JP3051740B1 - 木工用鉋盤の加工物送り装置 - Google Patents

木工用鉋盤の加工物送り装置

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JP3051740B1
JP3051740B1 JP11218583A JP21858399A JP3051740B1 JP 3051740 B1 JP3051740 B1 JP 3051740B1 JP 11218583 A JP11218583 A JP 11218583A JP 21858399 A JP21858399 A JP 21858399A JP 3051740 B1 JP3051740 B1 JP 3051740B1
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Abstract

【要約】 【課題】 加工物を曲面状に形成する等の複雑な形状に
加工することができるようにして、木工用鉋盤の加工の
自由度の向上を図る。 【解決手段】 複数設けられたローラ14の列が一対並
設されたベース10と、ベース10を加工物Wの摺動方
向Pに往復動可能かつ上方に浮動可能になるようにベー
ス10のローラ14を支持する一対のレール20と、摺
動方向Pに対向し、加工物Wが臨み得る間隔を有して離
間し上記ベース10に立設される一対の立設部材30
と、一対の立設部材30に夫々上下動可能に設けられる
可動盤40と、可動盤40に設けられ加工物Wに係合し
て加工物Wを保持する保持部材50と、保持部材50を
摺動方向Pに直角でテーブルT面方向に沿う直角軸X回
りに可動盤40に対して回動可能に支持する支持機構6
0と、保持部材50に加工物Wを保持させた状態でのベ
ース10の浮動時にベース10を往復動可能にガイドす
るガイド機構100とを設けて、可動盤40と支持機構
60とで加工物Wの保持位置に傾斜を与え、切削して得
られる加工形状にバリエーションを与えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木材の表面を加工
する木工用鉋盤に取付けられて、加工物の加工の自由度
を向上させる木工用鉋盤の加工物送り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、図8に示すように、木材の表面
を加工する装置として、木工用鉋盤Hが知られている。
これは、主に加工物Wの面の仕上げ処理を行なうもので
あり、基台上に設けられ加工物Wが摺動する摺動面を有
したテーブルTと、テーブルTから露出する切削刃C1
を有した切削部Cとを備えている。そして、加工物Wを
加工するときは、テーブルTの長手方向の側面がわに設
けたガイド板Gに加工物Wを押し当てながら人手で送
り、加工物Wの表面を切削部Cの切削刃C1で切削する
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この木工用
鉋盤Hにあっては、主に柱や板材の加工物Wの平面加工
をすることが主目的の専用機であり、加工物Wをガイド
板Gに沿ってテーブル面T上で摺動させるだけなので、
加工物Wの角度を変えたり、加工物Wを回転させて、例
えば、加工物Wを曲面状に形成する等の複雑な形状に加
工することが機構的に非常に難しくほとんどできないこ
とから、汎用性に劣っているという問題があった。ま
た、加工物Wを曲面状に形成する等の複雑な形状に加工
するには、専用機を用いれば可能であるが、この加工機
は価格が高いという事情もある。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、機構を簡易にしかつ既存の木工用鉋盤に容
易に取付け可能にして専用機を用いなくても加工物を曲
面状に形成する等の複雑な形状に加工することができる
ようにして、木工用鉋盤の加工の自由度の向上を図った
木工用鉋盤の加工物送り装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るための本発明の技術的手段は、加工物が摺動する摺動
面を有したテーブルと、該テーブルから露出する切削刃
を有した切削部とを備えた木工用鉋盤の当該テーブルに
設置され上記加工物を送って上記摺動面を摺動させる木
工用鉋盤の加工物送り装置において、下側に加工物の摺
動方向に沿って複数設けられたローラの列が一対並設さ
れたベースと、該ベースを加工物の摺動方向に往復動可
能かつ上方に浮動可能になるように該ベースのローラを
支持する一対のレールと、上記摺動方向に対向し、加工
物が臨み得る間隔を有して離間し上記ベースに立設され
る一対の立設部材と、該一対の立設部材に夫々上下動可
能に設けられる可動盤と、該可動盤に設けられ上記加工
物に係合して加工物を保持する保持部材と、該保持部材
を上記摺動方向に直角でテーブル面方向に沿う直角軸回
りに上記可動盤に対して回動可能に支持する支持機構
と、上記保持部材に加工物を保持させた状態でのベース
の浮動時に該ベースを往復動可能にガイドするガイド機
構とを備えて構成した。これにより、加工物の切削を行
なうときは、先ず、加工物を一対の立設部材間に臨ま
せ、保持部材で保持する。次に、左右の可動盤を立設部
材に対して適宜に上下動させて支持機構により保持部材
を適宜に傾斜させ、摺動面に対して加工物に所望の角度
を持たせる。この状態で、ベースをガイド機構によりレ
ールに対して往復動させて加工物をテーブルの摺動面上
に摺動させ、レールにローラが載るまで加工物の自重に
より加工物を切削する。そして、必要に応じて、保持部
材を直角軸回りに回動させて加工物を適宜回転させ摺動
箇所を変更し、上記と同様にベースを往復動させて加工
物を切削する。このようにして、切削された加工物は、
傾斜に応じて摺動箇所を変えることができ、複雑な形状
の加工が可能になる。また、必要に応じ、ガイド機構
を、各レールを夫々支持する長尺の一対のベースガイド
部材を設け、可動盤を該可動盤の両側面がベースガイド
部材の内側面に対向して該ベースガイド部材にガイドさ
れるように上記レールより下側に突設した構成としてい
る。これにより、ベースは可動盤の両該側面下部とベー
スガイド部材の内側面とが近接あるいは接しているため
移動方向が決められる。
【0006】更に、必要に応じ、上記可動盤の上下位置
を位置決めする上下位置決め機構を設けた構成としてい
る。これにより、各可動盤の上下位置を容易に定めら
れ、支持機構を介して可動盤が回動し、摺動面に対して
加工物は所望に傾斜される。更にまた、必要に応じ、上
記保持部材を上記直角軸に直交する直交軸回りに回動さ
せる回動機構を備えた構成としている。これにより、加
工物は、直交軸回りに所定の角度回転され摺動箇所を変
更される。例えば、角柱の加工物を全長に亘って順次所
望の角度で回転させながら切削部に摺動させれば、可動
盤の上下位置に応じて側面が略曲面である略円柱状や略
円錐状等の複雑な形状の加工をすることができる。ま
た、必要に応じ、上記保持部材を上記直角軸に直交する
直交軸方向に進退動可能に支持する進退機構を設けた構
成としている。これにより、加工物は、加工物の長さに
応じて保持部材を直交軸に沿って進退させて保持部材に
係合保持される。また、必要に応じ、上記保持部材を、
上記加工物に差し込まれる加工軸と、該加工軸の周囲に
設けられ加工物の端部に食い込む爪とを備えた構成とし
ている。これにより、加工物は、加工軸に差し込まれ爪
に食い込まれて強固に係合保持される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物送り装置を説明
する。尚、上記と同様のものには同一の符号を付して説
明する。図1に示すように、実施の形態に係る加工物送
り装置Sが設けられる木工用鉋盤Hは、基台上に設けら
れ加工物Wが摺動する摺動面を有した矩形状のテーブル
Tと、テーブルTから露出する切削刃C1を有した切削
部Cとを備えている。実施の形態に係る加工物送り装置
Sは、木工用鉋盤HのテーブルTに設置され、加工物W
を送って加工物Wを摺動面に摺動させる。ここで、加工
物Wとは、木材一般を意味している。図1乃至図5に示
すように、実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物送り装
置Sは、下側に加工物Wの摺動方向Pに沿って複数設け
られたローラ14の列が一対並設されたベース10と、
ベース10を加工物Wの摺動方向Pに往復動可能かつ上
方に浮動可能になるようにベース10のローラ14を支
持する一対のレール20と、上記摺動方向Pに対向し、
加工物Wが臨み得る間隔を有して離間しベース10に立
設される一対の立設部材30と、一対の立設部材30に
夫々上下動可能に設けられる可動盤40と、可動盤40
に設けられ加工物Wに係合して加工物Wを保持する保持
部材50と、保持部材50を摺動方向Pに直角でテーブ
ルT面方向に沿う直角軸X回りに可動盤40に対して回
動可能に支持する支持機構60と、保持部材50に加工
物Wを保持させた状態でのベース10の浮動時にベース
10を往復動可能にガイドするガイド機構100とを備
えて構成される。
【0008】詳しくは、ベース10は、加工物Wである
木材を支持可能な材質からなる3本の角柱で構成された
平面コ字型のフレーム形状を呈するように形成されてい
る。平行に配置される2本の角柱(以下、ベース本体1
1と記す)は、その間隔が木工用鉋盤HのテーブルTの
横幅とされるように配置され、双方の端部側端12に直
角に1本の角柱13が固定されている。また、ベース本
体11の下面には、レール20上を走行するためのロー
ラ14が各角柱ごとに夫々2個取付けられている。レー
ル20は、加工物Wである木材を保持させたベース10
をローラ14で走行可能な断面凹字型の金属製部材であ
り、4本の角柱で構成された略井型のフレームの長手方
向を形成する2本の平行に配置される同じ長さの長尺の
角柱からなるベースガイド部材21の上面に設けられて
いる。ベースガイド部材21は、その長さがテーブルT
の長手方向の長さ以上で、その間隔がテーブルTの横幅
とされるように配置されている。略井型を形成する他の
2本の平行に配置される同じ長さの角柱からなる支持部
22は、その長さがテーブルTの横幅以上で、その間隔
がテーブルTの長手方向の長さとされるように配置さ
れ、ベースガイド部材21に直交するようにベースガイ
ド部材21の底面に固定されている。略井型を形成する
フレームは、支持部22の内側面22aがテーブルTの
側端面T1に嵌込まれてテーブルTに固定される。
【0009】一対の立設部材30(一方側の立設部材を
第1の立設部材30aとし、他方側の立設部材を第2の
立設部材30bとする)は、夫々加工物Wである木材を
支持可能な材質からなる3本の角柱31,32,33で
構成された平面コ字型のフレーム形状を呈するように形
成されている。平行に配置される2本の角柱31,32
は、その間隔がベース本体11の幅とされるように配置
され、双方の端部側面34に直角に1本の角柱33が接
続されている。第1の立設部材30aは、ベース本体1
1上に立設され、ベース本体11の開放端部上面15に
コ字型面35が開放端16と面一になるように設置され
ている。第2の立設部材30bは、第1の立設部材30
aに対して加工物Wが臨み得る間隔を有して離間したベ
ース本体11の所定の位置にコ字型面が第1の立設部材
30aのコ字型面35と平行に位置するように設置され
ている。更に、第2の立設部材30bは、ベース本体1
1に対して所定ピッチで移動可能になっており、加工物
Wが臨み得る間隔を調整可能にしている。詳しくは、こ
の第2の立設部材30bは、ベース10上を第1の立設
部材30aに対して平行に移動させられた位置におい
て、第2の立設部材30bの両側面下端とベース本体1
1の両側面に長手方向に複数設けられた所望のプレート
固定部39bとの間に取付けプレート39aを掛け渡
し、この取付けプレート39aをボルト締めすることに
よりベース10に固定される。また、これら立設部材3
0の内側垂直面37には、可動盤40を上下にガイドす
るための溝38が形成されている。
【0010】可動盤40は、厚板状体を加工して平面コ
字型に形成され、外側平行側部41には立設部材30に
設けられた溝38に通入する凸部42が設けられた第1
の可動盤40aと、第1の可動盤40aに支持機構60
を介して取付けられた厚板状体の第2の可動盤40bと
から構成される。可動盤40は、第1の可動盤40aの
開放端43が下になり、その空間部44に第2の可動盤
40bが位置するように立設部材30に内包して設置さ
れ、立設部材30の設置位置における上下移動を可能に
している。また、可動盤40には、可動盤40の上下位
置を位置決めする上下位置決め機構70が設けられてい
る。上下位置決め機構70は、一端71にハンドル72
が設けられ他端73に軸孔74が設けられた雄ネジ部7
5と、立設部材30の水平な角柱33の中央に形成さ
れ、雄ネジ部75を貫通する貫通孔76と、貫通孔76
上面に設けられ雄ネジ部75と螺合する雌ネジ部77
と、貫通孔76と同軸上の第1の可動盤40aの上部に
設けられた回転軸78と軸受部79とから構成される。
回転軸78は、一端に球体78aが設けられており、こ
の球体78aが回転可能に軸受部79に設けられ、他端
が軸孔74に固定されている。これにより、雄ネジ部7
5と第1の可動盤40aとが連結され、ハンドル72の
回転動作で雄ネジ部75が雌ネジ部77に上下に螺合す
ることにより、第1の可動盤40aが溝38に沿って上
下に変位する。更に、可動盤40は、可動盤40の両側
面がベースガイド部材21の内側面に対向してベースガ
イド部材21にガイドされるようにレール20より下側
に突設して設けられている。即ち、第1の可動盤40a
の両外側面下部は、ベースガイド部材21の内側面に近
接あるいは接しており、第1の可動盤40aを介してベ
ース10の移動方向を規制している。
【0011】保持部材50は、図4及び図5に示すよう
に、第2の可動盤40bの中央下部の相対する位置に取
付けられている。保持部材50としては、加工物Wの一
端W1に係合し第2の立設部材側30b側に設けられた
第1の保持部材50aと、他端W2に係合し第1の立設
部材30a側に設けられた第2の保持部材50bとがあ
る。各保持部材50a,50bは、共通に加工物Wの一
端W1及び他端W2に形成された円柱状の凹部W3に差
し込まれて一端W1及び他端W2を軸支する加工軸51
と、加工軸51の周囲に設けられ一端W1及び他端W2
に食い込む複数(実施の形態では4つ)の爪52とを備
えている。更に、第1の保持部材50aは、後述の第2
の可動盤40bに設けた進退機構90を介してベアリン
グ55に回転可能に支持されている。また、第2の保持
部材50bは、第2の可動盤40bに設けたベアリング
55に回転可能に支持されている。80は第2の保持部
材50bを直角軸Xに直交する直交軸Y回りに回動させ
る回動機構である。この回動機構80は、図2(b)及
び図5に示すように、一端81にハンドル82が取付け
られ、他端側にウォーム83が形成された回転操作軸8
4と、第2の可動盤40bを貫通して第2の保持部材5
0bの加工軸51と同軸に連結し回転操作軸84のウォ
ーム83に噛合するウォームホイール85と、ウォーム
83とウォームホイール85とが噛合するように回転操
作軸84を第2の可動盤40bに固定する一対の操作軸
受け部86とから構成される。また、回転操作軸84
は、所定の傾斜を有して第2の可動盤40bに取付けら
れている。
【0012】また、加工物Wの保持する長さに対応する
ように、加工物送り装置Sには、第1の保持部材50a
を直角軸Xに直交する直交軸Y方向に進退動可能に支持
する進退機構90が備えられている。進退機構90は、
図2(a)及び図4に示すように、第2の可動盤40b
を貫通して第1の保持部材50aの加工軸51と同軸に
設けられるとともに先端にベアリング55が固定された
雄ネジ部92と、第1の保持部材50aに設けられ雄ネ
ジ部92に螺合する雌ネジ部91とから構成される。支
持機構60は、第2の可動盤40bの側面下部に取付け
られた回動軸61と、第1の可動盤40aの内側面下部
に取付けられ、回動軸61を回転可能に支持する軸受部
62とから構成される。この支持機構60により、第2
の可動盤40bは直角軸X回りに回動可能にされるの
で、第2の可動盤40bに取付けられた第1及び第2の
保持部材50a,50bも直角軸X回りに回動可能にな
る。ガイド機構100は、保持部材50に加工物Wを保
持させた状態でのベース10の浮動時にベース10を往
復動可能にガイドするものであり、上記の一対のベース
ガイド部材21と、可動盤40とから構成されている。
即ち、上述もしたように、ガイド機構100は、各レー
ル20を夫々支持する長尺の一対のベースガイド部材2
1を設け、可動盤40の両側面がベースガイド部材21
の内側面に対向してベースガイド部材21にガイドされ
るように可動盤40をレール20より下側に突設して構
成されている。
【0013】従って、この実施の形態に係る木工用鉋盤
の加工物送り装置Sを、木工用鉋盤HのテーブルTに設
置するには、木工用鉋盤HのテーブルTにレール20の
レール支持部22を嵌込めばよい。そのため、木工用鉋
盤Hを特別に加工しなくても加工物送り装置Sを取付け
ることができ、既存の木工用鉋盤Hに容易に対応させて
取付けることができる。
【0014】このように取付けられた実施の形態に係る
木工用鉋盤の加工物送り装置Sによる加工物Wの切削加
工は、以下の手順で行なうことができる。 (a) 加工物Wの摺動箇所に略曲面加工を施す場合 加工物Wの一端W1及び他端W2に加工軸51を差
し込む円柱状の凹部W3を形成する。 図4及び図5に示すように、加工物Wを保持部材5
0間に位置させ、他端W2を第2の保持部材50bに係
合する。この場合、加工物Wは加工軸51に係合される
ので、加工物Wの他端W2は第2の保持部材50bに確
実に係合できる。 加工物Wの長さに応じて進退機構90により第1の
保持部材50aを直交軸Yに沿って進退させ、一端W1
を第1の保持部材50aに係合する。この場合、加工物
Wは、両端W1,W2が加工軸51に差し込まれ爪52
に食い込まれて係合されるので、加工物Wの保持が強固
に確保され加工精度が向上される。 摺動箇所を特定するために、上下位置決め機構70
及び支持機構60により可動盤40の上下位置を設定す
る。この場合、各可動盤40の上下位置を任意に定める
ことにより生じる高低差に応じて、支持機構60を介し
て第2の可動盤40bが回動し、摺動面に対して加工物
Wは傾斜する。摺動面に対して加工物Wに所望の角度を
持たせることにより、加工物Wに種々の角度を有した切
削面Eを形成することができる。図6に加工物Wの切削
開始における加工物送り装置Sの一例状態を示す。この
ように、レール20とローラ14とは切削開始において
離間しており、加工物Wの自重によりレール20とロー
ラ14とが接触する迄切削が可能にされる。 次に、ベース10をレール20に対して往復動させ
て加工物WをテーブルTの摺動面上に摺動させ、加工物
Wの自重によりレール20にローラ14が載る迄加工物
Wを降下させ切削部Cで切削する。この場合、ベース1
0は、ガイド機構100によってガイドされる。即ち、
ベース10は、可動盤40aの両側面下部とベースガイ
ド部材21の内側面とが近接あるいは接しているため移
動方向が決められており、ベース10とともに移動する
加工物Wは振れたりすることなく切削部Cに摺動され切
削されるので、加工精度が向上させられる。この場合、
摺動は、ベース10の一部を把持して行なえるので、摺
動操作を行なう者が切削部Cに接触する危険性が極めて
低くなり、摺動操作における安全性が向上する。 そして、回動機構80により加工物Wを直交軸Y回
りに所定の角度回転させ摺動箇所を変更する。この場
合、摺動箇所は、回転角度の変位を微小にすれば、その
変位間に形成される切削箇所を曲面に近似させることが
できる。例えば、回動機構80による加工物Wの1回当
りの回動角度を2°〜4°にすれば、曲面への近似精度
がきわめて高くなる。 加工物Wが所望な角度回転するまでとの操作を
繰り返すことにより、摺動箇所が略曲面に切削される。 (b) 加工物Wの摺動箇所に平面加工を施す場合 上記(a)のからまでの操作を行なうことによっ
て、摺動箇所は平面に切削される。必要に応じて同様に
切削の深さも調整できる。
【0015】図7には、この実施の形態に係る木工用鉋
盤の加工物送り装置Sを用いて、加工物Wである角材K
に略曲面加工を施した例が示されている。(イ)の形状
は、テーブルTに平行に直交軸Yが形成されるように角
材Kを保持部材50に係止し、(a)の,,(3
60度回転させる)の操作を行なえば得ることができ
る。(ロ)の形状は、(a)の操作において(にて3
60度回転させる)、にて上下位置決め機構70によ
り一方の可動盤40に対して他方の可動盤40の位置を
上方に位置させれば得ることができる。(ハ)の形状
は、(a)の操作において(にて360度回転させ
る)、先ずにて上下位置決め機構70により一方の可
動盤40に対して他方の可動盤40の位置を上方に位置
させ所望の深さの切削をし、次いで可動盤40を逆の位
置関係にして同じ深さの切削をすれば得ることができ
る。(ニ)の形状は、テーブルTに平行に直交軸Yが形
成されるように角材Kを所定の位置で保持部材50に係
合し、(a)の,,(90度回転させる)の操作
を行なえば得ることができる。(ホ)の形状は、テーブ
ルTに平行に直交軸Yが形成されるように角材Kを所定
の位置で保持部材50に係合し、(a)の,,
(90度回転させる)の操作を行なえば得ることができ
る。(ヘ)の形状は、(b)の操作を所定の4つの摺動
箇所で行なえば得ることができる。
【0016】尚、上記実施の形態に係る木工用鉋盤の加
工物送り装置Sにおいて、テーブルTの長手方向の長さ
に応じて支持部22の幅を変化させるようにすることが
できる。また、回動機構80にモータを利用して加工物
Wを保持位置にて回動させることもできる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の木工用鉋
盤の加工物送り装置によれば、下側に加工物の摺動方向
に沿って複数設けられたローラの列が一対並設されたベ
ースと、ベースを加工物の摺動方向に往復動可能かつ上
方に浮動可能になるようにベースのローラを支持する一
対のレールと、摺動方向に対向し、加工物が臨み得る間
隔を有して離間しベースに立設される一対の立設部材
と、一対の立設部材に夫々上下動可能に設けられる可動
盤と、可動盤に設けられ加工物に係合して加工物を保持
する保持部材と、保持部材を摺動方向に直角でテーブル
面方向に沿う直角軸回りに可動盤に対して回動可能に支
持する支持機構と、保持部材に加工物を保持させた状態
でのベースの浮動時にベースを往復動可能にガイドする
ガイド機構とを備えたので、加工物の角度を変えたり、
加工物を回転させて、加工物の摺動箇所を種々に変更す
ることができ、例えば、加工物を曲面状に形成する等の
複雑な形状に加工することができ、そのため、木工用鉋
盤の加工の自由度の向上を図ることができ、加工形状に
バリエーションを与えることができる等、汎用性を大幅
に向上させることができる。また、ガイド機構を、各レ
ールを夫々支持する長尺の一対のベースガイド部材を設
け、可動盤を可動盤の両側面がベースガイド部材の内側
面に対向してベースガイド部材にガイドされるようにレ
ールより下側に突設した構成とした場合には、ベースは
ガイド機構により摺動方向が定められ、ベース上に支持
された加工物に摺動ズレを生じさせることなく切削加工
を実施できるので、切削加工精度及び操作性を向上させ
ることができる。更に、摺動操作は、ベースを把持して
行なえるので、摺動操作を行なう者が切削部に接触する
危険性が極めて低くなり、加工処理における安全性を向
上させることができる。
【0018】更に、可動盤の上下位置を位置決めする上
下位置決め機構を設けた場合には、上下位置決め機構
が、加工物の保持位置の調整を容易にし、その保持位置
を確保するので、切削加工の精度を向上させる。更にま
た、保持部材を、直角軸に直交する直交軸回りに回動さ
せる回動機構を備えた場合には、回動機構が切削の際に
加工物を直交軸回りに回転させて摺動箇所を順次変更す
ることができるので、加工物の摺動箇所の略曲面加工を
容易に行なうことができる。また、保持部材を直角軸に
直交する直交軸方向に進退動可能に支持する進退機構を
設けた場合には、加工物の長さに応じて進退機構が保持
部材間の距離を調整できるので、加工物の長さに応じた
係合保持が可能になる。更に、保持部材を、加工物に差
し込まれる加工軸と、加工軸の周囲に設けられ加工物の
端部に食い込む爪とを備えた場合には、加工物と保持部
材とは加工軸の差し込みと爪の食い込みとにより強固に
保持され、係合のズレや回転させた際の空回りが生じ難
くなるので、加工処理の精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物
送り装置を木工用鉋盤の一例とともに示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物
送り装置を示す図であり、(a)は第2の立設部がわを
外側から見た側面図、(b)は第1の立設部がわを外側
から見た側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物
送り装置を示す図であり、(a)は第2の立設部がわを
内側から見た側面図、(b)は第1の立設部がわを内側
から見た側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物
送り装置の要部を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物
送り装置の他の要部を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物
送り装置の作用を示す図であり、第2の立設部がわを外
側から見た側面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る木工用鉋盤の加工物
送り装置による加工例を示す図である。
【図8】木工用鉋盤の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
S 木工用鉋盤の加工物送り装置 W 加工物 G ガイド板 T テーブル H 木工用鉋盤 C 切削部 P 摺動方向 X 直角軸 Y 直交軸 10 ベース 20 レール 21 ベースガイド部材 30 立設部材 30a 第1の立設部材 30b 第2の立設部材 40 可動盤 40a 第1の可動盤 40b 第2の可動盤 50 保持部材 50a 第1の保持部材 50b 第2の保持部材 60 支持機構 70 上下位置決め機構 80 回動機構 90 進退機構 100 ガイド機構

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工物が摺動する摺動面を有したテーブ
    ルと、該テーブルから露出する切削刃を有した切削部と
    を備えた木工用鉋盤の当該テーブルに設置され上記加工
    物を送って上記摺動面を摺動させる木工用鉋盤の加工物
    送り装置において、 下側に加工物の摺動方向に沿って複数設けられたローラ
    の列が一対並設されたベースと、該ベースを加工物の摺
    動方向に往復動可能かつ上方に浮動可能になるように該
    ベースのローラを支持する一対のレールと、上記摺動方
    向に対向し、加工物が臨み得る間隔を有して離間し上記
    ベースに立設される一対の立設部材と、該一対の立設部
    材に夫々上下動可能に設けられる可動盤と、該可動盤に
    設けられ上記加工物に係合して加工物を保持する保持部
    材と、該保持部材を上記摺動方向に直角でテーブル面方
    向に沿う直角軸回りに上記可動盤に対して回動可能に支
    持する支持機構と、上記保持部材に加工物を保持させた
    状態でのベースの浮動時に該ベースを往復動可能にガイ
    ドするガイド機構とを備えたことを特徴とする木工用鉋
    盤の加工物送り装置。
  2. 【請求項2】 上記ガイド機構を、上記各レールを夫々
    支持する長尺の一対のベースガイド部材を設け、上記可
    動盤を該可動盤の両側面が上記ベースガイド部材の内側
    面に対向して該ベースガイド部材にガイドされるように
    上記レールより下側に突設して構成したことを特徴とす
    る請求項1記載の木工用鉋盤の加工物送り装置。
  3. 【請求項3】 上記可動盤の上下位置を位置決めする上
    下位置決め機構を設けたことを特徴とする請求項1また
    は2記載の木工用鉋盤の加工物送り装置。
  4. 【請求項4】 上記保持部材を上記直角軸に直交する直
    交軸回りに回動させる回動機構を備えたことを特徴とす
    る請求項1,2または3記載の木工用鉋盤の加工物送り
    装置。
  5. 【請求項5】 上記保持部材を上記直角軸に直交する直
    交軸方向に進退動可能に支持する進退機構を設けたこと
    を特徴とする請求項1,2,3または4記載の木工用鉋
    盤の加工物送り装置。
  6. 【請求項6】 上記保持部材を、上記加工物に差し込ま
    れる加工軸と、該加工軸の周囲に設けられ加工物の端部
    に食い込む爪とを備えて構成したことを特徴とする請求
    項1,2,3,4または5記載の木工用鉋盤の加工物送
    り装置。
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