JP3045440B2 - 織込みスライドファスナー - Google Patents

織込みスライドファスナー

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JP3045440B2
JP3045440B2 JP5271624A JP27162493A JP3045440B2 JP 3045440 B2 JP3045440 B2 JP 3045440B2 JP 5271624 A JP5271624 A JP 5271624A JP 27162493 A JP27162493 A JP 27162493A JP 3045440 B2 JP3045440 B2 JP 3045440B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】合成樹脂製のコイル状ファスナー
エレメント列をファスナーテープの一側縁に織込んだ織
込みスライドファスナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂製のモノフィラメントを
ジグザグ状に屈曲してファスナーエレメントを形成し、
このファスナーエレメントをファスナーテープの一側縁
に織込んだスライドファスナーにおいて、平行するファ
スナーエレメントの上脚部と下脚部との外表面にともに
数本の経糸を配し、この経糸に個別の緯糸を配して同時
に織成し、ファスナーエレメントの両面に被覆部を形成
するとともに、ファスナーエレメントの両面の緯糸を合
体させ併走させてファスナーテープを織成したジグザグ
タイプのスライドファスナー(特公昭57−58922
号公報参照)が知られている。
【0003】また、別のタイプの織込みスライドファス
ナーとして、合成樹脂製のコイル状ファスナーエレメン
ト列内に芯糸を二本挿通し、また芯紐も挿通してファス
ナーテープを織成すると同時に、一方のファスナーエレ
メント脚部と一本の芯糸とを織込み、他方芯紐の外側に
位置する地緯糸から他の芯糸にかけて固定用緯糸を走行
させ、その間に固定用経糸を配してファスナーエレメン
トの押え組織を形成して他方のファスナーエレメント脚
部を織込んだ織込みスライドファスナー(特公昭59−
46162号公報参照)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来知られた第
一例のスライドファスナーは、ジグザグ状のファスナー
エレメントがファスナーテープを挟む形態に上下から対
称的に装着されたファスナーチエンであるため、ファス
ナーエレメントを隠すいわゆる隠蔽タイプのスライドフ
ァスナーに仕上げることはできない。また、上下脚部の
外表面に配された経糸相互間には、締付用の糸が介在し
ていないため、ファスナーエレメントの外表面に形成さ
れた被覆部相互に関連性がなく個別形態であり、ファス
ナーエレメントを除去してスペース部を形成したとき、
両被覆部間が開口し、端縁部が垂下して不体裁である。
さらにファスナーテープ部分はファスナーエレメントの
上下脚部を織込んだ緯糸がともに同一種類の織糸である
ため、ファスナーテープとして分厚く形成され柔軟性に
欠けることである。
【0005】一方、第二例の場合におけるコイル状ファ
スナーエレメントを織込んだ織込みスライドファスナー
チエンは、ファスナーエレメントの押え組織中の緯糸す
なわち固定用緯糸が、ファスナーエレメントの上脚部の
噛合頭部側において、芯糸の下側から上脚部の上面を迂
回して、再び芯糸の下側へと走行する組織であり、芯糸
とファスナーエレメントの上脚部とが交錯することによ
り、押え組織中にファスナーエレメントの上脚部を織込
み、芯糸と固定用緯糸とで上脚部を挟持して、ファスナ
ーエレメントを織込んだ織込みスライドファスナーチエ
ンであるため、単体のスライドファスナーに仕上げたと
き、ファスナーエレメント内の上脚部側に配された芯糸
が押え組織から浮上し、ファスナーテープ端縁において
芯糸が自然に垂下して不体裁である。しかも使用時に垂
下した芯糸がスライドファスナーの閉鎖操作の際左右の
ファスナーエレメント間に喰込み、操作に難儀すること
である。そこで芯糸の浮上を防ぐため、押え組織に残存
しているファスナーエレメントをそのまま残した状態で
スライドファスナーに仕上げるが、この形態だとスペー
ス部にファスナーエレメントが残存しているため分厚く
なり、スライドファスナーの品質上好ましくなかった。
【0006】この発明は、上述の問題点を解消するため
発明されたもので、コイル状ファスナーエレメントを織
込んだスライドファスナーチエンからスライドファスナ
ーに仕上げたとき、ファスナーエレメントの噛合頭部ま
たは連結部をカットし、残存するファスナーエレメント
をファスナーチエンから完全に抜脱してスペース部を形
成し、ファスナーエレメントの被覆組織すなわち芯紐、
芯糸、固定用経糸、固定用緯糸が全てファスナーテープ
部分から浮上することがなく整然と配置されて保持し、
スペース部の薄い体裁のよいスペース部を備えた織込み
スライドファスナーおよびファスナーテープに柔軟性を
もたせ、そのうえファスナーエレメントが強固に装着さ
れ、かつファスナーエレメントの装着部分が裏面側に容
易に湾曲できる柔軟性のある織込みスライドファスナー
を提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述の目的
を達成するため、コイル状ファスナーエレメント2列内
の噛合頭部7側に二本の芯糸4、5を上下に配して挿通
し、また連結部6側に芯紐3を挿通し、地経糸9および
上側芯糸4とダブルピックの地緯糸10とによってファ
スナーエレメント2の上脚部12を織込み、芯紐3と下
側芯糸5との間に、地緯糸10に適所で交絡する複数本
の固定用経糸14を配し、この固定用経糸14と下側芯
糸5の適所で交絡し、かつ芯紐3の外側を走行する地緯
糸10よりも細いダブルピックの固定用緯糸11によっ
て、ファスナーエレメント2の下脚部13を織込むとと
もに、地緯糸10と固定用緯糸11とを引き揃え合体さ
せながら併走させることによって、ファスナーテープ8
を織成した織込みスライドファスナーを主な構成として
いる。
【0008】また、固定用緯糸11はファスナーエレメ
ント2の連結部6と芯紐3との間を走行し、先端は下側
芯糸5を介してファスナーエレメント2の下脚部13に
絡げられ、また隣接するファスナーエレメント間におけ
る固定用緯糸11は、下側芯糸5または側縁の固定用経
糸14に絡げ、かつファスナーエレメント2の下脚部1
3の外表面は複数本の固定用経糸14によって被覆した
織込みスライドファスナーであり、さらにファスナーテ
ープ8の織成に用いられる固定用緯糸11は、地緯糸1
0の略半分の太さの織糸であり、また固定用経糸14は
固定用緯糸11および地緯糸10よりも熱収縮性の大き
い織糸を用いた織込みスライドファスナーでもある。
【0009】
【作用】この発明の織込みスライドファスナーの構成
は、上述のとおりであり、その使用はファスナーエレメ
ント2がファスナーテープ8の裏側に位置し、表面にフ
ァスナーエレメント2が現出しない形態、いわゆる隠蔽
タイプのスライドファスナーとして使用する。そしてフ
ァスナーチエン1の上下に配されたスペース部16に上
止具、下止具を装着し、このスペース部16でカットし
て止め製品のスライドファスナーとして使用する。
【0010】また、カットされたファスナーチエン1の
下端におけるスペース部16に、箱棒、箱体および蝶棒
の開離嵌挿具を装着させ、分離可能な開き製品のスライ
ドファスナーとして使用する。このようにして形成され
たスライドファスナーをバッグ、被服など、内部に収納
物を収める物品に使用すると、スライドファスナー自体
は内側に湾曲する作用が仂き、スライドファスナーの閉
鎖状態を長期にわたって確実に保持する。
【0011】
【実施例】この発明のコイル状ファスナーエレメントを
織込んだ織込みスライドファスナーの実施例について、
図面を参照しながら具体的に説明する。
【0012】この発明における織込みスライドファスナ
ーは、特公昭59−51814号公報に掲載されたよう
なニードル織機タイプの製造装置によって製造される織
込みスライドファスナーであり、図1から図3に示した
ように合成樹脂製のコイル状ファスナーエレメント2列
内に芯紐3および二本の芯糸4、5を挿通し、芯紐3は
ファスナーエレメント2の連結部6側に挿通され、二本
の芯糸4、5はファスナーエレメント2の噛合頭部7側
において上下に分けて挿通し、このファスナーエレメン
ト2列をファスナーテープ8の一側縁に織込んでファス
ナーチエン1を形成する。
【0013】ファスナーテープ8は、地経糸9とダブル
ピックの地緯糸10およびこの地緯糸10と中途で合体
し、ファスナーエレメント2の裏面側に配されたダブル
ピックの固定用緯糸11とによって織成され、ファスナ
ーエレメント2は合成樹脂製のモノフィラメントに噛合
頭部7を成形し、このモノフィラメントを織込む直前に
おいてコイリングと同時にエレメント成形を行って織成
する。そしてファスナーエレメント2の上脚部12は内
部に挿通された芯紐3、上側芯糸4および地経糸9とダ
フルピックの地緯糸10とによって挟持して織込む、一
方ファスナーエレメント2の下脚部13は、ファスナー
エレメント2列内に挿通された芯糸3、下側芯糸5と複
数本の固定用経糸14および固定用緯糸11とによって
挟持して織込み、ファスナーエレメント2の下脚部13
の外表面にファスナーエレメント2を被覆する被覆組織
を形成したファスナーチエン1である。
【0014】ここで図1、2に示したファスナーストリ
ンガの織成について説明すると、織成は図面に示した矢
印D方向に織り進むが、理解を容易にするために、図
1、2に対応するファスナーストリンガの組織を概略的
に示した図4の斜視図に基づいて詳細に説明する。
【0015】図4に示したとおり、ダブルピックの地緯
糸10とダブルピックの固定用緯糸11との緯入操作
は、まずファスナーエレメント2の裏面側を被覆する被
覆組織を織成するダブルピックの固定用緯糸11の緯入
れF’について説明すると、固定用緯糸11が下側芯糸
5の外側より折返して絡げられた形態Aから、下側芯糸
5の内側、固定用経糸14の外側、次位の固定用経糸1
4の内側、さらに奥側の固定用経糸14の外側、芯紐3
の外側、そしてコイリング成形によって形成されるファ
スナーエレメント2の連結部6の内側を順次に走行し、
ここで地緯糸10と引揃えられ合体Kする。
【0016】一方ダブルピックの地緯糸10の緯入れF
は、地緯糸10がコイリングされるモノフィラメントに
絡げた後、側縁の地経糸9の内側、次位の地経糸9の外
側、上側芯糸4の内側、地経糸9および芯紐3の外側と
順次に走行し、前記の固定用緯糸11と引揃えられて合
体Kし併走してファスナーエレメント2の連結部6の外
表面に配された地経糸9の外側、次の地経糸9の内側を
走行し、以下交互に地経糸9と交錯し、最後は前位の地
緯糸10および固定用緯糸11がベラ針によって形成し
たループ部15に絡げられてファスナーテープ8が織成
され、しかる後にモノフィラメントがコイリングされて
ファスナーエレメント2を形成する。その結果ダブルピ
ックの一方の地緯糸10のみがファスナーエレメント2
の上脚部12に、図示Eのように絡げられた形態に形成
され、他方ファスナーエレメント2の下脚部13の外表
面には複数本の固定用経糸14が配され被覆するように
織成される。
【0017】次工程におけるダブルピックの固定用緯糸
11の緯入れG’は、固定用緯糸11がモノフィラメン
トのコイリングによってファスナーエレメント2の下脚
部13の外側をとおり、下側芯糸5、固定用経糸14の
内側、次位の固定用経糸14の外側、さらに奥側の固定
用経糸14の内側、芯紐3の外側、そしてコイリングさ
れるファスナーエレメント2の連結部6の内側を順次に
走行し、ここで地緯糸10と引揃えられて合体Kする。
一方ダブルピックの地緯糸10の緯入れGは、地緯糸1
0がファスナーエレメント2の上脚部12の内側をとお
った形態から、側縁の地経糸9の外側、次位の地経糸
9、上側芯糸4および地経糸9の内側を走り、さらに芯
紐3の外側、地経糸9の内側を順次に走行し、ここで前
記の固定用緯糸11と引揃えられ合体Kし、ファスナー
エレメント2の最端に配された地経糸9の外側をとお
り、以下交互に地経糸9と交錯して最後に前位の地緯糸
10、固定用緯糸11によって形成されたループ部15
に絡げられてファスナーテープ8が織成された後、モノ
フィラメントはコイリングされてファスナーエレメント
2が形成される。
【0018】次のダブルピックの固定用緯糸11の緯入
れH’は、固定用緯糸11が下側芯糸5の内側を走行
し、固定用経糸14の外側、次の固定用経糸14の内
側、さらにその奥側の固定用経糸14の外側、芯紐3の
外側を順次に走行し、そしてファスナーエレメント2の
連結部6の内側をとおり、ここで地緯糸10と引揃えら
れて合体Kする。一方ダブルピックの地緯糸10の緯入
れHは、地緯糸10がコイリングされるモノフィラメン
トに図示Eのように絡げた後、側縁の地経糸9の内側、
次位の地経糸9の外側、上側芯糸4の内側、地経糸9お
よび芯紐3の外側を走行し、そこで前記の固定用緯糸1
1と引揃えられて合体Kして、ファスナーエレメント2
の連結部6の外表面に配された地経糸9の外側、次の地
経糸9の内側を走行し、以下交互に地経糸9と交錯し最
後は前位の地緯糸10および固定用緯糸11によって形
成されたループ部15に絡げられてファスナーテープ8
が織成され、モノフィラメントはコイリングされてファ
スナーエレメント2が形成される。この際、側縁の固定
用経糸14と奥側の固定用経糸14は、上側芯糸4と芯
紐3上に配された地経糸9との間で地緯糸10に交絡し
ている。
【0019】次工程のダブルピックの固定用緯糸11の
緯入れJ’は、固定用緯糸11がモノフィラメントのコ
イリングによって形成されるファスナーエレメント2の
下脚部13の外側、および下側芯糸5の外側をとおるこ
とによって、下側芯糸5に図示Bのように絡げられ、そ
して固定用経糸14の内側、次の固定用経糸14の外
側、さらに奥側の固定用経糸14の内側、芯紐3の外側
を走行し、そしてコイリングされるファスナーエレメン
ト2の連結部6の内側をとおり、ここで地緯糸10と引
揃えられて合体Kする。一方ダブルピックの地緯糸10
の緯入れJは、地緯糸10がファスナーエレメント2の
上脚部12の内側をとおった形態から、側縁の地経糸9
の外側、次位の地経糸9の内側、上側芯糸4の外側、地
経糸9の内側、芯紐3の外側、地経糸9の内側を順次に
走行して、前記固定用緯糸11と引揃えられて合体K
し、そしてファスナーエレメント2の最端に配された地
経糸9の外側を走行し、以下交互に地経糸9と交錯して
最後は前位の地緯糸10、固定用緯糸11によって形成
されたループ部15に絡げられてファスナーテープ8が
織成された後、モノフィラメントはコイリングされてフ
ァスナーエレメント2が形成される。そしてこの工程間
において二番目の固定用経糸14は、上側芯糸4と芯紐
3との間で地緯糸10に交絡している。
【0020】以上説明した織成パターンを一単位とし、
以後順次この織成パターンを繰返し織成することによっ
て、ファスナーエレメント2をファスナーテープ8の一
側縁に織込み、同時に複数本の固定用経糸14によって
ファスナーエレメント2の下脚部13を被覆する被覆組
織を織成する。その結果固定用経糸14の折返点A、B
において、下側芯糸5は固定用緯糸11の折返し交絡に
よって被覆組織に一体的に織込まれて保持され、かつ複
数本の固定用経糸14は全てファスナーエレメント2の
下脚部13の外側に配され、芯紐3と上側芯糸4との間
に走行する地緯糸10にそれぞれ交絡して、ファスナー
エレメント2の上下脚部12、13を互いに引寄せ、フ
ァスナーエレメント2を固定する。なお、織込まれるフ
ァスナーエレメント2の大きさ、形状によって固定用経
糸の数を適宜増加させることは当然行われる。
【0021】前記の実施例において使用する織糸は、地
緯糸10よりも固定用緯糸11の方が細く、また固定用
経糸14は固定用緯糸11および地緯糸10よりも熱吸
収性が大きい織糸を用いる。この実施態様における織糸
の種類の一例を示せば、地緯糸10はポリエステルテク
スチャード加工糸150デニール、固定用緯糸11はポ
リエステルテクスチャード加工糸75デニール、固定用
経糸14はポリエステルミシン糸50番手、地経糸9は
ポリエステルテクスチャード加工糸300デニール、さ
らに芯紐3はポリエステルテクスチャード加工糸450
デニール4本撚り、上下芯糸4、5はナイロン6の42
0デニールを用いる。勿論ここで例示した織糸の種類に
限定されるものではなく、また図面において描出された
地緯糸10と固定用緯糸11とは糸の太さが同等に表現
されているが、これは織組織の理解を容易にするためで
ある。
【0022】以上説明したファスナーチエン1は、図5
に示すように固定用緯糸11が地緯糸10よりも細いた
め、ファスナーエレメント2列の下方側における被覆組
織が緻密なものとならず、ファスナーエレメント2装着
側に容易に湾曲できるように形成することができ、さら
にファスナーチエン1を熱処理することにより、固定用
経糸14が他の織糸よりも収縮性が大きくなるため、フ
ァスナーチエン1の湾曲し易い傾向がより大きく、かつ
またファスナーエレメント2を強固にファスナーテープ
8に固定することができる。このように構成されたファ
スナーチエン1は、図6に示すようにC区間のファスナ
ーエレメント2を完全に除去してスペース部16を形成
し、このスペース部16の中間でファスナーチエン1を
カットして、スライダーおよび上止具、下止具あるいは
開離嵌挿具を装着してスライドファスナーを完成させ
る。
【0023】
【発明の効果】この発明の織込みスライドファスナー
は、上述のとおりの構成であり、この構成によって下記
の効果を奏でる。
【0024】コイル状ファスナーエレメント2列内の噛
合頭部7側に二本の芯糸4、5を上下に、また連結部6
側に芯紐3をそれぞれ挿通し、地経糸9および上側芯糸
4とダブルピックの地緯糸10とにより上脚部12を織
込み、芯紐3と下側芯糸5との間に、地緯糸10に適所
で交絡する複数本の固定用経糸14を配し、該固定用経
糸14を下側芯糸5の適所で交絡し芯紐3の外側を走行
する地緯糸10よりも細いダブルピックの固定用緯糸1
1とにより、下脚部13を織込むとともに、地緯糸10
と固定用緯糸11とを合体併走させてファスナーテープ
8を織成したから、ファスナーエレメント2がファスナ
ーテープ8の一側縁にきわめて強固に装着され、スライ
ドファスナーの上下両端における全ての織糸が安定した
形状を保ち、ファスナーエレメント2が端部から解れる
という弊害がなく、スペース部16も整然とした形態を
保持する効果がある。
【0025】しかも、固定用緯糸11が地緯糸10より
細いため、スライドファスナーはファスナーエレメント
2装着側に容易に湾曲することができ、バック、被服な
どの収納物を収納する物品に使用する場合、収納物に合
せて湾曲してチエン割れを起す弊害がなく好適である。
またファスナーテープ8自体は地緯糸10と固定用緯糸
11との太さを異にし、かつ両緯糸を合体させてファス
ナーテープ8を織成しているから、ファスナーエレメン
ト2をきわめて安定した状態に固定することができ、さ
らにファスナーテープ8が分厚くならず柔軟性のあるス
ライドファスナーが得られる効果がある。
【0026】また、固定用緯糸11はファスナーエレメ
ント2の連結部6と芯紐3との間を走行し、この緯糸1
1の先端は下側芯糸5を介してファスナーエレメント2
の下脚部13に絡げ、また隣接するファスナーエレメン
ト2間においては、下側芯糸5または側縁の固定用経糸
14に絡げ、かつファスナーエレメント2の下脚部13
の外表面は複数本の固定用経糸14によって被覆したか
ら、ファスナーエレメント2の連結部6はファスナーテ
ープ8面から完全に露呈し、スライダーのガイド性がき
わめてよく、かつファスナーエレメント2の下脚部13
の外表面は長手方向に配された固定用経糸14によって
被覆されているので、スライダーの摺動が円滑に行える
効果がある。
【0027】さらに、固定用緯糸11は地緯糸10の略
半分の太さであるから、ファスナーテープ8の柔軟性お
よびファスナーチエン1の湾曲し易い傾向を確実に保持
する効果があり、また固定用経糸14が固定用緯糸11
および地緯糸10よりも熱収縮性の大きい糸を用いてい
るから、ファスナーエレメント2を強固に固定し、かつ
スペース部16においては表裏面の織組織を締付け、側
縁の開口するのを未然に防ぎ体裁のよいスライドファス
ナーが得られるなど、その効果はきわめて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】織込みスライドファスナーにおけるストリンガ
の拡大正面図である。
【図2】同上のストリンガの拡大背面図である。
【図3】図1におけるX−X線横断面図ある。
【図4】図1から3に示したストリンガの織組織の概要
を示した斜視図である。
【図5】図1から3に示したストリンガをファスナーエ
レメント装着側に湾曲させた場合を示す一部を切断した
側端面図である。
【図6】ファスナーチエンの正面図である。
【符号の説明】
1 ファスナーチエン 2 ファスナーエレメント 3 芯紐 4 上側芯糸 5 下側芯糸 6 連結部 7 噛合頭部 8 ファスナーテープ 9 地経糸 10 地緯糸 11 固定用緯糸 12 上脚部 13 下脚部 14 固定用経糸

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル状ファスナーエレメント2列内の
    噛合頭部7側に二本の芯糸4、5を上下に、また連結部
    6側に芯紐3をそれぞれ挿通し、地経糸9および上側芯
    糸4とダブルピックの地緯糸10とにより上脚部12を
    織込み、芯紐3と下側芯糸5との間に、地緯糸10に適
    所で交絡する複数本の固定用経糸14を配し、該固定用
    経糸14と下側芯糸5の適所で交絡し芯紐3の外側を走
    行する地緯糸10よりも細いダブルピックの固定用緯糸
    11とにより、下脚部13を織込むとともに、地緯糸1
    0と固定用緯糸11とを合体併走させてファスナーテー
    プ8を織成したことを特徴とする織込みスライドファス
    ナー。
  2. 【請求項2】 固定用緯糸11は連結部6と芯紐3との
    間を走行し、先端は下側芯糸5を介して下脚部13に絡
    げ、また隣接するファスナーエレメント2間において
    は、下側芯糸5または側縁の固定用経糸14に絡げ、か
    つ下脚部13の外表面は複数本の固定用経糸14によっ
    て被覆した請求項1記載の織込みスライドファスナー。
  3. 【請求項3】 ファスナーテープ8の織成に用いられる
    固定用緯糸11は、地緯糸10の略半分の太さの織糸で
    あり、また固定用経糸14は固定用緯糸11および地緯
    糸10よりも熱収縮性の大きい織糸を用いた請求項1ま
    たは2記載の織込みスライドファスナー。
JP5271624A 1993-10-29 1993-10-29 織込みスライドファスナー Expired - Lifetime JP3045440B2 (ja)

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