JP3046775B2 - 燃料電池 - Google Patents

燃料電池

Info

Publication number
JP3046775B2
JP3046775B2 JP9029972A JP2997297A JP3046775B2 JP 3046775 B2 JP3046775 B2 JP 3046775B2 JP 9029972 A JP9029972 A JP 9029972A JP 2997297 A JP2997297 A JP 2997297A JP 3046775 B2 JP3046775 B2 JP 3046775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
oxygen
gas flow
fuel
containing gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP9029972A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10228917A (ja
Inventor
功典 赤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP9029972A priority Critical patent/JP3046775B2/ja
Priority to EP97110080A priority patent/EP0814528A3/en
Priority to US08/879,177 priority patent/US5919584A/en
Publication of JPH10228917A publication Critical patent/JPH10228917A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3046775B2 publication Critical patent/JP3046775B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方の面に酸素極
を備え且つ他方の面に燃料極を備えた矩形板状の電解質
層の複数が、前記酸素極に臨む側に酸素含有ガス流路を
形成し、且つ、前記燃料極に臨む側に燃料ガス流路を形
成するように区画する流路形成部材を、隣接する電解質
層間に位置させた状態で、互いに間隔を隔てて厚み方向
に並べて設けられ、前記酸素含有ガス流路における供給
用及び排出用夫々として各別に機能する一対の端部開口
が、前記電解質層における一方の対向する一対の端縁部
夫々に各別に設けられ、前記燃料ガス流路における供給
用及び排出用夫々として各別に機能する一対の端部開口
が、前記電解質層における他方の対向する一対の端縁部
夫々に各別に設けられた燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる燃料電池においては、複数の矩形
板状の電解質層がその厚み方向に並んだ集合体におい
て、電解質層の並び方向視における周部に形成される4
つの面部のうちの、一方の対向する一対の面部に、酸素
含有ガス流路夫々の一対の端部開口が各別に位置し、並
びに、他方の対向する一対の面部に、燃料ガス流路夫々
の一対の端部開口が各別に位置することになる。従っ
て、酸素含有ガス流路夫々に酸素含有ガスを供給するた
めの構成、酸素含有ガス流路夫々から酸素含有ガスを排
出させるための構成、燃料ガス流路夫々に燃料ガスを供
給するための構成、及び、燃料ガス流路夫々から燃料ガ
スを排出させるための構成が簡単になるという利点があ
る。
【0003】従来は、かかる燃料電池において、燃料ガ
ス流路は、燃料ガスが、電解質層の端縁に沿った方向の
流路幅の全幅にわたって、供給用の端部開口から排出用
の端部開口に向かって直線状又は略直線状に通流するよ
うに形成し、酸素含有ガス流路は、酸素含有ガスが、電
解質層の端縁に沿った方向の流路幅の全幅にわたって、
供給用の端部開口から排出用の端部開口に向かって直線
状又は略直線状に通流するように形成していた。つま
り、燃料ガス流路の直線状又は略直線状の流路形成方向
と、酸素含有ガス流路の直線状又は略直線状の流路形成
方向とが直交するようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、燃料ガスが
燃料ガス流路を通流する過程で、燃料ガス中の水素が電
極反応を起こすので、燃料ガス中の水素の含有率は、燃
料ガスの通流経路の下手側ほど小さくなり、並びに、酸
素含有ガスが酸素含有ガス流路を通流する過程で、酸素
含有ガス中の酸素が電極反応を起こすので、酸素含有ガ
ス中の酸素の含有率は、酸素含有ガスの通流経路の下手
側ほど小さくなる。
【0005】従って、従来の燃料電池では、燃料ガス
は、燃料ガス流路内をその流路幅の全幅にわたって、供
給用の端部開口から排出用の端部開口に向かって直線状
又は略直線状に通流するので、燃料ガス中の水素によっ
て起こる電極反応の量は、燃料ガス流路の供給用の端部
開口から排出用の端部開口に向かう方向に沿って、排出
用の端部開口側ほど少なくなる。一方、酸素含有ガス
は、酸素含有ガス流路内をその流路幅の全幅にわたっ
て、供給用の端部開口から排出用の端部開口に向かって
直線状又は略直線状に通流するので、酸素含有ガス中の
酸素によって起こる電極反応の量は、酸素含有ガス流路
の供給用の開口から排出用の開口に向かう方向に沿っ
て、排出用の端部開口側ほど少なくなる。
【0006】ところで、水素と酸素とにより起こる電極
反応は、発熱反応であり、電極反応の量が多くなるほど
発熱量が多くなるので、電極反応の量が多い部分に対応
する箇所ほど、電解質層、燃料極及び酸素極にて形成さ
れる矩形の三層状板の温度が高くなる。従って、従来で
は、燃料ガス又は酸素含有ガスの流量により変化するも
のの、基本的には、燃料ガス流路を通流する燃料ガスに
起因して、燃料ガス流路の供給用の端部開口から排出用
の端部開口に向かう方向に沿って、排出用の端部開口側
ほど低くなる温度分布が生じ、並びに、酸素含有ガス流
路を通流する酸素含有ガスに起因して、酸素含有ガス流
路の供給用の端部開口から排出用の端部開口に向かう方
向に沿って、排出用の端部開口側ほど低くなる温度分布
が生じる。従って、前記三層状板の面方向において、燃
料ガスに起因して温度が変化する方向と酸素含有ガスに
起因して温度が変化する方向とは直交する状態となるの
で、図9に示すように、前記三層状板Ceの面方向にお
ける温度分布は、概ね、燃料ガス流路の供給用の端部開
口fiが位置する端縁と酸素含有ガス流路の供給用の端
部開口siが位置する端縁とにより形成される角部の側
ほど高くなり、燃料ガス流路の排出用の端部開口foが
位置する端縁と酸素含有ガス流路の排出用の端部開口s
oが位置する端縁とにより形成される角部の側ほど低く
なるような複雑な温度分布となる。図9中において、T
1 ,T2 ,T3 ・・・T9 は等温線を示し、添字の数字
が大きくなるほど低い温度を示す。
【0007】尚、燃料ガス又は酸素含有ガスの流量が多
くなると、電極反応によって生じた熱が下流側に運ばれ
て、排出用の端部開口側ほど高くなる温度分布が生じる
場合もあるが、いずれにしても、燃料ガスに起因して温
度が変化する方向と酸素含有ガスに起因して温度が変化
する方向とは直交する状態となるので、前記三層状板の
面方向における温度分布は、複雑な温度分布になる。
【0008】前記三層状板の面方向における温度分布が
複雑な温度分布になると、前記三層状板において内部応
力が発生しやすくなり、一方、燃料電池の出力を増大さ
せるほど、電極反応の量は多くなることから、従来の燃
料電池では、燃料電池の出力を増大させるほど、前記三
層状板の内部応力が大きくなるので、耐久性の低下を招
く虞がある。従って、従来では、燃料電池の出力を増大
させるにしても耐久性の面で限度があり、出力を増大さ
せるという面において、改善の余地があった。
【0009】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、酸素含有ガス流路夫々に対する
酸素含有ガスの供給構成及び排出構成、並びに、燃料ガ
ス流路夫々に対する燃料ガスの供給構成及び排出構成が
簡単であるという利点はその儘に維持しながら、出力を
更に増大させることができるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、酸素含有ガス流路又は燃料ガス流路が、一
方の一対の端部開口間の略全長にわたり、且つ、他方の
一対の端部開口間の略全長にわたる範囲において、流路
形成方向が互いに同方向となる流路部分を備えるように
構成されている。従って、電解質層の略全面にわたっ
て、酸素含有ガス流路における酸素含有ガスの流れ方向
と燃料ガス流路における燃料ガスの流れ方向とを同じ方
向にして、又は、酸素含有ガス流路における酸素含有ガ
スの流れ方向と燃料ガス流路における燃料ガスの流れ方
向とを逆方向にして、酸素含有ガス及び燃料ガスを通流
させることができる。
【0011】酸素含有ガス及び燃料ガスを、夫々の流れ
方向を同じ方向にして、又は、夫々の流れ方向を逆方向
にして通流させると、水素と酸素とにより起こる電極反
応の量は、酸素含有ガス流路及び燃料ガス流路の流路形
成方向と同じ方向の一方向に沿って変化するので、前記
三層状板の面方向における温度分布も、概ね、前記一方
向に沿って変化する単純な温度分布となる。前記三層状
板の面方向における温度分布が単純な温度分布になる
と、前記三層状板において内部応力が発生しにくくな
る。
【0012】尚、酸素含有ガス流路を通流する酸素含有
ガスの流量が少ない場合には、酸素含有ガス中の酸素の
含有率が、酸素含有ガスの通流経路の下手側ほど小さく
なることにより、酸素含有ガス流路を通流する酸素含有
ガスによって、酸素含有ガス流路の供給用の端部開口か
ら排出用の端部開口に向かう方向に沿って、排出用の端
部開口側ほど低くなる温度分布が生じる。そこで、酸素
含有ガス及び燃料ガスを夫々の流れ方向を逆方向にして
通流させると、燃料ガス中の水素の含有率が小さくなる
方向と、酸素含有ガス中の酸素の含有率が小さくなる方
向とが逆方向になるため、前記三層状板の面方向におけ
る電極反応の量の差が小さくなって、前記三層状板の面
方向における温度差が小さくなるので、好ましい。逆
に、酸素含有ガス流路を通流する酸素含有ガスの流量が
多い場合には、電極反応によって生じた熱が下流側に運
ばれることにより、酸素含有ガス流路を通流する酸素含
有ガスによって、酸素含有ガス流路の供給用の端部開口
から排出用の端部開口に向かう方向に沿って、排出用の
端部開口側ほど高くなる温度分布が生じる。そこで、酸
素含有ガス及び燃料ガスを夫々の流れ方向を同方向にし
て通流させると、酸素含有ガスの通流によって温度が高
くなる方向と、燃料ガス中の水素の含有率が小さくなる
方向とが同じ方向となるため、前記三層状板の面方向に
おける温度差が小さくなるので、好ましい。
【0013】従って、酸素含有ガス流路夫々に対する酸
素含有ガスの供給構成及び排出構成、並びに、燃料ガス
流路夫々に対する燃料ガスの供給構成及び排出構成が簡
単であるという利点はその儘に維持しながら、出力を更
に増大させることができるようになった。
【0014】請求項2に記載の特徴構成によれば、酸素
含有ガス流路及び燃料ガス流路のうちの一方は、その流
路形成方向が一方の端部開口から他方の端部開口に向か
う直線状又は略直線状となる、従来の儘の直流状流路に
形成され、他方が、その一方の端部開口から供給された
気体を、直流状流路の流路形成方向と同じ流路形成方向
となるように通流させてから、他方の端部開口から排出
させるように変向させて通流させる曲流状流路になるよ
うに形成されている。つまり、酸素含有ガス流路及び燃
料ガス流路のうちのいずれか一方のみを、直流状流路か
ら曲流状流路に変更するだけで、本発明を実施すること
ができる。従って、本発明を実施するためのコストを低
減することができる。
【0015】ところで、かかる燃料電池においては、隣
接する流路形成部材と燃料極との間に、気体の通流を許
容するように形成された柔軟性導電材を充填して、それ
らの間における燃料ガスの通流を可能にしながら、それ
らを導電状態に接続したり、又は、隣接する流路形成部
材と酸素極との間に、前記柔軟性導電材を充填して、そ
れらの間における酸素含有ガスの通流を可能にしなが
ら、それらを導電状態に接続したりすることが行われ
る。この場合、柔軟性導電材を、流路形成部材及び燃料
極に対して、広い接触面積で且つ確実に接触させたり、
又は、流路形成部材及び酸素極に対して、広い接触面積
で且つ確実に接触させることができるので、内部抵抗が
小さくなって、その分、出力を増大させることができる
という利点がある。
【0016】請求項3に記載の特徴構成によれば、供給
用の端部開口から供給された燃料ガス又は酸素含有ガス
は、柔軟性導電材中を排出用の端部開口に向かって直線
状に通流するよりも容易に、空隙部内を、その案内作用
によって変向されて通流する。空隙部内を通流する燃料
ガスは柔軟性導電材中に浸透して拡散し、燃料極の全面
にわたって接触し、又は、空隙部内を通流する酸素含有
ガスは柔軟性導電材中に浸透して拡散し、酸素極の全面
にわたって接触する。つまり、前記柔軟性導電材におけ
る、電解質層の並び方向の中間部に、単に、ガスを変向
させて通流させるための空隙部を備えさせるだけで、簡
単に曲流状流路を形成することができるのである。従っ
て、前記柔軟性導電材を流路形成部材と燃料極との間、
又は、流路形成部材と酸素極との間に充填した燃料電池
において、本発明を実施すると、簡単な構成にて実施す
ることができるので好ましい。
【0017】請求項4に記載の特徴構成によれば、柔軟
性導電材は、各部分が空隙部を構成する空隙部構成部分
を備えるように、電解質層の並び方向に分割され、且
つ、分割された各部分を重ねることにより空隙部が形成
されるように構成されている。つまり、電解質層の並び
方向に分割された各部分は、空隙部構成部分としての凹
部や、その凹部を閉塞する面部を備えたような、単純な
形状になる。ちなみに、柔軟性導電材を一体物で構成す
ることができるが、この場合は、トンネル状の空隙部を
形成する必要があり、製造方法が複雑になる。従って、
空隙部を備えた柔軟性導電材の製造コストを低減するこ
とができるので、本発明を実施するためのコストを低減
することができる。
【0018】請求項5に記載の特徴構成によれば、流路
形成部材を、電解質層における酸素極に臨む側に酸素含
有ガス流路を区画形成すべく付設して、燃料電池のセル
を形成する。そして、そのようなセルの複数を、互いに
間隔を隔てた状態で、厚み方向に並べて設けると、並び
方向に隣接するセル間に、酸素含有ガス流路とは区画さ
れた燃料ガス流路を形成することができる。つまり、流
路形成部材を1個の電解質層に対して1個付設してセル
を形成し、そのようなセルの複数を、互いに間隔を隔て
た状態で、厚み方向に並べて設けるだけで、電解質層夫
々に対して、酸素含有ガス流路及び燃料ガス流路を備え
させることができるのである。従って、複数の電解質層
を、電解質層夫々に対して酸素含有ガス流路及び燃料ガ
ス流路を備えさせた状態で、厚み方向に並べて設けるた
めの構造を極めて簡略化することができる。
【0019】更に、セルの並び方向に隣接するセル間
に、両側のセルを導電状態に接続すべく、気体の通流を
許容するように形成された柔軟性導電材が充填されてい
る。従って、燃料電池の運転に伴って、温度が上昇し
て、燃料電池を構成する各構成部材が膨張したり反った
りしても、柔軟性導電材の柔軟性によって、セルと柔軟
性導電材との間の接触状態を良好に維持して、隣接する
セル同士の電気的接続状態を常に良好に保つことがで
き、電力のロスを抑制することができるようになった。
【0020】上述のように構成することにより、構造を
簡略化するとともに電力のロスを抑制した燃料電池にお
いて、本発明を実施すると、出力の増大の面においても
向上が図れるので、極めて実用性の高い燃料電池を提供
することができるようになった。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。図1ないし図7に示すように、
一方の面に酸素極2を備え且つ他方の面に燃料極3を備
えた矩形板状の固体電解質層1の複数を、酸素極1に臨
む側に酸素含有ガス流路sを形成し、且つ、燃料極3に
臨む側に燃料ガス流路fを形成するように区画する導電
性を備えた流路形成部材としての導電性セパレータ4
を、隣接する電解質層1間に位置させた状態で、互いに
間隔を隔てて厚み方向に並べて設けて、セル集合体NC
を形成してある。酸素含有ガス流路sにおける供給用及
び排出用夫々として各別に機能する一対の端部開口s
i,soを、固体電解質層1における一方の対向する一
対の端縁部夫々に各別に設け、燃料ガス流路fにおける
供給用及び排出用夫々として各別に機能する一対の端部
開口fi,foを、固体電解質層1における他方の対向
する一対の端縁部夫々に各別に設けらてある。
【0022】本発明においては、酸素含有ガス流路s又
は燃料ガス流路fが、一方の一対の端部開口si,so
間の略全長にわたり、且つ、他方の一対の端部開口f
i,fo間の略全長にわたる範囲において、流路形成方
向が互いに同方向となる流路部分を備えるように構成し
てある。
【0023】先ず、図1に基づいて、燃料電池のセルC
について説明を加える。矩形板状の固体電解質層1の一
方の面に、固体電解質層1における向かい合う一対の側
縁夫々に側縁全長にわたる電解質層露出部1aを形成す
る状態で、膜状又は板状の酸素極2を一体的に付設し、
且つ、他方の面に膜状又は板状の燃料極3を、全面又は
ほぼ全面にわたって一体的に付設して、酸素極2と燃料
極3とから起電力を得るための矩形の三層状板Ceを形
成してある。
【0024】そして、三層状板Ceにおける酸素極2に
臨む側に、酸素含有ガス流路sとして機能するセル内流
路xを区画形成すべく、導電性セパレータ4を付設し
て、矩形板状の燃料電池のセルCを形成してある。更に
説明を加えると、導電性セパレータ4は、板状部4a
と、その板状部4aの両端夫々に位置する一対の帯状突
起部4bと、それら一対の帯状突起部4bの間に位置す
る複数の凸条部4cを備える状態で導電性材料にて一体
形成してある。その導電性セパレータ4を、複数の凸条
部4c夫々が酸素極2と接触する状態で、一対の帯状突
起部4b夫々を量電解質層露出部1a夫々に貼り付ける
ことにより、セルCを形成してある。そして、酸素極2
と導電性セパレータ4とを導電状態に接続するととも
に、酸素極2と導電性セパレータ4との間に、セルCに
おける一方の向かい合う一対の端面において開き、他方
の向かい合う一対の端面において閉じた酸素含有ガス流
路sを形成してある。尚、酸素含有ガス流路sの一対の
端部開口のうちの一方を酸素含有ガスの供給用開口si
として、他方を酸素含有ガスの排出用開口soとして夫
々使用する。
【0025】従って、酸素含有ガス流路sにおいては、
酸素含有ガスは、セルCにおける前記開口端縁に沿った
方向の流路幅の全幅にわたって、供給用開口siから排
出用開口soに向かって直線状に通流する。つまり、酸
素含有ガス流路sは、その流路形成方向が一方の端部開
口から他方の端部開口に向かう直線状となる直流状流路
Psに形成してある。尚、以下の説明においては、セル
Cにおいて、酸素含有ガス流路sの端部開口が位置する
端縁を開口端縁、酸素含有ガス流路sが閉じた端面を閉
塞端面と夫々略記する。
【0026】固体電解質層1は、3〜10モル%程度の
Ytを固溶させた正方晶又は立方晶のZrO2 から成
り、酸素極2はLaMnO3 から成り、燃料極3はNi
とZrO2 のサーメットから成る。又、導電性セパレー
タ4は、耐酸化性及び耐還元性に優れたLaCrO3
ら成る。
【0027】次に、図2ないし図5に基づいて、セルC
の複数を、隣接するもの同士の間に燃料ガス流路fとし
て機能するセル間流路yを形成すべく互いに間隔を隔て
た状態で、厚み方向に並べて設けて、セル集合NCを形
成するための構造について説明する。セルCの複数を、
前記一対の開口端縁夫々に各別に配置される一対の間隔
保持部材9によって互いに間隔を隔てて保持する状態
で、厚み方向に並べて設け、そのセル並び方向(電解質
層1の並び方向に相当する)に隣接するセルC間夫々に
は、気体の通流を許容する状態に形成された柔軟性導電
材5を充填してある。そして、柔軟性導電材5により、
セル並び方向に隣接するセルC同士を導電状態に接続し
ている。
【0028】セル並び方向に隣接するセルC間の両側
を、一対の間隔保持部材9により仕切ることにより、セ
ル並び方向に隣接するセルC間に、燃料ガス流路fを形
成してある。燃料ガス流路fは、セルCの両方の開口端
縁側において、一対の間隔保持部材9によって閉じ、セ
ルCの両方の閉塞端面夫々の側において開けてある。そ
の燃料ガス流路fは、その一方の端部開口から供給され
た燃料ガスを、直流状流路Psの流路形成方向と同じ流
路形成方向となるように通流させてから、他方の端部開
口から排出させるように変向させて通流させる曲流状流
路Ptになるように形成してある。
【0029】尚、燃料ガス流路fの一対の端部開口のう
ちの一方を、燃料ガスの供給用開口fiとして、他方
を、燃料ガスの排出用開口foとして夫々使用する。従
って、酸素含有ガス流路sの供給用及び排出用夫々とし
て各別に機能する一対の端部開口si,soを、固体電
解質層1における一方の対向する一対の端縁部夫々に各
別に設け、燃料ガス流路fの供給用及び排出用夫々とし
て各別に機能する一対の端部開口fi,foを、固体電
解質層1における他方の対向する一対の端縁部夫々に各
別に設けてある。
【0030】柔軟性導電材5について、説明を加える。
図6及び図7にも示すように、曲流状流路Ptは、柔軟
性導電材5における、セル並び方向の中間部に、ガスを
変更させて通流させるための空隙部Vを備えさせること
により構成してある。その曲流状流路Ptは、セル並び
方向視において、一端部が、燃料ガス流路fの一方の端
部開口側の端面において、酸素含有ガス流路sの供給用
開口si側の端部で開き、酸素含有ガス流路sの供給用
開口si側の端縁に沿って、燃料ガス流路fの他方の端
部開口側の端縁の手前まで直線状に延びる第1主流路部
分Pt 1 と、一端部が、燃料ガス流路fの前記他方の端
部開口側の端面において、酸素含有ガス流路sの排出用
開口so側の端部で開き、酸素含有ガス流路sの排出用
開口so側の端縁に沿って、燃料ガス流路fの前記一方
の端部開口側の端縁の手前まで直線状に延びる第2主流
路部分Pt2 と、酸素含有ガス流路sの供給用開口si
が位置する端縁に直交する方向(即ち、酸素含有ガス流
路sの流路形成方向)に沿って直線状に延びて、両端部
夫々が第1主流路部分Pt1 及び第2主流路部分Pt2
夫々に連通し、且つ、酸素含有ガス流路sの供給用開口
siが位置する端縁に沿う方向にその端縁の略全幅にわ
たって並ぶ複数の連通流路部分Pt 3 とから構成してあ
る。
【0031】従って、複数の連通流路部分Pt3 が、一
方の前記一対の端部開口si,so間の略全長にわた
り、且つ、他方の前記一対の端部開口fi,fo間の略
全長にわたる範囲において、酸素含有ガス流路sと、流
路形成方向が互いに同方向となる流路部分として機能す
る。そして、図7の(ロ)に示すように、燃料ガス流路
fの一対の端部開口のうち、第1主流路部分Pt1 が開
いている方を供給用開口fiとして、第2主流路部分P
2 が開いている方を排出用開口foとして夫々使用す
ると、固体電解質層1の略全面にわたって、酸素含有ガ
ス流路sにおける酸素含有ガスの流れ方向と燃料ガス流
路fにおける燃料ガスの流れ方向とを同じ方向にして、
酸素含有ガス及び燃料ガスを通流させることができる。
【0032】柔軟性導電材5は、空隙部Vを構成する凹
部vを一方の面に備える第1導電性構成部材5Aと、そ
の第1導電性構成部材5Aに重ねられてその凹部vを閉
じるように構成した第2導電性構成部材5Bとにセル並
び方向に2分割してある。そして、それら第1導電性構
成部材5Aと第2導電性構成部材5Bとを重ねて、第1
導電性構成部材5Aの凹部vを第2導電性構成部材5B
にて閉じることにより空隙部Vを形成するように構成し
てある。つまり、第1導電性構成部材5Aの凹部v、第
2導電性構成部材5Bにおける第1導電性構成部材5A
側の面が、夫々空隙部構成部分として機能する。
【0033】第1導電性構成部材5Aは、セルCの面積
と略同面積の矩形板状で、その一方の面に凹部vを備え
るように、Niのフェルト状材をプレス成形することに
より形成してある。第2導電性構成部材5Bは、第1導
電性構成部材5Aと同面積の矩形板状に、Niのフェル
ト状材をプレス成形することにより形成してある。
【0034】間隔保持部材9について、説明を加える。
間隔保持部材9は、セルCにおける開口端縁の長さより
も長い長さを有する板状に形成してある。そして、一対
の間隔保持部材9夫々を、セルC同士の間において、セ
ルCの開口端縁に沿わして、両端部がセルCの閉塞端面
から突出する状態で配置することにより、セルC同士の
間の間隔を保持するように構成してある。
【0035】更に、間隔保持部材9夫々に、枠形成部材
Wを連結することにより、セル並び方向に一連に連なる
とともに、酸素含有ガス流路s夫々と夫々の端部開口に
よって連通する通路を二つ形成する。そして、供給用開
口siとして使用する端部開口が臨む方の通路を、酸素
含有ガス流路s夫々に酸素含有ガスを供給するための供
給用酸素側ガス通路Siとして、排出用開口soとして
使用する端部開口が臨む方の通路を、酸素含有ガス流路
s夫々から酸素含有ガスを排出させるための排出用酸素
側ガス通路Seとして使用するようにしてある。
【0036】枠形成部材Wについて説明を加える。枠形
成部材Wは、間隔保持部材9におけるセルCの閉塞端面
から突出した突出端部9aに夫々連結する一対の第1角
棒状体10と、それら一対の第1角棒状体10夫々の端
部同士を連結する第2角棒状体11とから構成してあ
る。第1角棒状体10及び第2角棒状体11夫々におけ
る、セル並び方向の厚さは、セルCの厚さと間隔保持部
材9の厚さを加えた厚さと同一にしてある。そして、第
1角棒状体10夫々の一端部には、間隔保持部材9の突
出端部9aを嵌め込むために、間隔保持部材9の厚さと
同一深さの凹部10aを形成してある。従って、第1角
棒状体10において、凹部10aを形成することにより
残された薄肉部分の厚さは、セルCの厚さと同一にな
る。第1角棒状体10夫々の他端部には、凹部10bを
形成し、第2角棒状体11の両端部夫々には、第1角棒
状体10の凹部10bを嵌め込むための凹部11aを形
成してある。
【0037】第1角棒状体10を間隔保持部材9の突出
端部9aに連結する際には、第1角棒状体10の側面を
セルCの閉塞端面に密着させるようにしてあり、そのこ
とによって、酸素含有ガス流路sの端部開口と、燃料ガ
ス流路fの端部開口とを気密状態に仕切るようにしてあ
る。
【0038】更に、間隔保持部材9夫々の一端部には、
凹溝9mを形成し、第1角棒状体10夫々の側部には、
セル並び方向視において、間隔保持部材9の凹溝9mに
重なる状態で、凹溝10mを形成してあり、それら凹溝
9m及び凹溝10mをセル並び方向に一連に連ならせ
て、後述するガス通路形成部材12の側端縁を嵌め込む
ための溝Mを一対形成してある。
【0039】間隔保持部材9、第1角棒状体10及び第
2角棒状体11夫々は、電気絶縁性を備え、耐熱性、耐
酸化性及び耐還元性に優れたセラミックから成る。
【0040】次に、図2ないし図5に基づいて、セル集
合体NCから電力を取り出すための構成について説明す
る。セル集合体NCにおけるセル並び方向の両端部夫々
のセルCに対して、柔軟性導電材5を接触させる状態で
設け、更に、集電部支持部材14に支持させた集電部1
5を柔軟性導電材5に接触させる状態で設けて、集電部
15によって、電力を取り出すように構成してある。説
明を加えると、集電部15を支持させた集電部支持部材
14を、セルCと同様に、間隔保持部材9と枠形成部材
Wによって、セル集合体NCに対して保持してある。
【0041】次に、図2ないし図5に基づいて、燃料電
池の全体構成について説明する。基台16上に、間隔保
持部材9と枠形成部材Wによって形成される枠と同一枠
形状の枠部材17の一対を載置する。そして、セル集合
体NCを、間隔保持部材9と枠形成部材Wによって形成
される枠の開口部を枠部材17の開口部に合わせる状態
で、一対の枠部材17上に載置する。枠部材17にも、
溝Mを形成するための凹溝17mを形成してある。
【0042】そして、三方の側面部及び上面部を備えた
形状のガス通路形成部材12を、その両側の側端縁夫々
を両側の溝M夫々に嵌め込んだ状態で設けて、その内部
に、供給用開口fiとして機能させる端部開口によって
燃料ガス流路f夫々と連通する空間を区画形成し、その
空間を、燃料ガス流路f夫々に燃料ガスを供給するため
の供給用燃料側ガス通路Fiとして使用するようにして
ある。セル集合体NCの上端部において間隔保持部材9
及び枠形成部材Wにより形成される開口部を閉塞するよ
うに、蓋部材18を設けて、供給用酸素側ガス通路Si
及び排出用酸素側ガス通路Seを閉塞するようにしてあ
る。
【0043】更に、セル集合体NCを内装する状態で、
有底角筒状体19を基台16上に載置してある。つま
り、基台16及び有底角筒状体19により、箱状体Bを
形成しあり、セル集合体NCを箱状体Bの内部に設けて
ある。セルC夫々の燃料ガス流路fの一対の開口端部の
うち、燃料ガスの排出用開口foとして機能させる方の
開口端部は、箱状体Bの内部に臨む状態となっている。
そして、箱状体Bの内部空間を、燃料ガス流路f夫々か
ら燃料ガスを排出させるための排出用燃料側ガス通路F
eとして使用するように構成してある。
【0044】供給用酸素側ガス通路Siには酸素含有ガ
ス供給管20を、排出用酸素側ガス通路Seには酸素含
有ガス排出管21を、基台16を介して夫々連通接続し
てある。又、供給用燃料側ガス通路Fiには燃料ガス供
給管22を、排出用燃料側ガス通路Feには燃料ガス排
出管23を、基台16を介して夫々連通接続してある。
酸素含有ガス供給管20から供給用酸素側ガス通路Si
に供給された酸素含有ガスは、供給用開口siから各酸
素含有ガス流路sに流入し、各酸素含有ガス流路sを通
流して、各排出用開口soから排出用酸素側ガス通路S
eに流出し、酸素含有ガス排出管21にて排出される。
一方、燃料ガス供給管22から供給用燃料側ガス通路F
iに供給された燃料ガスは、供給用開口fiから各燃料
流路fに流入し、各燃料流路fを通流して、各排出用開
口foから排出用燃料側ガス通路Feに流出し、燃料ガ
ス排出管23にて排出される。
【0045】以下、図7に基づいて、酸素含有ガス流路
sにおける酸素含有ガスの流動形態、及び、燃料ガス流
路fにおける燃料ガスの流動形態について説明する。
尚、図7の(イ)は、セルCにおいて、導電性セパレー
タ4におけるセル並び方向の中間部で、面方向に部分的
に切り欠いた状態を示し、図7の(ロ)は、柔軟性導電
材5において、第1導電性構成部材5Aにおけるセル並
び方向の中間部で、面方向に部分的に切り欠いた状態を
示す。図7中において、酸素含有ガスの流れを実線の矢
印で、燃料ガスの流れを破線の矢印で示す。
【0046】図7の(イ)に示すように、酸素含有ガス
は、酸素含有ガス流路sを、その流路幅の全幅にわたっ
て、供給用開口siから排出用開口soに向かって直線
状に通流する。一方、燃料ガスは、第1主流路部分Pt
1 の端部の開口部から曲流状流路Ptに流入し、第1主
流路部分Pt1 、各連通流路部分Pt3 、第2主流路部
分Pt 2 の順に順次通流して、第2主流路部分Pt2
端部の開口部から流出する。燃料ガスは、各連通流路部
分Pt3 において、酸素含有ガス流路sを通流する酸素
含有ガスと同じ流れ方向で通流する。
【0047】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) 上記の実施形態においては、酸素含有ガス流路
sにおける酸素含有ガスの流れ方向と燃料ガス流路fに
おける燃料ガスの流れ方向とを同じ方向にして、酸素含
有ガス及び燃料ガスを通流させるように構成する場合に
ついて例示したが、これに代えて、酸素含有ガス流路s
における酸素含有ガスの流れ方向と燃料ガス流路fにお
ける燃料ガスの流れ方向とを逆方向にして、酸素含有ガ
ス及び燃料ガスを通流させるように構成してもよい。こ
の場合は、図8に示すように、燃料ガス流路fの一対の
端部開口のうち、第2主流路部分Pt2 が開いている方
を供給用開口fiとして、第1主流路部分Pt1 が開い
ている方を排出用開口foとして夫々使用すればよい。
尚、セルCの面方向の温度分布を小さくするという目的
において、酸素含有ガス流路sにおける酸素含有ガスの
流れ方向と燃料ガス流路fにおける燃料ガスの流れ方向
とを同じ方向にするか、逆方向にするかは、酸素含有ガ
ス又は燃料ガスの流量に応じて、選択することができ
る。例えば、酸素含有ガス流量が少ないときは逆方向
に、酸素含有ガス流量が多いときは同方向にする。
【0048】(ロ) 上記の実施形態においては、酸素
含有ガス流路sを直流状流路Psに形成し、燃料ガス流
路fを曲流状流路Ptに形成する場合について例示した
が、これとは逆に、燃料ガス流路fを直流状流路Psに
形成し、酸素含有ガス流路sを曲流状流路Ptに形成し
てもよい。この場合は、曲流状流路Ptは、導電性セパ
レータ4における、酸素極2側に面に、ガスを変向させ
て通流させるための凹溝を備えさせることにより構成す
る。
【0049】(ハ) 上記の実施形態においては、酸素
含有ガス流路sを直流状流路Psに形成し、燃料ガス流
路fを曲流状流路Ptに形成する場合について例示した
が、これに代えて、酸素含有ガス流路s及び燃料ガス流
路fの両方とも曲流状流路Ptに形成してもよい。
【0050】(ニ) 上記の実施形態においては、曲流
状流路Ptを、柔軟性導電材5におけるセル並び方向の
中間部に、ガスを変向させて通流させるための空隙部V
を備えさせることにより構成する場合について例示した
が、これに代えて、柔軟性導電材5におけるセル並び方
向の中間部に、Ni等の金属製の板状体を設け、その金
属製の板状体に、ガスを変向させて通流させるための空
隙部を備えさせることにより構成してもよい。
【0051】(ホ) 気体の通流を許容するための柔軟
性導電材5の形態は、種々変更可能である。例えば、ス
ポンジ状でもよい。柔軟性導電材5を形成する材料も、
種々変更可能である。例えば、Ni以外の、耐熱性及び
耐還元性に優れた金属のフェルト状材でもよい。あるい
は、耐熱性及び耐還元性に優れ、導電性を備えたセラミ
ックのフェルト状材でもよい。
【0052】(ヘ) 柔軟性導電材5を、各部分が空隙
部Vを構成する空隙部構成部分を備えるように、セル並
び方向に分割し、且つ、分割した各部分を重ねることに
より空隙部Vを形成するように構成する場合において、
柔軟性導電材5を、各部分が空隙部Vを構成する空隙部
構成部分を備えるように、セル並び方向に分割する形態
は、上記の実施形態において例示した形態以外にも種々
の形態が可能である。例えば、第1導電性構成部材5A
を、更に、板状部と、空隙部Vを形成するためのスリッ
トを備えたスリット形成部とに2分割した形態でもよ
い。又、両方の部分夫々に空隙部Vを形成するための凹
部を備えるように2分割し、且つ、2分割した各部分を
重ねることにより夫々の凹部の開口部が重なって、空隙
部Vを形成されるような形態でもよい。
【0053】(ト) 曲流状流路Ptにおける流路横断
面形状(通流方向と直交する面での断面形状)は、上記
の実施形態において例示した矩形状に限定されるもので
はなく、例えば、円形状や長円形状でもよい。
【0054】(チ) 上記の実施形態においては、電解
質層1における酸素極2に臨む側に、酸素含有ガス流路
sを形成すべく流路形成部材を付設する場合について例
示したが、電解質層1における燃料極3に臨む側にも、
燃料ガス流路fを形成すべく燃料ガス流路形成用の流路
形成部材を付設してもよい。この場合は、いずれか一方
の流路形成部材に、曲流状流路Ptとして機能させる凹
溝を備えさせればよい。
【0055】(リ) 上記の実施形態においては、流路
形成部材4を、電解質層1における酸素極2に臨む側に
酸素含有ガス流路sを区画形成すべく付設して、セルC
を形成する場合について例示したが、これに代えて、流
路形成部材4を、電解質層1における燃料極3に臨む側
に燃料ガス流路fを区画形成すべく付設して、セルCを
形成してもよい。この場合は、セルCの複数を、隣接す
るもの同士の間に、酸素含有ガス流路sを形成すべく、
互いに間隔を隔てた状態で厚み方向に並べて設け、柔軟
性導電材5を、セル並び方向に隣接するセルC間に充填
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料電池のセルの構成を示す斜視図
【図2】燃料電池のセル集合体の構成を示す分解斜視図
【図3】燃料電池の全体構成を示す横断平面図
【図4】図3におけるイ−イ矢視図
【図5】図3におけるロ−ロ矢視図
【図6】柔軟性導電材の構成を示す分解斜視図
【図7】酸素含有ガス及び燃料ガスの流動形態を説明す
る図
【図8】別実施形態における酸素含有ガス及び燃料ガス
の流動形態を説明する図
【図9】従来の燃料電池における三層状板の面方向にお
ける温度分布を示す図
【符号の説明】
1 電解質層 2 酸素極 3 燃料極 4 流路形成部材 5 柔軟性導電材 5A,5B 各部分 f 燃料ガス流路 fi,fo 一対の端部開口 s 酸素含有ガス流路 si,so 一対の端部開口 x セル内流路 y セル間流路 C セル Ps 直流状流路 Pt 曲流状流路 V 空隙部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面に酸素極を備え且つ他方の面に
    燃料極を備えた矩形板状の電解質層の複数が、前記酸素
    極に臨む側に酸素含有ガス流路を形成し、且つ、前記燃
    料極に臨む側に燃料ガス流路を形成するように区画する
    流路形成部材を、隣接する電解質層間に位置させた状態
    で、互いに間隔を隔てて厚み方向に並べて設けられ、 前記酸素含有ガス流路における供給用及び排出用夫々と
    して各別に機能する一対の端部開口が、前記電解質層に
    おける一方の対向する一対の端縁部夫々に各別に設けら
    れ、 前記燃料ガス流路における供給用及び排出用夫々として
    各別に機能する一対の端部開口が、前記電解質層におけ
    る他方の対向する一対の端縁部夫々に各別に設けられた
    燃料電池であって、 前記酸素含有ガス流路又は前記燃料ガス流路が、一方の
    前記一対の端部開口間の略全長にわたり、且つ、他方の
    前記一対の端部開口間の略全長にわたる範囲において、
    流路形成方向が互いに同方向となる流路部分を備えるよ
    うに構成されている燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記酸素含有ガス流路及び前記燃料ガス
    流路のうちの一方が、その流路形成方向が一方の端部開
    口から他方の端部開口に向かう直線状又は略直線状とな
    る直流状流路に形成され、 前記酸素含有ガス流路及び前記燃料ガス流路のうちの他
    方が、その一方の端部開口から供給された気体を、前記
    直流状流路の流路形成方向と同じ流路形成方向となるよ
    うに通流させてから、他方の端部開口から排出させるよ
    うに変向させて通流させる曲流状流路になるように形成
    されている請求項1記載の燃料電池。
  3. 【請求項3】 前記曲流状流路となる、前記流路形成部
    材と前記燃料極との間、又は、前記流路形成部材と前記
    酸素極との間に、気体の通流を許容するように形成され
    た柔軟性導電材が充填され、 前記曲流状流路が、前記柔軟性導電材における、前記電
    解質層の並び方向の中間部に、ガスを変向させて通流さ
    せるための空隙部を備えさせることにより構成されてい
    る請求項2記載の燃料電池。
  4. 【請求項4】 前記柔軟性導電材が、各部分が前記空隙
    部を構成する空隙部構成部分を備えるように、前記電解
    質層の並び方向に分割され、且つ、分割された各部分を
    重ねることにより前記空隙部が形成されるように構成さ
    れている請求項3記載の燃料電池。
  5. 【請求項5】 前記流路形成部材が、前記電解質層にお
    ける前記酸素極に臨む側に、前記酸素含有ガス流路を区
    画形成すべく付設されて、矩形板状の燃料電池のセルが
    構成され、 前記セルの複数が、隣接するもの同士の間に前記燃料ガ
    ス流路を形成すべく、互いに間隔を隔てた状態で、厚み
    方向に並べて設けられ、 前記柔軟性導電材が、前記セルの並び方向に隣接するセ
    ル間に、充填されている請求項3又は4記載の燃料電
    池。
JP9029972A 1996-06-20 1997-02-14 燃料電池 Expired - Fee Related JP3046775B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9029972A JP3046775B2 (ja) 1997-02-14 1997-02-14 燃料電池
EP97110080A EP0814528A3 (en) 1996-06-20 1997-06-18 Solid electrolyte fuel cell stack
US08/879,177 US5919584A (en) 1996-06-20 1997-06-20 Fuel cell

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9029972A JP3046775B2 (ja) 1997-02-14 1997-02-14 燃料電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10228917A JPH10228917A (ja) 1998-08-25
JP3046775B2 true JP3046775B2 (ja) 2000-05-29

Family

ID=12290885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9029972A Expired - Fee Related JP3046775B2 (ja) 1996-06-20 1997-02-14 燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3046775B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10228917A (ja) 1998-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100696939B1 (ko) 고체 산화물 연료 셀 스택
US4476197A (en) Integral manifolding structure for fuel cell core having parallel gas flow
JP5500254B2 (ja) 燃料電池
JPS5931568A (ja) 膜冷却式燃料電池
MXPA04004279A (es) Placas de campo de flujo de fluido para celulas energeticas.
JP3101464B2 (ja) 燃料電池
US5350642A (en) Solid-electrolyte fuel cell system
JPH08162141A (ja) 燃料電池
US5919584A (en) Fuel cell
JP2001250568A (ja) 固体高分子型燃料電池の集電板
US12132234B2 (en) Fuel cell interconnect optimized for operation in hydrogen fuel
JP3046775B2 (ja) 燃料電池
JPH0589890A (ja) 固体電解質型燃料電池の単電池及びこれを用いた発電装置
JPH11273706A (ja) 燃料電池
JPH10228916A (ja) 燃料電池
JP3081557B2 (ja) 燃料電池
JPH10302818A (ja) 燃料電池
JP6269311B2 (ja) 燃料電池
JP6630786B1 (ja) 電気化学セル、及びセルスタック装置
JP6279139B1 (ja) マニホールド、及び燃料電池スタック
JPH10208758A (ja) 燃料電池
JPH10106601A (ja) 燃料電池
JP2017123249A (ja) 固体高分子形燃料電池用セパレータ
JP6512749B2 (ja) 燃料電池
JPH10302815A (ja) 燃料電池用のセル及び燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees