JP3057053U - プリント基板検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント基板検査装置において、照明部が装
置本体に着脱自在で、通常検査時の照明機能と、メンテ
ナンス作業時の検査ボードに対する照明機能とを兼ね備
え、検査装置のメンテナンスを容易に行えるようにす
る。 【解決手段】 検査動作時にテーブル４上に載置された
プリント基板２に検査ピン５を介して通電を行い、基板
２上の素子に対して各種検査を行う。照明ユニット２０
は装置本体に着脱自在とされ、そのインバータ蛍光灯２
１は装置本体からの電力供給を受けて発光し、テーブル
４上のプリント基板２の照明となる。また、プリント基
板２の種類を変更するメンテナンス作業時等において
は、照明ユニット２０を装置本体より取り外し、平面テ
ーブル４下方の検査ボード６の近傍に配置することによ
り、メンテナンス作業用の照明とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、プリント基板上に実装された電子素子に対して各種検査を行うプリ ント基板検査装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、プリント基板上に実装された電子素子に対して不良品検出等の各種 検査を行う装置として、インサーキットテスタと呼ばれるプリント基板検査装置 が知られている。この種のインサーキットテスタは、一般に、プリント基板が載 置される平面テーブルを有し、この平面テーブル上に載置されたプリント基板に 対して、下方より多数の検査ピンを接触させ、この検査ピンとワイヤ等により電 気的に接続された検査ボードによって素子に対して通電試験を行うことにより、 各素子の良・不良チェックを行うような構成となっている。この検査ボードは、 装置内部に搭載されており、検査ピンとの間はワイヤ等により接続されている。 また、平面テーブル上方には、平面テーブル上のプリント基板を照明するための 照明部が設けられている。また、このようなインサーキットテスタにおいては、 プリント基板の種類が変更される度に、検査ピンと検査ボードとの間の接続を変 更するなどのメンテナンス作業が必要である。

【０００３】 また、プリント基板検査装置の他の例として、特開昭６２−２９３１２４号公 報、及び国際公開ＷＯ９４／２４５１８号公報には、テーブル上に載置された基 板を照明する投光装置と、この投光装置により照明された検査領域内を撮像する 撮像装置とを備え、この照明装置により照明を行うと共に、基板上の電子素子の 位置を撮像装置によりとらえ、一定以上の位置ずれ量を持つ素子を不良部品とし て判定するプリント基板検査装置が示されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述したような従来のインサーキットテスタと呼ばれるプリン ト基板検査装置においては、照明部による照明領域は、平面テーブル上のみとな っており、メンテナンス作業時等において、平面テーブル下方の検査ボードを照 明することは不可能であるため、メンテナンス作業時には、懐中電灯等が必要と なり、両手作業ができない、紛失等のおそれがあるなどの理由から、スムーズに メンテナンス作業を行うことが困難であった。また、上記公報に示されるプリン ト基板検査装置においても、照明装置は、基板を上方からのみ照明し得るように 固定されているため、メンテナンス作業時の照明として使用することは不可能で ある。

【０００５】 本考案は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、装置本体に 照明ユニットを着脱自在とし、通常の検査時における照明機能と、メンテナンス 作業時における検査ボードに対する照明機能とを兼ね備えさせることで、検査時 のメンテナンスを容易に行えるようにしたプリント基板検査装置を提供すること を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために本考案は、プリント基板上に実装された電子素子に 対して各種検査を行うプリント基板検査装置において、前記プリント基板が載置 されるテーブルと、前記テーブル上に載置されたプリント基板に下方から接触し 得るように構成された検査ピンと、前記テーブルの下方に配置され、前記検査ピ ンと電気的に接続されることにより、前記プリント基板上の電子素子に対して各 種検査を行う検査手段と、前記テーブル上のプリント基板を照明する、装置本体 に着脱自在な照明ユニットとを備え、前記照明ユニットは、照明動作を担う蛍光 灯と該蛍光灯に電力を供給するバッテリとを備え、前記蛍光灯は、照明ユニット が装置本体に装着された時には、装置本体から電力供給を受け、照明ユニットが 装置本体から取り外された時には、前記バッテリから電力供給を受けるようにし たものである。

【０００７】 この構成においては、検査動作時にテーブル上にプリント基板が載置されると 、このプリント基板に検査ピンが接触し、検査手段は、検査ピンを介してプリン ト基板に通電を行い、基板上の素子に対して各種検査を行う。この時、照明ユニ ットが装置本体に装着されていると、蛍光灯は装置本体からの電力供給を受けて 発光し、照明ユニットはテーブル上のプリント基板の照明となる。また、プリン ト基板の種類を変更するメンテナンス作業時等において、照明ユニットを装置本 体より取り外し、この照明ユニットをテーブル下方の検査手段の近傍に配置する ことにより、照明ユニットをメンテナンス作業用の照明とすることができる。

【０００８】 また、上記テーブル上に載置されたプリント基板を上方より押圧する基板押圧 手段を備えると共に、この基板押圧手段には電源が供給されるソケットが設けら れ、このソケットを介して前記照明ユニットが装置本体に着脱自在とされている ものであってもよい。この構成においては、プリント基板は上方より基板押圧手 段により押圧されて検査ピンに接触させられる。また、照明ユニットはソケット に装着されることで、電源が装置本体から供給される。

【０００９】 また、上記照明ユニットに、蛍光灯を点灯するためのインバータ回路を組み込 んだものであることが望ましい。この構成においては、小電力で蛍光灯を点灯さ せることが可能となる。

【００１０】 また、上記照明ユニットは、バッテリを充電する充電回路を備え、このユニッ トが装置本体に装着された時に、バッテリが充電されるものであってもよい。 また、上記照明ユニットの筐体外部にマグネットを設け、この照明ユニットに より検査手段を照明する時は、マグネットを用いてユニットを保持させるもので あってもよい。この構成においては、検査手段近傍の金属部に、マグネットを用 いて照明ユニットを保持させることができる。

【００１１】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の一実施形態に係るプリント基板検査装置について、図面を参照 して説明する。図１（ａ）（ｂ）はそれぞれ、本考案に係るプリント基板検査装 置の正面図と側面図、図２はプリント基板検査装置の要部の斜視図である。この プリント基板検査装置１は、一般にインサーキットテスタと呼ばれ、プリント基 板２上に実装された電子素子（不図示）に対して各種検査を行うものである。プ リント基板検査装置１の装置下部３には、プリント基板２が載置される平面テー ブル４が設けられている。この平面テーブル４には、多数の孔（不図示）が設け られており、これら孔から上方に向かって、テーブル４に載置されたプリント基 板２の電子素子に接触し得るように、検査ピン５が突出している。また、装置下 部３の筐体内には、プリント基板２上の電子素子に対して通電により各種検査を 行う検査ボード６（検査手段）が搭載されている。この検査ボード６と検査ピン ５との間は、コネクタ７、ワイヤ８等により電気的に接続されている。

【００１２】 また、プリント基板検査装置１の装置上部１０には、ベース１１が平面テーブ ル４に対して垂直に設けられている。また、装置上部１０には、テーブル４上に 載置されたプリント基板２を上方より押圧する基板押圧部材１２（基板押圧部材 ）が設けられており、この基板押圧部材１２は、ベース１１表面上に形成された ２本の溝１３に沿って、昇降自在に構成されている。なお、この基板押圧部材１ ２は透明アクリルにより形成されている。この基板押圧部材１２の下方には、プ リント基板２を押圧するための押圧柱１４が複数本設けられている。また、基板 押圧部材１２の上方には、２つの取付アングル１６が形成されており、この取付 アングル１６の内壁には、ソケット１５が備えられている。これらソケット１５ は、下方に開かれたコの字型形状を成しており、その両側壁１７の先端のそれぞ れには、後述する照明ユニット２０と係合する凸部１７ａが形成されている。ま た、ソケット１５の内壁１８には、電源が供給される端子１９が設けられている 。

【００１３】 基板押圧部材１２には、ソケット１５に対して着脱自在な構成で照明ユニット ２０が搭載されている。この照明ユニット２０は、インバータ蛍光灯２１とこの 蛍光灯２１に電力を供給するバッテリ４０（図３参照）とを備えるものであり、 この照明ユニット２０の筐体２０ａの外部にはマグネット２２が設けられている 。また、筐体２０ａの外部のソケット１５の端子１９と対応する位置には、スプ リング付き端子２３が設けられている。また、このプリント基板検査装置１は、 検査ボード６による検査結果を処理し、表示するためのディスプレイ３０、キー ボード３１等を有するコンピュータ３２を備えている。

【００１４】 次に、照明ユニット２０の回路図を図３に示す。照明ユニット２０は、照明動 作を担うインバータ蛍光灯２１、このインバータ蛍光灯２１に電力を供給するバ ッテリ４０、インバータ回路４１、バッテリ４０を充電する充電回路４２等から なるものである。蛍光灯２１は、照明ユニット２０がソケット１５に装着され、 スプリング端子２３がソケット１５の端子１９と接触した時には、装置本体から 電力供給を受け、また、照明ユニット２０がソケット１５から取り外された時に は、バッテリ４０から電力供給を受けて点灯し得るように構成されている。また 、ユニット２０がソケット１５に装着されると、バッテリ４０への充電動作が行 われるようになっている。

【００１５】 次に、上記構成でなるプリント基板検査装置１の検査動作、及びメンテナンス 作業について説明する。平面テーブル４上にプリント基板２が載置されると、基 板押圧部材１２はプリント基板２を下方に押圧し、プリント基板２を検査ピン５ に接触させる。そして、検査ボード６は、検査ピン５を介してプリント基板２に 通電を行い、基板２上の素子に対して各種検査を行う。このとき、照明ユニット ２０をソケット１５に装着しておくことにより、蛍光灯２１は装置本体からの電 力供給を受けて発光し、照明ユニット２０は、テーブル４上のプリント基板２に 対する照明となる。

【００１６】 また、プリント基板２の種類を変更したり、検査動作中に動作不良が起こった 場合には、検査ボード６と検査ピン５との間の配線を変更する等のメンテナンス 作業が必要となる。この場合には、ソケット１５から照明ユニット２０を取り外 し、検査ボード６近傍の金属部に、マグネット２２を用いて照明ユニット２０を 保持させる。このように、ソケット１５から照明ユニット２０を取り外すと、蛍 光灯２１はバッテリ４０から電力供給を受けて点灯し、これにより、照明ユニッ ト２０はメンテナンス作業用の照明となり、使用者は、両手を使ったメンテナン ス作業が可能となる。

【００１７】 以上のように、本実施形態に示したプリント基板検査装置によれば、照明ユニ ット２０を装置本体に対して着脱自在な構成としたので、通常の検査動作時にお いては、この照明ユニット２０をテーブル４上のプリント基板２に対する照明と して、また、メンテナンス作業時においては、検査ボード６を照明するための照 明として使用することができる。これにより、懐中電灯等を使用する必要がなく なり、メンテナンス作業をスムーズに行うことが可能となる。また、光源として インバータ式の蛍光灯２１を用いたので、ちらつきを抑えることができる。

【００１８】 また、照明ユニット２０を、基板押圧部材１２に設けられた電源が供給される ソケット１５を介して装置本体に着脱され得るような構成としたので、照明ユニ ット２０をソケット１５に装着すると、照明ユニット２０に自動的に電源が供給 されることとなり、電源供給のための特別な操作を省くことができ、装置１の操 作性の向上を図ることができる。

【００１９】 また、照明ユニット２０にインバータ回路を組み込んだので、より小電力で蛍 光灯２１を点灯させることが可能となり、バッテリ駆動時において、より長時間 蛍光灯２１を点灯させることが可能となる。

【００２０】 また、照明ユニット２０内に充電回路４２を搭載したので、このユニット２０ が装置本体に装着された時に、バッテリ４０は自動的に充電されることとなり、 バッテリ充電のための特別な操作を行う必要がなくなり、装置１の操作性の向上 を図ることができる。

【００２１】 また、照明ユニット２０の筐体２０ａの外部にマグネット２２を備えたので、 検査ボード６近傍の金属部に、マグネット２２を用いて照明ユニット２０を保持 させることができる。これにより、両手を使ってメンテナンス作業を行うことが できるので、よりスムーズに作業を行うことが可能となる。

【００２２】 なお、本考案は、上記実施形態に限られることなく、種々の変形が可能である 。例えば、上記実施形態においては、照明ユニット２０は、基板押圧部材１２上 に着脱自在に設けられていたが、ベース１１上、又は他の部材上で、テーブル４ を照明し得る位置に搭載してもよい。

【００２３】

【考案の効果】

以上のように本考案のプリント基板検査装置によれば、照明ユニットを着脱自 在とし、通常の検査動作時においては、この照明ユニットをテーブル上のプリン ト基板に対する照明とし、また、メンテナンス作業時においては、検査手段を照 明するための照明として使用することができる。これにより、メンテナンス作業 をスムーズに行うことが可能となる。

【００２４】 また、照明ユニットを、基板押圧手段に設けられた電源が供給されるソケット を介して装置本体に着脱され得るような構成とすることにより、照明ユニットを ソケットに装着すると、照明ユニットに自動的に電源が供給されるので、電源供 給のための特別な操作を省くことができ、操作性の向上を図ることができる。

【００２５】 また、照明ユニットをインバータ回路を組み込んだものとすることにより、ち らつきを抑えることができると共に、小電力で蛍光灯を点灯させることが可能と なり、バッテリ駆動時において、より長時間蛍光灯を点灯させることが可能とな る。

【００２６】 また、照明ユニットをバッテリを充電する充電回路を備え、このユニットが装 置本体に装着された時に、バッテリが充電されるものとすることにより、照明ユ ニットが装置本体に装着されると自動的にバッテリが充電されるので、充電のた めの特別な操作を行う必要がなくなる。

【００２７】 また、照明ユニットの筐体外部にマグネットを備えるものとすることにより、 検査手段近傍の金属部に、マグネットを用いて照明ユニットを保持させることが できるので、両手を使ってメンテナンス作業を行うことが可能となり、よりスム ーズに作業を行うことが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）（ｂ）はそれぞれ、本考案の一実施形態
によるプリント基板検査装置の正面図と側面図である。

【図２】照明ユニットの外観図である。

【図３】照明ユニットの回路図である。

【符号の説明】

１ プリント基板検査装置 ２ プリント基板 ４ 平面テーブル（テーブル） ５ 検査ピン ６ 検査ボード（検査手段） １２ 基板押圧部材（基板押圧手段） １５ ソケット ２０ 照明ユニット ２０ａ 筐体 ２２ マグネット ２１ 蛍光灯 ４０ バッテリ ４１ インバータ回路 ４２ 充電回路

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プリント基板上に実装された電子素子に
   対して各種検査を行うプリント基板検査装置において、 前記プリント基板が載置されるテーブルと、 前記テーブル上に載置されたプリント基板に下方から接
   触し得るように構成された検査ピンと、 前記テーブルの下方に配置され、前記検査ピンと電気的
   に接続されることにより、前記プリント基板上の電子素
   子に対して各種検査を行う検査手段と、 前記テーブル上のプリント基板を照明する、装置本体に
   着脱自在な照明ユニットとを備え、 前記照明ユニットは、照明動作を担う蛍光灯と該蛍光灯
   に電力を供給するバッテリとを備え、前記蛍光灯は、照
   明ユニットが装置本体に装着された時には、装置本体か
   ら電力供給を受け、照明ユニットが装置本体から取り外
   された時には、前記バッテリから電力供給を受けるよう
   にしたことを特徴とするプリント基板検査装置。
2. 【請求項２】 前記テーブル上に載置されたプリント基
   板を上方より押圧する基板押圧手段を備えると共に、こ
   の基板押圧手段には電源が供給されるソケットが設けら
   れ、このソケットを介して前記照明ユニットが装置本体
   に着脱自在とされていることを特徴とする請求項１に記
   載のプリント基板検査装置。
3. 【請求項３】 前記照明ユニットに、蛍光灯を点灯する
   ためのインバータ回路を組み込んだことを特徴とする請
   求項１又は請求項２に記載のプリント基板検査装置。
4. 【請求項４】 前記照明ユニットは、前記バッテリを充
   電する充電回路を備え、該ユニットが装置本体に装着さ
   れた時に、前記バッテリが充電されることを特徴とする
   請求項１乃至請求項３のいずれかに記載のプリント基板
   検査装置。
5. 【請求項５】 前記照明ユニットの筐体外部にマグネッ
   トを設け、該照明ユニットにより前記検査手段を照明す
   る時は、該マグネットを用いて該ユニットを保持させる
   ことを特徴とする請求項１乃至請求項４のいずれかに記
   載のプリント基板検査装置。