JP3049805B2 - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JP3049805B2
JP3049805B2 JP3087746A JP8774691A JP3049805B2 JP 3049805 B2 JP3049805 B2 JP 3049805B2 JP 3087746 A JP3087746 A JP 3087746A JP 8774691 A JP8774691 A JP 8774691A JP 3049805 B2 JP3049805 B2 JP 3049805B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な湿気架橋性塗料、
さらに詳しくは、顔料分散性及び厚膜塗付性が良好であ
る上、湿気により架橋して耐候性、耐薬品性、耐溶剤性
などに優れた塗膜を与えることができ、防食や美装用な
どとして好適に用いられる溶剤溶液型塗料の塗膜形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、溶剤溶液型塩化ビニル系樹脂塗料
は、その塗膜が強靭性、耐薬品性及び耐候性に優れる
上、良好な乾燥性を有することから、船舶や海上構造物
などの重防食塗料として広く用いられている。しかしな
がら、この塗料は耐溶剤性に劣り、かつ塗装1回当たり
の膜厚が小さいなどの欠点を有している。後者の欠点に
ついては、塩化ビニル系樹脂は溶剤溶液の粘度が高いた
め、塗料中の展色剤としての濃度を上げにくいのが一因
となっている。塗料中の展色剤の濃度を高めても、塗料
の粘度が上がらないようにするには、(1)樹脂の分子
量を小さくする、(2)樹脂中の可溶化成分(例えば酢
酸ビニル単位)を増やす、(3)樹脂と相溶する液状可
塑剤を増やす、などの方法が知られているが、これらの
方法は、いずれも塩化ビニル系樹脂の特徴である塗膜強
靭性を低下させる上、特に(2)及び(3)の方法では
耐候性及び耐薬品性も低下させる、などの欠点を有して
いる。また、前者の耐溶剤性に劣る欠点については、塩
化ビニル系樹脂中に水酸基やエポキシ基などの反応性基
を導入しておいて、これらの反応性基と反応するポリイ
ソシアネート化合物やポリアミンなどの架橋剤を塗装直
前に混合し、架橋塗膜を形成させることで耐溶剤性の良
好な塗膜を得ることが可能であるが、該樹脂は架橋剤を
加えた時点から架橋剤との反応が始まるため、塗料とし
ての可使時間(ポットライフ)が制限されるのを免れな
い。他方、架橋剤を加えずに1液型として塗布でき、か
つ使用環境下で架橋を進行させる塗料として、例えばイ
ソシアネート基を導入した塩化ビニル系樹脂や、アルコ
キシシラン基を導入した塩化ビニル系樹脂を用いたもの
が提案されている。しかしながら、前者のイソシアネー
ト基を導入した塩化ビニル系樹脂を用いた塗料において
は、環境水分との反応によるアミンの生成によって塗膜
が変色したり、顔料表面との反応の併発により塗料粘度
が上昇するなどの問題があるし、後者のアルコキシシラ
ン基を導入した塩化ビニル系樹脂を用いた塗料において
も、該樹脂が水分と高い反応性を有することから、顔料
表面との反応併発による塗料粘度の上昇を免れないとい
う欠点を有している。一方、アクリレート系樹脂を用い
た溶剤溶液型塗料は耐候性が良好であり、また、スチレ
ン系樹脂を用いた溶剤溶液型塗料は非極性溶剤を使用し
うるというメリットを有するものの、前記の塩化ビニル
系樹脂塗料と同様に厚塗り性に劣り、これを展色剤の分
子量調節や架橋基導入で解決を図ろうとすると、前記と
同様な問題が生じる。ところで、塗料中の顔料の分散状
態は、塗料の塗工性と塗膜の耐久性にとって重要であ
り、分散が良好で、かつ安定であることが要求される。
顔料の分散性を向上させるために、低分子量の界面活性
剤やカップリング剤を塗料中に添加することが試みられ
ているが、この場合、色分かれやタレを起こしたりする
原因となる上、塗膜の耐水性が低下するおそれがあるな
どの問題が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、顔料分散性や厚膜塗付性が良好である
上、湿気により架橋して耐候性、耐薬品性、耐溶剤性な
どに優れた塗膜を形成しうる溶剤溶液型塗料を用いる塗
膜形成方法を提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の好ま
しい性質を有する塗料を開発すべく鋭意研究を重ねた結
果、展色剤として、特定の親水性基とエポキシ基とを有
する樹脂を含有する塗料により、その目的を達成しいる
ことを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、 (1)展色剤として、SO3M、SO4M、PO32及び
PO42(ただし、Mはアルカリ金属イオン又はアンモ
ニウムイオンである)の中から選ばれた少なくとも1種
の親水性基とエポキシ基とを分子構造に有する塩化ビニ
ル系共重合体、アクリレート系共重合体、メタクリレー
ト系共重合体及びスチレン系共重合体の中から選ばれた
少なくとも1種の樹脂を展色剤として含有する溶剤溶液
型塗料を塗布して得られる塗膜を湿気に曝して架橋する
ことを特徴とする塗膜形成方法、及び、 (2)樹脂が、その33重量%テトラヒドロフラン溶液
300重量部に脱イオン水700重量部を加えた際の水
相部の電気伝導度が0.5mΩ-1以下のものである第1
項記載の塗膜形成方法、を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、展色剤として用いられる樹脂は、SO3M、S
4M、PO32及びPO42(ただし、Mは前記と同
じ意味をもつ)の中から選ばれた少なくとも1種の親水
性基とエポキシ基とを有するものであって、樹脂の種類
としては、塩化ビニル系共重合体、(メタ)アクリレー
ト系共重合体及びスチレン系共重合体が好ましく挙げら
れる。
【0006】このような樹脂は、例えば(1)塩化ビニ
ル、(メタ)アクリレート又はスチレンと前記親水性基
を有するラジカル重合性単量体とエポキシ基を有する単
量体と必要に応じて用いられる共重合可能な他の単量体
とを共重合させる方法、(2)塩化ビニル、(メタ)ア
クリレート又はスチレンとエポキシ基を有する単量体と
必要に応じて用いられる共重合可能な他の単量体とを、
前記親水性基を有するラジカル発生剤を用いて共重合さ
せる方法、(3)塩化ビニル、(メタ)アクリレート又
はスチレンとエポキシ基を有する単量体と必要に応じて
用いられる共重合可能な他の単量体との共重合体と、前
記親水性基を有する化合物とを部分的にポリマー反応さ
せる方法、などによって製造することができるし、また
これらの方法を組み合わせて製造することもできる。
【0007】前記(1)、(2)及び(3)の方法にお
いて用いられるエポキシ基を有する単量体としては、例
えばアリルグリシジルエーテル、メタリルグリシジルエ
ーテルなどの不飽和アルコールのグリシジルエーテル
類、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジル−p−ビニルベンゾエート、メチルグリ
シジルイタコネート、グリシジルエチルマレート、グリ
シジルビニルスルホネート、グリシジル(メタ)アリル
スルホネートなどの不飽和酸のグリシジルエステル類、
ブタジエンモノオキシド、ビニルシクロヘキセンモノオ
キシド、2−メチル−5,6−エポキシヘキセンなどの
エポキシドオレフィン類などが挙げられる。
【0008】前記(1)の方法において用いられる親水
性基を有するラジカル重合性単量体としては、該親水性
基がSO3Mの場合は、例えばビニルスルホン酸、メチ
ルビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸、スチ
レンスルホン酸、(メタ)アクリル酸−2−スルホン酸
エチル、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスル
ホン酸などのアルカリ金属塩やアンモニウム塩などが、
SO4Mの場合は、例えば(メタ)アクリル酸−2−硫
酸エチル、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパン硫
酸などのアルカリ金属塩やアンモニウム塩などが、PO
42の場合は、例えば(メタ)アクリル酸−3−クロロ
−2−リン酸プロピル、(メタ)アクリル酸−2−リン
酸エチル、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンリ
ン酸などのアルカリ金属塩やアンモニウム塩などが、P
32の場合は、例えばビニルホスホン酸、アクリルア
ミドメタンホスホン酸、2−ホスホン酸エチル(メタ)
アクリレート、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパ
ンホスホン酸などのアルカリ金属塩やアンモニウム塩な
どが挙げられる。
【0009】前記(2)の方法において用いられる親水
性基を有するラジカル発生剤としては、該親水性基がS
4Mの場合は、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリ
ウム、過硫酸アンモニウムなどが挙げられ、PO42
場合は、例えば過リン酸カリウム、過リン酸ナトリウム
などが挙げられる。また、前記(3)の方法において、
ポリマー反応により、共重合体中に該親水性基を導入さ
せるのに用いられる化合物としては、該親水性基がSO
3Mの場合は、例えば亜硫酸ナトリウム、亜硫酸アンモ
ニウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム、
チオ硫酸アンモニウム、タウリンナトリウム、スルファ
ニル酸ナトリウム、スルファミン酸ナトリウムなどが、
SO4Mの場合は、例えば硫酸水素ナトリウム、硫酸水
素アンモニウム、2−アミノエチル硫酸ナトリウムなど
が、PO32の場合は、例えば亜リン酸水素ナトリウ
ム、亜リン酸水素アンモニウムなどが、PO42の場合
は、例えばリン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリ
ウムなどが挙げられる。
【0010】さらに、前記(1)、(2)及び(3)の
方法において、必要に応じて用いられる共重合可能な他
の単量体としては、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニルなどのカルボン酸ビニルエステル、メチルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、セチルビニルエー
テルなどのビニルエーテル、アリルクロリド、アリルア
ルコール、アリルエチルエーテル、アリル−2−ヒドロ
キシエチルエーテルなどのアリル化合物、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデンなどのビニリデン化合物、マレイ
ン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸モノ
ブチル、マレイン酸ブチルベンジル、マレイン酸−ジ−
2−ヒドロキシエチル、イタコン酸ジメチル、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸−2−ヒ
ドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−2−N,N−
ジメチルアミノエチルなどの不飽和カルボン酸エステ
ル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、マレイン酸、フ
マル酸、(メタ)アクリル酸などの不飽和カルボン酸及
びその酸無水物、N−フェニルマレイミド、アクリルア
ミド、N−メチロールアクリルアミドなどの不飽和カル
ボン酸アミド、エチレン、プロピレンなどのオレフィ
ン、(メタ)アクリロニトリルなどの不飽和ニトリル、
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンな
どの芳香族ビニル化合物などが挙げられる。これらの単
量体は、本発明に係る樹脂と他の樹脂とを混合した際の
両者の相溶性及び軟化点を調節するとともに、樹脂の溶
解性を向上させる目的のほか、塗膜の特性や塗工工程の
改善などの必要性に応じて適宜選ばれる。
【0011】塩化ビニル、(メタ)アクリレート又はス
チレンとエポキシ基を有する単量体と必要に応じて用い
られる共重合可能な他の単量体との共重合や、塩化ビニ
ル、(メタ)アクリレート又はスチレンとエポキシ基を
有する単量体と該親水性基を有する単量体と必要に応じ
て用いられる共重合可能な他の単量体との共重合は従来
公知の方法を用いて実施することができる。また、塩化
ビニル、(メタ)アクリレート又はスチレンとエポキシ
基を有する単量体と必要に応じて用いられる共重合可能
な単量体との共重合体と、該親水性基を有する化合物と
の部分的なポリマー反応も、原料の性状や生成物の分離
など、工程上の都合により、通常公知の方法が用いられ
る。
【0012】このようにして得られた樹脂は、通常その
製造の過程で、単量体、乳化剤、開始剤、変性剤などか
ら副生される、樹脂自体に結合していない電解質を含有
している。このような樹脂を塗料に用いた場合、該電解
質は塗膜の耐久性を劣化させたり、防食性を低下させた
りするため、例えば該樹脂をテトラヒドロフランに溶解
させて濃度33重量%の溶液を調製し、この溶液300
重量部に脱イオン水700重量部を加えた際の水相部の
電気伝導度が0.5mΩ-1以下であることが望ましい。
このようにして得られたSO3M、SO4M、PO32
びPO42(Mは前記と同じ意味をもつ)の中から選ば
れた少なくとも1種の親水性基とエポキシ基を有する樹
脂中のエポキシ基の含有量は0.5重量%以上であるの
が望ましい。この量が0.5重量%未満では湿気架橋性
が不十分であり、本発明の目的が十分に達せられない。
【0013】また、該親水性基の含有量は、−SO3
−SO4、=PO3又は=PO4として、0.1〜4.0重
量%の範囲にあるのが有利である。この量が0.1重量
%未満では顔料の分散性に劣る上、湿気架橋性が不十分
であるし、4.0重量%を超えると塗膜の耐水性が低下
する傾向がみられる。該重合体の平均重合度は、通常5
0〜900の範囲で選ばれる。この平均重合度が50未
満では湿気架橋後の塗膜の強度が不足するおそれがある
し、900を超えると塗料粘度が高くなり、厚膜塗付性
が低下する傾向がみられる。
【0014】本発明には、前記の親水性基とエポキシ基
とを分子構造に有する樹脂を1種用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよく、また所望に応じ、他
の樹脂と組み合わせて用いてもよい。この所望に応じて
用いられる他の樹脂としては、例えば塩化ビニル樹脂、
塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ブチラール樹
脂、ビニルエーテル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹
脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂、クマロンインデン樹
脂、石油樹脂、フェノール樹脂、ウレア樹脂、メラミン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フラン樹
脂、キシレン樹脂、トルエン樹脂などの合成高分子化合
物、ニトロセルロース、アセチルセルロースなどのセル
ロース誘導体、塩化ゴム、環化ゴムなどのゴム誘導体、
乾性油及びその誘導体、ロジン、ビチューメンなどの天
然樹脂など、従来塗料用として慣用されているものを挙
げることができる[塗料便覧編集委員会編「塗料便覧」
第4版、第113〜316ページ(昭和46年、日刊工
業新聞社発行)参照]。本発明に用いる塗料には顔料が
含有される場合が多く、この顔料については特に制限は
なく、従来塗料に慣用されているものの中から任意のも
のを選択して用いることができる。
【0015】本発明の中で、展色剤として塩化ビニル系
樹脂や(メタ)アクリレート系樹脂を用いたものは、特
に防食塗料の下塗りや上塗り用として有用であり、この
場合は錆止め顔料として有効なものが使用される。この
錆止め顔料としては、例えば大日本塗料株式会社技術本
部著「防食塗料と塗装」第1版(1987年、日本塗料
新聞社発行)第16〜22ページに例示しているものを
用いることができる。また、マイカ状酸化鉄も中塗り用
として有用である。
【0016】本発明に用いられる溶剤としては、例えば
ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフサ、パラフィン、
ナフテンなどの芳香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブ
チルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどの
ケトン類、テトラヒドロフラン、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのエーテル類な
どが、使用する樹脂の種類に応じて適宜選ばれ、これら
は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いても
よい(前記塗料便覧第356〜386ページ参照)。本
発明に用いる塗料には前記の樹脂、顔料、溶剤ととも
に、所望に応じ紫外線吸収剤、酸化防止剤、防かび剤、
防汚剤、粘度調節剤などの添加剤(前記塗料便覧第38
7〜433ページ参照)を配合することができる。
【0017】本発明が顔料の高い分散性を示すのは、樹
脂中の親水性基が顔料表面に強く親和性を有するため、
樹脂分子が顔料表面に吸着して、安定な樹脂層を形成す
るためと思われる。一方、湿気架橋性については、塗膜
が湿気に曝された際に樹脂中のSO3M、SO4M、PO
32又はPO42が一部加水分解して、SO3H+MO
H、SO4H+MOH、PO32+2MOH、PO42
+2MOH(Mは前記と同じ意味をもつ)となり、生成
した酸と樹脂中のエポキシ基が反応結合して架橋するも
のと思われる。
【0018】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら限定される
ものではない。 製造例1 塩化ビニルと酢酸ビニルとアリルグリシジルエーテルと
を過硫酸カリウムを用いて乳化重合し、精製、乾燥する
ことにより、エポキシ基3wt%、−SO40.9wt%を含
有する塩化ビニル系樹脂Aを得た。この樹脂Aの重合度
は250であった。また、樹脂Aの33wt%テトラヒド
ロフラン溶液300重量部を脱イオン水700重量部に
投入し、混合した際の水相部の電気伝導度(以下電導度
と省略する)は0.1mΩ-1であった。
【0019】製造例2 メチルメタクリレート50重量部、n−ブチルアクリレ
ート28重量部、グリシジルメタクリレート20重量
部、メタクリル酸−2−リン酸エチルジナトリウム塩3
重量部、炭酸水素ナトリウム1重量部、アゾビスイソブ
チロニトリル4重量部、ジメチルホルムアミド200重
量部を、撹拌機付セパラブルフラスコに仕込み、撹拌し
ながら気相部を窒素置換したのち、80℃に加温して1
0時間溶液重合を行い、次いで反応液を炭酸水素ナトリ
ウム1重量部を溶解した3000重量部の脱イオン水に
投入し、激しく撹拌して重合体を析出させた。次に、こ
れを脱水し、さらに3000重量部の脱イオン水で2回
洗浄脱水を繰り返して乾燥し、アクリレート系樹脂B7
1重量部を得た。この樹脂Bにはエポキシ基6wt%、−
PO40.7wt%が含まれており、平均重合度は240で
あった。また、電導度は0.02mΩ-1であった。
【0020】製造例3 スチレン35重量部、スチレンスルホン酸ナトリウム2
重量部、アリルグリシジルエーテル28重量部、ラウリ
ル硫酸ナトリウム1重量部、炭酸水素ナトリウム1重量
部、脱イオン水150重量部、過硫酸ナトリウム4重量
部を、撹拌機付セパラブルフラスコに仕込み、撹拌しな
がら気相部を窒素置換したのち、70℃に昇温して乳化
重合を開始した。重合開始後2時間経過した時点からス
チレン35重量部を5重量部/時間の速度で連続してフ
ラスコ内に注入し、10時間経過した時点で冷却して重
合を終了した。重合液は凝固、洗浄乾燥して、スチレン
系樹脂C62重量部を得た。この樹脂Cにはエポキシ基
7wt%、−SO3及び−SO4が合計で−SO3換算1.2
wt%含まれており、重合度は460であった。また電導
度は0.12mΩ-1であった。
【0021】製造例4 精製を十分に行わずに、製造例1と同様に操作して塩化
ビニル系樹脂Dを得た。この樹脂Dは−SO4が1.2wt
%、電導度が2mΩ-1である以外は樹脂Aと同じであっ
た。
【0022】実施例1〜3、比較例1〜3 各種の樹脂100重量部をテトラヒドロフラン200重
量部に溶解して、ガラス板上に乾燥厚さ50μmとなる
ように塗付した。このようにして得られた塗膜の1重量
部を23℃の水中に3日間浸したのち、水に浸さずにデ
シケーター中に保存した塗膜とともに10mm角の試料を
切り出し、テトラヒドロフラン50ml中に浸し、1日間
振とう混合して、塗膜の耐溶剤性を評価した。その結果
を次に示す。
【0023】 実施例 比較例 樹脂の種類 A B C E F G デシケーター保存品 溶解 溶解 溶解 溶解 溶解 溶解 水中浸漬品 膨潤 膨潤 膨潤 溶解 溶解 溶解
【0024】[注] 樹脂E:ビニライトVERR、ユニオンカーバイド社
製、塩化ビニル−酢酸ビニル−グリシジルメタクリレー
ト共重合体、重合度200 樹脂F:メチルメタクリレート(70)/n−ブチルア
クリレート(30)共重合体、重合度400 樹脂G:スチレン(99)/スチレンスルホン酸ナトリ
ウム(1)共重合体、重合度200 この結果、本発明に用いる塗料は湿気により架橋不溶化
することが分かる。
【0025】実施例4、5、比較例4、5 酸化チタン100重量部、各種樹脂50重量部、リン酸
トリクレジル5重量部、ジブチルスズマレート0.2重
量部、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエ
ン0.2重量部、メチルエチルケトン100重量部、ト
ルエン100重量部、エロジル(酸化ケイ素)0.5重
量部をサンドミルで30分間混合して、塗料を調製し
た。この塗料を用いてJIS K-5634(1985)
に従って(1)つぶ、(2)作業性、(3)貯蔵安定
性、(4)耐塩水性の試験を行った。また、(4)に使
用した塗装鋼板を用いて1年間の耐候性試験を行った。
すなわち1年間曝露したのち、JIS K-5400 6.
15(1985)に従って碁盤目試験を行うとともに、
サンシャインウェザオメーター3000時間の促進劣化
試験を行い、変色を目視観察した。その結果を次に示
す。
【0026】 実施例4 実施例5 比較例4 比較例5 樹脂の種類 A D H I つぶ <10 <10 20 20 作業性 支障なし 支障なし * * 貯蔵安定性 安定 安定 塗膜光沢低下 固化して塗れない 耐塩水性 異常なし 発錆 異常なし 異常なし 耐候性 (碁盤目試験) 8 発錆で測定 2 6 できず (変色試験) 変色なし 発錆 黄色 褐色
【0027】[注] 樹脂H:ビニライトVAGH、ユニオンカーバイド社
製、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体、重合度400 樹脂I:ビニライトVAGH45重量部とコロネートH
L[日本ポリウレタン(株)製、ヘキサメチレンジイソシ
アネートのポリメチロールプロパンアダクト]5重量部
との混合物 *:パターン巾が狭く、吐出量が少ないのでシンナーで
希釈したらタレを生じた。
【0028】実施例6 酸化チタン100重量部、カーボンブラック1重量部、
各種樹脂60重量部、トルエン100重量部、メチルイ
ソブチルケトン100重量部、エロジル0.5重量部を
サンドミルで90分間混合して塗料を調製し、これを3
0cm×30cmのエポキシプライマーで処理した鋼板上に
ドクターブレードで乾燥膜厚15μmとなるように塗付
し、自然乾燥させたのち、常圧の飽和水蒸気缶で120
分間処理した。次いで120℃耐熱融着性と耐溶剤性
(ガソリン)を求めたところ、樹脂B及びCから得られ
た塗膜はいずれも粘着がなく堅牢であったのに対し、
F、Gから得られた塗膜は熱融着する上、ガソリンに対
して塗膜の剥がれが生じた。また樹脂Fを用いた塗料は
粘度が高く、塗膜面が荒れていた。
【0029】
【発明の効果】本発明により、湿気により架橋して耐候
性、耐薬品性、耐溶剤性などに優れた塗膜を形成するこ
とができ、例えば防食や美装用などとして好適に用いら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−116021(JP,A) 特開 平2−108226(JP,A) 特開 昭62−119727(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09D 163/00 C09D 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】展色剤として、SO3M、SO4M、PO3
    2及びPO42(ただし、Mはアルカリ金属イオン又
    はアンモニウムイオンである)の中から選ばれた少なく
    とも1種の親水性基とエポキシ基とを分子構造に有する
    塩化ビニル系共重合体、アクリレート系共重合体、メタ
    クリレート系共重合体及びスチレン系共重合体の中から
    選ばれた少なくとも1種の樹脂を展色剤として含有する
    溶剤溶液型塗料を塗布して得られる塗膜を湿気に曝して
    架橋することを特徴とする塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】樹脂が、その33重量%テトラヒドロフラ
    ン溶液300重量部に脱イオン水700重量部を加えた
    際の水相部の電気伝導度が0.5mΩ -1 以下のものであ
    る請求項1記載の塗膜形成方法。
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