JP3054071U - 足首用サポータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 足首、足甲の捻挫、打撲等に対して貼付され
る湿布と、サポータ自体のズレを招来せず、また履物の
着脱を阻害せず、極めて安価に製作できる足首用サポー
タを提供することを課題とする。 【解決手段】 少なくとも巻付け方向に伸縮性を有し、
略８の字の平板状として、該８の字を構成する二つの環
状帯部を巻付け方向に連設する構成とし、前記二つの環
状帯部のうち一方の環状帯部に形成される穴(3) を踵に
掛け、足側方から他方の環状帯部を伸張して足甲へ巻付
し、該他方の環状帯部を踵に重ねて掛けることで、足首
の締縛固定を可能としたことを特徴とする足首用サポー
タを課題の解決手段とするものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として、スポーツ、医療分野における補助品として、足首、足甲 の捻挫、打撲等に対して貼付される湿布を固定するとともに、患部の保護、保温 を行うために使用する足首用サポータ（以下、単にサポータという。）に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

足首、足甲の捻挫、打撲等を負った場合に、湿布を貼付した後、四肢等に適宜 用いられる靴下状としたり、爪先を切り欠いた筒状とした一般的なサポータや、 これに加えて踵を切り欠いた形状としたサポータ、また、本出願人が先に出願し 特許化された汎用の巻付け形サポータ（特許第２７３９５４１号）のように、少 なくとも巻付け方向に伸縮性を有し、外表面を面ファスナ雄片が止着できるパイ ル形成面とした生地で形成した巻付け輪郭形状のサポータ主体と、該サポータ主 体の伸縮方向一端縁部に延設され、前記パイル形成面に重ねて止着する面ファス ナ雄片を具備させた巻付け帯体とからなる巻付け形サポータであって、巻付け帯 体を二股に形成して二本とするとともに前記サポータ主体の他端縁部に沿って、 前記巻付け帯体を通すスリット上の二個の挿入孔を開設し、巻付け帯体をスリッ ト状の挿入孔に通して締縛するようにした巻付け形サポータ等が公知である。

【０００３】 一般的に、医療補助品等として使用されるサポータは、身体の各部に対して湿 布を貼付した後に装着して、前記湿布のズレを防止するとともに、患部の保温、 保護を目的とするものであるが、ここで、湿布及びサポータのズレの防止は特に 重要である。つまり、湿布のズレが生ずれば患部を湿布を使用できないことは勿 論、サポータ自体のズレが生ずるようであれば、前記湿布のズレを防止できず、 また、サポータによる患部の保温、保護もできないこととなるためである。

【０００４】 しかし、一般的な靴下状、筒状のサポータは、四肢の各部に着用することは可 能であるが、このようなサポータにおいては、保温、保護を主とするものが多い 一方で、サポータの基本的な固定機能については、サポータ自体の生地等の伸縮 性を利用して固定しているにすぎないことから、度重なる使用によって生地にヘ タリが生じた場合、サポータ本来のズレを防止する機能が失われることとなる。

【０００５】 特に、前記した筒状のサポータや、靴下状のサポータといった一般的なサポー タを足首へ着用する場合は、足の動きや履物との摩擦によって歩行中にズレを生 じ易いばかりでなく、前記した履物との摩擦によって、サポータの消耗も早いと いう欠点がある。

【０００６】 また、足首への使用に対応すべく、前記した筒状であり且つ踵部分を切り欠い たサポータにおいては、該サポータのズレをかなり防止することはできるものの 、結局、生地の伸縮性を利用して固定するものであるから強固には固定できず、 その結果、踵部分を切り欠いた縁部も周囲の生地のズレに引っ張られてズレを生 ずることがあり、更には、サポータの縁部が踵にかかった状態のままであっても 生地の部分が外圧で一時的にズレを生ずることにより、これに伴って湿布もズレ を生じ、結果として外観上は殆ど問題なく見えるが、湿布はズレを生じていると いう場合もあった。

【０００７】 本出願人が先に出願し特許化された汎用の巻付け形サポータ（特許第２７３９ ５４１号）は、少なくとも巻付け方向に伸縮性を有し、外表面を面ファスナ雄片 が止着できるパイル形成面とした生地で形成した巻付け輪郭形状のサポータ主体 と、該サポータ主体の伸縮方向一端縁部に延設され、前記パイル形成面に重ねて 止着する面ファスナ雄片を具備させた巻付け帯体とからなる巻付け形サポータで あって、巻付け帯体を二股に形成して二本とするとともに前記サポータ主体の他 端縁部に沿って、前記巻付け帯体を通すスリット上の二個の挿入孔を開設し、巻 付け帯体をスリット状の挿入孔に通して締縛するようにした巻付け形サポータは 、巻付け方向の伸縮性を生かした十分な締縛が可能であり、サポータが当接位置 からずれることもなく、患部の保温、保護を確実とするものであり、非常に優れ たものであるが、四肢の各部分等、汎用性を具備したものとすべく、保護すべき 部分は生地で覆うものであり、またパイル生地と雄面ファスナの係着を要件とし ており、特に足首に用いる場合については、装着すると厚手となることから靴の 着脱に不便であり、不向きである。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は以上の不具合に鑑みてなされたものであり、足首、足甲の捻挫、打撲 等に対して貼付される湿布を固定するとともに、患部の保護、保温を行うために 使用するサポータにおいて、湿布及びサポータ自体のズレを招来せず、また履物 の着脱を阻害せず、極めて安価に製作できる足首用サポータを提供することを課 題とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

少なくとも巻付け方向に伸縮性を有し、略８の字の平板状として、該８の字を 構成する二つの環状帯部を巻付け方向に連設する構成とし、前記二つの環状帯部 のうち一方の環状帯部に形成される穴を踵に掛け、足側方から他方の環状帯部を 伸張して足甲へ巻付し、該他方の環状帯部を踵に重ねて掛けることで、足首の締 縛固定を可能とする足首用サポータを課題解決のための手段とするものである。

【００１０】

【考案の実施の形態】及び

【実施例】

図１は、本考案の実施例１に係る足首用サポータの平面図、図２は、同実施例 １に係る足首用サポータのＡ−Ａ断面図、図３は、本考案の実施例２に係る胴足 首用サポータの平面図、図４は、同実施例２に係る足首用サポータの側面図、図 ５は、本考案の実施例１に係る足首用サポータを足首に装着した状態を示す正面 図、図６は、同状態における側面図、図７は、本考案の実施例１に係る足首用サ ポータの装着方法を示す説明図である。

【００１１】 （実施例１） 本考案の実施例１に係る足首用サポータ(1) は、図１、図２に示すものであり 、厚さ１．５ｍｍの生ゴムの平板を全長２３０ｍｍ、全幅９５ｍｍとなるように 、且つ中央押圧面部(21)の両側に楕円形の穴(3) を対称的に形成すべく、打ち抜 いて８の字状に形成した構成である。

【００１２】 ８の字の二つの環状帯部を形成する環状帯(2) の幅は２０ｍｍ、形成される前 記２つの楕円形の穴(3) はいずれも長軸が７０ｍｍ、端軸が５５ｍｍ程度の楕円 であり、長軸方向に両穴(3) が連設されたものである。

【００１３】 （実施例２） 次に、図３、図４に本考案の実施例２に係る足首用サポータを示すが、該足首 用サポータ(1) は、合成ゴムを用い、金型成形によって製造され、環状帯(2) は 、８の字の中央押圧面部(21)(21)の近傍から環状端部(20)に至るまでに徐々に立 ち上がり、該環状端部(20)は地面に対して略垂直とした構成を有するものであり 、実施例１のような単なる平面形状とせず、より足首(4) に沿わせ易い形状とし たものである。

【００１４】 尚、本考案は上記実施例１、２に限定されるものではなく、例えば、図示省略 したが、環状帯(2) と同厚とした中央帯部の両側に前記二つの環状帯(2) を一体 に設けた構成としてもよく、更に前記中央帯部には長円の穴等を設ける等の種々 の形状とすることができ、材質も天然ゴム、合成ゴム以外に、例えば伸縮性を有 する軟質合成樹脂を用いることもできる。

【００１５】 （使用方法） 本考案の実施例１を挙げて、使用方法を説明する。 イ）先ず、患部となる足の踵を、足首用サポータ(1) の一方の穴(3) の上に乗せ 、該穴(3) の周縁の立ち上がり内面が踵の側面に沿わせて、踵にしっかりと掛け る。そして、もう一方の穴(3) は、足の内側方から出した状態とする。 ロ）次に、使用していない側の環状帯(2) の環状端部(20)を指摘んで引っ張り、 踵に掛かった穴(3) が足首(4) 上側付近に至るまで十分に伸張させた上で、足の 内側から足首(4) へ巻付ける。 ハ）そして、図７に示すように、更にそのまま患部となる足を一回転して足首用 サポータ(1) を巻付け、指で摘んだ環状端部(20)側の穴(3) を踵に掛ける。従っ て、踵には両方の穴(3) を掛けることとなり、また双方の環状帯(2) の連結部が 足首(4) 上側に位置することとなる。尚、この装着状態を、図５に正面図、図６ に側面図として示している。

【００１６】 このようにして装着することで、本考案に係る足首用サポータは、足首(4) に 対し、極めて強固に締縛固定することができ、湿布やサポータ自体のズレを完全 に防止することができる。

【００１７】 ここで、本考案の実施例１、２に係る足首用サポータ(1) において、穴(3) を 伸縮方向を長軸とする楕円となるように形成し、また伸縮方向が短軸となる楕円 形や円形とした場合には、当該足首用サポータ(1) の装着時における十分な伸張 を補助するとともに、例えば長方形等のように角を設けるとサポータが部分的に 弛んだり、切れを招来するため、このような事態を防止するためである。

【００１８】 また、本実施例の使用方法においては、足の内側方から巻付けたが、利き手、 作業勝手から、外側方より巻付けることもできることはいうまでもない。

【００１９】 更に、本考案に係る足首用サポータ(1) においては、装着時の伸張を手軽に行 うべく、例えば、環状端部(20)から連続して環状帯(2) と同幅、同厚の帯片とす るように摘み片を形成してもよい。勿論、該摘み片は足首用サポータ(1) と一体 に成形してもよいし、別途取付けることもでき、厚み等も自由に設定できる。

【００２０】

【考案の効果】

本考案によれば、足首、足甲の捻挫、打撲等に対して貼付される湿布を確実に 固定することができ、サポータ自体のズレの招来を防止することができる。

【００２１】 また、本考案における足首用サポータは、装着時において踵周辺のみが二重と なり、生地自体もゴムの薄板で伸張されてさらに薄くなることから、履物の着脱 を阻害せず、使用し易いものとすることができる。

【００２２】 更に、足首への装着も踵に掛けて巻付けるのみでよいから、非常に簡単に行う ことができる。

【００２３】 環状帯を立ち上がり斜面を形成するように構成することで、更に踵、足首に沿 わせ易くすることができる。

【００２４】 また、ゴム等の平板の打ち抜き、軟質合成樹脂を単純な合わせ型を用いた射出 成形等で製作することができることから、極めて安価に製作できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例１に係る足首用サポータの平面
図である。

【図２】本考案の実施例１に係る足首用サポータのＡ−
Ａ断面図である。

【図３】本考案の実施例２に係る足首用サポータの平面
図である。

【図４】本考案の実施例２に係る足首用サポータの側面
図である。

【図５】本考案の実施例１に係る足首用サポータを足首
に装着した状態を示す正面図である。

【図６】本考案の実施例１に係る足首用サポータを足首
に装着した状態を示す側面図である。

【図７】本考案の実施例１に係る足首用サポータの装着
方法を示す説明図である。

【符号の説明】

(1) 足首用サポータ (2) 環状帯 (3) 穴 (4) 足首 (20) 環状端部 (21) 中央押圧面部 (40) 踵

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも巻付け方向に伸縮性を有し、
   略８の字の平板状として、該８の字を構成する二つの環
   状帯部を巻付け方向に連設する構成とし、前記二つの環
   状帯部のうち一方の環状帯部に形成される穴(3) を踵に
   掛け、足側方から他方の環状帯部を伸張して足甲へ巻付
   し、該他方の環状帯部を踵に重ねて掛けることで、足首
   の締縛固定を可能としたことを特徴とする足首用サポー
   タ。
2. 【請求項２】 少なくとも巻付け方向に伸縮性を有し、
   且つ略８の字に成形され、該８の字の環状帯部は、中央
   押圧面部(21)の近傍から環状端部(20)に至るまでに徐々
   に立ち上げるように構成し、二つの環状帯部のうち、一
   方の環状帯部に形成される穴(3) を踵に掛け、足側方か
   ら他方の環状帯部を伸張して足甲へ巻付し、該他方の環
   状帯部を踵に重ねて掛けることにより、足首の締縛固定
   を可能としたことを特徴とする足首用サポータ。