JP3050919U - 感圧センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小なる圧縮ストロークで確実な測重を可能と
し、応答性と操作性のよい簡易な構成の圧力スイッチを
含む感圧センサを提供する。 【解決手段】 感圧センサ１は、ケース４から薄膜状の
ダイアフラム６を介して弾性的に進退可能に保持され、
外方に突状をなす弾性材による突出部２と、この突出部
２を介して受ける作用力に応じて弾性的に撓みを生じる
板状の導体材による可動接点３と、この可動接点３が撓
んで当接することによって導通される固定接点を表面に
配設した基板５と、この基板面から離間保持しうるクリ
アランスを確保して上記可動接点３を掛けわたすための
架設台７とからなり、上記突出部２は、上記ダイアフラ
ム６と一体のドーム状をなすとともにその可動接点側が
半球状をなし、かつ、ケース４と一体の軟質樹脂材によ
る成形体をなす。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、感圧センサに関し、特に、小なる圧縮ストロークで確実な圧力検出 を可能とし、応答性と操作性のよい簡易な構成の圧力スイッチを含む感圧センサ に関する。

【０００２】

【従来の技術】

物流のための仕分ライン等においては、仕分制御のために対象物の個数のカウ ント、形状の大小の検出、重量検出等を必要とする。その検出手段は、一般に、 入手の容易性等から、マイクロスイッチや遮光センサ等が用いられる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記検出手段は、それぞれ専用の検出工程を構成せざるを得ず 、また、重量測定のためには、別途、測重工程を要し、ライン構成の複雑化を避 けることができなかった。これを解決するには、移送ライン中に組み込みが可能 で小ストロークで確実な測重を可能とする感圧センサが必要である。

【０００４】 本考案の目的は、小なる圧縮ストロークで確実な測重を可能とし、応答性と操 作性のよい簡易な構成の圧力スイッチを含む感圧センサを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、ケースから薄膜状のダイアフラムを介して弾性的 に進退可能に保持され、外方に突状をなす弾性材による突出部と、この突出部を 介して受ける作用力に応じて弾性的に撓みを生じる板状の導体材または圧力に応 じて電気伝導度が変化する感圧性の導体材による可動接点と、この可動接点が撓 んで当接することによってその抵抗値を介して導通される固定接点を表面に配設 した基板と、この基板面から離間保持しうるクリアランスを確保して上記可動接 点を掛けわたすための架設台とからなる感圧センサを構成した。

【０００６】 感圧センサは、弾性材による突出部によって撓み変形可能な平板状の可動接点 とその当接によって導通される固定接点を形成した基板とを備えることから、そ の可動接点は突出部に力が作用すると撓んで基板の固定接点が導通され、突出部 の作用力のオンオフを検出することができ、また、可動接点が感圧性の導体材に よる場合は、電気伝導度の変化に応じた突出部の作用力を検出することができる 。感圧センサの高さ寸法は、平板状の可動接点および基板とによって小さく抑え ることができ、また、圧縮の前半で柔らかく、後半で圧縮反力を増して確実な検 出を可能とする弾性的な圧縮変形が可能となる。

【０００７】 前記突出部は、前記ダイアフラムと一体のドーム状をなすとともにその可動接 点側が半球状をなし、かつ、前記架設台を含めてケースと一体の軟質樹脂材によ る成形体とした場合は、ケース全体を簡易に形成することができる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１は本考案の実施形態を示す感圧センサの要部拡大断面図である。 感圧センサ１は、外方に突状をなして作用力に応じて弾性的に進退動作する突 出部２と、力を受けて撓み動作する可動接点３と、この可動接点３を収容するケ ース４と、固定端子をなす導体パターンを上面に形成したガラスエポキシ板等に よる基板５とからその要部を構成する。

【０００９】 突出部２は、弾性撓み変形が可能な軟質樹脂材等の弾性部材によって形成する 。具体的には、ケース４との間に介設する薄膜状のダイアフラム６と一体的なド ーム状に形成し、その下側を半球状に突出して可動接点３に当接する。この突出 部２により、作用力に応じた圧縮変形を確保することができ、圧縮の前半で柔ら かく変形し、後半で圧縮反力を増大する弾性特性をなす。

【００１０】 可動接点３は弾性的に撓み変形が可能な板状の導体材によって形成する。この 導体材は、通常の金属製導電部材によるほか、圧力に応じて電気伝導度が変化す る感圧性の導体材、例えば、カーボン等の導電体微粒子をゴム材中に分散した感 圧材を使用する。この可動接点３は突出部２から受ける作用力によって基板５の 上面に当接する。ケース４には、弾性的に復元する可動接点３を基板５から離間 させ得るクリアランスを確保するための段部をなす架設台７をケース４と一体に 又は別体に形成する。ケース４は固定用の金属カバー８で覆う。

【００１１】 図２は図１の感圧センサの基板表面の拡大平面図である。 基板５の上面には、固定接点をなす２本の導体パタンーン５ａ，５ｂを互いに 離間して形成する。この導体パタンーン５ａ，５ｂは、例えば、金メッキ銅箔パ ターンを角型渦巻き状に形成し、その上面に当接される可動接点３が導体材の場 合は圧力スイッチ的に導通となる。可動接点３が感圧材の場合は、受ける圧力に よって定まる抵抗値を介して導通され、この抵抗値を検出することによって作用 力を知ることができる。

【００１２】 図３は図１のセンサ要部を並列配置した構成例の平面図及び側面図である。 感圧センサ１は、図（ａ）のとおり、突出部２…を並列して複数配置し、基板 ５の端部に上記導体パターンから引出され、又はインサートモールド成形の端子 部９，９を備え、また、基板５の端部に取付孔を形成した取付け部１０，１０を 形成する。

【００１３】 このように構成した感圧センサ１は、基板５上に架設台７による小なるクリア ランスを挟んで平板状の可動接点３を備えることにより、図（ｂ）のとおり、そ の高さ寸法を小さく抑えることができる。

【００１４】 したがって、僅かな圧縮ストロークによってその圧力検出が可能な薄型の感圧 センサを簡易に構成することができ、また、弾性特性の設定が容易なことから、 柔らかさを確保しつつ確実な測重が可能となり、検出対象に応じて個数カウント 、形状の大小をも一括して検出することが可能な検出工程を移送ラインの一部に 簡易に構成することができる。

【００１５】 また、突出部にダイアフラムを備えた一体的なドーム状で、その可動接点側を 半球状に、軟質樹脂材によって形成することにより、圧縮の前半で柔らかく、後 半で圧縮反力を増して確実な検出を可能とする弾性的な圧縮変形が可能となり、 かつ、突出部とダイアフラムおよび架設台をケースと一体に簡易に形成すること ができる。

【００１６】 図４は本考案の別なる実施形態を示す感圧センサの要部拡大断面図である。以 下において、前記同様の部材はその符号を付して説明を省略する。 感圧センサ２１は、フレキシブル板によって基板５を形成し、この基板５はそ の上面に前記同様の導体パターンを備え、その下面に両面接着テープ２２を貼り 付け、取付けを簡易化するべく構成する。

【００１７】 図５は図４のセンサ要部の単一構成例を示す平面図である。 フレキシブル板による基板５を長く形成して被覆材５ｃで保護し、その端部に 端子部９を形成することにより、人間の皮膚等の不定形の曲面部でも容易に取付 け可能なフレキシブルな感圧センサ２１を簡易に構成することができる。

【００１８】 上述のとおり構成した感圧センサは、柔らかな感触の弾性を有することから、 缶ジュース等の円筒型の物をチェックカウントする場合は、転動移送ラインの搬 送通路底面に感圧センサを貼り付けることにより、引掛かりなく、転がり抵抗も なく、対象物に傷を付けることもなく、柔らかな感触でドーム状の突出部を押す ことにより、重量測定を含めた形状の大小の検出が可能となる。この検出データ に応じて数量カウントや仕分けが可能となる。

【００１９】 その他、上記感圧センサは、遊技機器等の指先の圧力検出、各種の計測器、特 に狭い部分の圧力値（ＯＮ・ＯＦＦ数量チェック）、隙間センサ、風圧、液体の 粘度検出等の広い範囲で適用することが可能である。

【００２０】 上記突出部は、板ばね、コイルばね等を含め、その材質や形状によって薄型で 多様な圧縮特性の設定が可能であり、また、可動接点は各種の感圧部材を適用す ることができることが明らかであり、その説明を省略する。

【００２１】

【考案の効果】

本考案の感圧センサは以下の効果を奏する。 感圧センサは、弾性材による突出部によって撓み変形可能な平板状の可動接点 とその当接によって導通される固定接点を形成した基板とを備えることから、そ の可動接点は突出部に力が作用すると撓んで基板の固定接点が導通され、突出部 の作用力のオンオフを検出することができ、また、可動接点が感圧性の導体材に よる場合は、電気伝導度の変化に応じた突出部の作用力を検出することができる 。感圧センサの高さ寸法は、平板状の可動接点および基板とによって小さく抑え ることができ、また、圧縮の前半で柔らかく、後半で圧縮反力を増して確実な検 出を可能とする弾性的な圧縮変形が可能となる。

【００２２】 したがって、僅かな圧縮ストロークによって高感度の出力が可能な弾性特性を なす薄型の感圧センサを簡易に構成することができ、また、弾性特性の設定が容 易なことから、柔らかさを確保しつつ確実な測重が可能となり、個数カウント、 形状の大小をも一括して検出対象に応じて検出することが可能な検出工程を移送 ラインの一部に簡易に構成することができる。

【００２３】 前記突出部は、前記ダイアフラムと一体のドーム状をなすとともにその可動接 点側が半球状をなし、かつ、前記架設台を含めてケースと一体の軟質樹脂材によ る成形体とした場合は、ケース全体を簡易に形成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態を示す感圧センサの要部拡大
断面図

【図２】図１の感圧センサの基板表面の拡大平面図

【図３】図１のセンサ要部を並列配置した構成例の平面
図及び側面図

【図４】本考案の別なる実施形態を示す感圧センサの要
部拡大断面図

【図５】図４のセンサ要部の単一構成例を示す平面図

【符号の説明】

１、２１ 感圧センサ ２ 突出部 ３ 可動接点 ４ ケース ５ 基板 ５ａ，５ｂ 固定接点（導体パターン） ６ ダイアフラム ７ 架設台

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケースから薄膜状のダイアフラムを介し
   て弾性的に進退可能に保持され、外方に突状をなす弾性
   材による突出部と、この突出部を介して受ける作用力に
   応じて弾性的に撓みを生じる板状の導体材または圧力に
   応じて電気伝導度が変化する感圧性の導体材による可動
   接点と、この可動接点が撓んで当接することによってそ
   の抵抗値を介して導通される固定接点を表面に配設した
   基板と、この基板面から離間保持しうるクリアランスを
   確保して上記可動接点を掛けわたすための架設台とから
   なる感圧センサ。
2. 【請求項２】 前記突出部は、前記ダイアフラムと一体
   のドーム状をなすとともにその可動接点側が半球状をな
   し、かつ、前記架設台を含めてケースと一体の軟質樹脂
   材による成形体をなすことを特徴とする請求項１記載の
   感圧センサ。
3. 【請求項３】 ケースから薄膜状のダイアフラムを介し
   て弾性的に進退可能に保持され、外方に突状をなす弾性
   材による突出部と、この突出部を介して受ける作用力に
   応じて弾性的に撓みを生じる板状をなし、圧力に応じて
   電気伝導度が変化する感圧性の導体材による可動接点
   と、この可動接点が撓んで当接することによって導通さ
   れる固定接点を表面に配設した基板と、この基板面から
   離間保持しうるクリアランスを確保して上記可動接点を
   掛けわたすための架設台とからなる感圧センサであっ
   て、上記突出部は、上記ダイアフラムと一体のドーム状
   をなすとともにその可動接点側が半球状をなし、かつ、
   ケースと一体の軟質樹脂材による成形体をなすことを特
   徴とする感圧センサ。