JP3051739B1 - 低温空気発生方法および装置 - Google Patents
低温空気発生方法および装置Info
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Abstract
削減し得る低温空気発生方法および装置を提供する。 【解決手段】 圧縮機11で冷媒空気を圧縮し、得られ
た圧縮冷媒空気をガスベアリング式膨張タービン16を
用いて断熱膨張により降温させ低温冷媒空気とし、この
低温冷媒空気を、外気に通じる被冷却物搬出入口を有す
る冷熱消費設備20内に導入して該設備内の被冷却物を
冷却し、被冷却物を冷却した後の冷媒空気を圧縮機11
に循環させるに際し、膨張タービン16の軸受ガスとし
て使用した後のベアリングガスを回収し、ベアリングガ
ス合流経路31を通して循環ガス経路19内の冷媒空気
に合流させる。
Description
を膨張させて降温させ、低温となった冷媒空気を用いて
被冷却物を冷却する低温空気発生方法および装置に関す
る。
乾燥など、冷熱を消費する分野では、空気を圧縮した
後、膨張タービンで断熱膨張させて得た低温空気(冷
気)を用いて被冷却物を冷熱消費設備内で冷却すること
ができる低温空気発生装置が用いられている。このよう
な装置としては、冷熱消費設備で被冷却物の冷却に用い
られた冷気を回収し循環使用することによって、被冷却
物冷却後の冷気中の冷熱を有効に利用し熱効率を高める
ことができる循環式のものが多く用いられている。この
ような循環式の低温空気発生装置を使用する際には、冷
熱消費設備において被冷却物を冷却した後の冷気を回収
するにあたり、冷熱消費設備内への外気の侵入を防ぎ侵
入熱を最小限に抑えるとともに、装置への着霜を防止し
て熱効率を高めることを目的として、冷熱消費設備への
冷気供給量を回収量よりもわずかに(例えば1〜10v
ol%程度)多く設定することが行われている。この供
給量と回収量との差に相当する空気(以下、過剰空気と
いう)は、常時系外から循環空気中に補給空気として補
給される。
膨張タービンとしては、軸受部と回転軸の微小隙間に、
ベアリングガス(軸受ガス)を供給し、このベアリング
ガスの圧力で回転軸を浮上させ、回転軸が軸受部に非接
触状態で支持されるようにされたガスベアリング式膨張
タービンが用いられている。このような膨張タービンに
用いられるベアリングガスは、その機能上、プロセス流
体(冷気)より圧力が高く、かつ低温になっても固化す
る成分を含まず清浄であることが必要である。
一例を示すもので、ここに示す低温空気発生装置は、冷
媒空気を圧縮する圧縮機11、圧縮熱を除去する第1の
アフタークーラー12、圧縮冷媒空気をさらに昇圧し昇
圧冷媒空気とする昇圧機13、昇圧熱を除去する第2の
アフタークーラー14、昇圧冷媒空気と回収冷媒空気
(後述)を熱交換して昇圧冷媒空気を冷却するとともに
回収冷媒空気を昇温させる寒冷回収熱交換器15、冷却
された昇圧冷媒空気を断熱膨張により降温させ低温冷媒
空気を得るガスベアリング式膨張タービン16、この低
温冷媒空気を用いて被冷却物を冷却する冷熱消費設備2
0、タービン16に供給するべきベアリングガスを圧縮
するベアリングガス圧縮機23、得られた圧縮ベアリン
グガスを乾燥するベアリングガス乾燥器24、補給空気
を圧縮する補給空気圧縮機25、圧縮補給空気を乾燥す
る補給空気乾燥器26を主要構成機器として備えてい
る。
19は、上記各構成機器(圧縮機11、アフタークーラ
ー12、昇圧機13、アフタークーラー14、寒冷回収
熱交換器15、膨張タービン16、冷熱消費設備20)
を接続し、冷熱消費設備20からの回収冷媒空気を圧縮
機11に循環させることができるようになっている。経
路27a、27bからなるベアリングガス供給経路27
は、上記冷媒空気とは別の系統から供給され圧縮機23
で圧縮されたベアリングガスを膨張タービン16の軸受
部に送り込むことができるようになっている。また経路
28は、使用済みのベアリングガスを系外に排出するベ
アリングガス排出経路である。また経路29a、29b
からなる補給空気供給経路29は、圧縮機25で圧縮さ
れた補給空気を循環ガス経路19(経路19d)内に送
り込むことができるようになっている。
循環ガス経路19を通して圧縮機11、アフタークーラ
ー12、昇圧機13、アフタークーラー14、寒冷回収
熱交換器15,膨張タービン16,冷熱消費設備20,
寒冷回収熱交換器15を経て圧縮機11に戻る過程を繰
り返して循環し、この過程で、冷熱消費設備20内の被
冷却物を冷却する。またこの際、補給空気供給経路29
を通して常時補給空気を循環ガス経路19内に送り込
み、冷熱消費設備20内への冷媒空気供給量を大きく設
定し、冷熱消費設備20内が陰圧になるのを防ぎ、該設
備内への外気の侵入を防ぐ。一方、ベアリングガスは、
上記冷媒空気とは別の系統から供給されベアリングガス
圧縮機23において圧縮され、乾燥器24で乾燥された
後に膨張タービン16の軸受部に供給される。使用済み
ベアリングガスは、排出経路28を通して系外に排出さ
れる。しかしながら、上記方法では、ランニングコスト
およびイニシャルコストが嵩む不満があり、これらを削
減し得る方法が要望されていた。
コストおよびイニシャルコストを削減し得る低温空気発
生方法および装置を提供することを目的とする。
法は、冷媒空気を圧縮機で圧縮して得られた圧縮冷媒空
気を、ガスベアリング式膨張タービンを用いて断熱膨張
により降温させ低温冷媒空気とし、この低温冷媒空気
を、外気に通じる開口部を有する冷熱消費設備内に導入
して該設備内の被冷却物を冷却し、被冷却物を冷却した
後の冷媒空気を前記圧縮機に循環させるに際し、前記膨
張タービンの軸受ガスとして使用した後のベアリングガ
スを回収し、前記冷媒空気に合流させることを特徴とす
る。ベアリングガスを回収する際の該ガスの圧力は−2
00〜100mmAqとするのが好ましい。本発明の低
温空気発生装置は、冷媒空気を圧縮する圧縮機と、圧縮
された冷媒空気を断熱膨張により降温させ低温冷媒空気
とするガスベアリング式膨張タービンと、外気に通じる
開口部を有し前記低温冷媒空気を用いて被冷却物を冷却
する冷熱消費設備と、前記冷熱消費設備で被冷却物を冷
却した後の冷媒空気を前記圧縮機に循環させる循環ガス
経路を備え、該循環ガス経路に、前記膨張タービンの軸
受ガスとして使用した後のベアリングガスを循環ガス経
路内の冷媒空気に合流させるベアリングガス合流経路を
接続したことを特徴とする。
気発生装置の一実施形態例を示す系統図である。この装
置は、冷媒空気を所定圧力まで圧縮し圧縮冷媒空気とす
る圧縮機11、圧縮熱を除去する第1のアフタークーラ
ー12、圧縮冷媒空気をさらに昇圧し昇圧冷媒空気とす
る昇圧機13、昇圧熱を除去する第2のアフタークーラ
ー14、昇圧冷媒空気と回収冷媒空気(後述)を熱交換
して昇圧冷媒空気を冷却するとともに回収冷媒空気を昇
温させる寒冷回収熱交換器15、冷却された昇圧冷媒空
気を断熱膨張により降温させ低温冷媒空気を得るガスベ
アリング式膨張タービン16、この低温冷媒空気を用い
て被冷却物を冷却する冷熱消費設備20、タービン16
へ供給するべきベアリングガスを圧縮するベアリングガ
ス圧縮機23、圧縮されたベアリングガスを乾燥するベ
アリングガス乾燥器24を主要構成機器として備える。
19は、上記各構成機器(圧縮機11、アフタークーラ
ー12、昇圧機13、アフタークーラー14、寒冷回収
熱交換器15、膨張タービン16、冷熱消費設備20)
を接続し、冷熱消費設備20からの回収冷媒空気を圧縮
機11に循環させることができるようになっている。経
路30a、30bからなるベアリングガス供給経路30
は、上記冷媒空気とは別の系統から供給されたベアリン
グガスを圧縮機23、乾燥器24を経て膨張タービン1
6内に送り込むことができるようになっている。
路31は、膨張タービン16と循環ガス経路19(冷熱
消費設備20の下流側の経路である経路19g)との間
に設けられたベアリングガス合流経路であり、膨張ター
ビン16の軸受部で使用した後の使用済みベアリングガ
スを回収し、循環ガス経路19内の冷媒空気に合流させ
ることができるようになっている。
内のベアリングガスの一部を循環ガス経路19に補給す
る補給経路であり、圧縮機11の軸受軸封部から冷媒空
気が漏れることなどにより経路19内の循環冷媒空気の
一部が失われる場合などに、必要に応じてベアリングガ
ス供給経路30内のベアリングガスの一部を補給経路3
2を通して循環ガス経路19内に補給することができる
ようになっている。
に取り付けられ膨張タービン16の回転力で駆動される
ようになっている。
物搬出入口などの開口部を有する冷熱消費設備である。
図2は、冷熱消費設備20として食品凍結装置17を使
用した場合の低温空気発生装置の構成を示すものであ
る。この図において、符号22は、大気に開放された被
凍結物搬出入口である開口部を示し、符号21は被凍結
物(被冷却物)である食品を示す。
る。冷媒空気を圧縮機11で所定の圧力に圧縮した圧縮
冷媒空気は経路19aを通り、第1のアフタークーラー
12で冷却水や大気と熱交換して圧縮熱が除去される。
圧縮冷媒空気は、経路19bを通って昇圧機13に至
り、ここでさらに昇圧されて昇圧冷媒空気となり、経路
19cを通って第2のアフタークーラー14で昇圧熱が
除去され、経路19dを通って寒冷回収熱交換器15に
導入され、後述する回収冷媒空気と熱交換して冷却さ
れ、経路19eから膨張タービン16に導入される。膨
張タービン16に導入された冷媒空気は、断熱膨張によ
り降温して低温冷媒空気となり、経路19fを通って冷
熱消費設備20に供給される。
供給された低温冷媒空気は、被冷却物(食品21)と熱
交換しこれを冷却する。この際、冷媒空気の一部は、開
口部(開口部22)を通して外部に逃散する。被冷却物
を冷却した後の冷媒空気は、経路19gを通して回収さ
れ、この回収冷媒空気は経路19hを通り寒冷回収熱交
換器15に導かれ、前記膨張タービン16に導入される
昇圧冷媒空気と熱交換して昇圧冷媒空気を冷却すること
により自身は常温付近まで昇温し、昇温することによっ
て乾燥状態となって経路19iから圧縮機11に循環す
る。
リングガス圧縮機23で圧縮し、ベアリングガス供給経
路30(経路30a)を経て乾燥器24で乾燥させた後
に、経路30bを通して膨張タービン16に供給する。
て使用された使用済みのベアリングガスは、ベアリング
ガス合流経路31を通して回収し、循環ガス経路19に
合流させる。膨張タービン16の軸受部のベアリングガ
スをベアリングガス合流経路31に回収する際のベアリ
ングガスの圧力は、−200〜100mmAqとするの
が望ましい。この圧力が上記範囲未満であると、タービ
ン16内部において冷媒空気がベアリング部分に漏出し
やすくなり、またタービン16の軸受部入口圧と出口圧
との差が大きくなりベアリングガス流量が増加し過ぎる
ため好ましくない。またこの圧力が上記範囲を越える
と、必要なベアリングガス流量が確保しにくくなり膨張
タービン16の軸受部における回転軸支持力が低下す
る。またこの流量を高めるために圧縮機23の吐出圧力
を高めるとランニングコストの点で不利となる。このよ
うなベアリングガス回収圧力の条件で、ベアリングガス
合流経路31を循環ガス経路19に接続可能な位置は、
膨張タービン16の吐出側(19f)から圧縮機11の
吸入側(19i)までの循環経路である。
ガス経路19に供給されたベアリングガスは、冷媒空気
への補給空気として機能する。すなわち、このベアリン
グガスにより冷熱消費設備20への冷媒空気供給量が高
められることによって、冷熱消費設備20において冷媒
空気の一部が外部に逃散する場合でも冷熱消費設備20
内が陰圧になるのを防ぎ、冷熱消費設備20内への外気
の侵入を最小限に抑えることができる。
れることなどにより経路19を循環する冷媒空気の一部
が失われ、回収するベアリングガスのみで過剰空気が確
保できない場合などには、必要に応じてベアリングガス
供給経路30内のベアリングガスの一部を補給空気供給
経路32を通して循環ガス経路19内に補給してもよ
い。
16において使用した使用済みベアリングガスを回収し
ベアリングガス合流経路31を通して循環ガス経路19
内の冷媒空気に合流させるので、以下に示す効果を得る
ことができる。 (1)使用済みベアリングガスの冷熱を有効に利用し、
装置のエネルギー効率を高め、ランニングコスト削減を
図ることができる。 (2)上記使用済みベアリングガスは、補給空気として
も機能するため、従来必要であった補給空気供給用の設
備が不要となる。このため、設備コストを削減し、イニ
シャルコストを低く抑えることができる。 (3)上記使用済みベアリングガスは、膨張タービン1
6に供給する際に乾燥器24によって既に十分に乾燥状
態とされたものであるため、乾燥器を別途設ける必要が
ない。よってイニシャルコストを低く抑えることができ
る。
説明する。圧縮機11で圧縮された圧縮冷媒空気を、ア
フタークーラー12で冷却し、昇圧機13において昇圧
させた。次いでアフタークーラー14を経た冷媒空気
を、寒冷回収熱交換器15において−40℃に冷却し、
膨張タービン16に導入した。膨張タービン16におけ
る断熱膨張により温度が−80℃となった冷媒空気を、
食品凍結装置17に導入した。
れ、乾燥器24で露点−50℃(大気圧下)となったベ
アリングガス(5kg/cm2)を、ベアリングガス供
給経路30を通して膨張タービン16に流量30Nm3
/hで供給した。使用済みのベアリングガス(温度0
℃、圧力−90mmAq)は、ベアリングガス合流経路
31を通して回収し、循環ガス経路19に合流させた。
また、圧縮機11における冷媒空気の漏れ(10Nm3
/h)を補うため、補給経路32を通してベアリングガ
スを循環ガス経路19に補給した(10Nm3/h)。
各経路におけるガス流量、温度、圧力を表1に示す。
(経路19f)を通して食品凍結装置17に供給される
低温冷媒空気の流量は2850Nm3/h、冷熱消費設
備20から経路19(経路19g)に回収される回収冷
媒空気の流量は2820Nm3/hであり、冷媒空気の
供給量を回収量より多く、即ち過剰空気量を30Nm3
/hに確保することができたことがわかる。
発生方法および装置にあっては、膨張タービンにおいて
使用した後のベアリングガスを回収し、冷媒空気に合流
させるので、以下に示す効果を得ることができる。 (1)使用済みベアリングガスの冷熱を有効に利用し、
装置のエネルギー効率を高め、ランニングコスト削減を
図ることができる。 (2)上記使用済みベアリングガスは、補給空気として
も機能するため、従来必要であった補給空気供給用の設
備が不要となる。このため、設備コストを削減し、イニ
シャルコストを低く抑えることができる。
示す概略構成図である。
消費設備として食品凍結装置を用いた場合の概略構成を
示す図である。
成図である。
結装置、19・・・循環ガス経路、20・・・冷熱消費設備、
22・・・開口部、31・・・ベアリングガス合流経路
Claims (3)
- 【請求項1】 冷媒空気を圧縮機で圧縮して得られた圧
縮冷媒空気を、ガスベアリング式膨張タービンを用いて
断熱膨張により降温させ低温冷媒空気とし、この低温冷
媒空気を、外気に通じる開口部を有する冷熱消費設備内
に導入して該設備内の被冷却物を冷却し、被冷却物を冷
却した後の冷媒空気を前記圧縮機に循環させる低温空気
発生方法であって、 前記膨張タービンの軸受ガスとして使用した後のベアリ
ングガスを回収し、前記冷媒空気に合流させることを特
徴とする低温空気発生方法。 - 【請求項2】 ベアリングガスを回収する際の該ガスの
圧力を−200〜100mmAqとすることを特徴とす
る請求項1記載の低温空気発生方法。 - 【請求項3】 冷媒空気を圧縮する圧縮機と、圧縮され
た冷媒空気を断熱膨張により降温させ低温冷媒空気とす
るガスベアリング式膨張タービンと、外気に通じる開口
部を有し前記低温冷媒空気を用いて被冷却物を冷却する
冷熱消費設備と、該設備で被冷却物を冷却した後の冷媒
空気を前記圧縮機に循環させる循環ガス経路を備え、 該循環ガス経路に、前記膨張タービンの軸受ガスとして
使用した後のベアリングガスを循環ガス経路内の冷媒空
気に合流させるベアリングガス合流経路が接続されてい
ることを特徴とする低温空気発生装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11198241A JP3051739B1 (ja) | 1999-07-12 | 1999-07-12 | 低温空気発生方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11198241A JP3051739B1 (ja) | 1999-07-12 | 1999-07-12 | 低温空気発生方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3051739B1 true JP3051739B1 (ja) | 2000-06-12 |
JP2001027451A JP2001027451A (ja) | 2001-01-30 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11198241A Expired - Fee Related JP3051739B1 (ja) | 1999-07-12 | 1999-07-12 | 低温空気発生方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3051739B1 (ja) |
-
1999
- 1999-07-12 JP JP11198241A patent/JP3051739B1/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2001027451A (ja) | 2001-01-30 |
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