JP3050370B2 - プラズマ処理装置及びその処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びその処理方法

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JP3050370B2
JP3050370B2 JP8032422A JP3242296A JP3050370B2 JP 3050370 B2 JP3050370 B2 JP 3050370B2 JP 8032422 A JP8032422 A JP 8032422A JP 3242296 A JP3242296 A JP 3242296A JP 3050370 B2 JP3050370 B2 JP 3050370B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマ処理装置及
びその処理方法に関し、特に、タングステンをプラズマ
を用いて加工する際に、パーティクル等の発塵を少なく
したプラズマ処理装置及びその処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路の大規模化が進み、現在
では、256メガビットの容量を持つダイナミック・ラ
ンダムアクセスメモリーの開発が行われている。また、
16メガビットの容量を持つダイナミック・ランダムア
クセスメモリーが量産段階にある。16メガビットのダ
イナミック・ランダムアクセスメモリーの配線構造に
は、ワード線,ビット線をそれぞれ形成したのち、更
に、2層構造をもつ金属配線が用いられている。この金
属配線の材料として、従来、アルミニュウムが用いられ
てきた。
【0003】近年、前記金属配線の材料として、アルミ
ニュウムではなく、タングステンが用いられるようにな
ってきた。適用例を図4に示す。
【0004】図4は金属配線の材料としてタングステン
が用いられてきた半導体集積回路装置のコンタクトホー
ル部の断面図である。コンタクトホール部4はバリアメ
タル9で被覆された後、化学的気相成長法で成膜したタ
ングステン7により埋め込まれている。同時にタングス
テン7は配線用としても用いられている。タングステン
が用いられる理由としては、アルミニュウムの場合拡散
層やワード線等との電気的接続を行うコンタクトホール
部をスパッタ法や化学的気相成長法で成膜した窒化チタ
ンやタングステンを埋め込んだ後、アルミニュウムを成
膜させるため必要な工程が多いのに対し、タングステン
を用いる場合は、コンタクトホール部の埋め込みと同時
に同じ材料で配線用の成膜を行うことができるため、必
要となる工程数が少ないこと、また、配線幅0.4μ
m,配線間隔0.4μmの微細な金属配線をドライエッ
チング法にて加工する際に、アルミニュウムではマスク
となるレジストと実効的な選択比が約1〜2程度で大き
くなることができないのに対し、タングステンでは、マ
スクとなるレジストとの実効的な選択比が約2〜4と大
きくとることができるため、レジストの薄膜化が可能に
なりフォトリソグラフィーの解像度が向上するととも
に、マスク寸法と出来上がり配線寸法との寸法差を小さ
くすることができ微細加工性に優れること、等が挙げら
れる。
【0005】本発明は、このタングステンのプラズマエ
ッチング技術に関するものであり、従来のタングステン
をプラズマを用いてエッチングする処理装置及びその処
理方法が持つ問題点を解決するものである。
【0006】上記の例では、タングステンを第1層の金
属配線として用いる場合について述べたが、上記例中で
金属配線にアルミニュウムを用いる場合においても、コ
ンタクトホール部をタングステンで埋め込む際にプラズ
マエッチング技術が用いられている。適用例を図5
(a)に示す。コンタクトホール部4はバリアメタル9
で被覆された後、化学的気相成長法で成膜したタングス
テン7をドライエッチングによって全面的にエッチング
することによって、コンタクトホール部4内にタングス
テンを埋め込むことができる。通常、この後アルミニュ
ウム10をスパッタ法で成膜させて配線として用いる。
これを図5(b)図に示す。配線用として用いる場合で
も、コンタクトホール部の埋め込み用のみに用いる場合
でも、プラズマ処理装置及びその処理方法が持つ問題点
は共通である。従って、本発明はかかる問題点を解決す
るプラズマ処理装置及びその処理方法を提供するもので
ある。
【0007】次に、従来のタングステンのプラズマ処理
装置及びその処理方法について図面を用いて説明する。
図6は従来のプラズマ処理装置の構造を示す概略構成図
である。図6には、平行平板型と呼ばれるプラズマ処理
装置を示してある。半導体ウエハー101(以下ウエハ
ーという)はサセプター102上に載置される。サセプ
ター102は下部電極の働きも兼ねており、電気的に高
周波電源105に接続されている。反応容器103は、
排気管を介して真空ポンプ106と接続されて減圧状態
に保たれる。半導体ウエハー101に対向して電気的に
は接地された上部電極104が配置されている。上部電
極104にはプロセスガス配管111が接続されてお
り、上部電極104の下面からは、エッチング用プロセ
スガスが噴き出るような構造になっている。サセプター
102と上部電極104にはそれぞれ温度調節機構10
8が接続されている。多くの場合、温度調節機構108
としては、サセプター102と上部電極104内に水等
の液体を循環させる構造のものが採用されている。
【0008】タングステンのエッチングには、反応性ガ
スとして沸素を主体とした(例えば六沸化硫黄、等)ガ
スをプロセスガスとして用いる。タングステンを配線と
して用いるような目的のエッチングガスとしては、特開
平2−34920号公報に開示された沸素系ガスに塩素
系ガスを添加する方法や、特開平3−201529号公
報に開示されたSF6とCHF3を混合させて用いる方法
や、特開平2−203527号公報に開示されたフッ素
系ガスと塩素系ガスと酸化性ガスを混合させている方法
などが知られている。いずれもタングステンと反応する
主たる活性種は沸素であり、反応生成物は沸化タングス
テンを主とするものである。しかし、実際には沸素とタ
ングステンにカーボンなどの不純物を含む反応生成物が
生成される。沸化タングステンの沸点は常圧下で17.
1℃である。実際に生成する反応生成物の沸点は多様な
不純物を含むため不明だが、経験的には0.1〜50P
a程度の減圧下で20〜40℃領域にある。
【0009】一般的にエッチング反応の反応生成物の再
付着,凝固はエッチング中のウエハーの表面温度とサセ
プター,上部電極,反応容器温度の相対的な温度関係
と、それらの絶対的な温度で決まる。反応生成物の再付
着,凝固が相対的に温度の低い部分で起こるということ
は、サセプター,上部電極,反応容器,ウエハーの表面
温度のわずかな差によって反応生成物の再付着,凝固が
起きる箇所が変化するということである。更に、ウエハ
ーの表面温度はサセプターの設定温度だけで決まるもの
ではなく、プラズマから受ける直接的な熱や上部電極・
反応容器からの輻射熱やサセプターとウエハーの熱交換
効率や処理枚数や処理時間などで変化するものである。
【0010】以上から例えば、ウエハーの表面温度が1
0℃で、上部電極の表面温度が20℃,反応容器の表面
温度が50℃の場合、ウエハーの表面温度は上部電極の
表面温度よりも低く、かつ反応生成物の沸点よりも低い
ため、ウエハー表面で反応生成物の再付着が起き、エッ
チングの再現性を得ることが困難になる。また、上部電
極にも反応生成物の再付着,凝固が起き、パーティクル
の原因となる。このようにタングステンのエッチングは
温度に対して極めて敏感である。
【0011】半導体装置の金属配線用として、タングス
テンを用いる場合は、フォトレジストをマスクとしてタ
ングステンをエッチングする。ウエハーの表面温度が反
応生成物の沸点よりも高い場合は、一般的にエッチング
の側壁保護効果が弱くなり、サイドエッチが大きくな
る。ウエハー表面温度が高いと、配線パターンの出来上
がり寸法がエッチング前のレジスト寸法よりも細くな
る。従って、配線パターンの出来上がり寸法のマスク寸
法からのシフトを少なくするには、ウエハー表面温度を
低く抑える必要があり、上述のエッチング再現性の確保
とパーティクル抑制からの要求と矛盾する。
【0012】以下に、従来のタングステンのプラズマ処
理装置及びその処理方法について述べる。まず、プラズ
マ処理装置としては図6に示した通りである。処理方法
として具体的な条件について次に説明する。
【0013】プロセス条件を下記にまとめる。 高周波電源周波数=13.56MHz 高周波印加電力 =300W 圧力 =20Pa SF6ガス流量 =200sccm N2ガス流量 =20sccm 電極間隔 =15mm 上部電極温度 =25℃ サセプター温度 =25℃
【0014】プロセスガスにSF6とN2を混合させて用
いる技術は、特願平6−163073号公報に開示され
ている。ここで重要な点は上部電極温度とサセプター温
度の設定である。先にも述べたとおりタングステンのエ
ッチングは温度に対して極めて敏感である。タングステ
ンのエッチングにおいて、特にタングステンを図2のよ
うに金属配線として用いる場合、エッチングの再現性を
得るには、ウエハーの表面温度が反応容器中の圧力にお
いて反応生成物の沸点よりも高いことが必要であり、一
方、配線パターンの出来上がり寸法のマスク寸法からの
シフトを少なくするには、ウエハー表面温度を低く抑え
ることが必要であり、上部電極からの輻射熱を抑えるた
めに上部電極の温度を低くしていた。
【0015】以上説明してきた理由から、上部電極温
度,サセプター温度は制約を受け、双方共に25℃〜4
0℃程度に設定していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のプラズ
マ処理装置及びその処理方法においては、上部電極の温
度が25℃〜40℃と低く、この温度領域は、実使用圧
力領域のタングステンの沸化物の沸点に重なる。先に述
べたように、ウエハー表面,反応容器,上部電極の温度
は設定温度だけで決まるものではなく、プラズマから受
ける直接的な熱や相互の輻射熱や温度調節機構の熱交換
効率や処理枚数や処理時間などで変化するものであるた
め、ウエハー表面,反応容器,上部電極の表面温度はタ
ングステンの沸化物の沸点前後を変動することになる。
従って、特に反応容器,上部電極の表面には多量の反応
生成物の再付着や凝固が起きる。結果として反応容器,
上部電極から反応生成物が剥離・落下し、ウエハーに付
着する。以上に述べた理由により上部電極・反応容器か
ら剥離・落下した多量のパーティクルが半導体集積回路
のパターン欠陥を引き起こし、半導体集積回路の歩留り
が著しく低くなるという問題がある。
【0017】ところで、エッチング反応の反応生成物が
反応容器内壁に付着してこれが剥がれてパーティクルに
なることは周知であり、この対策として、反応容器内壁
の温度を制御することが有効であることも広く知られて
いる。例えば、特開平1−211921号公報には、反
応容器の壁面を反応による堆積膜の付着が起こらない温
度まで冷却することが開示されている。
【0018】しかし、一般的には堆積膜の付着防止は反
応容器の壁面を高温化する方が効果的である。反応によ
る堆積膜の付着が起こらない温度にするには、特開平1
−211921号公報の実施例にも示されているよう
に、−20℃以下の定温が必要であり実用的ではない。
また、反応による堆積膜の付着は化学的にのみ起こるの
ではなく、スパッタ現象との組み合わせで物理的にも起
こり得るものである。従って堆積膜の付着を効果的に防
止するには、反応生成物の沸点(昇華点)よりも反応容
器の壁面を高温化する方が効果的である。
【0019】また、特開平4−316327号公報で
は、銅薄膜のエッチングにおけるチャンバ壁面への反応
生成物付着防止を目的として、チャンバ壁面の温度を3
00〜400℃に加熱することが開示されている。特開
平4−316327号公報の実施例では基板温度(ウエ
ハー表面温度)とチャンバ側壁温度を共に300〜40
0℃まで高温化することにより、チャンバ側壁の反応生
成物付着防止を図るものである。実施例中に「チャンバ
の加熱温度は試料基板の加熱温度と同程度でよいことか
ら、チャンバの加熱により試料基板の温度が変化する等
の不都合もない。」との記載があるが、先に述べたとお
り実際にはチャンバや上部電極の加熱は試料基板(ウエ
ハー表面温度)に影響を与える。但し、被エッチング膜
の種類やプロセスガスの種類等反応のメカニズムによっ
ては、影響が小さいものもある。
【0020】以上示した公知例は、タングステンのエッ
チングを所望の性能で行うことは極めて困難である。な
ぜならば、上部電極や反応容器の側壁の温度を高温化さ
せるだけでは、輻射熱の影響が大きく、配線パターンの
出来上がり寸法のマスク寸法からのシフトが大きくな
り、配線幅0.4μmの配線では出来上がり寸法が0.
3μm程度になる。また、先に述べたとおり上部電極や
反応容器の温度がウエハー表面温度に比べて著しく高い
場合は、相対的に温度の低いウエハー上に反応生成物の
再付着が生じ、エッチングの再現性が悪くなる。
【0021】本発明の目的は、タングステンのエッチン
グにおいて、再現性良く、上部電極や反応容器側壁から
のパーティクル発生がなく、かつ、タングステンを配線
に用いる場合においては配線パターンの出来上がり寸法
のマスク寸法からのシフトが小さいプラズマ処理装置及
びその処理方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係るプラズマ処理装置は、反応容器内に対
向して設けられた上部電極と下部電極とを有し、前記下
部電極上にウェハーを設置して前記ウェハーにプラズマ
処理を施して前記ウェハーの表面に形成されている金属
材料をプラズマエッチング処理するプラズマ処理装置で
あって、ウェハー表面温度が前記金属材料をプラズマエ
ッチングした時に生じる反応生成物の沸点よりも高いと
前記金属材料のサイドエッチが大きくなり、前記ウェハ
ー表面温度が前記沸点よりも低いと前記反応生成物が前
記ウェハー上に再付着する金属材料をエッチングするに
際し、前記上部電極、下部電極及び反応容器は互いに独
立に温度調整され、前記ウェハーと前記上部電極・反応
容器側壁との距離前記ウェハーの表面温度と前記上部
電極温度や反応容器温度との相互の影響が軽減される程
度までに調整されているものである。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】また本発明に係るプラズマ処理方法は、
応容器内に対向して設置した上部電極と下部電極のう
ち、一方の電極上にウェハーを設置し、前記ウェハーに
プラズマ処理を施して前記ウェハーの表面の金属材料を
プラズマエッチング処理するプラズマ処理方法におい
て、 前記ウェハー表面温度が前記金属材料をプラズマエ
ッチングした時に生じる反応生成物の沸点よりも高い場
合に前記金属材料の再度エッチが大きくなり、前記ウェ
ハー表面温度が前記沸点よりも低いと前記反応生成物が
前記ウェハー上に再付着する金属材料をエッチング処理
するものであり、 前記上部電極、下部電極及び反応容器
の温度を独立させて調整し、 さらに前記ウェハーと前記
上部電極・反応容器側壁との距離を、前記ウェハーの表
面温度と前記上部電極温度や反応容器温度との相互の影
響を軽減する程度までに調整し、 ウェハー表面が受ける
上部電極からの温度の影響を軽減して、前記金属材料を
エッチング処理するものである。
【0028】
【作用】タングステンのプラズマエッチングが温度に対
して極めて敏感であることは、前述した通りである。本
発明は、ウエハーの表面温度が特に対向する上部電極温
度の直接的な影響を受けることに着目し、特にタングス
テンのプラズマエッチングにおいては、上部電極の温度
がエッチング反応の再現性や反応生成物の付着・剥離や
配線パターンの出来上がり寸法のマスク寸法からのシフ
ト量に多大の影響を与えていることに着目し、ウエハー
と上部電極・反応容器側壁との距離を、ウエハーの表面
温度と上部電極温度や反応容器温度との相互の影響が軽
減する程度まで離間させる機構を有することにより、ウ
エハー表面が受ける対向する上部電極からの温度の影響
を軽減する。このため、上部電極や反応容器の温度を高
温化させることが可能になる。従って、ウエハー温度と
上部電極温度と反応容器温度とを独立に制御する機構を
持たせることができ、この機構によって、上部電極表面
や反応容器内壁面への反応生成物の再付着・剥離を低減
することができる。
【0029】特に、上部電極温度の設定については、最
適温度領域が存在する。この理由は、反応生成物の主成
分は沸化タングステンであるが、沸素とタングステンに
カーボンなどの不純物を含むものであり、反応生成物の
沸点は多様な不純物を含むため不明だが経験的には0.
1〜50Pa程度の減圧下で20〜40℃領域にあるた
め、この温度領域よりも若干高い温度領域を設定するこ
とで、上部電極や反応容器への反応生成物の付着を低減
し、かつ、ウエハー表面温度への上部電極や反応容器温
度の影響を低減することで、再現性良く、上部電極や反
応容器側壁からのパーティクルの発生がなく、かつ、タ
ングステンを配線に用いる場合においては配線パターン
の出来上がり寸法のマスク寸法からのシフトを小さくす
ることができるためである。本発明は、この最適温度領
域を明確に限定するものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について図面を参
照して説明する。
【0031】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係るプラズマ処理装置を示す概略構成図である。図
1には平行平板型と呼ばれるプラズマエッチング処理装
置を示してある。
【0032】図1において、半導体ウエハー101はサ
セプター102上に載置される。サセプター102は下
部電極の働きも兼ねており、電気的に高周波電源105
に接続されている。反応容器103は、排気管を介して
真空ポンプ106と接続されて減圧状態に保たれる。半
導体ウエハー101(以下、ウエハーという)に対向し
て電気的には接地された上部電極104が配置されてい
る。上部電極104にはプロセスガス配管111が接続
されており、上部電極104の下面からは、エッチング
用プロセスガスが噴き出るような構造になっている。
【0033】また、サセプター102は上下に可動機構
107を備えており、上部電極104とサセプター10
2の間隔は可変となるようにしてある。先に述べたよう
に、上部電極104からの輻射熱がウエハー101に影
響しないように、上部電極104とサセプター102の
間隔は50mm以上とれるようになっている。サセプタ
ー102には温度調節機構a108が、上部電極104
には温度調節機構b109が、反応容器103には温度
調節機構c110がそれぞれ接続されている。多くの場
合、温度調節機構108,109,110としては、水
等の液体を循環させる方式や電熱ヒーターにて加熱させ
る方式を採用している。サセプター102,上部電極1
04,反応容器103にできるだけそれら温度ムラのな
いように水等の液体を循環させる方式を用いる場合は、
その経路を細かくとり、かつ充分な流量が取れることが
望ましい、また、電熱ヒーターにて加熱させる方式を用
いる場合も、温度ムラのできないように電熱ヒーターを
細かく均一に巻く必要がある。ここで注意しなければな
らないのは、サセプター102,上部電極104,反応
容器103の加熱のみを均一に行うのではなく、放熱特
性をも考慮して結果として温度ムラができないようにす
ることと、充分な熱容量を持たせることにより、高周波
放電を行わないウエハー処理とウエハー処理の間におけ
るサセプター102,上部電極104,反応容器103
の放熱冷却による温度低下をできるだけ小さくすること
にある。
【0034】次に図1に示したプラズマ処理装置を用い
た処理方法について述べる。処理方法として具体的な条
件について次に説明する。
【0035】プロセス条件を下記にまとめる。 高周波電源周波数=13.56MHz 高周波印加電力 =300W 圧力 =20Pa SF6ガス流量 =200sccm N2ガス流量 =20sccm 電極間隔 =55mm 上部電極温度 =60℃ サセプター温度 =25℃ 反応容器温度 =50℃
【0036】ここで、従来の技術で示した条件との相違
点は、上部電極とサセプターとの電極間隔を50mm以
上に広げた点と、サセプター温度を25℃とし、上部電
極温度を60℃に、反応容器温度を50℃に設定してい
る点にある。尚、本実施形態1では、プロセスガスにS
6ガスとN2ガスとを混合させて用いた例を示している
が、必ずしもこれに限定されるものではなく、SF6
スとCl2ガスとを混合させて用いた場合においても、
SF6ガスとCHF3ガスとを混合させて用いた場合にお
いても、サセプター温度と上部電極温度と反応容器温度
との設定に本発明を適用できる。
【0037】次に本発明のプラズマ処理装置及びその処
理方法を適用する半導体集積回路装置の工程について図
2を用いて説明する。図2は本発明のプラズマ処理装置
及びその処理方法を適用する半導体集積回路装置を示す
断面図である。半導体ウエハー1には、拡散層2が形成
されている。半導体ウエハー1上には、熱酸化法や化学
的気相成長法で成膜させた二酸化シリコン膜(Si
2)やBPSG膜3を形成させ、この膜3にコンタク
トホール部4を拡散層2上と導通がとれるように開口す
る。この後、コンタクトホール部4内にバリアメタルを
スパッタ法にて成膜させる。バリアメタルとしては、金
属チタン5と窒化チタン6を積層させて用いる。金属チ
タン5の膜厚は500Å〜800Å,窒化チタン6の膜
厚は500Å〜1000Åの範囲で用いられることが多
い。本実施形態では、金属チタン5と窒化チタン6の成
膜方法とスパッタ法を用いたが、化学気相成長法を用い
て成膜する場合もある。この後、コンタクトホール部内
を埋め込むように、金属タングステン7をWF6を還元
させることによって化学気相成長法にて成膜させる。
【0038】図2に示すように、金属タングステン7は
コンタクトホール部4内とBPSG膜上に全面成膜させ
ている。膜厚は4000Å〜6000Åである。タング
ステン7を配線として用いる場合は図2のようにフォト
レジスト8を形成してプラズマエッチングのマスクとし
て用いる。フォトレジスト8の膜厚は、微細配線パター
ンの解像性能から決められ、本実施形態においては10
500Åである。
【0039】次に図2に示したウエハーを本発明のプラ
ズマ処理装置及びその処理方法を適用する条件について
詳細に説明する。本実施形態におけるプラズマ処理装置
については図1に示した通りである。本発明のプラズマ
処理装置を用いた処理方法として具体的な条件について
は既に説明した。ここでは、上部電極とサセプターとの
電極間隔を50mm以上とし、サセプター温度を25℃
とし、上部電極温度を60℃に、反応容器温度を50℃
に設定した根拠についてデータを用いて説明する。
【0040】図3は、図1に示した本発明のプラズマ処
理装置を用いて実際にプラズマエッチングを行い、配線
パターンの出来上がり寸法のマスク寸法からのシフト
(CDロス)に対する上部電極温度依存性を上部電極と
サセプターとの電極間隔別にプロットした特性図であ
る。図3からCDロスは上部電極温度に依存しており、
上部電極温度が大きいとCDロスも大きくなっている。
更に、図3からCDロスは上部電極とサセプターとの電
極間隔にも依存しており、電極間隔が大きいとCDロス
は小さくなっている。
【0041】従って、上部電極温度が65℃で、かつ電
極間隔が55mmのとき、CDロスは0.1μm以下を
満足することができる。上部電極温度が50℃以上で上
部電極温度に付着する反応生成物の量は激減するという
知見から、前記条件を適用することで発明の目的を達成
することが可能になる。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、タ
ングステンのエッチングにおいて、ウエハーの表面温度
を低く抑えながら上部電極や反応容器の温度を反応生成
物の再付着・凝固温度よりわずかに高く保つことができ
るため、再現性良く、上部電極や反応容器側壁からのパ
ーティクル発生がなく、かつ、タングステンを配線に用
いる場合においては配線パターンの出来上がり寸法のマ
スク寸法からのシフトが小さいプラズマ処理装置及びそ
の処理方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係るプラズマ処理装置を
示す概略構成図である。
【図2】本発明のプラズマ処理装置及びその処理方法を
適用する半導体集積回路装置の断面図である。
【図3】本発明のプラズマ処理装置及びその処理方法を
適用して得られた配線パターンの出来上がり寸法のマス
ク寸法からのシフト(CDロス)に対する上部電極温度
依存性を上部電極とサセプターとの電極間隔別にプロッ
トした特性図である。
【図4】第1層金属配線の材料としてタングステンが用
いられた構造をもつ半導体集積回路装置のコンタクトホ
ール部の断面図である。
【図5】第1層金属配線の材料としてコンタクトホール
部をタングステンで埋め込んだ後、アルミニュウムを成
膜させた構造をもつ半導体集積回路装置のコンタクトホ
ール部の断面図である。
【図6】従来のプラズマ処理装置を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体ウエハー 2 拡散層 3 二酸化シリコン膜やBPSG膜 4 コンタクトホール部 5 金属チタン 6 窒化チタン 7 金属タングステン 8 フォトレジスト 9 バリアメタル 10 アルミニュウム 101 半導体ウエハー 102 サセプター 103 反応容器 104 上部電極 105 高周波電源 106 真空ポンプ 107 可動機構 108 温度調節機構a 109 温度調節機構b 110 温度調節機構c 111 プロセスガス配管

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器内に対向して設けられた上部電
    極と下部電極とを有し、前記下部電極上にウェハーを設
    置して前記ウェハーにプラズマ処理を施して前記ウェハ
    ーの表面に形成されている金属材料をプラズマエッチン
    グ処理するプラズマ処理装置であって、ウェハー表面温
    度が前記金属材料をプラズマエッチングした時に生じる
    反応生成物の沸点よりも高いと前記金属材料のサイドエ
    ッチが大きくなり、前記ウェハー表面温度が前記沸点よ
    りも低いと前記反応生成物が前記ウェハー上に再付着す
    る金属材料をエッチングするに際し、前記上部電極、下
    部電極及び反応容器は互いに独立に温度調整され、前記
    ウェハーと前記上部電極・反応容器側壁との距離前記
    ウェハーの表面温度と前記上部電極温度や反応容器温度
    との相互の影響が軽減される程度までに調整されている
    ものであることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記金属材料としてタングステンをエッ
    チングすることを特徴とするプラズマ処理装置。
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