JP3056900B2 - 情報記録再生方法および装置 - Google Patents

情報記録再生方法および装置

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JP3056900B2 JP4304010A JP30401092A JP3056900B2 JP 3056900 B2 JP3056900 B2 JP 3056900B2 JP 4304010 A JP4304010 A JP 4304010A JP 30401092 A JP30401092 A JP 30401092A JP 3056900 B2 JP3056900 B2 JP 3056900B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体に情報を
記録したり、情報記録媒体に記録された情報を再生する
情報記録再生方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報記憶素子ないし情報記憶装置、いわ
ゆるメモリーは、コンピュータおよびその関連機器の中
核をなすものであるのみならず、ビデオディスク、ディ
ジタルオーディオディスク等に見られるように映像装
置、音響装置の中でも重要な地位を占めている。このメ
モリーに要求される性能はその用途によって異なるが、
一般的には、 高密度で記録容量が大きい。 記録再生の応答速度が速い。 消費電力が少ない。 生産性が高く、価格が低い。 等が挙げられ、現在もこうした性能を実現するメモリー
方式やメモリー媒体の開発が極めて活発に進められてい
る。
【0003】従来、メモリーの中心は磁性体、半導体を
素材とした磁気メモリー、半導体メモリーであったが、
近年、レーザー技術の進展に伴い、有機色素、フォトポ
リマー等の有機薄膜を用いた、安価で高密度な光メモリ
ーが登場している。
【0004】現在これらのメモリーをさらに高密度で大
容量にするために単位メモリービットの微細化に向けて
の技術開発が進められているが、これらの従来のメモリ
ーとは全く別の原理に基づくメモリーの提案もされてい
る。例えば、個々の有機分子に論理素子やメモリー素子
の機能を持たせた分子電子デバイスの概念もその1つで
ある。分子電子デバイスは単位メモリービットの微細化
を極限まで進めたものと見ることができるが、これまで
個々の分子にいかにアクセスするかが問題とされてき
た。
【0005】この問題を解決する可能性を持った技術と
して最近、導体の表面原子の電子構造を直接観察できる
走査型トンネル顕微鏡(以下、「STM」という)が開
発され[Binnig et al.,Phys.Re
v.Lett.,49,57(1982)]、単結晶、
非結晶を問わず実空間像を高い分解能で観察できるよう
になった。
【0006】STMは金属の探針(プローブ電極)と導
電性物質の間に電圧を加えて、両者の距離を1nm程度
まで近づけるとトンネル電流が流れることを利用してい
る。この電流は両者の距離変化に極めて敏感であって、
このトンネル電流を一定に保つように両者の距離を制御
しながら探針を導電性物質の表面上で走査することによ
り、この導電性物質の実空間の表面構成を描くことがで
きると同時に表面原子の全電子雲に関する種々の情報を
も読み取ることができる。この際、面内方向の分解能は
1Å程度である。したがって、STMの原理を応用すれ
ば、十分に原子オーダー(数Å)での高密度記録再生を
行なうことが可能である。この際の記録再生方法として
は、粒子線(電子線、イオン線)、あるいはX線等の高
エネルギー電磁波、および可視・紫外光等のエネルギー
線を用いて適当な記録層の表面状態を変化させて記録を
行ない、STM装置で再生する方法や、記録層として印
加電圧によって導電度の異なる状態へ遷移するスイッチ
ング特性を有し、かつ、電導度の異なる各状態が、電圧
を印加しない状態でも保持されるメモリー特性を有して
いる媒体、例えば、π電子共役系を豊富に含む有機化合
物やカルコゲン化合物の薄膜層を用いて記録、再生を共
にSTM装置で行なう方法等が提案されている。
【0007】また、STMの原理を応用し、半導体中に
電荷を蓄積することにより記録を行ない、蓄積電荷によ
る局所的電気容量変化を検出することにより再生を行な
う方法も開発されている[Barret et a
l.,J.Appl.Phys.,70,2725(1
991)]。
【0008】一方、STMの技術を応用した原子間力顕
微鏡(以下、「AFM」という)が開発され[Binn
ig et al.,Phys.Rev.Lett.,
56,930(1986)]、STMと同様、表面の凹
凸情報を得ることができるようになった。AFMは、試
料表面に対して1nm以下の距離まで接近させた探針を
支持するカンチレバー(弾性体)が、試料と探針との間
に働く力を受けてたわむ量から逆に力を検出し、この力
を一定にするように試料と探針との間の距離を制御しな
がら試料表面を走査することにより、試料表面の三次元
形状をナノメートル以下の分解能で観察するものであ
る。AFMでは、STMのように試料が導電性を有する
必要がなく、絶縁性試料、特に半導体レジスト面や、生
体高分子等を原子・分子のオーダーで観察可能であるた
め、広い応用が期待され、これを利用した情報記録再生
装置も提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たSTMの技術を応用した情報記録方法および装置で
は、探針を記録媒体に対して極めて微小な間隔を保ちな
がら動かすことは困難であり、探針と記録媒体とが強く
接触してしまうと、探針の先端あるいは記録媒体が損傷
してしまうというおそれがあった。これを防止するため
には、探針と記録媒体との距離を検出する手段を設け、
探針と記録媒体との距離が一定となるようにフィードバ
ック制御すればよいが、これでは極めて高精度の制御が
必要となるとともに、装置構成も複雑になってしまうと
いう問題点があった。
【0010】そこで本発明は、装置構成が複雑になるこ
となく、探針と記録媒体との距離制御をより簡便な形で
行なえる情報記録再生方法および装置を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の情報記録再生方法は、記録媒体と、前記記録媒
体に対向して弾性体に支持された探針との間隔を位置調
整し、前記記録媒体に情報を記録したり前記記録媒体に
記録された情報を再生する情報記録再生方法において、
前記探針と前記記録媒体とを吸着させたときに両者の間
に働く引力で、前記弾性体を弾性変形させて前記位置調
整を行なうことを特徴とする。
【0012】また、前記記録媒体と前記探針との間に電
流を発生させるための電圧印加手段を設け、前記探針が
前記情報記録媒体へ吸着するときに前記探針と前記記録
媒体との間に流れる電流の変化を検知することで、前記
探針の前記記録媒体に対する位置を検知するものでもよ
く、この場合には前記位置調整を、前記探針が吸着した
位置近傍において行なうものでもよい。
【0013】さらに、前記記録媒体と前記探針との間に
電流を発生させるための電圧印加手段を設け、前記探針
が前記記録媒体に吸着した後、前記探針が前記記録媒体
から脱離するときに前記探針と前記記録媒体との間に流
れる電流の変化を検出することで、前記探針の前記記録
媒体に対する位置を検知するものでもよく、この場合に
は前記位置調整を、前記探針が吸着した位置と、前記探
針が脱離した位置との間で行なうものでもよい。
【0014】そして、前記探針を複数個の探針とし、そ
れぞれが個別の弾性体により支持されているものとし、
前記位置調整を、前記複数の探針毎にそれぞれ独立して
行なうものや、前記弾性体として駆動手段を有するもの
を用い、前記位置調整を前記駆動手段により行なうもの
であってもよい。
【0015】本発明の情報記録再生装置は、記録媒体
と、弾性体に支持されて前記記録媒体に対向配置された
探針とを有し、前記記録媒体に情報を記録したり前記記
録媒体に記録された情報を再生する情報記録再生装置に
おいて、前記探針の前記記録媒体に対する間隔の位置調
整を行なうために前記探針を前記記録媒体に吸着させ、
前記探針と前記記録媒体との間に引力が働く範囲内で、
前記弾性体を弾性変形させるように、前記探針と前記記
録媒体とを相対的に移動させる駆動手段を有することを
特徴とする。
【0016】また、前記探針の前記記録媒体への吸着を
検出する手段を有するものでもよく、この場合には前記
吸着を検出する手段が、前記記録媒体と前記探針との間
に電流を発生させるための電圧印加手段、および前記ト
ンネル電流を検出する手段であってもよい。
【0017】さらに、前記探針が前記記録媒体に吸着し
た後、前記探針の前記記録媒体からの脱離を検出する手
段を有するものでもよく、この場合には前記脱離を検出
する手段が、前記記録媒体と前記探針との間に電流を発
生させるための電圧印加手段、および前記トンネル電流
を検出する手段であってもよい。
【0018】そして、前記探針を複数個の探針とし、そ
れぞれが個別の弾性体により支持されているものや、前
記駆動手段が、前記弾性体に設けられているものであっ
てもよい。
【0019】また、前記記録媒体の、前記探針との対向
面には吸着層が設けられているものでもよく、前記吸着
層は液体からなるものとしたり、さらには前記液体は水
であるものでもよい。
【0020】さらに、前記電圧印加手段と前記探針との
間に、過電流防止用の電気抵抗が設けられているもの
や、前記弾性体の弾性定数は、1N/m以下であるもの
でもよい。
【0021】
【作用】上記のとおり構成された本発明では、探針によ
って記録媒体に情報を記録したり、記録媒体に記録され
ている情報を再生するとき、探針と記録媒体とを接近さ
せたときに両者の間に働く引力で、探針を支持する弾性
体を弾性変形させて探針を記録媒体に吸着させることで
探針と記録媒体との位置調整を行なうことにより、探針
は記録媒体に強く接触することがなくなる。この結果、
記録再生中の探針や記録媒体の破壊が防止される。ま
た、探針の記録媒体に対する位置を直接検出しなくても
探針と記録媒体との位置調整を行なうことができるの
で、この位置調整のための特別なサーボ回路等を必要と
せず、装置構成が簡単になる。そして、探針の記録媒体
への吸着、あるいは記録媒体からの脱離は、記録媒体と
探針との間に電圧を印加して電流を発生させ、探針と記
録媒体との間に流れる電流の変化を検出することにより
検知可能である。
【0022】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0023】図1は、本発明の情報記録再生装置の一実
施例の概略構成図である。図1に示すように、ベース1
50には、複数個のz方向駆動素子110およびxy駆
動機構109を介して基板電極107が支持されてい
る。基板電極107は、z方向駆動回路112からの駆
動信号に基づく各z方向駆動素子110の駆動によりz
方向に移動されるとともに、xy方向駆動回路111か
らの駆動信号に基づくxy駆動機構109の駆動により
xy方向に移動され、後述するマルチプローブユニット
104とのxy方向位置あわせ、z方向位置制御、およ
び傾き制御が行なわれる。基板電極107には、表面に
吸着層108が形成された記録媒体102が設けられて
いる。吸着層108は、厚さが10nm以下の薄い層で
あり、その材料としては、水、ブチルアルコール等のア
ルコール類、トルエン等の芳香族炭化水素類、デカン等
のパラフィン類、あるいは油脂等、室温で液体状態のも
のを選び、これを蒸着法やスピンコート法、あるいは浸
潤法で記録媒体102の表面に吸着させればよい。ま
た、室温で固体状態のものであっても、例えば、アラキ
ジン酸のような両親媒性化合物をラングミュア・ブロジ
ェット法により記録媒体102の表面に薄膜に形成して
もよい。
【0024】一方、記録媒体102の表面に対向する部
位には、弾性体として働く片持ち梁状の複数個のマイク
ロアクチュエータ103を有するマルチプローブユニッ
ト104が、ベース150に固定されて配置されてい
る。各マイクロアクチュエータ103は、それぞれ一端
に、先端が尖鋭な探針101が形成されるとともに、他
端がマルチプローブユニット104に一体となって固定
され、マイクロアクチュエータ駆動回路106からの駆
動信号によりそれぞれ独立してz方向に変位するもので
ある。そして、各マイクロアクチュエータ103のz方
向への変位により、各探針101は吸着層108を突き
破ってあるいは吸着層108越しに記録媒体102の表
面に接触可能となっている。
【0025】各マイクロアクチュエータ103の構成と
しては、例えば、米国特許第4906840号に開示さ
れているような微小圧電アクチュエータを用いることが
できる。これは、図2に示すように、Si基板103a
にSiO2 層103bを形成し、さらにその上に、Zn
O等の圧電材料103dをAu等の金属電極103cで
挟持した構造を2層にしたもので、両圧電材料103d
に電圧を印加することにより各圧電材料103dにはx
y平面内に対して伸縮逆方向の歪みが発生し、その結果
マイクロアクチュエータ103にたわみが生じて探針1
01がz方向に変位する。以上の説明から明らかなよう
に、各マイクロアクチュエータ103はそれぞれ弾性体
として機能するとともに、各マイクロアクチュエータ1
03およびマイクロアクチュエータ駆動回路106によ
り、探針101の記録媒体102に対する位置調整を行
なうための駆動手段を構成する。
【0026】また、図1に示したように、記録用電圧印
加回路115は、各マイクロアクチュエータ103と基
板電極107とに接続されており、この記録用電圧印加
回路115により各探針101と記録媒体102との間
に記録用電圧が印加される。電流検出回路116は各探
針101によって検出する電流を取り出すためのもので
あり、各探針101と記録媒体107との間に再生用電
圧を印加するための再生用電圧印加回路117を経て、
各マイクロアクチュエータ103と基板電極107とに
接続されている。各マイクロアクチュエータ103と記
録用電圧印加回路115とを接続する配線、および各マ
イクロアクチュエータ103と電流検出回路116とを
接続する配線には、それぞれ抵抗113、114が設け
られている。本実施例では、記録時および再生時には各
探針101は記録媒体102に接触状態にあるので、こ
れら各抵抗113、114は、記録再生時に記録用電圧
や再生用電圧を印加する際に、過電流が流れることによ
る各探針101の先端や記録媒体102の損傷を防ぐた
めの、過電流防止用の抵抗である。さらに、電流検出回
路116は、z方向駆動回路112およびマイクロアク
チュエータ駆動回路106に駆動信号を出力させるため
のz方向位置制御回路105に接続されている。
【0027】次に、本実施例のマイクロアクチュエータ
の動作について説明するが、その前に、記録媒体に吸着
層を設けていない場合のマイクロアクチュエータの動作
について説明する。
【0028】図3は、記録媒体に吸着層を設けていない
場合のマイクロアクチュエータの動作の説明図であり、
図4は、図3に示したマイクロアクチュエータの動作の
際の、マイクロアクチュエータへの駆動信号と、探針先
端と記録媒体間の間隔との関係を示すグラフである。
【0029】まず、マイクロアクチュエータへの駆動信
号が与えられていない場合には、探針301は図3およ
び図4中のAに示す位置にある。この状態で探針301
に駆動信号を与えると、その増大に応じて探針301の
先端は記録媒体302に直線的に近づいていく。さらに
駆動信号を大きくしていくと、探針301と記録媒体3
02との間には図5に示すようなファンデルワールス力
による引力が働いてマイクロアクチュエータ303のた
わみ量が増す。このファンデルワールス力は、そして、
探針301が図3および図4図中のBで示す位置に達す
ると、図5に示すように、その位置Bにおけるファンデ
ルワールス力曲線の傾きがマイクロアクチュエータ30
3のたわみに関する弾性定数の値を越えるので、探針3
01の先端の、記録媒体302の表面への吸着による跳
びが発生し、一気にCで示す位置に達する。これ以降
は、駆動信号を大きくしても探針301と記録媒体30
2の間隔はほとんど変化せず、零のままである(図4中
のC→E)。
【0030】ここで、さらに駆動信号を大きくしていく
と探針301と記録媒体302との間に働く引力は急激
に弱くなり、Dで示す位置を越えると両者間には逆に斥
力が働くようになる。一方、Eで示す状態から駆動信号
を減じていくと、Cを通過してFとなった状態におい
て、図5に示すように、ファンデルワールス力曲線の傾
きがマイクロアクチュエータ303のたわみに関する弾
性定数の値を越えるので、探針301の先端の、記録媒
体302の表面からの脱離による跳びが発生し、一気に
Gで示す位置に達する。これ以降は、再び駆動信号の減
少に応じて探針301の先端は記録媒体302から直線
的に離れていき、最終的にはAで示した位置に戻る。以
上説明したように探針301の先端と記録媒体302と
の間に、探針301の記録媒体302への吸着、あるい
は探針301の記録媒体302からの脱離による跳びが
生じるため、図4に示した曲線にはB→C→F→Gに示
されるようなヒステリシスが現われる。
【0031】次に、図1に示したように記録媒体102
の表面に吸着層108を設けた場合の、マイクロアクチ
ュエータ103の動作について説明する。この場合に
は、図3および図4に示した、吸着層を設けない場合に
比べてヒステリシスが大きくなり、この様子を図6およ
び図7に示す。
【0032】図6は、図1に示した情報記録再生装置で
のマイクロアクチュエータの動作の説明図であり、図7
は、図6に示したマイクロアクチュエータの動作の際
の、マイクロアクチュエータへの駆動信号と、探針先端
と記録媒体間の間隔との関係を示すグラフである。
【0033】図6および図7に示すように、探針101
をAに示した位置から記録媒体102に近づけてゆく
と、探針101は、吸着層のない場合に跳びを生ずる位
置に比べて記録媒体102との間隔の大きい位置である
B’で吸着による跳びを生じ、C’に示す位置に達す
る。これは、探針101の先端が吸着層108の表面に
近づいた際に、両者の間にファンデルワールス力による
引力が働き、吸着層108を構成する物質が探針101
側に引き寄せられて探針101の先端部に付着し、その
表面張力によって探針101を記録媒体102側に引き
付けるからである。
【0034】逆に、この状態からマイクロアクチュエー
タ103への駆動信号を減少させ、記録媒体102の表
面から探針101を離そうとしても、吸着層108の表
面張力が探針101に働くので、探針101は、吸着層
のない場合に比べて、より駆動信号を減少させた位置で
あるF’で初めて、脱離による跳びを生じ、G’で示す
位置に達する。
【0035】以上説明したように、記録媒体102の表
面に吸着層108を設けることで、図7に示した曲線に
おけるヒステリシスが大きくなり、しかも、探針101
の吸着および脱離による跳びの量も大きくなる。
【0036】ここで、探針の先端と記録媒体との間に加
わる力について説明する。
【0037】図3および図4に示した、吸着層を設けな
い場合については、探針301の先端と記録媒体302
の間隔をAの位置から近づけていくときの、図4に示し
た直線の延長線上で探針301の先端と記録媒体302
の間隔が零になる点をDとすると、この点Dは図5に示
した点Dに対応し、この位置においては探針301と記
録媒体302との間に加わるファンデルワールス力は零
となる。したがって、図4中のD→C→Fの位置におい
ては探針301と記録媒体302は接触状態にあるにも
かかわらず、両者間には負の力、すなわち引力が働いて
いることになる。
【0038】そこで、記録再生中には記録媒体302に
対する探針301の位置を図4中のD→C→Fの範囲内
に設定すれば、探針301と記録媒体302との間に斥
力が働くことがない。そのことにより、探針301や記
録媒体302には大きな圧力が加わらず、記録再生中の
探針301の先端や記録媒体302の破壊の確率を低減
することができる。また、上述したD→C→Fの範囲で
は、探針301の先端と記録媒体302は接触状態にあ
り両者の間隔はほぼ零に保たれているので、D→C→F
の範囲のうちFの位置のごく近傍を除いた位置では、記
録再生中にマイクロアクチュエータ303を支持するマ
ルチプローブユニットと記録媒体302との間隔が多少
変動しても、あるいはマイクロアクチュエータ303へ
の駆動信号が多少揺らいでも、探針301の先端と記録
媒体302との間隔は一定に保たれる。
【0039】図6および図7に示した、吸着層108を
設けた場合についても、探針101の先端と記録媒体1
02の間隔をA’の位置から近づけていくときの、図7
に示した直線の延長線上で探針101の先端と記録媒体
102の間隔が零になる点をD’とすると、この点D’
は図5に示した点Dに対応するので、吸着層を設けない
場合と同様に、記録再生中の記録媒体102に対する探
針101の位置を図7中のD’→C’→F’の範囲内に
設定すれば、記録再生中の探針101の先端や記録媒体
102の破壊の確率を低減することができる。また、こ
のD’→C’→F’の範囲のうちF’の位置のごく近傍
を除いた位置では、記録再生中にマイクロアクチュエー
タ103を支持するマルチプローブユニット104(図
1参照)と記録媒体102との間隔が多少変動しても、
あるいはマイクロアクチュエータ103への駆動信号が
多少揺らいでも、探針101の先端と記録媒体102と
の間隔は一定に保たれる。
【0040】ここで、記録媒体102の表面に吸着層1
08を設けた場合には、上述したようにヒステリシスが
大きくなるので、吸着層108を設けない場合に比べて
D’→C’→F’の範囲が大きくなる。このため、記録
再生中の記録媒体102に対する探針101の位置の設
定がより容易になる。
【0041】ヒステリシスを大きくする方法としては、
この他に、再生用電圧印加回路117(図1参照)によ
り探針101と記録倍他102との間にバイアス電圧を
印加してもよい。バイアス電圧を印加することにより探
針101と記録媒体102との間には静電力による引力
が生じるが、この引力の大きさは探針101と記録媒体
102との間の間隔のマイナス2乗に比例するので、吸
着時より脱離時の方が大きく、ヒステリシスが大きくな
る。
【0042】次に、記録媒体102に対する探針101
の実際の位置制御の方法について図8および図9を用い
て説明する。
【0043】まず、探針101と記録媒体102との間
に、再生用電圧印加回路117により再生用電圧を印加
し、その時に探針101と記録媒体102との間に流れ
る電流を電流検出回路116で検出しておく。
【0044】探針101が記録媒体102から離れてい
る状態では、検出電流値は図9の(b)に示す検出可能
最小電流値IL 以下であるが、マイクロアクチュエータ
103を駆動して、探針101を記録媒体102に近づ
けていくと、図9の(a)に示す、B’からC’への跳
びが生じて探針101は記録媒体102に吸着し、それ
と同時に電流検出回路116により検出可能な電流が流
れるようになる。ここで、電流検出回路116の、電流
検出回路飽和レベルIU と検出可能最小電流値IL との
間に、予め電流しきい値Ithを設定しておき、これを越
える電流値が検出されたとき、これから逆に、B’から
C’への跳びが生じたと判断し、z方向位置制御回路1
05(図1参照)に電流検出信号を送る。このときの、
マイクロアクチュエータ103への駆動信号の値をV1
とする。
【0045】探針101が記録媒体102に吸着してい
る状態からマイクロアクチュエータ103を逆向きに駆
動して、探針101を記録媒体102から離そうとする
と、図9の(a)に示す、F’からG’への跳びが生じ
て探針101が記録媒体102から離れ、両者間には電
流が流れなくなる。そこで、電流検出回路116による
検出電流値が図9の(b)に示すように電流しきい値I
th以下になったとき、これから逆に、F’からG’への
跳びが生じたと判断し、z方向位置制御回路105に電
流非検出信号を送る。このときのマイクロアクチュエー
タ103への駆動信号の値をV2 とする。
【0046】このようにしてV1 とV2 の値を求めた
後、再びマイクロアクチュエータ103を駆動してB’
からC’への跳びを生じさせ、駆動信号をV1 とV2
間の値、例えば(V1 +V2 )/2に設定すれば、探針
101の先端と記録媒体102との間隔を直接検出しな
くても、探針101の先端と記録媒体102との位置関
係をC’とF’の間に設定することができる。また、探
針101や記録媒体102が破壊されやすい材質の場合
は、マイクロアクチュエータ103への駆動信号をV1
とV2 の中間よりV2 に近い値に設定することにより、
探針101の先端と記録媒体102との位置関係を、
F’に近い点に設定することができる。これにより、探
針101の先端と記録媒体102との接触の度合が小さ
くなり、探針101の先端や記録媒体102が破壊され
る確率を低減することができる。
【0047】マイクロアクチュエータ103の別の駆動
方法としては、上述したV1 の値のみを求め、探針10
1の先端を記録媒体102に吸着させる際のマイクロア
クチュエータ103への駆動信号をV1 に設定してもよ
い。この場合には、V2 の値を求める必要がなくなる
が、V1 とV2 の間に設定する場合に比べ、探針101
の先端と記録媒体102との接触の度合が大きくなるた
め、探針101の先端や記録媒体102が破壊される確
率がわずかながら増加する。
【0048】以上説明したような探針101と記録媒体
102との相対位置制御方法を、複数の探針101と記
録媒体102との相対位置制御に適用する場合について
図10を用いて説明する。
【0049】図10の(a)に示すように、複数個のマ
イクロアクチュエータ103がマルチプローブユニット
104(図1参照)に一体となって支持されていても、
各マイクロアクチュエータ103は製造上の寸法誤差や
マルチプローブユニット104そのものが有するうねり
等により、それぞれ初期状態のたわみ量にはばらつきが
生じている。また、各探針101の高さや、記録媒体1
02の表面のうねり等も存在するため、各探針101の
先端と記録媒体102との間隔はまちまちであり、通常
は1μm程度のばらつきがある。
【0050】このような初期状態にある各マイクロアク
チュエータ103を、それぞれ独立して駆動していく
と、図10の(b)に示すように各探針101は、初期
状態で探針101と記録媒体102との間隔が小さかっ
たものから順(図10中ではf→b→dの順)に跳びを
生じ、記録媒体102の表面に吸着していく。
【0051】そして、記録媒体102の表面に吸着した
探針101を支持するマイクロアクチュエータ103か
ら順に、それぞれ独立して、前述した探針101と記録
媒体102との相対位置制御を行ない、最終的には図1
0の(c)に示すように全ての探針101が記録媒体1
02に吸着した状態で相対位置制御を完了する。
【0052】このような制御方法により、複数個の探針
101と記録媒体102との間隔の制御においては、個
々のマイクロアクチュエータ103に対して直流的な駆
動信号での制御が可能となるので、交流的なフィードバ
ック制御を行なう必要がなく、制御回路を大幅に簡略化
することができる。
【0053】このような制御方法の概念は、探針101
がマイクロアクチュエータ103に設けられている場合
のみならず、マイクロアクチュエータ103にかえて、
アクチュエータ機能のない単なる微小弾性体とした場合
にも応用可能である。以下に、微小弾性体としてマイク
ロカンチレバーを用いた場合の探針と記録媒体との相対
位置制御方法について、図11を用いて説明する。
【0054】図11の(a)に示すように、初期状態に
おいては各マイクロカンチレバー503のたわみ量のば
らつき等により、各探針501と記録媒体502との間
隔にはばらつきが生じている。
【0055】このような初期状態から、z方向駆動素子
110(図1参照)により記録媒体502を図示上方に
移動させると、図11の(b)に示すように各探針50
1は、初期状態で探針501と記録媒体502との間隔
が小さかったものから順(図11中ではf’→b’→
d’の順)に跳びを生じ、記録媒体502の表面に吸着
していく。
【0056】そして、記録媒体502をさらに図示上方
に移動させ、図11の(c)に示すように全ての探針5
01の先端が記録媒体502に吸着したら、z方向駆動
素子110を逆向きに駆動して記録媒体502を図示下
方に移動させる。このとき、最初の探針501(f’)
が記録媒体502に吸着した駆動位置と、最後の探針5
01(a’)が記録媒体502に吸着した駆動位置との
中間位置でz方向駆動素子110の駆動信号を保持する
ことで、図11の(d)に示すように全ての探針501
が記録媒体502に吸着した状態で相対位置制御を完了
する。
【0057】このように、アクチュエータ機能のないマ
イクロカンチレバー503に探針501を設けた場合に
も、図4や図7に示した場合と同様に、探針501の先
端が記録媒体502に吸着した状態から離れるまでにヒ
ステリシスを有するので、個々のマイクロカンチレバー
503のばらつきを、図11の(c)に示すような探針
501と記録媒体502との間に斥力の働く強い接触状
態でなく、図11の(d)に示すような弱い接触状態で
補正することが可能である。ただし、個々のマイクロカ
ンチレバー503のばらつきをこのような方法で補正
し、全ての探針501を記録媒体502に対して近づけ
た状態に保つことができるのは、ばらつきの大きさが、
図4、図7、あるいは図9に示したFからGへの跳び、
あるいはF’からG’への跳びに対応する距離よりも小
さいときである。
【0058】前述したヒステリシスの大きさを大きくす
るには、図10に示したマイクロアクチュエータ103
や図11に示したマイクロカンチレバー503の弾性定
数を小さくすればよい。しかし、この弾性定数が小さす
ぎると、記録再生時に横方向(xy方向)の力によりね
じれが生じ、前記横方向の位置ずれが大きくなってしま
う。そこで、マイクロアクチュエータ103およびマイ
クロカンチレバー503の弾性定数は、0.001〜1
N/mの範囲であることが好ましい。いま、仮にマイク
ロカンチレバー103の弾性定数を0.1N/m、脱離
時の跳びの距離(図7中のF’からG’までの距離)を
0.5μmとすると、探針101の先端と記録媒体10
2との間に働く引力の大きさを0〜5×10-8Nの間で
設定可能である。
【0059】また、本実施例では、吸着層が記録媒体の
表面に形成されているものの例を示したが、本発明の概
念はこれに限定されるものではなく、例えば図12に示
すように、記録媒体702の表面ではなく、探針701
の先端部に吸着層708を設けても同様の効果が得られ
る。
【0060】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0061】本発明の情報記録再生方法では、探針と記
録媒体とを吸着させたときに両者の間に働く引力で弾性
体を弾性変形させて、探針の記録媒体に対する位置調整
を行なうことで、前記位置調整がより簡単に行なえ、探
針が複数個ある場合でも個々の探針毎の位置調整のため
の特別な制御を必要とせず、記録再生中の記録媒体や探
針の破壊を効果的に防止できる。
【0062】また、探針の記録媒体に対する吸着あるい
は脱離は、その時のトンネル電流の変化を検出すること
で容易に検知することができる。
【0063】本発明の情報記録再生装置では、探針の記
録媒体に対する間隔の位置調整を行なうために探針を記
録媒体に吸着させ、探針と記録媒体との間に引力が働く
範囲内で、弾性体を弾性変形させるように、探針と記録
媒体とを相対的に移動させる駆動手段を有することで、
探針が複数個ある場合でも個々の探針毎の位置調整のた
めの特別なサーボ回路を必要としなくても前記位置調整
を簡単に行なえる。その結果、装置構成を簡略化するこ
とができるとともに、記録再生中の記録媒体や探針の破
壊を効果的に防止できる。
【0064】また、記録媒体の、探針と対向する面に吸
着層を設けることで、駆動手段の駆動に対して探針が記
録媒体に吸着されている範囲が大きくなるので、探針の
位置調整の許容範囲が大きくなり、位置調整をより簡単
に行なうことができる。
【0065】さらに、電圧印加手段と探針との間に、過
電流防止用の電気抵抗を設けることで、記録再生中に記
録用電圧や再生用電圧を印加する際、過電流が流れるこ
とによる探針の先端や記録媒体の損傷を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録再生装置の一実施例の概略構
成図である。
【図2】図1に示したマイクロアクチュエータの断面図
である。
【図3】記録媒体に吸着層を設けていない場合のマイク
ロアクチュエータの動作の説明図である。
【図4】図3に示したマイクロアクチュエータの動作の
際の、マイクロアクチュエータへの駆動信号と、探針先
端と記録媒体間の間隔との関係を示すグラフである。
【図5】図3に示したマイクロアクチュエータの動作の
際に発生する跳びを説明するための、探針と記録媒体の
間隔と、ファンデルワールス力との関係を示すグラフで
ある。
【図6】図1に示した情報記録再生装置でのマイクロア
クチュエータの動作の説明図である。
【図7】図6に示したマイクロアクチュエータの動作の
際の、マイクロアクチュエータへの駆動信号と、探針先
端と記録媒体間の間隔との関係を示すグラフである。
【図8】図1に示した情報記録再生装置のうち、1つの
マイクロアクチュエータの駆動に関わる部分の要部構成
図である。
【図9】図8に示したマイクロアクチュエータの制御を
説明するためのグラフであり、同図(a)は、マイクロ
アクチュエータへの駆動信号と、探針先端と記録媒体と
の間隔との関係を示すグラフ、同図(b)は、マイクロ
アクチュエータと検出電流値との関係を示すグラフであ
る。
【図10】複数のマイクロアクチュエータの駆動の制御
を説明するための図であり、同図(a)は初期状態、同
図(b)は駆動途中の状態、同図(c)は制御完了状態
を、それぞれ示す。
【図11】マイクロアクチュエータにかえてマイクロカ
ンチレバーを用いた場合のマイクロカンチレバーの駆動
の制御を説明するための図であり、同図(a)は初期状
態、同図(b)は駆動途中前半の状態、同図(c)は駆
動途中後半の状態、同図(d)は制御完了の状態を、そ
れぞれ示す。
【図12】吸着層を探針の先端部に設けた例の探針近傍
の概略断面図であり、同図(a)は、探針が記録媒体か
ら離れている状態の断面図、同図(b)は、探針が記録
媒体に接触している状態の断面図である。
【符号の説明】
101、301、501、701 探針 102、302、502、702 記録媒体 103、303 マイクロアクチュエータ 104 マルチプローブユニット 105 z方向位置制御回路 106 マイクロアクチュエータ駆動回路 107 基板電極 108、708 吸着層 109 xy駆動機構 110 z方向駆動素子 111 xy方向駆動回路 112 z方向駆動回路 113、114 抵抗 115 記録用電圧印加回路 116 電流検出回路 117 再生用電圧印加回路 150 ベース 503 マイクロカンチレバー
フロントページの続き (72)発明者 酒井 邦裕 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 瀧本 清 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 川瀬 俊光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−40970(JP,A) 特開 平5−40969(JP,A) 特開 平5−40968(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 9/14

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体と、前記記録媒体に対向して弾
    性体に支持された探針との間隔を位置調整し、前記記録
    媒体に情報を記録したり前記記録媒体に記録された情報
    を再生する情報記録再生方法において、 前記探針と前記記録媒体とを吸着させたときに両者の間
    に働く引力で、前記弾性体を弾性変形させて前記位置調
    整を行なうことを特徴とする情報記録再生方法。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体と前記探針との間に電流を
    発生させるための電圧印加手段を設け、前記探針が前記
    情報記録媒体へ吸着するときに前記探針と前記記録媒体
    との間に流れる電流の変化を検知することで、前記探針
    の前記記録媒体に対する位置を検知する請求項1に記載
    の情報記録再生方法。
  3. 【請求項3】 前記位置調整を、前記探針が吸着した位
    置近傍において行なう請求項2に記載の情報記録再生方
    法。
  4. 【請求項4】 前記記録媒体と前記探針との間に電流を
    発生させるための電圧印加手段を設け、前記探針が前記
    記録媒体に吸着した後、前記探針が前記記録媒体から脱
    離するときに前記探針と前記記録媒体との間に流れる電
    流の変化を検出することで、前記探針の前記記録媒体に
    対する位置を検知する請求項1または2に記載の情報記
    録再生方法。
  5. 【請求項5】 前記位置調整を、前記探針が吸着した位
    置と、前記探針が脱離した位置との間で行なう請求項4
    に記載の情報記録再生方法。
  6. 【請求項6】 前記探針を複数個の探針とし、それぞれ
    が個別の弾性体により支持されている請求項1乃至5の
    いずれか1項に記載の情報記録再生方法。
  7. 【請求項7】 前記位置調整を、前記複数の探針毎にそ
    れぞれ独立して行なう請求項6に記載の情報記録再生方
    法。
  8. 【請求項8】 前記弾性体として駆動手段を有するもの
    を用い、前記位置調整を前記駆動手段により行なう請求
    項1乃至7のいずれか1項に記載の情報記録再生方法。
  9. 【請求項9】 記録媒体と、弾性体に支持されて前記記
    録媒体に対向配置された探針とを有し、前記記録媒体に
    情報を記録したり前記記録媒体に記録された情報を再生
    する情報記録再生装置において、 前記探針の前記記録媒体に対する間隔の位置調整を行な
    うために前記探針を前記記録媒体に吸着させ、前記探針
    と前記記録媒体との間に引力が働く範囲内で、前記弾性
    体を弾性変形させるように、前記探針と前記記録媒体と
    を相対的に移動させる駆動手段を有することを特徴とす
    る情報記録再生装置。
  10. 【請求項10】 前記探針の前記記録媒体への吸着を検
    出する手段を有する請求項9に記載の情報記録再生装
    置。
  11. 【請求項11】 前記吸着を検出する手段が、前記記録
    媒体と前記探針との間に電流を発生させるための電圧印
    加手段、および前記トンネル電流を検出する手段である
    請求項10に記載の情報記録再生装置。
  12. 【請求項12】 前記探針が前記記録媒体に吸着した
    後、前記探針の前記記録媒体からの脱離を検出する手段
    を有する請求項9または10に記載の情報記録再生装
    置。
  13. 【請求項13】 前記脱離を検出する手段が、前記記録
    媒体と前記探針との間に電流を発生させるための電圧印
    加手段、および前記トンネル電流を検出する手段である
    請求項12に記載の情報記録再生装置。
  14. 【請求項14】 前記探針を複数個の探針とし、それぞ
    れが個別の弾性体により支持されている請求項9乃至1
    3のいずれか1項に記載の情報記録再生装置。
  15. 【請求項15】 前記駆動手段は、前記弾性体に設けら
    れている請求項9乃至14のいずれか1項に記載の情報
    記録再生装置。
  16. 【請求項16】 前記記録媒体の、前記探針との対向面
    には吸着層が設けられている請求項9乃至15のいずれ
    か1項に記載の情報記録再生装置。
  17. 【請求項17】 前記吸着層は液体からなるものである
    請求項16に記載の情報記録再生装置。
  18. 【請求項18】 前記液体は水である請求項17に記載
    の情報記録再生装置。
  19. 【請求項19】 前記電圧印加手段と前記探針との間
    に、過電流防止用の電気抵抗が設けられている請求項9
    乃至18のいずれか1項に記載の情報記録再生装置。
  20. 【請求項20】 前記弾性体の弾性定数は、1N/m以
    下である請求項9乃至19のいずれか1項に記載の情報
    記録再生装置。
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