JP3043371B2 - 研削用具 - Google Patents
研削用具Info
- Publication number
- JP3043371B2 JP3043371B2 JP2164312A JP16431290A JP3043371B2 JP 3043371 B2 JP3043371 B2 JP 3043371B2 JP 2164312 A JP2164312 A JP 2164312A JP 16431290 A JP16431290 A JP 16431290A JP 3043371 B2 JP3043371 B2 JP 3043371B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- grinding
- layer
- abrasive grains
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の技術分野] 本発明は、研削用具に関し、更に詳しくは、粘着性を
有する材料の表面の研磨/研削もしくは粘着性を有する
材料の剥離に用いる研削用具に関する。
有する材料の表面の研磨/研削もしくは粘着性を有する
材料の剥離に用いる研削用具に関する。
[従来の技術] 化学プラント,タンク類,橋梁,車両,船舶及び建物
の塗装やタイル貼り構造物の目地/下地(リシン)は、
施工後ある年数が経過すると劣化する。従って、それら
の基材が健全であるかぎり、再塗装や再貼着を行ない対
象物の延命を計るのを常とする。その際、該塗膜や該リ
シンの除去/剥離が必須作業となるわけであるが、従
来、この作業は、高圧空気に同伴させた砂粒を該除去対
象物に衝突させて剥離せしめるサンドブラスト法や研磨
布紙のような研削用具の研削面を該除去対象物表面に圧
接して剥離せしめる方法もしくはタガネ様のもので該除
去対象物を直接ハツル方法等にて行なわれきた。
の塗装やタイル貼り構造物の目地/下地(リシン)は、
施工後ある年数が経過すると劣化する。従って、それら
の基材が健全であるかぎり、再塗装や再貼着を行ない対
象物の延命を計るのを常とする。その際、該塗膜や該リ
シンの除去/剥離が必須作業となるわけであるが、従
来、この作業は、高圧空気に同伴させた砂粒を該除去対
象物に衝突させて剥離せしめるサンドブラスト法や研磨
布紙のような研削用具の研削面を該除去対象物表面に圧
接して剥離せしめる方法もしくはタガネ様のもので該除
去対象物を直接ハツル方法等にて行なわれきた。
又、木工材料やある種の合成樹脂材料例えば合成木材
及び低硬度金属/非金属等の表面研磨/研削において
は、ヤスリやサンドペーパー及び研削砥石等が用いられ
てきた。
及び低硬度金属/非金属等の表面研磨/研削において
は、ヤスリやサンドペーパー及び研削砥石等が用いられ
てきた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、サンドブラスト法では、該作業に付随
して発生する粉塵の処置が面倒であり、そのこともあっ
てタンク等の内面処理に限定され、直接ハツル方法で
は、人力に頼る作業故その作業効率に難があり、研磨布
紙を用いる方法やヤスリ,サンドペーパーを用いる方法
(これらの研削用具の構造を第4図に示す)及び研削砥
石を用いる方法では、該除去対象物や被研磨/研削物が
それら材料本来の性質として有する粘着性や研磨/研削
用具の圧接時発生する熱による粘着性の発現によって、
研磨/研削材の粒間に目詰りを引き起こし、ひいては、
研磨/研削用具が被研磨/研削物表面を滑るだけで該作
業の継続が不能になるいわゆるスベリ現象を起こさしむ
る。塗膜の除去/剥離作業を例に取ると、除去/剥離対
象物が施工後3〜4年と比較的新しいものである場合に
その傾向が著しく、作業開始後数秒で該現象を起こすこ
とがある。このスベリ現象が発生すると、直ちに該用具
を交換しなければならず、作業効率の低下及び消耗品コ
ストの上昇ひいては作業全体のコスト・アップ要因とな
るため、その改善が切望されていた。しかしながら、未
だその要望に応え得る製品が出現しなかったのである。
して発生する粉塵の処置が面倒であり、そのこともあっ
てタンク等の内面処理に限定され、直接ハツル方法で
は、人力に頼る作業故その作業効率に難があり、研磨布
紙を用いる方法やヤスリ,サンドペーパーを用いる方法
(これらの研削用具の構造を第4図に示す)及び研削砥
石を用いる方法では、該除去対象物や被研磨/研削物が
それら材料本来の性質として有する粘着性や研磨/研削
用具の圧接時発生する熱による粘着性の発現によって、
研磨/研削材の粒間に目詰りを引き起こし、ひいては、
研磨/研削用具が被研磨/研削物表面を滑るだけで該作
業の継続が不能になるいわゆるスベリ現象を起こさしむ
る。塗膜の除去/剥離作業を例に取ると、除去/剥離対
象物が施工後3〜4年と比較的新しいものである場合に
その傾向が著しく、作業開始後数秒で該現象を起こすこ
とがある。このスベリ現象が発生すると、直ちに該用具
を交換しなければならず、作業効率の低下及び消耗品コ
ストの上昇ひいては作業全体のコスト・アップ要因とな
るため、その改善が切望されていた。しかしながら、未
だその要望に応え得る製品が出現しなかったのである。
[課題を解決するための手段] 本発明の研削用具は、基材と、該基材の上に形成され
かつ研削砥粒を熱硬化性樹脂で結着せしめてなる研削層
の少なくとも研削砥粒間及び/又はその表面にフッ素系
樹脂又はシリコン樹脂を存在せしめた層からなることを
特徴とする(その構造の例を第1図及び第2図に示
す)。
かつ研削砥粒を熱硬化性樹脂で結着せしめてなる研削層
の少なくとも研削砥粒間及び/又はその表面にフッ素系
樹脂又はシリコン樹脂を存在せしめた層からなることを
特徴とする(その構造の例を第1図及び第2図に示
す)。
基材としては、該研削用具の用途に応じて適宜選択す
ればよく、適度の強度,重量を有するもの、例えば、
布,紙,金属,非金属及びプラスチック又はそれらの複
合材等から選択される。勿論、特開昭61−25776号公報
に開示されたバルカナイズドファイバ板であってもよ
い。又、その形状及び厚みも、該研削用具の用途に応じ
て適宜選択すればよく、例えば、シート,ロール,ベル
ト,ディスク,板及び棒が挙げられる。
ればよく、適度の強度,重量を有するもの、例えば、
布,紙,金属,非金属及びプラスチック又はそれらの複
合材等から選択される。勿論、特開昭61−25776号公報
に開示されたバルカナイズドファイバ板であってもよ
い。又、その形状及び厚みも、該研削用具の用途に応じ
て適宜選択すればよく、例えば、シート,ロール,ベル
ト,ディスク,板及び棒が挙げられる。
研削層は、この基材の上に形成された研削砥粒の層で
あって、該基材と熱硬化性樹脂を介してその砥粒の一方
の端部が該樹脂層から首を出すように結着せしめられて
いる。研削砥粒としては、高硬度のものがよく、具体的
にはJIS R6011に規定する人造研削材やZrOの外に、石
英,ダイアモンドやそれらの混合物のようなものであっ
てもよい。ここで用いる熱硬化性樹脂としては、完全硬
化したときその機械的強度が大で、しかも、研削砥粒を
強固に結着し得る樹脂であれば何であってもよいが、例
えば、レゾール型フェノール樹脂、エポキシ樹脂,尿素
樹脂のそれぞれ単独又はこれら2種以上を適宜に混合し
たものをあげることができる。
あって、該基材と熱硬化性樹脂を介してその砥粒の一方
の端部が該樹脂層から首を出すように結着せしめられて
いる。研削砥粒としては、高硬度のものがよく、具体的
にはJIS R6011に規定する人造研削材やZrOの外に、石
英,ダイアモンドやそれらの混合物のようなものであっ
てもよい。ここで用いる熱硬化性樹脂としては、完全硬
化したときその機械的強度が大で、しかも、研削砥粒を
強固に結着し得る樹脂であれば何であってもよいが、例
えば、レゾール型フェノール樹脂、エポキシ樹脂,尿素
樹脂のそれぞれ単独又はこれら2種以上を適宜に混合し
たものをあげることができる。
フッ素系樹脂又はシリコン樹脂を存在せしめた層(以
下、離型層という)は、該研削層の少なくとも研削砥粒
間(前記熱硬化性樹脂の層が露出している)及び/又は
その表面を被覆するように存在する。ここで用いるフッ
素系樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂(通称テフロ
ン)が好ましいが、三フッ化塩化エチレン樹脂,フッ化
ビニリデン樹脂,フッ素化エチレン・プロピレン共重合
樹脂,四フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合樹脂及び四フッ化エチレン・エチレン共
重合樹脂等を用いてもよい。又、フッ素系樹脂に代えて
用いるシリコン樹脂としては、離型材として市販されて
いるものでよく、例えば、溶剤型剥離用紙シリコンやシ
リコン樹脂微粒子等が挙げられる。
下、離型層という)は、該研削層の少なくとも研削砥粒
間(前記熱硬化性樹脂の層が露出している)及び/又は
その表面を被覆するように存在する。ここで用いるフッ
素系樹脂としては、四フッ化エチレン樹脂(通称テフロ
ン)が好ましいが、三フッ化塩化エチレン樹脂,フッ化
ビニリデン樹脂,フッ素化エチレン・プロピレン共重合
樹脂,四フッ化エチレン・パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合樹脂及び四フッ化エチレン・エチレン共
重合樹脂等を用いてもよい。又、フッ素系樹脂に代えて
用いるシリコン樹脂としては、離型材として市販されて
いるものでよく、例えば、溶剤型剥離用紙シリコンやシ
リコン樹脂微粒子等が挙げられる。
上記構造を有する本発明の研削用具は、次のようにし
て製造することができる。
て製造することができる。
先ず、所定形状及び厚みの基材を用意する。この基材
表面に、所定粘度の熱硬化性樹脂液を適量(後で散布す
る研削砥粒が該樹脂より首を出した状態になるよう)注
加した後、この状態のまま、又は、必要に応じて60℃程
度の温度で若干加熱して樹脂を少し硬化させた後、研削
砥粒をその上に散布する。樹脂が未だ柔らかであれば、
この研削砥粒は自重で樹脂内に沈み込み基材と研削砥粒
が相互に密接させられる。樹脂液の粘度があまり高いと
基材及び研削砥粒との濡れの均質性が低下し、又、逆に
あまり低いと結着材としての樹脂の量が少なくなるため
研削砥粒の脱落が早くなるという問題を生ずる。通常1
0.0〜13.0ポイズ(25℃)が好ましい。尚、このときに
フィラーとして炭カルを樹脂に対し20〜100重量%添加
してもよい。
表面に、所定粘度の熱硬化性樹脂液を適量(後で散布す
る研削砥粒が該樹脂より首を出した状態になるよう)注
加した後、この状態のまま、又は、必要に応じて60℃程
度の温度で若干加熱して樹脂を少し硬化させた後、研削
砥粒をその上に散布する。樹脂が未だ柔らかであれば、
この研削砥粒は自重で樹脂内に沈み込み基材と研削砥粒
が相互に密接させられる。樹脂液の粘度があまり高いと
基材及び研削砥粒との濡れの均質性が低下し、又、逆に
あまり低いと結着材としての樹脂の量が少なくなるため
研削砥粒の脱落が早くなるという問題を生ずる。通常1
0.0〜13.0ポイズ(25℃)が好ましい。尚、このときに
フィラーとして炭カルを樹脂に対し20〜100重量%添加
してもよい。
次いで、この状態のまま、60〜100℃程度の温度で加
熱・乾燥して樹脂を少し硬化する。
熱・乾燥して樹脂を少し硬化する。
その後、該研削砥粒の上から、該熱硬化性樹脂液にフ
ッ素系樹脂粉末又はシリコン樹脂粉末を該樹脂液に分散
せしめた液を更に注加して少し硬化した樹脂の表面より
首を出した研削砥粒の間及びその表面を該樹脂で被覆す
る。フッ素系樹脂粉末又はシリコン樹脂粉末の添加量
(離型効果の支配因子)としては、被覆表面積基準で1
〜100%、好ましくは、5〜100%、更に好ましくは、50
%以上、一方、粒径(該樹脂液中での分散性ひいては離
型効果を支配する)としては、0.01μm〜0.5mm、好ま
しくは、0.1μm〜0.1mm、更に好ましくは、0.1μm〜
1μmである。
ッ素系樹脂粉末又はシリコン樹脂粉末を該樹脂液に分散
せしめた液を更に注加して少し硬化した樹脂の表面より
首を出した研削砥粒の間及びその表面を該樹脂で被覆す
る。フッ素系樹脂粉末又はシリコン樹脂粉末の添加量
(離型効果の支配因子)としては、被覆表面積基準で1
〜100%、好ましくは、5〜100%、更に好ましくは、50
%以上、一方、粒径(該樹脂液中での分散性ひいては離
型効果を支配する)としては、0.01μm〜0.5mm、好ま
しくは、0.1μm〜0.1mm、更に好ましくは、0.1μm〜
1μmである。
次いで、これら全体を所定温度の加熱炉に導入し熱硬
化性樹脂を完全に硬化する。このときの温度は、あまり
高くすると樹脂の発泡が起り、またあまり低いと硬化が
進行しないので、通常は60〜180℃であることが好まし
く、しかも徐々に昇温して加熱することが好ましい。
化性樹脂を完全に硬化する。このときの温度は、あまり
高くすると樹脂の発泡が起り、またあまり低いと硬化が
進行しないので、通常は60〜180℃であることが好まし
く、しかも徐々に昇温して加熱することが好ましい。
尚、フッ素系樹脂粉末又はシリコン樹脂粉末を樹脂液
と共に用いる上記方法に代え、研削砥粒間及びその表面
にフッ素系樹脂又はシリコン樹脂による離型層を形成さ
せずに完全に硬化せしめた製品の表面に常温硬化型樹
脂、例えばウレタン系,ナイロン系,アクリル系等の樹
脂系接着材又は糊料等を用いて該粉末を付着せしめた
り、もしくは、溶剤タイプのフッ素系樹脂又はシリコン
樹脂を塗布してもよい。又、完全硬化を行なわしむる前
にまだ流動性を多少残した該製品の表面に粉末タイプの
それを散布したり、やや乾燥した該製品の表面に溶剤タ
イプのそれを塗布してもよい。
と共に用いる上記方法に代え、研削砥粒間及びその表面
にフッ素系樹脂又はシリコン樹脂による離型層を形成さ
せずに完全に硬化せしめた製品の表面に常温硬化型樹
脂、例えばウレタン系,ナイロン系,アクリル系等の樹
脂系接着材又は糊料等を用いて該粉末を付着せしめた
り、もしくは、溶剤タイプのフッ素系樹脂又はシリコン
樹脂を塗布してもよい。又、完全硬化を行なわしむる前
にまだ流動性を多少残した該製品の表面に粉末タイプの
それを散布したり、やや乾燥した該製品の表面に溶剤タ
イプのそれを塗布してもよい。
又、本発明の研削用具において、基材とその上に存在
する研削砥粒を含む研削層との間に、更に、特開昭61−
25776号公報に開示されたガラスファイバーメッシュを
補強材として介在せしめた構造(第3図参照)のものも
利用できる。表層が粘着質でその下層が硬質な複合材料
である被研磨/研削物の場合には、研磨/研削の進行に
つれて硬質面が露出するため、該スベリ現象の防止と共
に研削用具自体の強度が要求されるからである。
する研削砥粒を含む研削層との間に、更に、特開昭61−
25776号公報に開示されたガラスファイバーメッシュを
補強材として介在せしめた構造(第3図参照)のものも
利用できる。表層が粘着質でその下層が硬質な複合材料
である被研磨/研削物の場合には、研磨/研削の進行に
つれて硬質面が露出するため、該スベリ現象の防止と共
に研削用具自体の強度が要求されるからである。
該補強材の形状は、網状体であることが好適であり、
しかもその材質は、注加する熱硬化性樹脂とよくなじん
で接着性を高めるものが好ましい。網状体としては、例
えばメッシュ,不織布,マットのような形体を適用で
き、いずれも空隙部分に樹脂が含浸して該網状体を強固
に結着する。とりわけ、メッシュは好適である。また、
用いる樹脂との接着性が悪いと、これら網状体は樹脂に
よって強固に結着されないので補強材としての有用な機
能を喪失し、しかも樹脂と濡れていない部分が使用時の
発生トルクに基づく破壊点になってしまう。これら補強
材としては、例えばガラスファイバーのメッシュ,マッ
ト,不織布;鉄の金網,マット,鉄細線の不織布;ウレ
タン樹脂又はポリエステル樹脂などのファイバーメッシ
ュ,マット,不織布;などをあげることができる。例え
ば、ガラスファイバーのメッシュの場合、そのファイバ
ー線径が0.1〜1.5mm、網の目の大きさが1.5mm×1.5mm〜
5mm×5mmのものは補強効果が大きく有効である。特に網
の目の大きさは用いる研削砥粒の粒径との関係から適宜
に選定されるべきであるが、一般に用いられるNo.12〜N
o.24の研削砥粒にあっては上記の網の目が好適である。
しかもその材質は、注加する熱硬化性樹脂とよくなじん
で接着性を高めるものが好ましい。網状体としては、例
えばメッシュ,不織布,マットのような形体を適用で
き、いずれも空隙部分に樹脂が含浸して該網状体を強固
に結着する。とりわけ、メッシュは好適である。また、
用いる樹脂との接着性が悪いと、これら網状体は樹脂に
よって強固に結着されないので補強材としての有用な機
能を喪失し、しかも樹脂と濡れていない部分が使用時の
発生トルクに基づく破壊点になってしまう。これら補強
材としては、例えばガラスファイバーのメッシュ,マッ
ト,不織布;鉄の金網,マット,鉄細線の不織布;ウレ
タン樹脂又はポリエステル樹脂などのファイバーメッシ
ュ,マット,不織布;などをあげることができる。例え
ば、ガラスファイバーのメッシュの場合、そのファイバ
ー線径が0.1〜1.5mm、網の目の大きさが1.5mm×1.5mm〜
5mm×5mmのものは補強効果が大きく有効である。特に網
の目の大きさは用いる研削砥粒の粒径との関係から適宜
に選定されるべきであるが、一般に用いられるNo.12〜N
o.24の研削砥粒にあっては上記の網の目が好適である。
該補強材は、基材表面への最初の樹脂液注加に先立
ち、該基材上に載置しおくことによって該構造内に取り
入れられる。
ち、該基材上に載置しおくことによって該構造内に取り
入れられる。
[作用] 本発明の研削用具は、製造直後には該離型材の層が研
削砥粒間及びその表面を被覆しているが、該研削用具を
使用することによって該表面被覆部分は除去対象物もし
くは被研磨/研削物との接触によって剥げ落ち、該研削
砥粒を露出する。一方、該研削砥粒間に存在する離型材
の層/膜は、除去対象物もしくは被研磨/研削物と接触
しないためそのまま保持されている。従って、該研削砥
粒によって剥ぎ取られた粘着物質は、該離型材の離型効
果によって該研削砥粒の間隙を埋めることなく除去もし
くは研磨/研削作業部位から排除され、除去もしくは研
磨/研削作業を継続せしむるのである。
削砥粒間及びその表面を被覆しているが、該研削用具を
使用することによって該表面被覆部分は除去対象物もし
くは被研磨/研削物との接触によって剥げ落ち、該研削
砥粒を露出する。一方、該研削砥粒間に存在する離型材
の層/膜は、除去対象物もしくは被研磨/研削物と接触
しないためそのまま保持されている。従って、該研削砥
粒によって剥ぎ取られた粘着物質は、該離型材の離型効
果によって該研削砥粒の間隙を埋めることなく除去もし
くは研磨/研削作業部位から排除され、除去もしくは研
磨/研削作業を継続せしむるのである。
[実施例] 以下に、研削円板を例として、本発明を詳細に説明す
る。
る。
(実施例−1) JIS C 2315で規定する1種バルカナイズドファイバー
板(東洋ファイバー(株)製)から外径150mm、内径22.
3mmのドーナツ板(以下、ドーナツ基板という)を切り
出した。厚みは、1.2mmであった。
板(東洋ファイバー(株)製)から外径150mm、内径22.
3mmのドーナツ板(以下、ドーナツ基板という)を切り
出した。厚みは、1.2mmであった。
一方、不揮発分68%,比重(4℃の水1gに対する25℃
の重量。以下、同様)1.193,粘度(25℃。以下、同様)
12.0ポイズ,ゲル化時間4.5分/150℃,水混和性3.5倍/2
5℃,pH9.2のフェノール樹脂100重量部と炭カル100重量
部と50%メタノール水溶液30重量部とから成る樹脂液
(以下、樹脂液−1という)を用意した。
の重量。以下、同様)1.193,粘度(25℃。以下、同様)
12.0ポイズ,ゲル化時間4.5分/150℃,水混和性3.5倍/2
5℃,pH9.2のフェノール樹脂100重量部と炭カル100重量
部と50%メタノール水溶液30重量部とから成る樹脂液
(以下、樹脂液−1という)を用意した。
更に、前記フェノール樹脂100重量部と炭カル20重量
部と水20重量部とから成る樹脂液(以下、樹脂液−2と
いう)を用意した。
部と水20重量部とから成る樹脂液(以下、樹脂液−2と
いう)を用意した。
前記ドーナツ基板の上に、前記樹脂液−1を11g注加
した後、No.16のZrO砥粒38gを散布し、次いで、全体を1
00℃の乾燥炉中に90分間放置し、フェノール樹脂を熱硬
化せしめた(以下、下塗工程という)。更にこの上にフ
ッ素樹脂粉末(ダイキン工業(株)製:商品名ルブロン
L−5)14重量部を含む前記樹脂液−2を7g注加した
後、再び、全体を120℃の乾燥炉中に3時間放置し、フ
ェノール樹脂全体を完全に熱硬化せしめ(以下、上塗工
程という)製品(第1図にその構造を示す)とした。該
製品では、該フッ素樹脂の粒子が、当然のことながら該
樹脂液−2が硬化した層中と該研削砥粒値間及びその表
面に存在することになる。
した後、No.16のZrO砥粒38gを散布し、次いで、全体を1
00℃の乾燥炉中に90分間放置し、フェノール樹脂を熱硬
化せしめた(以下、下塗工程という)。更にこの上にフ
ッ素樹脂粉末(ダイキン工業(株)製:商品名ルブロン
L−5)14重量部を含む前記樹脂液−2を7g注加した
後、再び、全体を120℃の乾燥炉中に3時間放置し、フ
ェノール樹脂全体を完全に熱硬化せしめ(以下、上塗工
程という)製品(第1図にその構造を示す)とした。該
製品では、該フッ素樹脂の粒子が、当然のことながら該
樹脂液−2が硬化した層中と該研削砥粒値間及びその表
面に存在することになる。
(実施例−2) 上塗工程において、該樹脂液−2の中にフッ素樹脂粉
末を加えなかったこと以外実施例−1と同様にして完全
硬化した研削円板を作製した。更にこの上に付着剤(帝
国化学産業(株)製:商品名テイサンウレタン310)1g
をメチルエチルケトン4gに溶解せしめたものを塗布し、
しかる後、実施例−1で用いたフッ素樹脂粉末0.7gを散
布することによってフッ素樹脂を存在せしめ最終製品と
した(第2図にその構造を示す)。該製品では、該フッ
素樹脂の粒子が、当然のことながら該研削砥粒間及びそ
の表面にのみ存在することになる。
末を加えなかったこと以外実施例−1と同様にして完全
硬化した研削円板を作製した。更にこの上に付着剤(帝
国化学産業(株)製:商品名テイサンウレタン310)1g
をメチルエチルケトン4gに溶解せしめたものを塗布し、
しかる後、実施例−1で用いたフッ素樹脂粉末0.7gを散
布することによってフッ素樹脂を存在せしめ最終製品と
した(第2図にその構造を示す)。該製品では、該フッ
素樹脂の粒子が、当然のことながら該研削砥粒間及びそ
の表面にのみ存在することになる。
(実施例−3) 上塗工程において、該樹脂液−2の中にフッ素樹脂粉
末を加えなかったこと以外実施例−1と同様にして完全
硬化した研削円板を作製した。更にこの上に比重1.51,
希釈倍率1〜5の溶剤タイプのフッ素系離型剤(ダイキ
ン工業(株)製:商品名ダイフリーMS−743)100重量部
と99%イソプロピルアルコール200重量部とからなる液3
gを塗布してフッ素樹脂皮膜を該研削砥粒間及びその表
面に形成せしめた。
末を加えなかったこと以外実施例−1と同様にして完全
硬化した研削円板を作製した。更にこの上に比重1.51,
希釈倍率1〜5の溶剤タイプのフッ素系離型剤(ダイキ
ン工業(株)製:商品名ダイフリーMS−743)100重量部
と99%イソプロピルアルコール200重量部とからなる液3
gを塗布してフッ素樹脂皮膜を該研削砥粒間及びその表
面に形成せしめた。
(実施例−4) 上塗工程において、該樹脂液−2の中にフッ素樹脂粉
末を加えなかったこと及び熱硬化処理に先立ち、実施例
−1で用いたフッ素樹脂粉末0.7gを前期樹脂液−2の層
の上に該層がまだ濡れている状態の時に散布したこと以
外実施例−1と同様にして研削円板を作製した。
末を加えなかったこと及び熱硬化処理に先立ち、実施例
−1で用いたフッ素樹脂粉末0.7gを前期樹脂液−2の層
の上に該層がまだ濡れている状態の時に散布したこと以
外実施例−1と同様にして研削円板を作製した。
(実施例−5) 上塗工程において、該樹脂液−2の中にフッ素樹脂粉
末を加えなかったこと及び熱硬化処理に先立ち、比重0.
92,粘度40〜60ポアズ,シリコン分30%のシリコン系剥
離剤(信越化学工業(株)製剥離紙用シリコンKS−84
1)100重量部と触媒(信越化学工業(株)製:商品名CA
T PL−7)1重量部とメチルエチルケトン200重量部か
らなる液4gを前期樹脂液−2の層の上に該層がやや乾燥
した時塗布したこと以外実施例−1と同様にして研削円
板を作製した。
末を加えなかったこと及び熱硬化処理に先立ち、比重0.
92,粘度40〜60ポアズ,シリコン分30%のシリコン系剥
離剤(信越化学工業(株)製剥離紙用シリコンKS−84
1)100重量部と触媒(信越化学工業(株)製:商品名CA
T PL−7)1重量部とメチルエチルケトン200重量部か
らなる液4gを前期樹脂液−2の層の上に該層がやや乾燥
した時塗布したこと以外実施例−1と同様にして研削円
板を作製した。
(比較例−1) 上塗工程において、フッ素樹脂粉末を使用しなかった
こと以外実施例−1と同様にして研削円板を作製した。
こと以外実施例−1と同様にして研削円板を作製した。
上記例で得られたそれぞれの研削円板を電気サンダー
に取りつけ、5万k1の備蓄用重油タンクの塗膜(厚み:4
00mm。塗装面積:6,000m2。但し、外部のみ)の剥離作業
に供し、剥離塗料が研削砥粒面に目詰りを起こさせずに
作業し得た面積を測定した。その結果は、表の通りであ
った。
に取りつけ、5万k1の備蓄用重油タンクの塗膜(厚み:4
00mm。塗装面積:6,000m2。但し、外部のみ)の剥離作業
に供し、剥離塗料が研削砥粒面に目詰りを起こさせずに
作業し得た面積を測定した。その結果は、表の通りであ
った。
[発明の効果] 以上の説明で明らかなように、本発明の研削用具によ
れば、従来のものでは、研削用具の頻繁な交換を余儀な
くされた粘着質物質の除去/剥離作業を長時間継続して
行なうことができるので、該作業の効率を向上し得る。
又、交換頻度が少ない分、当然のことながら、該研削用
具コスト(消耗品補充コスト)を大幅に低減できる。
れば、従来のものでは、研削用具の頻繁な交換を余儀な
くされた粘着質物質の除去/剥離作業を長時間継続して
行なうことができるので、該作業の効率を向上し得る。
又、交換頻度が少ない分、当然のことながら、該研削用
具コスト(消耗品補充コスト)を大幅に低減できる。
尚、本発明の研削用具は、粘着質物質(排除されるべ
き物質が微粉故、静電気力等で凝集・付着するものを含
む)が研削砥粒の間隙を埋めることを防止することにそ
の目的があるため、本発明の用途は、粘着質物質の除去
/剥離作業に限定されるものではなく、例えば、木工材
料やプラスチック及び低硬度金属/非金属のような粘着
性を有する/発現する材料の表面研磨にも使用可能なこ
とが上記の説明から容易に解るであろう。
き物質が微粉故、静電気力等で凝集・付着するものを含
む)が研削砥粒の間隙を埋めることを防止することにそ
の目的があるため、本発明の用途は、粘着質物質の除去
/剥離作業に限定されるものではなく、例えば、木工材
料やプラスチック及び低硬度金属/非金属のような粘着
性を有する/発現する材料の表面研磨にも使用可能なこ
とが上記の説明から容易に解るであろう。
第1図は、本発明の研削用具の一実施例の構造を模式的
に示した断面図、第2図は、本発明の研削用具の他の実
施例の構造を模式的に示した断面図、第3図は、本発明
の研削用具のさらに別の実施例の構造を模式的に示した
断面図、第4図は、従来の研削用具の構造を模式的に示
した断面図である。 1:基材、2:研削砥粒 3:合成樹脂層(結着材層) 4:フッ素系樹脂又はシリコン樹脂の粒子 5:付着剤層、6:補強材
に示した断面図、第2図は、本発明の研削用具の他の実
施例の構造を模式的に示した断面図、第3図は、本発明
の研削用具のさらに別の実施例の構造を模式的に示した
断面図、第4図は、従来の研削用具の構造を模式的に示
した断面図である。 1:基材、2:研削砥粒 3:合成樹脂層(結着材層) 4:フッ素系樹脂又はシリコン樹脂の粒子 5:付着剤層、6:補強材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−150193(JP,A) 特開 昭61−25776(JP,A) 特開 昭55−48577(JP,A) 特開 昭52−52295(JP,A) 特開 昭49−101991(JP,A) 特開 昭62−176772(JP,A) 特開 昭60−127973(JP,A) 実公 昭49−36796(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24D 3/00 B24D 3/28 B24D 3/34
Claims (2)
- 【請求項1】可撓性を有する基材と、該基材の上に形成
され、かつ12番〜24番の研削砥粒を熱硬化性樹脂で該基
材に該研削砥粒の一方の端部が該樹脂の表面から首を出
すように結着せしめてなる研削層と、少なくとも該研削
砥粒の間にフッ素系樹脂又はシリコン樹脂を存在せしめ
た層と、からなる、劣化塗膜又はリシンの除去・剥離用
研削用具。 - 【請求項2】前記の基材がバルカナイズドファイバー板
であり、該基材と該研削層との間に更にガラスファイバ
ーメッシュを介在せしめた請求項1に記載の研削用具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2164312A JP3043371B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | 研削用具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2164312A JP3043371B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | 研削用具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0457676A JPH0457676A (ja) | 1992-02-25 |
JP3043371B2 true JP3043371B2 (ja) | 2000-05-22 |
Family
ID=15790751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2164312A Expired - Lifetime JP3043371B2 (ja) | 1990-06-25 | 1990-06-25 | 研削用具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3043371B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003071730A (ja) * | 2001-09-03 | 2003-03-12 | Cci Corp | 研磨シート |
-
1990
- 1990-06-25 JP JP2164312A patent/JP3043371B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0457676A (ja) | 1992-02-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2559106Y2 (ja) | 研削用粗粒 | |
RU2377115C2 (ru) | Способ и устройство для обработки твердой поверхности и машина для обработки твердой поверхности | |
EP2079559B1 (en) | Backingless abrasive article | |
JP4801116B2 (ja) | 抗目つまり処理 | |
CN1671510A (zh) | 磨具、制备和使用该磨具的方法,以及制备该磨具的设备 | |
TWI385052B (zh) | 硬質表面之維修方法及工具與此工具之製造方法 | |
JP2007083389A (ja) | Cmpダイヤモンドコンディショニングディスク | |
JP2001500068A (ja) | 研磨製品および製造方法 | |
US20070293130A1 (en) | Wearable Abrasive Surfaces for Dry Applications | |
EP3148746B1 (en) | Finishing method and polishing material for painted surface | |
JP2002522237A (ja) | エンボス加工した隔離層を具備する研磨物品とその製造および使用法 | |
JP4554942B2 (ja) | 目詰まり防止処理剤 | |
CN1602238A (zh) | 衬垫的去除方法 | |
US20090011692A1 (en) | Dry Sanding Surfaces Having High Abrasive Loading | |
JP3043371B2 (ja) | 研削用具 | |
US6435958B1 (en) | Abrasive means and a grinding process | |
AU2002248225A1 (en) | Anti-loading treatments | |
US3551125A (en) | Method of forming a grinding wheel | |
US3770400A (en) | Method of making grinding members | |
JPH02120780A (ja) | 熱定着ローラの製造方法 | |
JP5276747B1 (ja) | 回転砥石及びその製造方法 | |
WO2023286478A1 (ja) | 弾性研磨材及びその製造方法 | |
JP3314213B2 (ja) | レジノイド砥石及びその製造方法 | |
JP3090108U (ja) | 軸付砥石 | |
JPH0529817Y2 (ja) |