JP3050471U - マスク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 口または目を覆った状態で装着した際に、マ
スク本体内に付設または添設されたハーブ油含浸シート
から発散される芳香によって、さまざまな精神状態の改
善、鎮静、集中力の向上あるいは催眠などの環境を醸成
できる、口部マスクあるいはアイマスクを提供する。 【解決手段】 織布、不織布、ガーゼまたは通気性紙か
らなるマスク本体の少なくとも一部に、ハーブ油を含浸
したシート状物を付設または添設したマスク。このマス
クは、口部用マスクおよびアイマスクとして用いられ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、マスクに関するものであって、より詳しくは、口または目を覆った 状態で装着した際に、マスク本体内に付設または添設されたハーブ油含浸シート から発散される芳香によって、さまざまな精神状態の改善、鎮静、集中力の向上 あるいは催眠などの環境を醸成できる、口部マスクあるいはアイマスクに関する 。

【０００２】

【従来の技術】

植物の生命のエッセンスであるエッセンシャルオイルは、精油ともいわれ、そ れから発散される香りは、美容や健康に役立てる自然療法、いわゆるアロマセラ ピーとして、動物、特に人間に対して心身両面にさまざまな働きをすることが解 明されてきている。 このエッセンシャルオイルは、一般にはハーブ油として知られている。

【０００３】 その療法としては、香りを鼻から吸収して脳に働きかける芳香浴と、皮膚から 吸収させて血液やリンパ液に送り込むアロママッサージが知られている。 アロママッサージとは、マッサージオイルに微量のエッセンシャルオイルを添 加したものを用いて顔、腹部、脚部などを通常の方法でマッサージするもので、 マッサージの刺激によって、血液、リンパ液の流れが良くなり、体内に溜った老 廃物の排泄が促進されるものである。

【０００４】 また、芳香浴は、バスタブにぬるめのお湯を張り、これにエッセンシャルオイ ルを数滴添加して入浴するもので、皮膚から浸透したエッセンシャルオイルが、 同様に血液、リンパ液の流れによって運ばれ、体内の各器官に働きかけて身体内 面からの浄化作用を促進する。

【０００５】 その際、添加するハーブ油の種類によって、発散される香りが精神面では神経 の緊張を和らげリラックスさせて精神的疲労を和らげたり、集中力を高めて記憶 力を向上させたり、更に、身体の面では、ホルモンのバランスを調整し、または 免疫機能を高めたりなどのさまざまな効能が知られている。

【０００６】 また、近年社会環境が複雑になり、人間はストレスによって心身両面から毒さ れている実情があるが、その解消にもアロマセラピーは極めて有効であり、上記 のマッサージオイル、入浴剤、あるいは香をたいてその香りによって精神状態を 鎮静化させるなどの方法を簡単にできるようにしたものが一般家庭にも入り込ん できている。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、エッセンシャルオイルは、その種類にもよるが、肌に直接触れると 発疹を生じたり、皮膚刺激が強いなどの問題があり、その取扱には細心の注意を 払わなければならないことが多く、必ずしも誰でもが手軽にアロマセラピーを行 えるというものでもない。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は、口部あるいは目部にマスクをするだけで、簡単に、しかも 安全に、アロマセラピーを行うことを可能にしたものであり、歩行中あるいは仕 事中にも心身両面での諸々の改善をなし得る点に重要な特徴がある。

【０００９】 すなわち、本発明によれば、織布、不織布、ガーゼまたは通気性紙からなるマ スク本体の少なくとも一部に、ハーブ油を含浸したシート状物を付設または添設 したマスクが提供される。

【００１０】 また、本発明によれば、前記マスクが口部用マスクである上記マスクが提供さ れる。

【００１１】 また、本発明によれば、前記マスクがアイマスクである上記マスクが提供され る。

【００１２】 また、本発明によれば、前記シート状物が、不織布または和紙である上記マス クが提供される。

【００１３】 また、本発明によれば、前記シート状物が、マスク本体の表地と裏地の間、あ るいはマスク本体と代え布の間に収納され、皮膚に直接接触しないように構成さ れた上記マスクが提供される。

【００１４】 また、本発明によれば、前記ハーブ油が、ラベンダー（Ｌａｖｅｎｄｅｒ）、 ラバンジン（Ｌａｖａｎｄｉｎ）、パイン（Ｐｉｎｅ）、シトロネラ（Ｃｉｔｏ ｒｏｎｅｌｌａ）、クラリセージ（Ｃｌａｒｙ Ｓａｇｅ）からなる群より選ば れたものである心身疲労回復用の上記マスクが提供される。

【００１５】 また、本発明によれば、前記ハーブ油が、フェンネル（Ｆｅｎｎｅｌ）、フラ ンキンセンス（Ｆｒａｎｋｉｎｃｅｎｓｅ）、スターアニス（Ｓｔａｒ Ａｎｉ ｓｅ）、スペアミント（Ｓｐｅａｒｍｉｎｔ）、シナモン（Ｃｉｎｎａｍｏｎ） 、サントキシラム（Ｚａｎｔｏｘｙｌｕｍ）からなる群より選ばれたものである 上記マスクが提供される。

【００１６】 また、本発明によれば、前記ハーブ油が、ユーカリ（Ｅｕｃａｌｙｐｔｕｓ） 、ローズマリー（Ｒｏｓｅｍａｒｙ）、レモン（Ｌｅｍｏｎ）、フレンチマリー ゴールド（Ｆｒｅｎｃｈ Ｍａｒ）、パチュリー（Ｐａｔｃｈｏｕｌｉ）、パル マローザ（Ｐａｌｍａｒｏｓａ）、ニアウリ（Ｎｉａｏｕｌｉ）、バジル（Ｂａ ｓｉｌ）、セージ（Ｓａｇｅ）、クローブ（Ｃｌｏｖｅ）からなる群より選ばれ たものである集中力を高めるための上記マスクが提供される。

【００１７】 また、本発明によれば、前記ハーブ油が、ローズウッド（Ｒｏｓｅｗｏｏｄ） 、レモングラス（Ｌｅｍｏｎｇｒａｓｓ）、マンダリン（Ｍａｎｄａｒｉｎ）、 ミルラ（Ｍｙｒｒｈ）、ライム（Ｌｉｍｅ）、リツェア（Ｌｉｔｓｅａ）、ゼラ ニウムローズ（Ｇｅｒａｎｉｕｍ Ｒｏｓｅ）からなる群より選ばれたものであ る精神高揚用の上記マスクが提供される。

【００１８】 また、本発明によれば、前記ハーブ油が、アミリス（Ａｍｙｒｉｂ）、イラン イラン（Ｙｌａｎｇ−Ｙｌａｎｇ）、エレミ（Ｅｌｅｍｉ）、オレンジ（Ｓｗｅ ｅｔ Ｏｒａｎｇｅ）、カモミール（Ｃｈａｍｏｍｉｌｅ）、クラリセージ（Ｃ ｌａｒｙ Ｓａｇｅ）、サイプレス（Ｃｙｐｒｅｓｓ）、サンダルウッド（Ｓａ ｎｄａｌｗｏｏｄ）、シダーウッド（Ｃｅｄｅｒ ｗｏｏｄ）、ジャスミン（Ｊ ａｎｓｍｉｎｅ）、スイパイクラベンダー（Ｓｐｉｋｅ Ｌａｖｅｎｄｅｒ）、 セージ（Ｓａｇｅ）、ベンゾイン（Ｂｅｎｊｏｉｎ）、プチグレン（Ｐｅｔｉｔ ｇｒａｉｎ）、コパイバ（Ｃｏｐａｉｖａ ｂａｌｍ）からなる群より選ばれた ものである鎮静用の上記マスクが提供される。

【００１９】 また、本発明によれば、前記ハーブ油が、カモミール（Ｃｈａｍｏｍｉｌｅ） 、グアヤックウッド（Ｇｕａｉａｃｗｏｏｄ）、ジャスミン（Ｊａｓｍｉｎｅ） 、ベンゾイン（Ｂｅｎｊｏｉｎ）、マージョラム（Ｍａｒｊｏｒａｍ）、ネロリ （Ｎｅｒｏｌｉ）からなる群より選ばれたものであるアイマスクが提供される。

【００２０】

【考案の実施の形態】

以下、本考案のマスクについて、実施例を図面を参照して詳細に説明する。 本発明のマスクは、口部用マスク１およびアイマスク２のいずれにも対応でき るものであり、その構成は、織布、不織布、ガーゼまたは通気性紙からなるマス ク本体の少なくとも一部に、ハーブ油を含浸したシート状物Ａを付設または添設 したことにある。

【００２１】 ハーブ油を含浸させるシート状物Ａとしては、とくに制限されるものではない が、薄くても吸油量が多いもの、例えば、不織布または和紙が好ましく用いられ る。 このハーブ油を含浸させたシート状物Ａはマスク本体の少なくとも一部に付設 または添設されていればよく、その形態としては、図１に示した口部用マスクの 例においては、マスク本体の折り返し部１３ａ，１３ｂの間で、表地１４ａと裏 地１４ｂにはさまれて収納されていればよい。

【００２２】 この口部用マスクは、前記折り返し部において、耳掛け用の紐１２が内包され 、マスク本体を構成する表地１４ａと裏地１４ｂ，１４ｃは、１１ａ，１１ｂ部 において縫製されていてもよいが、図２に示すように、折り返し部１３ａ，１３ ｂから折り返して１４ｂ，１４ｃを重ねただけのままでも良い。

【００２３】 いずれにしても、ハーブ油を含浸したシート状物Ａは、皮膚には直接接触しな いことが望ましく、本実施例においては１４ａと１４ｂの間に収納される。この 際、シート状物Ａは、単に１４ａと１４ｂの間にはさまれただけでも良いし、図 ３に示すように、表地１４ａあるいは裏地１４ｂのいずれかにポケット１５を設 けてその中に収納してもよい。 また、マスク本体の内側に代えのガーゼなどを当てる場合には、その間にシー ト状物をはさんでもよい。

【００２４】 次に、本考案のマスクをアイマスクとして用いる場合の実施例について説明す る。 図４は、本考案のアイマスク２の一例の斜視図であり、図５は、その上面図で ある。この例においては、表地２１の中央下方に鼻の形に切り欠き部２４が形成 されており、両サイドには紐２３を付設し、その裏側には、ハーブ油を含浸した シート状物Ａを収納するポケット２５が形成されている。本考案のアイマスクに おいても、上記ポケット２５は必ずしも設ける必要はなく、図６に示すように、 表地２１と裏地２２の間に前記シート状物をはさんだ状態で収納してもよい。

【００２５】 本考案におけるシート状物とは、ハーブ油が含浸されるものであれが良く、そ の厚みや枚数が限定されるものではなく、市販の和紙や不織布がそのまま用いら れる。また、シート状物は、口部マスクの場合は、呼吸を妨げることがないよう に、通気性であることが望ましい。その大きさは特に限定されるものではないが 、口部用マスクの場合は、シートが一枚であれば３ｃｍ×４ｃｍ程度の大きさの シートで十分であり、これより小さい複数枚のシート片を用いてもよい。ハーブ 油の含浸量もとくに制限されるものではなく、シート状物に２ないし３滴程度滴 下したもので十分に目的を達成することができる。

【００２６】 本考案の口部用マスクまたはアイマスクを顧客に提供する場合には、ハーブ油 を含浸したシート状物は、密封できるプラスチックシートから構成される袋に収 納しておくこともできるし、１個のマスクに複数枚のシート状物を添付すること も任意にできる。

【００２７】 次に、シート状物に含浸させるハーブ油について説明する。 本考案において用いるハーブ油はいずれも市販されているものであり、その中 から目的に応じて、適性のハーブ油を採択して用いるものである。

【００２８】 まず、本考案の口部用マスクを心身疲労回復のために装着しようとする場合は 、ラベンダー（Ｌａｖｅｎｄｅｒ）、ラバンジン（Ｌａｖａｎｄｉｎ）、パイン （Ｐｉｎｅ）、シトロネラ（Ｃｉｔｏｒｏｎｅｌｌａ）、クラリセージ（Ｃｌａ ｒｙ Ｓａｇｅ）からなる群より選ばれたものが好適に用いられる。 これらのハーブ油は、中枢神経系のバランスを正しく調整し、心身にリラック ス感を与えてくれる。 本考案者らの実験によれば、心身疲労時にこのマスクを１時間装着しただけで 、顕著な精神状態の改善が見られた。

【００２９】 次に、本考案の口部用マスクを心身両面に元気が欲しい時に装着しようとする 場合は、フェンネル（Ｆｅｎｎｅｌ）、フランキンセンス（Ｆｒａｎｋｉｎｃｅ ｎｓｅ）、スターアニス（Ｓｔａｒ Ａｎｉｓｅ）、スペアミント（Ｓｐｅａｒ ｍｉｎｔ）、シナモン（Ｃｉｎｎａｍｏｎ）、サントキシラム（Ｚａｎｔｏｘｙ ｌｕｍ）からなる群より選ばれたハーブ油を含浸したシート状物を用いることが 望ましい。

【００３０】 また、集中力を高め、頭脳を明晰にし、記憶力を向上させたい場合には、ユー カリ（Ｅｕｃａｌｙｐｔｕｓ）、ローズマリー（Ｒｏｓｅｍａｒｙ）、レモン（ Ｌｅｍｏｎ）、フレンチマリーゴールド（Ｆｒｅｎｃｈ Ｍａｒ）、パチュリー （Ｐａｔｃｈｏｕｌｉ）、パルマローザ（Ｐａｌｍａｒｏｓａ）、ニアウリ（Ｎ ｉａｏｕｌｉ）、バジル（Ｂａｓｉｌ）、セージ（Ｓａｇｅ）、クローブ（Ｃｌ ｏｖｅ）からなる群より選ばれたハーブ油を含浸したシート状物を用いることが 望ましい。このタイプは、受験生などにはとくに推奨できるものであり、とくに 本考案者の実験によれば、ニアウリを用いたものの効果が著しい。

【００３１】 また、気分が優れず、精神を高揚したい時には、ローズウッド（Ｒｏｓｅｗｏ ｏｄ）、レモングラス（Ｌｅｍｏｎｇｒａｓｓ）、マンダリン（Ｍａｎｄａｒｉ ｎ）、ミルラ（Ｍｙｒｒｈ）、ライム（Ｌｉｍｅ）、リツェア（Ｌｉｔｓｅａ） 、ゼラニウムローズ（Ｇｅｒａｎｉｕｍ Ｒｏｓｅ）からなる群より選ばれたハ ーブ油を含浸したシート状物が優れた効果を発揮する。

【００３２】 更に、精神状態を鎮静させたい時には、アミリス（Ａｍｙｒｉｂ）、イランイ ラン（Ｙｌａｎｇ−Ｙｌａｎｇ）、エレミ（Ｅｌｅｍｉ）、オレンジ（Ｓｗｅｅ ｔ Ｏｒａｎｇｅ）、カモミール（Ｃｈａｍｏｍｉｌｅ）、クラリセージ（Ｃｌ ａｒｙ Ｓａｇｅ）、サイプレス（Ｃｙｐｒｅｓｓ）、サンダルウッド（Ｓａｎ ｄａｌｗｏｏｄ）、シダーウッド（Ｃｅｄｅｒ ｗｏｏｄ）、ジャスミン（Ｊａ ｎｓｍｉｎｅ）、スイパイクラベンダー（Ｓｐｉｋｅ Ｌａｖｅｎｄｅｒ）、セ ージ（Ｓａｇｅ）、ベンゾイン（Ｂｅｎｊｏｉｎ）、プチグレン（Ｐｅｔｉｔｇ ｒａｉｎ）、コパイバ（Ｃｏｐａｉｖａ ｂａｌｍ）からなる群より選ばれたハ ーブ油を含浸したシート状物が興奮状態の精神を鎮静させてくれる。

【００３３】 また、アイマスクに用いるハーブ油としては、催眠効果の優れたものがよく、 カモミール（Ｃｈａｍｏｍｉｌｅ）、グアヤックウッド（Ｇｕａｉａｃｗｏｏｄ ）、ジャスミン（Ｊａｓｍｉｎｅ）、ベンゾイン（Ｂｅｎｊｏｉｎ）、マージョ ラム（Ｍａｒｊｏｒａｍ）、ネロリ（Ｎｅｒｏｌｉ）からなる群より選ばれたハ ーブ油を用いたシート状物を好適に用いられる。

【００３４】 なお、これ以外にも、それぞれの特性を利用したハーブ油を任意に選択し、シ ート状物に含浸して用いることができる。

【００３５】

【考案の効果】

本考案によれば、従来のアロマセラピーのように、全身をマッサージしたり、 ハーブ油を滴下したバスタブに使うなどの面倒なことがなく、口部用マスクまた はアイマスクを装着するだけで、ストレスによってバランスを欠いた状態の精神 や、心身の疲労などを有効に改善し、安定な精神状態に改善することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の口部用マスクの一例を示す正面図であ
る。

【図２】本考案の口部用マスクの一例を示す上面図であ
る。

【図３】本考案の口部用マスクの解体状態の一例を示す
斜視図である。

【図４】本考案のアイマスクの一例を示す斜視図であ
る。

【図５】図４のアイマスクの上面図である。

【図６】本考案のアイマスクの他の一例を示す上面図で
ある。

【符号の説明】

Ａ ハーブ油含浸シート状物 １ 口部用マスク ２ アイマスク １１ａ，１１ｂ 表裏縫合部 １２ 紐 １３ａ，１３ｂ 折り返し部 １４ａ 口部用マスク表地 １４ｂ，１４ｃ 口部用マスク裏地 １５ ポケット ２１ アイマスク表地 ２２ アイマスク裏地 ２３ 紐 ２４ 鼻部切欠部 ２５ ポケット

Claims (11)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 織布、不織布、ガーゼまたは通気性紙か
   らなるマスク本体の少なくとも一部に、ハーブ油を含浸
   したシート状物を付設または添設したマスク。
2. 【請求項２】 前記マスクが口部用マスクである請求項
   １記載のマスク。
3. 【請求項３】 前記マスクがアイマスクである請求項１
   記載のマスク。
4. 【請求項４】 前記シート状物が、不織布または和紙で
   ある請求項１記載のマスク。
5. 【請求項５】 前記シート状物が、マスク本体の表地と
   裏地の間、あるいはマスク本体と代え布の間に収納さ
   れ、皮膚に直接接触しないように構成された請求項１記
   載のマスク。
6. 【請求項６】 前記ハーブ油が、ラベンダー（Ｌａｖｅ
   ｎｄｅｒ）、ラバンジン（Ｌａｖａｎｄｉｎ）、パイン
   （Ｐｉｎｅ）、シトロネラ（Ｃｉｔｏｒｏｎｅｌｌ
   ａ）、クラリセージ（Ｃｌａｒｙ Ｓａｇｅ）からなる
   群より選ばれたものである心身疲労回復用の請求項２記
   載のマスク。
7. 【請求項７】 前記ハーブ油が、フェンネル（Ｆｅｎｎ
   ｅｌ）、フランキンセンス（Ｆｒａｎｋｉｎｃｅｎｓ
   ｅ）、スターアニス（Ｓｔａｒ Ａｎｉｓｅ）、スペア
   ミント（Ｓｐｅａｒｍｉｎｔ）、シナモン（Ｃｉｎｎａ
   ｍｏｎ）、サントキシラム（Ｚａｎｔｏｘｙｌｕｍ）か
   らなる群より選ばれたものである元気を与える請求項２
   記載のマスク。
8. 【請求項８】 前記ハーブ油が、ユーカリ（Ｅｕｃａｌ
   ｙｐｔｕｓ）、ローズマリー（Ｒｏｓｅｍａｒｙ）、レ
   モン（Ｌｅｍｏｎ）、フレンチマリーゴールド（Ｆｒｅ
   ｎｃｈ Ｍａｒ）、パチュリー（Ｐａｔｃｈｏｕｌ
   ｉ）、パルマローザ（Ｐａｌｍａｒｏｓａ）、ニアウリ
   （Ｎｉａｏｕｌｉ）、バジル（Ｂａｓｉｌ）、セージ
   （Ｓａｇｅ）、クローブ（Ｃｌｏｖｅ）からなる群より
   選ばれたものである集中力を高めるための請求項２記載
   のマスク。
9. 【請求項９】 前記ハーブ油が、ローズウッド（Ｒｏｓ
   ｅｗｏｏｄ）、レモングラス（Ｌｅｍｏｎｇｒａｓ
   ｓ）、マンダリン（Ｍａｎｄａｒｉｎ）、ミルラ（Ｍｙ
   ｒｒｈ）、ライム（Ｌｉｍｅ）、リツェア（Ｌｉｔｓｅ
   ａ）、ゼラニウムローズ（Ｇｅｒａｎｉｕｍ Ｒｏｓ
   ｅ）からなる群より選ばれたものである精神高揚用の請
   求項２記載のマスク。
10. 【請求項１０】前記ハーブ油が、アミリス（Ａｍｙｒｉ
    ｂ）、イランイラン（Ｙｌａｎｇ−Ｙｌａｎｇ）、エレ
    ミ（Ｅｌｅｍｉ）、オレンジ（ＳｗｅｅｔＯｒａｎｇ
    ｅ）、カモミール（Ｃｈａｍｏｍｉｌｅ）、クラリセー
    ジ（Ｃｌａｒｙ Ｓａｇｅ）、サイプレス（Ｃｙｐｒｅ
    ｓｓ）、サンダルウッド（Ｓａｎｄａｌｗｏｏｄ）、シ
    ダーウッド（Ｃｅｄｅｒ ｗｏｏｄ）、ジャスミン（Ｊ
    ａｎｓｍｉｎｅ）、スイパイクラベンダー（Ｓｐｉｋｅ
    Ｌａｖｅｎｄｅｒ）、セージ（Ｓａｇｅ）、ベンゾイ
    ン（Ｂｅｎｊｏｉｎ）、プチグレン（Ｐｅｔｉｔｇｒａ
    ｉｎ）、コパイバ（Ｃｏｐａｉｖａ ｂａｌｍ）からな
    る群より選ばれたものである鎮静用の請求項２記載のマ
    スク。
11. 【請求項１１】 前記ハーブ油が、カモミール（Ｃｈａ
    ｍｏｍｉｌｅ）、グアヤックウッド（Ｇｕａｉａｃｗｏ
    ｏｄ）、ジャスミン（Ｊａｓｍｉｎｅ）、ベンゾイン
    （Ｂｅｎｊｏｉｎ）、マージョラム（Ｍａｒｊｏｒａ
    ｍ）、ネロリ（Ｎｅｒｏｌｉ）からなる群より選ばれた
    ものである請求項３記載のマスク。