JP3053504B2 - ガス分析装置 - Google Patents

ガス分析装置

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JP3053504B2
JP3053504B2 JP5087246A JP8724693A JP3053504B2 JP 3053504 B2 JP3053504 B2 JP 3053504B2 JP 5087246 A JP5087246 A JP 5087246A JP 8724693 A JP8724693 A JP 8724693A JP 3053504 B2 JP3053504 B2 JP 3053504B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2種類以上のガス及び
/又は液化ガス中の不純物量を分析する高精度のガス分
析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体工業に使用される各種のガスは、
ppmオーダー、場合によってppbオーダーの不純物
しか含まない非常に高純度のガスが要求される。したが
ってこれらのガスを分析する分析装置も、他から汚染さ
れない状態で分析でき、しかも製品ガス供給源に他のガ
スが逆流しない装置が望まれているが、高精度の分析を
可能とし、製品ガス供給源の汚染を防止する装置を得る
ことは中々困難であった。
【0003】このような従来から用いられている分析装
置の一例として、ガス及び/又は液化ガスの供給源であ
る4基の貯槽に常時接続されている製品ガス管路、及び
例えば液化ガス輸送用タンクローリーから試料採取され
た液化ガスの容器と随時接続されるサンプリングガス管
路から供給されるガス中の不純物を分析するガスクロマ
トグラフィー分析装置(以下、単に分析装置と称す
る。)について図2を参照しながら説明する。
【0004】製品ガス管路の1a〜1dは、それぞれ図
示しない液化酸素貯槽、液化窒素貯槽、液化アルゴン貯
槽、酸素ガス貯槽のサンプリング弁と常時接続され、各
槽から常時抜き取られる微量のガス又は液化ガス(抜き
取り後、気化させて常温のガスとする)を分析装置の方
へ送給する。サンプリングガス管路1eは、タンクロー
リーからサンプリング装置に抜き取られた液化ガスを気
化させ、常温のガスとした後にこれと接続させ、同じく
分析装置の方へ送給する。
【0005】製品ガス管路1a〜1d内を流れるがガス
は、電磁弁4a〜4dが閉じられているときはパージ弁
3a〜3dから大気中に放出され、各管路内は分析すべ
きガスで常に掃気されるように、ストップ弁2a〜2d
は緊急停止時以外は開かれたままである。しかしながら
サンプリングガス管路1eのストップ弁2eは、この管
路がサンプリングガス容器に接続されたときにのみ開か
れる。したがってストップ弁として電磁弁を用いるのが
便利である。
【0006】どれか一つのガス、例えば液化酸素の不純
物を測定しようとするときは、パージ弁3aを閉じて電
磁弁4aを開き、製品ガス管路1a内を流れている、気
化後に常温とされた酸素ガスを、集合管5を経て供給管
路6に送り、圧力調整器7で所定圧力に調整した後、分
配管5′を経て分析ガス管路9a〜9dに供給する。
【0007】各分析計8a〜8dは、図示の実施例では
8aがCO・CO2 分析計、8bがHe・Ne・H2
析計、8cがAr・N2 分析計、8dが全炭化水素分析
計であるが、各分析計へ分析すべきガスを送給する分析
ガス管路9a〜9dに介挿された電磁弁11a〜11d
はまだ閉じられている。そのため電磁弁4b〜4eより
下流と電磁弁11a〜11dより上流の全管路は酸素ガ
スで満たされ、分配管5′の両端部に設けられたパージ
弁10a,10bを開くことによって管路5,6,
5′,9a〜9d内が掃気されるので、間欠掃気後にパ
ージ弁10a,10bを閉じて電磁弁11a〜11dを
開けば、製品ガス管路1aから導入された分析すべき酸
素ガスが、各分析計8a〜8dに送られるのである。
【0008】しかしながらこのような分析装置では、以
前の分析のために送給された他のガスが電磁弁4a〜4
eの下流の管路内、特に電磁弁4a〜4eと集合管5と
の間に管路1a〜1e内に残存し、正確な分析をするこ
とができない。また分析のために、どれか1本の管路の
電磁弁を開いてその管路内を流れるガスを分析装置の方
へ送る場合、そのガスが他の管路内へ逆流し、各電磁弁
が閉じられているにもかかわらずそれを漏れ通って、最
終的には製品ガス供給源であるガス貯槽、液化ガス貯槽
内にまで達して、収容されたガス、液化ガスの純度を低
下させるおそれがある。このようなガスの逆流は、管路
内を流れるガスの圧力に差がある場合に一層生じやす
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の分析装置の欠点を除去し、他のガスの混入によ
る純度低下なしに、2種類以上のガス及び/又は液化ガ
ス中に含まれる不純物質をできる限り正確に分析し、か
つ分析すべきガスの他の管路への逆流が、その管路の供
給源に収容されたガス及び/又は液化ガスにまで達する
ことのないガス分析装置を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのため本発明による装
置は、2種類以上のガス及び/又は液化ガス供給源とそ
れぞれ常時接続された2本以上の製品ガス管路、試料採
取されたガス又は液化ガスの容器と随時接続されるサン
プリングガス管路、該両ガス管路を1本の供給管路に接
続する集合管、圧力調整器を備えた前記供給管路、該供
給管路を2本以上の分析ガス管路に接続する、パージ弁
を備えた分配管、電磁弁をそれぞれ備えた前記分析ガス
管路、及び該分析ガス管路から分析すべきガスを供給さ
れる2種類以上の分析計を有する種類のガス分析装置に
おいて、前記各製品ガス管路には、それぞれ上流側から
ストップ弁、逆止弁、第1三方弁、第2三方弁及び微量
ガスパージ手段を、前記サンプリングガス管路には、上
流側からストップ弁、第1三方弁、第2三方弁及び微量
ガスパージ手段を設けることを特徴としている。
【0011】本発明によるガス分析装置の一実施態様で
は、逆止弁を設けた前記製品ガス管路の、逆止弁の下流
にガス流量計を設けることにより、例えば圧力の高いガ
ス(製品ガス又はサンプリングガス)が圧力の低い製品
ガス管路内に逆流した場合に目視できるし、またガス流
量計における逆流を自動的に検知して警報装置を作動さ
せることもできる。
【0012】
【作用】上記のような本発明によるガス分析装置は、前
記した従来技術による装置と比較すると、まず従来装置
のパージ弁と電磁弁が2個の三方弁に置き換えられ、ど
れか1本の製品ガス管路のガスを分析しようとするとき
は両三方弁を開としてガスを集合管の方へ流すが、それ
以外のとき及びその他の製品ガス管路、サンプリングガ
ス管路の両三方弁は、常にガスが大気中にパージされる
ように閉じられているので、2個の三方弁によって掃気
時とガス分析時のガス流路の切替えが簡単に行われる。
【0013】また例えば相対的に高い圧力のガスが流れ
ているあるガス製品ガス又はサンプリングガス管路か
ら、集合管を経て相対的に低い圧力のガスが流れている
他の製品ガス管路にガスが逆流した場合でも、三方弁は
逆方向からの流れには閉じられおり、しかも2個設けら
れているので、ガス流はここで止められる。もしわずか
のガスが三方弁で漏れたとしてもそのガスは管内より圧
力の低い大気中にパージされ、上流の製品ガス管路内に
侵入することがないように配慮されている。しかしなが
ら二段に設けられた三方弁で漏れた逆流ガスが、大気中
に完全にパージされずに万一その上流の製品ガス管路に
侵入した場合を想定して、その逆流ガスが製品ガス供給
源に達しないように、本発明によるガス分析装置では、
第1三方弁より上流、ストップ弁より下流に逆止弁を設
けて、相対的に低い圧力のガスが流れる製品ガス管路に
相対的に高い圧力のガスが逆流して、製品ガス供給源に
まで到達することがないように万全の対策をとってい
る。
【0014】逆流防止と、前の分析に用いて集合管の前
後の管路に残留したガスのパージのために、本発明によ
るガス分析装置では、各ガス管路の第2三方弁より下流
に微量ガスパージ手段を設けている。これにより、分析
すべきガスのガス管路の両三方弁が開かれると、集合管
の前後の管路に残留していたガスは分析すべきガスとと
もにパージされ、これらの管路が掃気される。ガスパー
ジ手段としては、例えばこれらの管路より小さい直径で
ガス流に対する抵抗体を内部に挿入した管部材を支管と
して分岐させたものを用いることができる。
【0015】
【実施例】図1は、図2と同じように液化酸素、液化窒
素、液化アルゴン、酸素ガス及び液化ガスタンクローリ
ーに収容された液化ガス中の不純物量を分析する本発明
によるガス分析装置の一実施態様を示した図である。図
1においては、図2に示された構成要素と同一の構成要
素には同一の符号を付してある。
【0016】製品ガス管路1a〜1dは、それぞれ製品
ガス供給源である液化酸素貯槽、液化窒素貯槽、液化ア
ルゴン貯槽、酸素ガス貯槽に常時接続され、サンプリン
グガス管路1eは、タンクローリーのサンプリング装置
に随時接続される。他の管路からのガス(製品ガス又は
サンプリングガス)の逆流が供給源に到達するのを防止
するため、製品ガス管路1a〜1dのストップ弁2a〜
2dの下流には逆止弁12a〜12dが設けられてい
る。逆止弁12a〜12dの下流にはガス流量計15a
〜15dが設けられ、他の管路のガスが万一ここまで逆
流した場合にガス流量計においてそれを自動的に検知
し、その信号によって警報装置を作動させ、常時開のス
トップ弁2a〜2dを緊急に閉じることが可能となる。
サンプリングガス管路1eは、製品ガス供給源と接続さ
れていないので、逆止弁、ガス流量計を備えなくてもよ
い。
【0017】製品ガス管路1a〜1d及びサンプリング
ガス管路1eのさらに下流には、それぞれ第1三方弁1
3a〜13e及び第2三方弁14a〜14eが二段に設
けられている。これらの三方弁は当該管路から分析すべ
きガスをさらに下流に供給するとき以外は常に閉じら
れ、管路1a〜1e内に上流から流入するガスは三方弁
13a〜13eで大気中にパージされ、ここで漏れたガ
スはさらに三方弁14a〜14eでパージされて各管路
が掃気される。
【0018】三方弁14a〜14eのさらに下流には、
前記したようなガス流に対する抵抗体を挿入した細径の
管部材からなる微量ガスパージ手段16a〜16eが設
けられ、図示の実施態様では、集合管5と分配管5′と
を接続する供給管路6の圧力調整器7より上流にも、同
様の微量ガスパージ手段17が設けられている。また分
配管5′の両端部にパージ弁10a,10bが設けられ
ていることは図2の従来装置と同様である。
【0019】これにより、例えば製品ガス管路1aを流
れる酸素ガス(液化酸素の気化ガス)を分析しようとし
て三方弁13a,14aを開くと、酸素ガスは、各ガス
管路1a〜1eに介挿された各三方弁14a〜14eよ
り下流で、分析ガス管路9a〜9dに設けられ電磁弁1
1a〜11dまでの各管路を掃気しながらガスパージ手
段16a〜16e,17及びパージ弁10a,10bか
らパージされるので、前の分析の対象となったガスがこ
れらの管路に残存していても、管路1aからのガスを所
定時間流すことによって、従来装置よりも完全に残存ガ
スをパージすることができる。圧力調整器7の下流は圧
力が低いので、パージ弁10a,10bは間欠的に開く
のが効果的である。
【0020】こうして液化ガス貯槽内の液化酸素が気化
したガスと同一純度のガスが、分析ガス管路9a〜9d
の電磁弁11a〜11dより上流までの各管路を満たし
た後にパージ弁10a,10bを閉じ、前記電磁弁11
a〜11dを開いて各分析計8a〜8d(図2の従来装
置と同じ)に分析すべき酸素ガスを供給し、それに含ま
れる不純物量を分析するのである。
【0021】
【発明の効果】本発明のガス分析装置は、上記のような
構成を有し、その構成に伴なう作用を呈するので、次の
ような特有の効果を奏することができる。 1.製品ガス管路及びサンプリングガス管路に三方弁を
設けることにより、従来装置のパージ弁による管路内の
掃気と、電磁弁によるガス流路の開放とを三方弁によっ
て行うことができ、また他のガス管路からのガス逆流に
も電磁弁、パージ弁以上に効果的である。
【0022】2.他のガス管路からの逆流ガスがストッ
プ弁より上流の製品ガス管路に侵入しないように、2個
の三方弁及び逆止弁でこれを阻止し、さらに必要に応じ
てガス流量計を設けることにより、逆流ガスをここで自
動検知して警報装置を作動させ、ストップ弁を閉じるな
どの緊急措置をとることができるので、装置の無人運転
が可能となる。 3.各ガス管路の下流に微量ガスパージ手段を設けるこ
とによって、前の分析に用いられたガスの残留分をパー
ジできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス分析装置の一実施態様のフロ
ーシート。
【図2】従来のガス分析装置の一実施態様のフローシー
ト。
【符号の説明】
1a〜1d 製品ガス管路 1e サンプリングガス管路 2a〜2d ストップ弁 2e,4a〜4e,11a〜11d 電磁弁 5 集合管 5′ 分配管 6 供給管路 7 圧力調整器 8a〜8d 分析計 9a〜9d 分析ガス管路 12a〜12d 逆止弁 13a〜13e,14a〜14e 三方弁 15a〜15d ガス流量計 16a〜16e,17 微量ガスパージ手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−13354(JP,A) 特開 昭54−116294(JP,A) 特開 昭57−86739(JP,A) 実開 平4−81056(JP,U) 実開 昭62−182458(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 30/04 G01N 30/24 G01N 30/38 G01N 30/80

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種類以上のガス及び/又は液化ガス供
    給源とそれぞれ常時接続された2本以上の製品ガス管路
    (1a〜1d)、試料採取されたガス又は液化ガスの容
    器と随時接続されるサンプリングガス管路(1e)、該
    両ガス管路を1本の供給管路(6)に接続する集合管
    (5)、圧力調整器(7)を備えた前記供給管路
    (6)、該供給管路を2本以上の分析ガス管路(9a〜
    9d)に接続する、パージ弁(10a、10b)を備え
    た分配管(5′)、電磁弁(11a〜11d)をそれぞ
    れ備えた前記分析ガス管路(9a〜9d)、及び該分析
    ガス管路から分析すべきガスを供給される2種類以上の
    分析計(8a〜8d)を有する種類のガス分析装置にお
    いて、前記各製品ガス管路(1a〜1d)には、それぞ
    れ上流側からストップ弁(2a〜2d)、逆止弁(12
    a〜12d)、第1三方弁(13a〜13d)、第2三
    方弁(14a〜14d)及び微量ガスパージ手段(16
    a〜16d)を、前記サンプリングガス管路(1e)に
    は、上流側からストップ弁(2e)、第1三方弁(13
    e)、第2三方弁(14e)及び微量ガスパージ手段
    (16e)を設けることを特徴とするガス分析装置。
  2. 【請求項2】 前記製品ガス管路(1a〜1d)の逆止
    弁(12a〜12d)の下流に、ガス流量計(15a〜
    15d)を設けることを特徴とする請求項1記載のガス
    分析装置。
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