JP3044040U - 倍率３段切替眼鏡装着ルーペ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 眼鏡に装着するルーペにおいて、眼鏡をかけ
たまま、使用しないときは眼鏡レンズの上方に位置さ
せ、拡大倍率が３段階に切り替えられ、しかも瞬時に容
易に正確に眼鏡レンズの前面に位置させることを得る。 【解決手段】 眼鏡レンズ（１）の外端に眼鏡レンズ
（１）の光軸と平行な軸（７）を設け、その軸（７）上
で回転する一方に伸びる二つの腕木片（４、５）をつる
巻き押しバネ（１０）をはさんで装着し、腕木片（４、
５）の先端に低倍率ルーペレンズ（２）と高倍率ルーペ
レンズ（３）を、反対側に板状突起（８、９）を、腕木
片（４）には突起ピン（６）を取り付け、親指と人差し
指で板状突起（８、９）と突起ピン（６）を、眼鏡を顔
にかけたまま操作し、二つのルーペレンズ（２、３）を
単体で又は重ね合わせて眼鏡レンズ（１）の前面に瞬時
に容易に正確に位置させることができる拡大倍率を３段
階に切り替え可能なルーペ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、物体を拡大して観察するための眼鏡に装着するルーペに関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来、眼鏡に装着して物体を拡大観察するルーペには、眼鏡のフレームに弾性 的に掛止め可能とする掛止手段を付設したルーペ（公開実用昭和５５−１１６３ ０７）、上端を眼鏡フレームに回動自在に支承させたハネ上げパネルと、それに 着脱自在に取り付けたルーペ（公開実用昭和６４−２３０２０）、凸レンズを嵌 装した気密状の枠体に軟質樹脂で成形された吸盤を備え、眼鏡レンズに吸着装着 させるルーペ（公開実用平成４−３５１１６）やルーペフレームと眼鏡フレーム を蝶番を介して連結し、回動して眼鏡レンズの前面に重ねるよう位置させること 、及び眼鏡ツルの側部に固定可能にしたルーペ（公開実用平成４−６７６２０） 等があるが、その拡大倍率は一定のものばかりであり、鮮明で歪みのない拡大像 を得るに必要なルーペレンズと眼鏡レンズの光軸を一致調整可能な構造にはなっ ていない、又ルーペを使用しないときはその都度眼鏡を外すか、眼鏡からルーペ を外さなければならない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

微細で精密を要求される時計、カメラ等の組み立てや修理等の作業では、極小 部品から比較的大きな部品まで混在しており、一定倍率のルーペで拡大したので は極小部品に対しては拡大不足となる一方、比較的大きな部品に対しては拡大さ れ過ぎてこれらの作業には不適当である、少なくとも倍率を３段階に切り替えら れ、鮮明で歪みのない拡大像を得、眼鏡レンズにより視力矯正している者にとっ ては、眼鏡を顔に掛けたままでルーペを使用する位置と使用しない位置に容易に 移動操作ができ、移動させた位置に安定して停止させておくことの可能な眼鏡に 装着するルーペが要求される。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記した課題を解決するため眼鏡レンズ（１）の光軸に平行なルーペ レンズ腕木片軸（７）を眼鏡レンズ（１）の前方に伸びるよう上方外端に設け、 その軸（７）上で回転するルーペレンズ腕木片（４、５）二つを間隔を開けて装 置し、眼鏡レンズ（１）に近い方の低倍率ルーペレンズ腕木片（４）の先端には 低倍率ルーペレンズ（度数１５ディオプトリー前後）（２）を、略反対側に低倍 率ルーペレンズ腕木片板状突起（９）を取り付け、もう一方の高倍率ルーペレン ズ腕木片（５）の先端には高倍率ルーペレンズ（度数２０ディオプトリー前後） （３）と、中程には前方に伸びる高倍率ルーペレンズ腕木片突起ピン（６）を、 略反対側に高倍率ルーペレンズ腕木片板状突起（８）を取り付け、二つの板状突 起（８、９）及び高倍率ルーペレンズ腕木片突起ピン（６）を眼鏡を顔にかけた まま親指又は人差し指で操作し、低倍率ルーペとして、又は高倍率ルーペとして 更には２枚のレンズを重ね合わせて更に高い倍率のルーペとして眼鏡レンズ（１ ）の前面に位置させることを瞬時にして容易に行えることを可能にした。

【０００５】 二つのルーペレンズ腕木片（４、５）の間のルーペレンズ腕木片軸（７）上に ルーペレンズ腕木片つる巻押しバネ（１０）を装着することにより操作が滑らか でかつ位置させた所で安定して停止させておくことを可能にした。

【０００６】 更にルーペ取り付け軸ネジ（１６）で全方向調整可能なルーペ取り付け軸（１ ４）とルーペ光軸調整腕木片（１５）及びルーペレンズ腕木片軸ネジ（１１）で 全方向調整可能なルーペレンズ腕木片軸（７）をクランク形にし、二つのルーペ レンズ腕木片（４、５）とルーペ取り付け軸（１４）及びルーペレンズ腕木片軸 ネジ（１１）で全方向調整可能なルーペレンズ腕木片押さえ座（１２）にルーペ レンズ腕木片回転制御ピン（１３）を装置することにより眼鏡レンズ（１）の光 軸とルーペレンズ（２、３）の光軸を完全に一致させるこを可能にした。

【０００７】

【考案の実施の形態】 考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 本考案はこのような構成としたので、眼鏡を顔にかけルーペとして使用しない ときは図４のよう、低倍率ルーペレンズ（２）及び高倍率ルーペレンズ（３）と も眼鏡レンズ（１）の上方へ位置させておくことができる。

【０００８】 低倍率ルーペとして使用したいときは図４の状態から低倍率ルーペレンズ腕木 片板状突起（９）を親指で押し上げることにより高倍率ルーペレンズ（３）に関 係なく、低倍率ルーペレンズ（２）を瞬時にして容易にかつ正確に図５のよう眼 鏡レンズ（１）の前面に位置させることができる。

【０００９】 低倍率ルーペの使用を止めたいときは図５の状態から低倍率ルーペレンズ腕木 片板状突起（９）を人差し指で押し下げることにより瞬時にして容易に図４のル ーペとして使用しないときの状態にすることができる。

【００１０】 高倍率ルーペとして使用したいときは図４の状態から高倍率ルーペレンズ腕木 片板突起ピン（６）を人差し指で押し下げることにより低倍率ルーペレンズ（２ ）に関係なく瞬時にして容易にかつ正確に高倍率ルーペレンズ（３）を図６のよ う眼鏡レンズ（１）の前面に位置させることができる。

【００１１】 高倍率ルーペの使用を止めたいときは図６の状態から高倍率ルーペレンズ腕木 片板状突起（８）を人差し指で押し下げることにより瞬時にして容易に図４のル ーペとして使用しないときの状態にすることができる。

【００１２】 高倍率ルーペレンズより更に高い倍率のルーペとして使用したいときは図４の 状態から、親指で二つの板状突起（８、９）を同時に押し上げれば瞬時にして容 易にかつ正確に低倍率ルーペレンズ（２）及び高倍率ルーペレンズ（３）を図７ のよう眼鏡レンズ（１）の前面に重ねて位置させることができる。

【００１３】 更に高い倍率のルーペの使用を止めたいときは図７の状態から二つの板状突起 （８、９）を同時に人差し指で押し下げることにより瞬時にして容易に図４のル ーペとして使用しないときの状態にすることができる。

【００１４】 低倍率ルーペとして使用中（図５）から高倍率ルーペ（図６）に切り替えたい ときは、低倍率ルーペレンズ腕木片板状突起（９）を人差し指で押し下げ図４の 状態にし、しかる後に高倍率ルーペレンズ腕木片突起ピン（６）を人差し指で押 し下げることにより、容易にかつ正確に高倍率ルーペ（図６）に切り替えること ができる。

【００１５】 高倍率ルーペとして使用中（図６）から低倍率ルーペ（図５）に切り替えたい ときは、高倍率ルーペレンズ腕木片板状突起（８）を人差し指で押し下げ図４の 状態にし、しかる後に低倍率ルーペレンズ腕木片板状突起（９）を親指で押し上 げることにより、容易にかつ正確に低倍率ルーペ（図５）に切り替えることがで きる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００１７】 請求項１の眼鏡に装着するルーペにおいては、拡大倍率を瞬時にして容易に３ 段階に切り替えが可能なことにより、時計、カメラ等の組み立てや修理のような 微細で精密な作業を要求される者にとって、部品の大小や、点検、調整箇所の大 小に応じて適切な拡大倍率を選べる事は大変に便利である。

【００１８】 眼鏡を顔にかけたままでルーペの使用操作が容易で確実に行えることから、眼 鏡レンズにより視力矯正している者にとっては、両手で作業ができるなど生産性 に寄与することが大である。

【００１９】 請求項２の眼鏡に装着するルーペにおいては、二つ腕木片（、４、５）を滑ら かに回転させるることができ、かつ位置させたところで確実に安定して停止させ ておくことができる。

【００２０】 請求項３及び請求項４の眼鏡に装着するルーペにおいては、眼鏡レンズ（１） 光軸と二つのルーペレンズ（２、３）の光軸を完全に一致させることができ、拡 大像の歪みを防ぎ、鮮明な拡大像が得られ、使用者に与える疲労やストレスを確 実に軽減する。

【図面の簡単な説明】

【図１】倍率３段切替眼鏡装着ルーペを眼鏡レンズに装
着した平面図である。

【図２】倍率３段切替眼鏡装着ルーペを眼鏡レンズに装
着した正面図である。

【図３】倍率３段切替眼鏡装着ルーペを眼鏡レンズに装
着した側面図である。

【図４】倍率３段切替眼鏡装着ルーペをルーペとして使
用していない状態を示す斜視図である。

【図５】倍率３段切替眼鏡装着ルーペを低倍率ルーペと
して使用している状態を示す斜視図である。

【図６】倍率３段切替眼鏡装着ルーペを高倍率ルーペと
して使用している状態を示す斜視図である。

【図７】倍率３段切替眼鏡装着ルーペを更に高い倍率の
ルーペとして使用している状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 眼鏡レンズ ２ 低倍率ルーペレンズ ３ 高倍率ルーペレンズ ４ 低倍率ルーペレンズ腕木片 ５ 高倍率ルーペレンズ腕木片 ６ 高倍率ルーペレンズ腕木片突起ピン ７ ルーペレンズ腕木片軸 ８ 高倍率ルーペレンズ腕木片板状突起 ９ 低倍率ルーペレンズ腕木片板状突起 １０ ルーペレンズ腕木片つる巻押しバネ １１ ルーペレンズ腕木片軸ネジ １２ ルーペレンズ腕木片押さえ座 １３ ルーペレンズ腕木片回転制御ピン １４ ルーペ取り付け軸 １５ ルーペ光軸調整腕木片 １６ ルーペ取り付け軸ネジ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 眼鏡レンズ（１）の光軸に平行なルーペ
   レンズ腕木片軸（７）を眼鏡レンズ（１）の上方外端に
   設け、その軸（７）上で回転する一方に伸びる二つのル
   ーペレンズ腕木片（４、５）を間隔を開けて装着し、眼
   鏡レンズ（１）に近い方の低倍率ルーペレンズ腕木片
   （４）の先端に低倍率ルーペレンズ（度数１５ディオプ
   トリー前後）（２）と、その略反対側に低倍率ルーペレ
   ンズ腕木片板状突起（９）を、もう一方の高倍率ルーペ
   レンズ腕木片（５）の先端に高倍率ルーペレンズ（度数
   ２０ディオプトリー前後）（３）と、中程に高倍率ルー
   ペレンズ腕木片突起ピン（６）及び略反対側に高倍率ル
   ーペレンズ腕木片板状突起（８）を取り付けて、眼鏡を
   顔にかけたまま、二つの板状突起（８、９）及び高倍率
   ルーペレンズ腕木片突起ピン（６）を親指と人差し指で
   操作し、低倍率ルーペレンズ（２）及び高倍率ルーペレ
   ンズ（３）を単体で又は重ね合わせて眼鏡レンズ（１）
   の前面に瞬時にして容易に位置させ、拡大倍率を３段階
   に切り替え可能にした眼鏡に装着するルーペ。
2. 【請求項２】 二つのルーペレンズ腕木片（４、５）の
   間にルーペレンズ腕木片つる巻押しバネ（１０）を装着
   することにより、二つのルーペレンズ腕木片（４、５）
   を回転させることもでき、又位置させた所で安定して停
   止させておくことができるようにした請求項１記載の眼
   鏡に装着するルーペ。
3. 【請求項３】 眼鏡レンズ（１）の光軸に平行なルーペ
   レンズ腕木片軸（７）、ルーペ取り付け軸（１４）及び
   ルーペ光軸調整腕木片（１５）を複数のネジ（１１、１
   ６）でクランク形にすることにより、ルーペレンズ
   （２、３）の光軸を移動調節可能にした請求項１記載の
   眼鏡に装着するルーペ。
4. 【請求項４】 ルーペレンズ腕木片軸ネジ（１１）で固
   定された方位調節可能なルーペレンズ腕木片軸（７）、
   ルーペレンズ腕木片押さえ座（１２）と二つのルーペレ
   ンズ腕木片（４、５）に回転制御ピン（１３）を装置す
   ることにより二つのルーペレンズ腕木片（４、５）を所
   定の位置に停止させられるようにした請求項１記載の眼
   鏡に装着するルーペ。