JP3054761U - 扇風機取付用芳香容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、各家庭に普及されている扇風
機を利用して香りの空間を簡単に構成することができる
扇風機取付用芳香容器を提供するにある。 【解決手段】 複数のワイヤ(w)が周縁部から中心部に
向けて設けられた扇風機のカバー(fc)に着脱可能に取付
けられる取付ステー(1)と、該取付ステー(1)に連結され
かつ芳香剤を収容しうる通気性容器体(2)とから構成
し、上記取付ステー(1)に、上記カバー(fc)の隣接する
２本のワイヤ(w1)(w2)をそれぞれ嵌め込む２つの溝を設
け、これらの溝底間の間隔を、前記隣接する２本のワイ
ヤ間の中心側の間隔(h1)よりは大きくかつ周縁部側の間
隔(h2)よりは小さく設定する

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、扇風機に取付けて好みの芳香を放散することが可能な扇風機取付用 芳香容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、送風手段の吹き出し口の近傍に芳香剤を入れた通気性容器を保持して 芳香を放つようにしたものとしては、自動車内のエアコンのルーバーに取付けら れるものがよく知られている。

【０００３】 一方、身近な送風手段としては扇風機が挙げられる。扇風機は、持ち運びが簡 単で意図する場所で手軽に風を起こすことができるので、大抵の家庭に備えられ ている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、各家庭に普及されている扇風機を利用して香りの空間を簡単に構成 することができる扇風機取付用芳香容器を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

かくして本願『請求項１』に係る考案によれば、『複数のワイヤ(w)が周縁部 から中心部に向けて設けられた扇風機のカバー(fc)に着脱可能に取付けられる取 付ステー(1)と、該取付ステー(1)に連結されかつ芳香剤を収容しうる通気性容器 体(2)とからなり、上記取付ステー(1)は、上記カバー(fc)の隣接する２本のワイ ヤ(w1)(w2)をそれぞれ嵌め込む２つの溝(1a)(1b)が設けられており、これらの溝 底間の間隔(t)は、前記隣接する２本のワイヤ(w1)(w2)間の中心側の間隔(h1)よ りは大きくかつ周縁部側の間隔(h2)よりは小さく構成されていることを特徴とす る扇風機取付用芳香容器(A)』が提供される。

【０００６】 本願『請求項１』にかかる考案によれば、扇風機のカバー(fc)の周縁部から中 心部に向けて設けられた複数のワイヤ(w)のうちの任意の隣接する２本のワイヤ( w1)(w2)間で、その周縁部側の広い間隔(h2)の部分に取付ステー(1)を挿入し、つ いで該ステー(1)に設けられている２つの溝(1a)(1b)のいずれか一方(1a)にワイ ヤ(w1)を嵌め込んで中心側へスライドすると、これに伴ってワイヤ(w1)(w2)間の 間隔は狭くなるのでもう一方の溝(1b)にも他方のワイヤ(w2)が嵌まり込み、さら に中心側に移動させると２つのワイヤ間隔はますます狭まり、取付ステー(1)が これらのワイヤ(w1)(w2)間にしっかりと挟持固定されることとなる。

【０００７】 本願『請求項２』にかかる考案によれば、取付ステー(1)と通気性容器体(2)と は互いに取り外し可能に連結できるので、取付ステー(1)を扇風機のカバー(fc) に取付けたままで、容器体(2)のみを取り外すことができる。また連結状態では 、容器体(2)は取付ステー(1)に対して回転可能であるので、扇風機のカバー(fc) のどの２本のワイヤ間に取付けられていても、容器体(2)を意図する向きに保持 できることとなる。

【０００８】 本願『請求項３』にかかる考案によれば、２本のワイヤ(w1)(w2)間の角度が様 々であっても、一方の溝(1b)ではワイヤ(w2)に対して突起(1b1)があたかも点状 で接するので、２本のワイヤ(w1)(w2)の開き角度に応じた挟持がなされ、取付ス テー(1)は常に安定に固定されることとなる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案に用いられる取付ステー(1)には、扇風機のカバー(fc)の隣接する２本 のワイヤ(w1)(w2)がそれぞれ嵌まり込む２つの溝(1a)(1b)が形成される。各溝は その中でワイヤを遊嵌又はワイヤに沿って摺動するに十分な幅に設定される。

【００１０】 取付ステー(1)において、２つの溝(1a)(1b)のうち少なくとも一方の溝(1b)の 溝底に突起(1b1)を形成しておくと、取付対象の２つのワイヤ(w1)(w2)がある角 度をなしているとき、この溝(1b)に嵌められたワイヤ(w2)に対しては突起(1b1) がほぼ点状で接し、他方の溝(1a)に嵌められたワイヤ(w1)に対しては平坦な溝底 が線状で接し、これらによりワイヤの角度に対応して接するので取付状態を安定 らに維持することができる。

【００１１】 ［実施例１］ 図１は、本考案の扇風機取付用芳香容器の一例の斜視図である。 同図において、扇風機取付用芳香容器(A)は、取付ステー(1)と容器体(2)とから 構成されている。

【００１２】 取付ステー(1)は、図２（斜視図）、図３（側面図）に示すように、ステー基 板部(11)と連結部(12)と容器係合部(13)とが一体的に構成されている。

【００１３】 上記ステー基板部(11)と連結部(12)と容器係合部(13)とによって、それぞれ溝 (1a)(1b)が構成されている。このうち溝(1a)の溝底は略平坦に形成されているが 、溝(1b)の溝底には突起(1b1)が形成されている。また、上記連結部(12)の図１ における上下方向の長さ〔すなわち２つの溝の溝底間の最大間隔〕(t1)は、図４ に示すように、複数のワイヤ(w)が中心部から周縁部に向けて放射状に広がるよ うに設けられた扇風機のカバー(fc)の隣接する２つのワイヤ(w1)(w2)の中心部側 の間隔(h1)よりは大きく、周縁部側の間隔(h2)よりは小さくなるように設定され ている。

【００１４】 上記容器係合部(13)には頭部(131)及び首部(132)からなる突起(13a)が突設さ れており、その頭部(131)は本例では八角形に形成されている。

【００１５】 容器体(2)は、適当な意匠を有するもので、本例ではイルカを形取ったもので ある。そしてこの容器体(2)は、図１、図５（正面の下方向から見た斜視図）及 び図６（背面の下方向から見た斜視図）に示すように、容器本体(21)と蓋体(22) とに分割・組立でき、容器本体(21)及び蓋体(22)のいずれにも通気口(2a)が設け られている。また、容器本体(21)の背面には、前記取付ステー(1)の突起(13a)の 頭部(131)を収容して首部(132)に係止する係止ポケット(21a)が設けられている 。尚、係止ポケット(21a)の内幅(u)は、八角形の頭部(131)の対向する頂角同士 の間隔(x1)よりは若干短く、対向辺同士の間隔(x2)とほぼ同等に設定されている 。これにより、係止ポケット(21a)内に収納された八角形頭部(131)は、その中で ほぼ45°ずつ回転して止まることができるようになっている。

【００１６】 以上のように構成された扇風機取付用芳香容器(A)の使用例について述べる。 まず、図７に示すように、扇風機のカバー(fc)の意図する取付部位の任意の２つ のワイヤ(w1)(w2)を選択する。 そしてカバー周縁部のワイヤ間隔の広いところに、取付ステー(1)のステー基板 部(11)を挿入し、いずれか一方のワイヤ(w1)を溝(1a)に嵌め込む。そしてそのま ま中心側にスライドさせていくと、ワイヤ間隔が狭まってくるにつれて他方のワ イヤ(w2)も他方の溝(1b)に嵌まり込み、取付ステー(1)は２つのワイヤ(w1)(w2) 間に架設された状態となる。さらにこの架設のまま中心側にスライドさせると、 ワイヤ間隔が狭まると共に取付ステー(1)の連結部(12)は２つのワイヤ間にしっ かりと挟持されて固定される。

【００１７】 上記固定は、図８に示すように、一方のワイヤ(w1)は溝(1a)の平坦な溝底に接 しており、他方のワイヤ(w2)は溝(1b)の溝底の突起(1b1)といわゆる点状で接し ているので、ワイヤ(w1)(w2)の構成する角度に対応して接することとなり、扇風 機を稼動させたときの機械的振動が加わってもこの挟持固定状態が緩むことなく 強固かつ安定に維持されることとなる。

【００１８】 一方容器体(2)には、所望の揮発性微香性芳香物質をいれておく。この揮発性 微香性芳香物質としては例えばフィトンチッドのようなものが好ましいものとし て挙げられるが、別段これに限定されない。このフィトンチッドは樹木が発散す るもので、脱臭、防虫、抗菌、精神安定等の効果を有するものである。

【００１９】 上記揮発性微香性芳香物質を収納した容器体(2)の背面に形成されている係止 ポケット(21a)を取付ステー(1)から突出している八角形の頭部(131)に被せるよ うにして、これらを係合させる。その後、容器体(2)を取付ステー(1)に対して回 転させて適宜の状態に保持させる。

【００２０】 このようにして扇風機のカバー(fc)への取付が完了した後、扇風機のスイッチ を入れれば、生じた送風により上記容器体(2)はその背面から前面に向けて通気 され、これによって容器体(2)内に保持されているフィトンチッドが徐々に揮発 して森林浴の香りを楽しむことができる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案によれば、身近にある扇風機を利用して簡単な構成により手軽に所望の 香りを漂わせ楽しむことができる。

【００２２】 また、取付ステーと通気性容器体とは互いに取り外し可能に連結でき、かつ連 結状態では容器体は取付ステーに対して回転可能にしておけば、扇風機のカバー のどの位置にでも取付けられ、安定して使用することができる。

【００２３】 さらに、取付対象の２本のワイヤ間が様々な角度をもっていても、本願『請求 項３』に示すような構成にすれば、各角度に応じて安定かつ強固な挟持固定がで き、扇風機稼動中の機械的振動が絶えず伝わってもほとんど緩むことなく、安全 に使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の扇風機取付用芳香容器の一例の正面図

【図２】本考案の扇風機取付用芳香容器に用いる取付ス
テーの一例の斜視図

【図３】図２の取付ステーの側面図

【図４】扇風機のカバーの一例の要部正面図

【図５】本考案の扇風機取付用芳香容器に用いる容器本
体の一例の正面の下方向から見た斜視図

【図６】図５の容器本体の背面の下方向から見た斜視図

【図７】本考案の扇風機取付用芳香容器の一例の扇風機
のカバーへの取付を説明する要部斜視図

【図８】扇風機のカバーに取付た取付ステーにおける連
結部とワイヤとの挟持状態を説明する要部構成説明図

【符号の説明】

(A)…扇風機取付用芳香容器 (1)…取付ステー (1a)(1b)…溝 (1b1)…溝底突起 (11)…ステー基板部 (12)…連結部 (13)…容器係合部 (131)…頭部 (132)…首部 (2)…容器体 (21)…容器本体 (21a)…係止ポケット (22)…蓋体 (fc)…扇風機のカバー (w)(w1)(w2)…ワイヤ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のワイヤが周縁部から中心部
   に向けて設けられた扇風機のカバーに着脱可能に取付け
   られる取付ステーと、該取付ステーに連結されかつ芳香
   剤を収容しうる通気性容器体とからなり、上記取付ステ
   ーは、上記カバーの隣接する２本のワイヤをそれぞれ嵌
   め込む２つの溝が設けられており、これらの溝底間の間
   隔は、前記隣接する２本のワイヤ間の中心側の間隔より
   は大きくかつ周縁部側の間隔よりは小さく構成されてい
   ることを特徴とする扇風機取付用芳香容器。
2. 【請求項２】 取付ステーと通気性容器体との連
   結が、着脱可能でかつ互いに回転可能に構成されている
   請求項１記載の扇風機取付用芳香容器。
3. 【請求項３】 少なくとも一方の溝底に、突起が
   形成されていることを特徴する請求項１又は２に記載の
   扇風機取付用芳香容器。