JP3054298B2 - ポーションタイプのチーズケーキ様食品およびその製造方法 - Google Patents
ポーションタイプのチーズケーキ様食品およびその製造方法Info
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Description
ーズケーキ様食品、およびその製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、本発明は、少なくともチーズ、
卵白原料、およびゼラチンからなり、品温70℃におけ
る粘度が少なくとも10000cPの流動体であって、
常温において固形状であることを特徴とするポーション
タイプのチーズケーキ様食品、並びにチーズ、卵白原
料、およびゼラチンを水に添加し、加熱溶解し、均質化
し、品温70℃における粘度が少なくとも10000c
Pに調整し、ポーションタイプの可撓性容器に充填し、
冷却し、固化することを特徴とするポーションタイプの
チーズケーキ様食品の製造方法、に関するものである。
断りのない限り、重量による値であり、粘度の表示は、
リオンビスコテスターVT−04型(リオン社製)によ
り、1番ローターを用い、試料温度70℃の条件により
測定した値である。
量は、卵白原料に卵白以外の成分が添加されていない場
合には、卵白原料中の全蛋白質量の常法による測定値で
あり、卵白原料に卵白以外の成分が添加されている場合
には、卵白原料中の全蛋白質量の常法による測定値に、
全卵白原料重量に対する純粋な卵白成分の重量の添加割
合を乗じた値であり、チーズは、ナチュラルチーズおよ
びプロセスチーズであり、軟質のチーズは、チーズの脂
肪分以外の重量中の水分含有量(Percentage moisture o
n a fat-free basis:以下MFFB%と記載することが
ある)が少くもと67%であるチーズであり、チーズケ
ーキは、レアチーズケーキであり、レアチーズケーキ
は、主要な原料としてチーズおよび他の乳成分原料(牛
乳、クリーム、練乳、粉乳等)を含有し、チーズ含有量
が20〜60%であって、必要に応じてゲル化剤、甘味
料、酸味料、果汁、果肉、酒類、香料、香辛料(乾燥オ
ニオン、乾燥ハーブ等)等を含む、焼成されていない固
形状の生菓子である。
りと味が魅力的で、甘い物が嫌いな人にも喜ばれる大人
向きのデザートとして人気がある。レアチーズケーキ
は、例えば、軟質チーズ(例えばクリームチーズ等)、
ゼラチン溶解液、生クリーム、砂糖、レモン汁、バニラ
エッセンス等を混合して型に流し込み、冷却して固化さ
せて作られる生菓子であり、そのチーズ含有量は、通
常、製品中の20〜60%を占めている。しかしなが
ら、生菓子であるために保存性に劣り、さらに保形性に
劣るため慎重な取扱いが必要とされる。
流通形態として、例えば6Pチーズとして知られるアル
ミニウム箔(以下アルミホイルと記載することがある)
で個別に包装された小型チーズ(いわゆるベビーチー
ズ、ポーションタイプのチーズ等。以下これらをまとめ
てポーションチーズと記載することがある。)が以前か
ら知られている。これは、例えば、扇形または直方体の
形状の15〜20gのプロセスチーズであり、アルミホ
イルで包装された個々のチーズはさらに数個(6個、1
2個等)がまとめられ、紙製の箱に充填されて流通して
いる。
剥がして直接食することが可能であり、持ち運びにも便
利である。
により製造される。図1は、ポーションチーズのアルミ
ホイル包装材料への充填包装工程の一例を示す模式図で
ある。図1に示すように、加熱殺菌して(通常70℃以
上)溶融状態にあるチーズを、ポーションチーズ用充填
包装機によって成型されたアルミホイルからなる容器状
の包装材料(以下ボトムシェルホイルと記載することが
ある)に、通常65℃以上の高温で充填し、これに成型
されたアルミホイルからなる蓋状の包装材料(以下トッ
プホイルと記載することがある)で覆い、ヒートシール
して密封するので、チーズおよびアルミホイル包装の内
面は、殺菌された状態にあり、冷蔵保存であれば通常約
6か月間の賞味期間を有し、保存性に優れている。
チーズケーキを、前記ポーションチーズと同様の加熱殺
菌と65℃以上での高温充填包装を含む製造工程、およ
び包装形態で製品化することが可能であれば、持ち運び
に優れた、手軽に食することが可能であり、保存性にも
優れたチーズケーキ様食品を提供することができる。
異なり、チーズ含有量が20〜60%であるレアチーズ
ケーキの原料配合をそのままポーションチーズの製造工
程に採用した場合、通常のポーションチーズ充填包装機
による65℃以上の高温での充填包装時に必要な粘度条
件(10000〜20000cP)に当該原料混合物の
品温65〜80℃での粘度が満たないために、加熱溶融
状態にある原料混合物をボトムシェルホイルに充填した
際に、充填物がボトムシェルホイルからはみだし、また
は加熱溶融状態にある原料混合物をボトムシェルホイル
に充填しトップホイルを被せてヒートシールする場合
に、充填物がアルミホイル包装材料の継ぎ目から漏出
し、シール不良の原因となったり、雑菌汚染の原因とな
るなどの問題があった(以下、充填物のボトムシェルホ
イルからのはみだし、アルミホイル包装材料の継ぎ目か
らの漏出等の不都合を、充填不良と記載することがあ
る)。
来は、例えば澱粉を増粘剤として使用し、65℃以上の
高温時における粘度を高めて、ポーションチーズ充填包
装機によるアルミニウム包装材料への充填包装を可能と
していたが、ポーションチーズ充填包装機による65℃
以上の高温での充填包装時に必要な粘度条件(1000
0〜20000cP)を満たすためには、多量の澱粉が
必要とされ、糊感の強い味になるなど、風味に悪影響を
及ぼす欠点があり、製造された製品の風味は決して満足
できるものではなかった。
持つチーズケーキ風味に悪影響を及ぼさずに前記粘度条
件を満たし得る増粘剤は知られておらず、充填不良が起
き難く、風味的にも満足できるポーションタイプのチー
ズケーキ様食品は存在しなかった。
来の技術において不可能とされていた、充填不良を解決
し、風味的にも満足できるポーションタイプのチーズケ
ーキ様食品の製造技術について鋭意研究を行った結果、
チーズ含有量が20〜60%であるレアチーズケーキの
原料配合へ卵白を添加した場合に、ポーションチーズ充
填包装機を使用した65℃以上の高温充填包装時に必要
とされる粘度条件(10000〜20000cP)を確
保することが可能であり、充填不良が起こり難いこと、
および製品のレアチーズケーキ様風味に悪影響を与えな
いこと、を見出し、本発明を完成した。
食することが可能であり、保存性にも優れたポーション
タイプのチーズケーキ様食品を提供することである。
軽に食することが可能であり、保存性にも優れたポーシ
ョンタイプのチーズケーキ様食品の、レアチーズケーキ
様風味に悪影響を与えることなく、かつ充填不良が起こ
りにくい製造方法を提供することである。
明の第1の発明は、少なくとも次のa)〜c)の3成
分、 a)クリームチーズ、カッテージチーズ、モツァレラ、
マスカルポーネ、フロマ ージュブラン、プティ・スイ
ス、ドゥミ・セル、ブルサン、クワルク、リン バーガ
ー、ハント、ブルソ、フェタ、カマンベール、ブリー、
ヌシャテール 、トーマヴァルグヴィア、およびカプリー
ノスタジョナートからなる群より 選択されるチーズの1
種または2種以上の混合物 20〜60%(重量)、 b) 卵白由来の蛋白質含量換算で0.4〜2.0%(重
量)の卵白原料、c)0.5〜2.0%(重量)のゼラチン、 からなり、
品温70℃における粘度が少なくとも10000cPの
流動体であって、常温において固形状であることを特徴
とするポーションタイプのチーズケーキ様食品、であ
り、チーズが、40〜60%(重量)含有されているこ
と、卵白原料が、0.4〜1.5%(重量)含有されて
いること、チーズ以外の乳成分原料を含有すること、並
びにチーズ以外の乳成分原料が、生乳、牛乳、部分脱脂
乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、バター、バターオイ
ル、濃縮ホエイ、濃縮乳、濃縮脱脂乳、無糖れん乳、無
糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、
脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バター
ミルクパウダー、加糖粉乳、および発酵乳からなる群よ
り選択される乳製品の1種または2種以上の混合物であ
ることを望ましい態様としてもいる。
は、少なくとも次のa)〜c)の3成分、 a)クリームチーズ、カッテージチーズ、モツァレラ、
マスカルポーネ、フロマ ージュブラン、プティ・スイ
ス、ドゥミ・セル、ブルサン、クワルク、リン バーガ
ー、ハント、ブルソ、フェタ、カマンベール、ブリー、
ヌシャテール 、トーマヴァルグヴィア、およびカプリー
ノスタジョナートからなる群より 選択されるチーズの1
種または2種以上の混合物 20〜60%(重量)、 b) 卵白由来の蛋白質含量換算で0.4〜2.0%(重
量)の卵白原料、c)0.5〜2.0%(重量)のゼラチン、 を水と混合
し、70℃における粘度を少なくとも10000cPに
調整し、65℃以上100℃未満でポーションタイプの
可撓性容器に充填し、冷却し、固化することを特徴とす
るポーションタイプのチーズケーキ様食品(以下、特に
断わりのない限り、単にチーズケーキ様食品と記載す
る。)の製造方法、であり、チーズが、40〜60%
(重量)含有されていること、卵白原料が、0.4〜
1.5%(重量)含有されていること、チーズ以外の乳
成分原料を含有すること、並びにチーズ以外の乳成分原
料が、生乳、牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、クリ
ーム、バター、バターオイル、濃縮ホエイ、濃縮乳、濃
縮脱脂乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、
加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダ
ー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉
乳、および発酵乳からなる群より選択される乳製品の1
種または2種以上の混合物であること、を望ましい態様
としてもいる。
ーズまたはプロセスチーズのいずれでもよいが、MFF
B%が67%以下の軟質のチーズであることが望まし
く、また、チーズの種類としては、クリームチーズ、カ
ッテージチーズ、モツァレラ、マスカルポーネ、フロマ
ージュブラン、プティ・スイス、ドゥミ・セル、ブルサ
ン、クワルク、ホエーチーズ等の非熟成タイプのチー
ズ、およびリンバーガー、ハント、ブルソ、フェタ、カ
マンベール、ブリー、ヌシャーテル、トーマヴァルグヴ
ィア、カプリーノスタジョナート等の熟成タイプのチー
ズであることが望ましく、2種類以上のナチュラルチー
ズ、または1種類以上のナチュラルチーズと1種類以上
のプロセスチーズを混合して使用することもできる。
ズを少なくとも20%、望ましくは20%以上60%以
下、より望ましくは40%以上60%以下の割合で含有
する。チーズの含有量が20%未満の場合、チーズの風
味が不足し、チーズケーキとしてはコクがなく、満足で
きるものとはならない。またチーズの含有量が60%を
超えると、チーズの風味が過剰となり、チーズケーキと
してはくどい味となり、やはり満足できるものとはなら
ない。
禽卵の卵白部分を主成分とする食品に使用可能の原料で
あり、使用の際に家禽卵より調製して使用することもで
きるが、市販品、例えば粉末状卵白(以下卵白粉末と記
載することがある)、液状卵白等を使用することができ
る。
白原料を卵白由来の蛋白質含有量に換算して少なくとも
0.4%、望ましくは0.4%以上2.0%以下、より
望ましくは0.4%以上1.5%以下の割合で含有す
る。
有量に換算して0.4%未満の場合、例えばチーズおよ
び卵白原料以外の原料の添加量を増加するなど原料の全
固形分を高くしない限り、品温70℃における粘度が1
0000cP以上の流動体であるチーズケーキ様食品と
することができないが、このような組成のチーズケーキ
様食品の風味は非常に重たいものとなり、望ましくな
い。また卵白原料の含有量が、卵白由来の蛋白質含有量
に換算して2.0%を超える場合、風味が悪化し、組織
が粗くなる等不都合が生じる。
可能なゲル化剤であればいずれも使用可能であるが、ゼ
ラチン、寒天、カラギーナン等を例示することができ、
ゼラチンであることが最も望ましい。
の含有量は、チーズケーキ様食品を製造した場合、常温
で流動しない固形状を呈するに必要かつ十分な含有量で
あればよく、例えばゼラチンであれば0.5%以上、望
ましくは0.5%以上2.0%以下であり、寒天であれ
ば0.5%以上1.5%以下、カラギーナンであれば
1.0%以上2.0%以下である。
は、牛、山羊等の家畜の乳汁に由来する成分を含み、食
品に使用可能の原料であり、例えば生乳、牛乳、部分脱
脂乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、バター、バターオイ
ル、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、無
糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、
脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バター
ミルクパウダー、加糖粉乳および発酵乳からなる群より
選択される乳成分原料、またはこれらの2以上の任意の
混合物であり、これらを成分の一部とする食品原料もも
ちろん使用可能であるが、クリーム、バター、無糖れん
乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全
粉乳、脱脂粉乳、またはこれらの混合物であることが望
ましい。
外の乳成分原料(以下乳成分原料と記載することがあ
る)の含有量については、使用する乳成分原料の種類に
応じて、製品の物性、風味等を考慮し、適切な含有量で
使用することができる。
ては、一般的なレアチーズケーキの組成(川口昌栄編
集、「はじめての冷たいお菓子」、第44ページ、集英
社、1993年)とほぼ同等であり、本発明のチーズケ
ーキ様食品中に含まれるチーズ以外の乳成分原料の乳固
形分とチーズの乳固形分とを合わせた乳固形分を25%
以上55%以下とすることが望ましい。
り、その他の原料、例えば、甘味料、酸味料、植物性油
脂、果汁、果肉、酒類、香料、香辛料等を原料として含
有することができる。
類、アスパルテーム、ステビア抽出物等が例示される。
酸味料としてはクエン酸等が例示できる。また、本発明
のチーズケーキ様食品は、離水防止等、わずかな品質の
改善を目的として、キサンタンガム等の組織改良剤を極
少量(例えば0.05%以下)含有することもできる。
て、以下に述べる本発明のチーズケーキ様食品の製造方
法によって製造した本発明のチーズケーキ様食品は、品
温70℃における粘度が少なくとも10000cPの流
動体であって、常温において固形状である。
法(以下本発明の方法と記載することがある)について
詳述する。
望ましい例は、前記した本発明のチーズケーキ様食品と
同様である。
の乳成分原料、および所望によりその他の原料、例え
ば、甘味料、酸味料、植物性油脂、果汁、果肉、酒類、
香料、香辛料、組織改良剤等を水と混合する[なお、果
汁、果肉、酸味料等の酸性の原料は、脂肪分離を防止す
るために、必要であれば、次の加熱溶解工程において添
加した原料(酸性の原料は含まない)が後記する所望の
加熱温度に達した後で添加することができる。また、香
料等の熱に弱い原料についても同様である]。
クッカー等)に移し、攪拌しながら加熱溶解する(以
下、加熱溶解工程と記載することがある)。加熱溶解工
程での加熱温度は、原料混合物の殺菌を十分に行うこと
が可能であり、過加熱による焦げ臭(クックドフレーバ
ー)を発生せず、かつ、ゼラチン等のゲル化剤およびキ
サンタンガム等の組織改良剤が変性によりその効果を失
うことのない温度範囲であることが必要であり、本発明
の方法ではチーズ用乳化釜を使用していることから、7
0℃以上100℃未満である。加熱時間は、前記した加
熱溶解温度の温度範囲において十分に殺菌を行うことが
可能であり、かつ、過加熱による焦げ臭が発生しない時
間に設定することができる。なお、加熱方法が水蒸気の
直接注入方式であるチーズ用乳化釜を使用する場合に
は、加熱手段として原料混合物中に注入された水蒸気
が、最終的には凝結水として原料混合物中に残存するこ
とになるので、当該凝結水の量を予め原料組成の水の量
の一部として含めておくことが必要となる。
が完全に混合溶解する程度に行うことが必要であるが、
原料混合物の品温が高温(例えば80℃以上)である場
合の過度の攪拌は、溶解状態にある原料混合物の粘度の
過度の低下をもたらすので、原料の溶解を十分に行うこ
とができ、かつ過度の粘度の低下を招くことのない攪拌
条件(回転数等)を、使用する原料組成、およびチーズ
用乳化釜の種類等により個々に設定する必要があり、例
えば実施例1の原料組成および加熱溶解温度で、チーズ
用乳化釜として「ステファンクッカー」(ステファン社
製)を使用する場合は、750回転/分である。加熱溶
解工程において、混合した原料が前記所望の加熱温度に
達した後、必要に応じて酸性の原料、香料等を添加し、
混合する。
℃以上80℃以下に冷却しながら、溶解した原料混合物
が均質化(乳化)されるまで、さらに攪拌を行う(以
下、冷却均質工程と記載することがある)。冷却均質工
程における攪拌は、加熱溶解された原料混合物が均質化
(乳化)されるまで行うが、必要に応じて加熱溶解工程
における攪拌よりもさらに激しく行うこともできる。
下を避けつつ均質化(乳化)するために、チーズ用乳化
釜のジャケットに通水するなどして行うが、加熱溶解工
程での加熱温度が80℃以下の場合には、特に冷却は必
要とせず、溶解した原料混合物が均質化(乳化)される
まで攪拌を行うのみで十分である。
て原料混合物を脱気することで、最終的に製品化された
チーズケーキ様食品中に気泡が混じるのを防止すること
ができ、製品の重量管理の立場から望ましい。
解・均質化された原料混合物を、必要であれば異物混入
防止のために濾過し、必要に応じ粘度の調整を行う。粘
度の調整は、水または卵白、ゲル化剤の添加により行な
われる。
填包装機としては、通常のポーションチーズ用充填包装
機を使用し、可撓性容器としては成型されたアルミホイ
ル包装材料(通常のポーションチーズ用充填包装機によ
り、充填直前に、アルミホイルから成型される。図1参
照。)を使用することができる。充填包装時の原料混合
物の品温(以下充填包装温度と記載することがある)は
65℃以上80℃以下、望ましくは70℃以上75℃以
下である。充填包装温度が65℃未満であると、充填さ
れる原料混合物の持つ熱(本来65℃以上)によって加
熱殺菌されるはずのアルミホイル包装材料内面の殺菌が
不充分となり、細菌汚染等により品質が損なわれ、最終
製品であるチーズケーキ様食品の保存期間が短くなるこ
とがある。
は、充填包装時の原料混合物の粘度が低下するので、充
填不良が起き易く、また過加熱により焦げ臭が発生する
等の問題が生じる。充填包装された原料混合物を、その
まま常温(15〜30℃)で、または必要であれば低温
(15℃以下)で冷却し、固化し、本発明のチーズケー
キ様食品を得る。
る。
の関係を調べるために行った。 試料の調製 チーズとしてクリームチーズ(ニュージーランド・デイ
リーボード製)、卵白原料として卵白粉末HG(太陽化
学社製)を使用し、原料を表1に示す割合で配合したこ
とを除き、実施例1と同一の方法により各試料を調製し
た(試料1〜7)。なお、表1に示す割合で配合した場
合、チーズ含量が50%以下のものでは充填不良が起き
得るが、本試験はチーズ含有量と風味の関係を調べるも
のであるため、留意しないこととした。
ズケーキ様食品としてのチーズの風味について、評点法
(吉川誠次著、「食品の官能検査法」、光琳書院、昭和
40年)基づく評価(表1の注*4を参照)により風味
検査を行い、全員の平均点を風味スコアとして表示し
た。
らかなように、チーズ含有量が20%未満の試料1で
は、風味スコアが3点未満と低く、表には記載していな
いが、チーズケーキとしてはコクがないとの意見が多く
出された。また、チーズ含有量が60%を超える試料7
では、やはり風味スコアが3点未満と低く、表には記載
していないが、チーズの風味が過剰であり、プロセスチ
ーズに近いものとの意見が目立った。
下の範囲にある試料2〜6では、風味スコアが3点以上
であって、表には記載していないが、チーズケーキとし
て十分な風味であるとの評価が得られた。さらに、チー
ズ含有量が40%以上60%以下の範囲にある試料4〜
6では、風味スコアが3.9点以上と高く、表には記載
していないが、チーズケーキとしてのチーズの風味が良
好であるとの評価が得られた。この結果から、本発明の
チーズケーキ様食品のチーズの含有量を、20%以上、
望ましくは20%以上60%以下、さらに望ましくは4
0%以上60%以下の範囲とした。
成分原料の種類および添加量を変更して同様の試験を行
ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
温70℃における粘度、充填不良率、および風味の関係
を調べるために行った。 試料の調製 チーズとしてクリームチーズ(ニュージーランド・デイ
リーボード製)、卵白原料として卵白粉末HG(太陽化
学社製)を使用し、原料を表2に示す割合で配合したこ
とを除き、実施例1の充填包装直前迄の工程と同一の方
法により各試料を調製し、粘度測定用試料として各20
0mlを分取し、実施例1と同一の方法により充填包装
し、充填不良率検査用試料、および風味検査用試料とし
た[粘度測定用、充填不良率検査用および風味検査用試
料は、同一組成の試料については共通試料番号とした
(試料8〜17)]。なお、各試料は、チーズ、卵白粉
末、および水の量を除き、共通の原料配合とした。
記の方法により測定した。充填不良率は、充填包装温度
70℃で充填包装された製品3000個中の充填不良製
品の個数を肉眼により検査し、百分率で表した。
ネルにより、試料に卵白風味の過剰が感じられるか否か
を官能的に判断した。
かなように、試料の原料配合が同一の場合、試料中の卵
白原料の含有量が増加するに従い、試料の品温70℃に
おける粘度が増加すると同時に充填不良率が減少した。
チーズ含有量が60%である試料8〜11の場合、卵白
原料の添加量が卵白由来の蛋白質含有量に換算して0.
4%未満の試料8および9では、品温70℃における粘
度が10000cP未満であり、充填不良率が2%以上
と高値であったが、卵白原料の添加量が卵白由来の蛋白
質含有量に換算して0.4%以上である試料10および
11では、試料の品温70℃における粘度が10000
cP以上となり、充填不良率が0.2%以下と有意に減
少した。このことから、本発明のチーズケーキ様食品に
おいて、卵白原料の添加量が卵白由来の蛋白質含有量に
換算して少なくとも0.4%であれば、品温70℃にお
ける粘度が10000cP以上となり、充填不良が起こ
り難いことが判明した。
有量が40%である試料12〜14、およびチーズ含有
量が20%である試料15〜17の場合、卵白原料の含
有量が卵白由来の蛋白質含有量に換算して1.5%であ
る試料12および15では、各試料の風味において、卵
白風味の過剰感はないとの評価であったが、卵白原料の
含有量が卵白由来の蛋白質含有量に換算して2.0%で
ある試料13および16では、各試料の風味において、
卵白風味の過剰感がやや感じられたとの評価であり、卵
白原料の含有量が卵白由来の蛋白質含有量に換算して
2.0%を越えた試料14および17では、各試料の風
味において、卵白風味の過剰感が明らかに感じられたと
の評価であった。
品において、卵白原料の含有量が卵白由来の蛋白質含有
量に換算して2.0%以下、望ましくは1.5%以下で
あれば、卵白風味が悪影響を及ぼすことはないと判明し
た。
様食品における卵白原料の含有量は、卵白由来の蛋白質
含有量に換算して0.4%以上、望ましくは0.4%以
上2.0%以下、より望ましくは0.4%以上1.5%
以下の範囲である。
同様の試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
原料と澱粉を使用した場合の粘度、充填不良率、および
風味を調べるために行った。 試料の調製 チーズとしてクリームチーズ(ニュージーランド・デイ
リーボード製)、卵白原料として卵白粉末HG(太陽化
学社製)、澱粉(王子ナショナル社製)を使用し、原料
を表3に示す割合で配合したことを除き、試験例2と同
一の方法により各試料を調製した(試料18〜20)。
で粘度の測定を行ったことを除き、試験例2と同一の方
法により行った。充填不良率は試験例2と同一の方法に
より検査した。風味検査は、試料18と試料19の比較
を女性26名からなるパネルで2点比較法(日本科学技
術連盟官能検査委員会編著、「官能検査ハンドブッ
ク」、日本科学技術連盟、1962年)により行い、そ
の結果を統計的に処理して有意差を検定した。
る。表3から明らかなように、品温65℃、70℃およ
び85℃の測定温度領域における粘度については、増粘
剤として卵白原料を卵白由来の蛋白質含有量に換算して
0.5%使用した試料18と、増粘剤として澱粉を0.
6%使用した試料20の粘度は同程度であったが、増粘
剤として澱粉を0.3%使用した試料19では、試料1
8および試料20に比較して粘度が低かった。
剤として卵白原料を卵白由来の蛋白質含有量に換算して
0.5%使用した試料18および増粘剤として澱粉を
0.6%使用した試料20の充填不良率が同程度(0.
2%)であったが、増粘剤として澱粉を0.3%使用し
た試料19では、充填不良率が3.0%であり、試料1
8および20に比較して高かった。
いては、増粘剤として卵白原料を卵白由来の蛋白質含有
量に換算して0.5%使用した試料18の評価が、増粘
剤として澱粉を0.3%使用した試料19の評価に対し
て、5%の危険率で有意に優れていることが認められ
た。
を使用した本発明のチーズケーキ様食品は、充填不良が
起こりにくくするために増粘剤として澱粉を使用したチ
ーズケーキ様食品に比較して、風味が優れていることが
判明した。なお、卵白原料、および澱粉の種類を変更し
て同様の試験を行ったが、ほぼ同様の結果が得られた。
加熱溶解工程における加熱温度および加熱時間を調べる
ために行った。 試料の調製 本発明のチーズケーキ様食品の原料として、試料18と
同一の組成を使用した。各原料を混合した後、チーズ用
乳化釜としてステファンクッカー(ステファン社製)に
移し、撹拌条件を750回転/分として加熱溶解した。
加熱温度および加熱時間については表5に示す各々の組
み合わせの条件を採用した。加熱溶解後の工程は、実施
例1と同一の方法により各試料を調製した。
された各試料について、調製直後の風味検査、および保
存試験を行った。調製直後の風味検査については、男女
各5名からなるパネルにより、調製直後の試料の焦げ臭
の有無を中心に風味の良否を官能的に判断した。保存試
験については、各試料を、室温10℃で6か月間保存
し、次の細菌検査、および風味検査を行い、両検査にて
合格の試料を保存性良好の試料とした。保存試験の細菌
検査は、6か月間保存された各試料を、3個ずつ常法に
より細菌、カビ、酵母の数を測定して平均値を算出し、
試料1g当りの細菌数3000以下、カビ数100以
下、かつ酵母数100以下の試料を合格とした。保存試
験の風味検査は、6か月間保存された各試料の風味の劣
化を、男女各5名からなるパネルにより官能的に判断
し、著しい風味の劣化が見られない試料を合格とした。
らかなように、風味、保存性共に良好であった試料は表
5において「○」の記号で示された加熱温度と加熱時間
の組合わせの範囲であった。また、表5において「△」
の記号で示された加熱温度と加熱時間の組合わせの範囲
の試料は、保存性は良好であったが、風味に焦げ臭が感
じられ、その中でも加熱条件が過酷な試料では、表には
記載していないが、製品の色の褐変化も観察された。ま
た、加熱温度が100℃を超えた場合は、試料中のゼラ
チンが失活し、充填された試料を冷却しても十分に固化
せず、加熱溶解工程における加熱温度としては適当では
なかった。なお、加熱温度70℃未満の場合は、充填包
装時に製品の温度が65℃未満となり易く、次の試験例
5で述べる理由から好ましくない。これらの結果から、
本発明のチーズケーキ様食品の製造方法の加熱溶解工程
での加熱温度は、70℃以上100℃未満の範囲であ
り、加熱時間は、瞬間(指定温度に到達した直後に冷却
する)から30分の範囲内において、各加熱温度に適切
な時間(表5において「○」の記号で示された組合わせ
の加熱時間)である。
充填包装工程における充填温度が製品の保存性に及ぼす
影響を調べるために行った。 試料の調製 本発明のチーズケーキ様食品の原料として、試料18と
同一組成の配合を使用したこと、および充填包装温度を
表6に示す各温度で実施したことを除き、実施例1と同
一の方法により各試料を調製した。
を行った。
らかなように、風味、保存性共に良好であった試料は充
填包装温度65℃以上の範囲であった。なお、充填包装
温度は、冷却均質工程の原料混合物の品温を超えること
はないので、特に上限はないが、充填包装温度が80℃
を超えた場合は、充填包装時の原料混合物の粘度が低下
するので、充填不良が起き易く、また過加熱により焦げ
臭が発生する等の問題が生じることから、充填包装温度
は80℃以下であることが望ましい。
は以下の実施例に限定されるものではない。
製)60.0kg、脂肪含量20%の生クリーム(森永
乳業社製)10.0kg、ゼラチン(宮城化学工業社
製)1.2kg、卵白粉末HG(太陽化学社製。卵白由
来の蛋白質含有量80.0%。)0.50kg、グラニ
ュー糖(東洋製糖社製)8.0kgを水9kgと混合
し、チーズクッカー(ステファンクッカー。ステファン
社製)に移し、750回転/分の速度で攪拌しながら水
蒸気の注入によって90℃に加熱し、同温度で1分間保
持した。その後同速度で攪拌しながらレモン果汁(愛媛
青果連社製)1.0kg、クエン酸(三栄化学社製)
0.1kg、香料(三栄化学社製)0.2kgを添加し
て混合し、1500回転/分の速度で攪拌しながら80
℃まで冷却しつつ均質化し、350torrの減圧下で
脱気した。なお、チーズクッカーでの加熱溶解工程で原
料混合物中に注入された水蒸気は10kgの凝縮水とな
った。この原料混合物の粘度は、品温70℃で1050
0cPであった。
ナーで濾過し、ポーションチーズ用充填機(コラッツア
社製)のサージタンクに移送し、品温70℃でアルミホ
イルに充填包装し、冷却し、固化し、本発明のチーズケ
ーキ様食品(アルミホイル包装1個当り19g)400
0個を得た。得られたチーズケーキ様食品の卵白原料含
有量は、卵白由来の蛋白質含有量に換算して0.4%で
あり、充填不良率は0.1%で、風味は良好であった。
また、室温10℃にて6か月の期間保存した後の常法に
よる検査の結果においても、チーズケーキ様食品1g当
りの細菌数3000以下、カビ数100以下、かつ酵母
数100以下の状態であり、かつ風味は良好であり、食
するに好適な状態が保たれていた。
分35%の生クリーム(森永乳業社製)10.0kg、
ゼラチン(宮城化学工業社製)1.2kg、卵白粉末H
G(太陽化学社製。卵白由来の蛋白質含有量80.0
%。)2.50kg、グラニュー糖(東洋製糖社製)
7.0kgを水48kgと混合し、チーズクッカー(ス
テファンクッカー。ステファン社製)に移し、750回
転/分の速度で攪拌しながら水蒸気の注入によって85
℃に加熱し、同温度で1分間保持した。その後同速度で
攪拌しながらレモン果汁(愛媛青果連社製)1.0k
g、クエン酸(三栄化学社製)0.1kg、香料(三栄
化学社製)0.2kgを添加して混合し、1500回転
/分の速度で攪拌しながら80℃に冷却しつつ均質化
し、350torrの減圧下で脱気した。なお、チーズ
クッカーでの加熱溶解工程で原料混合物中に注入された
水蒸気は10kgの凝縮水となった。この原料混合物の
粘度は、品温70℃で10200cPであった。
ナーで濾過し、ポーションチーズ用充填機(コラッツア
社製)のサージタンクに移送し、品温75℃でアルミホ
イルに充填包装し、冷却し、固化し、本発明のチーズケ
ーキ様食品(アルミホイル包装1個当り19g)400
0個を得た。得られたチーズケーキ様食品の卵白原料含
有量は、卵白由来の蛋白質含有量に換算して2.0%で
あり、充填不良率は0.1%で、風味は良好であった。
また、室温10℃にて6か月の期間保存した後の常法に
よる検査の結果においても、チーズケーキ様食品1g当
りの細菌数3000以下、カビ数100以下、かつ酵母
数100以下の状態であり、かつ風味は良好であり、食
するに好適な状態が保たれていた。
製)40.0kg、脂肪含量20%の生クリーム(森永
乳業社製)10.0kg、ゼラチン(宮城化学工業社
製)1.2kg、卵白粉末HG(太陽化学社製。卵白由
来の蛋白質含有量80.0%。)1.10kg、グラニ
ュー糖(東洋製糖社製)8.0kgを水28.4kgと
混合し、チーズクッカー(ステファンクッカー。ステフ
ァン社製)に移し、750回転/分の速度で攪拌しなが
ら水蒸気の注入によって95℃に加熱し、同温度で30
秒間保持した。その後同速度で攪拌しながらレモン果汁
(愛媛青果連社製)1.0kg、クエン酸(三栄化学社
製)0.1kg、香料(三栄化学社製)0.2kgを添
加して混合し、1500回転/分の速度で攪拌しながら
80℃まで冷却しつつ均質化し、350torrの減圧
下で脱気した。なお、チーズクッカーでの加熱溶解工程
で原料混合物中に注入された水蒸気は10kgの凝縮水
となった。この原料混合物の粘度は、品温70℃で10
100cPであった。
ナーで濾過し、ポーションチーズ用充填機(コラッツア
社製)のサージタンクに移送し、品温70℃でアルミホ
イルに充填包装し、冷却し、固化し、本発明のチーズケ
ーキ様食品(アルミホイル包装1個当り19g)400
0個を得た。得られたチーズケーキ様食品の卵白原料含
有量は、卵白由来の蛋白質含有量に換算して0.88%
であり、充填不良率は0.1%で、風味は良好であっ
た。また、室温10℃にて6か月の期間保存した後の常
法による検査の結果においても、チーズケーキ様食品1
g当りの細菌数3000以下、カビ数100以下、かつ
酵母数100以下の状態であり、かつ風味は良好であ
り、食するに好適な状態が保たれていた。
製)20.0kg、脂肪含量35%の生クリーム(森永
乳業社製)10.0kg、ゼラチン(宮城化学工業社
製)1.2kg、卵白粉末HG(太陽化学社製。卵白由
来の蛋白質含有量80.0%。)1.60kg、グラニ
ュー糖(東洋製糖社製)8.0kgを水48kgと混合
し、チーズクッカー(ステファンクッカー。ステファン
社製)に移し、750回転/分の速度で攪拌しながら水
蒸気の注入によって90℃で加熱し、同温度で1分間保
持した。その後同速度で攪拌しながらレモン果汁(愛媛
青果連社製)1.0kg、クエン酸(三栄化学社製)
0.1kg、香料(三栄化学社製)0.1kgを添加し
て混合し、1500回転/分の速度で攪拌しながら80
℃まで冷却しつつ均質化し、350torrの減圧下で
脱気した。なお、チーズクッカーでの加熱溶解工程で原
料混合物中に注入された水蒸気は10kgの凝縮水とな
った。この原料混合物の粘度は、品温70℃で1010
0cPであった。
ナーで濾過し、ポーションチーズ用充填機(コラッツア
社製)のサージタンクに移送し、品温70℃でアルミホ
イルに充填包装し、冷却し、固化し、本発明のチーズケ
ーキ様食品(アルミホイル包装1個当り19g)400
0個を得た。得られたチーズケーキ様食品の卵白原料含
有量は、卵白由来の蛋白質含有量に換算して1.28%
であり、充填不良率は0.1%で、風味は良好であっ
た。また、室温10℃にて6か月の期間保存した後の常
法による検査の結果においても、チーズケーキ様食品1
g当りの細菌数3000以下、カビ数100以下、かつ
酵母数100以下の状態であり、かつ風味は良好であ
り、食するに好適な状態が保たれていた。
60.0kg、脂肪含量20%の生クリーム(森永乳業
社製)10.0kg、ゼラチン(宮城化学工業社製)
1.2kg、凍結液状卵白(太陽化学社製。卵白由来の
蛋白質含有量10.4%。)4.8kg、グラニュー糖
(東洋製糖社製)5.0kgを水7.7kgと混合し、
チーズクッカー(ステファンクッカー。ステファン社
製)に移し、750回転/分の速度で攪拌しながら水蒸
気の注入によって90℃に加熱し、同温度で1分間保持
した。その後同速度で攪拌しながらレモン果汁(愛媛青
果連社製)1.0kg、クエン酸(三栄化学社製)0.
1kg、香料(三栄化学社製)0.2kgを添加して混
合し、1500回転/分の速度で攪拌しながら80℃ま
で冷却しつつ均質化し、350torrの減圧下で脱気
した。なお、チーズクッカーでの加熱溶解工程で原料混
合物中に注入された水蒸気は10kgの凝縮水となっ
た。この原料混合物の粘度は、品温70℃で10200
cPであった。
ナーで濾過し、ポーションチーズ用充填機(コラッツア
社製)のサージタンクに移送し、品温75℃でアルミホ
イルに充填包装し、冷却し、固化し、本発明のチーズケ
ーキ様食品(アルミホイル包装1個当り19g)400
0個を得た。得られたチーズケーキ様食品の卵白原料含
有量は、卵白由来の蛋白質含有量に換算して0.50%
であり、充填不良率は0.1%で、風味は良好であっ
た。また、室温10℃にて6か月の期間保存した後の常
法による検査の結果においても、チーズケーキ様食品1
g当りの細菌数3000以下、カビ数100以下、かつ
酵母数100以下の状態であり、かつ風味は良好であ
り、食するに好適な状態が保たれていた。
製)50.0kg、全脂加糖練乳(森永乳業社製)5.
0kg、植物性油脂(太陽化学社製)4.0kg、ゼラ
チン(宮城化学工業社製)1.2kg、卵白粉末HG
(太陽化学社製。卵白由来の蛋白質含有量80.0
%。)0.80kg、グラニュー糖(東洋製糖社製)3
kgを水24.7kgと混合し、チーズクッカー(ステ
ファンクッカー。ステファン社製)に移し、750回転
/分の速度で攪拌しながら水蒸気の注入によって90℃
に加熱し、同温度で1分間保持した。その後同速度で攪
拌しながらレモン果汁(愛媛青果連社製)1.0kg、
クエン酸(三栄化学社製)0.1kg、香料(三栄化学
社製)0.2kgを添加して混合し、1500回転/分
の速度で攪拌しながら80℃まで冷却しつつ均質化し、
350torrの減圧下で脱気した。なお、チーズクッ
カーでの加熱溶解工程で原料混合物中に注入された水蒸
気は10kgの凝縮水となった。この原料混合物の粘度
は、品温70℃で10500cPであった。
ナーで濾過し、ポーションチーズ用充填機(コラッツア
社製)のサージタンクに移送し、品温70℃でアルミホ
イルに充填包装し、冷却し、固化し、本発明のチーズケ
ーキ様食品(アルミホイル包装1個当り19g)400
0個を得た。得られたチーズケーキ様食品の卵白原料含
有量は、卵白由来の蛋白質含有量に換算して0.64%
であり、充填不良率は0.1%で、風味は良好であっ
た。また、室温10℃にて6か月の期間保存した後の常
法による検査の結果においても、チーズケーキ様食品1
g当りの細菌数3000以下、カビ数100以下、かつ
酵母数100以下の状態であり、かつ風味は良好であ
り、食するに好適な状態が保たれていた。
に食することの可能な、保存性にも優れたポーションタ
イプのチーズケーキ様食品を、レアチーズケーキ様風味
に悪影響を与えることなく、かつ充填不良が起こりにく
い製造方法で製造することができる。
充填包装工程の一例を示す模式図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 少なくとも次のa)〜c)の3成分、 a)クリームチーズ、カッテージチーズ、モツァレラ、
マスカルポーネ、フロマ ージュブラン、プティ・スイ
ス、ドゥミ・セル、ブルサン、クワルク、リン バーガ
ー、ハント、ブルソ、フェタ、カマンベール、ブリー、
ヌシャテール 、トーマヴァルグヴィア、およびカプリー
ノスタジョナートからなる群より 選択されるチーズの1
種または2種以上の混合物 20〜60%(重量)、b) 卵白由来の蛋白質含量換算で0.4〜2.0%(重
量)の卵白原料、 c)0.5〜2.0%(重量)のゼラチン、 からなり、品温70℃における粘度が少なくとも100
00cPの流動体であって、常温において固形状である
ことを特徴とするポーションタイプのチーズケーキ様食
品。 - 【請求項2】 チーズが、40〜60%(重量)含有さ
れていることを特徴とする請求項1に記載のポーション
タイプのチーズケーキ様食品。 - 【請求項3】 卵白原料が、0.4〜1.5%(重量)
含有されていることを特徴とする請求項1または請求項
2に記載のポーションタイプのチーズケーキ様食品。 - 【請求項4】 チーズ以外の乳成分原料を含有すること
を特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のポーション
タイプのチーズケーキ様食品。 - 【請求項5】 チーズ以外の乳成分原料が、生乳、牛
乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、バター、
バターオイル、濃縮ホエイ、濃縮乳、濃縮脱脂乳、無糖
れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん
乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウ
ダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、および発酵乳
からなる群より選択される乳製品またはこれらの2以上
の混合物であることを特徴とする請求項4に記載のポー
ションタイプのチーズケーキ様食品。 - 【請求項6】 少なくとも次のa)〜c)の3成分、 a)クリームチーズ、カッテージチーズ、モツァレラ、
マスカルポーネ、フロマ ージュブラン、プティ・スイ
ス、ドゥミ・セル、ブルサン、クワルク、リン バーガ
ー、ハント、ブルソ、フェタ、カマンベール、ブリー、
ヌシャテール 、トーマヴァルグヴィア、およびカプリー
ノスタジョナートからなる群より 選択されるチーズの1
種または2種以上の混合物 20〜60%(重量)、b) 卵白由来の蛋白質含量換算で0.4〜2.0%(重
量)の卵白原料、c)0.5〜2.0%(重量)のゼラチン、 を水と混合し、70℃以上100℃未満の温度で加熱溶
解し、均質化し、品温70℃における粘度を少なくとも
10000cPに調整し、65℃以上100℃未満でポ
ーションタイプの可撓性容器に充填し、冷却し、固化す
ることを特徴とするポーションタイプのチーズケーキ様
食品の製造方法。 - 【請求項7】 チーズが、40〜60%(重量)含有さ
れていることを特徴とする請求項6に記載のポーション
タイプのチーズケーキ様食品の製造方法。 - 【請求項8】 卵白原料が、0.4〜1.5%(重量)
含有されていることを特徴とする請求項6または請求項
7に記載のポーションタイプのチーズケーキ様食品の製
造方法。 - 【請求項9】 チーズ以外の乳成分原料を含有すること
を特徴とする請求項6乃至請求項8に記載のポーション
タイプのチーズケーキ様食品の製造方法。 - 【請求項10】 チーズ以外の乳成分原料が、生乳、牛
乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、バター、
バターオイル、濃縮ホエイ、濃縮乳、濃縮脱脂乳、無糖
れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん
乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウ
ダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、および発酵乳
からなる群より選択される乳製品の1種または2種以上
の混合物であることを特徴とする請求項9に記載のポー
ションタイプのチーズケーキ様食品の製造方法。
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JP5257750A JP3054298B2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | ポーションタイプのチーズケーキ様食品およびその製造方法 |
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JP5257750A JP3054298B2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | ポーションタイプのチーズケーキ様食品およびその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07313054A JPH07313054A (ja) | 1995-12-05 |
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ID=17310585
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5257750A Expired - Fee Related JP3054298B2 (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | ポーションタイプのチーズケーキ様食品およびその製造方法 |
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JP (1) | JP3054298B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT202000031928A1 (it) * | 2020-12-22 | 2022-06-22 | Tt Italy S P A | “procedimento per la preparazione di un impasto morbido di una torta cheesecake e relativo impianto di produzione” |
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JP4937324B2 (ja) | 2009-09-29 | 2012-05-23 | 森永乳業株式会社 | チーズ含有食品及びその製造方法 |
JP5672737B2 (ja) * | 2010-03-26 | 2015-02-18 | 不二製油株式会社 | クリームチーズ様食品 |
JP6709661B2 (ja) * | 2016-03-31 | 2020-06-17 | 森永乳業株式会社 | 発酵乳製品の製造方法 |
-
1993
- 1993-09-21 JP JP5257750A patent/JP3054298B2/ja not_active Expired - Fee Related
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IT202000031928A1 (it) * | 2020-12-22 | 2022-06-22 | Tt Italy S P A | “procedimento per la preparazione di un impasto morbido di una torta cheesecake e relativo impianto di produzione” |
US20220192206A1 (en) * | 2020-12-22 | 2022-06-23 | Tt Italy S.P.A. | Process for preparing a soft cheesecake mixture and its production plant |
EP4018834A1 (en) | 2020-12-22 | 2022-06-29 | TT Italy S.p.A. | Process for preparing a soft cheesecake mixture and its production plant |
US11937608B2 (en) * | 2020-12-22 | 2024-03-26 | Tt Italy S.P.A. | Process for preparing a soft cheesecake mixture and its production plant |
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JPH07313054A (ja) | 1995-12-05 |
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