JP3053226U - ペット飼育用ケージの扉体ロック装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 扉体ロック装置のケース体背面の溝部内に収
容されるケージ開口部の縁枠部の位置にズレやばらつき
等が生じても、的確に縁枠部を係止し、施錠を確実に行
なうようにする。 【解決手段】 扉体２の一側縁を出入口用のケージ開口
部１に回動自在に枢着し、扉体２の遊端側にはケース体
Ｓを僅かに外方へ突出して取り付ける。ケース体Ｓ背面
において扉体２によるケージ開口部１の閉塞時に該ケー
ジ開口部１の一部を係入する溝部５を設け、該溝部５と
直交して摺動するようケース体Ｓの内部にロック操作体
８を配し、該ロック操作体８を扉体２の遊端側へ常時付
勢するようロック操作体８と扉体２の遊端部との間にバ
ネ体１０を張設する。ロック操作体８には、扉体２閉塞
時での溝部５内に収容したケージ開口部１の一部を一対
の面で挟持して支持する係合手段を設け、ケース体Ｓの
溝部５中央に穿設切除した切欠部１１を介してケース体
Ｓ内部側から溝部５側へ進出できるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として室外または室内で飼育される犬、猫、鳥、ハムスター等の 小動物ペット類を収容するためのペット飼育用ケージの扉体ロック装置に関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ペット飼育用ケージの扉体ロック装置としては、例えば、実公平７−２ ４０４４号公報に開示されているように、基板の一端に設けた手掛け部と、基板 の他端面に設けたばね掛け片と、基板の略中央面に設けた手掛け部側へ向けて鈎 溝を有するフック状の一対の鈎片と、該一対の鈎片の間においてケース体に突設 した固定突起を挿通させるための長孔とを設けた施解錠操作体を備え、該施解錠 操作体のばね掛け片と、施解錠操作体の長孔から挿通させた固定突起との間に引 張ばねを介在張架させることにより施解錠操作体のフック状の一対の鈎片をケー ス体背面に設けた溝部側へ常時付勢させるようにしてあり、一旦手掛け部をばね の付勢力に抗して押し込み、溝部からケース体内部へ鈎片を退避させてから正面 板の開口の縁杆をケース体背面の溝部に収納させた状態で、手掛け部を解放すれ ば施解錠操作体の鈎片の鈎溝により縁杆がフック状に係止されることで正面板と 扉との施錠が行なわれる構成となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この様な従来の技術では、ケース体背面の溝部内に収容された 正面板の開口の縁杆が施解錠操作体の鈎片の鈎溝によってフック状に係止される ため、溝部内での縁杆の位置付けをガタ付かずに正確に設定しなければならなか った。即ち、従来の扉体ロック装置では、例えば、溝部内での縁杆の位置がばら ついている場合に、的確に縁杆を鈎溝によって係止させることができなくなって しまい、施錠が確実に行なわれなくなってしまう等の問題点を有していたのであ る。特に、従来の扉体ロック装置では、金網パネルの金属線材を施錠の構成要素 として採用しているので、どうしても線材の位置にズレが生じ易く、そのため扉 体の開閉がスムーズに行なえないという欠点があった。

【０００４】 そこで本考案は、叙上のような従来存した問題点に鑑み創案されたもので、ケ ース体背面の溝部内に収容される施錠の構成要素としての金網パネルの縁杆の線 材の位置にズレやばらつき等が生じても、的確に縁杆を係止させることができ、 施錠が確実に行なえるようにしたペット飼育用ケージの扉体ロック装置を提供す ることを目的としたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案にあっては、一側縁を回動自在に枢着してペット出入口用の ケージ開口部１を開閉させる扉体２と、該扉体２の遊端側に端部を僅かに外方へ 突出させたケース体Ｓと、該ケース体Ｓ背面において扉体２によるケージ開口部 １の閉塞時に該ケージ開口部１の一部を係入させる溝部５と、該溝部５と直交し て摺動するようケース体Ｓの内部に設けられたロック操作体８と、該ロック操作 体８を扉体２の遊端側へ常時付勢するようロック操作体８と扉体２の遊端部との 間に張設させたバネ体１０とを備え、前記ロック操作体８には、ケース体Ｓの溝 部５中央に穿設切除した切欠部１１を介してケース体Ｓ内部から溝部５内へ進出 させるようにして、扉体２閉塞時での溝部５内に係入されたケージ開口部１の一 部を一対の面で挟持させて支持するようにした係合手段を備えたことで、上述し た課題を解決した。 また、ペット飼育用ケージＰを形成する金網パネルに設けたペット出入口用の ケージ開口部１の縁枠部１Ａに、外枠２Ａの一側縁を回動自在に枢着してケージ 開口部１を開閉させる扉体２と、該扉体２の遊端側外枠部２Ａに端部を僅かに外 方へ突出させ、前記扉体２を正面ケース３と背面ケース４の間に挟持させて互い に固着したケース体Ｓと、背面ケース４において扉体２の遊端側外枠部２Ａより 突出した端部に設けられ、扉体２によるケージ開口部１の閉塞時に該ケージ開口 部１の縁枠部１Ａを係入させる溝部５と、ケース体Ｓの内部に設けられ、背面ケ ース４と正面ケース３との間を溝部５と直交して摺動し、前記正面ケース３の壁 面略中央に設けた窓部６から突出させた操作用把持部７を備えたロック操作体８ と、該ロック操作体８を扉体２の遊端側外枠部２Ａ側へ付勢するようロック操作 体８のバネ掛け部９と扉体２の遊端側外枠部２Ａとの間に張設させたバネ体１０ とを備えたペット飼育用ケージＰの扉体ロック装置であって、前記ロック操作体 ８には、その先端側において扉体２の遊端側外枠部２Ａを側方から抱き込むよう に形成し、且つ背面ケース４の溝部５中央に穿設切除した切欠部１１を介してケ ース体Ｓ内部から溝部５側へ臨ませるようにして、閉塞時での溝部５内に係入さ れたケージ開口部１の縁枠部１Ａを前後一対の面で支持するようにした二又舌片 状の係止片部１２Ａ，１２Ｂによる係合手段を備えたことで、同じく上述した課 題を解決した。 そして、前記ロック操作体８の背面ケース４に対向する背面側には少なくとも 一対の支持案内用の支持突起部１３を有し、該支持突起部１３を背面ケース４内 面に形成した溝条部１４内に摺動自在に係合させることで摺動するロック操作体 ８の背面側を案内支持したことで、同じく上述した課題を解決した。 さらに、前記ロック操作体８の操作用把持部７を突出させた正面ケース３の窓 部６には、その周縁部を内側へ向けて突出させて支持枠部１５を形成し、該支持 枠部１５を介して摺動するロック操作体８の前面側を案内支持したことで、同じ く上述した課題を解決した。

【０００６】 本考案に係るペット飼育用ケージＰの扉体ロック装置にあっては、二又舌片状 の係止片部１２Ａ，１２Ｂによる係合手段は、ケース体Ｓの溝部５内に収容され るケージ開口部１の縁枠部１Ａの位置にズレやばらつき等が生じても、二又舌片 状の係止片部１２Ａ，１２Ｂにより、平面内にて的確に縁枠部１Ａを捕捉させこ れをしっかりと係止させる。しかも、扉体２の開閉時にはロック操作体８の操作 用把持部７を片手で操作することで、切欠部１１を介しての溝部５からの係止片 部１２Ａ，１２Ｂの進退を容易に行なわせる。さらに、溝条部１４内に摺動自在 に係合させたロック操作体８の支持突起部１３と、正面ケース３の窓部６に設け たロック操作体８の前面側を案内支持させる支持枠部１５とにより、ケース体Ｓ 内でのロック操作体８の摺動をスムーズなものとさせる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。本考案に係るペット飼 育用ケージＰの扉体ロック装置は、図１に示すように、ペット飼育用ケージＰを 形成する金網パネルに設けたペット出入口用のケージ開口部１の縁枠部１Ａに、 外枠部２Ａの一側縁を回動自在に枢着してケージ開口部１を開閉させるように扉 体２が設けられている。そして、この扉体２の遊端側外枠部２Ａに端部を僅かに 外方へ突出させるようにして、前記扉体２を合成樹脂製の正面ケース３と合成樹 脂製の背面ケース４との間に挟持させて両ケース３、４を互いに固着してケース 体Ｓを構成している。このケース体Ｓを構成する背面ケース４においては、扉体 ２の遊端側外枠部２Ａより突出した端部に溝部５を設けて、扉体２によるケージ 開口部１の閉塞時に該ケージ開口部１の縁枠部１Ａを係入させるものとしてある 。そしてケース体Ｓの内部には、背面ケース４と正面ケース３との間を溝部５と 直交して摺動し、前記正面ケース３の壁面略中央に設けた窓部６に突出した操作 用把持部７を備えた合成樹脂製のロック操作体８を配してある。さらに、ロック 操作体８のバネ掛け部９と、後述するロック操作体８の係止片部１２Ａ，１２Ｂ 相互に跨がって穿設したＵ字型の長孔２０によって露見された扉体２の遊端側外 枠部２Ａとの間にバネ体１０を張設させることにより、ロック操作体８を扉体２ の遊端側へ常時付勢させてある。そして、前記ロック操作体８には、その先端側 において扉体２の遊端側外枠部２Ａを側方から抱き込むように断面Ｕ字型で幅広 な二又舌片状の係止片部１２Ａ，１２Ｂを備え、且つ背面ケース４の溝部５中央 に穿設切除した縦長の切欠部１１を介してケース体Ｓ内部から溝部５側へ臨ませ るようにしてあり、図４に示すように、扉体２の閉塞時での溝部５内に収容され たペット出入口用のケージ開口部１の縁枠部１Ａを前後一対の係止片部１２Ａ， １２Ｂの面で支持するようにしてある。尚、前記正面ケース３には窓部６に隣接 させて手掛け部１６が操作用把持部７と並行して形成されている。

【０００８】 そして、図２に示すように、前記ロック操作体８の背面ケース４に対向する背 面側には上下に一対にして支持案内用の支持突起部１３を突設し、該支持突起部 １３を背面ケース４内面に上下に一対にして形成した溝条部１４内に摺動自在に 係合させてあり、摺動するロック操作体８の背面側を案内支持してある。さらに 、図３、図４に示すように、前記ロック操作体８の操作用把持部７を突出させた 正面ケース３の窓部６には、その周縁部を内側へ向けて段部状に突出させて支持 枠部１５を形成してあり、該支持枠部１５を介して摺動するロック操作体８の前 面側を案内支持してある。

【０００９】 尚、この扉体ロック装置は、ペット飼育用ケージを形成する金網パネル以外の 扉体を構成する部材にも応用することも勿論可能である。

【００１０】 次に、本考案の実施の形態における組付け手順と使用方法の一例を説明する。 例えば、図２に示すように、扉体２の遊端側外枠部２Ａをロック操作体８の二又 舌片状の係止片部１２Ａ，１２Ｂの間に係入させ、バネ掛け部９と、長孔２０に よって露見された扉体２の遊端側外枠部２Ａとの間にバネ体１０を張架させる。 次いで、ロック操作体８を正面ケース３と背面ケース４とにより挟んで両ケース ３、４を互いに固着する。このとき、ロック操作体８の支持突起部１３は背面ケ ース４の溝条部１４内に係合されると共に、正面ケース３の窓部６からロック操 作体８の操作用把持部７が突出し、正面ケース３の窓部６の支持枠部１５を介し てロック操作体８の前面側が支持された状態となる。そして、扉体２によるケー ジ開口部１の閉塞時には、図４に示すように、手掛け部１６と操作用把持部７と を片手指で挟んで潰圧させるとにより、一旦はロック操作体８の係止片部１２Ａ ，１２Ｂを溝部５からケース体Ｓ内へ退避させておき（図４ｂ参照）、扉体２を 閉じてケージ開口部１の縁枠部１Ａを背面ケース４の溝部５内に係入させた後、 手掛け部１６と操作用把持部７とを解放すれば、ロック操作体８は元位置に復帰 して係止片部１２Ａ，１２Ｂが溝部５内に進出されて縁枠部１Ａは前後一対の係 止片部１２Ａ，１２Ｂの面で支持されるのである（図４ａ参照）。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成されており、特にケース体Ｓ背面の溝部５内に収容 される施錠の構成要素としてのケージ開口部１の縁枠部１Ａの位置にズレやばら つき等が生じても、的確に縁枠部１Ａを係止させることができ、施錠を確実に行 なうことができる。しかも、構造が単純化されているので扉体ロック装置の扉体 ２への装着が簡単である。

【００１２】 すなわち、二又舌片状の係止片部１２Ａ，１２Ｂによる係合手段を構成したの で、ケース体Ｓの溝部５内に収容されるケージ開口部１の縁枠部１Ａの位置にズ レやばらつき等が生じても、二又舌片状の係止片部１２Ａ，１２Ｂにより、平面 内にて的確に縁枠部１Ａを捕捉させこれをしっかりと係止させるのである。そし て、扉体２に取り付けたケース体Ｓの二又舌片状の係止片部１２Ａ，１２Ｂによ り、ケージ開口部１の縁枠部１Ａをしっかりと係止させるため、ケージ内のペッ トが扉体２にぶつかった場合でも、扉体２の施錠がはずれるような事態は全く生 じない。

【００１３】 しかも、扉体２の開閉時にはロック操作体８の操作用把持部７を片手で操作す ることで、切欠部１１を介しての溝部５からの係止片部１２Ａ，１２Ｂの進退を 容易に行なえる。さらに、溝条部１４内に摺動自在に係合させたロック操作体８ の支持突起部１３と、正面ケース３の窓部６に設けたロック操作体８の前面側を 案内支持させる支持枠部１５とにより、ケース体Ｓ内でのロック操作体８の摺動 をスムーズに行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態を示したペット飼育用ケー
ジの正面図である。

【図２】同じく扉体ロック装置の扉体への装着状態を示
す分解斜視図である。

【図３】同じく施錠後の状態を示す扉体ロック装置周辺
の斜視図である。

【図４】本考案の動作を示した断面図であり、（ａ）は
施錠後の状態、（ｂ）は施錠前の状態を示す。

【符号の説明】

１…ケージ開口部 ２…扉体 ３…正面ケース ４…背面ケース ５…溝部 ６…窓部 ７…操作用把持部 ８…ロック操作
体 ９…バネ掛け部 １０…バネ体 １１…切欠部 １２Ａ，１２Ｂ
…係止片部 １３…支持突起部 １４…溝条部 １５…支持枠部 Ｓ…ケース体 Ｐ…ペット飼育用ケージ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一側縁を回動自在に枢着してペット出入
   口用のケージ開口部を開閉させる扉体と、該扉体の遊端
   側に端部を僅かに外方へ突出させたケース体と、該ケー
   ス体背面において扉体によるケージ開口部の閉塞時に該
   ケージ開口部の一部を係入させる溝部と、該溝部と直交
   して摺動するようケース体の内部に設けられたロック操
   作体と、該ロック操作体を扉体の遊端側へ常時付勢する
   ようロック操作体と扉体の遊端部との間に張設させたバ
   ネ体とを備え、前記ロック操作体には、ケース体の溝部
   中央に穿設切除した切欠部を介してケース体内部から溝
   部内へ進出させるようにして、扉体閉塞時での溝部内に
   係入されたケージ開口部の一部を一対の面で挟持させて
   支持するようにした係合手段を備えたことを特徴とする
   ペット飼育用ケージの扉体ロック装置。
2. 【請求項２】 ペット飼育用ケージを形成する金網パネ
   ルに設けたペット出入口用のケージ開口部の縁枠部に、
   外枠の一側縁を回動自在に枢着してケージ開口部を開閉
   させる扉体と、該扉体の遊端側外枠部に端部を僅かに外
   方へ突出させ、前記扉体を正面ケースと背面ケースの間
   に挟持させて互いに固着したケース体と、背面ケースに
   おいて扉体の遊端側外枠部より突出した端部に設けら
   れ、扉体によるケージ開口部の閉塞時に該ケージ開口部
   の縁枠部を係入させる溝部と、ケース体の内部に設けら
   れ、背面ケースと正面ケースとの間を溝部と直交して摺
   動し、前記正面ケースの壁面略中央に設けた窓部から突
   出させた操作用把持部を備えたロック操作体と、該ロッ
   ク操作体を扉体の遊端側外枠部側へ付勢するようロック
   操作体のバネ掛け部と扉体の遊端側外枠部との間に張設
   させたバネ体とを備えたペット飼育用ケージの扉体ロッ
   ク装置であって、前記ロック操作体には、その先端側に
   おいて扉体の遊端側外枠部を側方から抱き込むように形
   成し、且つ背面ケースの溝部中央に穿設切除した切欠部
   を介してケース体内部から溝部側へ臨ませるようにし
   て、閉塞時での溝部内に係入されたケージ開口部の縁枠
   部を前後一対の面で支持するようにした二又舌片状の係
   止片部による係合手段を備えたことを特徴とするペット
   飼育用ケージの扉体ロック装置。
3. 【請求項３】 前記ロック操作体の背面ケースに対向す
   る背面側には少なくとも一対の支持案内用の支持突起部
   を有し、該支持突起部を背面ケース内面に形成した溝条
   部内に摺動自在に係合させることで摺動するロック操作
   体の背面側を案内支持したことを特徴とする請求項２記
   載のペット飼育用ケージの扉体ロック装置。
4. 【請求項４】 前記ロック操作体の操作用把持部を突出
   させた正面ケースの窓部には、その周縁部を内側へ向け
   て突出させて支持枠部を形成し、該支持枠部を介して摺
   動するロック操作体の前面側を案内支持したことを特徴
   とする請求項２または３記載のペット飼育用ケージの扉
   体ロック装置。