された生体磁場信号は生体内の電気
的生理現象によって生成されるもので、その発生源は電
流双極子モデルによって近似される。その磁場発生源の
電流双極子は等磁線図上に合成表示され、それを磁場源
表示と呼ぶ。
【0026】被検者の登録から、その登録された被検者
のデータ計測を行って、その計測されたデータの解析を
行うまでの一連の操作はデイスプレイ8−1に表示され
る表示画面を見ながら行われる。このため、その一連の
操作の説明に先立ってまずその表示画面のレイアウトを
説明する。
【0027】図8は、図1のデイスプレイ8−1に表示
される表示画面の基本的なレイアウトを示す。表示画面
の上方部は上から順番に配置されたタイトルバー部80
1、メニューバー部802及びアイコンが配置されてい
るツールバー部803によって占められる。上記各部は
表示領域やエリアと考えることもできる。これらの配置
は他の処理目的、たとえば、被検者の登録や読み出し、
磁場の計測、計測データの解析のための処理、などにお
いてもその表示画面で共通して表示される。これにより
使用し易さが増し、計測や処理の時間が短縮できる。
【0028】表示画面の中央部は左から右へ順番に配置
された被検者情報部804、線図や波形のような解析デ
ータが表示される解析データ部805及び操作領域部8
06によって占められている。また、下部はステータス
バー807で占められ、これは、左側に配置された、次
の操作に関するガイドメッセージを表示するメッセージ
バー部807−1とその右側に配置された日時表示部8
07−2からなる。なお、前記メッセージバー部807
−1と前記日時表示807−2を1つの表示領域として
もよい。
【0029】この実施例における表示画面では、常に最
上部にこのシシテムの名称が表示されるタイトルバー部
801と、このシステムの基本的な操作を行うメニュー
バー部802、及び前記メニューバー部802における
使用頻度の高い操作が可能なツールバー部803が配置
されているので、使用者は表示画面が変わるたびに操作
エリアを探す必要がなく、常に表示画面の上部を見れば
現在動作中のシステムを知ることができる。しかも、表
示画面の上部は、人が文章を読む場合を想定すると明ら
かなように、先ず最初に目を向ける部分であることか
ら、このシステムの操作における基本的な事項を最上部
に設けることで、自然な形で使いやすさを向上してい
る。また、表示画面の中央部は、その中央にはこの表示
画面の主体をなす解析データ表示部805を大きく設け
ることで見易さを向上するとともに、その右側にこの表
示画面に特有の操作領域部806を設けることで、右手
操作における表示画面と操作領域部の配置と同様な配置
としているので、違和感なく操作を行うことができる。
したがって、この表示画面をタッチパネル付きの表示画
面に採用しても、操作領域部806を操作する右手が解
析データ表示部805を邪魔することがない。また、同
様に、解析データ表示部805の左側に確認機能しかな
い被検者情報部804を設けているので、常に患者を確
認しながら操作を行うことができる。しかも、この左側
の位置は、右手操作における最も遠い位置となるのでタ
ッチパネル付きの表示画面に採用しても表示の見易さに
影響をきたすことがない。
【0030】また、解析データ表示部805及び操作領
域部806は被検者リスト及びその被検者のデータリス
トが表示されるときだけはそれらによって置き換えられ
る(図24)。被検者情報部804には、被検者リスト
画面(図24)が表示されているときはその画面中の被
検者リストにおいてカーソルが置かれる被検者の情報が
常時表示され、また、解析データ部に線図や波形のよう
な解析データが表示されているときは(図25〜3
4)、その表示されている解析データが得られた被検者
の情報が常時表示される。これによって、表示されてい
る解析データとその解析データが得られた被検者との関
係を明確に知ることができる。このように、このシステ
ムの表示画面においては、メニューバー部802と同様
に、常に、被検者情報部804が表示画面の定位置(左
側)に表示されているので、使用者は表示画面が変わる
たびに被検者情報エリアを探す必要がなく、常に表示画
面の所定位置(左側)を見れば知ることができる。
【0031】タイトルバー部にはフレームの名称、具体
的には、「Multichannel MCG System」という名称が表
示される(図24〜34)。操作領域部806にはボタ
ンやテキストボックスのような操作要素が配置されてい
る。メニューバー部は操作メニューを選択する部分で、
メニューは「ファイル(F)」、「編集(E)」、「リ
スト(L)」、「データ計測(Q)」、「データ解析
(A)」及び「ヘルプ(H)」からなり、操作の順序に
したがって配置されている。
【0032】図9は表示画面中のメニュー部におけるそ
れぞれの操作メニューの内容を示し、これらのメニュー
の内容はそれぞれ対応するメニューボタンをクリックす
ることによってプルダウンメニューとして表示される。
このため、操作メニューを必要としないときは、前記各
メニューを呼び出すためのキーワードのみメニューバー
部にコンパクトに表示しているので、解析データ部や操
作領域部等の各作業で必要な表示エリアを広く設定する
ことができる。そして、操作メニューが必要なときは、
操作手順にしたがって配列された前記キーワードをメニ
ューバー部から選択することによって表示して操作指示
することができる。この際、前記キーワードは、文字の
配列(左から右)に準じて配列されているので、自然な
形で操作指示することができる。
【0033】「ファイル(F)」のプルダウンメニュー
は、ページレイアウトダイアログボックス(図示せず)
を開いて、ペイジレイアウトをセットする「ページレイ
アウト(U)」、印刷前のプレビューのための「プレビ
ュー(V)」、データの印刷のための「印刷(P)」及
びMultichannel MCG Systemを終了させる「心磁システ
ムの終了(X)」という項目を含む。
【0034】「編集(E)」のプルダウンメニューは
「削除(D)」という項目を含む。被検者リスト画面
(図24)上の被検者リスト中の被検者の計測データは
同画面上のデータリストに表示されるが、「削除
(D)」という項目はそのデータリスト中のカーソルが
置かれたデータを削除するためのもので、予めデータが
選択されていなければならない。このメニューがクリッ
クされると、削除してよいかどうかの確認を行う確認ダ
イアログボックスが開かれる。削除が必要な場合は、そ
のダイアログボックス中の「OK」というボタンがクリ
ックされ、削除をキャンセルしたいときは「キャンセ
ル」というボタンがクリックされる。この確認ダイアロ
グボックスの表示及び操作により、誤って被検者の計測
データを削除する誤操作を軽減することができる。
【0035】「リスト(L)」のプルダウンメニューは
「登録(R)」、「リスト(L)」、「削除(D)」、
「検索(S)」及び「解除(X)」という項目を含む。
プルダウンメニューの「登録(R)」というボタンがク
リックされると、図10に示される被検者登録ダイアロ
グボックスが開かれる。これは被検者に関するデータを
登録するときに用いられるもので、登録できる項目は登
録年月日、所定桁までの被検者のID番号、氏名、生年
月日、身長、体重、性別、病気の分類情報を示す分類及
び被検者コメントである。そのダイアログボックス中の
「登録」ボタンがクリックされると、登録のために入力
されたデータは登録されると共に、その入力ボックスは
すべてクリアされて再入力が可能となり、「キャンセ
ル」というボタンがクリックされれば、そのすべての入
力ボックスはクリアされ、そして「終了」というボタン
がクリックされれば、被検者登録ダイアログボックスが
閉じられる。
【0036】プルダウンメニューの「リスト(L)」が
クリックされると、被検者リスト画面(図24)が表示
される。また、プルダウンメニューの「削除(D)」は
被検者リスト画面(図24)上の被検者リスト中のカー
ソルが置かれた被検者を削除するためのもので、それが
クリックされると、削除前に、プルダウンメニューの
「削除(D)」がクリックされるときと同様に削除して
よいかどうかの確認を行う確認ダイアログボックスが開
かれ、削除が必要な場合は、そのダイアログボックス中
の「OK」というボタンがクリックされ、削除をキャン
セルしたいときは「キャンセル」というボタンがクリッ
クされる。被検者が削除されると、その被検者に関する
データリスト中のすべてのデータも削除される。
【0037】プルダウンメニューの「検索(S)」がク
リックされると、図11に示される検索ダイアログボッ
クスが表示される。被検者及びデータを検索して、被検
者リスト画面に検索された被検者及びデータのみを表示
する。被検者及びデータの検索対象は全被検者及び全デ
ータとする。被検者名、登録日付、性別、データの種
別、計測日付、診断結果、コメント、検査技師、体位な
どをキーワードとして与えてデータが検索される。前記
のキーワードを複数個組み合わせた複合検索を行うこと
ができる。プルダウンメニューの「解除(X)」は検索
された被検者及びデータだけの表示を解除して全被検者
及び全データを表示するのに用いられる。「データ計測
(Q)」のプルダウンメニューは「調整値ファイル
(F)」、「全自動調整(A)」、「VOFF調整
(V)」、「マニュアル調整(M)」、「調整値ファイ
ル(F)」、「計測パネル(P)」、「自動波形診断
(D)」及び「AFAオフセット調整(O)」という項
目を含む。
【0038】「調整ファイル(F)」がクリックされる
と、「開く(O)」、「上書き保存(S)」及び「名前
をつけて保存(A)」を内容とするサブプルダウンメニ
ューが表示される。サブプルダウンメニュー中の「開く
(O)」はシステム調整画面(図34)を表示して、指
定された調整値ファイルを開いてシステムの調整値すな
わちIbias及びVOFFをシステムに設定するのに用いら
れる。「上書き保存(S)」は確認ダイアログボックス
を開いて、現在の調整値を現在開かれている調整値ファ
イルに上書き保存するのに用いられる。「名前をつけて
保存(A)」は現在の調整値データを名称を変えて別の
調整値ファイルに保存するのに用いられる。
【0039】プルダウンメニューの「全自動調整
(A)」が選択されると、システム調整画面(図34)
が表示され、後述の図22のフローにしたがってバイア
ス電流Ibias及びFLL回路6のオフセット電圧VOFF
が自動的に調整される。「VOFF調整(V)」が選択される
と、システム調整画面(図34)が表示され、後述の図
23のフローにしたがってFLL回路6のオフセット電
圧VOFFが自動的に調整される。「マニュアル調整
(M)」が選択されると、図12に示されるマニュアル
調整ダイアログボックスが開かれる。オペレータはスク
ロールバーとマウスを使ってチャンネルを選択し、バイ
アス電流Ibias及びオフセット電圧VOFFを変更する。
入力された値に問題なければ、「OK」ボタンをクリッ
クすることによりその値の設定が行われる。「キャンセ
ル」ボタンがクリックされると、変更は無効となり、ダ
イアログボックスが閉じられる。
【0040】「計測パネル(P)」がクリックされる
と、グリッドマップを含むデータ計測画面(図25)が
表示される。「自動波形診断(D)」がクリックされる
と、図13に示される自動診断ダイアログボックスが開
かれる。自動波形診断は、図34の表示画面中のΦ−V
特性曲線の振幅、中央値及び周期を自動的に調べ、Φ−
V特性曲線を表示する際あるいは表示中の同曲線の表示
を最新状態に更新する際に、指定された範囲外にあるチ
ャンネルを計測に不適当な状態としてオペレータに通知
するものである。計測に不適当な状態のチャンネルが検
出された場合、エラーダイアログボックスを開いてエラ
ーメッセージを表示することによってオペレータに通知
するが、当該チャンネルのΦ−V特性曲線を別色で表示
して不適当な状態であることを示してもよい。振幅最小
値がチェックされている場合、Φ−V特性曲線における
最大値と最小値の差が振幅最小値よりも小さいときが計
測に不適当な状態であるとする。中央値が指定されてい
る場合、前記最大値と最小値との平均値の絶対値が指定
された中央値よりも大きい場合が計測に不適当な状態で
あるとする。周期が指定されている場合、Φ−V特性曲
線におけるΦの周期が第1のテキストボックス(下限
値)と第2のテキストボックス(上限値)で指定された
範囲外にあるときが計測に不適当な状態であるとする。
振幅最小値、中央値及び周期の自動診断を有効にするに
は、各項目の左側のチェックボックスをマウスでクリッ
クして×印が表示されている状態にして、対応するテキ
ストボックスに所望する値を入力すればよい。このよう
にして入力された自動診断のパラメータは「OK」ボタ
ンを押すことによって有効となり、ダイアログボックス
が閉じられる。「キャンセル」ボタンが押されると、入
力されたパラメータは無効となり、ダイアログボックス
は閉じられる。「AFAオフセット調整(O)」はAF
A7のオフセット電圧AOFFを調整するときに用いられ
るもので、「AFAオフセット調整(O)」がクリック
されると、単一波形表示に属するデータ計測画面(図2
5)が表示される。
【0041】「データ解析(A)」のプルダウンメニュ
ーは「アベレージング(A)」、「単一波形表示
(W)」、「重ね波形表示(M)」、「グリッドマップ
表示(G)」、「等磁線図(B)」、「時間積分図
(T)」、「伝播時間図(P)」、「磁場源表示
(S)」、「ラインモード(L)」及び「塗潰しモード
(F)」を含む。
【0042】「アベレージング(A)」がクリックされ
るとアベレージング画面(図27)が、「単一波形表示
(W)」がクリックされると単一波形表示字画面(図2
8)が、「重ね波形表示(M)」がクリックされると重
ね波形表示画面(図29)が、「グリッドマップ表示
(G)」がクリックされるとグリッドマップ表示画面
(図30)がそれぞれ表示され、メニューの左側に選択
されたことを示すチェックマーク(×)が表示される。
また、「等磁線図(B)」がクリックされると等磁線図
画面(図31)が、「時間積分図(T)」がクリックさ
れると等時間積分図画面(図32)が、「伝播時間図
(P)」がクリックされると等伝播時間図画面(図3
3)がそれぞれ表示され、メニューの左側に選択された
ことを示すチェックマーク(×)が表示される。また、
「磁場源表示(S)」がクリックされるとメニューの左
側に逆三角マークが表示され、等磁線図を表示する際に
電流ダイポールで近似した磁場源が重ねて表示される
(図なし)。等磁線図、等時間積分図、等伝播時間図及
び磁場源表示の画面は「ラインモード(L)」が選択さ
れると、線間が塗潰しなしで表示され、「塗潰しモード
(F)」が選択されると、線間が塗潰された状態で表示
される。現在のモードを示すために、メニューの左側に
選択を表すチェックマークが表示される。
【0043】「ヘルプ(H)」のプルダウンメユーは
「目次(C)」、「キーワードで検索(S)」及び「バ
ージョン情報(A)」を含み、それぞれヘルプウインド
ウを開いて目次を示すこと、キーワードでトピックを検
索すること、バージョンダイアログボックスを開くこと
のために用いられる。
【0044】ツールバー部803には「被検者登録」
(808)、「被検者リスト」(809)、「印刷」
(810)、「プレビュー」(811)、「システム調
整」(812)、「データ計測」(813)、「データ
解析」(814)というアイコンが配置される。これら
は、その図示は省略されているが、メニューの機能とリ
ンクしていて、プルダウンメニューの項目のうちの使用
頻度の高いものを選択することができる。すなわち、
「被検者登録」(808)は「リスト(L)」の「登録
(R)」と、「被検者リスト」(809)は「リスト
(L)」の「リスト(L)」と、「印刷」(810)は
「ファイル(F)」の「印刷(P)」と、「プレビュ
ー」(811)は「ファイル(F)」の「プレビュー
(V)」と、「システム調整」(812)は「データ計
測(Q)」の「マニュアル調整(M)」と、「データ計
測」(813)は「データ計測(Q)」の「計測パネル
(P)」と、そして「データ解析」(814)は「デー
タ解析(A)」の「グリッドマップ表示(G)」とそれ
ぞれ対応している。このようにアイコンとリンクしてい
るメニューについては、そのメニューをアイコンをクリ
ックするだけで選択することもできる。したがって、使
用頻度の高い操作は、解析データ表示部に隣接したアイ
コンをクリックするだけで簡単に操作することができる
ので、前記メニューバー部の操作に比べて短時間にしか
も認識し易いアイコンで操作することができる。なお、
前記アイコンは利用者によって選択するようにしてもよ
く、また、利用頻度(回数)に準じて自動的に前記ツー
ルバー部803に表示するようにしてもよい。
【0045】次に、システムの調整操作を含めて、被検
者の登録から、その登録された被検者のデータ計測を行
って、その計測されたデータの解析を行うまでの一連の
操作を図14〜34を参照しながら説明する。
【0046】図16は全体の操作のフローを示すもの
で、計算機8の電源がONにされると(S−1)、オペ
レーテイングシステムが立ち上げられ、プログラム起動
アイコンがデイスプレイ部8−1に表示される(S−
2)。そのアイコンの中からMultichannel MCG System
のプログラムのアイコンが選択されると(S−3)、図
24に示される被検者リスト画面が代わって表示される
(S−4)。
【0047】この実施例に係るシステムにおいては、シ
ステム立ち上がりの初期画面として図24に示す被検者
リスト画面を表示する。この理由は、被検者と、該被検
者の計測または解析データの関係が極めて重要であるた
め、このシステムでは被検者情報をキワードとしてデー
タ管理していることに起因する。すなわち、計測データ
や解析データは被検者情報がないと管理ができないため
である。このため、このシステムでは、被検者リスト画
面において、先ず被検者を登録または登録されていると
きは被検者を特定し、次に、新規計測の場合は計測に移
行し、既に計測データがある場合は目的のデータを特定
する。なお、本被検者リスト画面に先立ってシステム立
ち上げ時の時間待ちの表示画面を備えてもよく、更に本
システムの目次的な役割をする表示画面を設けてもよ
い。
【0048】図24に示される被検者リスト画面につい
て説明するに、その左側は被検者情報部で占められる。
また、その右側全体の上部には被検者リストが、下部に
はデ−タリストが表示されるようになっている。被検者
情報部に表示される項目は図10に関連して説明したの
と同じである。被検者リストの項目は、ID(被検者I
D番号)、氏名、登録年月日(データ登録された日)、
計測回数(データ計測が行われた回数)、生年月日、年
齢、身長、体重、コメント(被検者に関するコメント)
等を含む。被検者リストについては、これを縦スクロー
ルバーでスクロールすることができ、被検者リストの項
目については、これを水平(横)スクロールバーでスク
ロールすることができる。選択された被検者の行は強調
表示される。
【0049】選択された被検者に関するデータリストの
項目は、ID、データの種類(生(Raw)データかアベ
レージング(Averaging)か)、サンプリング間隔(デ
ータ計測が行われたときの信号の、ミリ秒単位でのサン
プリング間隔)、サンプリング時間(秒単位)、分類
(病気の分類情報)、Date及びTime(データ計測が行わ
れた日及び時刻)、コメント(データに関するコメン
ト)等を含む。データリストについては、これを縦スク
ロールバーでスクロ−ルすることができ、データリスト
の項目については、これを水平(横)スクロールバーで
スクロールすることができる。選択されたデータの行は
強調表示される。
【0050】この被検者リスト画面によれば、被検者リ
ストに各被検者の情報を1行表示する。これにより、上
下に配列される各被検者の情報が明確に区分けすること
ができるので識別性を向上することができるから、たと
えば誤って別の被検者を選択する誤操作を軽減すること
ができる。この各被検者の情報は水平(横)スクロール
バーでスクロールすることができるとともに、選択され
た被検者の情報は縦長の被検者情報部に項目毎に上下に
配列されるので視認性を損なうことがない。この場合、
各被検者のデータリストの項目を前後(左右)に移動可
能とすることにより視認性をより向上させてもよい。更
に、各被検者の情報を1行表示すことにより、一度に沢
山の被検者を見ることができるので、縦スクロールバー
でスクロールする回数を少なくすることができる。ま
た、被検者リストの中から目的の被検者に関するデータ
を選択したい被検者リストにカーソルを合わせてクリッ
クするだけの簡単な操作で下部のデータリストに表示す
ることができる。しかも、被検者リストとデータリスト
が上下に配置されているので、目線移動が少なくできる
から、その関連性を認識しやすい。また、前記データリ
ストは、そのエリアの上部にカーソルを移動してドラッ
グする簡単な操作でその大きさを自由に変えることがで
きるので、データリストのリスト数に合わせて自由にそ
の大きさを設定することができる。
【0051】ステップS−5においては、被検者リスト
画面上の被検者リストの中から所望の被検者の行が選択
される。後述のアベレージング処理の場合は、必ずデー
タリスト中の生(Raw)データの行が選択される。この
後はフローはメニューにより4つに分岐される(S−
6)。分岐の一つによれば、「ファイル(F)」という
メニューの「心磁システム終了(X)」というサブメニ
ューが選択され、この場合はウインドウを閉じる等の終
了処理が行われ(S−7)、それによって、システムの
立ち下げが行われる(S−8)。その後、計算機18の
電源がOFFにされ(S−9)、すべてが終了する。
【0052】分岐の残りによれば、アベレージング処理
(S−10)、データ解析(S−11)及びデータ計測
(S−12)が行われる。アベレージング処理は「デー
タ解析(A)」というメニューの「アベレージング
(A)」というサブメニューを選択することによって実
行可能である。また、データ解析は「データ解析
(A)」というメニューの「単一波形表示(W)」、
「重ね波形表示(M)」、「グリッドマップ表示
(G)」、「等磁線図(B)」、「時間積分図
(T)」、「伝播時間図(P)」及び「磁場源表示
(S)」というサブメニューのいずれかを選択すること
により実行可能である。更に、データ計測は「データ計
測(Q)」というメニューの「計測パネル(P)」とい
うサブメニューを選択することにより実行可能である。
ステップ10、11及び12の終了後はフローはステッ
プS−4に戻る。ステップS−5の被検者選択、ステッ
プS−10のアベレージング処理、ステップS−11の
データ解析及びステップS−12のデータ解析について
は、その詳細はそれぞれ図17〜20に関連して以下に
更に詳しく説明される。
【0053】図17は図16のステップS−5における
被検者選択のフローを示す。被検者選択の場合は、フロ
ーはメニュー選択又は被検者選択により4つに分岐され
る。分岐の一つは被検者を指定して選択する(S−5−
1)ことで被検者選択が終了する場合である。分岐のも
う一つによれば、「リスト(L)」というメニューの
「検索(S)」というサブメニューが選択される。これ
によって、図11に示される検索ダイアログボックスが
開かれ(S−5−2)、このダイアログボックスを用い
て被検者検索条件が入力される(S−5−3)。これに
よって被検者が検索され(S−5−4)、これにもとづ
いて図24に示される被検者リスト画面上の被検者リス
トの表示内容が変更される(S−5−5)。分岐の更に
もう一つによれば、「リスト(L)」というメニューの
「解除(X)」というサブメニューが選択される。この
場合は、選択された被検者が全被検者リストに戻され
(S−5−6)、被検者リストの表示内容の変更が行わ
れる(S−5−5)。分岐の残りの一つによれば、「リ
スト(L)」というメニューの「登録(R)」というサ
ブメニューが選択される。この場合は、図10に示され
る被検者登録ダイアログボックスが開かれ(S−5−
7)、被検者情報が入力される(S−5−8)。これら
のステップについてはすべての被検者の入力が終わるま
でその入力終了の判断が行われ(S−5−9)、その入
力が終了すると、被検者リストの更新が行われる(S−
5−5)。
【0054】この実施例では、被検者の名前や住所等の
文字入力を除いて、表示画面にプルダウンメニューを表
示するなどして入力する複数の入力データまたは操作指
示を表示し、その選択対象の中からマウスで特定の前記
対象を指示することで入力操作を行うようにしている。
これにより、マウス操作でほとんどの操作が可能となる
のでキーボードに不慣れな作業者に快適な操作環境を提
供できるとともに、入力/操作の時間短縮を図ることが
できる。前記プルダウンメニューの複数の選択対象は、
この装置あるいはその入力/操作状態で入力/操作可能
な選択対象が事前に設定され表示されるので誤入力/誤
操作を軽減できる。また、この実施例では、入力エリア
にカーソルを合わせてキーボードを介して入力すること
もできるので、操作者の入力の自由度を確保している。
また、この実施例では、キーボードでの文字入力を想定
しているが、入力時にキーボードのダイヤログを表示し
てこれをマウスで操作して入力してもよい。さらに手書
入力ダイヤログを表示して、マウス操作で手書入力する
ようにしてもよい。更には、前記デイスプレイ部にタッ
チパネルを備えて入力/操作を画面に指先または入力ペ
ンを介して操作してもよい。これらにより入力/操作の
操作性を格段に向上することができる。
【0055】図18は図16のステップS−12におけ
るデ−タ計測のフローを示す。まず初めに、初期画面と
して心磁波形のグリッドマップが図25に示されるよう
に表示される(S−12−1)。同図において、操作領
域部では、チャンネル選択、波形モニタのON−OF
F、FLL回路6のロック−アンロック、AFA7のオ
フセット電圧の自動調整及びヒートフラッシュのための
操作をそれぞれ行うことができ、更に、信号のサンプリ
ング条件設定、波形表示のスケールの設定及びAFAパ
ラメータの設定が可能である。
【0056】チャンネルは8×8の64チャンネルから
なり、「全チャンネル選択」ボタンをクリックするか、
又はチャンネルマトリックスを対角線に沿って端から端
までドラッグすることによって、全チャンネルを選択す
ることができる。また、行単位又は列単位でチャンネル
マトリクス選択あるいはその内の1つの項(以下「チャ
ンネル項目」という。)をドラッグすれば、チャンネル
を行単位又は列単位で選択することができる。いずれに
しても、選択されたチャンネル項目に基づいてその項目
に関連したチャンネルについて、その心磁波形が解析デ
ータ表示部に表示される。行単位又は列単位での選択の
場合は図26のように表示される。この場合、選択され
た波形は時間軸に関してはフルスケールいっぱいに拡大
されて表示される。すなわち、64チャンネルすべてが
選択されている場合は、図25に示すように解析データ
表示部を上下左右(桝目)に分割してすべてのチャンネ
ル表示を優先させ、行単位又は列単位での選択の場合は
図26のように、解析データ部を上下に分割して時間軸
を左右にする馴染みのあるグラフの形態とすることで視
認性を優先させた表示形態としている。
【0057】波形のモニタについては、「ON」ボタンが
押されるとたとえば0.5secから2secの間で指定された時
間毎に信号の取り込みと波形の更新が繰り返され、被検
者の心磁信号がモニタされる。また、「OFF」ボタンが
押されると波形の更新が停止する。FLLについては、
「Lock」ボタンまたは「Unlock」ボタンをクリックすれば、
64個のSQUIDセンサに対して磁場ロックを行った
り、そのロックを解除したりすることができる。その場
合、一方のボタンが押されれば、他方が押されるまでそ
のままの状態が保たれる。これにより、選択されていな
い誤動作の状態を回避している。
【0058】また、「AFAオフセット調整」ボタンをク
リックすれば、そのオフセット電圧が自動的に調整され
る。また、「ヒートフラッシュ」ボタンをクリックすれ
ば、図14に示されるヒートフラッシュ操作ダイアログ
ボックスが開かれる。マウス又は矢印キーでチャンネル
を選択し、「OK」ボタンをクリックすれば、その選択さ
れたチャンネルのSQUIDについてヒートフラッシュ
操作が実行される。「キャンセル」ボタンを押せば、ダ
イアログボックスが閉じて処理は終了する。
【0059】サンプリングの時間(計測時間)及び間隔
については、逆三角印のついた対応テキストボックスを
クリックすれば、選択可能な数値のプルダウンメニュー
が開かれ、その中から所望の数字を選択するこできる。
その選択可能な数字は、時間についてはたとえば1sec、
5sec、10sec、30sec、1min及び2minであり、間隔につ
いてはたとえば0.1msec、0.5msec、1.0msec、2.0msec、
4.0msec、5.0msec及び10.0msecである。時間は必要に応
じて1sec程度から24h程度までの間で選ばれるようにし
てもよい。「スケール」ボックス内の「時間」とあるの
はmsec単位の時間スケールすなわち水平方向のスケール
を、「信号」とあるのはA/D変換された信号のスケー
ルすなわち縦方向のスケールを意味する。これらについ
ても、サンプリングの時間及び間隔の選択と同様に、対
応するテキストボックスをクリックすることによって開
かれるプルダウンメニューの中から所望の数値が選択さ
れる。
【0060】AFAパラメータは入力ゲインIgain、出
力ゲインOgain、ローパスフイルタ(LPF)の周波数
(基準周波数)、ノッチフイルタ(BEF)の周波数、
ハイパスフイルタの周波数(基準周波数)を含む。これ
らについても同様に、対応するテキスツボックスをクリ
ックすることによって開かれるプルダウンメニューの中
から所望の数字又は文字が選択される。その数字又は文
字は、Igainについてはたとえば1、2、5、10、20、50、
100、200、500及び1000であり、Ogainについてはたと
えば1、10及び100であり、LPFについてはたとえば30
Hz、50Hz、80Hz、100Hz、200Hz、400Hz及び1kHzであ
り、BEFについてはOff、50Hz及び60Hzであり、そし
てHPFについてはたとえば0.05Hz、0.1Hz及びThru.で
ある。なお、これらは選択の代わりにキーボードから入
力されてもよい。
【0061】チャンネルとしては64チャンネル以外に
更にたとえば16チャンネルの補助チャンネルが用意さ
れていて、その補助チャンネルではたとえば心電波形が
得られるようにされてもよい。図25の最下段には参照
チャンネルとしての第10チャンネルの波形が表示され
ているが、これはその補助チャンネル中の第10チャン
ネルで得られた心電波形である。心磁波形は一般に磁気
雑音を含み、一方、心電波形はそのような雑音を含まな
い。したがって、表示されている心磁波形を参照チャン
ネルの心電波形と比較することにより心磁波形に磁気雑
音が含まれているかどうかの情報が得られる。もちろ
ん、その心電波形は補助チャンネルではなく、正規の6
4チャンネルの中の任意のチャンネルから得られるよう
にされていてもよい。また、心電波形以外に脳波、血流
波形、血圧波形等が用いられてもよい。更に、妊婦の心
電波形とその胎児の心磁波形が比較されるようにしても
よい。また、参照波形としては、1チャンネルの参照波
形だけでなく、複数チャンネルの参照波形が表示される
ようにしてもよい。更に、参照チャンネルは、生体から
の信号だけでなく、保守等を目的とした種々の制御信号
を入力するのに用いられてもよい。
【0062】図18のフローに戻るに、ステップS−1
2−2では既述の要領でモニタチャンネルが選択され
(S−12−2)、FLLのロックボタンが押される
と、すべてのSQUIDの磁場ロックがなされる(ステ
ップS−12−3)。その状態で、計測パラメ−タであ
るサンプリングの時間と信号の設定並びにAFAのパラ
メータの設定がなされる(ステップS−12−4)。そ
の設定については、この設定を、その設定された条件を
使うことにして次回から省略することができる。これに
より、毎回条件設定を行う必要がないので設定時間を短
縮することができる。なお、前記設定条件について名称
を付ける等して記録し呼び出し可能としてもよい。
【0063】「計測」ボックスの「開始」ボタンが押さ
れると計測が開始され、図15に示されるように「計測
中」の表示がなされると共に計測の進行状況を示すプロ
グレスバーが表示される(ステップS−12−5)。こ
の実施例のプログレスバーは、棒グラフ形式で左から右
に処理進行の経過にしたがって棒が伸びるようにしてい
るが、全体の処理内容(時間)を例えば100として、
現在の処理経過がわかればよいので、円グラフ等でもよ
い。また、前記プログレスバーは、計測画面の所定の位
置に周囲に前記計測画面を残して表示するようにする。
これにより、表示画面の内容が大きく変わることがない
ので誤操作を軽減することができる。
【0064】計測が開始されると、表示されている信号
波形はそのまま固定化され、プログレスバーはその固定
化された表示画面上に表示される。プログレスバーの更
新は設定された時間が終了するまで、たとえば毎秒繰り
返される(S−12−6)。「計測」ボックスの「中
止」ボタンが押されると、計測が中止する。計測が終了
すると、図26に示される画面表示がなされ、波形の確
認がなされる(S−12−7)。その後、そのデータの
保存の必要性が判断され(S−12−8)、保存が必要
な場合はメニュー「ファイル(F)」−「保存(S)」
が選択されて、信号は保存され、当該被検者のデータリ
ストに追加される(S−12−9)。その後、保存が必
要ない場合も含めて、計測がもう一度必要かどうかの判
断がなされ(S−12−10)、必要ならば以上のステ
ップを繰り返し、必要なければデータ計測の全ステップ
は終了する。その場合、画面表示は図24の表示となる
ようにメニュー選択がなされる。なお、図26はチャン
ネルとして第2列目の行のチャンネルが選択された例を
示す。
【0065】図26において、解析データ部の最下部に
はスクロールボックス261が移動するスクロールバー
262がある。スクロールボックス261はスクロール
バー262の左右の両端間で移動可能なるもので、その
スクロ−ルボックスの幅wは時間スケールを表す。その
スクロールバー262の左右の両端間の時間幅は計測時
間を表し、したがって、表示されている波形は計測時間
中に生じる波形の、スクロールボックス261の時間ス
ケールwに相当する一部分の拡大された波形である。こ
れにより、操作者は、現在解析データ部に表示されてい
る波形が計測時間(スクロールバー262の幅)の中で
どのくらいの時間(スクロールボックス261の幅)か
を示し、前記波形が計測時間の中で前半を示しているの
か後半を示しているのか等を人目で把握することができ
るので、視認性を向上させることができる。また、前記
スクロールボックス261の位置と解析データ部の波形
を連動させているので、カーソルを前記スクロールボッ
クス261に合わせてドラッグしながら移動させること
で、解析データ部の表示領域を移動させて所定時間の波
形を見るようにしてもよい。このようにすれば、所定時
間の波形を簡単に確認する等、前記スクロールバー26
2を目次的に扱いで計測内容を詳細に確認することがで
きる。
【0066】図19は図16のステップS−10におけ
るアベレージング処理のフローを示す。アベレージング
処理では、各チャンネルで測定された各データのノイズ
を取り除くために各チャンネル毎に加算されてその平均
値が計算される。この各チャンネルのアベレージング処
理にあたり基準となる時間を設定するために以下の処理
がなされ、そして各チャンネルのアベレージング処理が
実行される。
【0067】まず、指定された被検者の生データが読み
込まれる(S−10−1)。これは、図24のリストデ
ータ中の「データの種類」が生デ−タとなっている行を
選択することにより行われる。これによって、初期表示
として、図27に示される第1列目のチャンネルの心磁
波形が表示される(S−10−2)。次いで、表示チャ
ンネルが選択される(S−10−3)。図27は第2列
目のチャンネルが選択された例を示す。その後、設定チ
ャンネルが指定される(S−10−4)。これは操作領
域部にある「アベレージング条件」というボックス内の
「チャンネル」のテキストボックスをクリックするか又
は所望のチャンネルの波形を表示している領域をマウス
でクリックすることによって行われる。この場合、その
テキストボックス内の三角ボタンをクリックすればチャ
ンネル数字が大きくなり、逆三角ボタンをクリックすれ
ばチャンネル数字が小さくなる。図27は指定されたチ
ャンネルが第2列第2行目のチャンネルである例を示
す。このチャンネル指定によって、アベレージング処理
の基準時間となるチャンネルが特定される。このチャン
ネルを特定するにあたっては、最も典型的な、あるいは
分かり易い波形を備えたチャンネルを選定するとよい。
仮に、選択した行または列に良い波形を備えたチャンネ
ルがなければ、再び(S−10−3)のステップからや
り直すことができる。
【0068】また、前記解析データ表示部の1つのチャ
ンネルが特定されると、図27に示されるようにしきい
値カ−ソル271が指定されたチャンネルの位置に表示
される。これによって、指定されたチャンネルを視覚的
に確認することができる。図27において、解析データ
表示部805の上部に左右方向に移動可能な3個のスラ
イダーカーソル273〜275が表示されているが、こ
れらは図27の表示画面が表示されると同時に自動的に
表示される。
【0069】ステップS−10−5として、アベレージ
ング条件であるしきい値、オフセット時間及びアベレー
ジング時間が「アベレージング条件」というボックス内
の対応するテキストボックスをクリックすることにより
設定される。三角ボタンをクリックすれば数字が大きく
なり、逆三角ボタンをクリックすれば数字が小さくな
る。しきい値の設定は「しきい値」テキストボックスで
しきい値を表す数字を選択することにより行われる。こ
れによって、その数字に対応する位置にしきい値カーソ
ル271が自動的に移動する。その場合の移動位置はカ
ーソル線によって明確に確認することができる。「しき
い値」テキストボックスのしきい値を表す数字の変更
(選択)としきい値カーソル271の移動は互いに連動
しており、したがってしきい値はしきい値カーソル27
1を移動させることによっても設定可能である。スライ
ダーカーソル273は波形の立上り部分がスライダーカ
ーソル271によって設定されたしきい値と一致した時
点(基準時点)位置を指し示すものであり、その指し示
す位置はカーソル線によって明確に確認することができ
る。このスライダーカーソル273はしきい値の変更に
応じて変わる基準時点位置と一致するように該基準時点
位置に追従して移動する。「オフセット」テキストボッ
クスでオフセット時間を表す数字を選択し、「時間」テ
キストボックスでアベレージング時間を表す数字を選択
すると、それに対応する位置にスライダーカ−ソル27
4及び275が移動する。その場合の移動位置はそれら
のスライダーカーソルのカーソル線によって明確に確認
することができる。スライダーカーソル274及び27
5の移動は「オフセット」テキストボックス及び「時
間」テキストボックスでの数字の選択と連動している。
このため、オフセット時間及びアベレージング時間の設
定はスライダーカーソルを移動させることによっても可
能である。
【0070】ステップS−10−6ではアベレージング
モードとしてアベレージングを自動で行うべきか、マニ
ュアルで行うべきかが設定される(S−10−7)。そ
の後、「設定」ボタンをクリックすると(S−10−
8)、加算処理が行われる。「キャンセル」ボタンをク
リックすれば、アベレージング条件はすべてキャンセル
される。加算処理としては、各チャンネルにおいて、し
きい値を越えた時刻t(基準時点)が探索され(S−1
0−9)、次いで時刻tを中心に波形が表示され(つま
り、t時点が画面の中心に位置付けられようにt−50
msecからt+50msecまでの波形が表示され)(S−1
0−10)、そしてマニュアルモードでキャンセルが選
択されたかどうかの判断がなされ(S−10−11)、
キャンセルが選択されたのでなければ波形の加算が実行
される(S−10−12)。ステップS−10−9から
ステップS−10−12までのステップは各チャンネル
毎に加算回数だけ繰り返され、その後加算されたデ−タ
は加算回数で割算され(S−10−13)、アベレージ
ング処理が終了する。
【0071】このように、この図27に示すアベレージ
ング処理の表示画面においては、操作領域部と解析デー
タ表示部805の双方からアベレージング処理の諸条件
の入力/操作を行うことができるので、たとえば、大ま
かな条件を解析データ部で設定して、詳細な値を操作領
域部で設定する等、操作者に多様な設定方法を提供する
と共に条件設定の時間短縮を図ることができる。特に、
この実施例では、解析データ表示部805の複数のチャ
ンネルの中からカーソルを介して特定のチャンネルを指
定することでアベレージング処理の基準となるチャンネ
ルとすることができから、誤操作が軽減され操作性が向
上される。しかも、その指定されたチャンネル近傍にし
きい値カーソルやスライダーカーソルを表示することで
視覚的な認識が可能である。更に、アベレージング処理
の諸条件の入力/操作を前記チャンネル近傍に配置され
るしきい値カーソルやスライダーカーソルで行うことが
できるので、操作者の目線移動を少なくして、波形表示
に合わせて視覚的に設定できるから、誤操作を軽減して
操作性を向上することができる。なお、これらの設定条
件、たとえば最新の設定条件を記憶させて次回の設定条
件として表示させたり、あるいは各設定条件に名前を付
して記憶させ呼び出すようにしてもよい。
【0072】図20は図16のステップS−11におけ
るデータ解析のフローを示す。データ解析はいろいろな
種類の波形や線図を表示して診断に必要な情報を得よう
とするもので、図9のメニューを選択することによりい
ろいろな種類の波形や線図の画面を選択的に表示するこ
とができる。すなわち、「データ解析(A)」の「単一
波形表示(W)」を選択すれば図28に示される単一波
形画面が(S−11−2)、「デ−タ解析(A)」の
「重ね合せ波形表示(M)」を選択すれば図29に示さ
れる重ね波形画面が(S−11−3)、「データ解析
(A)」の「グリッドマップ表示(G)」を選択すれば
図30に示されるグリッドマップ波形画面が(S−11
−4)、「データ解析(A)」の「等磁線図(B)」を
選択すれば図31に示される等磁線図画面が(S−11
−5)、「データ解析(A)」の「伝播時間図(P)」
を選択すれば図32に示される等伝播時間図画面が(S
−11−6)、そして「デ−タ解析(A)」の「時間積
分図(T)」を選択すれば図33に示される等時間積分
図画面が(S−11−7)それぞれ表示され、また、
「ファイル(F)」の「心磁システムの終了(X)」を
選択すればシステムが終了する。
【0073】それぞれの画面において、操作領域部にあ
るラジオボタン(図面中の円形ボタン)をクリックすれ
ばそのクリックによって指定された波形又は線図の画面
が代わって表示される。図20において、分岐の部分を
「メニューで分岐」とせずに「メニュー又はラジオボタ
ンで分岐」としたのはそのためである。したがって、こ
の実施例によれば、前記図9のメニューを選択すること
なく、前記操作領域部にあるラジオボタンをクリックす
るだけで多様な解析データが得られるので、操作時間の
短縮が図れるとともに、誤操作を軽減して操作性を向上
することができる。
【0074】図28〜30において、「スケール」ボッ
クス内の磁束密度とあるのは、ゼロレベルを基準とした
プラス側及びマイナス側のフルスケールの値(単位はピ
コテスラ(pT))であり、その値はそのテキストボック
スの三角ボタンをクリックすることにより開かれるプル
ダウンメニューで選択される。図28〜33において
「表示成分」ボックス内のラジオボックスをクリックす
ることにより法線成分の波形又は接線成分の波形を選択
して画面表示することができる。
【0075】図28ではチャンネルで選択された各チャ
ンネルの波形が、解析データ部の左端をオフセット時間
に合せて表示される。この解析データによれば、解析デ
ータ部に上下に配列表示される各チャンネルの波形の形
状や大きさを比較することができる。同様に図29で
は、前記図28で上下に配列された波形が重ねて表示さ
れ、その波形の形状や大きさを比較することができる。
また、図30では、すべてのチャンネルが前記図28、
図29と同様にオフセット時間を基準にして表示され
る。したがって、操作者は、必要によりチャンネルの数
を選定して解析することができる。
【0076】図31において、解析データ部の右端には
縦に細長の磁場強度指標ボックス310が配置されてい
る。その磁場強度指標ボックスは互いに色の異なる12
個の区画に区切られている。これは、図31に示される
等磁線図画面の各島模様で示される磁場の強度範囲を色
の種類で区別することで視角的な(色彩的な)認識性を
向上させるようにしたものである。すなわち、その磁場
強度指標ボックス310の長手方向の中心位置311は
磁場強度がゼロの位置で、その中心位置よりも上方の区
画を中心位置に近い順番に第1〜第6区画とそれぞれ呼
ぶことにすればたとえば第1区画は0〜2pTの磁場強度
範囲に、第2区画は2〜4pTの磁場強度範囲に、第3区
画は4〜6pTの磁場強度範囲に、第4区画は6〜8pTの
磁場強度範囲に、第5区画は8〜10pTの磁場強度範囲
に、そして第6区画は10〜12pTの磁場強度範囲にそ
れぞれ対応している。中心位置よりも下方の区画につい
てもまったく同じである。ただし、中心位置よりも上方
の区画はプラス方向の磁場強度を、下方の区画はマイナ
ス方向の磁場強度を表している。図31に示される等磁
線図は、磁場強度指標ボックス310内の磁場強度範囲
と色との対応関係の定めにしたがい、磁場強度に応じて
色分け表示される。なお、色として、磁場強度のプラス
側を暖色系、マイナス側は寒色系とし、中心部を黄色と
するようにしてもよい。これにより、磁場の強弱を色彩
的に認識することができるので視認性を向上することが
できる。しかも、この実施例によれば、解析データ部の
近傍に磁場強度指標ボックス310を設けたので、比較
対象の色、すなわち、マップに付された色と磁場強度指
標ボックス310の所定の色とを目線移動を大きく移動
させることなく比べながら確認することができるので、
前記磁場の強弱のレベルと色との関係を明確に判断する
ことができる。なお、この実施例では、磁場強度指標ボ
ックス310を解析データ部の右端に設けているが、解
析データ部の近傍であればよく、例えば、上部、下部、
左側でもよい。
【0077】図31において、「再構成パラメータ」ボ
ックス内の「マップ数」とあるのは表示される等磁線図
の数を、「最大値」とあるのは磁場強度指標ボックス3
10の両端部に相当する磁場強度を、「間隔」とあるの
は磁場強度指標ボックス310内の各区画の長さに対応
する磁場範囲を意味する。その値については、これを対
応するテキストボックスの三角又は逆三角ボタンをクリ
ックして選択することができる。
【0078】解析データ表示部の最下段には参照チャン
ネルの心電波形と2個のマップ時刻選択用カ−ソル31
1及び312が表示されている。その2個のマップ時刻
選択用カーソル311及び312間には間隔が同じ分割
線が表示され、この線の数はマップ数選択によって選択
されたマップの数と一致する。また、2個のマップ時刻
選択用カーソル311及び312はその位置を独立に左
右方向に移動可能で、その移動によってそのカーソル間
の間隔が変わると、分割線の間隔も変わるが、分割線の
間隔は常に等間隔である。もちろん、各分割線にカーソ
ルを備えて1本1本別々に設定するようにしてもよい。
図31では、表示されている等磁線図の数は16個であ
るが、これらの線図は心電波形上の分割線が位置する時
点での線図であり、各マップについては、該マップがい
つの時点のものであるかがわかるようにその時刻も表示
される。
【0079】これにより、図26で説明したと同様に、
操作者は、現在解析データ表示部に表示されているマッ
プが解析時間(心電波形の幅)の中でどのくらいの範囲
(2個のカーソル311と312の幅)を示し、前記マ
ップが示す範囲が解析時間の中でどこの範囲なのか等を
一目で把握することができるので、視認性を向上させる
ことができる。また、前記マップが示す範囲を2個のカ
ーソルをマウス操作で簡単に移動させることで設定でき
るので操作が容易である。更に、各分割線の間隔を自由
に設定するようにすれば、疑問のある部分を密にして他
の部分を疎にする等、操作者に多様な解析環境を提供で
きる。
【0080】また、操作領域部にある「電流方向」のチ
ェックボックスをクリックしてチェック印を表示する
と、等磁線図上には矢印が表示される。この矢印が表示
された等磁線図をアローマップと呼ぶ(図示なし)。矢
印については、その位置はチャンネルの位置(磁気セン
サの位置)、長さは磁場の強度、そして方向は磁場の方
向を電流の方向に変換した場合のその電流の方向をそれ
ぞれ示す。
【0081】図32には、等伝播時間図が表示してあ
り、この図において、伝播時間の起点位置(図7のt1
時点)の変更は参照波形上で移動するカーソル321の
位置を変えることによって可能であり、カーソル321
の位置の変更はそのカーソルをマウスを用いてドラッグ
することにより可能である。
【0082】図33には2つの時間積分図と1つの差分
図が表示されている。等時間積分図の「差分表示」はチ
ェックボックスをクリックしてチェック印を表示するこ
とで簡単に表示することができる。「差分表示」がチエ
ックされると、参照波形上に4つのカーソル331〜3
34が現れ、更に図示のように上方左右に2つの等時間
積分図が、下方左側に差分図がそれぞれ表示される。2
つの等時間積分図は心磁波形を、参照波形上でカーソル
331及び332並びにカーソル333及び334を用
いてそれぞれ設定された100msec〜140msec及び180msec
〜240msecという時間範囲に亘って積分した値にもとづ
くもので、それぞれの時間範囲はカーソル331及び3
32並びにカーソル333及び334をマウスを用いて
それぞれドラッグすることで変えられ得る。差分図は2
つの時間積分図の差を表すものである。チェック印がな
い場合は、カーソルについては2個のカーソル(たとえ
ばカーソル331及び332)だけが現れ、時間積分図
については1つの等時間積分図だけが表示される。もち
ろん、積分時間の変更はカーソルの位置を変えることに
よって可能である。このように、この実施例によれば、
「差分表示」にチェック印をクリックすることにより、
次の操作を促す2組のカーソルが表示されるので、操作
の迷いを与えず操作時間の短縮が図れ、しかも、前記2
組のカーソルをマウスで移動させることで時間範囲を簡
単に設定することができるから操作性を向上することが
できる。
【0083】図21はシステム調整のフローを示す。メ
ニュー選択によってフローは5つに分岐される(S−1
5)。この場合、現在表示されているデータはそのまま
保存され(S−13)、図34に示されるΦ−V特性曲
線が表示されている(S−14)。「データ計測
(Q)」の「全自動調整(A)」が選択された場合は、
指定されたチャンネルについてIbias及びVOFFという
調整値が自動的に計算され(S−16)(その自動計算
は後述)、その計算された調整値はFLL回路に設定さ
れ(S−17)、フローはステップS−14に戻る。
【0084】「データ計測(Q)」の「VOFF調整
(V)」が選択された場合は、指定されたチャンネルに
ついてVoFFが計算され(S−18)(VOFFの計算は後
述)、その後、フローは既述のステップS−17に進
む。「データ計測(Q)」の「マニュアル調整(M)」
が選択された場合は、図12に示されるマニュアル調整
ダイアログボックスが開かれる(S−19)。オペレー
タはIbias及びVOFFという調整値をチャンネル毎に入
力すると、その入力された調整値は受け付けられ(S−
20)、ダイアログボックス中の「OK」ボタンが押さ
れることによって調整値がFLL回路にセットされる
(S−21)。ダイアログボックスはこれによって閉じ
られ(S−22)、フローはステップS−17に進む。
【0085】「データ計測(Q)」の「調整値ファイル
(F)」が選択されると、その後サブプルダウンメニュ
ーによりフローは更に2つに分岐される(S−22)。
すなわち、サブプルダウンメニューの「開く(O)」を
選択することによりファイル名をオペレータに問合わ
せ、オペレータは図11の内容を含むファイル名を入力
する(S−23)。その調整値ファイルの内容はFLL
回路に設定される(S−24)。また、「データ計測
(Q)」−「調整値ファイル(F)」−「上書き保存」
又は「名前を付けて保存(A)」を選択することにより
ステップS−23と同様のことが行われ(S−25)、
その調整値を調整値ファイルに書き込むことができる
(S−26)。
【0086】図22は図21のステップS−15におけ
る自動計算のフローを示す。
【0087】S−15−1:全自動調整の場合はすべて
のSQUIDチャンネルについて1チャンネルずつ以下
の処理が行われる。処理中のチャンネルをchとする。
【0088】S−15−2:計算されたバイアス電流及
びオフセット電圧はIBIAS及びVOFFという名称
のメモリに保持されるものとする。IBIAS及びVO
FFはチャンネルの数だけ値を保持することができ、初
期値はすべて0とする。Φ−V特性曲線の、一時記憶さ
れる振幅をΔVとする。
【0089】S−15−3:各チャンネルchに対し
て、バイアス電流Ibを0から図34の「走査パラメー
タ」ボックスで指定されたIbiasまでΔIbiasのステッ
プで変化(走査)させ、Φ−V特性曲線の振幅ΔVが最
も大きくなるIbiasをチャンネルchの最適なバイアス
電流IBIAS(ch)とする。
【0090】S−15−4〜8:バイアス電流0からI
bまでの間で、Φ−V特性曲線の振幅ΔVは以下の処理
で求められる。チャンネルchのSQUIDに与えられ
る外部磁場Φを0から図34の「走査パラメータ」ボッ
クスで指定されたΦextまでΔΦのステップで変えて
(走査して)行き、A/D変換された信号を保存してそ
の信号の最大値Mmax及び最小値Vminを求める。
【0091】S−15−9〜10:ここで、最大値M
maxと最小値Vminの差がΔVより大きければIBIAS
(ch)の値をIbiasで、VOFF(ch)の値を最大
値Mma xと最小値Vminの平均で、ΔVを最大値Vmax
最小値Vminの差でそれぞれ置き換える。もし、ΔVの
方が最大値Mmaxと最小値Vminの差より大きければ前の
値を保持する。
【0092】S−15−11:以上の処理をバイアス電
流IbがIbiasになるまで繰り返したときのIBIAS
(ch)、VOFF(ch)がSQUIDチャンネルc
hの最適なバイアス電流及びオフセット電圧となる。
【0093】S−15−12:また、以上の処理をすべ
てのSQUIDチャンネルに対して実行することにより
全自動調整は終了する。
【0094】図23は図21のステップ18におけるV
OFF調整フローを示す。
【0095】S−18−1:VOFF調整の場合はすべて
のSQUIDチャンネルについて1チャンネルずつ次の
処理が行われる。
【0096】S−18−2〜6:チャンネルchのSQ
UIDに与えられる外部磁場Φを0から図34の「走査
パラメータ」ボックスで指定されたΦextまでΔΦのス
テップで変えて(走査して)行き、A/D変換された信
号の最大値Vmaxと最小値Vm inの差を求める。
【0097】S−18−7:SQUIDチャンネルch
の最適なオフセット電圧VOFF(ch)は最大値V
maxと最小値Vminの差として計算される。
【0098】S−18−8:以上の処理をすべてのSQ
UIDチャンネルに対して実行することによってVOFF
調整は終了する。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、解析データ表示部に表
示されるチャンネルに対応づけられた選択チャンネル項
目が操作領域部に表示されているから見たいチャンネル
をこの選択チャンネル項目を選択することによって選択
・表示できるばかりでなく、解析データ表示部からでは
なく操作領域部からの選択でチャンネルで選べるから解
析データ表示部の表示とは分離して制御できるという効
果がある。従って、解析データ表示部に表示した図を変
えたような場合にあっても操作領域部を見れば現在どの
チャンネルを表示しているのか一目で目視できることに
なる。このことを前提として、次に操作領域部に表示さ
れている等磁線図、伝播時間線図および時間積分図を含
んで構成されるマッピング項目を使用して、選択チャン
ネルを表示しつつそのチャンネルについて等磁線図、伝
播時間図あるいは時間積分図を表示することができて、
誤操作をなくすことができ、操作効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施される生体磁場計測装置の一実施
例の概略構成図。
【図2】図1の生体磁場計測装置に用いられる磁気セン
サの配置構成を示す斜視図。
【図3】図1の生体磁場計測装置において用いられる、
磁場の法線成分を検出する磁気センサ単体の斜視図。
【図4】図1の生体磁場計測装置において用いられる、
磁場の法線成分を検出する磁気センサ単体の斜視図。
【図5】図1の生体磁場計測装置における磁気センサと
被検者の胸部との位置関係を示す図。
【図6】図1の生体磁場計測装置において、各磁気セン
サにおいて計測された健常者の生体磁場(心磁)の各成
分の時間波形図。
【図7】図1の生体磁場計測装置において、健常者につ
いて計測された特定の2チャンネルの心磁の接線成分の
時間波形を示す図。
【図8】図1の生体磁場計測装置において、デイスプレ
イ部に表示される表示画面の基本的なレイアウトを示す
図。
【図9】図1の生体磁場計測装置において、デイスプレ
イ部に表示される表示画面のメニューバー部における操
作メニューを示す図。
【図10】図1の生体磁場計測装置において、デイスプ
レイ部に表示される表示画面中の操作メニューとして
「リスト(L)」−「登録(R)」が選択された場合に
開かれる被検者登録ダイアログボックスの内容を示す
図。
【図11】図1の生体磁場計測装置において、デイスプ
レイ部に表示される表示画面中の操作メニューとして
「リスト(L)」−「検索(S)」が選択された場合に
開かれる検索ダイアログボックスの内容を示す図。
【図12】図1の生体磁場計測装置において、デイスプ
レイ部に表示される表示画面中の操作メニューとして
「データ計測(Q)」−「マニュアル調整(M)」が選
択された場合に開かれるマニュアル調整ダイアログボッ
クスの内容を示す図。
【図13】図1の生体磁場計測装置において、デイスプ
レイ部に表示される表示画面中の操作メニューとして
「データ計測(Q)」−「計測パネル(P)」が選択さ
れた場合に開かれる自動診断ダイアログボックスの内容
を示す図。
【図14】図1の生体磁場計測装置において、デイスプ
レイ部に図25又は図26の表示画面が表示されている
場合に「ヒートフラッシュ」ボタンが押されたときに開
かれるヒートフラッシュ操作ダイアログボックスの内容
を示す図。
【図15】図1の生体磁場計測装置において、計測中に
デイスプレイ部に表示される計測プログレスバーを示す
図。
【図16】図1の生体磁場計測装置において行われる全
体の操作のフローを示す図。
【図17】図16の操作フロー中の被検者選択ステップ
における被検者選択のフローを示す図。
【図18】図16の操作フロー中のデータ計測ステップ
におけるデータ計測のフローを示す図。
【図19】図16の操作フロー中のアベレージング処理
ステップにおけるアベレージング処理のフローを示す
図。
【図20】図16の操作フロー中のデータ解析ステップ
におけるデータ解析のフローを示す図。
【図21】図1の生体磁場計測装置において行われるシ
ステム調整のフローを示す図。
【図22】図21のシステム調整フロー中の自動計算ス
テップにおける自動計算のフローを示す図。
【図23】図21のシステム調整フロー中のVOFF調整
ステップにおけるVOFF調整フローを示す図。
【図24】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示される被検者リスト画面を示す図。
【図25】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示されるデータ計測画面を示す図。
【図26】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
計測が終了したときに表示される波形確認画面を示す
図。
【図27】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示されるアベレージング画面を示す図。
【図28】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示される単一波形表示画面を示す図。
【図29】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示される重ね波形表示画面を示す図。
【図30】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示されるグリッドマップ表示画面を示す図。
【図31】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示される等磁線図表示画面を示す図。
【図32】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示される伝播時間図表示画面を示す図。
【図33】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示される時間積分図表示画面を示す図。
【図34】図1の生体磁場計測装置のデイスプレイ部に
表示されるシステム調整画面を示す図。
【符号の説明】
1:磁気シールドルーム、2:被検者、3:ベッド、
4:デユワ、5:自動補給装置、6:FLL回路、7:
増幅器・フイルター・増幅器、8:計算機、8−1:デ
イスプレイ部、8−2:キーボード、8−3:マウス、
20−1〜20−8、21−1〜21−8、22−1〜
22−8、23−1〜23−8、24−1〜24−8、
25−1〜25−8、26−1〜26−8及び27−1
〜27−8:磁気センサ、10、10’及び10”並び
に11、11’及び11”:コイル、12、12’及び
12”:SQUID、13及び14:センサ、30:胸
部、261:スクロールボックス、262:スクロール
バー、271:しきい値カーソル、273〜275:ス
ライダーカーソル、311、312及び331〜33
4:カーソル、801:タイトルバー部、802:メニ
ューバー部、803:ツールバー部、804:被検者情
報部、805:解析データ部、806:操作領域部、8
08:ステータスバー部、807−1:メッセイジバー
部、807−2:日時表示部、808〜814:アイコ
ン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河▲崎▼ 宜史 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社 日立製作所 デザイン研究 所内 (56)参考文献 特開 平2−40578(JP,A) 特開 平10−295661(JP,A) 特開 平11−4814(JP,A) 特開 平11−4815(JP,A) 特開 平6−237917(JP,A) American Institut e of Physics p5085− 5091 Rev.Sci.Instrum 66(10),October1995「Mul tichannel SQUID sy stem detecting tan getial components of the cardiac mag netic field」 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/05

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気センサである超伝導量子干渉素子(S
    QUID)を用いて、被検者の生体内から発せられる磁
    場(以下、「生体磁場」という。)を複数の位置で計測
    してその処理結果としての磁場図を表示する生体の磁場
    図形成装置において、 前記SQUIDを行および列からなるマトリックス配置
    して検出手段を構成し、 計測された生体磁場とこれを処理して得られた処理磁場
    を表示する解析データ表示部と、および生体磁場または
    処理磁場に対応した操作を表示する操作領域部からなる
    表示部から構成し、 前記解析データ表示部には、生体磁場の等磁データを示
    す等磁線図、伝播データを示す伝播時間図および時間積
    分データを示す時間積分図の表示を行う手段を有し、 前記操作領域部には、前記解析データ表示部に表示され
    るチャンネルと対応づけた選択チャンネル項目が表示さ
    れ、および等磁線図と伝播時間図と時間積分図とを含ん
    でなるマッピング項目が表示され、 前記選択チャンネル項目の内のチャンネルを選択して表
    示すべきチャンネルを設定し、前記マッピング項目の中
    から等磁線図、伝播時間図または時間積分図を選択する
    ことによって設定されたチャンネルについてこれらの図
    を解析データ表示部に表示することを特徴とする生体の
    磁場図形形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 解析データ表示部には、細長の磁場強度指標ボックスを
    設け、互いに色の異なる区画に区切ったことを特徴とす
    る生体の磁場図形形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 解析データ表示部には、参照波形を表示し、該参照波形
    上に等磁線図の解析時間を表示する分割線の表示、伝播
    時間の起点位置の表示および積分時間範囲の表示を行う
    ことを特徴とする生体磁場図形形成装置。
JP10149326A 1998-05-29 1998-05-29 生体の磁場図形成装置 Expired - Fee Related JP3058619B2 (ja)

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