JP3046203U - 昇降機 - Google Patents

昇降機

Info

Publication number
JP3046203U
JP3046203U JP1997007137U JP713797U JP3046203U JP 3046203 U JP3046203 U JP 3046203U JP 1997007137 U JP1997007137 U JP 1997007137U JP 713797 U JP713797 U JP 713797U JP 3046203 U JP3046203 U JP 3046203U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elevator
cross arm
attached
ceiling
suspended
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1997007137U
Other languages
English (en)
Inventor
利幸 西澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Industrial Co Ltd
Original Assignee
Fuji Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Industrial Co Ltd filed Critical Fuji Industrial Co Ltd
Priority to JP1997007137U priority Critical patent/JP3046203U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3046203U publication Critical patent/JP3046203U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体(例えば表示装置)を天井に吊り下げて
昇降させる装置の、室内の見通しを悪くする問題及び首
振り問題を解決すること。 【解決手段】 物体を不使用時の収納位置と使用時の位
置との間で昇降させるために、昇降動力部分を吊り下げ
物体と一体的に上下し得るようにするか、又は昇降動力
部分を吊り下げ物体と別体的に天井裏に分離して取付け
て、天井から複数本のワイヤで懸垂すると共に、少なく
とも2組のクロスアーム構造体を併設して、クロスアー
ム構造体を中空パイプとした。そしてその中空パイプの
中に電線を挿通できるようにし、昇降動作時および静止
時の振れを防止できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本発明は昇降機に関するものである。第1次的な適用対象としては、例えば、 公共機関・企業等の会議室、集会所、学校等の教室、小劇場、航空機・客船・観 光バス等の客室において、テレビ、ビデオ等の動画又はスライド、OHPフィル ム等の静止画像を表示するための表示装置である。第2次的な適用対象としては 、マイク、スピーカなどの電気音響機器、演出照明機器、又は光投射装置などを 、不使用時には天井、天井裏の梁材又は壁面等に、邪魔にならないように退避し ておき、使用時には所望の高さに下降し得るように移動するための昇降機に関す るものである。
【0002】
【従来の技術】
前記の第1次的な適用対象に属する従来技術としては、例えば、会議室、集会 所、教室等において、黒板、フリップチャート等の表示の他に、テレビ、ビデオ 等の動画又はスライド、OHPフィルム等の静止画像を、光学的に表示するもの がある。 表示装置として映写機又は幻灯式投影機を使用した場合には、机等の台の上に 載置した投影機から、暗くした室内の正面の白色スクリーン上に、動画・静止画 等の画像を投影した。
【0003】 他方、テレビ、パソコン等によく用いられている表示装置、例えばCRT表示 装置を使用した場合には、その画面の大きさが前述のスクリーンの大きさに較べ て相対的に小さいので、多人数を対象として表示する場合には、その小さい画面 の視認性をよくするため、会場内の正面だけでなく中部、後部にもCRT表示装 置を配するようにして、複数個設置する必要があった。このように複数個を設置 する場合は、複数個の表示装置により複数個の机面が占有されないようにするた め、それぞれを天井から吊り下げることが多かった。
【0004】 なお、不使用時には邪魔にならないように陰顕式にしたものに関しては、例え ば、観光バス又はジャンボ旅客航空機などの、天井高が比較的低い客室内の天井 に、テレビ・ビデオ受像機を設置し、短距離だけ昇降する陰顕式の従来例が存在 する。 ところで、陰顕式の装置を大別すると、昇降動力部とテレビ・ビデオ受像機等 の表示装置を一体化して、両者を一体的に昇降させる自走式の装置と、昇降動力 部自体は天井裏等の部分に隠して設置して表示装置のみを昇降させる分離方式の 装置とに分類することができる。
【0005】 前者の自走式に属する従来装置では、一体化したためにサイズが大きくなり重 量が嵩んだ装置全体を昇降させるために当然のことではあるが、分離方式の装置 においてさえも、昇降させる際の、又は停止させる際の、振れをなくすことが最 重要課題である。しかし、この最重要課題に対する対応が制約となって、何れの 方式の従来装置においても、昇降行程、すなわち、昇降可能高さは2〜3mを越 えることが出来なかった。 したがって、これらの従来装置の技術は、本考案の課題解決策として転用する には役立たない。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
このように、表示装置又は光投射装置の取付けを、天井吊り下げ固定方式にす ると、それらの装置は使用するしないに係らず、常時天井と床面との間の空間を 占有することになるので、邪魔であるばかりか、頭上を抑えられて圧迫感を与え たり、室内の見通しを悪くしたりする問題があったので、天井内の状況が許す限 り、陰顕式にすること、そして昇降可能高さを大幅に拡大して、例えば、学校体 育館、イベントホール等のように天井高が高い場所に使用できるようにすること を目的とする。
【0007】 また、不使用時には物体を相対的に高い位置に懸垂しておき、使用時には前記 物体を相対的に低い位置へ懸垂状態で移動させる昇降機の動作態様から容易に推 察できるとおり、例えば、吊り下げるべき物体が電気機器である場合には、電力 供給用及び/又は制御信号供給用の電線は、物体が比較的高所(例えば、天井近 く)にある場合には電線籠等に「とぐろ」を巻いて収容されなければならず、そ の位置から比較的低所に移動させる場合には、電線籠等の中の「とぐろ」が巻き ほぐされなければならない。このため、昇降動作時及び静止時に、物体に振れを 生じさせ昇降動作の安定性を損なうので、これを防止することが望まれる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本考案は、表示装置を不使用時には天井面近くまで 上昇させておくか、又は天井裏に収納しておき、必要に応じて表示のための適切 な位置まで下降させるのに適した、昇降装置に取付けうる寸法、重量に抑えるこ と、建設省発行の「懸垂物安全指針・同解説」の安全基準内で小型化すること、 のための工夫を凝らした。
【0009】 すなわち、昇降させる際の、又は停止させる際の、振れをなくという重要課題 を解決し、併せて昇降装置の高さ(天井内に納めた状態での高さ)をできるだけ 低くするために、ガイド兼、振れ止め部材として、クロスアーム構造体を採用し た構成を新たに開発した。 また、クロスアームを中空パイプで構成し、その中にクロスアーム構造体を形 成する中空パイプの内部に、昇降動力部へそれぞれ駆動電力及び制御信号を供給 する電線を挿通するようにした。これにより、電線籠等の中に「たるんだ」電線 を収容して重畳させたり、「とぐろ」を巻かせたりする必要性を排除する。
【0010】
【実施例】
先ず、本発明の実施例の概要について図面に基づいて説明する。図1は、昇降 機の昇降動力部1を、吊り下げられるべき物体2(例えば表示装置、光投射装置 など)と一体的に上下し得るように物体支持部材3に取付けた「自走式」構成を 示す側面図である。天井4への取付け態様としては、天井裏の空間が狭い場合、 図6(a)、(b)に示すように、吊り下げ物体を天井下面に露出させておくよ うに取付ける一部露出態様と、天井裏の空間4aが広い場合、図6(c)、(d )に示すように、吊り下げ物体を天井面4bより上に引き上げるように取付ける 完全収納態様とがある。
【0011】 天井裏の空間が極端に狭い場合いには、昇降動力部も天井下面に露出させてお くように取付けてもよい。 また、昇降機の昇降動力部1を、吊り下げられるべき物体2(例えば表示装置 、光投射装置など)から分離して天井裏4aに取付けることにより、吊り下げら れて人目に触れる部分の体積を減少し、視覚的にすっきりさせる「分離式」にし てもよい。この場合も完全収納態様と、一部露出態様とがあるが、いずれにして もよい。
【0012】 以下、図1について詳細に説明する。図1(a)及び(b)は、物体支持部材 3の上面に昇降動力部1が取付けられ、物体支持部材3の下面には吊り下げられ るべき物体2(実施例では表示装置)が取付けられて一体化された自走式昇降機 の主要部を、上方に引き上げられた(例えば不使用時の)状態の側面図及び正面 図として示す。図1(c)及び(d)は、表示のための指定位置に降下された時 の状態を側面図及び正面図で示す。図1に示す実施例の吊り下げられるべき物体 2は、それぞれRGBの3色の光線を前方のスクリーンに投射する手段、2R、 2G、2Bを備えた画像投影装置であるが、このものに限定される訳ではない。
【0013】 図1(a)、(b)において、例えば天井裏の梁材4cに対して直接的又は板 材4dを介して間接的に取付けられた4個のアンカーボルト4e1 〜4e2 には 、それぞれに1本宛、合計4本のワイヤ5(例えば、鋼撚線、合成樹脂繊維撚線 等)が吊り下げられている。この4本のワイヤの下端は、それぞれ4個のプーリ 1aを介して、物体支持部材3の上面に取付けられた2個のワイヤ巻き取りドラ ム1dに、それぞれ2本宛巻き付けられている。アンカーボルト取付けは例示に 過ぎず、他の任意の手段で取付けてもよい。
【0014】 ワイヤ巻き取りドラム1dを有する昇降動力部1の構造は周知のものでよく、 例えば2個のドラム1dに、減速手段を介して連結された電動機(又は低速電動 機)1cにより、ドラムが第1の方向に回転させられると、ワイヤ5がドラム1 dの表面に整然と巻き付けられる。これにより、それぞれ均等な長さ分だけ4本 のワイヤが巻き取られるので、物体支持部材3(引いては、それに取付けられた 昇降動力部1及び吊り下げられるべき物体)は水平に保ったまま上昇されること になる。
【0015】 電動機1cによってドラム1dが第2の方向に回転させられると、物体支持部 材3を水平に保ったまま下降させることになる。 物体支持部材1の下面に取付けて吊されるべき物体は、任意所望の形式の、例 えば、テレビ・ビデオ受像機、又は光学的投影機などでよい。
【0016】 図1(c)に示す状態において、ドラムが左回転されると、ワイヤ巻き取りド ラム1dに下端が固定された4本のワイヤ5が、等しい速度でそれぞれドラム1 dの表面に巻き取られる。図1(d)から明らかなように、電動機1cのシャフ トの左右にそれぞれドラム1dが装着されている。したがって、ドラム1dに下 端が固定されたワイヤ5は、等しい速度でそれぞれドラム1dに巻き取られるこ とになる。
【0017】 つまり、物体支持部材3を吊り下げている4本のワイヤ5が同一の速度で巻き 取られるので、昇降動力部1及び物体支持部材3、引いては物体支持部材3の下 面に取付けられた表示装置2が、電動機1cの回転に伴って水平状態を保ったま ま上昇することになる。
【0018】 図1(a)、(b)に示すように、天井の梁材4cと物体支持部材3との間に は、アンカーボルト4e1 〜4e4 に取付けられた4本のワイヤの他に、少なく とも2組のクロスアーム構造体6、7が取付けられている。図1(a)の側面図 において見ることができる、一方のクロスアーム構造体7を構成するクロスアー ム7a、7b、7c、7d等は、それぞれの長さ方向の中心部が回動自在に、ボ ルト・ナット、又はシャフト9などにより回動自在にピボット止めされて、X字 型を呈するように構成され、このようなX字型にしたクロスアームのそれぞれの 端部が次のクロスアームの端部と回動自在に、ボルト・ナット、又はシャフト8 c、8d・・などにより回動自在にピボット止めされて、複数個が直列に連結さ れ、連鎖状のパンタグラフ形状を呈している。
【0019】 図1(a)及び(c)においては、複数個直列の一例として、3個のX字型を 3段直列連結した例を図示している。そして、その最上段と最下段のクロスアー ムの先端には、クロスアーム7a等の半分の長さのショートアーム7sの一端が 、ボルト・ナット、又はシャフトなどのピボットピン8a、8bにより回動自在 に連結され、ショートアーム7の他端はボルト・ナット、又はシャフト9a、9 bにより相互にピボット止めされて、X字型の上部及び下部にそれぞれV字型を 構成する。そして上部V字型の先端に位置するシャフト9bは、天井裏の梁材4 c又は4dに直接的に、又は取付け材4fを介して取付けられる。また、下部V 字型の先端に位置するシャフト9aは、物体支持部材3に設けられた取付け材3 aに取付けられる。
【0020】 クロスアーム7a、7b、7c、7d・・・の構造及び組み立て状況の詳細を 、図3及び図4に示す。図3は、吊り下げられるべき物体の重量が例えば60kg 程度の表示装置の場合の例であって、例えば、全長730mm程度、縦横28mm程 度、肉厚1.6mm程度の、鉄製の中空パイプを使用した実例の部分的断面図であ る。吊り下げられるべき物体の重量、形状等により、寸法、材質は適宜変更され るべきである。安価を主眼とするならば鉄製の、錆びにくさを主眼とするならば ステンレス製の、軽量を主眼とするならばアルミ又はアルミ合金製の、安価、錆 びにくさ、軽量を兼ね備えたものを希望するなら、例えばプラスチツク製、又は FRP(繊維強化プラスチック)製の材料を選択すればよい。
【0021】 なお、図3及び図4の実施例では、2組のクロスアームのうち、図1で見える 側にあるクロスアーム7a、7b、7c、7d・・・を、それぞれ角型の中空パ イプの例で図示し、対応する部分には同一の参照番号を付して、理解を容易にし た。但し、中空パイプは断面角型である必要はなく、断面円形、断面楕円形のも のでもよい。要は中空であることに意味があり、吊り下げるべき物体が電気機器 である場合に必須の、電源コード、制御用コードなどの電線15をその中に挿通 することが可能なので、昇降時に電線が乱雑化すること、美観を損なうことを防 止すると共に、クロスアーム構造体6、7と電線15が一体的にダンパーとして 作用するので一石二鳥であり、取り分け、昇降時の物体の首振り又は振動を抑制 するのに、極めて有効である。 図1及び図2では、クロスアーム構造体7の中に1系統の電線15のみが挿通 されて図示されているが、交差状に2系統の電線15を挿通することが可能なの で、2組のクロスアーム構造体6及び7の中には、合計4系統の電線15を挿通 することができる。
【0022】 図3(a)は、図1及び図2において、ピボット・ピンの一例としのボルト9 cを中心としてX字型を構成した、クロスアーム7a、7a及びクロスアーム7 b、7bを分解して示す部分断面図である。クロスアーム(中空パイプ)及びボ ルト9cの材質に応じて固定部9は、かしめ止め、溶接止め、接着止めなどから 適宜選択して取付けられてよい。 図3(b)は、ボルト9cで止められる相手方の中空パイプ7bの部分的断面 図であって、図3(a)のボルト9cの先端及びナット12を受け入れるための 底上げ部材13が、同様に固定されている。この底上げ部材13は、ボルト9c の先端及びナット12が中空パイプ内に電線を挿通する妨げとならぬように、パ イプの内壁面から退避させる目的で設けられている。
【0023】 図4は、図3(a)及び図3(b)のクロスアームをボルト8a、8c、9c 及びナット12で連結し、中空パイプ内に電線15を挿通した状態を示す。ボル ト及びナットによる連結部には、例えばデルリン製のワッシャ16を介在させる ことにより、ピボット運動を円滑化している。また、ナット12として例えばナ イロン(デュポン社の登録商標)製のものを使用すると、緩み止め効果が期待で きる。
【0024】 図4(a)の部分は、クロスアームを例えば図1(a)に図示したように、畳 まれた状態で示されていることに注意されたい。したがって、一部省略部を挟ん でその左右に図示した中空パイプ7b、7bは同一のパイプの中間を切断し短縮 して示しているのに対して、左下のパイプ7sと右下のパイプ7bは、図の面に 対して上下に別個に位置する、別個のパイプを示している(図1の対応部分の参 照符号と照合されたい)。
【0025】 図4(b)は、図4(a)をI−I線で切断して、矢印の方向に見た図であっ て、電線15の切断面と、パイプの「イ」及び「ロ」の部分の正面見取り図を示 している。但し、パイプの長さ方向に相当する奥行きについては、図示が省略さ れていることを承知されたい。 図4(c)は、図4(a)をII−II線で切断して、矢印の方向に見た断面図で ある。
【0026】 中空パイプの中に電線15を挿通することにより、クロスアームと電線が一体 的にダンパーとして作用し、昇降時の物体の首振り又は振動を抑制する揺れ止め 効果があることは、前述した通りであるが、更に積極的に揺れ止めをする手段の 実施例について説明する。
【0027】 図2は、図1に示す第1実施例のクロスアーム構造体6、7の上下に位置する V字型部分に対して、積極的「揺れ止め装置」50を付加してなる第2実施例で あって、その積極的「揺れ止め装置」50の部分の詳細な構成を図5に示す。 図5に示す「揺れ止め装置」50は、クロスアーム構造体6、7の最上部及び 最下部に位置するV字型部を構成するショートアーム7sの、それぞれの長さの 数分の1の長さの板状揺れ止めアーム20a、20bを用意し、両者の一端をピ ボットピン20cで連結し、それぞれの他端をショートアーム7sの下部(具体 的には7sf部)にピボットピン20d、20eで連結し平行四辺形を構成してな る。
【0028】 ここで、ショートアーム7sの構造の一例として、複合部材になっていること について説明する。図5(a)、(b)から明らかなとおり、ショートアーム7 sの上部の約2/3は、中空のクロスアーム7a、7bの中を挿通されてきた電 線15を受け取って挿通するための中空パイプ部分7spよりなる。そして、下部 に位置する約1/3は、ボルト9a付近の構造をスリムにするのに役立つと共に 、パイプ内を挿通されてきた電線15が、過度に屈曲されることなく外界へ導出 されるのを助ける、フラットな板体部分7sfよりなる。 中空パイプ部分7spとフラットな板体部分7sfとは、図5(b)に示すように 部分的に重ね合わされて、接着、溶接、ねじ止めなどで連結される。 なお、ショートアーム7sは、全体を中空パイプ部分7spとフラットな板部 分7sfとの縦続連結構造に限らず、必要に応じて、全体をいずれか一方のみの 単独構造にしてもよい。
【0029】 2組のクロスアーム構造体6、7の伸縮により、2本のショートアーム7sの なす角度が変化すると、それに応動して平行四辺形の形状も変化する。しかし、 この時、ピボットピン20cは垂直に上下移動するのみである。この特性に着目 して、このピボットピン20cと同軸に、それよりも直径が大きいローラ又は軸 を揺れ止めピンP1として活用する構成を、次のとおり考案した。
【0030】 揺れ止めピンP1を受け入れるための、上部が開いてY字形を呈する縦溝52 を備え、その中を揺れ止めピンP1が滑動することを許す構造を有する、揺れ止 め支持部材53を、物体支持部材3に取付ける。この取付けは、クロスアーム構 造体6、7の最下部に位置するV字型の終端部を構成するショートアーム7sの 場合である。
【0031】 最上部に位置するV字型の終端部の場合には、詳細な図示を省略しているが支 持部材53は、図2(a)から明らかなとおり天井裏の梁材4dに取付ける。昇 降時にクロスアーム構造体6、7のX字型部分が伸縮すると、V字型の終端部に 形成された平行四辺形の上端に位置する揺れ止めピンP1が、垂直に上下移動す る。このような揺れ止めピンP1の上下移動は、支持部材53の縦溝52によっ て確保されるので、表示装置2の首振り運動が積極的に抑制される。
【0032】
【考案の効果】
本考案の格別な効果を列挙すると、次のとおりである。 1.X字型のクロスアームの連結個数を増減することにより、物体の揚程(昇降 範囲)を自由に選択することができる。 2.電力線、音声、映像、入力等の制御線などの電線は、必要に応じて、中空パ イプの中に挿通することができるので、美観を損なわない。 3.天井取付け部と物体間を接続した電線を、昇降時に繰り出し/巻き取りする ため、従来は必要とされたスリップリングレス・ケーブルとか、電線籠など(図 示せず)を使用する必要がなくなる。 4.中空パイプの中に電線を挿通することにより、X字型のクロスアームがダン パーとして働くので、物体昇降時又は停止時の、揺れ止め効果が得られる。 5.天井構造の如何に対応して取付け方法を選択し、設計変更するする自由が得 られる。 6.学校の体育館、劇場、イベントホール等のように、天井高が高い場所にも使 用できることと、吊り下げるべき物体ばかりか昇降動力部をも物体支持部材に取 付けた実施態様の場合には、主要な構造部分を手元に下げることが可能なので、 保守点検が極めて容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】昇降機の昇降動力部を、吊り下げ物体と一体的
に上下し得るように取付けた自走式の実施態様を示す図
であって、(a)は上方へ引き上げられた状態を示す側
面図、(b)はその正面図、(c)は使用のための指定
位置へ降下された状態を示す側面図、(d)はその正面
図である。
【図2】図1の(a)、(b)、(c)、(d)に示す
実施例において、積極的「揺れ止め装置」を付加した実
施例を示すそれぞれの図である。
【図3】クロスアームの構造を示す部分断面図であつ
て、X字形に組み合わせる(a)部分と(b)部分とを
分解して示す図である。
【図4】(a)は、図3のクロスアーム(a)及び
(b)を組み合わせ、中空部に電線を挿通して示す図で
あって、(b)は(a)をI−I線で切断した切断図で
あり、(c)はII−II線で切断した断面図である。
【図5】積極的「揺れ止め装置」の構造の詳細を示す図
である。
【図6】(a)及び(b)は、天井裏の空間が狭い場合
の収納時に、吊り下げ物体を天井下面に露出させておく
ように取付ける一部露出態様を示す側面図及び正面図で
あり、(c)及び(d)は、天井裏の空間が広い場合の
完全収納態様と使用のための下降時の態様を示す側面図
及び正面図である。
【符号の説明】
1 昇降動力部 2 吊り下げられるべき物体(表示装置) 3 物体支持部材 4 天井 5 ワイヤ 6、7 クロスアーム構造体 8、9 ピボットピン 12 ナット 16 ワッシャ 20 ピボットピン 50 揺れ止め装置

Claims (11)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不使用時には吊り下げ物体を相対的に高
    い位置に懸垂しておき、使用時には前記物体を相対的に
    低い位置へ懸垂状態で移動させる昇降機において、 前記昇降機の昇降動力部を前記物体と一体的に上下し得
    るように物体支持部材に固定し、複数本のワイヤの上端
    を高所取付け部に固定し、前記ワイヤの下端をそれぞれ
    前記昇降動力部に設けたワイヤ巻き取りドラムに巻き取
    り可能に取付けると共に、 少なくとも2組のクロスアーム構造体の上端を前記高所
    取付け部に取付け、前記各クロスアーム構造体の下端を
    前記物体支持部材に取付けて前記複数本のワイヤに対し
    て併設して、前記相対的に高い位置と相対的に低い位置
    との間を懸垂状態で移動させるようにしたことを特徴と
    する昇降機。
  2. 【請求項2】 不使用時には吊り下げ物体を相対的に高
    い位置に懸垂しておき、使用時には前記物体を相対的に
    低い位置へ懸垂状態で移動させる昇降機において、 前記昇降機の昇降動力部を高所取付け部に固定し、前記
    昇降動力部に設けたワイヤ巻き取りドラムに対し、複数
    本のワイヤの上端を巻き取り可能に取付け、前記ワイヤ
    の下端を前記物体支持部材に取付けると共に、 少なくとも2組のクロスアーム構造体の上端を前記高所
    取付け部に固定し、前記各クロスアーム構造体の下端を
    それぞれ前記物体支持部材に取付けて前記複数本のワイ
    ヤに対して併設したことにより、前記相対的に高い位置
    と相対的に低い位置との間を懸垂状態で移動させるよう
    にしたことを特徴とする昇降機。
  3. 【請求項3】 前記クロスアーム構造体は;2本の中空
    パイプの中央部をピボットピンにより回動自在に連結し
    てX字型を形成し、隣接するX字型のクロスアームの各
    端部を相互にピボットピンにより回動自在に連結して臂
    部を形成して、複数個のX字型の連鎖を形成した構造部
    と;前記クロスアーム中央構造部の上端及び下端に連結
    されるV字型の終端部であって、前記クロスアームの半
    分前後の長さを有する2本のショートアームの一端をピ
    ボットで相互連結し、他端をそれぞれ隣接するクロスア
    ームの一端とピボット連結して臂部を形成するV字型の
    終端部と;よりなることを特徴とする、請求項1又は2
    に記載の昇降機。
  4. 【請求項4】 前記クロスアーム構造体を形成する中空
    パイプの内部に、昇降動力部及び/又は吊り下げ物体へ
    それぞれ駆動電力及び/又は制御信号を供給する電線を
    挿通し、前記臂部で中空パイプから一旦外部へ出た部分
    において前記電線をUターンさせ、かつ前記クロスアー
    ム構造体を折畳む時の遊びの長さを電線に与えて、次の
    中空パイプに挿通させるようにした構成を特徴とする、
    請求項3に記載の昇降機。
  5. 【請求項5】 前記クロスアーム構造体の前記ショート
    アームで構成されるV字型の終端部が、中空パイプ又は
    フラットな板体のそれぞれ単独構造、又はそれらの従属
    連結構造であることを特徴とする、請求項3又は4に記
    載の昇降機。
  6. 【請求項6】 前記クロスアーム構造体の各ピボットピ
    ンの両端が、前記中空パイプの内部に前記電線を挿通す
    る妨げとならないように、前記中空パイプの内壁面の高
    さから沈頭した状態に取付けうる構造をクロスアームに
    与えたことを特徴とする、請求項1、2、3、4又は5
    に記載の昇降機。
  7. 【請求項7】 前記各ピボットピンが、ボルト及びナッ
    トの組み合わせよりなることを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5又は6に記載の昇降機。
  8. 【請求項8】 前記高所取付け部が、構造体の天井内で
    あることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6
    又は7に記載の昇降機。
  9. 【請求項9】 前記天井内の高所取付け部が、前記ワイ
    ヤの巻き取りにより少なくとも前記昇降機の動力部を完
    全に収容し得る構成としたことを特徴とする請求項1、
    3、4、5、6又は7に記載の昇降機。
  10. 【請求項10】 前記天井内の高所取付け部が、前記ワ
    イヤの巻き取りにより前記支持部材に取付けられた昇降
    動力部及び物体を完全に天井内に収容しうる構成を取
    り、陰顕式にしたことを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8又は9に記載の表示装置の昇降機。
  11. 【請求項11】 前記支持部材に取付けられる吊り下げ
    物体が、電線で接続される電気機器であることを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は1
    0に記載の昇降機。
JP1997007137U 1997-08-12 1997-08-12 昇降機 Expired - Lifetime JP3046203U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1997007137U JP3046203U (ja) 1997-08-12 1997-08-12 昇降機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1997007137U JP3046203U (ja) 1997-08-12 1997-08-12 昇降機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3046203U true JP3046203U (ja) 1998-03-06

Family

ID=43180556

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1997007137U Expired - Lifetime JP3046203U (ja) 1997-08-12 1997-08-12 昇降機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3046203U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030080754A (ko) * 2002-04-10 2003-10-17 조숙자 천정부착형 높이조절장치
WO2015190914A1 (en) * 2014-06-11 2015-12-17 Mimos Berhad Smart apparatus for water ingression test and method thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030080754A (ko) * 2002-04-10 2003-10-17 조숙자 천정부착형 높이조절장치
WO2015190914A1 (en) * 2014-06-11 2015-12-17 Mimos Berhad Smart apparatus for water ingression test and method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11555319B2 (en) Theatre construction
WO2019124501A1 (ja) 三次元演出方法、三次元演出システムおよび昇降装置
JP6066376B1 (ja) 舞台演出システム及び舞台演出方法
US20160096119A1 (en) Loft block with aligned sheaves
CN208673027U (zh) 多功能悬挂式投影系统
JP3046203U (ja) 昇降機
KR20100035219A (ko) 무동력 변각장치를 구비한 천정 음향반사판
KR101678032B1 (ko) 세트 틸트 배튼
CN207714819U (zh) 一种舞台演出和观影转换的多功能剧场
JP2011092605A (ja) 吊り物装置
JP3438853B2 (ja) 映写装置
JP2850759B2 (ja) 配線ダクト装置
GB2593602A (en) Theatre construction
GB2583809A (en) Theatre construction
GB2593601A (en) Theatre construction
GB2583808A (en) Theatre construction
GB2583810A (en) Theatre construction
JP2780033B2 (ja) 劇場等における吊物装置
JP2000264585A (ja) 昇降装置及び照明装置
CA3167173A1 (en) Portable lighting grid for use in film and television to suspend luminaires overhead or vertically
JP2020071245A (ja) 展示用住宅
JPH06200583A (ja) ドーム屋根施設の天井吊り架台システム