JP3055680B1 - 地盤変動量測定方法および地盤変動量測定システム - Google Patents

地盤変動量測定方法および地盤変動量測定システム

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JP3055680B1
JP3055680B1 JP10354853A JP35485398A JP3055680B1 JP 3055680 B1 JP3055680 B1 JP 3055680B1 JP 10354853 A JP10354853 A JP 10354853A JP 35485398 A JP35485398 A JP 35485398A JP 3055680 B1 JP3055680 B1 JP 3055680B1
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修 岡本
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Position Fixing By Use Of Radio Waves (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 広域にわたる造成工事現場においても全範囲
の地盤沈下量を正確に測定に測定する、地盤変動量測定
方法および地盤変動量測定システムを提供する。 【解決手段】 電子レベルを有していて基準点20に配
置される発光部2と、電子スタッフを有していて測定点
30a,30b・・・に配置される受光部3,3・・・
を用いて、基準点20を基準とした測定点30a,30
b・・・の仮の変動量a,bを算出する。さらに、不動
点40を基準とした基準点20の変動量Zを算出した
後、演算部5において、仮の変動量a,bを変動量Zに
より補正することにより、測定点30a,30b・・・
の真の変動量A,Bを算出する。このため、基準点20
が変位しても、測定点30a,30b・・・の真の変動
量A,Bを測定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広域にわたる造成
工事現場においても地盤沈下量を全範囲にわたって正確
に測定できる、地盤変動量測定方法および地盤変動量測
定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】造成工事現場において、地盤沈下などの
地盤変動を把握することは必要不可欠である。従来は、
図9の概略図に示すように、電子レベル21を備えてい
て基準点20に配置される発光部120と、電子スタッ
フ31を備えていて測定点30a,30b・・・にそれ
ぞれ配置される受光部130,130・・・と、を用い
て現場の地盤変動を測定していた。すなわち、電子レベ
ル21を用いて、内蔵するレーザー光源(図示省略)を
水平面に旋回させてレーザー光による水準面を造り、ま
た、電子スタッフ31を用いて、前記水準面の測定点3
0a,30bにおける高さの変位を測定することによ
り、基準点20を基準とした測定点30a,30bの高
さの変位を認識していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、基準点20
を造成工事現場内に設けると、地盤沈下量測定可能領域
は広がったが、基準点20も地盤沈下を起こす可能性が
あったため、正確に地盤沈下量を測定することは出来な
い可能性があった。また、基準点20は不動点とする場
合は、造成工事現場外に基準点20を設ける必要があっ
た。しかし、この場合は、造成工事現場内に、電子レベ
ル21からのレーザー光到達範囲外の領域、すなわち地
盤沈下量測定不可能領域が発生する可能性があった。す
なわち、従来法においては、広域にわたる造成工事現場
において、地盤沈下量を全領域において正確に測定する
ことは出来なかった。
【0004】上記事情に鑑み、本発明は、測定可能な範
囲を広げた地盤変動量測定方法および地盤変動量測定シ
ステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1記載の発明は、基準点から測定点に向けて
発光された基準光を利用して、前記基準点を基準とした
前記測定点の位置変動量を測定することにより、前記測
定点を含む所定地域の地盤変動量を把握する地盤変動量
測定方法において、別個に不動点を設定し、複数のGP
S(Global Positioning System)衛星からの信号を用
いて、測定時における、前記不動点を基準とした前記基
準点の位置情報を算出し、前記測定時と同じ組合せのG
PS衛星からの信号を用いて、前記測定時から恒星日の
整数倍異なる基準時における、前記不動点を基準とした
前記基準点の位置情報を算出し、前記基準点の前記測定
時における位置情報と、前記基準点の前記基準時におけ
る位置情報と、を演算して、前記恒星日の整数倍間にお
ける前記基準点の位置変動量を測定することにより、前
記不動点を基準とした前記基準点の位置変動量を測定
し、この位置変動量を用いて前記測定点の位置変動量を
補正することを特徴とする。
【0006】この請求項1記載の発明において、前記測
定点の位置変動量を補正するために測定された、前記不
動点を基準とした基準点の位置変動量は、以下の方法に
より測定される。すなわち、前記測定時と同じ組合せの
GPS衛星からの信号を用いて算出した、前記測定時か
ら恒星日の整数倍異なる基準時における、前記不動点を
基準とした前記基準点の位置情報を用いて、前記不動点
を基準とした前記基準点の位置変動量を測定し、この位
置変動量を用いて前記測定点の位置変動量を補正する。
このため、前記不動点を基準とした基準点の位置はmm
レベルで測定することができ、前記基準点が変位して
も、前記測定点の位置変動量を正確に測定できる。従っ
て、例えば前記基準光の到達領域とほぼ等しい程度の広
さにおける造成工事においても、前記基準点を造成工事
領域内に設けることができるため、全造成領域における
地盤変動量の測定が可能となる。すなわち、従来と比べ
て測定可能な範囲が広い地盤変動量測定方法となる。ま
た、前記所定地域が前記基準光の到達領域より広い場合
は、前記基準光を地盤変動量測定対象領域内に複数箇所
から照射することにより、全領域において、地盤変動量
を測定できる。
【0007】ここで、前記不動点の設定個所は、前記所
定地域内に限定されるものではない。また、通常は、よ
り正確な測定を行うため、前記所定地域内に前記測定点
を複数設ける。
【0008】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の地盤変動量測定方法において、前記基準光としての
指向性光を、前記基準点から一定角度で発光し、さら
に、前記指向性光の、前記測定点における受光位置の変
動量を測定することにより、前記基準点を基準とした前
記測定点の位置変動量を測定することを特徴とする。
【0009】この請求項2記載の発明によれば、請求項
1記載の地盤変動量測定方法を容易に実行できる。
【0010】ここで、前記指向性光は、例えばレーザー
光である。また、前記一定角度は、例えば前記変動量を
地盤沈下量とする場合は、地面と水平な角度とするが、
これに限定されるものではなく、前記変動量を測定した
い方向にあわせて適宜変更する。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の地盤変動量測定方法において、前記基準光を、前記
測定点に固定された光反射手段によって反射し、この反
射光を、前記基準点に設けられた受光解析手段を用いて
受光・解析して前記光反射手段の位置変動量を測定する
ことにより、前記基準点を基準とした前記測定点の位置
変動量を測定することを特徴とする。
【0012】この請求項3記載の発明によれば、請求項
1記載の地盤変動量測定方法を容易に実行できる。
【0013】ここで、前記基準光は、例えばレーザー光
であるが、反射して前記受光解析手段に到達する時点
で、この受光解析手段が検出するのに十分な強度を有し
ていればよい。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】また、請求項記載の発明は、請求項1〜
請求項のいずれかに記載の地盤変動量測定方法におい
て、前記基準点の傾きと前記測定点の傾きとを用いて、
前記基準点を基準とした前記測定点の位置変動量を補正
することを特徴とする。
【0023】この請求項記載の発明によれば、前記基
準点の傾きと前記測定点の傾きを用いて、前記基準点を
基準とした前記測定点の位置変動量を補正するので、よ
り正確に前記測定点の位置変動量を測定できる。
【0024】請求項記載の発明は、基準点に配置され
る発光手段と、測定点に配置され、前記発光手段からの
光を処理する光処理手段と、前記光処理手段からの信号
を用いて、前記基準点を基準とした前記光処理手段の位
置変動量を測定する第1の変動量測定手段と、を有する
地盤変動量測定システムにおいて、前記基準点に設けら
れる一方のGPS信号受信アンテナと、別個に設定した
不動点に設けられる他方のGPS信号受信アンテナと、
前記一方のGPS信号受信アンテナと前記他方のGPS
信号受信アンテナとで受信した信号を解析し、測定時に
おける、前記不動点を基準とした前記基準点の位置情報
を算出し、前記測定時と同じ組合せのGPS衛星からの
信号を用いて、前記測定時から恒星日の整数倍異なる基
準時における、前記不動点を基準とした前記基準点の位
置情報を算出し、前記基準点の前記測定時における位置
情報と、前記基準点の前記基準時における位置情報と、
を演算して、前記恒星日の整数倍間における前記基準点
の位置変動量を測定することにより、前記不動点を基準
とした前記基準点の位置変動量を測定する衛星信号解析
手段と、この衛星信号解析手段の測定結果を用いて前記
第1の変動量測定手段の測定結果を補正する第1の演算
手段と、を有することを特徴とする。
【0025】この請求項記載の発明において、前記第
1の変動量測定手段は、前記基準点を基準とした前記光
処理手段の位置変動量、すなわち前記基準点を基準とし
た前記測定点の位置変動量を測定する。また、前記衛星
信号解析手段は、前記一方のGPS信号受信アンテナと
前記他方のGPS信号受信アンテナとで受信した信号を
解析し、前記測定時における、前記不動点を基準とした
前記基準点の位置情報を算出し、前記測定時と同じ組合
せのGPS衛星からの信号を用いて、前記測定時から恒
星日の整数倍異なる基準時における、前記不動点を基準
とした前記基準点の位置情報を算出し、前記基準点の前
記測定時における位置情報と、前記基準点の前記基準時
における位置情報と、を演算して、恒星日の整数倍間に
おける前記基準点の位置変動量を測定することにより、
前記不動点を基準とした前記基準点の位置変動量を測定
する。また、前記第1の演算手段は、前記衛星信号解析
手段の測定結果を用いて前記第1の変動量測定手段の測
定結果を補正する。従って、請求項5記載の発明によれ
ば、請求項1記載の発明を行う地盤変動量測定システム
を作製できる。ここで、第1の演算手段としては、周知
のパーソナルコンピューターでよい。
【0026】また、請求項記載の発明は、請求項
載の地盤変動量測定システムにおいて、前記発光手段と
しての指向性光発光手段と、この指向性光発光手段から
の指向性光を受光してその受光高さを測定する、前記光
処理手段と前記第1の変動量測定手段とを兼ねる受光位
置測定手段と、を有することを特徴とする。
【0027】この請求項記載の発明によれば、前記受
光位置測定手段は、前記指向性光発光手段からの指向性
光を受光してその受光高さを測定する。従って、請求項
2記載の地盤変動量測定方法を行う地盤変動量測定シス
テムが実現する。また、前記地盤変動量は、例えば地盤
沈下量であるが、前記指向性光発光手段の設置角度と前
記受光位置測定手段の設置角度を適宜変えることによ
り、その他任意の一方向の変位を測定することが可能で
ある。また、前記基準点に複数の前記指向性光発光手段
をそれぞれ角度を変えて設置するとともに、前記測定点
に、複数の前記受光位置測定手段を、それぞれ複数の前
記指向性光発光手段の設置角度に対応する角度に設ける
ことにより、同時に地盤の複数方向の変動量を正確に測
定することができる。
【0028】ここで、前記指向性光発光手段としては、
周知の電子レベルでよい。また、前記受光位置測定手段
としては、周知の電子スタッフでよい。
【0029】また、請求項記載の発明は、請求項
載の地盤変動量測定システムにおいて、前記発光手段か
らの光を前記基準点に向けて反射する、前記光処理手段
としての光反射手段と、前記基準点に配置され、前記光
反射手段からの光を受光して、前記基準点を基準とした
前記光反射手段の位置変動量を認識する、前記第1の変
動量測定手段としての反射光解析手段と、を有すること
を特徴とする。
【0030】この請求項記載の発明によれば、前記反
射光解析手段は、前記光反射手段からの反射光を受光し
て、前記基準点を基準とした前記光反射手段の位置変動
量、すなわち前記基準点を基準とした前記測定点の位置
変動量を測定するので、請求項3記載の地盤変動量測定
方法を行う地盤変動量測定システムが実現する。
【0031】ここで、前記発光手段および前記反射光解
析手段は、例えば周知のトータルステーションである。
また、前記光反射手段は、例えば前記測定点に立設する
支柱に設けられた反射プリズムである。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】また、請求項記載の発明は、請求項
請求項のいずれかに記載の地盤変動量測定システムに
おいて、前記発光手段の設置角度を測定する第1の角度
測定手段と、この第1の角度測定手段の測定値を用い
て、前記発光手段の設置角度の変動が前記第1の変動量
測定手段の測定結果に与える影響を取り除く、第1の補
正手段と、前記光処理手段の設置角度を測定する第2の
角度測定手段と、この第2の角度測定手段の測定値を用
いて、前記光処理手段の設置角度の変動が前記衛星信号
解析手段の測定結果に与える影響を取り除く、第2の補
正手段と、を備えることを特徴とする。
【0039】この請求項記載の発明によれば、前記基
準点や前記測定点の傾きに傾きが生じても、前記発光手
段の設置角度の変動が前記第1の変動量測定手段の測定
結果に与える影響は前記第1の補正手段によって取り除
かれ、また、前記光処理手段の設置角度の変動が前記衛
星信号解析手段の測定結果に与える影響は前記第2の補
正手段によって取り除かれるので、より正確に測定点の
位置変動量を測定できる地盤変動量測定システムが実現
する。ここで、前記第1の角度測定手段と前記第2の角
度測定手段とは、周知の傾斜計でよい。
【0040】また請求項記載の発明は、請求項記載
の地盤変動量測定システムにおいて、前記発光手段を水
平に保つ、前記第1の補正手段としての第1の水平テー
ブルと、前記光処理手段を水平に保つ、前記第2の補正
手段としての第2の水平テーブルと、を有することを特
徴とする。
【0041】この請求項記載の発明によれば、容易に
請求項記載の地盤変動量測定システムが実現する。
【0042】また、請求項10記載の発明は請求項
載の地盤変動量測定システムにおいて、前記第1の角度
測定手段の測定値と、前記第2の角度測定手段の測定値
と、を用いた演算により、前記基準点を基準とした前記
光処理手段の位置変動量を補正する、前記第1の補正手
段と前記第2の補正手段とを兼ねた、第2の演算手段を
有すること、を特徴とする。
【0043】この請求項10記載の発明によれば、前記
第1の補正手段と前記第2の補正手段とを、演算により
前記基準点を基準とした前記光処理手段の位置変動量を
補正する、第2の演算手段としたので、水平テーブルな
どに代表される機械的な変動量補正手段と比べて補正限
界は大きくなるか、あるいはなくなる。
【0044】ここで、第2の演算手段は、例えば、予め
測定してある前記基準点と前記測定点との距離と、前記
第1の角度測定手段の検出値および前記第2の角度測定
手段の検出値と、を用いて前記演算手段において演算補
正を行うことにより、前記基準点を基準とした前記測定
点の位置変動量を補正する。また、前記第1の演算手段
が前記第2の演算手段を兼ねてもよい。
【0045】また、請求項11記載の発明は、請求項
記載の地盤変動量測定システムにおいて、前記測定点
に一体的に複数設けられた前記光処理手段を有してい
て、かつ、前記第2の演算手段は、前記複数の光処理手
段の相対的な位置から、前記光処理手段の設置角度を算
出すること、を特徴とする。
【0046】この請求項11記載の発明によれば、請求
と同様の作用を得るほか、前記第2の変動量補正手
段を、前記測定点に複数設けられた前記光処理手段と前
記第2の演算手段とを含む構成としたので、前記第2の
変動量補正手段の構成は簡単となり、地盤変動量測定シ
ステムは安価になる。ここで、前記測定点の数が増える
に伴って、コスト削減額は大きくなる。
【0047】
【発明の実施の形態】<第1の実施例>図1〜図5を用
いて、本発明の第1の実施例である地盤変動量測定シス
テム1について、詳細に説明する。図1は、地盤変動量
測定システム1の構成の概略を説明する図であり、図
2,図3,図4は、それぞれ、地盤変動量測定システム
1の一構成要素である発光部2,受光部3,補正部4の
構成を説明する概略図である。また、図5は、地盤変動
量測定システム1の動作を説明するフローチャートであ
る。また、以下におけるGPS計測方法は、ディファレ
ンシャル法,スタティック法,リアルタイムキネマティ
ック法などの相対測位法とする。
【0048】まず、地盤変動量測定システム1の構成に
ついて、図1〜図4を用いて詳細に説明する。
【0049】地盤変動量測定システム1は、図1のよう
に、基準点20に配置されていてGPS衛星8,8・・
・からの信号を受信して解析する機能を備える発光部2
と、測定点30a,30b・・・にそれぞれ配置されて
いて発光部2を基準とした測定点30a,30b・・・
の仮の変動量a,b・・・を測定する受光部3,3・・
・と、GPS衛星8,8・・・からの信号を受信して解
析する機能を備えていて基準点20の変動を補正するた
めに不動点40に配置される補正部4と、発光部2およ
び受光部3,3・・・と接続していて測定点30a,3
0bの真の変動量A,B・・・を算出する演算部5(第
1の演算手段)と、により概略構成される。
【0050】ここで、測定点30a,30b・・・は、
地盤変動量測定対象地域内に設けられ、また、基準点2
0は、後述するレーザー光の到達範囲内に測定点30
a,30bが入るように設けられる。また、発光部2と
受光部3,3・・・は、演算部5と信号をやり取りする
信号伝達手段を有する。この信号伝達手段は、有線・無
線の双方が適用可能である。また、不動点40は、基準
点20および測定点30a,30b・・・から数km離
れていてもよい。
【0051】発光部2は、図2のように、内蔵するレー
ザー光源(図示省略)を水平面に旋回させてレーザー光
による水準面を造る電子レベル21(指向性光発光手
段)と、電子レベル21を一定高さに保持する支柱22
と、支柱22の傾きを計測して演算部5に出力する傾斜
計23(第1の角度測定手段)と、電子レベル21と同
じ位置に設けられているGPSアンテナ24(衛星信号
受信手段)と、GPSアンテナ24に接続される受信装
置25(衛星信号解析手段)と、受信装置25と外部と
の情報の伝達を仲介する通信装置26と、により構成さ
れる。また、発光部2は、傾斜計23の計測値に応じて
演算部5から出される指示に従って前記レーザー光によ
る水準面を水平に保つ、水平テーブルを有する。この水
平テーブルは、通常用いられる水平テーブルでよい。
【0052】電子レベル21,支柱22および傾斜計2
3は、従来の地盤沈下量測定システムに用いられている
電子レベル、支柱および傾斜計を用いる。
【0053】GPSアンテナ24は、高周波増幅器を内
蔵しており、基準点20において複数のGPS衛星から
GPS信号を受信、増幅した後、受信装置25に送信す
る。
【0054】受信装置25は、例えば高周波増幅回路や
コード復調回路やCentral Processing Unit(以下CP
Uと表示)やRandom Access Memory(以下RAMと表
示)やRead Only Memory(以下ROMと表示)などから
構成されていて、GPS信号を復調、解読することによ
り、GPS衛星から基準点20までの擬似距離やGPS
衛星の種類を含むGPSデータXを認識するとともに、
GPSデータXと、後述するGPSデータYとを用い
て、不動点40を基準とした基準点20の変動量、すな
わち基準点20の補正量Zを算出する。また、受信装置
25は、図2に示した信号線を介して、補正量Zを演算
部5に送信する。
【0055】通信装置26は、アンテナ26aと増幅装
置26bとを有しており、受信装置25から出力された
信号を変調、増幅してアンテナ26aから外部へ発信す
るとともに、アンテナ26aを介して外部から受信した
信号を増幅、復調して受信装置25へ出力する。この外
部には、詳細を後述する通信装置43を含む。
【0056】受光部3は、測定点30a,30b・・・
における電子レベル21の前記レーザー光による水準面
の受光部を測定して測定点30a,30b・・・の仮の
変動量a,bを測定する電子スタッフ31(受光位置測
定手段)と、電子スタッフ31を一定高さに保持する支
柱32と、支柱32の傾きを測定して演算部5に出力す
る傾斜計33(第2の角度測定手段)と、により構成さ
れる。すなわち、従来の受光部130とほぼ同じ構成で
ある。また、受光部3は、演算部5に、電子スタッフ3
1が測定した測定点30a,30b・・・の仮の変動量
a,b・・・を送信するほか、傾斜計33の計測値に応
じて演算部5から出される指示に従って電子スタッフ3
1の受光部を垂直に保つ、水平テーブルを有する。この
水平テーブルは、通常用いられる水平テーブルでよい。
【0057】補正部4は、GPSアンテナ41(衛星信
号受信手段)と、GPSアンテナ41に接続される受信
装置42(衛星信号解析手段)と、受信装置42と外部
との情報の伝達を仲介する通信装置43と、により構成
される。
【0058】GPSアンテナ41は、GPSアンテナ2
4と同様に、高周波増幅器を内蔵しており、不動点40
において複数のGPS衛星からGPS信号を受信、増幅
した後、受信装置42に送信する。
【0059】受信装置42は、受信装置25と同様の構
成であり、GPS信号を復調、解読することにより、G
PS衛星8,8・・・から不動点40までの擬似距離等
の相対測位に必要なGPSデータYを認識するととも
に、通信装置43を介して発光部2にGPSデータYを
送信する。
【0060】通信装置43は、アンテナ43aと増幅装
置43bとを有しており、受信装置42から出力された
信号を増幅してアンテナ43aから外部へ発信するとと
もに、アンテナ43aを介して外部から受信した信号を
増幅して受信装置42へ出力する。この外部には、発光
部2の通信装置26を含む。
【0061】演算部5は、CPUと、RAMと、ROM
と、表示装置と、記憶装置を有する。すなわち、通常の
パーソナルコンピューターとほぼ同じ構成をとる。前記
CPUは、前記記憶装置内に格納されているプログラム
を前記RAM内のプログラム領域に展開したのち、前記
ROMに予め格納されている制御プログラムに従って、
地盤変動量測定システム1の他の構成部を制御するとと
もに、前記ROMに予め格納されている演算プログラム
に従って、電子スタッフ31,31・・・による仮の変
動量a,bと補正量Zとを用いて測定点30a,30b
・・・の真の変動量A,B・・・を算出し、前記表示装
置に表示するとともに前記記憶装置に格納する。さら
に、演算部5は、発光部2と信号線で結ばれているた
め、地盤変動量測定システム1の他の構成部と信号をや
り取り可能となっている。
【0062】次に、地盤変動量測定システム1の動作に
ついて、図5に示すフローチャートに従って説明する。
【0063】地盤変動量測定システム1の動作中は、受
信装置42は、通信装置43,26を介して、常にGP
SデータYを受信装置25に送信している。また、受信
装置25は、GPSデータX,Yを用いて、以下の方法
に従って、定期的に補正量Zを算出して、演算部5に出
力する(ステップS1)。
【0064】すなわち、受信装置25は、GPSデータ
XとGPS信号Yとから、信号を受信したGPS衛星の
組合せを認識して、恒星日の整数倍前(基準時)に測定
時と同じ組合せのGPS衛星からGPS信号を受信した
時の基準点20および不動点40のGPSデータを前記
記憶装置内から読み出し、不動点40を基準とした基準
点20の恒星日の整数倍前における変動量つまり補正量
Zを算出する。従って、補正量Zはmmレベルの正確な
値として算出される。
【0065】また、地盤変動量測定システム1は、電子
レベル21のレーザー光源を水平面に旋回させることに
より、前記水準面を造っている。これにより、電子スタ
ッフ31,31・・・は、定期的にレーザー光を受光す
る。従って、電子スタッフ31,31・・・は、定期的
に測定点30a,30b・・・の仮の変動量a,b・・
・を測定して演算部5に送信することとなる(ステップ
S2)。
【0066】次に、演算部5は、補正量Zを用いて仮の
変動量a,b・・・を補正することにより、測定点30
a,30b・・・の真の変動量A,B・・・を算出する
(ステップS3)。すなわち、基準点20の位置が正方
向に変動した場合は、真の変動量A,B・・・は仮の変
動量a,b・・・よりそれぞれ|Z|ほど大きくなる。
逆に、基準点20の位置が負方向に変動した場合は、真
の変動量A,B・・・は仮の変動量a,b・・・よりそ
れぞれ|Z|ほど小さくなる。
【0067】次に、演算部5は、表示装置に、ステップ
S3にて算出した真の変動量A,B・・・を、例えば時
刻との関係を示すグラフとして表示すると共に、前記記
憶装置に真の変動量A,B・・・を格納した後、ステッ
プS1に戻る(ステップS4)。
【0068】以上より、本発明の一実施例である地盤変
動量測定システム1によれば、電子レベル21を有して
いて基準点20に配置される発光部2と、電子スタッフ
31を有していて測定点30a,30b・・・に配置さ
れる受光部3,3・・・を用いて、基準点20を基準と
した測定点30a,30b・・・の仮の変動量a,bを
算出し、さらに、測定時と同じ組合せのGPS衛星から
GPS信号を受信した時の基準点20および不動点40
のGPSデータを前記記憶装置内から読み出し、不動点
40を基準とした基準点20の恒星日の整数倍前におけ
る変動量つまり変動量Zをmmレベルで算出した後、
算部5において、仮の変動量a,bを変動量Zにより補
正することにより測定点30a,30b・・・の真の変
動量A,Bを算出するので、基準点20が変位しても、
測定点30a,30b・・・の真の変動量A,Bを測定
できる。従って、例えば電子レベル21のレーザー光到
達領域とほぼ等しい程度の広さにおける造成工事におい
ても、基準点20を造成工事領域内に設けることができ
るため、全造成領域における地盤変動量の測定が可能と
なる。
【0069】また、地盤変動量測定対象領域が電子レベ
ル21のレーザー光到達領域より広い場合は、基準点2
0を地盤変動量測定対象領域内に複数設けることによ
り、全領域において、地盤変動量を測定できる。
【0070】
【0071】また、傾斜計23の検出値に準じた演算部
5の指示に従って電子レベル21の設置角度を補正する
水平テーブルと、傾斜計33の検出値に準じた演算部5
の指示に従って電子スタッフ31の設置角度を補正する
水平テーブルと、とを設けたので、例えば基準点20や
測定点30a,30b・・・に傾きが生じても、電子レ
ベル21と電子スタッフ31,31・・・は所定の角度
に保持されるため、地盤変動量測定システム1の測定値
は、基準点20や測定点30a,30b・・・に傾きに
よる影響を受けない。
【0072】なお、本実施例における地盤変動は、例え
ば地盤沈下であるが、電子レベル21の設置角度と電子
スタッフ31の設置角度を適宜変えることにより、その
他任意の一方向の変位を測定することが可能である。ま
た、基準点20に複数の電子レベル21をそれぞれ角度
を変えて設置するとともに、測定点30a,30b・・
・の各点に、複数の電子スタッフ31を、それぞれ複数
の電子レベル21の設置角度に対応する角度に設けるこ
とにより、同時に複数方向の変動量を正確に測定するこ
とができる。
【0073】<第2の実施例>図6および図7を用い
て、本発明の第2の実施例である地盤変動量測定システ
ム10について、詳細に説明する。図6は、地盤変動量
測定システム10の一構成要素である発光部6の構成を
説明する図であり、図7は、地盤変動量測定システム1
0の一構成要素である反射部7の構成を説明する図であ
る。
【0074】地盤変動量測定システム10は、例えば地
滑り地帯での土工事における斜面の監視に用いられる。
その構成は地盤変動量測定システム1と概略同じである
が、発光部2の代わりに発光部6を用い、また、受光部
3,3・・・の代わりに反射部7,7・・・を用いてい
る。
【0075】発光部6は、図6のように、トータルステ
ーション61(発光手段および反射光解析手段)と、ト
ータルステーション61を一定高さに保持する支柱62
と、支柱62の傾きを計測して演算部5に出力する傾斜
計63(第1の角度測定手段)と、トータルステーショ
ン61と同じ位置に設けられているGPSアンテナ64
(衛星信号受信手段)と、GPSアンテナ64に接続さ
れる受信装置65(衛星信号解析手段)と、受信装置6
5と外部との情報の伝達を仲介する通信装置66と、に
より構成される。
【0076】トータルステーション61は、発光ダイオ
ードやレーザーダイオードなどの発光源を内蔵してお
り、演算部5の指示に従って、この発光源からの光を反
射部7,7・・・に向けて順次放射する。また、トータ
ルステーション61は、詳細を後述する反射部7の反射
プリズム72によって反射された、前記発光源からの光
を受光することにより、反射プリズム72までの距離お
よび角度、すなわちトータルステーション61を基準と
した反射プリズム72の位置を、すべての反射プリズム
72に対して算出する。また、これら反射プリズム72
の位置情報を通信装置66を介して演算部5に出力す
る。さらに、トータルステーション61は、各反射部7
に設けられた2つの反射プリズム72,72の位置関係
から、反射部7の傾斜量を算出した後、これら反射部7
の傾斜量を、図1に示した信号線を介して演算部5に出
力する。
【0077】支柱62は周知の支柱である。また、傾斜
計63も周知の傾斜計であり、図1に示した信号線を介
して測定値を演算部5に出力する。
【0078】GPSアンテナ64は、GPSアンテナ2
4と同じ構成をとる。また、受信装置65は受信装置2
5と同じ構成をとる。また、通信装置66は通信装置2
6と同じ構成をとる。
【0079】反射部7は、支柱71と、支柱71に取り
付けられる2つの反射プリズム72(光反射手段)によ
り構成される。ここで、2つの反射プリズム72は、上
下方向に離れている。
【0080】また、地盤変動量測定システム10におい
て、演算部5(第1の演算手段および第2の演算手段)
は、地盤変動量測定システム1の場合と同様の処理を行
うほか、同一の光反射部7に設けられた2つの反射プリ
ズム72,72の位置関係から、該光反射部7の傾斜量
を算出した後、傾斜計63の測定値も併用して、周知の
三角関数を用いた数学的手法により真の変動量A,Bを
補正する。
【0081】次に、地盤変動量測定システム10の動作
について、図8に示すフローチャートに従って説明す
る。
【0082】地盤変動量測定システム10の動作中は、
受信装置42は、通信装置43,26を介して、常にG
PSデータYを受信装置65に送信している。また、受
信装置65は、受信装置25と同様の方法で、定期的に
補正量Zを算出して、演算部5に出力する(ステップS
11)。
【0083】また、演算部5は、トータルステーション
61の発光源を旋回させて反射プリズム72,72・・
・に順次光を照射する。これにより、反射プリズム7
2,72・・・はトータルステーション61の発光を順
次トータルステーション61に反射する。従って、トー
タルステーション61は、定期的に測定点30a,30
b・・・の仮の変動量a,b・・・を測定して演算部5
に送信することとなる(ステップS12)。
【0084】次に、演算部5は、地盤変動量測定システ
ム1と同様に、補正量Zを用いて仮の変動量a,b・・
・を補正することにより、測定点30a,30b・・・
の真の変動量A,B・・・を算出する。すなわち、基準
点20の位置が正方向に変動した場合は、真の変動量
A,B・・・は仮の変動量a,b・・・よりそれぞれ|
Z|ほど大きくなる。逆に、基準点20の位置が負方向
に変動した場合は、真の変動量A,B・・・は仮の変動
量a,b・・・よりそれぞれ|Z|ほど小さくなる。ま
た、演算部5は、同一の光反射部7に設けられた2つの
反射プリズム72,72の位置関係から該光反射部7の
傾斜量を算出した後、傾斜計63の測定値も併用して、
真の変動量A,Bを補正する(ステップS13)。
【0085】次に、演算部5は、表示装置に、ステップ
S13にて算出した真の変動量A,B・・・を、例えば
時刻との関係を示すグラフとして表示すると共に、前記
記憶装置に真の変動量A,B・・・を格納した後、ステ
ップS11に戻る(ステップS14)。
【0086】以上より、本発明の一実施例である地盤変
動量測定システム10によれば、トータルステーション
61を有していて基準点20に配置される発光部6と、
反射プリズム72を2つ有していて測定点30a,30
b・・・に配置される光反射部7,7・・・を用いて、
基準点20を基準とした測定点30a,30b・・・の
仮の変動量a,bを算出する。さらに、地盤変動量測定
システム1と同様の方法により、不動点40を基準とし
た基準点20の変動量Zをmmレベルで算出する。その
後、演算部5において、仮の変動量a,bを変動量Zを
用いて補正することにより測定点30a,30b・・・
の真の変動量A,Bを算出するので、基準点20が変位
しても、測定点30a,30b・・・の真の変動量A,
Bを測定できる。従って、基準点20を造成工事領域内
に設けることができるため、一システムにおける地盤変
動量の測定範囲は広くなる。
【0087】また、地盤変動量測定対象領域がトータル
ステーション61の光到達領域より広い場合は、基準点
20を地盤変動量測定対象領域内に複数設けることによ
り、全領域において、地盤変動量を測定できる。
【0088】
【0089】また、光反射部7に、反射プリズム72を
2つ、上下方向に離して設けたので、演算部5は、これ
ら2つの光反射プリズム72の位置関係を把握すること
により、該光反射部7の傾斜量を算出する。従って、演
算部5は光反射部7の傾斜量に起因した真の変動量A,
Bの誤差を補正するので、従来の水平テーブルの性能を
越えた傾斜が発光部6および光反射部7に生じても、こ
の傾斜量を補正することができる。従って、さらに正確
に地盤変動量を測定できるほか、傾斜計と水平テーブル
を設置する必要はないので、地盤変動量測定システム1
0は安価になる。
【0090】なお、本発明は地盤変動量測定システム
1,10に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲で任意に変形してよい。例えば、発光部2
又は発光部6と、演算部5との間に信号線を設けたが、
この信号線の代わりに周知の無線通信装置を設けてもよ
い。
【0091】また、地盤変動量測定システム1におい
て、電子レベル21と電子スタッフ31の角度補正に用
いた水平テーブルの代わりに、地盤変動量測定システム
10と同様に、予め測定してある基準点20と測定点3
0a,30bの距離と、傾斜計23および傾斜計33,
33・・・の検出値と、を用いた、演算による設置変動
量補正手段を用いることも可能である。また、地盤変動
量測定システム10において、演算による設置角度補正
の代わりに地盤変動量測定システム1と同様の水平テー
ブルを用いてもよい。さらに、地盤変動量測定システム
1,10で用いる水平テーブルは、傾斜に応じて自動的
に水平を保つ自動整準テーブルや、二軸のジンバル構造
により常にテーブルを整準させるものでもよい。
【0092】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、前記基準
点を基準とした前記測定点の位置変動量すなわち地盤変
動量を、前記不動点を基準として測定した前記基準点の
位置変動量を用いて補正するので、前記基準点が変位し
ても、前記測定点の位置変動量を正確に測定できる。従
って、例えば前記基準光の到達領域とほぼ等しい程度の
広さにおける造成工事においても、前記基準点を造成工
事領域内に設けることができるため、全造成領域におけ
る地盤変動量の測定が可能となる。すなわち、従来と比
べて測定可能な範囲が広い地盤変動量測定方法となる。
また、前記所定地域が前記基準光の到達領域より広い場
合は、前記指向性光を地盤変動量測定対象領域内に複数
箇所から照射することにより、全領域において、地盤変
動量を測定できる。
【0093】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の地盤変動量測定方法を容易に実行できる。
【0094】また、請求項3記載の発明によれば、請求
項1記載の地盤変動量測定方法を容易に実行できる。
【0095】
【0096】
【0097】
【0098】また、請求項記載の発明によれば、前記
基準点の傾きと前記測定点の傾きを用いて、前記基準点
を基準とした前記測定点の位置変動量を補正するので、
より正確に前記測定点の位置変動量を測定できる。
【0099】また、請求項記載の発明によれば、請求
項1記載の発明を行う地盤変動量測定システムを作製で
きる。
【0100】また、請求項記載の発明によれば、前記
受光位置測定手段は、前記指向性光発光手段からの指向
性光を受光してその受光高さを測定する。従って、請求
項2記載の地盤変動量測定方法を行う地盤変動量測定シ
ステムが実現する。また、前記地盤変動量は、例えば地
盤沈下量であるが、前記指向性光発光手段の設置角度と
前記受光位置測定手段の設置角度を適宜変えることによ
り、その他任意の一方向の変位を測定することが可能で
ある。また、前記基準点に複数の前記指向性光発光手段
をそれぞれ角度を変えて設置するとともに、前記測定点
に、複数の前記受光位置測定手段を、それぞれ複数の前
記指向性光発光手段の設置角度に対応する角度に設ける
ことにより、同時に地盤の複数方向の変動量を正確に測
定することができる。
【0101】また、請求項記載の発明によれば、前記
反射光解析手段は、前記光反射手段からの反射光を受光
して、前記基準点を基準とした前記光反射手段の位置変
動量、すなわち前記基準点を基準とした前記測定点の位
置変動量を測定するので、請求項3記載の地盤変動量測
定方法を行う地盤変動量測定システムが実現する。
【0102】
【0103】
【0104】
【0105】また、請求項記載の発明によれば、前記
基準点や前記測定点の支柱に傾きが生じても、前記発光
手段の設置角度の変動が前記第1の変動量測定手段の測
定結果に与える影響は前記第1の補正手段によって取り
除かれ、また、前記光処理手段の設置角度の変動が前記
第2の変動量測定手段の測定結果に与える影響は前記第
2の補正手段によって取り除かれるので、より正確に測
定点の位置変動量を測定できる地盤変動量測定システム
が実現する。
【0106】また、請求項記載の発明によれば、容易
に請求項記載の地盤変動量測定システムが実現する。
【0107】また、請求項10記載の発明によれば、前
記第1の補正手段と前記第2の補正手段とを、演算によ
り前記基準点を基準とした前記光処理手段の位置変動量
を補正する、第2の演算手段としたので、水平テーブル
などに代表される機械的な変動量補正手段と比べて補正
限界は大きくなるか、あるいはなくなる。
【0108】また、請求項11記載の発明によれば、請
求項と同様の作用を得るほか、前記第2の変動量補正
手段を、前記測定点に複数設けられた前記光処理手段と
前記第2の演算手段とを含む構成としたので、前記第2
の変動量補正手段の構成は簡単となり、地盤変動量測定
システムは安価になる。ここで、前記測定点の数が増え
るに伴って、コスト削減額は大きくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である地盤変動量測定シ
ステム1の構成の概略を説明する図である。
【図2】地盤変動量測定システム1の一構成要素である
発光部2の構成を説明する概略図である。
【図3】地盤変動量測定システム1の一構成要素である
受光部3の構成を説明する概略図である。
【図4】地盤変動量測定システム1の一構成要素である
補正部4の構成を説明する概略図である。
【図5】地盤変動量測定システム1の動作を説明するフ
ローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施例である地盤変動量測定シ
ステム10の一構成要素である発光部6の構成を説明す
る概略図である。
【図7】地盤変動量測定システム10の一構成要素であ
る反射部7の構成を説明する概略図である。
【図8】地盤変動量測定システム10の動作を説明する
フローチャートである。
【図9】従来の地盤変動量測定システム100の構成を
説明する概略図である。
【符号の説明】
1,10 地盤変動量測定システム 2 発光部 3 受光部 4 補正部 5 演算部(第1の演算手段および第2
の演算手段) 6 発光部 7 光反射部 8 GPS衛星 21 電子レベル(指向性光発光手段) 22 支柱 23 傾斜計(第1の角度測定手段) 24 GPSアンテナ(衛星信号受信手
段) 25 受信装置(衛星信号解析手段) 26 通信装置 31 電子スタッフ(受光位置測定手段) 32 支柱 33 傾斜計(第2の角度測定手段) 41 GPSアンテナ(衛星信号受信手
段) 42 受信装置(衛星信号解析手段) 43 通信装置 61 トータルステーション(発光手段お
よび反射光解析手段) 62 支柱 63 傾斜計 64 GPSアンテナ 65 受信装置 66 通信装置 71 支柱 72 反射プリズム(光反射手段) 120 発光部 130 受光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 修 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 木村 哲 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 小栗 利夫 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 斉藤 重明 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 片野 彦一 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−166240(JP,A) 特許2959555(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 15/00 G01S 5/00 - 5/14 G01C 7/02 - 7/04

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準点から測定点に向けて発光された基準
    光を利用して、前記基準点を基準とした前記測定点の位
    置変動量を測定することにより、前記測定点を含む所定
    地域の地盤変動量を把握する地盤変動量測定方法におい
    て、別個に不動点を設定し、 複数のGPS(Global Positioning System)衛星から
    の信号を用いて、測定時における、前記不動点を基準と
    した前記基準点の位置情報を算出し、 前記測定時と同じ組合せのGPS衛星からの信号を用い
    て、前記測定時から恒星日の整数倍異なる基準時におけ
    る、前記不動点を基準とした前記基準点の位置情報を算
    出し、 前記基準点の前記測定時における位置情報と、前記基準
    点の前記基準時における位置情報と、を演算して、前記
    恒星日の整数倍間における前記基準点の位置変動量を測
    定することにより、前記不動点を基準とした前記基準点
    の位置変動量を測定し、 この位置変動量を用いて前記測定点の位置変動量を補正
    することを特徴とする地盤変動量測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の地盤変動量測定方法におい
    て、 前記基準光としての指向性光を、前記基準点から一定角
    度で発光し、 さらに、前記指向性光の、前記測定点における受光位置
    の変動量を測定することにより、前記基準点を基準とし
    た前記測定点の位置変動量を測定することを特徴とする
    地盤変動量測定方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の地盤変動量測定方法におい
    て、 前記基準光を、前記測定点に固定された光反射手段によ
    って反射し、 この反射光を、前記基準点に設けられた受光解析手段を
    用いて受光・解析して前記光反射手段の位置変動量を測
    定することにより、前記基準点を基準とした前記測定点
    の位置変動量を測定することを特徴とする地盤変動量測
    定方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれかに記載の地
    盤変動量測定方法において、 前記基準点の傾きと前記測定点の傾きとを用いて、前記
    基準点を基準とした前記測定点の位置変動量を補正する
    ことを特徴とする地盤変動量測定方法。
  5. 【請求項5】基準点に配置される発光手段と、 測定点に配置され、前記発光手段からの光を処理する光
    処理手段と、 前記光処理手段からの信号を用いて、前記基準点を基準
    とした前記光処理手段の位置変動量を測定する第1の変
    動量測定手段と、 を有する地盤変動量測定システムにおいて、 前記基準点に設けられる一方のGPS信号受信アンテナ
    と、 別個に設定した不動点に設けられる他方のGPS信号受
    信アンテナと、 前記一方のGPS信号受信アンテナと前記他方のGPS
    信号受信アンテナとで受信した信号を解析し、測定時に
    おける、前記不動点を基準とした前記基準点の位置情報
    を算出し、前記測定時と同じ組合せのGPS衛星からの
    信号を用いて、前記測定時から恒星日の整数倍異なる基
    準時における、前記不動点を基準とした前記基準点の位
    置情報を算出し、前記基準点の前記測定時における位置
    情報と、前記基準点の前記基準時における位置情報と、
    を演算して、前記恒星日の整数倍間における前記基準点
    の位置変動量を測定することにより、前記不動点を基準
    とした前記基準点の位置変動量を測定する衛星信号解析
    手段と、 この衛星信号解析手段の測定結果を用いて前記第1の変
    動量測定手段の測定結果を補正する第1の演算手段と、 を有することを特徴とする地盤変動量測定システム。
  6. 【請求項6】請求項記載の地盤変動量測定システムに
    おいて、 前記発光手段としての指向性光発光手段と、 この指向性光発光手段からの指向性光を受光してその受
    光高さを測定する、前記光処理手段と前記第1の変動量
    測定手段とを兼ねる受光位置測定手段と、 を有することを特徴とする地盤変動量測定システム。
  7. 【請求項7】請求項記載の地盤変動量測定システムに
    おいて、 前記発光手段からの光を前記基準点に向けて反射する、
    前記光処理手段としての光反射手段と、 前記基準点に配置され、前記光反射手段からの光を受光
    して、前記基準点を基準とした前記光反射手段の位置変
    動量を認識する、前記第1の変動量測定手段としての反
    射光解析手段と、 を有することを特徴とする地盤変動量測定システム。
  8. 【請求項8】請求項5〜請求項7のいずれかに記載の地
    盤変動量測定システムにおいて、 前記発光手段の設置角度を測定する第1の角度測定手段
    と、 この第1の角度測定手段の測定値を用いて、前記発光手
    段の設置角度の変動が前記第1の変動量測定手段の測定
    結果に与える影響を取り除く、第1の補正手段と、 前記光処理手段の設置角度を測定する第2の角度測定手
    段と、 この第2の角度測定手段の測定値を用いて、前記光処理
    手段の設置角度の変動が前記衛星信号解析手段の測定結
    果に与える影響を取り除く、第2の補正手段と、 を備えることを特徴とする地盤変動量測定システム。
  9. 【請求項9】請求項8記載の地盤変動量測定システムに
    おいて、 前記発光手段を水平に保つ、前記第1の補正手段として
    の第1の水平テーブルと、 前記光処理手段を水平に保つ、前記第2の補正手段とし
    ての第2の水平テーブルと、 を有することを特徴とする地盤変動量測定システム。
  10. 【請求項10】請求項8記載の地盤変動量測定システム
    において、 前記第1の角度測定手段の測定値と、前記第2の角度測
    定手段の測定値と、を用いた演算により、前記基準点を
    基準とした前記光処理手段の位置変動量を補正する、前
    記第1の補正手段と前記第2の補正手段とを兼ねた、第
    2の演算手段を有すること、 を特徴とする地盤変動量測定システム。
  11. 【請求項11】請求項10記載の地盤変動量測定システ
    ムにおいて、 前記測定点に一体的に複数設けられた前記光処理手段を
    有していて、 かつ、 前記第2の演算手段は、 前記複数の光処理手段の相対的な位置から、前記光処理
    手段の設置角度を算出すること、 を特徴とする地盤変動量測定システム。
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