JP3045104U

JP3045104U - 係船用フック装置

Info

Publication number: JP3045104U
Application number: JP1997006445U
Authority: JP
Inventors: 晃中
Original assignee: 晃中
Priority date: 1997-07-07
Filing date: 1997-07-07
Publication date: 1998-01-23
Anticipated expiration: 2003-07-07

Abstract

(57)【要約】【課題】小型で強力で、所定の範囲で移動可能であ
り、ノーリークの油圧シリンダを設け、操作も電気によ
るリモコンで操作出来る係船用フック装置の開発。【解決手段】基台本体１を設け、該基台本体には水平
・上下方向に移動可能なフレーム２を枢着し、フレーム
２の先端部付近には、船舶のロープを掛けるためのフッ
ク３を枢着し、該フックの後端には、係止片３ａを設
け、第２フック５の一端は、前記水平軸４より下方でフ
レームに軸着され、他端は前記水平軸より上方で、油圧
装置６のピストンロッド６ａと軸着され、油圧装置のピ
ストンロッドが、リモートコントロールによって伸縮作
動することにより、前記第２フックの係止部５ａが移動
し、フックの係止片との係合状態が解除され、フックに
掛けたロープを離脱することを特徴とする係船用フック
装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、係船用フック装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、港に着いた船舶には岸壁に設けた係船フックにかけて停船するようになっているが、近年、船舶も大型になり、１０万トンから数１０万トンとなり、全長も長く、２００メートルから３００メートル以上あり、岸壁に係船するには大変な労力が必要であり、特に作業員が老人が多く、船首から船尾へと係船には大変な作業を要するが、さりとて、自動的に船からロープを掛けるわけにはいかず、係船フックにかけたロープは相当な距離からでも自由に離脱することができることが必要である。

【０００３】また、従来の係船フックは、地面と水平方向に設けてあり、しかも低い位置にフックがあり、近年の船舶は高さがあり、斜め上方よりロープが係止されるロープを離脱した時、フックが落ち、衝撃で火花が出て、法律に触れることもあり、フック全体の仰角が５０°を超えるものもあり、フックが離脱しても衝撃を和らげることが必要である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案は、小型で強力で、しかも水平方向にも垂直方向にも移動可能であり、ノーリークの油圧シリンダを設け、操作も電気によるリモコンで操作出来る係船用フック装置を開発することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上のような目的を達成するために、ボルトで地面に固定する基台本体を設け、該基台本体には一端部に垂直軸を設け、該垂直軸を支軸として水平方向に移動可能なフレームを枢着し、かつ該フレームは上下方向に回動可能に枢着され、フレームの先端部付近には、船舶のロープを掛けるためのフックを水平軸にて枢着し、該フックの後端には、第２フックの中途に突設した係止部と係合する，係止片を設け、第２フックの一端は、前記水平軸より下方にフレームに軸着され、他端は前記水平軸より上方で、油圧装置のピストンロッドと軸着され、油圧装置のピストンロッドが、リモートコントロールによって伸縮作動することにより、前記第２フックの係止部が移動し、フックの係止片との係合状態が解除され、フックに掛けたロープを離脱することを特徴とするものであり、油圧装置が、上部に油タンクを設け、下部に電磁弁を設け、油圧シリンダ内には、ピストンとピストンロッドを有し、シリンダには上部に穴、下部にはピストンを挟んで両側にそれぞれ穴を穿設し、電磁弁により油を移動させることを特徴とするものであった、さらに、フレームにおいて、地面との対向面にはローラを設けたものであり、また、フレームにおいて、フックを受ける緩衝材を設けた係船用フック装置である。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、図面とともに本考案の一実施例を図面に従って説明すると、ボルト（１ａ）で地面に固定する基台本体（１）を設け、該基台本体には一端部に垂直軸（１ｂ）を設け、該垂直軸を支軸として水平方向に移動可能なフレーム（２）を枢着し、かつ該フレーム（２）は上下方向に回動可能に枢着され、フレーム（２）の先端部付近には、船舶のロープ（Ｒ）を掛けるためのフック（３）を水平軸（４）にて枢着し、該フック（３）の後端には、第２フック（５）の中途に突設した係止部（５ａ）と係合する，係止片（３ａ）を設け、第２フック（５）の一端は、前記水平軸（４）より下方にフレーム（２）に軸着され、他端は前記水平軸（４）より上方で、油圧装置（６）のピストンロッド（６ａ）と軸着され、油圧装置（６）のピストンロッド（６ａ）が、リモートコントロールによって伸縮作動することにより、前記第２フックの係止部（５ａ）が移動し、フック（３）の係止片（３ａ）との係合状態が解除され、フックに掛けたロープを離脱することを特徴とする係船用フック装置から構成される。

【０００７】また、油圧装置（６）が、上部に油タンク（６ｃ）を設け、下部に電磁弁（６ｄ）を設け、油圧シリンダ内には、ピストン（６ｅ）とピストンロッド（６ａ）を有し、シリンダ（６ｂ）には上部に穴（Ｃ）、下部にはピストン（６ｃ）を挟んで両側にそれぞれ穴（Ａ，Ｂ），Ｐを穿設し、電磁弁（６ｄ）により油（Ｏ）を移動させることを特徴とするものである。

【０００７】さらに、フレーム（２）においては、地面との対向面にはローラ（７）を設け、フレームがロープにより、回動する際に容易に回動するよう構成し、また、フレーム（２）において、フック（３）のロープを外した際、フックの荷重により水平軸（４）を中心に下方に回動する際のショックを受け止め、火花等の発生を防ぐためのゴム等を素材とした緩衝材（８）を設けるものである。尚、（９）は、ハンドル、（10）はフック復帰ハンドルである。

【０００８】次に、この考案の作動を説明すると、フック（３）に矢印Ｘ方向に引荷重がかかると、第２フック（５）をピストンロッド（６ａ）を矢印方向に押すとシリンダ（６ｂ）が圧力のかかっていない油（Ｏ）が密閉されている〔この場合電磁弁とＯＦＦになっている〕シリンダーへ押されるため、フック（３）にかかる負荷の大きさによりシリンダ内の油の圧力が上がる。

【０００９】尚、圧力のあがる限度は４００kg／cm²までは使用可能であり、フック（３）に荷重がかかれば、それに耐えるシリンダーに比例した圧力が発生する。従って、負荷に応じてそれ相応の直径のシリンダーを用いればよい。（シリンダーの能力は、フックに掛かる引負荷の約１／１０と考えられる。）フックに掛かっているロープの離脱は、シリンダー内の圧力を抜けばよく、電磁弁をＯＮにしてウインドラスにて少し引けば、第２フック（５）とフック（３）との係止状態が外れ、フック（３）は落下してロープが外れるものである。

【００１０】

【考案の効果】

この考案によると、係船の際には電磁弁のスイッチをＯＮにしてハンドル（）が自由に前後に動くようになるので、フック（３）と第２フック（５）を咬み合わせスイッチをＯＦＦにすると各部が固定し、係船の常態になり、この時にフックにロープを掛けてウインチで引き係船でき、また、出港の時にはスイッチをＯＮにしてウインチで少し引っ張れば、固定された各部が自由になり、フックは落下、ロープは開放され、さらに入港時にはフックをセットしてロープを掛け、出港時には近距離からスイッチをＯＮにしてリモートコントロールでき、操作が簡単であり、省力的でもあるため、極めて有益なる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す側面図である。

【図２】本考案の一実施例を示す平面図である。

【図３】本考案に使用する油圧シリンダの拡大断面図で
ある。

【図４】ａ，ｂともに、本考案に使用する油圧シリンダ
の油圧回路である。

【符号の説明】

１基台本体１ａボルト２フレーム３フック３ａ係止片４水平軸５第２フック５ａ係止部６油圧装置６ａピストンロッド６ｂシリンダ６ｃ油タンク６ｄ電磁弁６ｅピストン７ローラ８緩衝材９ハンドル 10 フック復帰ハンドルＡ穴Ｂ穴Ｃ穴Ｏ油ＲロープＰ穴Ｘ矢印

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ボルト（１ａ）で地面に固定する基台本
体（１）を設け、該基台本体には一端部に垂直軸（１
ｂ）を設け、該垂直軸を支軸として水平方向に移動可能
なフレーム（２）を枢着し、かつ該フレーム（２）は上
下方向に回動可能に枢着され、フレーム（２）の先端部
付近には、船舶のロープを掛けるためのフック（３）を
水平軸（４）にて枢着し、該フック（３）の後端には、
第２フック（５）の中途に突設した係止部（５ａ）と係
合する，係止片（３ａ）を設け、第２フック（５）の一
端は、前記水平軸（４）より下方にフレーム（２）に軸
着され、他端は前記水平軸（４）より上方で、油圧装置
（６）のピストンロッド（６ａ）と軸着され、油圧装置
（６）のピストンロッド（６ａ）が、リモートコントロ
ールによって伸縮作動することにより、前記第２フック
の係止部（５ａ）が移動し、フック（３）の係止片（３
ａ）との係合状態が解除され、フックに掛けたロープを
離脱することを特徴とする係船用フック装置。
【請求項２】油圧装置（６）が、上部に油タンク（６
ｃ）を設け、下部に電磁弁（６ｄ）を設け、油圧シリン
ダ内には、ピストン（６ｅ）とピストンロッド（６ａ）
を有し、シリンダ（６ｂ）には上部に穴（Ｃ）、下部に
はピストン（６ｃ）を挟んで両側にそれぞれ穴（Ａ，
Ｂ），（Ｐ）を穿設し、電磁弁（６ｄ）により油（Ｏ）
を移動させることを特徴とする実用新案登録請求の範囲
第１項記載の係船用フック装置。
【請求項３】フレーム（２）において、地面との対向
面にはローラ（７）を設けたことを特徴とする実用新案
登録請求の範囲第１項記載の係船用フック。
【請求項４】フレーム（２）において、フック（３）
を受ける緩衝材（８）を設けたことを特徴とする実用新
案登録請求の範囲第１項記載の係船用フック装置。