JP3056728B1 - 岩盤崩落・落石監視装置 - Google Patents

岩盤崩落・落石監視装置

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JP3056728B1
JP3056728B1 JP11085581A JP8558199A JP3056728B1 JP 3056728 B1 JP3056728 B1 JP 3056728B1 JP 11085581 A JP11085581 A JP 11085581A JP 8558199 A JP8558199 A JP 8558199A JP 3056728 B1 JP3056728 B1 JP 3056728B1
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Abstract

【要約】 【課題】 構造が簡易で廉価であり、岩盤崩落や落石等
の危険地域に簡易な施工によって設置されて落石等の発
生を高精度に監視する。 【解決手段】 岩盤崩落や落石等の危険地域Pに設置さ
れた落石防護柵1等に連結され或いは直接這わされて敷
設された変位検知ワイヤ11と、変位検知・表示器12
とを備えて構成される。落石等の発生による落石防護柵
1の変位や岩盤崩落、浮き石或いは土塊の微動によって
生じる変位検知ワイヤ11の変位動作を変位検知・表示
器12によって検出して落石等の発生を監視する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、岩盤崩落や落石等
の危険地域に設置されて、落石等の発生を監視する岩盤
崩落・落石監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】我が国の国土は、比較的急峻な山々が海
岸線まで迫って平野部が少なく、地震や火山が多いとい
った特徴がある。このため我が国では、山岳地帯を切り
開いて道路が作られていたり、狭い谷間にも人家が建て
られたり畑等が開墾されている場所が多い。また、都会
においても、丘陵地等を切り開いて宅地開発が進めら
れ、急峻な崖の下にも建物が建てられているといった状
況にある。
【0003】そして、台風や大雨の時期には、各地で岩
盤崩壊や落石等の地滑りによって思わぬ災害が多発して
いる。全国には、このような危険個所が数千ケ所以上も
存在しており、その防災対策に多額の費用が費やされて
いる。防災対策は、例えば危険個所に落石エネルギーを
緩衝する落石防護柵やロープネット等を設置したり、崩
落防止壁等による補強工事が行われている。
【0004】一方、崩落危険個所には、岩盤の崩壊や落
石の発生を監視する監視装置の設置も図られている。従
来の岩盤崩落・落石監視対策としては、検出データを無
線等で送信する機能を有する複数台の地滑りセンサを危
険個所に設置して監視システムを構築したり、ロープネ
ット等に光ファイバセンサを直接取付けて通信回線や人
工衛星等を利用して検出データを送信する監視システム
等が実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の岩盤崩落・落石監視システムは、いずれも大規模な
システム、装置であり、到底全国数千ケ所の危険地帯に
設置するわけにはいかないために例えば幹線道路等の特
定の場所に設置される。このため、岩盤の崩壊や落石等
の災害は、例年、いたるところで発生し、貴重な人命が
失われるとともに莫大な損害が発生している。
【0006】一方、落石防護柵やロープネット等に直接
センサを敷設した監視装置は、これら落石防護柵やロー
プネットが本来落石等の落下エネルギを緩衝する機能を
有する装置であることから、センサの検知精度が劣化し
微小な変化の前兆現象の発生を検出できないといつた問
題があった。岩盤崩落・落石監視装置について、廉価で
あるとともに施工が簡易でありかつ実用的な装置は実現
されていない。
【0007】したがって、本発明は、岩盤崩落や落石等
の危険地域に簡易な施工によって設置されて落石等の発
生を高精度に監視する構造が簡易で廉価な岩盤崩落・落
石監視装置を提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明に係る岩盤崩落・落石監視装置は、基本的には、岩盤
崩落や落石等の危険地域に設置された落石防護柵等に連
結された変位検知ワイヤと、変位検知・表示器とを備え
て構成される。また、岩盤崩落・落石監視装置は、岩盤
崩落や落石等の監視地域内に直接這わせて敷設された変
位検知ワイヤと、変位検知・表示器とを備えて構成され
る。
【0009】詳しくは、変位検知ワイヤには、変位検知
・表示器に位置する重錘を備えるとともに、重錘を外部
から視認可能に形成した表示部に対応位置して保持する
ようにテンションの調整を行うテンション機構を敷設し
てある。
【0010】このように構成された本発明に係る岩盤崩
落・落石監視装置によれば、落石等の発生によって落石
防護柵が変位したり、岩盤崩落、浮き石或いは土塊が微
動したりすると変位検知ワイヤに変位動作が生じる。岩
盤崩落・落石監視装置においては、変位検知ワイヤの変
位動作を変位検知・表示器によって検出して落石等の発
生を監視する。テンション機構は、落石防護柵と変位検
知・表示器との間の変位検知ワイヤのテンション調整を
可能とする。
【0011】岩盤崩落・落石監視装置には、変位検知・
表示器内に、変位検知ワイヤに接続された重錘と、この
重錘の位置を外部から視認可能とする表示部とが設けら
れて構成されている。また、岩盤崩落・落石監視装置に
は、変位検知・表示器に重錘の移動量を増幅する増幅手
段が設けられている。したがって、岩盤崩落・落石監視
装置は、落石等の発生による変位検知ワイヤの変位動作
が重錘に伝達されるとともに、この重錘の移動量が表示
部によって表示されることで、落石等の発生を確認する
ことが可能となる。
【0012】岩盤崩落・落石監視装置には、変位検知・
表示器に、信号ケーブルを介して遠隔設置された落石監
視モニタが接続されて構成されている。また、岩盤崩落
・落石監視装置には、変位検知・表示器に、重錘の移動
路に沿ってリミットスイッチが備えられている。したが
って、岩盤崩落・落石監視装置は、落石等の発生を安全
な遠隔地で監視することが可能である。また、岩盤崩落
・落石監視装置は、リミットスイッチの開閉動作によっ
て生成された落石検出信号が信号ケーブルを介して落石
監視モニタに送信されることで、落石等の発生が安全な
遠隔地で監視することが可能である。
【0013】岩盤崩落・落石監視装置には、変位検知ワ
イヤに、落石等の発生によって過大な変位動作が生じた
際に変位検知・表示器との接続状態を切り離す接続解除
機構が設けられている。したがって、岩盤崩落・落石監
視装置は、落石等により変位検知・表示器が変位検知ワ
イヤに引っ張られて破壊されることが防止される。
【0014】岩盤崩落・落石監視装置には、落石監視モ
ニタにサイレンや回転灯等の警報手段が備えられてい
る。岩盤崩落・落石監視装置は、変位検知・表示器が落
石等の発生を検出すると、警報手段によって警報を発す
るようにする。
【0015】岩盤崩落・落石監視装置は、落石等の発生
による変位検知ワイヤの機械的な変位動作により変位検
知・表示器を作動する。したがって、電源設備のない山
岳地帯等においても設置が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態として
図面に示す岩盤崩落・落石監視装置(以下、単に監視装
置という。)10は、例えば岩盤崩落や落石等の発生す
るおそれがある急斜面P等に設置された落石防護柵1に
敷設される。落石防護柵1は、急斜面Pに沿って所定の
間隔をもって埋めこまれた土台2と、この土台2にそれ
ぞれ立設された支柱3と、これら支柱3に張られたリン
グ状の落下防止ネット4等によって構成される。落下防
護柵1は、急斜面Pに落石等が生じた場合に、落下する
落石等を落下防止ネット4によって受け止める。落石防
護柵1は、落石を受け止める際に、落下防止ネット4が
大きく撓むことによって落下エネルギを吸収する。
【0017】監視装置10は、落石防護柵1に敷設され
上述した落下防止ネット4の撓み動作を検出して、岩盤
の崩落や落石を監視する。監視装置10は、図1に示す
ように、変位検知ワイヤ11と、変位検知・表示器12
等を備えて構成される。監視装置10には、後述するよ
うに信号ケーブル13と、監視モニタ14とを敷設する
ことによって落石等を遠隔監視することも可能とされ
る。
【0018】変位検知ワイヤ11は、一端側が、例えば
図1に示すように落石防護柵1の落下防止ネット4にあ
てがうようにして支柱3間に架け渡して敷設されるとと
もに、他端側が変位検知・表示器12が接続される。変
位検知ワイヤ11は、鋼線や防錆性を有するステンレス
線等が用いられ、信号線を構成するものではないために
比較的廉価である。変位検知ワイヤ11は、変位検知・
表示器12との間に、例えば支えワイヤを一定のテンシ
ョンをもって張架するターンバックル15を介在させて
敷設される。
【0019】ターンバックル15は、詳細な構造を省略
するが、本体部に一対のフックがねじ込み自在に組み合
わされてなる。ターンバックル15には、一方のフック
に変位検知ワイヤ11が接続されるとともに他方のフッ
クに変位検知・表示器12側の接続ワイヤ16が接続さ
れる。ターンバックル15は、本体部を回転操作するこ
とにより一対のフック間の間隔を拡げたり縮めたりする
ことによって、落石防護柵1と変位検知・表示器12と
の間の変位検知ワイヤ11のテンションの調整を可能と
する。
【0020】ターンバックル15については、例えば大
規模な落石や岩盤崩落が発生して変位検知ワイヤ11が
大きく変位した場合に、接続ワイヤ16が本体部から脱
落するように構成してもよい。ターンバックル15は、
これによって変位検知ワイヤ11と変位検知・表示器1
2との切り離しを行って変位検知・表示器12の破壊を
防止する。
【0021】変位検知・表示器12は、急斜面Pを離れ
た比較的安全な場所に設置されており、全体筒状を呈す
る筐体17を備えている。変位検知・表示器12は、接
続ワイヤ16と、筐体17の上部に配設された滑車18
と、筐体17の内部に形成されたガイド孔17aに移動
自在に収納された重錘部材19と、この重錘部材19の
移動路に沿って配設された3個のリミットスイッチ20
a乃至20cとを備える。変位検知・表示器12には、
筐体17に重錘部材19の位置を外部から視認可能とす
る表示窓21が設けられている。
【0022】変位検知・表示器12は、滑車18に接続
ワイヤ16の他端部を掛け合わせて内部へと引き込み、
この接続ワイヤ16によって重錘部材19を筐体17の
ガイド孔17a内に吊り下げた状態で移動自在に保持し
てなる。重錘部材19は、所定の重量を有する全体丸棒
状の部材であり、図1に示すように高さ方向に異なる色
彩で着色処理が施されている。重錘部材19は、例えば
下部の第1の領域19aが赤色に着色され、中央部の第
2の領域19bが黄色に着色され、さらに上部の第3の
領域19cが青色に着色されてなる。重錘部材19に
は、上端部にスイッチ作動片19dが一体に突設されて
いる。
【0023】第1のリミットスイッチ20a乃至第3の
リミットスイッチ20cは、ガイド孔17aに沿って設
けた高さ方向のスリット17b内にアークチュエータを
臨ませてそれぞれ配設されている。第1のリミットスイ
ッチ20aは、スリット17bの最上部に位置して配設
されている。第2のリミットスイッチ20bは、スリッ
ト17bの中央部に位置して配設されている。第3のリ
ミットスイッチ20cは、スリット17bの最下部に位
置して配設されている。第1のリミットスイッチ20a
乃至第3のリミットスイッチ20cは、後述するように
重錘部材19がガイド孔17a内を移動動作する際に、
スイッチ作動片19dによって作動される。
【0024】変位検知・表示器12において、上述した
ように第2のリミットスイッチ20b或いは第3のリミ
ットスイッチ20cが動作されると、落石監視モニタ1
4の警報器が作動されて落石発生等の報知を行うように
する。
【0025】表示窓21は、ガイド孔17a内を移動動
作する重錘部材19の外周部の一部を外方に臨ませる高
さ方向の矩形窓として筐体17に形成されている。
【0026】以上のように構成された監視装置10は、
一端側を落石防護柵1に接続された変位検知ワイヤ11
が、他の場所に設置された変位検知・表示器12とター
ンバックル15を介して接続される。監視装置10は、
ターンバックル15を適宜回転操作して重錘部材19
が、その第3の領域19cを表示窓21に臨ませるよう
にガイド孔17a内に設定位置させる。したがって、監
視装置10は、表示窓21に重錘部材19の第3の領域
19cに施した青色が表示され、またスイッチ作動片1
9dが第3のリミットスイッチ20cを動作した状態に
ある。監視装置10は、この状態で落石等の発生がない
安全状態であることを表示している。
【0027】監視装置10は、急斜面Pに比較的小規模
の落石等が発生した場合には、これを検知して上述した
安全表示から注意表示へと表示の切換が行われる。落石
防護柵1は、急斜面Pを転がり落ちる落石等を落下防止
ネット4で受け止めることによってこの落下防止ネット
4に撓み現象が生じる。
【0028】この落下防止ネット4は、落石の規模が大
きくなるほど撓み量が大きくなり、これにあてがわれた
変位検知ワイヤ11に変位を生じさせる。変位検知ワイ
ヤ11は、その変位量が落石の規模によって変わり、規
模が大きくなるほど変位量が大きい。変位検知ワイヤ1
1は、図1において矢印で示すようにターンバックル1
5を介して、変位量に応じて変位検知・表示器12から
接続ワイヤ16を引き出させる。
【0029】監視装置10は、上述した接続ワイヤ16
の引出し動作によって、重錘部材19が変位検知ワイヤ
11の変位量に応じてガイド孔17a内を上方へと移動
される。重錘部材19は、落石の規模が大きくなるほど
その移動量が大きくなる。監視装置10は、比較的小規
模の落石等が発生した場合では、重錘部材19の移動量
が少ないために表示窓21に青色の安全表示が行われた
ままの状態か或いは表示窓21の下方部に第2の領域1
9bが臨んで黄色の表示が表れた状態となる。監視装置
10は、重錘部材19の移動によって第3のリミットス
イッチ20cが動作されて落石等の発生が検出される。
【0030】監視装置10は、上述したように落石等の
発生規模によって変位検知ワイヤ11の変位量に基づく
重錘部材19の移動量が大きくなって、表示窓21に黄
色の警告表示が行われるようになる。また、監視装置1
0は、重錘部材19が所定量を移動した場合に、スイッ
チ作動片19dによって第2のリミットスイッチ20b
が作動される。
【0031】監視装置10は、急斜面Pに大規模な落石
等が発生した場合には、変位検知ワイヤ11の大きな変
位量によって重錘部材19もガイド孔17a内を上方へ
と大きく移動する。監視装置10は、これによって表示
窓21に重錘部材19の第1の領域19aが対応位置す
ることで、この表示窓21に赤色の非常警告表示が行わ
れるようになる。また、監視装置10は、重錘部材19
がガイド孔17a内を上端まで移動することによって、
スイッチ作動片19dによって第3のリミットスイッチ
20aが作動される。
【0032】監視装置10は、上述したように落石等を
直接受け止める落石防護柵1の落下防止ネット4の撓み
を検出する変位検知ワイヤ11と、この変位検知ワイヤ
11の一端部が接続された変位検知・表示器12とから
構成される。監視装置10は、高価な落石検知センサや
光ケーブル或いは信号処理装置等を不要とした極めて廉
価で簡易な装置であり、その設備も簡単に行われる。し
たがって、監視装置10は、全国各地の危険個所にきめ
細やかに設置され、落石等が発生した場合に直ちにこの
事態を変位検知・表示器12において警告表示すること
によって災害発生の防止に大いに貢献する。
【0033】ところで、上述した監視装置10において
は、筐体17に表示窓21を設け、この表示窓21から
重錘部材19の移動位置に応じて外周部の着色表示部が
選択して表示されるように構成されている。したがっ
て、監視装置10は、表示窓21の大きさの制限もある
ことから変位検知・表示器12を急斜面Pから離れた安
全な身近な場所に設置してこれを監視することが好まし
い。
【0034】しかしながら、監視装置10においては、
変位検知・表示器12を落石防護柵1から離れた安全な
遠隔地に設置することにより変位検知ワイヤ11の引き
回し距離が長くなる。また、監視装置10は、比較的大
型の重錘部材19を用いてより大きな表示を行う場合
に、重錘部材19を駆動するに必要な変位検知ワイヤ1
1の変位量も大きくなり、感度が低下するといったこと
が考慮される。
【0035】図2に示した変位検知・表示器25は、変
位検知ワイヤ11の微小な変位に対してもより感度よく
動作される重錘部材26を備えるとともに大型の警告表
示を行うように構成したことを特徴とする。すなわち、
変位検知・表示器25は、内部に重錘部材26を移動自
在に収納する筐体27の上端部に開口部27aを設ける
とともに、この開口部27aから挿脱自在の表示部材2
8を筐体27内に収納してなる。表示部材28は、後述
するように重錘部材26の移動量を増幅して警告表示を
行う増幅手段を構成する。
【0036】表示部材28は、例えば棒状金属材によっ
て形成され、上部の第1の領域28aが青色に着色さ
れ、中央部の第2の領域28bが黄色に着色され、下部
の第3の領域28cが赤色に着色されてなる。表示部材
28は、同図に示すように、下端部が重錘部材26に固
定されている。表示部材28は、通常第1の領域28a
の一部が開口部27aから突出露呈されるように変位検
知ワイヤ11のテンションが調整されている。
【0037】以上のように構成された変位検知・表示器
25は、急斜面Pに落石等が発生して落石防護柵1の落
下防止ネット4がこれを受け止めて撓みが生じた場合
に、変位検知ワイヤ11が変位して同図矢印で示すよう
に接続ワイヤ16の引出し動作が行われる。変位検知・
表示器25においては、これによって重錘部材26が上
方へと移動動作され、この重錘部材26と一体的に表示
部材28が上方へと移動して開口部27aから突出露呈
する。
【0038】変位検知・表示器25は、落石等の規模に
応じて大きくなる落下防止ネット4の撓み量、換言すれ
ば変位検知ワイヤ11の変位量に応じて重錘部材26が
感度よく筐体27内を上方へと移動動作する。変位検知
・表示器25においては、重錘部材26の移動動作に伴
って表示部材28が開口部27aから所定の位置まで突
出するようになる。変位検知・表示器25は、筐体27
から突出するこの表示部材28の突出位置によって表示
の切換が行われて、落石等の発生を直ちに警告表示す
る。
【0039】変位検知・表示器25は、重錘部材26の
大きさにかかわらず大型の表示部材28を設けることが
可能であることから、より効率的な警告表示を行う。ま
た、変位検知・表示器25は、より感度の向上を図られ
る急斜面Pに近接して設置してこれを安全な遠隔地から
監視するようにした場合に有効である。
【0040】なお、変位検知・表示器25は、筐体17
内に重錘部材26が円滑に移動動作されるようにガイド
歯車機構等を設けてもよい。さらに、変位検知・表示器
25は、このガイド歯車機構に重錘部材26の移動量を
増幅する増幅歯車機構を連結するとともにこの増幅歯車
機構によって上述した表示部材28を駆動するようにし
てもよい。変位検知・表示器25は、かかる構成によっ
てさらに大型の警告表示を可能とする。
【0041】監視装置10は、上述したように変位検知
ワイヤ11を落石防護柵1の落下防止ネット4にあてが
って敷設するように構成したが、かかる設置形態に限定
されるものではない。監視装置10は、例えば図3に示
すように落石防護柵1が設置されていない岩盤崩落や落
石等の監視が必要な急斜面Pにおいても設置が可能であ
り、変位検知ワイヤ11が岩盤や浮き石に直接這わされ
るようにして敷設される。
【0042】監視装置10は、急斜面Pにおいて岩盤崩
落や浮き石或いは土塊の微動等が発生した場合に、変位
検知ワイヤ11がこれに引張られることによって変位が
生じる。監視装置10は、この変位検知ワイヤ11の変
位が変位検知・表示器12によって検出されることで表
示窓21において警告表示を行う。
【0043】上述した各実施の形態においては、監視装
置10が岩盤崩落や落石等の監視が必要な急斜面Pに比
較的近接した個所に設置されており、その変位検知・表
示器25の表示切換によって監視を行うようにしてい
る。監視装置10は、変位検知ワイヤ11の機械的変位
によって変位検知・表示器12を作動することから大型
で高価な電源設備を不要とするとともに全体の構成も簡
易で廉価である。一方、監視装置10は、例えば監視地
域が大規模であったり変位検知・表示器12を常時監視
することが困難であるといった場合に、図4に示すよう
に信号ケーブル13を介して監視モニタ14を接続する
ことによってさらに遠隔地での監視も可能とする。
【0044】すなわち、監視装置10には、図示しない
が変位検知・表示器12に例えば上述した各リミットス
イッチ20a乃至20cの開閉動作によって生成される
検出信号が供給される接続部が設けられ、この接続部に
信号ケーブル13の一端部が接続される。信号ケーブル
13は、各リミットスイッチ20a乃至20cの開閉動
作による検出信号を監視モニタ14へと送出する。信号
ケーブル13は、ケーブル線を塩化ビニール樹脂等によ
って成形した保護管によって被覆してなり、コネクタ3
0を介して最大1000メートル程度まで延長可能であ
る。
【0045】監視モニタ14は、信号ケーブル13を介
してさらに安全な場所に設置され、モニタ部31と、ス
タンド32と、赤色警報表示器33或いはスピーカ34
等を備えている。また、監視モニタ14には、図示しな
いが小型のバッテリが備えられ、信号ケーブル13とと
もに作動される。監視モニタ14は、監視装置10から
信号ケーブル13を介して送出された検出信号に基づい
てモニタ部31に表示された転倒マトリックスが反転し
て落石等の発生を表示する。
【0046】監視モニタ14は、電源容量や監視装置1
0から送出される検出信号等の制約条件の範囲において
種々の機能が搭載される。監視モニタ14は、例えば急
斜面Pに多数個設置された監視装置10を選択する機能
を有することで、落石等の発生個所の特定を可能とす
る。監視モニタ14は、例えば多数個のリミットスイッ
チ20を設けた監視装置10から送出される検出信号数
と、これによる転倒マトリックスの反転数とによって落
石等の発生規模の判定を可能とする。
【0047】監視モニタ14は、監視装置10から送出
される検出信号数に基づいて転倒マトリックスの反転色
彩を変化させることによって、落石等の規模、危険度を
切換表示可能とする。監視モニタ14は、プリンタを接
続することによって、監視装置10から送出される検出
信号を記録し、継続的な監視のためのデータを提供する
ようにする。監視モニタ14は、落石の発生や岩盤崩落
等が発生して転倒マトリックスの反転数が所定の数以上
になった場合には、敷設した赤色警報表示器33及びス
ピーカ34を作動してより効率的な危険報知を行う。
【0048】監視モニタ14は、上述した各機能を比較
的小型のバッテリによって動作させることが可能である
ため、小型で廉価に構成される。したがって、監視モニ
タ14は、常設するばかりでなく、必要に応じて信号ケ
ーブル13をつなぎ替えて使用することが可能である。
なお、監視装置10は、監視モニタ14と接続される場
合には、この監視モニタ14側から電源が供給されるた
めに変位検知・表示器12の内蔵バッテリが不要とな
る。
【0049】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る岩盤崩落・落石監視装置によれば、落石等の発生によ
る落石防護柵の変位や、岩盤崩落、浮き石或いは土塊の
微動等により変位動作する変位検知ワイヤを介して変位
検知・表示器を作動するように構成されることから、構
造が極めて簡易で廉価な装置であり、また、その設置も
極めて簡易に行われることから、全国に存在する多くの
岩盤崩落や落石等の要監視地域への設置が可能であり災
害発生の防止に対する貢献は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態として示す岩盤崩落・落石
監視装置を落石防護柵に敷設して設置した状態を模式的
に示す構成説明図である。
【図2】同岩盤崩落・落石監視装置に備えられる他の変
位検知・表示器を示す要部縦断面図である。
【図3】同岩盤崩落・落石監視装置を落石防護柵が設置
されていない急斜面等に設置した状態を説明する図であ
る。
【図4】同岩盤崩落・落石監視装置に遠隔モニタ装置を
接続して設置した適用例を説明する図である。
【符号の説明】
1 落石防護柵 2 土台 3 支柱 4 落下防止ネット 10 監視装置(岩盤崩落・落石監視装置) 11 変位検知ワイヤ 12 変位検知・表示器 13 信号ケーブル 14 監視モニタ 15 ターンバックル 16 接続ワイヤ 17 筐体 18 滑車 19 重錘部材 20 表示窓 28 表示部材 31 モニタ部 33 赤色表示器 35 スピーカ
フロントページの続き (72)発明者 飯沼 博幸 埼玉県浦和市太田窪2−2−19 応用地 質株式会社内 (72)発明者 西條 雅博 埼玉県浦和市太田窪2−2−19 応用地 質株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−257527(JP,A) 特開 平11−107223(JP,A) 特公 昭56−35807(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01D 21/00 E01F 7/04 E02D 17/20 106

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岩盤崩落や落石等の危険地域に設置され
    た落石防護柵等に連結された変位検知ワイヤと、変位検
    知・表示器とを備え、変位検知ワイヤには、変位検知・
    表示器に位置する重錘を備えるとともに、重錘を外部か
    ら視認可能に形成した表示部に対応位置して保持するよ
    うにテンションの調整を行うテンション機構を敷設し、
    落石等の発生による落石防護柵の変位によって生じる変
    位検知ワイヤの変位動作を変位検知・表示器によって検
    出することを特徴とする岩盤崩落・落石監視装置。
  2. 【請求項2】 岩盤崩落や落石等の要監視地域内に適宜
    這わされた変位検知ワイヤと、変位検知・表示器とを備
    え、変位検知ワイヤには、変位検知・表示器に位置する
    重錘を備えるとともに、重錘を外部から視認可能に形成
    した表示部に対応位置して保持するようにテンションの
    調整を行うテンション機構を敷設し、岩盤崩落、浮き石
    や土塊の微動によって生じる変位検知ワイヤの変位動作
    を変位検知・表示器によって検出することを特徴とする
    岩盤崩落・落石監視装置。
  3. 【請求項3】 変位検知・表示器には、前記重錘の移動
    量を増幅する増幅手段が設けられたことを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の岩盤崩落・落石監視装置。
  4. 【請求項4】 変位検知ワイヤと変位検知・表示器と
    は、落石や岩盤崩壊等の発生により過大な力が負荷され
    た場合に、接続状態を解除する接続機構を介して接続さ
    れたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    1項に記載の岩盤崩落・落石監視装置。
  5. 【請求項5】 変位検知・表示器は、信号ケーブルを介
    して遠隔設置された落石監視モニタと接続され、落石監
    視モニタによって検出した落石等の発生状況を遠隔監視
    されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    か1項に記載の岩盤崩落・落石監視装置。
  6. 【請求項6】 変位検知・表示器には、前記重錘の移動
    路に沿ってリミットスイッチが備えられ、落石等の発生
    によって移動される前記重錘により開閉動作される前記
    リミットスイッチによって生成された落石検出信号が、
    前記信号ケーブルを介して前記落石監視モニタに送信さ
    れることを特徴とする請求項5に記載の岩盤崩落・落石
    監視装置。
  7. 【請求項7】 変位検知ワイヤには、落石等の発生によ
    って過大な変位動作が生じた際に変位検知・表示器との
    接続状態を切り離す接続解除機構が設けられていること
    を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記
    載の岩盤崩落・落石監視装置。
  8. 【請求項8】 落石監視モニタには、警報手段が備えら
    れ、警報手段は、変位検知・表示器によって落石等の発
    生が検出されると作動されて警報を発することを特徴と
    する請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の岩盤
    崩落・落石監視装置。
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