JP3043199U - リフティングマグネット用発電機の回転制御機構 - Google Patents

リフティングマグネット用発電機の回転制御機構

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直人 岩本
広 伊藤
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オカダアイヨン株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転制御機構を発電機駆動用の油圧モータの
油圧回路に組み込むことにより、回転位相によりトルク
変動を伴う安価な汎用油圧モータを用いても安定した速
度で運転する。 【解決手段】 定電圧制御装置を備える発電機を駆動す
る油圧モータの油圧回路にマグネット操作用切換弁を設
け、逆止弁を設置した短絡路によって油圧モータの吸入
排出ポート間を連通するとともに、高圧油供給路におい
てマグネット操作用切換弁のポンプ側に元圧設定用1次
リリーフ弁を設置し、該切換弁より後方に作動圧設定用
2次リリーフ弁さらに圧力補償付流量制御弁を直列に設
置し、2次リリーフ弁は1次リリーフ弁よりも低圧で作
動する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、油圧ショベルなどの作業台車に搭載するリフティングマグネットに 適用する発電機の回転制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
油圧ショベルのような作業台車のアーム先端に取付けるリフティングマグネッ ト用の発電機は、油圧モータによる駆動方式を採用し、その電源制御部は例えば 図5の一点鎖線13の枠内で示すような構成でよい。電源制御盤13には、発電 機の出力電圧を一定にする定電圧制御装置41を組み込み、該定電圧制御装置に は発電機12の出力電圧(U,V,Wの各相の電圧)を入力して、各出力電圧を 監視するとともに、各出力電圧が変化した場合、発電機12の励磁器42への出 力を増減して自動補正する。
【0003】 リフティングマグネット用の発電機12は、油圧ショベル による操作上での重量制限と、操作性から要求される小型化およびコスト低減な どの理由により、汎用の小型高速油圧モータ51(図8参照)を用いて直結また はVベルトを介して駆動している。したがって、発電機12は、一般の内燃機関 駆動の発電機のように大きな慣性を有する大型フライホイールを設置したり、ま たは回転位相でトルク変動のない大型ラジアルピストン式の低速高トルクマルチ ストローク形油圧モータと増速機とを組み合わせ、これによって回転速度の安定 化を図るということができない。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
汎用の小型高速油圧モータ51は、一般に斜軸または斜板式アキシャルピスト ン形,ベーン形,または歯車形のものが多く、それらは作動原理の関係から回転 位相において僅かな周期的トルク変動を伴って回転する。この周期的トルク変動 の影響を直接受けて、発電機12の回転速度は僅かに変動しており、それに伴っ て出力電圧も変動している。定電圧制御装置41は、出力電圧が変動すると励磁 器の出力を増減して自動補正しようとし、発電機12の回転が上がって電圧が上 昇したときは励磁器の出力を押さえ、逆に発電機12の回転が下がって出力電圧 が低下したときは励磁器の出力を上昇させるように作用する。このため、発電機 12が油圧モータ51に対して要求するトルクは、回転速度上昇時は小さくなる 一方、回転速度低下時は大きくなる。
【0005】 一方、油圧モータ51は、油圧油の特性と内部リークなど の関係で要求トルクが小さいと回転速度が上昇し、要求トルクが大きいと回転速 度が低下する特性を有するため、この回転数の変動が出力電圧の変動との相乗効 果で増大する傾向がある。図8に示す従来の油圧回路では、油圧モータ51と駆 動油圧源の油圧ポンプ50との間の高圧油圧供給側管路において、元圧設定用の リリーフ弁53と、マグネット操作用切換弁52と、流量調整弁54とを直列に 配列するとともに、戻り管路に逆流防止用の逆止弁57を設ける。また、逆止弁 56を設置した短絡路を油圧モータ51の吸入排出ポート間を連通するように設 け、切換弁52を中立位置(停止)に操作したときに戻り側管路に作用する衝撃 圧を緩衝し、正転方向の慣性運転を可能にする。流量調整弁54を通過する油量 に対して余剰の油は、リリーフ弁53を通過してタンク55に排出する。
【0006】 図8の油圧回路において、流量調整弁54は、作動中は固 定絞りと同じ特性のために、入口側と出口側が一定の圧力差のもとではある程度 通過油量を一定範囲に制御することが可能であっても、油圧モータ51の負荷変 動に伴って流量調整弁の入口と出口の圧力が変動すると、この圧力変化に影響さ れて通過油量が安定しなくなる。すなわち、油圧モータ51の負荷の大きな時は 油圧モータの要求圧力(流量調整弁54の出口側圧力)が上昇して流量調整弁の 入口と出口の圧力差が小さくなって必然的に流量低下を生じ、反対に油圧モータ の負荷が軽いときは圧力差が大きくなって流量が増加して定電圧制御装置41の 補正作用と逆作用となり、前記の回転速度の変動をいっそう増幅する。
【0007】 リリーフ弁53の設定値は、通常、油圧モータ51の必要 出力トルクに対応する要求圧力より高いため、前記の変動現象が生じても油圧モ ータ51が停止することはないけれども、定電圧制御装置41の励磁器42への 出力制御の応答は油圧モータ51の周期的トルク変動に対して時間的な遅れがあ り、さらに流量調整弁54の通過油量の変動が相乗的に作用して共振現象を生じ る結果、油圧モータ51は約0.5秒から数秒間の周期で速度変化を伴って回転 する状態となる。この回転速度の周期的乱れ現象は、発電機12が定常運転速度 に上昇し、負荷が一定となった状態のときに発生しやすい。
【0008】 本考案は、油圧ショベルなどの作業台車に搭載するリフテ ィングマグネットに用いる発電機における前記の問題点を改善するために提案さ れたものであり、定電圧制御装置を備えることによって回転位相でトルク変動を 伴う可能性がある汎用小型油圧モータで発電機を駆動しても、周期的な回転速度 の変動が発生せずに安定して運転できる発電機の制御機構を提供することを目的 としている。本考案の他の目的は、リフティングマグネットに搭載する油圧モー タおよび発電機を軽量小型化できる制御機構を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案に係る回転制御機構は、油圧ショベルなど の作業台車のアーム先端に取付けるリフティングマグネットにおいて、定電圧制 御装置を備える発電機を駆動する油圧モータの油圧回路にマグネット操作用切換 弁を設け、逆止弁を設置した短絡路によって油圧モータの吸入排出ポート間を連 通する。この回転制御機構は、図1に示すように、高圧油供給路においてマグネ ット操作用切換弁のポンプ側に元圧設定用1次リリーフ弁を設置し、該切換弁よ り後方に作動圧設定用2次リリーフ弁さらに圧力補償付流量制御弁を直列に設置 し、2次リリーフ弁は1次リリーフ弁よりも低圧で作動するように設定する。
【0010】 本考案の回転制御機構は、図3に示すように、高圧油供給 路においてマグネット操作用切換弁の前方に元圧設定用1次リリーフ弁を設置し 、該切換弁より後方に作動圧設定用減圧弁さらに圧力補償付流量制御弁を直列に 設置してもよい。また、前記の回転制御機構において、図2または図4のように 絞り弁を圧力補償付流量制御弁と油圧モータの間に介在させ、これによって油圧 モータの要求トルク変動に伴う圧力変動が流量制御弁に及ぼす影響を緩和させて いっそう運転の安定化を図ることが可能である。この制御機構において、流量制 御弁が圧力温度補償付の流量制御弁であれば、油温が変化しても一定油量を供給 できてさらに安定した運転ができる。
【0011】
【考案の実施の形態】
本考案は、油圧ショベルなどの作業台車のアーム先端に取付けるリフティング マグネット1(図7参照)において、該リフティングマグネットに搭載する発電 機12に適用するものである。図6は、リフティングマグネット1における油圧 および電気回路のブロック系統図であり、図6の2点鎖線枠15は、例えば図1 の2点鎖線枠で囲った回路部分15に相当し、すなわち、図1は図6の発電機駆 動用の油圧モータ11の制御機構を詳細に示している。
【0012】 図6に示す励磁器42は、発電機12に内蔵の界磁部に相 当し、該励磁器は、制御盤13に内蔵の定電圧制御装置41(図5)の出力側と 接続する。定電圧制御装置41には、図5に示すように発電機の出力電圧(U, V,Wの各相の電圧)を入力し、この出力電圧を定電圧制御装置41で監視し、 発電機12の出力電圧が設定値に対して変化した際に励磁器42の出力を増減し 、発電機12の出力電圧を一定レベルに自動補正する。この定電圧制御装置は、 制御盤13に組み込まずに、発電機12に内蔵してもよい。また、油圧ポンプ1 6は、油圧ショベル駆動用の油圧ポンプを兼用すればよく、この吐出ラインには 、マグネット操作用として公知の切換弁17を設け、該切換弁に対してポンプ側 に元圧上限値設定用として公知の1次リリーフ弁19を設置し、該切換弁のタン クポートおよび1次リリーフ弁の排出側をタンク18へ接続する。
【0013】 切換弁17の2次側往復回路10,10’の先端部20, 20’には、汎用の高速小型油圧モータ11を接続する。油圧油の供給側管路2 0には、油圧モータ11の作動圧上限値設定用として公知の2次リリーフ弁26 と、さらに油圧モータ供給油量を一定に制御する公知の圧力補償付流量制御弁2 2とを設ける。戻り側の管路20’には、逆流防止用として公知の逆止弁25を 介在させ、2次リリーフ弁26の排出側を戻り側管路へ接続する。また、油圧モ ータ11の流入側管路20と排出側管路20’間に短絡回路を設け、この短絡回 路に排出側20’から流入側20への一方向の流れを許容する公知の逆止弁24 を介在させる。
【0014】 1次リリーフ弁19は、管路抵抗を補うために2次リリー フ弁26の設定圧より高く、油圧モータの必要圧力(通常、約100kg/cm 2 )の約160%以上に設定する。一方、2次リリーフ弁26も、流量制御弁2 2での圧力損失と管路抵抗を補うために油圧モータ11の必要圧力より高く、必 要圧力の約130%に設定すると好ましい。リリーフ弁19は、通常、油圧ショ ベルの各駆動装置用の元圧設定用リリーフ弁と兼用してもよい。
【0015】 つぎに、図1の油圧回路の作用について説明する。切換弁 17のレバーを上方に引き平行回路側に切換えると、油圧ポンプ16から吐出さ れた油圧油は管路10に流入し、流量制御弁22と管路20を通り油圧モータ1 1を駆動して管路20’へ排出され、逆止弁25および管路10’を通って切換 弁17を通過してタンク18に戻る。油圧ポンプ16の圧力は1次リリーフ弁1 9の設定圧を上限とする値になり、流量制御弁22の供給圧力は2次リリーフ弁 26の設定圧を上限とする値となる。余剰の油圧油は、リリーフ弁19または2 6を経てタンク18に戻り、油圧モータ11を流量制御弁22で限定する所定の 油量で運転する。
【0016】 この際に、油圧モータ11は、汎用の小型高速回転モータ であるために、回転位相により出力トルクが周期的変動を伴って回転し、発電機 12はこの周期的影響を受けて僅かに回転速度の変動を伴って駆動され、発電機 出力側のU,V,W各相の電圧に僅かな乱れを生ずる。この乱れにより、制御盤 13に内蔵の定電圧制御装置41が発電機12の励磁器42への出力を増減し、 該発電機の出力電圧が一定範囲以上変動しないように自動補正するため、油圧モ ータ11の要求トルクが変動し、管路20内の圧力が常に変化する。
【0017】 一方、圧力補償付流量制御弁22は、流量調整の絞り作用 で通過流量の2乗に比例する通過抵抗を伴い、入口側より出口側が圧力が僅かに 降下する。この差圧は、通過流体の圧力レベルの影響を殆ど受けることなく、油 温が一定ならば通過流量の2乗に比例(流量のみに関係)し、この差圧をパイロ ットして絞り弁開度を自動調整して通過流量を一定に制御する。この作動特性に より、前記のように油圧モータ11の要求圧力が変化してもその影響を殆ど受け ることなく、流量制御弁22が一定流量を油圧モータに供給する。また、2次リ リーフ弁26を油圧モータ11の要求圧力の変動幅を吸収できる高さ(モータ作 動圧の約130%)に設定することにより、油圧モータ11の回転速度が低下す ることなく、該油圧モータを一定の回転速度を保って安定的に運転する。
【0018】 1次リリーフ弁19の設定圧は、2次リリーフ弁26より 高く、油圧モータ11の作動圧の約160%以上であり、油圧ショベル駆動装置 用の元圧設定リリーフ弁と兼用する場合には一般に280〜320kg/cm2 に設定する。この圧力設定により、油圧ショベルのアームに沿う長い配管9,9 ’での圧力損失を補うとともに、発電機12の運転中に油圧ショベル駆動装置と の複合操作を可能とする。この複合操作によって、ポンプ側から供給される油圧 が大きく変動しても、瞬時の過大余剰油は1次リリーフ弁19からタンク18へ 戻り、且つ油圧モータの運転に必要な十分な圧力レベルの油圧油を流量制御弁2 2へ供給できるようにする。
【0019】 図1の回路では、特に低温時に、油圧モータ11の回転速 度が乱れて不安定になる現象を発生する可能性がある。油温が低くて油圧油粘度 が高いと、流量制御弁22の通過抵抗が高くなって前後の差圧が大きくなり、こ の差圧が発電機12の始動時に定常運転速度に到達する前に設定値に達し、弁開 度を押さえ込む。この際に、発電機12は所定の電圧レベルに達していないので 、定電圧制御装置41から励磁器42への出力が大きく、油圧モータ11の要求 トルクも大きいため、流量制御弁22の出口側圧力も次第に高くなって流量制御 弁入口側との差圧が小さくなることにより、流量制御弁22が弁開度を大きく補 正し、発電機12が定常回転速度に近づく。
【0020】 これに伴い、励磁器42の出力が低下し、油圧モータ11 の要求トルクも低下することにより、流量制御弁22の出口側圧力も低下して再 び流量制御弁22の差圧が大きくなり、該流量制御弁が通過油量を抑制して運転 速度を低下させる。この結果、油圧モータ11の回転速度が低下して電圧が低下 し、定電圧制御装置41によって油圧モータ11の要求トルクが増大し、流量制 御弁22が弁開度を増して再び油圧モータ11を定常運転速度に近づけ、このよ うな動作を周期的に繰り返す可能性がある。
【0021】 このような温度影響を防ぐ手段として、図2や図4に示す ように、流量制御弁22の直後に、公知の可調整絞り弁23を介在させると好ま しい。絞り弁23により、油圧モータ11の圧力変動が流量制御弁22の出口側 に直接影響せずに緩和され、差圧が安定するので安定した流量制御が可能となる 。また、この回路構成において、流量制御弁22について、圧力と温度の二重の 補償機能を備えた圧力温度補償付の流量制御弁に置き換えると、油温が変化して も一定油量を供給でき、さらに安定した運転が期待できる。また、流量制御弁2 2の供給圧力を一定にする別の手段として、図3や図4に示すように、流量制御 弁22の上流側に、リリーフ弁26の代わりに減圧弁21を設けてもよく、この 場合の減圧弁21の設定圧は2次リリーフ弁22の設定圧と同一でよい。
【0022】 図1から図4において、2次リリーフ弁26、流量制御弁 22、逆止弁24,25を含む回路部分15,15’,27または27’は、バ ルブブロックとしてブロック化することが可能である。ブロック化すると、煩雑 な配管作業が不要になり、組立て作業の簡略化とコンパクト化が達成できる。
【0023】
【実施例】
次に、本考案を実施例に基づいて説明する。本考案の回転制御機構を搭載する リフティングマグネット1(図7)は、水平基盤2の上面に間隔をおいて垂直に 立設した側板3,3を有するブラケット部と、該ブラケット部の下側に取付けた 電磁石5と、側板3,3間に設置した発電装置とを備える。1対の側板3,3に おいて、2個のピン穴を直交状に貫通形成し、両ピン穴にピン4,4を通して、 油圧ショベルのアーム6の先端とバケットリンク7の先端とを連結することによ り、バケットシリンダ8を伸縮操作すると、リフティングマグネット1を前後に 回転可能に移動できる。発電機12の駆動用油圧油は、油圧ショベルの機械室( 図示しない)に設置した油圧ショベル駆動用の油圧ポンプ16(図1参照)から 、該運転室に設置のマグネット操作用切換弁17と、アーム6に沿う油圧配管9 ,9’さらにホース10,10’とを経由し、リフティングマグネット1のブラ ケット部に設置のホースジョイントを中継して油圧モータ11に供給する。
【0024】 前記の発電装置は、カップリングで直結され且つ台板上に 据え付けた油圧モータ11および発電機12と、一方の側板3に取付けた制御盤 13と、油圧バルブブロック15とで構成する。ケーブル14によって発電機1 2から制御盤13を中継して電磁石5に接続するとともに、ホース20,20’ (図1参照)によって駆動用油圧油をホースジョイント10,10’から油圧バ ルブブロック15を中継して油圧モータ11へ供給する。図示しないけれども、 油圧ポンプ16とマグネット操作用切換弁17との間には、油圧ショベルの各駆 動装置に油圧油を供給する弁ブロックが介在している。これらの弁ブロックおよ び元圧設定用リリーフ弁19の戻り油は、接続配管を通ってタンク18に至る。
【0025】 図5に示す制御盤13内の制御回路において、三相交流発 電機12から出力される電源のU,V,Wの各相は、メインサーキットブレーカ (MCB)を経由して整流器(RCT)40に接続するとともに、相U,V,W とセンターCの4極をMCBの手前から定電圧制御装置(AVR)41に並列接 続する。ブレーカ(MCB)と整流器との間のU,W相には電圧検知リレーVR を接続し、さらにU,W相には電磁石5の制御リレー用の電源回路35,36を 接続する。電磁石5の電源系統では、主電路30,32を整流器40の両極にそ れぞれ接続するとともに、両電路は電源リレーAのa接点(リレーコイル励磁時 に回路閉の接点)a1,a2を介して電路31,33に至り、さらに電路31, 33を電磁石5の電源ケーブル14に接続する。この回路では、電路30,31 はプラス極で、電路32,33はマイナス極である。
【0026】 電路31,33間には、開路時遅延時限リレーTのa接点 T1と、電路33側から電路31側への一方向通電を可能とする半導体Dとを直 列接続した短絡回路34を接続する。制御リレー回路部には、電路35,36間 に、電圧検知リレーVRのa接点VR1およびリレーXのa接点X1の並列回路 部とリレーXとを直列接続した回路37と、電源リレーAおよび開路時遅延時限 リレーTの並列回路部とリレーXのa接点X2とを直列接続した回路38とを並 列接続している。
【0027】 次に制御盤13の作用を説明すると、発電機12が始動し て定常回転速度に近づくと、電圧が定常値(例えば200V)の約90%(18 0V)以上に上昇した時点で電圧検知リレーVRが作動して回路37の接点VR 1を閉にしてリレーXのコイルを励磁する。これによってX1,X2の各a接点 が閉となって回路37が自己保持され、回路38の電源リレーAと時限リレーT のコイルを励磁する。この励磁により、電路30,31間および電路32,33 間に介在する電源リレーAのa接点a1,a2が同時に閉となり、電磁石5を励 磁してリフティングマグネット1で被搬送物を吸着できる。この際に、開路時遅 延時限リレーT(回路38)のa接点T1(回路34)も閉となる。
【0028】 発電機12を定常回転速度で運転している間、定電圧制御 装置41が出力電圧を常時監視している。発電機12の回転速度が変動して出力 電圧が変化すると、定電圧制御装置41が励磁器42への出力を増減制御し、出 力電圧を一定範囲内で自動補正する。また、切換弁17の操作で油圧モータ11 が減速して発電機12の停止動作に入り、電圧降下によって電圧検知リレーVR ,リレーX,電源リレーAが各接点を保持できず、接点VR1,X1,X2,a 1,a2がすべて開になる。
【0029】 この結果、電磁石5の電源を遮断するが、開路時遅延時限 リレーTが無励磁となってからも暫く接点T1を閉に保ち、その間は短絡開路3 4は通電可能である。したがって、電磁石5の自己誘導作用で発生する逆起電力 は短絡回路34を流れ、電磁石5は電源リレー接点a1,a2でスパークを発生 することなく徐々に磁力を減衰し、時限リレーTの設定時間(約2秒)後に接点 T1が開となると完全に消磁する。
【0030】 一方、油圧モータ11の制御機構を図1に示し、図1にお いて、油圧ポンプ16は油圧ショベル駆動用の油圧ポンプを兼用する。ポンプ1 6の吐出ラインには、マグネット操作用の切換弁17を設け、該切換弁に対して ポンプ側に元圧上限値設定用の1次リリーフ弁19を設置し、該切換弁のタンク ポートおよび1次リリーフ弁の排出側をタンク18へ接続する。
【0031】 油圧モータ11は、切換弁17の2次側往復回路10,1 0’の先端部の20,20’に接続し、油供給側管路20には、油圧モータ11 の作動圧設定用の2次リリーフ弁26と、さらに油圧モータ供給油量を一定に制 御する圧力補償付流量制御弁22とを設ける。戻り側の管路20’には逆流防止 用の逆止弁25を介在させ、2次リリーフ弁26の排出側を戻り側管路に合流さ せる。また、油圧モータ11の流入側と排出側の管路20,20’間に短絡回路 を設け、この短絡回路に逆止弁24を介在させる。
【0032】 1次リリーフ弁19は、2次リリーフ弁26の設定圧より 高く、油圧ショベルのアームに沿う長い配管9での圧力損失を補うために、油圧 モータ11の必要圧力(通常、約100kg/cm2)に対して約60%以上高 い圧力に設定する。一方、2次リリーフ弁26は、流量制御弁22での圧力損失 と管路抵抗とを補うために、油圧モータ11の必要圧力に対して約30%高く設 定する。
【0033】 図2は図1の制御機構の変形例であり、図1における流量 制御弁22の直後にさらに公知の可調整絞り弁23を介在させる。また、図3は 本考案の別の変形例であり、図1に示す2次リリーフ弁26の代わりに、公知の 減圧弁21を設け、該減圧弁の設定圧力を2次リリーフ弁26の設定圧力と同一 とする。さらに、図4は第3の変形例であり、図3における流量制御弁22の直 後に公知の可調整絞り弁23を介在させる。
【0034】 前記の各実施例において、図1と図3の制御機構の作用お よび図2と図4の制御機構の作用は基本的にはほぼ同じである。また、図1と図 2の制御機構に関して、油圧モータ11の回転速度を安定化する作用は前述した 通りである。図3の減圧弁21は、図1の2次リリーフ弁26と同様に油圧モー タ11の作動圧を設定する。この場合、減圧弁21は油圧モータ11の作動圧を 設定する役割だけを担い、ポンプ16からの余剰油量はすべて1次リリーフ弁1 9からタンク18へ戻される点だけが異なる。
【0035】 図2と図4の制御機構は、図1や図3の制御機構に対して 可調整絞り弁23を追加している。可調整絞り弁23の介在により、流量制御弁 22が油圧モータ11の要求圧力の変化を直接受けることがなく、該流量制御弁 に作用する油圧油の脈動が減衰して僅かな圧力変動で作用するので、流量制御弁 22の作動がいっそう安定化する。
【0036】 図1から図4において、戻り管路20’に介在する逆止弁 25は、切換弁17の操作レバーを誤って下方に押し下げ該切換弁をクロスに切 換えた場合などに、油圧モータ11が逆転しないよう、油圧の逆流を防止する機 能を有する。また、短絡回路の逆止弁24は、切換弁17を中立にして2次側回 路をブロックした際に、排出側の管路20’側から流入側の管路20の方向に油 圧油を流して油圧モータ11のフリー回転を許容することにより、該油圧モータ と発電機12が慣性で回転しても、高圧が戻り管路20’に衝撃的に作用するこ とを防ぐ保護回路として機能する。
【0037】 図1から図4の実施例において、2点鎖線の枠部分15, 15’,27または27’は、全体のコンパクト化と組立て作業の簡略化のため に、その回路構成機器をブロックにまとめてバルブブロックとする。これらのバ ルブブロックは、図6において一点鎖線枠で囲まれた部分15にそのまま組み込 むことができる。
【0038】
【考案の効果】
本考案の回転制御機構は、発電機駆動用の油圧モータの油圧回路に組み込むこ とにより、回転位相によりトルク変動を伴う安価な汎用油圧モータを用いても、 安定した速度で運転することが可能となる。この結果、リフティングマグネット において、回転位相によりトルク変動のない低速高トルクマルチストローク形の 大型油圧モータと増速機とを組み合わせた高価な駆動装置を採用する必要がなく 、または大きなフライホイールも不要である。この回転制御機構により、発電装 置の軽量小型化が達成でき、リフティングマグネットをコンパクトに設計するこ とが可能となって、油圧ショベルの制限重量以内に納めることが可能になる。
【0039】 また、本考案の回転制御機構について、流量制御弁と油圧 モータの間に絞り弁を設けると、環境温度が低くて油圧油の粘度が高いときでも 流量制御弁の圧力レベルをほぼ一定レベルに維持できる。この結果、リフティン グマグネットの発電機について、その回転速度が変動せずにいっそう安定した速 度で運転することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 リフティングマグネット用の発電機を駆動す
る油圧モータの油圧回路図である。
【図2】 油圧モータの油圧回路の変形例を示す回路図
である。
【図3】 油圧モータの油圧回路の別の変形例を示す回
路図である。
【図4】 油圧モータの油圧回路の第3の変形例を示す
回路図である。
【図5】 本考案で用いるリフティングマグネットの電
気制御回路の一例を示す回路図である。
【図6】 本考案の適用例を示すブロック系統図であ
る。
【図7】 油圧ショベルのアーム先端に取付けたリフテ
ィングマグネットをを示す側面図である。
【図8】 リフティングマグネット用の油圧モータに適
用する従来の油圧回路図である。
【符号の説明】
1 リフティングマグネット 11 油圧モータ 12 発電機 13 制御盤 16 油圧ポンプ 17 切換弁 19 1次リリーフ弁 21 減圧弁 22 圧力補償付流量制御弁 23 絞り弁 26 2次リリーフ弁 41 定電圧制御装置

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ショベルなどの作業台車のアーム先
    端に取付けるリフティングマグネットにおいて、定電圧
    制御装置を備える発電機を駆動する油圧モータの油圧回
    路にマグネット操作用切換弁を設け、逆止弁を設置した
    短絡路によって油圧モータの吸入排出ポート間を連通す
    るとともに、高圧油供給路においてマグネット操作用切
    換弁のポンプ側に元圧設定用1次リリーフ弁を設置し、
    該切換弁より後方に作動圧設定用2次リリーフ弁さらに
    圧力補償付流量制御弁を直列に設置し、2次リリーフ弁
    は1次リリーフ弁よりも低圧で作動するように設定する
    回転制御機構。
  2. 【請求項2】 油圧ショベルなどの作業台車のアーム先
    端に取付けるリフティングマグネットにおいて、定電圧
    制御装置を備える発電機を駆動する油圧モータの油圧回
    路にマグネット操作用切換弁を設け、逆止弁を設置した
    短絡路によって油圧モータの吸入排出ポート間を連通す
    るとともに、高圧油供給路においてマグネット操作用切
    換弁のポンプ側に元圧設定用1次リリーフ弁を設置し、
    該切換弁より後方に作動圧設定用減圧弁さらに圧力補償
    付流量制御弁を直列に設置する回転制御機構。
  3. 【請求項3】 絞り弁を圧力補償付流量制御弁と油圧モ
    ータの間に介在させる請求項1または2記載の制御機
    構。
  4. 【請求項4】 圧力補償付流量制御弁に代えて、圧力温
    度補償付の流量制御弁を用いる請求項1または2記載の
    制御機構。
JP1997004334U 1997-05-08 1997-05-08 リフティングマグネット用発電機の回転制御機構 Expired - Lifetime JP3043199U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003182968A (ja) * 2001-12-20 2003-07-03 Taguchi Kogyo:Kk 建設機械の電磁石付アタッチメント
JP2009047158A (ja) * 2007-07-10 2009-03-05 Voith Patent Gmbh 蒸気サイクル制御のための方法および装置
JP2020011843A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 コベルコ建機株式会社 建設機械及びウィンチ本体の取付方法

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