JP3055044U - 紙製容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙製の容器に関し、食材を収容した場合に
は、生鮮食材等の鮮度を保つことができ、且つ植木鉢と
して再利用可能で、しかも廃棄する際に環境問題を生じ
るおそれのない紙製容器を提供することを課題とする。 【解決手段】 本願考案の紙性容器は、容器本体１が紙
により形成されてなる紙製容器であって、食材を収容し
て店頭において陳列され、且つ前記食材の非収容時に
は、植物を栽培可能に構成されてなることを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、紙製の容器に関するものであり、特に、植木鉢としても使用可能な 紙製容器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、一般的に、店頭において果物や野菜等の食材を陳列する場合には、数個 ずつまとめて消費者に提供すべく、合成樹脂製の容器に食材を数個ずつまとめて 収容し、消費者は該容器に収容されたひとまとまりの食材を容器ごとレジまで運 んでいた。

【０００３】 かかる合成樹脂製の容器は、食材の陳列用に便宜上用いられるものであり、精 算が終了すれば消費者は該容器を必要としないため、容器はレジにてまとめて保 管後、廃棄されていた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来の合成樹脂製の容器にあっては、生鮮食材を収容した 際に、該食材から出る水分が容器内壁に付着し、更に、容器内に水分が溜まる場 合もあり、外観体裁が悪いのみならず、食材の鮮度を損なう原因にもなっていた 。

【０００５】 また、一度使用すれば廃棄するため、資源の無駄使いにつながり、しかも合成 樹脂製であることから廃棄の際に環境問題が生じるおそれもあった。

【０００６】 一方、植木鉢としては一般的に陶器製のものが用いられているが、かかる陶器 製の植木鉢は、重いので取扱いに不便であり、且つ複数の植木鉢を重ねにくいの で、未使用時の収納に場所をとるという問題があった。

【０００７】 本考案は、上記問題点に鑑み、食材を収容した場合には、生鮮食材等の鮮度を 保つことができ、且つ植木鉢として再利用可能で、しかも廃棄する際に環境問題 を生じるおそれのない紙製容器を提供することを課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解決するためになされたもので、本考案に係る紙製容器は 、容器本体１が紙により形成されてなる紙製容器であって、食材２を収容して店 頭において陳列され、且つ前記食材２の非収容時には、植物３を栽培可能に構成 されてなることを特徴とする。

【０００９】 本考案に係る紙製容器は、容器本体１が紙により形成されているため、店頭に おいて陳列すべく野菜等の食材２を収容した際、野菜等から出る水分を容器の内 壁が吸収するため、外観体裁が悪くならず、且つ前記水分により食材２の鮮度が 損なわれるおそれがない。

【００１０】 また、本考案に係る紙製容器は、消費者が家に持ち帰って植木鉢として再利用 することができるため、資源が無駄にならず、しかも最終的に廃棄する際に環境 問題が生じない。

【００１１】 特に、請求項２の如く、容器本体１の底面４に、水が通過可能な通水孔６が設 けられてなれば、植木鉢として使用する際に、容器本体１内に注入された余分な 水分を容器本体１外へ排出することができるため、根腐れを防止でき、良好に植 物３の栽培をすることができる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態について図面を参酌しつつ説明する。

【００１３】 本実施形態の紙製容器は、図１に示すように、容器本体１が、耐水紙により任 意形状の底面４を有する上面開放型に形成されてなり、容器本体１の底面４には 、水が通過可能な通水孔６が設けられている。

【００１４】 前記通水孔６は、前記底面４の中央部に丸穴として設けられ、その大きさは、 紙製容器が植木鉢として使用する際に、容器本体１内の余分な水分を容器本体１ 外へ排出でき、且つ食材２を収容して店頭に陳列する際に、収容された食材２が 該通水孔６から容器本体１外へ落ちない程度である。

【００１５】 上記構成からなる紙製容器を使用する場合には、まず、図２に示すように、果 物や野菜等の生鮮食材２を収容して店頭において陳列される。このとき、容器本 体１の底面４には通水孔６が設けられているため、容器本体１の底部に水が溜ま るおそれもなく、食材２の鮮度を効果的に保つことができる。

【００１６】 その後、消費者は、前記紙製容器を食材２とともに家に持帰り、該紙製容器を 植木鉢として再利用することができる。例えば、図３に示すように、容器本体１ 内に植木用の土を入れ、種を蒔き、あるいは苗を植え、適宜水をやりながら植物 ３を栽培する。

【００１７】 このとき、本実施形態の紙製容器は、容器本体１が耐水紙により形成されてな るため、一般的に使用される陶器等の植木鉢に比して軽く、取扱いに便利である とともに、未使用時には複数の紙製容器を重ねることにより嵩張ることなくコン パクトに収納することができる。

【００１８】 また、容器本体１の底面４には通水孔６が設けられているため、容器本体１内 の水捌けがよく、根腐れのおそれはない。

【００１９】 以上のように、本実施形態の紙製容器を植木鉢として再利用した後、最終的に 廃棄する必要が生じた際、本実施形態の紙製容器は、環境問題を心配することな く、安心して廃棄することができる。

【００２０】 尚、容器本体１の底面４に設けられる通水孔６の穿設位置、大きさ及び形状は 特に限定されず、要は、容器本体１内に過剰の水が生じた場合に効率よく排水で きればよい。

【００２１】 また、前記通水孔６が設けられていないものも本考案の意図する範囲である。 但し、上記実施形態の如く、通水孔６が設けられてなれば、容器本体１の底部に 水が溜まるおそれがないため、収容された生鮮食材の鮮度が保たれるとともに、 植木鉢として使用する際にも容器本体１内の過剰な水の水捌けがよく、根腐れの おそれがないため、良好に植物３を栽培することができる。

【００２２】 更に、容器本体１の形状、大きさ及び紙の厚さは特に限定されず、収容される 食材２や栽培される植物３に応じて適宜設計変更可能である。

【００２３】 また、２個の紙製容器を、それぞれ胴体及び蓋体として適宜組み合わせること により、商品の持帰り用の容器として利用することもできる。例えば、図４に示 すように、開口端部に鍔部９が設けられてなる紙製容器の容器本体１内に、海苔 やコーヒー豆の入った缶等を収容して店頭において陳列し、消費者が該商品を購 入して持ち帰る際には、取手８が設けられたもう一方の紙製容器を蓋体として被 せ、且つ紐体７によって両紙製容器を梱包すれば、消費者が持ち帰るのに便利で あり、また、そのまま進物用としても使用できる。

【００２４】

【考案の効果】

以上のように、本考案の紙製容器は、容器本体が紙により形成されているため 、店頭において陳列すべく野菜等の食材を収容した際、食材から出る水分を吸収 することにより該食材の鮮度を保つことができる。

【００２５】 また、店頭において使用後は、消費者が家に持ち帰って植木鉢として再利用す ることができるため、資源が無駄にならず、且つ最終的に廃棄する際に環境問題 が生じるおそれがない。

【００２６】 また、紙を素材とするため、軽量で取扱いに便利であり、かつリサイクルが可 能であるとともに、紙の厚さ等を適宜設定することにより、様々な食材を収容し 、且つ様々な植物を栽培することができる。

【００２７】 特に、請求項２の如く、底面に通水孔が設けられてなれば、食材を収容した際 には野菜等の食材の鮮度が保たれ、且つ植木鉢として使用する際には根腐れを防 止して良好に植物を栽培をすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態を示す斜視図。

【図２】同実施形態の使用状態を示す斜視図。

【図３】同実施形態の使用状態を示す斜視図。

【図４】他実施形態の使用状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１─容器本体 ２─食材 ３─植物 ４─底面 ６─通水孔

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 容器本体（１）が紙により形成されてな
   る紙製容器であって、食材（２）を収容して店頭におい
   て陳列され、且つ前記食材（２）の非収容時には、植物
   （３）を栽培可能に構成されてなることを特徴とする紙
   製容器。
2. 【請求項２】 前記容器本体（１）の底面（４）には、
   水が通過可能な通水孔（６）が設けられてなる請求項１
   記載の紙製容器。