JP3049140U - 情報処理玩具 - Google Patents

情報処理玩具

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JP3049140U
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敬一 箸蔵
隆尋 藤井
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敬一 箸蔵
隆尋 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザが無料で飽きずにゲームを楽しめ、各
種データの表示が可能な情報処理玩具を提供することを
目的とする。 【解決手段】 音声信号に電子キャラクタの育成プログ
ラムデータを多重した放送データを玩具本体1内蔵のF
Mラジオ受信装置で受信し、音声信号はFM−MPX9
で音声信号を復調してステレオイヤーホン13を駆動す
る。育成プログラムデータは、FM−IF通過後、プロ
グラムデータ抽出手段10でMSK復調し、同期再生、
誤り訂正後、カスタムLSI14のフラッシュメモリ1
4cに格納し、電子キャラクタ3の育成を行う。また、
ユーザの音声を音声認識LSI15で認識し、音声合成
LSI18が音声合成を行って、ステレオパワーアンプ
11に出力し、かつカスタムLSI14にソフトウェア
で音声合成し、ユーザと電子キャラクタ3と音声で応答
する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、たとえば、移動体FM多重放送(DRAC),通称「見えるラジ オ」などの放送電波に含まれる電子キャラクタの表示用のプログラムデータを玩 具本体に内蔵したラジオ受信装置で受信することにより、その受信したプログラ ムデータに基づき、玩具本体で電子キャラクタを育成する画像あるいは動画、静 止画などの適宜の表示をさせることにより、ユーザにゲーム機能を堪能させたり 、ディスプレィ機能を持たせることもできるようにした情報処理玩具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より玩具は静置する形式のもの、組立、分解する形式のものの外に、手動 や電動によって動かすもの、さらには電子技術を応用して視覚的に電子キャラク タの画像を動かせて表示させる形式のものなど、多種、多様にわたっている。 これらの玩具のうち、特に、電子キャラクタの画像表示を行う玩具の中には、 最近玩具本体の中に記憶装置と制御装置を組み込み、記憶装置に電子キャラクタ の育成用のプログラムデータを組み込んで記憶しておき、玩具本体に設けられた 所定のスイッチをユーザが操作することにより、電子キャラクタが育成されてい く状況を表示させ、その育成状況の表示に応じてユーザがゲーム感覚を楽しむと いった知能的な玩具も出現し、幼児からハイテーンはもとより、成人した一般社 会人にまでにも及ぶ比較的広範囲の年齢層に全国的に高人気を博している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の玩具は一つの玩具本体で内蔵する記憶装置の容量と、 制御装置の制御能力に限界がある。 したがって、一つの玩具本体で育成する電子キャラクタの種類が限られており 、ユーザにとっては、比較的短期間に飽きるという課題がある。 しかも、この種玩具は一度ユーザが体験すると、次の新たな電子キャラクタの 育成に挑戦したくなるという欲求にかられるのが常であり、勢い新たな玩具の購 入意欲にかられ、ユーザにとって経済的負担がかかる。
【0004】 一方、玩具本体自体になるべく多種類の電子キャラクタ育成プログラムを組み 込むことも考えられるが、この場合には、記憶装置の容量と制御装置の機能を増 大させなければならなくなる。 この結果、いきおい回路構成の複雑化ならびに玩具本体の大型化とコストアッ プを招来し、ひいてはユーザ購買意欲の減退を招くことになる。 さらに、従来のこの種玩具は、内蔵れた育成プログラムデータにしたがって電 子キャラクタの育成状況の表示を行うのみであり、表示機能が限定さている。
【0005】 この考案は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、放送電波に含 まれる電子キャラクタの表示用のプログラムデータを玩具本体に内蔵するラジオ 受信機で受信して非接触で電子キャラクタ育成プログラムデータはもとより、動 画、静止画などの各種プログラムデータの取り込みが可能であり、ユーザはこれ らのプログラムデータのソフトウェアの購入費の負担が皆無になり、多種多様に わたる表示用のプログラムデータを利用でき、しかも、ユーザと電子キャラクタ との間で音声を発生して対話を行うことでき、ユーザが既成プログラムのソフト ウエアに飽きることなくゲーム感覚を堪能できるとともに、ディスプレィとして の用途の拡大が可能となる情報処理玩具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この考案の情報処理玩具は、電子キャラクタの画 像を表示する表示部を有し、かつ放送電波を受信するラジオ受信装置を内蔵した 玩具本体と、前記玩具本体に内蔵され、前記ラジオ受信装置で受波された前記放 送電波に含まれる前記電子キャラクタの表示用のプログラムデータを抽出して復 調および所定の情報処理を行うプログラムデータ抽出手段と、前記玩具本体に内 蔵され、前記プログラムデータ抽出手段から出力されるプログラムデータを保持 して、このプログラムデータにしたがって前記電子キャラクタの所定の表示を実 行するとともに音声合成機能を有するソフトウェアを有するカスタムLSIと、 前記玩具本体に設けられ、ユーザが発音するあらかじめ決められたキーワードの 音声を集音するマイクロホンと、このマイクロホンで集音された前記音声を認識 して前記ソフトウェアおよび音声合成LSIに音声合成を行わせる音声認識LS Iと、を備えることを特徴とする。
【0007】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の情報処理玩具の実施の形態について図面に基づき説明する。 図1はこの考案の第1の実施の形態の全体の外観形状を示す平面図であり、表示 される電子キャラクタの画像として電子キャラクタの育成状況を表示する場合を 説明する。 この図1における1は玩具本体であり、プラスチック材で成形され、上面の中 央部にLCD(液晶ディスプレイ)による表示部2が配置されている。 図2および図3はこの表示部2の一例を取り出して拡大して示したものであり 、16×40ドットのパノラマワイド・ドットマトリックにより構成さている。 この表示部2には、図1〜図3に示すように、電子キャラクタ3の育成状況に 応じた動画、静止画などの表示の外に、この電子キャラクタ3の育成過程や、育 成状況、生活環境などの各種状況を指定するために後述する所定のスイッチの操 作により選択された各種のアイコン4a〜4jの表示も可能になっている。
【0008】 これらのアイコン4a〜4jのうち、たとえば、アイコン4a〜4eは図3か らも明らかなように、表示部2の上方部分に表示され、アイコン4a〜4jは表 示部2の下方の部分に表示可能になっている。 アイコン4aは「バリユーアイコン」であり、電子キャラクタ3の育成に必要 なバリユー(値)を表しており、各バリユーの現在値をバーグラフ表示でチェッ クするこができ、電子キャラクタ3がどのような状態のときでも、必ずバリユー の確認が後述する操作スイッチの操作で確認することができようになっている。
【0009】 また、アイコン4bは「食事アイコン」であり、「ごはん」、「おやつ」、「 飲み物」などを電子キャラクタ3に与える状況を指定するためのアイコンである 。 アイコン4cは「ゲームアイコン」を示し、このゲームアイコンの表示により 、電子キャラクタ3のバリユーアップを効果的行うことができ、電子キャラクタ 3の育成ステージごとにゲーム内容が変化し、難易度を高めるようにすることが できるようにしている。
【0010】 ここで、育成ステージについて概説すると、電子キャラクタ3が人間である場 合を例にとって説明すると、「ベビー・ステージ」、「チャイルド・ステージ」 、「スクール・ステージ」、「ヤング・ステージ」、「ファイナル・ステージ」 の5段階に別れている。 このステージごとに、上記バリユーにしたがって、育成される電子キャラクタ 3が分岐され、電子キャラクタは年齢データを有し、1日1歳ずつ年齢が加算さ れるようにしているとともに、電子キャラクタ3は体重データも有しており、上 記バリユーの付与状況に応じて電子キャラクタ3の体重が増減するようになって いる。
【0011】 アイコン4dは「掃除アイコン」を示し、電子キャラクタ3が各種掃除を行う 場合に表示される。 さらに、アイコン4eは「病院アイコン」を示し、電子キャラクタ3が病気に なったときに、病院で治療を行い、その治療の方法は注射と薬の服用の2種類を 行うようにしており、効果的には注射を行う方を採用するようにしている。 これらの治療に際して、後述するように、玩具本体1に内蔵されているラジオ 受信装置で受信した育成プログラムデータに含まれる音楽の供給時間、供給時点 などに応じて電子キャラクタ3に対する治療効果が異なり、また電子キャラクタ 3は治療を拒否するしぐさを表示する場合もある。
【0012】 アイコン4fは、「勉強アイコン」であり、問題と道徳のどちらかをユーザが 後述する操作スイッチの操作により選択するようにしており、問題の選択時には 、3つの選択問題が電子キャラクタ3に出題され、道徳を選択した場合には、電 子キャラクタ3に躾けをするようにしており、躾けを拒否した場合には、操作ス イッチの操作により電子キャラクタ3を叱るようにすることができるようになっ ている。 アイコン4gは、「電灯アイコン」を示し、操作スイッチの操作により、電灯 アイコンを表示させて、電子キャラクタ3のいる部屋の電灯を点灯したり、ある いは消灯したりするこができ、夜消灯しないと、電子キャラクタ3が寝不足によ り、健康と満足の両バリユーが低下する状況になる。 アイコン4hは、「お休みアイコン」であり、このアイコン4hの表示時には 、電子キャラクタ3の育成を一時的に止めることができ、最大24時間電子キャ ラクタ3に対するケアをしなくてもバリユーが変化しないようにしており、「お 休みアイコン」が解除されない場合には、24時間後に自動的に解除されるよに なっている。
【0013】 アイコン4iは、「電池残量アイコン」であり、玩具本体1に内蔵の後述する ラジオ受信装置の電源が充電可能の電池を使用しており、この電池の残量を「電 池残量アイコン」で表示をするようにしており、電池残量が少なくなると、ラジ オ受信が不可能になり、電子キャラクタ3に音楽を聞かせることができなくなり 、電子キャラクタ3のバリユーが低下することになる。 アイコン4jは、「呼び出しアイコン」であり、玩具本体1がユーザを呼び出 すときに、この「呼び出しアイコン」が自動的に点灯されると同時に玩具本体1 から呼び出し音が発生するようになっている。 この「呼び出しアイコン」の表示をユーザが発見したときに、ユーザは電子キ ャラクタ3に対してケアを行う必要がある場合であり、そのケアが遅れると、電 子キャラクタ3に対する親密度バリユーが低下するようになっている。
【0014】 次に、図4により玩具本体1の内部構成について説明する。図4はこの玩具本 体に内蔵されているラジオ受信装置の構成を示すブロック図であり、この第1の 実施の形態では、FMラジオ受信装置を内蔵している場合を例示している。 このFMラジオ受信装置は、移動体FM多重放送(DARC:data ra dio channel)の放送電波の受信が可能であるが、その他のFM放送 の電波受信も可能であり、たとえば、劇場、映画館、特定の商店街専用のFM放 送、特定車両や旅客機内などにおける電波法に触れない程度の小電力のFM放送 電波の受信などに適するものであるが、この第1の実施の形態では、上記移動体 FM多重放送の電波受信を行うFMラジオ受信装置について説明する。
【0015】 この移動体FM多重放送は周知のように、ステレオ音声放送と同時に、そのス テレオ番組に関連した文字図形情報、ニュースや天気予報などの情報、さらには 、動画、静止画像などの他、情報道路交通情報などの各種データをディジタル信 号の形でFM音声放送に多重して伝送する放送システムである。 このディジタル信号はFM音声信号(アナログ)の周波数帯域よりも周波数の 高い側の周波数帯域において周波数多重されて伝送される。
【0016】 すなわち、移動体FM多重放送の送信機側では、文字、動画、静止画などの画 像データを含む図形データと、音声データと、各種データとを多重化装置で多重 化した後にディジタル変調器でディジタル変調して、そのディジタル変調信号を ステレオ変調器に加えて、このステレオ変調器において、ディジタル変調信号と FMステレオ和信号とFMステレオ差信号とを周波数分割多重化を行い、FM放 送機でFM変調して放送される。 このようなディジタル・データの一形態として、この考案の情報処理玩具にお ける電子キャラクタ3の育成プログラム・データも放送され、この放送された育 成プログラム・データは、たとえば、上述のように、音楽などを含む場合もあり 、この育成プログラムデータを玩具本体1内に収納されたFMラジオ受信装置で 受信して、電子キャラクタ3の育成プログラムとして利用するものである。
【0017】 図4におけるアンテナ5はこのFMラジオ受信装置のアンテナであり、玩具本 体1内に収納されているが、必要に応じて玩具本体1から伸縮自在に引き出すよ うにしてもよい。 このアンテナ5はバンドパスフイルタ6を通して、FMフロントエンド7の入 力端に接続されており、バンドパスフィルタ6は上記音声信号をFM変調する主 搬送波と、育成プログラム・データをFM多重変調する副搬送波の両周波数帯域 を抽出して、この音声信号と育成プログラム・データを含む前記両周波数帯域以 外の余計な周波数成分の電波をカットするために設けられている。 FMフロントエンド7の出力端はFM中間周波増幅回路8(以下、FM−IF という)を介してFMマルチプレクサ9(以下、FM−MPXという)の入力端 とプログラムデータ抽出手段10に接続されている。
【0018】 FMフロントエンド7はバンドパスフィルタ6で抽出された受信電波の高周波 信号を高周波増幅した後に局部発振信号を加えて混合して中間周波信号を生成す る部分である。 FM−IF8はこのFMフロントエンド7から生成されたFM中間周波信号を 増幅する段部であり、FM−MPX9はFM中間周波信号を入力して振幅制限処 理および周波数の変化を一旦振幅の変化に変換した信号をAM検波して音声信号 に変換を行う段部である。 可聴周波数信号増幅段としてのステレオパワーアンプ11はFM−MPX9で 得られた音声信号を増幅してイヤーホンジャック12に出力する部分である。
【0019】 このイヤーホンジャック12には、ユーザがステレオイヤーホン13を差し込 むと同時に図示していないが、充電可能の電池による電源がこのFMラジオ受信 装置に自動的に投入され、FM放送の音声信号の聴取が可能になっている。 また、ステレオイヤーホン13をイヤーホンジャック12から引き抜くと、F Mラジオ受信装置の電源が自動的にオフとなる構成にしている。
【0020】 一方、前記プログラムデータ抽出手段10は、FM多重用フィルタ10aと、 MSK復調部10bと、同期再生・誤り訂正部10cとを含み、1チップLSI で形成されている。 このうち、FM多重用フィルタ10aは、FM送信機側で周波数分割多重変調 された各育成プログラムデータに対応して、これらの各育成プログラムデータご と復元できるように、あらかじめFM−IF8から入力される各育成プログラム データを含むFM中間周波信号ごとに、所定の係数を掛けて演算を行って、ディ ジタルフィルタリングを行う。
【0021】 MSK復調部10bは、FM多重用フィルタ10aの出力をMSK復調して各 育成プログラムデータを同期再生誤り訂正部10cに出力する。 同期再生・誤り訂正部10cは、復調された育成プログラムデータごとに、そ の育成プログラムデータが正しく復調されているか、否かの検査を行うために、 MSK復調部10bの出力を入力して、ビット同期と育成プログラムデータのビ ット誤りの有無を検査して、ビット誤りのある場合に訂正して、カスタムLSI に出力する。
【0022】 カスタムLSI14は、この考案の情報処理玩具のユーザのためにあらかじめ 特注して半導体装置メーカで製造された1チップLSIであり、プログラムデー タ抽出手段10の同期再生・誤り訂正部10cから出力される育成プログラムデ ータをデコードするデコーダ14aと、CPU(中央処理装置)14bと、1M ビットのフラッシュメモリ14cと、LCDドライバ14dとを含んでおり、フ ラッシュメモリ14cには、音声合成が使用きるソフトウエアが組み込まれてい る。 このフラッシュメモリ14cには、音声認識LSI15との間にデータの授受 を行うようになっており、音声認識LSI15から音声認識データフラッシュメ モリ14cに入力されると、この音声合成が使用できるソフトウエアにより音声 を合成してCPU14bの制御に基づき玩具本体1に設けられているスピーカ1 6(図1参照)から音声を発生できるようになっている。
【0023】 ところで、移動体FM多重放送データ伝送方式は、伝送速度16kbpsで、 誤り訂正後でも約8kbpsの実効速度があり、育成プログラムデータを確実に 伝送するにあたり、繰り返し転送や逐次確認などの手順を考慮にいれても、2k bps程度の実効速度が期待できる。 また、表示部2を構成するLCDに関しては、現在市場に流通している比較的 小規模のドットマトリックスLCDで構成される電子ゲームは、プログラム領域 として4〜3KB程度のROM容量のある4ビットマイクロンピュータが主に使 用されている。 したがって、仮に16KBの育成プログラムデータを2kbpsの実効速度で 伝送したとしても、約1分で転送できることになる。
【0024】 デコーダ14aの出力、すなわち育成プログラムデータがCPU14bの制御 に基づき、フラッシュメモリ14cに記憶されるとともに、CPU14bの制御 に基づき、フラッシュメモリ14cに記憶された育成プログラムデータと後述す るユーザの発言内容などにより電子キャラクタ3の育成プロセスが進行するよう になっている。 CPU14bの制御に基づきLCDドライバ14dは表示部2のLCDを駆動 するようになっているとともに、上記のアイコン4a〜4jがユーザの操作によ り選択的に表示部2に表示されるようになっている。 また、カスタムLSI14は音声合成が使用できるソフトウェアも含まれてい る。
【0025】 音声認識LSI15には、マイクロホン17が接続されている。マイクロホン 17は玩具本体1の所定に位置に取り付けられている。 マイクロホン17からユーザが任意の発言をすると、その音声が音声認識LS I15で声紋を認識するこにより、認識結果を音声合成LSI18とカスタムL SI14とに出力するようになっており、音声認識LSI15とカスタムLSI 14との間に双方向にデータの授受が行われるようになっている。 音声合成LSI18は音声認識LSI15の出力を入力することにより、あら かじめ決められた複数種の「ごはん」、「あそび」、「おやすみ」などの10種 類程度のキーワードの音声を発生可能になっている。
【0026】 さらに、玩具本体1の正面において、前記表示部2の下方の位置にたとえば、 3個の操作用のスイッチ19a〜19cが配設されている。 スイッチ19aは上記アイコン4a〜4jの選択時に操作する選択用のスイッ チである。 スイッチ19bは表示されたアイコンの内容をフラッシュメモリ14cに記憶 されている育成プログラムデータの内容を実行するためのスイッチである。 スイッチ19cは表示されたアイコインの内容と育成プログラムデータにした がって電子キャラクタ3の育成過程をリセットしたり、フラッシュメモリ14c に記憶されている育成プログラムデータの内容をクリアしたりする場合のリセッ ト用のスイッチである。 これらのスイッチ19a〜19cはそれぞれカスタムLSI14のCPU14 bに接続されている。
【0027】 次に、以上のように構成されたこの考案の第1の実施の形態の動作について説 明する。この動作の説明に際しても、表示部2に表示される画像は電子キャラク タの育成状況について説明する。 まず、ステレオイヤホーン13をイヤホーンジャック12に差し込むことによ りFMラジオ受信装置に充電可能のバッテリから電源が投入され、FMラジオ受 信装置が受信可能状態になると同時に、玩具本体1も動作可能状態になる。 この状態において、移動体FM多重放送送信機から送信されているFM多重放 送電波がアンテナ5により受信される。 アンテナ5で受信されたFM多重放送電波のうち、バンドパスフィルタ6によ り主搬送波にFM変調して伝送される音声情報と副搬送波を利用してディジタル 多重変調して伝送される育成プログラムデータの周波数帯域を抽出してFMフロ ントエンド7に入力される。
【0028】 FMフロントエンド7において、これらの音声情報と育成プログラムデータの 高周波信号は高周波増幅された後に、局部発振信号と混合されてFM中間周波信 号が生成され、このFM中間周波信号はFM−IF8で中間周波増幅されてFM −MPX9とプログラムデータ抽出手段10とに送出される。 プログラムデータ抽出手段10において、FM多重用フィルタ10aで各育成 プログラムデータごとにFM中間周波信号に対してディジタルフィルタリングを 行って、MSK復調部10bに出力する。 MSK復調部10bでは、FM多重用フィルタ10aをMSK復調して、その 復調された育成プログラムデータを同期再生・誤り訂正部10cに出力して、送 信時の育成プログラムデータと等しいか、否かの検査を行い、ビット同期とビッ ト誤りの有無を確認して、誤りがなければ、CPU10bの制御の基にフラッシ ュメモリ10cに記憶させると同時に、フラッシュメモリ10bに記憶された育 成プログラムデータにより表示部2に人間の電子キャラクタ3が表示される。つ まり、育成開始すべき電子キャラクタ3が誕生する。
【0029】 一方、FM−IF8で中間周波増幅されたFM中間周波信号はFM−MPX9 に送られ、そこで振幅制限処理を行うとともに、周波数の変化を振幅の変化に変 換した後に、AM検波を行って、音声信号に復調する。 この音声信号はステレオパワーアンプ11に送出され、このステレオパワーア ンプ11で増幅されて、ステレオイヤホーン13を駆動する。 これにより、ユーザはFM放送の音声信号を聴取しながら玩具本体1のゲーム 開始状態となり、ユーザはここでスイッチ19aを押すことにより、アイコン4 a〜4jのうちの任意のアイコン、たとえば、アイコン4aを選択して「バリユ ーアイコン」を表示させ、電子キャラクタ3のバリユーを確認する。
【0030】 いまは、電子キャラクタ3の誕生当初であるから、電子キャラクタ3は5段階 の成長過程のうちの1段階目の成長過程、すなわち、「ベビー・ステージ」であ が、この「ベビー・ステージ」であっても、育成プログラムデータに音楽などの 情報が含まれていれば、この音楽などの情報が育成プログラムデータの一部とな って(換言すれば、電子キャラクタ3の育成のための栄養となって)電子キャラ クタ3の成長を促進させる。 この成長過程において、さらに、電子キャラクタ3に食事を与える必要がある とか、あるいは休ませる必要があるといったような状況をユーザが判断する。
【0031】 この判断に基づき、ユーザはスイッチ19aを再度操作して、意図するアイコ ンを表示部2に表示させる。 この場合、たとえば、電子キャラクタ3に食事を与える必要があると、判断し た場合には、「食事アイコン」を示すアイコン4bを表示させて、次いでスイッ チ19bの操作を実行する。 この食事の供給量を判断する必要があると、再度スイッチ19aを操作して表 示部2に「バリユーアイコン」を示すアイコン4aを表示させ、電子キャラクタ 3に供給すべき食事の量を知ることができる。
【0032】 このようにして、適宜ユーザはスイッチ19aの操作を行うことにより、必要 とするアイコンを選択的に表示させ、その表示されたアイコンに対応するケアを 実行するためにスイッチ19bを操作すると、移動体FM多重放送電波を受信し てフラッシュメモリ14cに格納された育成プログラムデータにしたがってケア が実行されることになる。 このような操作を繰り返しているうちに1日が経過すると、玩具本体1に収納 されている(カスタムLSI14に内蔵)時計により形時されて電子キャラクタ 3は年齢が1歳加算されることになり、1年の成長を遂げることになる。
【0033】 以下、同様にして、スイッチ19aを操作するごとに、意図するアイコン4a 〜4jを適宜選択して表示部2に表示させ、その表示したアイコンの内容に応じ てスイッチ19bを操作することにより、その表示されたアイコンの内容を実行 してゲームを進行させることにより、電子キャラクタ3の育成を順次進行させる 。 このようにして、各種の実行を行い、その実行を重ねていくことにより、時計 機能により次第に電子キャラクタ3は年齢を重ねて、前述の「ベビーステージ」 から「ファイナルステージ」へと成長していく。
【0034】 この状態のまま放置しておけば、その時間だけ玩具本体1の時計機能により電 子キャラクタ3は単に年齢を重ねていくだけであり、電子キャラクタ3は栄養失 調になったり、あるいは、病気にかかる懸念が生じる。 そこで、ユーザは時折、電子キャラクタ3の育成状況を知る必要があり、ユー ザはスイッチ19aを操作して、たとえばアイコン4aを表示部2に表示させ、 スイッチ19bを操作してバリユーを知り、その知得したバリユー値からユーザ は治療の必要があると判断した場合には、再度必要に応じてスイッチ19aを操 作して、「病気のアイコン」であるアイコン4eを表示部2に表示させ、引き続 きスイッチ19bを操作して注射を行うか、あるいは投薬を施すなどの処置を講 じてケアの万全を期す。
【0035】 また、電子キャラクタ3がユーザを呼び出す場合には、「呼び出しアイコン」 であるアイコン4jを玩具本体1により表示させて、「ピー」という電子音によ る呼び出し音を発生させる。 このアイコン4jが表示されたら、ユーザは即座に電子キャラクタ3に対して 適当なケアを施さないと、ユーザと電子キャラクタ3との親密度バリユーが低 下して、以降の電子キャラクタ3の育成過程が難航することになる。
【0036】 次に、この第1の実施の形態の大きな特徴の一つであるユーザと電子キャラク タ3との音声による対話でゲームを進行させる場合の一例について説明する。 この場合、玩具本体1にはスピーカ16が取り付けられているので、ユーザは あらかじめ決められているたとえば、「ごはん」、「あそび」、「おやすみ」と いった10種類程度のキーワードのうちのいずれかを発音する。 このうち、たとえば、「ごはん」とユーザが発音したとすると、この音声はマ イクロホン16で集音され、音声認識LSI15でその声紋を認識してキーワー ドの「ごはん」を認識して、音声合成LSI18とカスタムLSI14に出力す る。
【0037】 音声合成LSI18は音声認識LSI15の出力信号を入力すると、それを合 成して人工的な音声信号を生成してステレオパワーアンプ11に出力する。 ステレオパワーアンプ11はこの音声合成信号を増幅して、ステレオイヤーホ ン13に出力し、ステレオイヤーホン13から合成音を発生し、ユーザ自身がそ の合成音を聴取する。 これと同時に、音声認識LSI15から音声認識信号がカスタムLSI14に も送出されることにより、カスタムLSI14の有するソフトウエァにより音声 合成を行って、電子キャラクタ3に出力する。
【0038】 これにより、電子キャラクタ3からあらかじめ決められたキーワードのうち、 「おなかがすいた」という音声をスピーカ16から発生して、ユーザに応答する 。 このような音声は上記ユーザ側ではあらかじめ決められているキーワードの音 声に対応し、電子キャラクタ3の独自のキーワードはカスタムLSI14のソフ トウエアにより合成される。 この電子キャラクタ3独自のキーワードとしては、たとえば、「あそぼうよう 」、「すき」などの言葉が該当する。 いま、上述のように、電子キャラクタ3から「おなかがすいた」と発音すると 、ユーザはスイッチ19aを操作して、「バリユーアイコン」のアイコン4aを 表示させるとともに、スイッチ19bを引き続き操作してバリユー値を知り、ス イッチ19aを操作して、今度は「食事アイコン」のアイコン4bを表示させた 状態でスイッチ19bを操作して適度の食事を与える。
【0039】 また、ユーザが自分の名前を発音すると、上記と同様にして、音声認識LSI 15で認識され、音声合成LSI18で音声が合成されてステレオパワーアンプ 11に出力されると同時に、カスタムLSI14のフラッシュメモリ14に登録 される。 これにより、電子キャラクタ3からユーザの名前を発音してユーザを呼び出す ことができる。 なお、上記の説明は、アイコン4a〜4jのうちのほんの2〜3の内容に対す るゲームの進行を行う場合の例であるが、他のアイコンに対するゲームの進行は 同様の要領でスイッチ19aの操作でアイコンを表示させ、スイッチ19bの操 作で表示したアイコンの内容の実行を行えばよい。
【0040】 また、現在電子キャラクタ3の育成途中あるいは、育成過程が終了した場合に おいて、次の育成プログラムデータに基づき電子キャラクタ3の新たな育成を行 うゲームを開始したい場合などには、スイッチ19cを操作する。 このスイッチ19cはリセットを行うためのスイッチであり、スイッチ19c が操作されると、フラッシュメモリ14cに記憶された育成プログラムデータや 、ユーザの名前などが同時に消去され、次の新たな育成プログラムデータの書き 込みに備えることになる。 さらに、最初の育成プログラムデータの実行開始から15時間が経過すると玩 具本体1の時計機能の計時により時間切れとなり、次の、新たな育成プログラム データの実行に備えることになる。
【0041】 このように、時間切れ、あるいは新規の育成プログラムデータに基づく電子キ ャラクタ3の新たな育成プログラムデータによるゲームの再開を実行する場合に は、前記と同様にして、ラジオ受信装置により他の移動体FM多重放送の放送電 波を選曲して受信し、育成プログラムデータを玩具本体1に取り込んで、フラッ シュメモリ14cに格納し、以下は上記と同様に行う。 したがって、移動体FM多重放送局の放送電波の数だけ、玩具本体1にユーザ は無料で育成プログラムデータを取り込み、その取り込んだ回数だけ、異なる種 類のゲームをユーザが楽しむことができることになる。
【0042】 この場合、FM多重放送局は移動体FM多重放送局に限ることなく、既述のよ うに、特定の商店街や、地下の商店街、旅客機や特定の列車内専用FM放送施設 など、さらには、映画館や、劇場内といったような各種のFM多重放送施設から 放射されるFM多重放送電波を玩具本体1に収納されているFMラジオ受信装置 により受信することにより、育成プログラムデータを取り込むことができるから 、ユーザは無料で育成プログムデータを利用することができ、ゲームに飽きるこ とがなくなる。
【0043】 なお、上記第1の実施の形態においては、玩具本体1に収納されているラジオ 受信装置として、FMラジオ受信装置の場合を例にとって説明したが、この考案 はこれに限定されるものではなく、AMラジオ受信装置を用いるようにすること もできる。 この場合は、当然送信側はAMラジオ放送施設となり、AMラジオ放送電波に 育成プログラムデータを音声データと重畳して搬送波にて変調して伝送するよう にすればよい。 さらに、前記カスタムLSI14は玩具本体1に対してカード状にして着脱可 能にするこもできる。
【0044】 また、上記第1の実施の形態では、表示部2に表示する電子キャラクタ3の表 示用のプログラムデータは育成プログラムデータを使用する場合についての説明 であるが、この考案はこれに限定さるものではなく、電子キャラクタの表示内容 は動画、静止画、広告表示などの各種表示が適用されるものである。 したがって、放送されるプログラムデータも育成プログラムデータの他に、各 種プログラムデータを放送すればよい。
【0045】
【考案の効果】
以上のように、この考案の情報処理玩具によれば、玩具本体の表面の表示部に 電子キャラクタを表示させ、この電子キャラクタをラジオ放送電波に音声放送信 号に多重化して送信されるプログラムデータを受信して取り込み、このプログラ ムデータに基づき電子キャラクタを表示するようにしたので、ユーザは無料で、 かつ無限に電子キャラクタの育成ゲームを楽しんだり、各種ディスプレィとして 使用することができる。 しかも、受信する音楽や情報の種類により電子キャラクタも多種多様にわたり 、非常に変化に富み、ユーザにとって飽きがこないばかりか、プログラムデータ のソフトウェアの購入費用が不要となり、ユーザは経済的に負担がかからない。 また、プログラムデータは放送電波を利用するものであるから、放送局とハー ドウェアメーカとの関係が新しく構築され、ソフトウエアメーカとハードウェア メーカとの利害関係を覆す結果を招来することになるとともに、新しいメディア 環境の創造を可能にできる。 さらに、ユーザと電子キャラクタとの間に音声を発生して対話が可能になって いるので、ゲーム感覚をより一層堪能できる。
【提出日】平成9年11月25日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、たとえば、移動体FM多重放送(DRAC),通称「見えるラジ オ」などの放送電波に含まれる電子キャラクタの表示用のプログラムデータを玩 具本体に内蔵したラジオ受信装置で受信することにより、その受信したプログラ ムデータに基づき、玩具本体で電子キャラクタを育成する画像、あるいは動画、 静止画などの適宜の表示をさせることにより、ユーザにゲーム機能を堪能させた り、ディスプレィ機能をもたせることもできるようにした情報処理玩具に関する 。
【0002】
【従来の技術】
従来より玩具は静置する形式のもの、組立、分解する形式のものの外に、手動 や電動によって動かすもの、さらには電子技術を応用して視覚的に電子キャラク タの画像を動かせて表示させる形式のものなど、多種、多様にわたっている。 これらの玩具のうち、特に、電子キャラクタの画像表示を行う玩具の中には、 最近玩具本体の中に記憶装置と制御装置を組み込み、記憶装置に電子キャラクタ の育成用のプログラムデータを組み込んで記憶しておき、玩具本体に設けられた 所定のスイッチをユーザが操作することにより、電子キャラクタが育成されてい く状況を表示させ、その育成状況の表示に応じてユーザがゲーム感覚を楽しむと いった知能的な玩具も出現し、幼児からハイテーンはもとより、成人した一般社 会人にまでにも及ぶ比較的広範囲の年齢層に全国的に高人気を博している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の玩具は一つの玩具本体で内蔵する記憶装置の容量と、 制御装置の制御能力に限界がある。 したがって、一つの玩具本体で育成する電子キャラクタの種類が限られており 、ユーザにとっては、比較的短期間に飽きるという課題がある。 しかも、この種玩具は一度ユーザが体験すると、次の新たな電子キャラクタの 育成に挑戦したくなるという欲求にかられるのが常であり、勢い新たな玩具の購 入意欲にかられ、ユーザにとって経済的負担がかかる。
【0004】 一方、玩具本体自体になるべく多種類の電子キャラクタ育成プログラムを組み 込むことも考えられるが、この場合には、記憶装置の容量と制御装置の機能を増 大させなければならなくなる。 この結果、いきおい回路構成の複雑化ならびに玩具本体の大型化とコストアッ プを招来し、ひいてはユーザ購買意欲の減退を招くことになる。 さらに、従来のこの種玩具は電子育成状況の表示を行うのみであり、表示機能 が限定されている。
【0005】 この考案は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、放送電波に含 まれる電子キャラクタの表示用のプログラムデータを玩具本体に内蔵するラジオ 受信機で受信して非接触でこの電子キャラクタの育成プログラムデータの取り込 みが可能であり、ユーザは電子キャラクタの表示用のプログラムのソフトウェア の購入費の負担を皆無にでき、多種多様にわたる電子キャラクタの表示用のプロ グラムデータを利用でき、既成プログラムのソフトウエァに飽きることなくゲー ム感覚を堪能できる情報処理玩具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この考案の情報処理玩具は、電子キャラクタの画 像を表示する表示部を有し、かつ放送電波を受信するラジオ受信装置を内蔵した 玩具本体と、前記玩具本体に内蔵され、前記ラジオ受信装置で受波された前記放 送電波に含まれる前記電子キャラクタの表示用のプログラムデータを抽出して復 調および所定の情報処理を行うプログラムデータ抽出手段と、前記玩具本体に内 蔵され、前記プログラムデータ抽出手段から出力されるプログラムデータを保持 して、このプログラムデータにしたがって前記電子キャラクタの所定の表示の実 行をするカスタムLSIと、を備えることを特徴とする。
【0007】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の情報処理玩具の実施の形態について図面に基づき説明する。 図1はこの考案の第1の実施の形態の全体の外観形状を示す平面図であり、表示 される電子キャラクタの画像として育成状況を表示する場合を例として述べるこ とにする。 この図1における1は玩具本体であり、プラスチック材で成形され、上面の中 央部にLCD(液晶ディスプレイ)による表示部2が配置されている。 図2および図3はこの表示部2の一例を取り出して拡大して示したものであり 、16×40ドットのパノラマワイド・ドットマトリックにより構成さている。 この表示部2には、図1〜図3に示すように、電子キャラクタ3の育成状況に 応じた動画、静止画などの表示の外に、この電子キャラクタ3の育成過程や、育 成状況、生活環境などの各種状況を指定するために後述する所定のスイッチの操 作により選択された各種のアイコン4a〜4jの表示も可能になっている。
【0008】 これらのアイコン4a〜4jのうち、たとえば、アイコン4a〜4eは図3か らも明らかなように、表示部2の上方部分に表示され、アイコン4a〜4jは表 示部2の下方の部分に表示可能になっている。 アイコン4aは「バリユーアイコン」であり、電子キャラクタ3の育成に必要 なバリユー(値)を表しており、各バリユーの現在値をバーグラフ表示でチェッ クするこができ、電子キャラクタ3がどのような状態のときでも、必ずバリユー の確認が後述する操作スイッチの操作で確認することができようになっている。
【0009】 また、アイコン4bは「食事アイコン」であり、「ごはん」、「おやつ」、「 飲み物」などを電子キャラクタ3に与える状況を指定するためのアイコンである 。 アイコン4cは「ゲームアイコン」を示し、このゲームアイコンの表示により 、電子キャラクタ3のバリユーアップを効果的行うことができ、電子キャラクタ 3の育成ステージごとにゲーム内容が変化し、難易度を高めるようにすることが できるようにしている。
【0010】 ここで、育成ステージについて概説すると、電子キャラクタ3が人間である場 合を例にとって説明すると、「ベビー・ステージ」、「チャイルド・ステージ」 、「スクール・ステージ」、「ヤング・ステージ」、「ファイナル・ステージ」 の5段階に別れている。 このステージごとに、上記バリユーにしたがって、育成される電子キャラクタ 3が分岐され、電子キャラクタは年齢データを有し、1日1歳ずつ年齢が加算さ れるようにしているとともに、電子キャラクタ3は体重データも有しており、上 記バリユーの付与状況に応じて電子キャラクタ3の体重が増減するようになって いる。
【0011】 アイコン4dは「掃除アイコン」を示し、電子キャラクタ3が各種掃除を行う 場合に表示される。 さらに、アイコン4eは「病院アイコン」を示し、電子キャラクタ3が病気に なったときに、病院で治療を行い、その治療の方法は注射と薬の服用の2種類を 行うようにしており、効果的には注射を行う方を採用するようにしている。 これらの治療に際して、後述するように、玩具本体1に内蔵されているラジオ 受信装置で受信した育成プログラムデータに含まれる音楽の供給時間、供給時点 などに応じて電子キャラクタ3に対する治療効果が異なり、また電子キャラクタ 3は治療を拒否するしぐさを表示する場合もある。 アイコン4fは、「勉強アイコン」であり、問題と道徳のどちらかをユーザが 後述する操作スイッチの操作により選択するようにしており、問題の選択時には 、3つの選択問題が電子キャラクタ3に出題され、道徳を選択した場合には、電 子キャラクタ3に躾けをするようにしており、躾けを拒否した場合には、操作ス イッチの操作により電子キャラクタ3を叱るようにすることができるようになっ ている。
【0012】 アイコン4gは、「電灯アイコン」を示し、操作スイッチの操作により、電灯 アイコンを表示させて、電子キャラクタ3のいる部屋の電灯を点灯したり、ある いは消灯したりするこができ、夜消灯しないと、電子キャラクタ3が寝不足によ り、健康と満足の両バリユーが低下する状況になる。 アイコン4hは、「お休みアイコン」であり、このアイコン4hの表示時には 、電子キャラクタ3の育成を一時的に止めることができ、最大24時間電子キャ ラクタ3に対するケアをしなくてもバリユーが変化しないようにしており、「お 休みアイコン」が解除されない場合には、24時間後に自動的に解除されるよに なっている。
【0013】 アイコン4iは、「電池残量アイコン」であり、玩具本体1に内蔵の後述する ラジオ受信装置の電源が充電可能の電池を使用しており、この電池の残量を「電 池残量アイコン」で表示をするようにしており、電池残量が少なくなると、ラジ オ受信が不可能になり、電子キャラクタ3に音楽を聞かせることができなくなり 、電子キャラクタ3のバリユーが低下することになる。 アイコン4jは、「呼び出しアイコン」であり、玩具本体1がユーザを呼び出 すときに、この「呼び出しアイコン」が自動的に点灯されると同時に玩具本体1 から呼び出し音が発生するようになっている。 この「呼び出しアイコン」の表示をユーザが発見したときに、ユーザは電子キ ャラクタ3に対してケアを行う必要がある場合であり、そのケアが遅れると、電 子キャラクタ3に対する親密度バリユーが低下するようになっている。
【0014】 次に、図4により玩具本体1の内部構成について説明する。図4はこの玩具本 体に内蔵されているラジオ受信装置の構成を示すブロック図であり、この第1の 実施の形態では、FMラジオ受信装置を内蔵している場合を例示している。 このFMラジオ受信装置は、移動体FM多重放送(DARC:data ra dio channel)の放送電波の受信が可能であるが、その他のFM放送 の電波受信も可能であり、たとえば、劇場、映画館、特定の商店街専用のFM放 送、特定車両や旅客機内などにおける電波法に触れない程度の小電力のFM放送 電波の受信などに適するものであるが、この第1の実施の形態では、上記移動体 FM多重放送の電波受信を行うFMラジオ受信装置について説明する。
【0015】 この移動体FM多重放送は周知のように、ステレオ音声放送と同時に、その ステレオ番組に関連した文字図形情報、ニュースや天気予報などの情報、さらに は、動画、静止画などの情報、道路交通情報などの各種データをディジタル信号 の形でFM音声放送に多重して伝送する放送システムである。 このディジタル信号はFM音声信号(アナログ)の周波数帯域よりも周波数の 高い側の周波数帯域において周波数多重されて伝送される。
【0016】 すなわち、移動体FM多重放送の送信機側では、文字、動画、静止画などの画 像データを含む図形データと、音声データと、各種データとを多重化装置で多重 化した後にディジタル変調器でディジタル変調して、そのディジタル変調信号を ステレオ変調器に加えて、このステレオ変調器において、ディジタル変調信号と FMステレオ和信号とFMステレオ差信号とを周波数分割多重化を行い、FM放 送機でFM変調して放送される。 このようなディジタル・データの一形態として、この考案の情報処理玩具にお ける電子キャラクタ3の育成プログラム・データも放送され、この放送された育 成プログラム・データは、たとえば、上述のように、音楽などを含む場合もあり 、この育成プログラムデータを玩具本体1内に収納されたFMラジオ受信装置で 受信して、電子キャラクタ3の育成プログラムとして利用するものである。
【0017】 図4におけるアンテナ5はこのFMラジオ受信装置のアンテナであり、玩具本 体1内に収納されているが、必要に応じて玩具本体1から伸縮自在に引き出すよ うにしてもよい。 このアンテナ5はバンドパスフイルタ6を通して、FMフロントエンド7の入 力端に接続されており、バンドパスフィルタ6は上記音声信号をFM変調する主 搬送波と、育成プログラム・データをFM多重変調する副搬送波の両周波数帯域 を抽出して、この音声信号と育成プログラム・データを含む前記両周波数帯域以 外の余計な周波数成分の電波をカットするために設けられている。 FMフロントエンド7の出力端はFM中間周波増幅回路8(以下、FM−IF という)を介してFMマルチプレクサ9(以下、FM−MPXという)の入力端 とプログラムデータ抽出手段10に接続されている。
【0018】 FMフロントエンド7はバンドパスフィルタ6で抽出された受信電波の高周波 信号を高周波増幅した後に局部発振信号を加えて混合して中間周波信号を生成す る部分である。 FM−IF8はこのFMフロントエンド7から生成されたFM中間周波信号を 増幅する段部であり、FM−MPX9はFM中間周波信号を入力して振幅制限処 理および周波数の変化を一旦振幅の変化に変換した信号をAM検波して音声信号 に変換を行う段部である。 可聴周波数信号増幅段としてのステレオパワーアンプ11はFM−MPX9で 得られた音声信号を増幅してイヤーホンジャック12に出力する部分である。
【0019】 このイヤーホンジャック12には、ユーザがステレオイヤーホン13を差し込 むと同時に図示していないが、充電可能の電池による電源がこのFMラジオ受信 装置に自動的に投入され、FM放送の音声信号の聴取が可能になっている。 また、ステレオイヤーホン13をイヤーホンジャック12から引き抜くと、F Mラジオ受信装置の電源が自動的にオフとなる構成にしている。
【0020】 一方、前記プログラムデータ抽出手段10は、FM多重用フィルタ10aと、 MSK復調部10bと、同期再生・誤り訂正部10cとを含み、1チップLSI で形成されている。 このうち、FM多重用フィルタ10aは、FM送信機側で周波数分割多重変調 された各育成プログラムデータに対応して、これらの各育成プログラムデータご と復元できるように、あらかじめFM−IF8から入力される各育成プログラム データを含むFM中間周波信号ごとに、所定の係数を掛けて演算を行って、ディ ジタルフィルタリングを行う。
【0021】 MSK復調部10bは、FM多重用フィルタ10aの出力をMSK復調して各 育成プログラムデータを同期再生・誤り訂正部10cに出力する。 同期再生・誤り訂正部10cは、復調された育成プログラムデータごとに、そ の育成プログラムデータが正しく復調されているか、否かの検査を行うために、 MSK復調部10bの出力を入力して、ビット同期と育成プログラムデータのビ ット誤りの有無を検査して、ビット誤りのある場合に訂正して、カスタムLSI に出力する。
【0022】 カスタムLSI14は、この考案の情報処理玩具のユーザのためにあらかじめ 特注して半導体装置メーカで製造された1チップLSIであり、プログラムデー タ抽出手段10の同期再生・誤り訂正部10cから出力される育成プログラムデ ータをデコードするデコーダ14aと、CPU(中央処理装置)14bと、1M ビットのフラッシュメモリ14cと、LCDドライバ14dとを含んでいる。
【0023】 ところで、移動体FM多重放送データ伝送方式は、伝送速度16kbpsで、 誤り訂正後でも約8kbpsの実効速度があり、育成プログラムデータを確実に 伝送するにあたり、繰り返し転送や逐次確認などの手順を考慮にいれても、2k bps程度の実効速度が期待できる。 また、表示部2を構成するLCDに関しては、現在市場に流通している比較的 小規模のドットマトリックスLCDで構成される電子ゲームは、プログラム領域 として4〜3KB程度のROM容量のある4ビットマイクロンピュータが主に使 用されている。 したがって、仮に16KBの育成プログラムデータを2kbpsの実効速度で 伝送したとしても、約1分で転送できることになる。
【0024】 デコーダ14aの出力、すなわち育成プログラムデータがCPU14bの制御 に基づき、フラッシュメモリ14cに記憶されるとともに、CPU14bの制御 に基づき、フラッシュメモリ14cに記憶された育成プログラムデータと後述す るユーザの発言内容などにより電子キャラクタ3の育成プロセスが進行するよう になっている。 CPU14bの制御に基づきLCDドライバ14dは表示部2のLCDを駆動 するようになっているとともに、上記のアイコン4a〜4jがユーザの操作によ り選択的に表示部2に表示されるようになっている。
【0025】 さらに、玩具本体1の正面において、前記表示部2の下方の位置にたとえば、 3個の操作用のスイッチ15a〜15cが配設されている。 スイッチ15aは上記アイコン4a〜4jの選択時に操作する選択用のスイッ チである。 スイッチ15bは表示されたアイコンの内容をフラッシュメモリ14cに記憶 されている育成プログラムデータの内容を実行するためのスイッチである。 スイッチ15cは表示されたアイコインの内容と育成プログラムデータにした がって電子キャラクタ3の育成過程をリセットしたり、フラッシュメモリ14c に記憶されている育成プログラムデータの内容をクリアしたりする場合のリセッ ト用のスイッチである。 これらのスイッチ15a〜15cはそれぞれカスタムLSI14のCPU14 bに接続されている。
【0026】 次に、以上のように構成されたこの考案の第1の実施の形態の動作について説 明する。この動作の説明に際しても、表示部2に表示される画像は電子キャラク タ3の育成状況について説明する。 まず、ステレオイヤホーン13をイヤホーンジャック12に差し込むことによ りFMラジオ受信装置に充電可能のバッテリから電源が投入され、FMラジオ受 信装置が受信可能状態になると同時に、玩具本体1も動作可能状態になる。 この状態において、移動体FM多重放送送信機から送信されているFM多重放 送電波がアンテナ5により受信される。 アンテナ5で受信されたFM多重放送電波のうち、バンドパスフィルタ6によ り主搬送波にFM変調して伝送される音声情報と副搬送波を利用してディジタル 多重変調して伝送される育成プログラムデータの周波数帯域を抽出してFMフロ ントエンド7に入力される。
【0027】 FMフロントエンド7において、これらの音声情報と育成プログラムの高周波 信号は高周波増幅された後に、局部発振信号と混合されてFM中間周波信号が生 成され、このFM中間周波信号はFM−IF8で中間周波増幅されてFM−MP X9とプログラムデータ抽出手段10とに送出される。 プログラムデータ抽出手段10において、FM多重用フィルタ10aで各育成 プログラムデータごとにFM中間周波信号に対してディジタルフィルタリングを 行って、MSK復調部10bに出力する。 MSK復調部10bでは、FM多重用フィルタ10aをMSK復調して、その 復調された育成プログラムデータを同期再生・誤り訂正部10cに出力して、送 信時の育成プログラムデータと等しいか、否かの検査を行い、ビット同期とビッ ト誤りの有無を確認して、誤りがなければ、CPU10bの制御の基にフラッシ ュメモリ10cに記憶させると同時に、フラッシュメモリ10bに記憶された育 成プログラムデータにより表示部2に人間の電子キャラクタ3が表示される。つ まり、育成開始すべき電子キャラクタ3が誕生する。
【0028】 一方、FM−IF8で中間周波増幅されたFM中間周波信号はFM−MPX9 に送られ、そこで振幅制限処理を行うとともに、周波数の変化を振幅の変化に変 換した後に、AM検波を行って、音声信号に復調する。 この音声信号はステレオパワーアンプ11に送出され、このステレオパワーア ンプ11で増幅されて、ステレオイヤホーン13を駆動する。 これにより、ユーザはFM放送の音声信号を聴取しながら玩具本体1のゲーム 開始状態となり、ユーザはここでスイッチ15aを押すことにより、アイコン4 a〜4jのうちの任意のアイコン、たとえば、アイコン4aを選択して「バリユ ーアイコン」を表示させ、電子キャラクタ3のバリユーを確認する。
【0029】 いまは、電子キャラクタ3の誕生当初であるから、電子キャラクタ3は5段階 の成長過程のうちの1段階目の成長過程、すなわち、「ベビー・ステージ」であ が、この「ベビー・ステージ」であっても、育成プログラムデータに音楽などの 情報が含まれていれば、この音楽などの情報が育成プログラムデータの一部とな って(換言すれば、電子キャラクタ3の育成のための栄養となって)電子キャラ クタ3の成長を促進させる。 この成長過程において、さらに、電子キャラクタ3に食事を与える必要がある とか、あるいは休ませる必要があるといったような状況をユーザが判断する。
【0030】 この判断に基づき、ユーザはスイッチ15aを再度操作して、意図するアイコ ンを表示部2に表示させる。 この場合、たとえば、電子キャラクタ3に食事を与える必要があると、判断し た場合には、「食事アイコン」を示すアイコン4bを表示させて、次いでスイッ チ15bの操作を実行する。 この食事の供給量を判断する必要があると、再度スイッチ15aを操作して表 示部2に「バリユーアイコン」を示すアイコン4aを表示させ、電子キャラクタ 3に供給すべき食事の量を知ることができる。
【0031】 このようにして、適宜ユーザはスイッチ15aの操作を行うことにより、必要 とするアイコンを選択的に表示させ、その表示されたアイコンに対応するケアを 実行するためにスイッチ15bを操作すると、移動体FM多重放送電波を受信し てフラッシュメモリ14cに格納された育成プログラムデータにしたがってケア が実行されることになる。 このような操作を繰り返しているうちに1日が経過すると、玩具本体1に収納 されている(カスタムLSI14に内蔵)時計により形時されて電子キャラクタ 3は年齢が1歳加算されることになり、1年の成長を遂げることになる。
【0032】 以下、同様にして、スイッチ15aを操作するごとに、意図するアイコン4a 〜4jを適宜選択して表示部2に表示させ、その表示したアイコンの内容に応じ てスイッチ15bを操作することにより、その表示されたアイコンの内容を実行 してゲームを進行させることにより、電子キャラクタ3の育成を順次進行させる 。 このようにして、各種の実行を行い、その実行を重ねていくことにより、時計 機能により次第に電子キャラクタ3は年齢を重ねて、前述の「ベビーステージ」 から「ファイナルステージ」へと成長していく。
【0033】 次に、この状態のまま放置しておけば、その時間だけ玩具本体1の時計機能に より電子キャラクタ3は単に年齢を重ねていくだけであり、電子キャラクタ3は 栄養失調になったり、あるいは、病気にかかる懸念が生じる。 そこで、ユーザは時折、電子キャラクタ3の育成状況を知る必要があり、ユー ザはスイッチ15aを操作して、たとえばアイコン4aを表示部2に表示させ、 スイッチ15bを操作してバリユーを知り、その知得したバリユー値からユーザ は治療の必要があると判断した場合には、再度必要に応じてスイッチ15aを操 作して、「病気のアイコン」であるアイコン4eを表示部2に表示させ、引き続 きスイッチ15bを操作して注射を行うか、あるいは投薬を施すなどの処置を講 じてケアの万全を期す。
【0034】 また、電子キャラクタ3がユーザを呼び出す場合には、「呼び出しアイコン」 であるアイコン4jを玩具本体1により表示させて、「ピー」という電子音によ る呼び出し音を発生させる。 このアイコン4jが表示されたら、ユーザは即座に電子キャラクタ3に対して 適当なケアを施さないと、ユーザと電子キャラクタ3との親密度バリユーが低下 して、以降の電子キャラクタ3の育成過程が難航することになる。
【0035】 なお、上記の説明は、アイコン4a〜4jのうちのほんの2〜3の内容に対す るゲームの進行を行う場合の例であるが、他のアイコンに対するゲームの進行は 同様の要領でスイッチ15aの操作でアイコンを表示させ、スイッチ15bの操 作で表示したアイコンの内容の実行を行えばよい。
【0036】 また、現在電子キャラクタ3の育成途中あるいは、育成過程が終了した場合に おいて、次の育成プログラムデータに基づき電子キャラクタ3の新たな育成を行 うゲームを開始したい場合などには、スイッチ15cを操作する。 このスイッチ15cはリセットを行うためのスイッチであり、スイッチ15c が操作されると、フラッシュメモリ14cに記憶された育成プログラムデータが 同時に消去され、次の新たな育成プログラムデータの書き込みに備えることにな る。 さらに、最初の育成プログラムデータの実行開始から15時間が経過すると玩 具本体1の時計機能の計時により時間切れとなり、次の新たな育成プログラムデ ータの実行に備えることになる。
【0037】 このように、時間切れ、あるいは新規の育成プログラムデータに基づく電子キ ャラクタ3の新たな育成プログラムデータによるゲームの再開を実行する場合に は、前記と同様にして、ラジオ受信装置により他の移動体FM多重放送の放送電 波を選曲して受信し、育成プログラムデータを玩具本体1に取り込んで、フラッ シュメモリ14cに格納し、以下は上記と同様に行う。 したがって、移動体FM多重放送局の放送電波の数だけ、玩具本体1にユーザ は無料で育成プログラムデータを取り込み、その取り込んだ回数だけ、異なる種 類のゲームをユーザが楽しむことができることになる。
【0038】 この場合、FM多重放送局は移動体FM多重放送局に限ることなく、特定の商 店街や、地下の商店街、旅客機や特定の列車内専用のFM放送施設など、さらに は、映画館や、劇場内といったような各種のFM多重放送施設から放射されるF M多重放送電波を玩具本体1に収納されているFMラジオ受信装置により受信す ることにより、育成プログラムデータを取り込むことができるから、ユーザは無 料で育成プログムデータを利用することができ、ゲームに飽きることがなくなる 。
【0039】 なお、上記第1の実施の形態においては、玩具本体1に収納されているラジオ 受信装置として、FMラジオ受信装置の場合を例にとって説明したが、この考案 はこれに限定されるものではなく、AMラジオ受信装置を用いるようにすること もできる。 この場合は、当然送信側はAMラジオ放送施設となり、AMラジオ放送電波に 育成プログラムデータを音声データと隣接する周波数帯の搬送波にて変調して伝 送するようにすればよい。 さらに、前記カスタムLSI14は玩具本体1に対してカード状にして着脱可 能にするこもできる。
【0040】 また、上記第1の実施の形態では、表示部2に表示する電子キャラクタ3の表 示用のプログラムデータは、電子キャラクタ3の育成用のプログラムデータを使 用する場合についての説明であるが、この考案はこれに限定されるものではなく 、電子キャラクタの表示内容は動画、静止画、広告表示などの各種の表示が適用 されるものである。 したがって、放送されるプログラムデータも育成プログラムデータに限定され るものではなく、各種プログラムデータを放送するようにすればよい。
【0041】
【考案の効果】 以上のように、この考案の情報処理玩具によれば、玩具本体の表面の表示部に 電子キャラクタを表示させ、この電子キャラクタをラジオ放送電波に音声放送信 号に多重化して送信されるプログラムデータを受信して取り込み、このプログラ ムデータに基づき電子キャラクタを育成するようにしたので、ユーザは無料で、 かつ無限に電子キャラクタの育成ゲームを楽しんだり、各種ディスプレィとして 使用することができる。 しかも、受信する音楽や情報の種類により電子キャラクタも多種多様にわたり 、非常に変化に富み、ユーザにとって飽きがこないばかりか、プログラムデータ のソフトウェアの購入費用が不要となり、ユーザは経済的に負担がかからない。 また、プログラムデータは放送電波を利用するものであるから、放送局とハー ドウェアメーカとの関係が新しく構築され、ソフトウエァメーカとハードウェア メーカとの利害関係を覆す結果を招来することになるとともに、新しいメディア 環境の創造を可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の情報処理玩具の第1の実施の形態の
全体の外観形状を示す平面図である。
【図2】この考案の情報処理玩具における表示部の電子
キャラクタの表示状態を示す拡大平面図である。
【図3】この考案の情報処理玩具における表示部の表示
内容を示す拡大平面図である。
【図4】この考案の情報処理玩具におけるラジオ受信装
置の構成を主体に示すブロック図である。
【符号の説明】
1 玩具本体 2 表示部 3 電子キャラクタ 4a〜4j アイコン 5 アンテナ 6 バンドパスフィルタ 7 FMフロンとエンド 8 FM−IF 9 FM−MPX 10 プログラムデータ抽出手段 11 ステレオパワーアンプ 12 イヤーホンジャック 13 ステレオイヤーホン 14 カスタムLSI 14a デコーダ 14b CPU 14c フラッシュメモリ 15 音声認識LSI 16 スピーカ 17 マイクロホーン 18 音声合成LSI 19a〜19c スイッチ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年11月25日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 情報処理玩具
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の情報処理玩具の第1の実施の形態の
全体の外観形状を示す平面図である。
【図2】この考案の情報処理玩具における表示部の電子
キャラクタの表示状態を示す拡大平面図である。
【図3】この考案の情報処理玩具における表示部の表示
内容を示す拡大平面図である。
【図4】この考案の情報処理玩具におけるラジオ受信装
置の構成を主体にすブロック図である。
【符号の説明】 1 玩具本体 2 表示部 3 電子キャラクタ 4a〜4j アイコン 5 アンテナ 6 バンドパスフィルタ 7 FMフロンとエンド 8 FM−IF 9 FM−MPX 10 プログラムデータ抽出手段 11 ステレオパワーアンプ 12 イヤーホンジャック 13 ステレオイヤーホン 14 カスタムLSI 14a デコーダ 14b CPU 14c フラッシュメモリ 15a〜15c スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04H 1/00 H04H 1/00 N

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子キャラクタの画像を表示する表示部
    を有し、かつ放送電波を受信するラジオ受信装置を内蔵
    した玩具本体と、 前記玩具本体に内蔵され、前記ラジオ受信装置で受波さ
    れた前記放送電波に含まれる前記電子キャラクタの表示
    用のプログラムデータを抽出して復調および所定の情報
    処理を行うプログラムデータ抽出手段と、 前記玩具本体に内蔵され、前記プログラムデータ抽出手
    段から出力されるプログラムデータを保持して、このプ
    ログラムデータにしたがって前記電子キャラクタの所定
    の表示を実行するとともに音声合成機能を有するソフト
    ウェアを有するカスタムLSIと、 前記玩具本体に設けられ、ユーザが発音するあらかじめ
    決められたキーワードの音声を集音するマイクロホン
    と、 このマイクロホンで集音された前記音声を認識して前記
    ソフトウェアおよび音声合成LSIに音声合成を行わせ
    る音声認識LSIと、を備えることを特徴とする情報処
    理玩具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報処理玩具において、 前記ラジオ受信装置は、FMラジオ受信装置であること
    を特徴とする情報処理玩具。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の情報処理玩具において、 前記ラジオ受信装置は、AMラジオ受信装置であること
    を特徴とする情報処理玩具。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の情報処理玩具において、 前記カスタムLSIは、中央処理装置と、 前記MSK復調器の出力をデコードするデコーダと、 前記中央処理装置の制御により前記デコーダから出力さ
    れる前記プログラムデータの記憶を行い、かつこのプロ
    グラムデータごとに消去するフラッシュメモリと、 前記中央処理装置の制御により前記表示部の駆動を行っ
    て前記表示部に前記フラッシュメモリに記憶されたプロ
    グラムデータの内容にしたがって前記電子キャラクタを
    表示するLCDドライバと、を備えることを特徴とする
    情報処理玩具。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の情報処理玩具において、 前記カスタムLSIは、前記玩具本体に対して着脱可能
    であることを特徴とする情報処理玩具。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の情報処理玩具において、 前記プログラムデータ抽出手段は、前記FM受信装置で
    受信された前記電子キャラクタの表示用のプログラムデ
    ータを抽出するFM多重用フイルタと、 前記FM多重用フイルタで抽出された前記プログラムデ
    ータをMSK復調するMSK復調器と、 前記MSK復調器の出力の同期再生と誤り訂正を行う同
    期再生・誤り訂正回路と、を備えることを特徴とする情
    報処理玩具。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項記載の情報
    処理玩具において、 前記表示部は、各プログラムデータの内容を指定するア
    イコンの表示を行うことを特徴とする情報処理玩具。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の情報処理玩具において、 前記玩具本体は、前記アイコンの選択と、前記電子キャ
    ラクタの表示の実行と、前記電子キャラクタの表示の全
    体のリセットを行う複数のスイッチを備えることを特徴
    とする情報処理玩具。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか一項記載の情報
    処理玩具において、 前記プログラムデータは、前記電子キャラクタの育成プ
    ログラムデータであることを特徴とする情報処理玩具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6772121B1 (en) 1999-03-05 2004-08-03 Namco, Ltd. Virtual pet device and control program recording medium therefor

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