JP3043805U - プラスチック容器の中の人形が形を変えながら浮き沈みする玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ペットボトル等の家庭用の透明容器を押しつけ
たり、緩めたりするだけで、中に入っているキャラクタ
ー人形が、姿、形を変えながら浮き沈みする様子を楽し
める玩具兼用の容器をつくる。容器の外から磁石で人形
を踊らせて楽しむこともできる。 【構成】（イ）液中の圧力（張り具合）で浮力を変え、
浮き沈みする中空の人形本体（１） （ロ）人形の張り具合（ふくらみ具合）で、形を変える
部分（２） （ハ）人形の上下運動によって、揺れ動く飾り部分
（３） （ロ）人形の浮力調節を兼ねた磁石のウエイト（４） （ニ）浮力微調節のための管状の穴（５） （ホ）人形が容器から飛び出さないためのストッパー
（６）

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、透明なプラスチック容器内の圧力を変えることによって、液中に 浮遊する人形が、形を変え、かつ、外側の飾りを揺らしながら浮き沈みする玩具 である

【０００２】

【従来の技術】

（イ）液体容器に入れた、内部に気体を含み、中立状態にある物体が、容器内の 圧力変化で、浮力を変えて浮上、沈降する現象は周知のことである。 しかし、この原理を、ペットボトル等の家庭用容器に取り入れ、器内の圧力を 変えて、人形を上下させたり、変形させたり、その運動によって起こる飾りの揺 らぎを楽しめるようにした玩具はない。 （ロ）磁性体の片方の極と、もう一つの極の間に生じる引力、反発力を利用する 玩具は多い。しかし、この原理を、プラスチック容器内に入れた中立ブイの圧力 変動による上下運動と、磁力による運動とを組み合わせて楽しむ容器兼用の玩具 はない。 （ハ）ゴム風船のような、伸縮性の素材でできた中空の物体は膨らませて湾曲さ せたりすることができる。巻き込んだチューブが伸びながら音を出す笛やダッコ チャン人形の例に見られるように、これを利用した玩具は従来にもあった。 しかし、大気中でなく、液体の中の人形が、透明なプサスチック容器を圧縮し たり緩めたりすることによって、浮き沈みと同時に姿、形を変える玩具はない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

（イ）ペットボトル等の透明容器内に浮遊させたキャラクター人形を、容器を手 で圧したり、緩めるだけで容易に上下運動させる。 （ロ）ボトル内に中立ブイとして浮遊している人形を外部から磁石で動かす。 （ハ）（イ）（ロ）による単なる運動だけでなく、人形が手を広げたり、閉じた りするように、器内の圧力変動で、人形本体の一部を湾曲させたり、伸ばすなど 、形や姿を変えるようにする。 （ニ）人形が上下運動するとき、液体の抵抗で、金魚の人形がヒレをヒラヒラさ せたり、タコ人形が足を揺らすように、外側に飾り部分を付ける。 （ホ）安全のために人形飛び出し防止を施す。 本考案は、これらを実現させるためなされたものである。

【０００４】

【問題を解決しようとするための手段】

（イ）中空の人形の本体（１）のうち、形を変えさせたい部分（２）を、張り具 合（ふくらみ具合）で変形できるように加工する。 これには、この部分を、扁平状、または、チューブ状にして、膨張のよる張り 具合で伸び率が部分的に異なるように加工する。すなわち、素材の厚さを場所に よって変えたり、蛇腹状、しわの部分をもつように整形すればよい。これはゴム 風船が膨らむとさまざまな形をとったり、渦状に巻き込まれたチューブ状の帯付 きの笛が、息を吹き込むと、音とともに、まっすぐに伸びる玩具と同じ加工法で できる。 （ロ）人形の外側に、極めて薄くやわらかい膜状、細い帯状の飾り部分（３）を 付ける。これによって、人形が上下運動をするとき、水の抵抗によって、飾り部 分をヒラヒラ、ユラユラと揺らすことができる。 （ハ）人形本体の下部に浮力調節用とバランスを保つための磁性体でできたウエ イト（錘）（４）を付ける。これによって、容器に圧力を加えない状態のとき、 人形を、液の表面近くに中立状態で浮遊させることができる。 （ニ）ウエイトを磁性物質でつくることによって、容器外から磁石で中立状態の 人形を容易に動かすこともできる。 （ホ）人形本体に、人形内部の空気と外部の液体とをつなぐ、細い管状の穴（５ ）を付ける。ここから適量の液体を人形内部に入れ浮力の微調整を行うようにす る。これによって、器内の少しの圧力変動で、人形の上下運動を起こさせること ができる。 （ヘ）人形が通り抜けないように、ボトルの口にストッパー（６）を付ければ安 全が保たれる。なお、このストッパーは、液体が空になった後で、中の人形を集 められるように、取り外しできるようにする。

【０００５】

【作用】

（５）の穴から適量の液を内部に入れてから、ボトルに入れる。入れる液量は 、人形が液の表面近くに中立ブイに近い状態で浮遊するように調節する。 ボトルの栓を強く閉め、外からボトルを締め付けると人形は、形を変えながら 、飾りを揺らしながら沈んでいく。緩めると形を元に戻しながらヒラヒラと浮き 上がる。また、外から磁石で人形を踊らせることもできる。

【０００６】

【実施例】

（イ）素材は、容器内の液体に融けない、軟らかく伸縮しやすいものを用いる。 （ロ）中空の人形本体（１）の一部に、張り具合で変形できる部分（２）を付け る。この部分を伸縮しやすい薄い、扁平状、または、チューブ状にして、方向に よって、張り具合による伸び率が異なるように加工する。すなわち、素材の厚さ を場所によって変えたり、一面だけに蛇腹状またはしわをつけて加工する。 （ハ）人形の外側に、極めて薄いやわらかい膜状、細い帯状の飾り部分（３）を 付ける。色を付けて美しく揺れ動くようにする。 （ニ）人形本体の下部に浮力調節用とバランスを保つための磁石のウエイト（錘 ）（４）を付ける。 （ホ）人形内部の空気と外の液体とをつなぐ、細い管状の穴（５）は、このウエ イト（４）に付けたが方よい。これによって小さな圧力で沈降、浮上する中立状 態になるように微調整できる。 （ヘ）安全のために、容器の口の部分に、人形が通り抜けないようにストッパー （６）を付ける。容器としての機能（液体の流れを）損なわないないような形に し、かつ、空になったら、簡単に取りはずせるようにして、中の人形を集める楽 しみをもたせる。

【０００７】

【考案の効果】

（イ）身近な家庭用の使い捨てにされるペットボトル等の容器を、楽しい玩具に 変え、娯楽性をもたせることができる。 （ロ）浮力、磁性などの簡単な理科の実験材料にすることができる。 （ハ）人形を集めて楽しめる。人形収集を通じて、容器廃棄による公害防止教育 を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】加圧前の正面図（人形だけは側面図も付した）

【図２】加圧時の正面図（人形だけは側面図も付した）

【符号の説明】

１、１’ 人形本体 ２、２’ 人形の変形可
能部分 ３、３’ 飾り部分 ４、４’ 磁石のウエイ
ト ５、５’ 細い管状の穴 ６ 人形脱出防止
ストッパー ７ 人形の正面図 ８ 人形の側面図 ９ 加圧前の人形内部の液面 １０、１０’ 加圧後の人形内部の液面 １１、１１’ 加圧前のボトルの液面 １２ 加圧後のボトルの液面 １３ ボトルに加える力

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】透明なプラスチック容器内で浮遊する人形
   が、手で器内の圧力を変化させることによって、形、姿
   を変えながら浮き沈みする容器兼用の玩具