JP3051609U - 帽 子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い風が吹いている時でも吹き飛ばされるこ
とがなく、当たりがソフトで着用感の良い、挟み跡が残
ることなく、かつ挟持片を帽子に付設して販売できる。 【解決手段】 本考案に係る帽子は、帽子主体１のクラ
ウン２の下部外周面に、頭のサイズに応じて弾性変形す
る挟持片７を嵌着して構成してある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、帽子に係るものであり、さらに詳しくは、着帽時に強い風が吹いて も吹き飛ばされないようにした帽子に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、帽子は暑気、寒気などから頭を保護するため、ならびに礼容を整え るために被るもので、ハット（鍔のあるもの）、キャップ（鍔のないもの）があ り、男子用としてはソフト型、ハンティング型、女子用としてはクロッシェ型、 ベレー型、ブルトン型、ボンネット型、ボレロ型など種々のものがあり、被る目 的・場所によってそれぞれ使い分けされている。

【０００３】 これらの帽子は、頭のサイズに合う大きさのものを被っているが、その被着は 頭に緩く嵌着された状態であり、特に婦人帽子は比較的浅く被るので、強い風が 吹くと吹き飛ばされることがあり、そのような時には脱帽するか、手で帽子を押 えて飛ばないようにしなければならず非常に面倒であった。

【０００４】 一方、強い風が吹いても飛ばないようにした帽子としては子供用の帽子がある 。この子供用の帽子は、帽子の両側にゴム紐の両端部を取り付け、そのゴム紐を 顎のところにかけて飛ばないようにしたものである。しかしながら、大人用の帽 子にそのようなゴム紐を取り付けると体裁が悪くなることから、取り付けられて いないため、風により吹き飛ばされる事が多いと言う問題点があった。

【０００５】 そこで、そのような問題点を解消する帽子として、未だ公知ではないが、本考 案の出願人によって先に出願された、帽子の被り口の口縁内周面に袋部を設け、 該袋部に弾性変形する挟持片を挿通する帽子を考案し、着帽時に強い風が吹いて も吹き飛ばされないようにした帽子が先行技術として存在している。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述の帽子は、挟持片が被り口の口縁内周面に形成された袋部 に収納されているので、挟持片の挿脱が面倒であると共に、着帽に際して挟持片 が、帽子の内周面から着用者の頭にあたるため、着用者に苦痛を与えたり、髪に 挟持片跡を残すことがあった。

【０００７】 また、前述の帽子は、挟持片を装着した状態で販売すると、その弾力性により 帽子が型崩れをして商品価値の低下を招くので、挟持片を脱した状態で販売しな ければならず、そうすると帽子に付設する事ができないので、販売時に挟持片を 渡すのを忘れたり、あるいは紛失してしまうことがあった。

【０００８】 本考案は、上記の問題点を解決することを課題として開発されたもので、強い 風が吹いている時でも吹き飛ばされることがなく、当たりがソフトで着用感の良 い、挟み跡が残ることなく、かつ挟持片を帽子に付設して販売できる便利な帽子 を提供することを目的とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決し、その目的を達成する手段として、本考案は、帽子主体の クラウンの下部外周面に、頭のサイズに応じて弾性変形する挟持片を嵌着してな る帽子を開発し、採用した。

【００１０】 また、本考案は、帽子主体のクラウンの下部外周面に、複数個の止め片を設け 、該止め片に頭のサイズに応じて弾性変形する挟持片を挿通してなる帽子を開発 し、採用した。

【００１１】 さらに、本考案では、上記のように構成した帽子において、挟持片は、後方部 が切欠された略楕円形状の板バネから形成されている帽子、および板バネは、前 方部が分厚くて後方になるにつれて薄く形成されている帽子を開発し、採用した 。

【００１２】 ここで、頭のサイズに応じて弾性変形する挟持片とは、挟持片が弾性力によっ て左右方向に拡縮自在となって頭部を挟持する合成樹脂製や金属製の板バネから なるものを言う。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の第一の実施の形態を添付図面中の図１〜図３に基づいて説明 すれば、１はクラウン２が深く、ブリム３が下がったクロッシェ型の帽子主体で 、クラウン２とブリム３がテープ片４で連結されていると共に、楕円形状の被り 口５の口縁内周全面に沿って布製のびん皮６が縫いつけられた公知の帽子である 。

【００１４】 ７は頭のサイズに応じて弾性変形する挟持片で、後方部が切欠されて略楕円形 状に形成された合成樹脂製または金属製の板バネからなり、図３に示すように、 左右の板バネ片７ａ、７ａが左右方向に拡縮自在になっている。この板バネ片７ ａ、７ａは前方部の方の厚みｔ₁が分厚く、側方部から後方部に行くにつれて次 第に厚みｔ₂が薄くなっていて、後方部の方がより弾力性を大きくしてある。

【００１５】 このように構成した挾持片を有する本考案の帽子は、着帽した状態で挟持片７ の左右の板バネ片７ａ、７ａを左右に拡げて切欠部を大きく開口させ、クラウン ２の前方から差し込んでいけば、楕円形状の挟持片７がその弾性力により左右方 向に大きく拡がってクラウン２の周面を挟着することができ、挟持片７が前頭部 から側頭部、後頭部に確実に密着して挟持するので、強い風が吹き付けたとして も吹き飛ばされることがなく、着帽状態を保持できるものである。

【００１６】 また、図４〜６は、本考案の第二の実施の形態における帽子を示しており、こ の実施の形態では、クラウン２の下部外周面の正面部と両側面部の３箇所に止め 片８を設けた点でのみ上記第一の実施の形態と構造を異にしており、その他の点 は上記第一の実施の形態と全く同一である。

【００１７】 このように構成した本考案の帽子は、正面部と両側面部間に挟持片を通すこと によって、挟持片７の上動を阻止して外れるのを防ぎ、所定の位置で挟持できる と共に、挟持片７を図６に示すように、前面の止め片８に引っかけて帽子に付設 して販売することができ、値札やバーコード札等も貼付ける事ができて便利であ る。

【００１８】 なお、上記の実施の形態においては、クロッシェ型帽子の場合と、止め片を正 面部と両側面部の３箇所の場合について説明したが、これに限定されるものでは なく、各種の帽子に適用できるものであり、止め片も両側面だけの場合や、３箇 所以上設けることもあり、考案の目的を達成でき、考案の要旨を逸脱しない範囲 内で種々の設計変更が可能であることは当然である。

【００１９】

【考案の効果】

以上のように、本考案の請求項１に記載の帽子は、帽子主体のクラウンの下部 外周面に、頭のサイズに応じて弾性変形する挟持片を嵌着してなる帽子に係るも のであるから次のような優れた効果が達成することができる。

【００２０】 挟持片をクラウンの下部外周面に取り付けるので、その着脱が容易に行えると 共に、着帽時には挟持片が頭に確実に密着した状態で挟着するので、強い風が吹 き付けたとしても、飛ばされるようなことがなく、従来のように手で帽子を押え たりする必要がなくなる。また、クラウンの下部外周面から挟持し、挟持片が頭 に直接当たるのではなく、クラウンを介して挟着するので、ソフトな締め付け力 となり、長い時間着帽していても何ら不快感もなく、締め付け跡も残らない。さ らに、挟持片が装飾代わりとなって従来にない斬新なデザインの帽子となる。

【００２１】 また、本考案の請求項２に記載の帽子は、帽子主体のクラウンの下部外周面に 、複数個の止め片を設け、該止め片に頭のサイズに応じて弾性変形する挟持片を 挿通してなる帽子に係るものであるから、挟持片の上動を阻止して外れるのを防 止でき、所定の位置で確実に頭を挟持することができる。また、挟持片を止め片 に引っかけて帽子に付設した状態で販売することができ、挟持片を渡すのを忘れ たり、紛失してしまうことがなく、帽子の付属品であることが分かると共に、値 札やバーコード札等も貼付ける事ができて便利である。

【００２２】 さらに、本考案の請求項３に記載の帽子は、挟持片の後方部が切欠された略楕 円形状の板バネから形成されているので、側方部から後方部にかけて左右方向に 大きく拡がるフリーサイズとなり、クラウンの下部外周面に嵌めやすいばかりで なく、どのような頭のサイズの大きさにも対応できる。

【００２３】 また、本考案の請求項４に記載の帽子は、板バネは前方部が分厚くて後方にな るにつれて薄く形成されているので、後方部がより弾力性があり、挟持した時の 締付け力も適度になり、前頭部、側頭部、後頭部に良く密着すると共に、挟持し た時の肌当りがよいものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の帽子の斜視図である。

【図２】その縦断面図である。

【図３】挟持片の斜視図である。

【図４】別な実施の形態の帽子の斜視図である。

【図５】図４のＡ−Ａ線拡大断面図である。

【図６】挟持片を止め片に通した状態の斜視図である。

【符号の説明】

１ 帽子主体 ２ クラウン ７ 挟持片 ８ 止め片

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 帽子主体のクラウンの下部外周面に、頭
   のサイズに応じて弾性変形する挟持片を嵌着してなる帽
   子。
2. 【請求項２】 帽子主体のクラウンの下部外周面に、複
   数個の止め片を設け、該止め片に頭のサイズに応じて弾
   性変形する挟持片を挿通してなる帽子。
3. 【請求項３】 挟持片は、後方部が切欠された略楕円形
   状の板バネから形成されている請求項１または２に記載
   の帽子。
4. 【請求項４】 板バネは、前方部が分厚くて後方部にな
   るにつれて薄く形成されている請求項３に記載の帽子。