JP3053863B2 - 2―アルキニルアデノシンの合成中間体、該合成中間体の製造法、該合成中間体を利用した2―アルキニルアデノシンの製造法および安定な2―アルキニルアデノシン誘導体 - Google Patents

2―アルキニルアデノシンの合成中間体、該合成中間体の製造法、該合成中間体を利用した2―アルキニルアデノシンの製造法および安定な2―アルキニルアデノシン誘導体

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JP3053863B2 JP2509053A JP50905390A JP3053863B2 JP 3053863 B2 JP3053863 B2 JP 3053863B2 JP 2509053 A JP2509053 A JP 2509053A JP 50905390 A JP50905390 A JP 50905390A JP 3053863 B2 JP3053863 B2 JP 3053863B2
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十四文 山口
孝徳 宮下
紳二 坂田
藤一 畔蒜
彰 松田
亨 上田
健太郎 古城
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【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、2−アルキニルアデノシンを製造するのに
好適な合成中間体、該合成中間体の製造法、該合成中間
体を利用した2−アルキニルアデノシンの製造法および
安定な2−アルキニルアデノシン誘導体に関するもので
ある。
背景技術 2−アルキニルアデノシンは、抗高血圧作用を有し、
医薬としての開発が期待される化合物である(特開昭62
−99330号公報、特開昭62−99395号公報、ヨーロッパ公
開特許(EP 0219876 A2)など参照)。
しかしながら、2−アルキニルアデノシンを医薬とし
て開発しようとする場合、以下に詳述するような製造
上、および保存上の問題を有していた。
I.製造上の問題点 従来、2−アルキニルアデノシンの製造法としては、
6−クロロ−2−ヨード−9−(2,3,5−トリ−O−ア
セチル−β−D−リボフラノシル)プリンとメタノール
性アンモニアとを封管中60℃で17時間反応させて2−ヨ
ードアデノシンを調製し(以下、この工程を「アミノ化
工程」と称する:なお、このアミノ化工程ではアセチル
基の脱保護も同時に行なわれる)、得られた2−ヨード
アデノシンを次いでアルキンとビス(トリフェニルホス
フィン)パラジウムジクロライドおよびヨウ化第一銅の
存在下、80℃で1時間以上反応させて2−アルキニルア
デノシンを得る(以下、この工程を「クロスカップリン
グ工程」と称する)松田らの方法が唯一報告されている
(Nucleic Acids Research,Symposium Series No.12,pp
5〜8(1983)、Chem.Pharm.Bull.,33(4) pp1766〜1
769(1985)、Nucleic Acids Research,Symposium Seri
es No.16,pp97〜100(1985)、NUCLEOSIDES & NUCLETI
DES,6(1&2),pp85〜94(1987)など参照)。
松田らの方法の反応スキームを構造式でもって示せば
下記のとおりである。
上記の松田らの方法は、2−アルキニルアデノシンを
製造する方法としては極めて優れた方法であるが、以下
の解決すべき課題を有し、必ずしも満足できる方法では
なかった。
(1)アミノ化工程における問題点 上記のアミノ化工程は、室温条件下では反応が進行し
にくく、よって、メタノール性アンモニアの蒸発を防止
しつつ反応を高温で行なわせる必要があり、そのために
は封管などの耐圧性容器の使用が必須であった。しか
し、耐圧性容器は高価であり経済上問題がある他、該容
器の使用は常に爆発の危険性を有していた。
上記アミノ化工程では、目的化合物の2−ヨードアデ
ノシン以外にもアセトアミドおよび塩化アンモニウムな
どの副生成物が多量に生成し、これらの副生成物と2−
ヨードアデノシンとの分離が非常に困難であった。
(2)クロスカップリング工程における問題点 上記クロスカップリング工程においては、反応を促進
し、完結させるためにヨウ化第一銅を2−ヨードアデノ
シン1モルに対して0.06倍モル程度も反応液に添加して
いた。このため、反応粗生成物中に多量の銅化合物が混
入し、この銅化合物を取り除くために硫化水素処理を必
須としていた。しかし、硫化水素は有毒で悪臭を有し、
非常に扱いにくい危険な物質であるとともに、硫化水素
処理を行っても該反応生成物から銅化合物を完全に取り
除くことが極めて困難であった。
上記クロスカップリング工程後に得られる反応液は黒
褐色を呈し、反応生成物から該着色物質を完全に取り除
くことが極めて困難であった。
反応後の廃液中にも銅化合物が多量に含有しており、
環境保全のために銅化合物を廃液から取り除く必要もあ
った。
II.保存上の問題点 2−アルキニルアデノシンは保存安定性に欠ける化合
物である。たとえば、長期保存安定性を知るための苛酷
試験(温度40℃、相対湿度75%条件下で3ケ月保存)の
結果によれば、2−アルキニルアデノシンの残存率は70
%前後である。このため、2−アルキニルアデノシンを
大量に調製して、これを必要な時まで保存しておくとい
ったスケールメリットを享受できず、必要な時に少量ず
つ製造しなければならなかった。大量の2−アルキニル
アデノシンの合成を要する場合には、それを保存するた
めの温度、湿度をコントロールすることのできる特別の
装置を必要としていた。
したがって、本発明は一面において上記製造上の問題
点を解決した新規な2−アルキニルアデノシンの製造法
の確立を目的とするものである。
また、本発明は他面において保存安定性に優れた2−
アルキニルアデノシン誘導体の提供を目的とするもので
ある。
本発明のその他の目的は以下の記述から明らかとなる
であろう。
発明の開示 本発明者らは、2−アルキニルアデノシンを医薬とし
て開発するにあたり、上記の製造上、および保存上の問
題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、まず、製造上
の問題点に関しては従来の松田らの方法で行なわれてい
た「アミノ化工程」と「クロスカップリング工程」との
順序を全く逆にし、まず「クロスカップリング工程」を
行ない、次いで「アミノ化工程」を行なうと驚くべきこ
とに上述した従来法の問題点が解決できることを見出し
た。
本発明者らはさらに2−アルキニルアデノシンの合成
中間体として、下式〔I〕 〔式中、Yは脱離基、nは1〜15の整数、R1〜R3は水素
原子または保護基を示す〕で表わされる2−アルキニル
プリンリボフラノシド誘導体が極めて有用であることを
見出した。
また、保存上の問題点に関しては、2−アルキニルア
デノシンの6位のアミノ基に通常アミノ基に使用されて
いる保護基を導入し、および/または2′位の水酸基、
3′位の水酸基および5′位の水酸基の少なくとも1ケ
所に通常水酸基に使用されている保護基を導入した誘導
体が優れた保存安定性を有していることを見出した。
本発明は主としてこれらの知見に基づいて完成させた
ものである。
よって、本発明は、まず、上記〔I〕式で表わされる
新規な2−アルキニルプリンリボフラノシド誘導体に関
するものである。
また、本発明は、下記〔II〕 〔式中、Xは臭素原子またはヨウ素原子、R1、R2、R3
よびYは前記と同意義〕で表わされる化合物を反応溶媒
中、パラジウム触媒の存在下、またはパラジウム触媒と
微量の銅化合物の存在下、下式〔III〕 HC≡C(CH2)nCH3 〔III〕 〔式中、nは前記と同意義〕で表わされるアルキンと反
応させて前記式〔I〕で表わされる2−アルキニルプリ
ンリボフラノシド誘導体を得ることを特徴とする2−ア
ルキニルプリンリボフラノシド誘導体の製造法に関する
ものである。
また、本発明は、前記式〔I〕で表わされる2−アル
キニルプリンリボフラノシド誘導体とアミノ化剤とを反
応させ、次いで保護基を除去するか、またはアミノ化剤
との反応と同時に保護基を除去して下式〔IV〕 〔式中、nは前記と同意義〕で表わされる2−アルキニ
ルアデノシンを得ることを特徴とする2−アルキニルア
デノシンの製造法に関するものである。
さらに、本発明は前記式〔II〕で表わされる化合物を
反応溶媒中、パラジウム触媒の存在下、またはパラジウ
ム触媒と微量の銅化合物の存在下、前記式〔III〕で表
わされるアルキンと反応させて前記式〔I〕で表わされ
る化合物を得、該式〔I〕化合物をアミノ化剤と反応さ
せ、次いで保護基を除去するか、またはアミノ化剤との
反応と同時に保護基を除去して前記式〔IV〕で表わされ
る2−アルキニルアデノシンを得ることを特徴とする2
−アルキニルアデノシンの製造法に関するものである。
さらにまた、本発明は、下式〔V〕 〔式中、R1〜R4は水素原子または保護基を示し、またR1
〜R4の少なくとも1つは保護基であり、nは前記と同意
義〕で表わされる2−アルキニルアデノシン誘導体、並
びに該誘導体の保存安定性を利用したこの形態による2
−アルキニルアデノシンの保存法に関するものである。
図面の簡単な説明 第1図は、2−(1−オクチニル)アデノシンと保存
安定性に優れた2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5
−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)アデ
ニンとの血圧降下作用を示したものである。
図中、○および●は2−(1−オクチニル)アデノシ
ン、△および▲は2−(1−オクチニル)−9−(2,3,
5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)ア
デニンを示し、○と△は0.3mg/kg投与時の結果を、●と
▲は1.0mg/kg投与時の結果を示したものである。
発明を実施するための最良の形態 I.2−アルキニルアデノシンの合成中間体、該合成中間
体の製造法、および該合成中間体を利用した2−アルキ
ニルアデノシンの製造法: 2−アルキニルアデノシンの合成中間体として有用な
化合物は前記式〔I〕で表わされるものである(以下、
式〔I〕化合物を「本発明の合成中間体」と称すること
もある)。式中、R1〜R3、Yおよびnは前記の定義のと
おりである。具体的に説明すれば、R1〜R3で表わされる
保護基としては、ヌクレオシドの水酸基の保護基として
常用されているものであれば、特に制限されない。たと
えば、下式〔VI〕で表わされるアシル基が例示される。
R5CO− 〔VI〕 〔式中、R5は水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基、アルアルキル基またはアリール基を示す。〕 R5で表わされるアルキル基としては、炭素数1〜10の
直鎖または分枝状のアルキル基が挙げられ、具体的に
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、第二級ブチル、第三級ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどを例示
することができる。
シクロアルキル基としては、炭素数3〜10の環状のア
ルキル基であり、具体的には、シクロプロピル、シクロ
ブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチ
ルなどを例示することができる。
アルアルキル基としては、置換または非置換のアルア
ルキル基、具体的には、ベンジル、1−フェニルエチ
ル、メチルベンジル、フルオロベンジル、クロロベンジ
ル、メトキシベンジル、ジメトキシベンジル、ニトロベ
ンジル、フェネチル、ピコリル、3−インドメチルなど
を例示することができる。
アリール基としては、置換または非置換のアリール
基、具体的にはフェニル、トリル、キシリル、メシチ
ル、クメニル、エチルフェニル、フルオロフェニル、ク
ロロフェニル、ブロモフェニル、メトキシフェニル、ジ
メトキシフェニル、エトキシフェニル、ジエトキシフェ
ニル、プロポキシフェニル、メチレンジオキシフェニ
ル、ニトロフェニル、シアノフェニル、アセチルフェニ
ル、カルバモイルフェニル、メトキシカルボニルフェニ
ル、ナフチル、チエニル、ピロリルなどを例示すること
ができる。
また、上記アシル基以外にもたとえば、メトキシメチ
ル、エトキシメチル、プロピキシメチルなどのアルキル
オキシメチル基、トリフェニルメチル、p−メトキシフ
ェニルジフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチ
ルなどのアルアルキル基、テトラヒドロピラン−2−イ
ル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イルなどの
ピラニル基、トリメチルシリル、トリエチルシリル、イ
ソプロピルジメチルシリル、第三級ブチルジメチルシリ
ル、メチルジ第三級ブチルシリル、トリイソプロピルシ
リル、テトライソプロピルジシロキサニルなどのシリル
基、エチリデン、プロピリデン、イソプロピリデン、ベ
ンジリデン、シクロヘキシリデン、シクロペンチリデ
ン、メトキシメチリデン、エトキシメチリデン、ジメト
キシメチリデンなどのアセタールまたはケタール型保護
基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、第三級
ブトキシカルボニルなどのアルキルオキシカルボニル基
なども例示することができる。
また、Yで表わされる脱離基としては、アルキンとの
反応性が低く、かつアンモニアなどのアミノ化剤と反応
させることにより容易にアミノ基と置き換ることのでき
るものであれば特に制限されない。具体的にはベンゼン
スルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシ、メ
シチレンスルホニルオキシ、2,4,6−トリイソプロピル
ベンゼンスルホニルオキシなどのアリールスルホニノオ
キシ基、塩素原子などを例示することができる。
このような本発明の合成中間体は、前記式〔II〕で表
わされる化合物を反応溶媒中、パラジウム触媒の存在
下、前記式〔III〕で表わされるアルキンと反応させ
る、いわゆるクロスカップリング反応に供することによ
り調製することができる。
式〔II〕で表わされる原料化合物中、R1〜R3およびY
は本発明の合成中間体のR1〜R3およびYと同意義であ
る。また、Xは、ヨウ素原子または臭素原子を意味し、
特にアルキンとの反応性の高いヨウ素原子で表わされる
ものを原料化合物として使用するのが好ましい。
式〔III〕で表わされるアルキンは、合成目的の化合
物のアルキニル部分に対応したn数を有するものを適宜
選択して使用すればよい。
反応溶媒としては、トリエチルアミン、トリブチルア
ミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、トリオクチ
ルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,8−ナフタレ
ンジアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ピ
リジンなどの塩基性溶媒単独、またはアセトニトリル、
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、
N,N−ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサンなどの非プロトン性極性溶媒と上記塩基性
溶媒との混合溶媒を用いることができる。
パラジウム触媒としては、ビス(アセトニトリル)パ
ラジウムジクロライド、ビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウムジクロライド、ビス(ベンゾニトリル)
パラジウムジクロライド、テトラ(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウムジアセテートなどを用いることができる。ま
た、上記のパラジウム触媒のうち、ビス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウムジクロリド、ビス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウムジアセテートなどは、パラジ
ウムクロライドまたはパラジウムジアセテートとトリフ
ェニルホスフィンとを反応液中に別々に添加することに
より生成させたものをそのまま使用してもよい。
パラジウム触媒の使用量は式〔II〕で表わされる原料
化合物1モルに対して0.001〜0.1倍モル程度の、いわゆ
る触媒量程度でよい。
パラジウム触媒のほかにクロスカップリング反応を促
進するために銅化合物を反応液中に添加してもよく、た
とえばヨウ化第一銅、臭化第一銅などのハロゲン化銅化
合物を式〔II〕化合物1モル当り0.001〜0.02倍モル程
度の極めて微量反応液中に添加すればよい。
原料化合物とアルキンとの反応は、パラジウム触媒ま
たはパラジウム触媒と銅化合物の存在下、原料化合物1
モルに対してアルキン1〜2倍モルを用いて、反応温度
10〜90℃で1〜100時間反応させることにより実施する
ことができる。
なお、前記式〔III〕の化合物においてn=9以上の
アルキンを使用する場合はパラジウム触媒の使用量を多
くするか、パラジウム触媒と銅化合物とを併用すること
が肝要である。
反応終了後、得られた本発明の合成中間体は、必要に
よりヌクレオシドの通常の単離精製手段(吸着クロマト
グラフィー処理、再結晶法など)、さらに銅化合物を反
応液中に添加した場合においては有機溶媒−水による抽
出・分配処理を施して、次の2−アルキニルアデノシン
を調製するためのアミノ化反応工程に供する。
有機溶媒−水による抽出・分配処理に使用する有機溶
媒としては、酢酸エチル、プロピオン酸エチルなどのカ
ルボン酸エステル類、ベンゼン、トルエンなどの炭化水
素類などを使用することができる。有機溶媒と水との混
合割合は特に限定されず、また、有機溶媒−水の混合溶
媒にEDTA(エチレンジアミン四酢酸)等の金属キレート
剤を添加してもよい。
本発明の合成中間体から2−アルキニルアデノシンを
導くための反応に使用するアミノ化剤としては、液体ア
ンモニア、アルコール性アンモニア(メタノール性アン
モニア、エタノール性アンモニアなど)、有機溶媒(ア
セトニトリル、1,2−ジメトキシエタン、1,4−ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなど)にアンモニア水を混合し
たものなどを挙げることができる。
反応は本発明の合成中間体と上記アミノ化剤とを室温
〜100℃で2時間〜2週間反応させることにより実施す
ることができる。
反応後、脱保護、そして常法により単離精製して2−
アルキニルアデノシンを得ることができる。
また、保護基としてアシル基を使用した場合には本発
明の合成中間体とアミノ化剤との反応と同時にアシル基
も脱保護されるので、その場合はアミノ化剤との反応後
の脱保護は不要である。
上述した本発明の2−アルキニルアデノシンの製造法
は、従来法と比較して下記の第1表に示したような特徴
を有している。
特に、以下の〜の特徴は従来法に比べて特筆すべ
きものである。
アミノ化工程後の目的とする反応生成物の単離が容易
である。
従来法のアミノ化工程においては、2−ヨードアデノ
シン以外にもアセトアミド、塩化アンモニウムなどが副
生成物として生成し、これらの副生成物と2−ヨードア
デノシンとを分離することは困難であったが、本発明方
法によればアミノ化工程後の反応生成物は2−アルキニ
ルアデノシンであり、保護基としてアセチル基を使用し
た場合には従来法と同様にアセトアミド、塩化アンモニ
ウムなどの副生成物も生じるが、これらの副生成物と2
−アルキニルアデノシンとの分離は比較的容易である。
クロスカップリング工程で銅化合物の添加が必須でな
く、必要であっても従来の1/3以下の量で十分である。
このため、銅化合物が原因の1つと考えられている反
応液の黒褐色化を抑制することができ、着色物質と反応
生成物との分離も容易である。
また、反応液中に銅化合物を添加した場合であって
も、添加量が微量であるために硫化水素処理を必要とせ
ず、有機溶媒−水による抽出・分配処理により反応生成
物から容易に銅イオンを取り除くことができるととも
に、廃液からの銅化合物の除去も容易である。
クロスカップリング工程の反応温度を下げることがで
きる。
前記式〔II〕中、Yが塩素原子である化合物を原料化
合物として使用した場合には、従来法の反応温度である
80℃より低い60℃以下の温度、特にパラジウム触媒と銅
化合物の共存下では40℃以下の温度で反応を行なわせる
ことができる。このことにより、従来反応液の黒褐色化
の原因であった高温でのクロスカップリング反応を避け
ることができ、反応液の黒褐色化を一段と抑制すること
ができる。
なお、本発明方法における上記反応温度は、従来法の
クロスカップリング反応をその反応温度で実施した場合
にその反応が完結せず、2−アルキニルアデノシンの収
率が著しく低下してしまうような反応温度である。
上記したような利点を有する各反応工程から構成され
ている本発明の2−アルキニルアデノシンの製造法は、
操作が簡便で、安全でしかも経済的であり、よって2−
アルキニルアデノシンを製造するために極めて有用であ
る。
実施例I−1 9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフ
ラノシル)−6−クロロ−2−ヨードプリン3.23g(6mm
ol)、トリフェニルホスフィン157mg(0.6mmol)および
パラジウムクロライド53mg(0.3mmol)をN,N−ジメチル
ホルムアミド10.5mlに懸濁し、トリエチルアミン1.67m
l、1−ペンチン0.66mlを加えて50℃にて6時間攪拌反
応させた。反応後の色調は透明感のある褐色であり、従
来法における透明感のない黒褐色と比べると明らかに淡
い色調であった。次いでこの反応液を濃縮後、残渣に酢
酸エチル200mlを加えて溶解させ、飽和食塩水を用いて
数回洗浄した。有機層を濃縮後、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム:メタノール
=10〜5:1(v/v))に付して着色物質、その他の副生成
物を分離し、9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−
D−リボフラノシル)−6−クロロ−2−(1−ペンチ
ニル)プリン2.36g(収率82%)をアメ状物質として得
た。1 H−NMR(CDCl3) δ(ppm); 1.07(3H,t,CH3) 1.71(2H,m,CH2) 2.08(3H,s,アセチル) 2.16(6H,s,アセチル×2) 2.49(2H,t,CH2C≡C) 4.40〜4.50(3H,m,H−4′,H−5′) 5.57(1H,dd,H−3′) 5.80(1H,dd,H−2′) 6.32(1H,d,H−1′) 8.31(1H,s,H−8) UV(メタノール中) λmax 268、284nm の1−ペンチンの代わりに1−オクチンを1,2当量
使用し、同様に処理して9−(2,3,5−トリ−O−アセ
チル−β−D−リボフラノシル)−6−クロロ−2−
(1−オクチニル)プリン2.88g(収率92%)をアメ状
物質として得た。なお、この場合の反応後の反応液の色
調も褐色であった。1 H−NMR(CDCl3) δ(ppm); 0.90(3H,t,CH3) 1.28〜1.74(8H,m,CH2×4) 2.08(3H,s,アセチル) 2.17(6H,s,アセチル×2) 2.49(2H,t,CH2C≡C) 4.40〜4.50(3H,m,H−4′,H−5′) 5.57(1H,dd,H−3′) 5.80(1H,dd,H−2′) 6.33(1H,d,H−1′) 8.31(1H,s,H−8) UV(メタノール中) λmax 268、282nm 9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフ
ラノシル)−6−クロロ−2−ヨードプリン2.15g(4mm
ol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジク
ロライド56mg(0.08mmol)およびヨウ化第一銅15mg(0.
08mmol)を1,4−ジオキサン12mlに懸濁し、トリエチル
アミン1.2ml、1−ノニン0.75mlを加え、室温(25℃)
にて12時間攪拌反応させた。この時の反応液の色調は、
透明感のある淡褐色であり、上記のおよびの時より
もさらに淡色であった。反応後、反応液を濃縮し、得ら
れた残渣に酢酸エチル200mlを加えて溶解させ、EDTA・2
Na水溶液、次いで飽和食塩水を用いて数回ずつ分配、洗
浄して銅イオンを除去し、有機層をと同様にシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーに付して着色物質、その他
の副生成物を分離し、9−(2,3,5−トリ−O−アセチ
ル−β−D−リボフラノシル)−6−クロロ−2−(1
−ノニニル)プリン1.90g(収率89%)をアメ状物質と
して得た。1 H−NMR(CDCl3) δ(ppm); 0.89(3H,t,CH3) 1.24〜1.74(10H,m,CH2×5) 2.08(3H,s,アセチル) 2.16(6H,s,アセチル×2) 2.48(2H,t,CH2C≡C) 4.40〜4.50(3H,m,H−4′,H−5′) 5.58(1H,dd,H−3′) 5.80(1H,dd,H−2′) 6.32(1H,d,H−1′) 8.31(1H,s,H−8) UV(メタノール中) λmax 268、284nm 実施例I−2 実施例I−1で得た化合物各4mmolに1,4−ジオキサン
−濃アンモニア水(2:1,V/V)45mlを加えて攪拌し、50
℃にて2日間加熱してアミノ化と同時にアセチル基を除
去して2−アルキニルアデノシンを得た。反応後、反応
液を濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒:クロロホルム:メタノール=10〜5:1,v/v)に
付して2−アルキニルアデノシンと他の副生成物とを分
離し、得られた2−アルキニルアデノシンをメタノール
−水から結晶化させた。2−アルキニルアデノシンはシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより他の副生成物
と容易に分離することができた。
実施例I−3 9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフ
ラノシル)−2−ヨード−6−O−p−トルエンスルホ
ニルヒポキサンチン2.01g(3mmol)、ビス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウムジクロライド105mg(0.15mmo
l)およびヨウ化第一銅12mg(0.06mmol)を1,4−ジオキ
サン20mlに懸濁し、N,N−ジイソプロピルエチルアミン1
ml、1−オクチン0.65mlを加え80℃にて10時間攪拌反応
させた。反応後の反応液の色調は、透明感のある褐色で
あった。反応後、実施例I−1−と同様に処理して9
−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノ
シル)−2−(1−オクチニル)−6−O−p−トルエ
ンスルホニルヒポキサンチン1.50g(収率76%)をアメ
状物質として得た。1 H−NMR(CDCl3) δ(ppm); 0.93(3H,t,メチル) 1.28〜1.74(8H,m,CH2×4) 2.06(3H,s,アセチル) 2.15(6H,s,アセチル×2) 2.47〜2.51(5H,m,p−メチル、CH 2C≡C) 4.38〜4.50(3H,m,H−4′,H−5′) 5.55(1H,dd,H−3′) 5.78(1H,dd,H−2′) 6.30(1H,d,H−1′) 7.37(2H,d,芳香族のH) 8.13(2H,d,芳香族のH) 8.23(1H,s,H−8) 実施例I−4 実施例I−3で得た9−(2,3,5−トリ−O−アセチ
ル−β−D−リボフラノシル)−2−(1−オクチニ
ル)−6−O−p−トルエンスルホニルヒポキサンチン
800mgにアンモニアのテトラヒドロフラン溶液(0℃で
飽和させたもの)100mlを加え溶解後室温にて3日間反
応させて、9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D
−リボフラノシル)−2−(1−オクチニル)アデニン
を生成させ、次いで反応液を濃縮し、得られた残渣をメ
タノール性アンモニア(0℃で飽和させたもの)50mlに
溶解後室温で2日間反応させてアセチル基を除去した。
この反応液を濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒:クロロホルム:メタノール=10〜5:1,v/
v)で精製し、メタノール−水より結晶化して2−(1
−オクチニル)アデノシン305mg(収率67%)を得た。
参考例1 9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフ
ラノシル)−2−ヨード−6−O−p−トルエンスルホ
ニルヒポキサンチンの合成: Daskalovらの方法(Bull.Chem.Soc.Jpn.,54(10),30
76〜3083(1981))に従って合成した9−(2,3,5−ト
リ−O−アセチル−β−D−リボフラノシル)−6−O
−p−トルエンスルホニルグアニン8.6gをアセトニトリ
ル100mlに溶解し、ヨウ化第一銅3.3g、ヨウ素8.3g、ジ
ヨードメタン7.5mlおよび亜硝酸イソアミル10mlを加え7
0℃にて30分間攪拌させた。
反応液を冷却後濃縮し、得られた残渣をクロロホルム
に溶解させた。クロロホルム溶液をチオ硫酸ナトリウム
水溶液で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮乾
固して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製してアワ状の9−(2,3,5−トリ−O−アセ
チル−β−D−リボフラノシル)−2−ヨード−6−O
−p−トルエンスルホニルヒポキサンチン4.95g(収率4
8%)を得た。1 H−NMR(CDCl3) δ(ppm); 2.09,2.13,2.17(3H,おのおのs,アセチル) 2.48(3H,s,p−CH3) 4.39〜4.46(3H,m,H−4′,H−5′) 5.57(1H,dd,H−3′) 5.76(1H,dd,H−2′) 6.18(1H,d,H−1′) 7.41(2H,d,芳香族のH) 8.12(2H,d,芳香族のH) 8.13(1H,s,H−8) 参考例2 従来法による2−アルキニルアデノシンの合成: 6−クロロ−2−ヨード−9−(2,3,5−トリ−O−
アセチル−β−D−リボフラノシル)プリン3.23g(6mm
ol)をメタノール性アンモニア(0℃で飽和)30mlに加
え、封管中、60℃で17時間反応させた。反応後、反応液
を冷却したのち減圧下濃縮して残渣を得た。得られた残
渣中には2−ヨードアデノシン以外にもアセトアミド、
塩化アンモニウムなどの副生成物が混在しており、これ
らの副生成物を除去するためにシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム:メタノール=
10〜5:1,v/v)に付して2−ヨードアデノシンの精製を
試みたが、特に2−ヨードアデノシンとアセトアミドの
保持時間は接近しており、この2つの化合物を完全に分
離することはできなかった。
2−ヨードアデノシン 3.93g(10mmol)をジメチル
ホルムアミド−トリエチルアミンの混合溶媒(10:3)13
0mlに溶解させ、ビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウムジクロライド210mg、ヨウ化第一銅120mgを加え、
アルゴン気流下、1−オクチン1.62mg(1.1当量)を加
え、80℃で3時間反応させた。反応等の反応液の色調は
透明感のない黒褐色であった。
反応液を減圧下濃縮して残渣を得た。得られた残渣は
酢酸エチル等のカルボン酸エステル類、ベンゼン等の炭
化水素類には溶解しにくく、本発明において適用される
有機溶媒−水による抽出・分配処理による銅化合物の除
去は適用することができなかった。
そこで、常法通り、硫化水素を通気し、析出する沈殿
(主として硫化銅)を除去し、濃縮後、残渣をシリカゲ
ルクロマトグラフィーに付して2−(1−オクチニル)
アデノシンの精製を試みたが、2−(1−オクチニル)
アデノシンの画分から着色物質を完全に除去することは
できなかった。
II.安定な2−アルキニルアデノシン誘導体およびその
利用: 保存安定性を有する2−アルキニルアデノシン誘導体
は、前記式〔V〕で表わされるものである(以下、「本
発明の誘導体」と称することもある)。式中、R1〜R4
前記で定義のとおりのものであるが、R1〜R3で表わされ
る水酸基の保護基としては、水酸基の保護に通常使用さ
れているものでよく、特に制限されないが、特にアシル
基が好適である。また、R4で表わされるアミノ基の保護
基としては、アミノ基の保護に通常使用されているもの
でよく、特に制限されないが、特にアシル基が好適であ
る。このようなアシル基としては、式〔I〕中のR1〜R3
で例示したものと同一のものが挙げられる。
式〔V〕の化合物のうち、R4が水素原子の場合には塩
の形態であってもよい。そのような塩を具体的に例示す
れば、塩酸塩、硫酸塩などの無機酸またはクエン酸、p
−トルエンスルホン酸などの有機酸との酸付加塩を例示
することができる。
上述の2−アルキニルアデノシン誘導体の保存安定性
については以下の試験例でもって説明する。
試験例1 下記第2表に示す被験化合物を温度40℃、相対湿度75
%で遮光条件下保存した。
3カ月間保存後、HPLCで残存率を測定した。
分析条件 (1)カラム:日立#3056 検 出:270nm 溶 媒:60%アセトニトリル−0.05Mトリエチルア
ンモニウムアセテート緩衝液(TEAA)(pH7.0) (2)カラム:日立#3056 検 出:270nm 溶 媒:95%メタノール−0.05M TEAA(pH7.0) (3)カラム:TSK gel ODS−80TM (東ソー(株)製) 検 出:270nm 溶 媒:50%−アセトニトリル−0.05M TEAA(pH7.0) (4)カラム:TSK gel ODS−80TM 検 出:270nm 溶 媒:40%アセトニトリル−0.05M TEAA(pH7.0) 第2表に示すように、2−アルキニルアデノシンと比
較して本発明の誘導体は極めて安定であり、2−アルキ
ニルアデノシンを保存する形態として利用することがで
きる。
また、本発明の誘導体のうち、R1〜R3がアセチル基で
R4が水素原子で表わされる化合物は保存安定性を有する
ばかりでなく、下記の活性試験の結果からも明らかなよ
うに2−アルキニルアデノシンと同等の血圧降下作用を
有し、医薬としての開発も期待されるものである。
試験例2 SHRの血圧に対する作用(非観血法): 12〜15週令の雄性SHR(1群5匹)に、検体〔2−
(1−オクチニル)アデノシンまたは2−(1−オクチ
ニル)−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−
リボフラノシル)アデニン〕を0.5%CMC(カルボキシメ
チルセルロース)/生理食塩水に懸濁させたものを経口
投与した。SHRの血圧を尾動脈血圧測定装置(ナルコ社
製、PE−300)を用いて投与前、投与1時間後、2時間
後、4時間後および6時間後に測定した。
その結果を第1図に示す。第1図から明らかなよう
に、2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5−トリ−O
−アセチル−β−D−リボフラノシル)アデニンは2−
(1−オクチニル)アデノシンと同等の血圧降下作用を
有するものである。
2−アルキニルアデノシン誘導体の調製法 このような2−アルキニルアデノシン誘導体は6位の
アミノ基、2′位の水酸基、3′位の水酸基または5′
位の水酸基のいずれか1つ以上に、アミノ基に対しては
アミノ基において常用されている保護基を導入し、また
水酸基に対しては該基の保護基として常用されている保
護基を導入することにより調製することができる。たと
えば、R1〜R4で表わされる保護基としてアシル基を有す
る化合物の場合には、下式〔VII〕 〔式中、R6は水素原子またはアミノ基の保護基、R7〜R9
は水素原子または水酸基の保護基を示し、nは前記と同
意義〕で表わされる化合物とR1〜R4で表わされるアシル
基を有するアシル化剤とを反応させることにより調製す
ることができる。
上記式〔VII〕中、R6で表わされるアミノ基の保護基
としてはベンジルオキシカルボニル、フェノキシカルボ
ニル、エトキシカルボニルなどのカルボニル基、トリメ
チルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチル
シリル、第三級ブチルジメチルシリル、第三級ブチルジ
フェニルシリルなどのシリル基が例示される。R7〜R9
表わされる水酸基の保護基としては、上述のシリル基お
よびテトライソプロピルジシロキサニルなどの2つの水
酸基を同時に保護できるシリル基が例示される。
反応に使用するアシル化剤としては、R1〜R4で表わさ
れるアシル基を有する酸のハロゲン化物、酸無水物、混
成酸無水物(たとえば、カルボン酸と2,4,6−トリイソ
プロピルベンゼンスルホニルクロライドまたはジエチル
クロロホスフェートとを反応させて調製したもの)、活
性化エステル体(N−ヒドロキシサクシンイミドエステ
ル、N−ヒドロキシフタルイミドエステルなど)などを
使用することができる。
反応溶媒としては、塩基性溶媒(トリメチルアミン、
トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、ピコ
リン、N−メチルモルホリン、2,6−ルチジン、ジエチ
ルアニリンなど)、エーテル系溶媒(エチルエーテル、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなど)、ハロゲ
ン化炭化水素類(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化
炭素など)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエンな
ど)、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、ホルムアミドなど)、ニトリル類
(アセトニトリルなど)、ジメチルアミノピリジンなど
の単独または混合溶媒を用いることができる。
反応は、化合物〔VII〕1モルに対してアシル化剤1
〜10倍モル使用し、反応溶媒中0〜50℃で1〜20時間反
応させることにより実施することができる。
アシル基がアセチル基および/またはブチリル基であ
る式〔V〕の化合物を例に挙げ、本発明の誘導体を調製
するための具体的な反応スキームを示せば、たとえば下
記の反応スキームを例示することができる。
上記のような反応スキームにより、2−アルキニルア
デノシン(A)から3種類の本発明の誘導体((B)〜
(D))を調製することができる。
また、本発明の誘導体としてアシル基以外の保護基を
導入した化合物の場合には前述の2−アルキニルアデノ
シンの製造法において中間工程で生成する化合物を本発
明の誘導体として取得すればよい。すなわち、前記式
〔I〕化合物にアミノ化剤を反応させて得られる保護基
の未除去状態にあるものを本発明の保存安定性を有する
誘導体として取得することができる。
さらに本発明の誘導体は、下式〔VIII〕 〔式中、Xはヨウ素原子または臭素原子、R1〜R3は前記
と同意義〕で表わされる化合物と下式〔III〕 HC≡C(CH2)nCH3 〔III〕 〔式中、nは前記と同意義〕で表わされるアルキンとを
パラジウム触媒および銅化合物の存在下反応させること
により調製することもできる。なお、この反応は従来法
による2−アルキニルアデノシンの調製の際の条件に準
じて行なえばよい。
本発明の誘導体は前述のように保存安定性に優れてい
る。このため、2−アルキニルアデノシンを保存する場
合には本発明の誘導体の形態に誘導した後、有機化合物
の通常の保存方法に準じて保存すればよい。
保存方法を具体的に例示すれば、たとえば固体状(結
晶状または不定形)の本発明の誘導体をビン、袋、カン
等の適当な容器に入れ、0℃〜室温の温度条件下で保存
すればよい。
容器における本発明の誘導体の封入状態は、開放、密
閉、気密、密封のいずれの状態であってもよい。
また、光および酸素による本発明の誘導体の分解を防
止するために、容器として遮光性の容器(たとえば褐色
ビン)を用い、残存酸素を窒素ガス等の不活性ガスで置
換してもよい。
本発明の誘導体から2−アルキニルアデノシンへの変
換はR1〜R4で表わされる保護基を常法に従って単に除去
すればよい。たとえば保護基としてアシル基を使用した
場合には、本発明の誘導体を加水分解反応に付すことに
より2−アルキニルアデノシンへと容易に変換すること
ができる。
加水分解反応は、メタノール性アンモニア、濃アンモ
ニア水、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシ
ド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどを用いる通
常のアルカリ処理により実施することができる。その際
反応溶媒としては、水またはアルコール(メタノール、
エタノールなど)などを使用することができ、反応条件
としては反応温度0〜80℃、反応時間10分〜5時間の範
囲内から適宜選定しうる。
実施例II−1 2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5−トリ−O−
アセチル−β−D−リボフラノシル)アデニン(化合物
1:n=5、R4=水素原子、R1=R2=R3=アセチル基)の
合成: 2−(1−オクチニル)−9−(β−D−リボフラノ
シル)アデニン0.90g(2.4mmol)をアセトニトリル20ml
に懸濁し、4−ジメチルアミノピリジン25mg、トリエチ
ルアミン1.5mlおよび無水酢酸0.75ml(7.9mmol)を添加
後、30分間室温で攪拌反応させた。反応後、反応液にメ
タノール少量を加え、減圧下にて濃縮乾固し、残渣に酢
酸エチルおよび水を加えて溶解させた後、有機層を分取
した。有機層を飽和重曹水、食塩水、水の順に使用して
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。有機層を濃
縮乾固後、残渣をメタノールから結晶化して2−(1−
オクチニル)−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β
−D−リボフラノシル)アデニンの無色細針状晶1.1g
(収率91%)を得た。
融点 133〜134℃ 赤外線吸収スペクトル(IR:KBr法) 2230cm-1(C≡C) 実施例II−2〜5 本発明の誘導体(化合物2:n=3、R4=水素原子、R1
=R2=R3=アセチル基、化合物3:n=6、R4=水素原
子、R1=R2=R3=アセチル基、化合物4:n=7、R4=水
素原子、R1=R2=R3=アセチル基、化合物5:n=13、R4
=水素原子、R1=R2=R3=アセチル基)の合成: 合成例II−1の2−(1−オクチニル)−9−(β−
D−リボフラノシル)アデニンに代えて2−(1−ヘキ
シル)−9−(β−D−リボフラノシル)アデニン(化
合物2の合成)、2−(1−ノニニル)−9−(β−D
−リボフラノシル)アデニン(化合物3の合成)、2−
(1−デシニル)−9−(β−D−リボフラノシル)ア
デニン(化合物4の合成)および2−(1−ヘキサデシ
ニル)−9−(β−D−リボフラノシル)アデニン(化
合物5の合成)を同モル用いて合成例II−1と同様に反
応させて目的化合物を得た。その結果を第3表に示す。
実施例II−6 2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5−トリ−O−
n−プロピオニル−β−D−リボフラノシル)アデニン
(化合物6:n=5、R4=水素原子、R1=R2=R3=n−プ
ロピオニル基)の合成: 合成例II−1の無水酢酸に代えて無水プロピオン酸を
同モル使用して2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5
−トリ−O−n−プロピオニル−β−D−リボフラノシ
ル)アデニン0.78g(収率60%)を得た。
融点 85〜87℃ IR(KBr)2230cm-1(C≡C) 実施例II−7 2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5−トリ−O−
ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)アデニン(化合
物7:n=5、R4=水素原子、R1=R2=R3=ベンゾイル
基)の合成: 合成例II−1の無水酢酸に代えて無水安息香酸を同モ
ル使用して2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5−ト
リ−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)アデニン1.
14g(収率69%)を得た。
融点 105〜109℃ IR(KBr)2230cm-1(C≡C) 実施例II−8 N6−n−ブチリル−2−(1−オクチニル)−9−
(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラシノ
ル)アデニン(化合物8:n=5、R4=n−ブチリル基、R
1=R2=R3=アセチル基)の合成: 2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5−トリ−O−
アセチル−β−D−リボフラノシル)アデニン(化合物
1)2.5gをピリジン40mlに溶解させ、n−ブチリルクロ
ライド1.6mlを添加して70℃で5時間攪拌反応させた。
放冷後、反応液を濃縮乾固し、残渣を酢酸エチルで抽出
後、飽和重曹水、食塩水の順に使用して洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥させた。濃縮乾固後、析出した結晶を
n−ヘキサンに懸濁後、濾取してN6−n−ブチリル−2
−(1−オクチニル)−9−(2,3,5−トリ−O−アセ
チル−β−D−リボフラノシル)アデニンの淡黄色針状
晶1.6g(収率56%)を得た。
融点 78〜84℃ IR(KBr)2230cm-1(C≡C) 実施例II−9 N6−n−ブチリル−2−(1−オクチニル)−9−
(β−D−リボフラノシル)アデニン(化合物9:n=
5、R4=n−ブチリル基、R1=R2=R3=水素原子)の合
成: N6−n−ブチリル−2−(1−オクチニル)−9−
(2,3,5−トリ−O−アセチル−β−D−リボフラノシ
ル)アデニン(化合物8)1.38gを1,4−ジオキサン50ml
に溶解させ、0.2N水酸化ナトリウム水溶液50mlを添加
後、室温にて25分間攪拌反応させた。6N塩酸で反応液を
中和後、濃縮乾固し、残渣をクロロホルム抽出した。ク
ロロホルム層を食塩水で洗浄後、濃縮し、得られた残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ク
ロロホルム/メタノール=6/1(v/v))で精製後、メタ
ノール−水より結晶化させて、N6−n−ブチリル−2−
(1−オクチニル)−9−(β−D−リボフラノシル)
アデニン0.73g(収率68%)を得た。
融点 122〜123℃ IR(KBr)2230cm-1(C≡C) 実施例II−10〜14 2−(1−アルキニル)−9−(2,3,5−トリ−O−
アセチル−β−D−リボフラノシル)アデニン(n=3,
5,10または13、R4=水素原子、R1=R2=R3=アセチル
基)の合成: 2−ヨード−9−(2,3,5−トリ−O−アセチル−β
−D−リボフラノシル)アデニン1.62g(3.12mmol)、
ヨウ化第一銅38mgおよびビス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウムジクロライド67mg)をジメチルホルムア
ミド32mlに懸濁し、これにトリエチルアミン9mlおよび
アルキン(1.2当量)を加えて90℃で攪拌反応させた。
反応後、反応液を濃縮して得られた残渣をクロロホル
ムに溶解させ、これに硫化水素ガスを1分間通気した。
通気終了後、不溶物を濾去し、クロロホルム層を濃縮
して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール)で精製し
て、2−(1−アルキニル)−9−(2,3,5−トリ−O
−アセチル−β−D−リボフラノシル)アデニンを得
た。
その結果を第4表に示す。
応用例 2−(1−オクチニル)−9−(2,3,5−トリ−O−
アセチル−β−D−リボフラノシル)アデニン8.50gを
メタノール50mlに懸濁させ、これにナトリウムメトキシ
ド87mgを加えて室温で1.5時間攪拌反応させた。
反応後、反応液に酢酸を加えて中和後、濃縮して得ら
れた残渣を含水メタノールより結晶化させて2−(1−
オクチニル)アデノシンの無色針状晶5.84g(収率92.1
%)を得た。
産業上の利用可能性 本発明は、従来の2−アルキニルアデノシンの製造上
および保存上の問題点を解 決したものであり、特に、
2−アルキニルアデノシンを製造するのに有用な新規合
成中間体の開発、その合成中間体を利用した2−アルキ
ニルアデノシンの新規な製造法の確立、および保存安定
性の優れた2−アルキニルアデノシン誘導体の開発、並
びに該誘導体を利用した2−アルキニルアデノシンの保
存方法を確立したものである。よって、本発明は2−ア
ルキニルアデノシンの医薬としての開発に多大に貢献し
うるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 彰 北海道札幌市北区北23条西13丁目 文部 省用地南新川公務員宿舎10―501号 (72)発明者 上田 亨 北海道札幌市中央区円山西町8丁目6番 27号 (72)発明者 古城 健太郎 福島県福島市飯坂町湯野田中1番地 ト ーアエイヨー株式会社研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07H 19/16 - 19/19 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式〔I〕 〔式中、R1〜R3は水素原子または保護基、Yはアリール
    スルホニルオキシ基または塩素原子、nは1〜15の整数
    を示す〕で表わされる2−アルキニルプリンリボフラノ
    シド誘導体。
  2. 【請求項2】Yが塩素原子である、請求項1記載の2−
    アルキニルプリンリボフラノシド誘導体。
  3. 【請求項3】Yが塩素原子、R1〜R3がアシル基である、
    請求項1記載の2−アルキニルプリンリボフラノシド誘
    導体。
  4. 【請求項4】式〔II〕 〔式中、R1〜R3は水素原子または保護基、Xは臭素原子
    またはヨウ素原子、Yはアリールスルホニルオキシ基ま
    たは塩素原子を示す〕で表わされる化合物を反応溶媒
    中、パラジウム触媒存在下、式〔III〕 HC≡C(CH2)nCH3 〔III〕 〔式中、nは1〜15の整数を示す〕で表わされるアルキ
    ンと反応させて式〔I〕 〔式中、Y、R1〜R3およびnは前記と同意義〕で表わさ
    れる2−アルキニルプリンリボフラノシド誘導体を得る
    ことを特徴とする2−アルキニルプリンリボフラノシド
    誘導体の製造法。
  5. 【請求項5】Yが塩素原子である、請求項4記載の2−
    アルキニルプリンリボフラノシド誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】反応をパラジウム触媒および微量の銅化合
    物の存在下で行なう、請求項4記載の2−アルキニルプ
    リンリボフラノシド誘導体の製造法。
  7. 【請求項7】反応をパラジウム触媒および微量の銅化合
    物の存在下で行ない、ただし、銅化合物は式〔II〕化合
    物1モルに対して0.02倍モル以下の量で使用する、請求
    項4記載の2−アルキニルプリンリボフラノシド誘導体
    の製造法。
  8. 【請求項8】式〔I〕 〔式中、R1〜R3は水素原子または保護基、Yはアリール
    スルホニルオキシ基または塩素原子、nは1〜15の整数
    を示す〕で表わされる2−アルキニルプリンリボフラノ
    シド誘導体をアミノ化剤と反応させ、次いで保護基を除
    去するか、またはアミノ化剤との反応と同時に保護基を
    除去して式〔IV〕 〔式中、nは前記と同意義〕で表わされる2−アルキニ
    ルアデノシンを得ることを特徴とする2−アルキニルア
    デノシンの製造法。
  9. 【請求項9】Yが塩素原子である、請求項8記載の2−
    アルキニルアデノシンの製造法。
  10. 【請求項10】式〔II〕 〔式中、R1〜R3は水素原子または保護基、Xは臭素原子
    またはヨウ素原子、Yはアリールスルホニルオキシ基ま
    たは塩素原子を示す〕で表わされる化合物を反応溶媒
    中、パラジウム触媒存在下、式〔III〕 HC≡C(CH2)nCH3 〔III〕 〔式中、nは1〜15の整数を示す〕で表わされるアルキ
    ンと反応させて式〔I〕 〔式中、Y、R1〜R3およびnは前記と同意義〕で表わさ
    れる2−アルキニルプリンリボフラノシド誘導体を得、
    該2−アルキニルプリンリボフラノシド誘導体とアミノ
    化剤と反応させ、次いで保護基を除去するか、またはア
    ミノ化剤との反応と同時に保護基を除去して式〔IV〕 〔式中、nは前記と同意義〕で表わされる2−アルキニ
    ルアデノシンを得ることを特徴とする2−アルキニルア
    デノシンの製造法。
  11. 【請求項11】Yが塩素原子である、請求項10記載の2
    −アルキニルアデノシンの製造法。
  12. 【請求項12】式〔II〕化合物と式〔III〕化合物との
    反応をパラジウム触媒および微量の銅化合物の存在下で
    行なう、請求項10記載の2−アルキニルアデノシンの製
    造法。
  13. 【請求項13】式〔II〕化合物と式〔III〕化合物との
    反応をパラジウム触媒および微量の銅化合物の存在下で
    行ない、ただし、銅化合物は式〔II〕化合物1モルに対
    して0.02倍モル以下の量で使用する、請求項10記載の2
    −アルキニルアデノシンの製造法。
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