JP3057045U - ビットホルダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラチェットドライバーなどの工具において
は、ビットの下端の刃先のみを露出させ、ビットの軸部
はほとんどホルダー内に差し込まれた状態となっている
ため、このビットをホルダーから抜いたり、別のビット
に取り替える場合に、作業者の指先で摘まみ出すことが
非常に困難である。 【解決手段】 ビット２を挿脱可能とした複数の挿入孔
３を配列したホルダー本体１に、工具Ｔに装着したビッ
ト２を押し出すことのできる突起４を設けたものとして
いる。前記ホルダー本体１は、直方体形状に形成したも
のとし、このホルダー本体２の一端に前記突起４を設け
たものとしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、工具に装着したビットを簡単に抜くことができる機能を具備した ビットホルダーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、非常に狭い作業空間において、ビス等を捩じ込んだり緩めたりするのに 使用される工具として、横型ラチェットドライバーが存在する。このラチェット ドライバーは、本出願人が先に出願したものでは、図４に示したように、レバー １１の先端部において、ビット２を着脱することのできるホルダー６をラチェッ ト機構１２により正逆回転可能なものとしている。そして、レバー１１の下側に おいて、ホルダー６の側部に早回し用の摘体１３を取り付けたものとしている。

【０００３】 前記早回し用の摘体１３は、ビス等を捩じ込んだり緩めたりする場合に、トル クの小さいうちはレバー１１の操作をすることなく、指先によって回すことによ り、ビス等を捩じ込んだり緩めたりするものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記したようなラチェットドライバーにおいては、ビット２の 下端の刃先のみを露出させ、ビット２の軸部はほとんどホルダー６内に差し込ま れた状態となっているため、このビット２をホルダー６から抜いたり、別のビッ トに取り替える場合に、作業者の指先で摘まみ出すことが非常に困難であるとい う課題を有していた。

【０００５】 そこで、この考案は、上記従来の課題を解決するものであり、前記ラチェット ドライバーのような工具に保持されたビットを簡単に抜くことができるようにし たビットホルダーを提供することを目的としてなされたものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そのため、この考案のビットホルダーは、ビット２を挿脱可能とした複数の挿 入孔３を配列したホルダー本体１に、工具Ｔに装着したビット２を押し出すこと のできる突起４を設けたものとしている。前記ホルダー本体１は、直方体形状に 形成したものとし、このホルダー本体２の一端に前記突起４を設けたものとして いる。

【０００７】 さらに、この考案のビットホルダーは、ホルダー本体２の他端に、このホルダ ー本体２の吊下部５を設けたものとすることができる。

【０００８】 また、この考案のビットホルダーは、前記突起４の側部をテーパ形状にし、先 端部に向かうにしたがって細くなるようにすると共に、突起４の先端部に丸みを つけたものとすることができる。

【０００９】 さらにまた、この考案のビットホルダーは、前記突起４の突出具合を調節する ことにより、工具Ｔに装着したビット２の軸部２ａの大部分を押し出せるように すると共に、工具Ｔに装着したビット２が落下しない程度に押し出せるものとす ることができる。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下、この考案のビットホルダーの実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明 する。

【００１１】 この考案のビットホルダーは、図１、２に示したように、ホルダー本体１にビ ット２を挿脱可能とした複数の挿入孔３を配列したものとしている。ホルダー本 体１は、略直方体形状にし、作業者の手の内に収まる程度の大きさとし、手に持 ち易いものとしている。そして、前記略直方体形状にしたホルダー本体１の一端 には、横型ラチェットドライバーなどの工具Ｔに装着したビット２を押し出すこ とのできる突起４を設けたものとしている。

【００１２】 ホルダー本体１は、弾力に富んだ合成樹脂やゴム等で成形加工されるものとし 、前記挿入孔３をビット２が弾力的に保持されるものとして、ビット２を挿脱可 能としている。

【００１３】 突起４は、その側部をテーパ形状にし、先端部に向かうにしたがって細くなる ようにすると共に、その先端部に丸みをつけたものとしている。このようにする ことにより、横型ラチェットドライバーなどの工具Ｔに装着したビット２が押し 出し易くなり、またこの突起４によりビット２を押し出す場合に、ビット２に傷 をつけないようにしている。さらに、前記突起４は、その突出具合を調節するこ とにより、工具Ｔに装着したビット２を完全に押し出し切ることができず、工具 Ｔに装着したビット２の軸部２ａの大部分を押し出せるようにすると共に、工具 Ｔに装着したビット２が落下しない程度に押し出せるものとしている。

【００１４】 さらに、前記略直方体形状にしたホルダー本体１の他端には、陳列販売時など に吊り下げておくための吊下部５を設けたものとしている。この吊下部５は、図 示したものではリング形状にしているが、フック形状など各種の形状として実施 することができる。

【００１５】 以上のように構成したこの考案のビットホルダーを用いて、工具に装着したビ ットを抜くには次のようにして行う。

【００１６】 先ず、工具Ｔの一例として示す横型ラチェットドライバーにおいては、上下が 開口した筒状のホルダー６の下方からビット２が差し込まれ、ビット２の下端の 刃先２ｂのみをホルダー２の下方から露出させ、ビット２の軸部２ａはほとんど ホルダー６に差し込まれた状態として、ビット２が装着されている。したがって 、この考案のビットホルダーの突起４を、図３に示したように、ホルダー６の上 方からこのホルダー６内に差し込み、ビット２の頭部２ｃを下方へ押しやる。す ると、ビット２の軸部２ａの大部分が、ホルダー６の下方から露出するようにな るが、このビット２はホルダー６から抜けて落下することはない。そこで、大部 分が露出したビット２の軸部２ａを指先で摘まみ、このビット２をホルダー６か ら引き抜けば、工具Ｔに装着されたビット２は簡単に抜くことができる。

【００１７】

【考案の効果】

この考案のビットホルダーは、以上に述べたように構成されているので、横型 ラチェットドライバーのような工具に装着されたビットを簡単に抜くことができ るものとなり、単にビットを保持できるだけでなく、実用的効果に優れたものと なった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案のビットホルダーの斜視図である。

【図２】この考案のビットホルダーにビットを保持させ
た状態を示す斜視図である。

【図３】この考案のビットホルダーを用いて工具に装着
されたビットを抜く状態を示す説明図である。

【図４】ビットを装着した状態の工具の一部を切り欠い
て示す側面図である。

【符号の説明】

１ ホルダー本体 ２ ビット ２ａ 軸部 ３ 挿入孔 ４ 突起 ５ 吊下部 Ｔ 工具

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ビット（２）を挿脱可能とした複数の挿
   入孔（３）を配列したホルダー本体（１）に、工具
   （Ｔ）に装着したビット（２）を押し出すことのできる
   突起（４）を設けたことを特徴とするビットホルダー。
2. 【請求項２】 ホルダー本体（１）を直方体形状に形成
   し、このホルダー本体（２）の一端に前記突起（４）を
   設けたことを特徴とする請求項１記載のビットホルダ
   ー。
3. 【請求項３】 ホルダー本体（２）の他端に、このホル
   ダー本体（２）の吊下部（５）を設けたことを特徴とす
   る請求項２記載のビットホルダー。
4. 【請求項４】 突起（４）の側部をテーパ形状にし、先
   端部に向かうにしたがって細くなるようにすると共に、
   突起（４）の先端部に丸みをつけたことを特徴とする請
   求項１記載のビットホルダー。
5. 【請求項５】 突起（４）の突出具合を調節することに
   より、工具（Ｔ）に装着したビット（２）の軸部（２
   ａ）の大部分を押し出せるようにすると共に、工具
   （Ｔ）に装着したビット（２）が落下しない程度に押し
   出せるものとしたことを特徴とする請求項１記載のビッ
   トホルダー。