JP3044461B2 - 低濃度標準ガスの安定化方法およびそれにより得られた低濃度標準ガス - Google Patents

低濃度標準ガスの安定化方法およびそれにより得られた低濃度標準ガス

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JP3044461B2 JP10188731A JP18873198A JP3044461B2 JP 3044461 B2 JP3044461 B2 JP 3044461B2 JP 10188731 A JP10188731 A JP 10188731A JP 18873198 A JP18873198 A JP 18873198A JP 3044461 B2 JP3044461 B2 JP 3044461B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、微量の成分ガスを含む
低濃度標準ガスの安定化方法、およびそれにより得られ
た安定化された低濃度標準ガスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、大気中から様々な有害物質が低い
濃度で検出されており、これらの物質に人体が長期間曝
露されることによる健康への影響が懸念されている。従
って、このような有害物質の濃度を定期的に測定して、
その濃度が所定レベルを超えないように監視する必要が
ある。
【0003】有害な大気汚染物質の測定においては、測
定値はその数値が低くなればなるほど信頼性(測定精
度)が要求される。通常、測定は分析機器を用いて行わ
れるが、その信頼性を確保するために、適当な標準物質
による定期的かつ正確な校正が必要となる。すなわち、
既知の濃度の有害成分を含む標準物質を用いることによ
り、分析機器による測定濃度が同標準物質における有害
成分の既知濃度と一致するように校正を行うのである。
【0004】有害物質が気体状の大気汚染物質の場合、
標準物質としては、有害物質を成分ガスとして含む標準
ガスが用いられる。分析機器の校正を正確に行うための
標準ガスとしては、経時的な濃度変化が少なく、かつ高
精度のものであることが要求される。しかしながら、標
準ガスは通常、高圧ガス容器に充填されて供給されるた
め、標準ガス中の成分ガスが反応性に富んでいたり、あ
るいは強い吸着性を示す場合は、容器内壁との吸脱着や
反応により成分ガスの濃度変化が避けられず、低濃度に
なればなるほどその変化率が大きくなる傾向がある。
【0005】従来、標準ガスにおける成分ガスの濃度変
化を最小にして、濃度の安定化を図る方法としては、高
圧ガス容器内壁へのメッキ処理、コーティング処理ある
いは研磨処理等が知られている。例えば、特開昭54−
134070には、高圧ガス容器内壁を天然ワックスま
たは合成ワックスでコーティング処理して、標準ガスを
安定化させる方法が開示されている。
【0006】また、反応性の強い成分ガスの場合、その
成分ガスの数倍から数百倍の濃度のものを先ず高圧ガス
容器に充填し、一定期間経過させて容器内壁を十分不活
性化させた(エージング処理)後、所定濃度となるよう
に成分ガスと希釈ガスを充填することにより標準ガスを
調製して、成分ガスの濃度変化を抑制することも行われ
ている。
【0007】しかしながら、これらの従来技術による標
準ガスの安定化方法を利用しても、特定の成分ガスとし
て、例えば、アクリロニトリルを微量含む低濃度標準ガ
スの場合、保存中の濃度変化が大きく、標準物質として
の役割を果たし得ないことが分かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、アクリロニトリルのような特定の成分ガスを含む場
合でも、長期に亘る保存に際して濃度変化を殆ど起こさ
ず、成分ガスの濃度を特に低濃度において正確に示すこ
とができる、低濃度標準ガスの安定化方法、及びそれに
より得られた低濃度標準ガスを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者ら
は、上記課題を解決するために種々検討した結果、予め
気化した純水で容器内壁を吸着処理した後、所定濃度と
なるように標準ガスを充填すれば、経時的な濃度変化の
少ない、安定化された低濃度標準ガスが得られることを
見い出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は、予め容器内壁を気化
した純水により吸着処理した後に、成分ガスを微量含む
低濃度標準ガスを前記容器に充填することを特徴とす
る、低濃度標準ガスの安定化方法を提供する。
【0011】以上の安定化方法によれば、容器内壁が予
気化した純水により吸着処理される。この結果、純水
の水分子が容器内壁表面に熱力学的に安定な状態で吸着
保持されることになり、後に成分ガスを微量含む低濃度
標準ガスを容器に充填しても、成分ガスの分子が先に吸
着された水分子と入れ替わって吸着されたり、容器内壁
と反応することがなくなる。従って、標準ガス中の成分
ガスの濃度は長期間にわたって安定に保持されることに
なる。
【0012】本発明の好適な実施形態によれば、前記容
器を13Pa以下の圧力に減圧し、減圧を保持したまま
前記容器の内容積1dm3 (1リットル)当たり2mg
〜23mg、好ましくは4.75mg〜23mgの純水
を気化させて吸着処理する。水の量が2mgより少ない
と容器内壁を十分にカバーして吸着処理することができ
ず、また23mgより多くても吸着処理の効果に変化は
なく、却って成分ガスの濃度の安定に悪影響を与える。
【0013】本発明の方法に用いる純水は純度が高けれ
ば高いほど好ましいが、通常、比抵抗値が0.1×10
6 Ω・cm以上、好ましくは10×106 Ω・cm以
上、特に16×106 Ω・cm以上の純水を用いた場合
に良好な結果が得られる。ここに、比抵抗値は水の純度
を表す尺度であり、比抵抗値が高いほどイオン等の不純
物が少なく、純度が高い。純水の比抵抗値についての上
限は特にないが、超純水製造装置の能力等によって自ず
と18×106 Ω・cm程度に制限される。
【0014】本発明の方法を実施するのに好適な成分ガ
スは、アクリロニトリル、1,3−ブタジエン、ホルム
アルデヒド、塩化ビニル、ジクロロメタン、クロロフォ
ルム、1,2−ジクロロエタン、ベンゼン、トリクロロ
エチレン、テトラクロロエチレン等である。特に、アク
リロニトリル、1,3−ブタジエンまたはホルムアルデ
ヒドを用いた場合に良好な結果が得られる。
【0015】また、標準ガスにおける成分ガスの濃度は
低いほど、本発明による安定化方法の効果がより顕著と
なる。具体的には、成分ガスの濃度を0.1〜100p
pmとするのが好ましい。
【0016】一方、標準ガスを充填する容器としては、
アルミニウム合金製容器またはマンガン鋼製内面研磨容
器を用いるのが好ましい。
【0017】本発明は、さらに、上記方法によって安定
化保存された低濃度標準ガスをも提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照しつつ具体的に説明する。
【0019】図1において、参照符1は容器を示して
おり、この容器1は容器弁2を備えている。容器弁2は
開閉弁3を介して、配管により真空ポンプ4に接続され
ている。一方、容器弁2と開閉弁3の間にはT字型配管
5が接続されており、このT字型配管5の非接続端がシ
リコンゴム等の気密性、弾力性のある材料から構成され
たシール材5aによって閉鎖されている。なお、図1で
は、T字型配管5の非接続端のみ拡大して示している。
【0020】また、容器1としては通常、アルミニウム
合金製容器、マンガン鋼製内面研磨容器が用いられる。
アルミニウム合金製容器としては、例えば、JIS H
0001−79「アルミニウム及びアルミニウム合金の
質別記号」に記載されている#6061合金を用いて製
造される継目無容器が挙げられる。また、マンガン鋼製
内面研磨容器としては、JIS G3429「高圧ガス
容器用継目無鋼管」に記載されているSTH750を用
いて製造される継目無容器が挙げられる。
【0021】本発明による安定化方法は以上のような構
成の装置を用いて、次のように実施される。まず、容器
弁2と開閉弁3を開とし、容器1内を真空ポンプ4によ
り排気して真空度を13Pa(0.1mmHg)以下、
好ましくは1.3Pa(0.01mmHg)以下に保持
する。所望の真空度に達したら開閉弁3を閉とし、容器
弁2は開のままシール材5aに注射器等を突き刺し、所
定量の純水をT字型配管5を介して容器1に注入する。
注入時、シール材5aは、その気密性、弾力性により外
部からの空気の侵入を防ぐ構造となっている。
【0022】容器1に注入された純水は、高真空下でた
だちに気化し、容器内壁に吸着される。残余の純水は気
体状態で容器内に残留するが、成分ガスに対して不活性
であるため、測定時に特に悪影響を与えることはない。
【0023】以上のようにして、内壁を純水で吸着処理
された容器1を純水吸着処理のための配管系から切り離
し、公知の方法に従って、当該容器1に所定濃度に調製
された低濃度標準ガスを充填する。低濃度標準ガスは通
常、1MPa(10kg/cm2 )〜15MPa(15
0kg/cm2 )の圧力で充填される。
【0024】この場合、所定濃度の低濃度標準ガスを充
填する代わりに、例えば所定濃度の100倍の濃度の混
合ガスを例えば0.1MPa(1kg/cm2 )の圧力
で予め充填しておき、その後窒素等で例えば10MPa
(100kg/cm2 )まで加圧して希釈し、充填圧力
10MPaの所定濃度の低濃度標準ガスを調製してもよ
い。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例とともに説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、分析方法は以下の方法によった。
【0026】〔分析方法〕成分ガスとしてアクリロニト
リルおよび/または1,3−ブタジエンを含む標準ガス
の分析は、水素炎イオン型検出器(FID)付ガスクロ
マトグラフを用いて昇温分析により行った。分離カラム
は、液相にメチルシリコン系のものを選び、キャピラリ
ー管にコーティングしたものを用いた。
【0027】一方、成分ガスとしてホルムアルデヒドを
含む標準ガスについては、ホルムアルデヒドを酸化触媒
により二酸化炭素に変換した後、メタナイザーによりメ
タンに変換し、その後水素炎イオン型検出器(FID)
付ガスクロマトグラフを用いて分析を行った。分離カラ
ムは、活性炭を用いた。
【0028】〔実施例1〕内容積10dm3 のアルミニ
ウム合金製容器1を室温25℃で1.33Pa(0.0
1mmHg)以下に減圧し、その後純窒素(純度99.
9995%)で置換し大気圧まで戻した。この操作を数
回繰り返した後、真空度を1.33Pa(0.01mm
Hg)に保持した。一方、マイクロシリンジに純水(比
抵抗値18×106 Ω・cm)50mgを分取し秤量し
て、上記シール材5aを介して真空状態に保たれた容器
1内に注入した。純水注入後、容器1内の圧力は559
Pa(4.2mmHg)となった。
【0029】その後、アクリロニトリルを1ppmの濃
度で含有する窒素を容器弁2より容器1に充填し、充填
圧力12MPa(120kg/cm2 )とした。充填直
後、1ケ月経過後、3ケ月経過後のアクリロニトリルの
濃度を上記の方法により分析した。その結果を表1に示
す。
【0030】
【表1】
【0031】表1から明らかなように、3ケ月経過後も
アクリロニトリルの濃度の変化は許容誤差範囲内であ
り、安定した結果を示した。
【0032】〔実施例2〕吸着処理に用いる純水の量を
200mgとし、真空度を1.0Pa(0.0075m
mHg)とした以外は実施例1と同様な操作を行い、純
水注入後圧力が2.9kPa(22mmHg)となった
容器1内へアクリロニトリルを100ppmの濃度で含
有する窒素を0.1MPa(1kg/cm2 )充填し
た。その後、純窒素によって10MPa(100kg/
cm2 )の充填圧力まで加圧した。
【0033】このようにして得られたアクリロニトリル
を1ppm含む標準ガスの濃度変化を実施例1と同様に
して分析した。その結果も表1に示しており、同表から
明らかなように、3ケ月経過後もアクリロニトリルの濃
度の変化は許容誤差範囲内であり、安定した結果を示し
た。
【0034】〔実施例3〕実施例1と同様に処理した内
容積10dm3 のアルミニウム合金製容器1に、アクリ
ロニトリル及び1,3−ブタジエンを各々1ppmの濃
度で含有する窒素を容器弁2より充填し、充填圧力10
MPa(100kg/cm2 )とした。
【0035】このようにして得られた2成分混合の標準
ガスの濃度変化を実施例1と同様にして分析した。その
結果も表1に示しており、同表から明らかなように、3
ケ月経過後もアクリロニトリル、1,3−ブタジエン各
々の濃度変化は許容誤差範囲内であり、安定した結果を
示した。
【0036】〔実施例4〕実施例2と同様に処理した内
容積10dm3 のアルミニウム合金製容器1に、アクリ
ロニトリル及び1,3−ブタジエンを各々100ppm
の濃度で含有する窒素を容器弁2より充填し、充填圧力
0.1MPa(1kg/cm2 )とした。その後、純窒
素によって10MPa(100kg/cm2 )まで加圧
し、充填圧力を同圧力とした。
【0037】このようにして得られた2成分混合の標準
ガスの濃度変化を実施例1と同様にして分析した。その
結果も表1に示しており、同表から明らかなように、3
ケ月経過後もアクリロニトリル、1,3−ブタジエン各
々の濃度変化は許容誤差範囲内であり、安定した結果を
示した。
【0038】〔実施例5〕実施例2と同様に処理した内
容積10dm3 のアルミニウム合金製容器1に、アクリ
ロニトリル及び1,3−ブタジエンを各々100ppm
の濃度で含有する窒素を容器弁2より充填し、充填圧力
10MPa(100kg/cm2 )とした。
【0039】このようにして得られた2成分混合の標準
ガスの濃度変化を実施例1と同様にして分析した。その
結果も表1に示しており、同表から明らかなように、3
ケ月経過後もアクリロニトリル、1,3−ブタジエン各
々の濃度変化は許容誤差範囲内であり、安定した結果を
示した。
【0040】〔実施例6〕アルミニウム合金製容器に代
えてマンガン鋼製内面研磨容器1を用いた以外は実施例
1と同様にして純水で処理した。処理後の容器1にアク
リロニトリルを1ppmの濃度で含有する窒素を容器弁
2より充填し、充填圧力12MPa(120kg/cm
2 )とした。
【0041】このようにして得られた標準ガスの濃度変
化を実施例1と同様に分析した。その結果も表1に示し
ており、同表から明らかなように、3ケ月経過後もアク
リロニトリルの濃度の変化は許容誤差範囲内であり、安
定した結果を示した。
【0042】〔実施例7〕実施例1と同様に処理した内
容積10dm3 のアルミニウム合金製容器1に、ホルム
アルデヒドを10ppmの濃度で含有する窒素を容器弁
2より充填し、充填圧力5MPa(50kg/cm2
とした。
【0043】このようにして得られた標準ガスの濃度変
化を実施例1と同様にして分析した。その結果も表1に
示しており、同表から明らかなように、3ケ月経過後も
ホルムアルデヒドの濃度変化は許容誤差範囲内であり、
安定した結果を示した。
【0044】〔比較例1〕内容積10dm3 のアルミニ
ウム合金製容器1を室温25℃で1.33Pa(0.0
1mmHg)以下に減圧し、その後純窒素(純度99.
9995%)で置換し大気圧まで戻した。この操作を数
回繰り返し、真空度を1.33Pa(0.01mmH
g)に保持した後、純水を添加せずに、アクリロニトリ
ルを1ppmの濃度で含有する窒素を容器弁2より充填
し、充填圧力12MPa(120kg/cm2 )とし
た。
【0045】充填直後、1ケ月経過後、3ケ月経過後の
アクリロニトリルの濃度を上記実施例1と同様の方法に
より分析した。その結果も表1に示しており、同表から
明らかなように、アクリロニトリルの濃度は経時的に低
下していった。
【0046】〔比較例2〕予め容器1を処理する純水を
500mgにした以外は実施例1と同様な操作をして、
アクリロニトリルを1ppmの濃度で含有する窒素を容
器弁2より充填し、充填圧力12MPa(120kg/
cm2 )の標準ガスを得た。
【0047】充填直後、1ケ月経過後、3ケ月経過後の
アクリロニトリルの濃度を上記実施例1と同様の方法に
より分析した。その結果も表1に示しており、同表から
明らかなように、アクリロニトリルの濃度は経時的に低
下していった。
【0048】〔比較例3〕アクリロニトリルを1ppm
の濃度で含有する窒素に代えて、アクリロニトリル及び
1,3−ブタジエンを各々100ppmの濃度で含有す
る窒素を用いた以外は比較例1と同様にして、充填圧力
12MPa(120kg/cm2 )の2成分標準ガスを
得た。
【0049】充填直後、1ケ月経過後、3ケ月経過後の
2成分の濃度を上記実施例1と同様の方法により分析し
た。その結果も表1に示しており、同表から明らかなよ
うに、アクリロニトリル、1,3−ブタジエンともに、
充填直後から濃度の低下が激しくさらに経時的に低下し
ていった。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、予
め容器を気化した純水で吸着処理した後に、低濃度の成
分ガスを含む標準ガスを充填することにより、成分ガス
の濃度を経時的に安定して保つことが可能となった。本
発明の方法により、従来、困難であった大気汚染物質測
定等のために必要な低濃度の成分ガスを含む標準ガスを
安定して供給することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の方法を実施するのに使用する
純水吸着処理装置の一例を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 容器 2 容器弁 3 開閉弁 4 真空ポンプ 5 T字型配管 5a シール材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−63442(JP,A) 特開 昭53−74094(JP,A) 特開 平4−81650(JP,A) 特開 平5−190459(JP,A) 特開 平4−166762(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 1/00 102

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め容器内壁を気化した純水により吸着
    処理した後に、成分ガスを微量含む低濃度標準ガスを前
    記容器に充填することを特徴とする、低濃度標準ガスの
    安定化方法。
  2. 【請求項2】 前記容器を13Pa以下の圧力に減圧
    し、減圧を保持したまま前記容器の内容積1dm3当た
    り2mg〜23mgの純水を気化させて吸着処理する、
    請求項1に記載の低濃度標準ガスの安定化方法。
  3. 【請求項3】 前記純水の比抵抗値が0.1×106Ω
    ・cm以上である、請求項1または2に記載の低濃度標
    準ガスの安定化方法。
  4. 【請求項4】 前記成分ガスが、アクリロニトリル、
    1,3−ブタジエン、ホルムアルデヒド、塩化ビニル、
    ジクロロメタン、クロロフォルム、1,2−ジクロロエ
    タン、ベンゼン、トリクロロエチレン及びテトラクロロ
    エチレンからなる群から選ばれた少なくとも1種であ
    る、請求項1〜3のいずれか一つに記載の低濃度標準ガ
    スの安定化方法。
  5. 【請求項5】 前記成分ガスがアクリロニトリルであ
    る、請求項4に記載の低濃度標準ガスの安定化方法。
  6. 【請求項6】 前記成分ガスが1,3−ブタジエンであ
    る、請求項4に記載の低濃度標準ガスの安定化方法。
  7. 【請求項7】 前記成分ガスがホルムアルデヒドであ
    る、請求項4に記載の低濃度標準ガスの安定化方法。
  8. 【請求項8】 前記低濃度標準ガスにおける前記成分ガ
    スの濃度が0.1〜100ppmである、請求項1〜7
    のいずれかに一つに記載の低濃度標準ガスの安定化方
    法。
  9. 【請求項9】 前記容器がアルミニウム合金製容器また
    はマンガン鋼製内面研磨容器である、請求項1〜8のい
    ずれか一つに記載の低濃度標準ガスの安定化方法。
  10. 【請求項10】 成分ガスを微量含む低濃度標準ガスで
    あって、予め気化した純水により吸着処理した容器内に
    安定化保存された低濃度標準ガス。
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