JP3041785B1 - ガス拡散電極の排電方法 - Google Patents

ガス拡散電極の排電方法

Info

Publication number
JP3041785B1
JP3041785B1 JP10373787A JP37378798A JP3041785B1 JP 3041785 B1 JP3041785 B1 JP 3041785B1 JP 10373787 A JP10373787 A JP 10373787A JP 37378798 A JP37378798 A JP 37378798A JP 3041785 B1 JP3041785 B1 JP 3041785B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas diffusion
diffusion electrode
conductor
welding
cathode current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10373787A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000199094A (ja
Inventor
昭博 坂田
幸治 斎木
洋明 相川
真二 片山
健三 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Toagosei Co Ltd
Kaneka Corp
ThyssenKrupp Uhde Chlorine Engineers Japan Ltd
Original Assignee
Chlorine Engineers Corp Ltd
Mitsui Chemicals Inc
Toagosei Co Ltd
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chlorine Engineers Corp Ltd, Mitsui Chemicals Inc, Toagosei Co Ltd, Kaneka Corp filed Critical Chlorine Engineers Corp Ltd
Priority to JP10373787A priority Critical patent/JP3041785B1/ja
Priority to CNB99801821XA priority patent/CN1163635C/zh
Priority to EP99970431A priority patent/EP1041176A4/en
Priority to US09/581,430 priority patent/US6372102B1/en
Priority to PCT/JP1999/005620 priority patent/WO2000022192A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3041785B1 publication Critical patent/JP3041785B1/ja
Publication of JP2000199094A publication Critical patent/JP2000199094A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 ガス拡散電極と陰極集電枠の固定が容易で、
接続部の電気抵抗が低減し、電気絶縁体のメッシュ状シ
ートもガス室用に使用でき、電極更新時にガス拡散電極
だけが更新できるガス拡散電極の溶接固定および排電方
法を提供する。 【解決手段】 導電性の優れた金属メッシュ加工材また
はスポンジ状加工材からなる導電体を、触媒層で挟み込
みまたはその上に触媒層を取付けて構成したガス拡散電
極の外周部のみ前記導電体を露出させ、この露出した部
分を陰極室枠への導電体として作用する陰極集電枠に、
溶接によって固定することにより、ガス拡散電極と陰極
室枠を電気的に接続することを特徴とするガス拡散電極
の溶接固定および排電方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン交換膜食塩
電解の酸素陰極、亡硝電解の電極等に用いるガス拡散電
の排電方法に関し、特にガス拡散電極から陰極室枠へ
の排電が容易になったガス拡散電極の排電方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のガス拡散電極の取付け、排電方法
としては、大別して下記の4種類の方法が利用されてい
た。 1.ガス拡散電極の外周部からの排電 ガス拡散電極の寸法を反応面サイズより大きくし、陰極
室枠のフレーム及び陰極集電枠(平皿型のため「陰極集
電枠パン」ともいわれている、以下同様)のガスケット
シール面に僅かに掛かるサイズにし、ガス拡散電極の外
周部と陰極集電枠を接触させ、そのガス拡散電極の外周
部から陰極集電枠へ排電する方法である。この方法で
は、電解槽を組立、締付けることにより、ガス拡散電極
の外周部と陰極集電枠の接触面も締付けられるので、そ
の箇所の電気接触抵抗は小さくなる。排電経路は、ガス
拡散電極→陰極集電枠→陰極室枠となる。このため、ガ
ス拡散電極の陰極集電枠との接触面は、電気絶縁体であ
ってはならない。
【0003】2.ガス拡散電極、メッシュ状シート、陰
極集電枠の一体化 陰極集電枠の上に、メッシュ状シート、シート状に加工
したガス拡散電極を順に置き、それらをプレス機にて高
温プレスし、ガス拡散電極触媒を焼結させると共にガス
拡散電極を陰極集電枠と一体化する方法である。排電経
路は、ガス拡散電極→メッシュ状シート→陰極集電枠→
陰極室枠となる。このため、ガス拡散電極のメッシュ状
シートとの接触面およびメッシュ状シートは、電気絶縁
体であってはならない。 3.ガス拡散電極のメッシュ状シートへの押し付け 苛性室の圧力をガス室(メッシュ状シートの網目空間が
いわゆるガス室)の圧力より大きくすることにより、ガ
ス拡散電極をメッシュ状シートに押し付け、ガス拡散電
極とメッシュ状シートの接触により排電する方法であ
る。排電経路は、ガス拡散電極→メッシュ状シート→陰
極集電枠→陰極室枠となる。このため、ガス拡散電極の
メッシュ状シートとの接触面およびメッシュ状シート
は、電気絶縁体であってはならない。
【0004】4.ガス拡散電極のクサビ式固定 陰極集電枠の所定の位置に予め溝を設け、その溝にガス
拡散電極の外周部に露出させた導電体を入れ、更にその
溝にクサビを差し込むことによりガス拡散電極を固定す
る方法。排電経路は、ガス拡散電極→ガス拡散電極の導
電体→陰極集電枠→陰極室枠となる。
【0005】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のガス拡散電極の取付け、排電方法にあって
は、その作用機能に起因する、下記の問題点があった。 1.ガス拡散電極の外周部からの排電 小型の電解槽においては、反応面積に対し適当な導電接
触面積を確保できるため、接触電流密度を小さくでき、
電気接触抵抗を小さくできるが、反応面積が約3m2
実機電解槽においては、反応面積に対し適当な導電接触
面積を確保できないため、接触電流密度が大きくなり、
電気接触抵抗が大きくなる。更に大型電解槽において
は、少なくとも反応面の一辺の長さが1m以上になり、
ガス拡散電極の中の導電体の構造体抵抗は大きくなる。
以上の事実より運転経済性に劣る。また、約3m2 とい
う大きいサイズのガス拡散電極シートを製作する必要が
あり、取扱いが困難である。
【0006】2.ガス拡散電極、メッシュ状シート、陰
極集電枠の一体化 実機電解槽の反応面積は約3m2 であり、ガス拡散電
極、メッシュ状シート、陰極集電枠を一体化するため
に、巨大なプレス機、金型、昇温装置が必要であり、経
済的でない。また、陰極集電枠を高温プレスすることに
より、陰極集電枠が熱変形しやすく、平面度の精度を確
保するのが極めて困難である。仮に精度良く一体化する
ことができたとしても、反応面積が3m2 もある一体化
した陰極集電枠は強度的に弱く、俗にいうぺらんぺらん
の状態であるため、プレス工場から電解槽組立て場所に
搬送することも極めて困難である。このことは、上記
「ガス拡散電極の外周部からの排電」の場合にも共通す
る問題である。更にガス拡散電極を更新する場合、陰極
集電枠からガス拡散電極を取り除くことは困難であり、
従って更新時には陰極集電枠およびメッシュ状シートも
更新する必要があり、経済的ではない。
【0007】3.ガス拡散電極のメッシュ状シートへの
押し付け 実機電解槽の気密圧力は0.2kg/cm2 であること
から、苛性室とガス室の最大圧力差も0.2kg/cm
2 となるため、ガス拡散電極とメッシュ状シートの接触
面圧を0.2kg/cm2 以上に大きくすることができ
ない。この程度の接触面圧では、ガス拡散電極とメッシ
ュ状シートの電気接触抵抗が大きくなる。また、実機電
解槽の高さは約1.2mであり、実際の苛性室の圧力は
上部と下部では約0.16kg/cm2 の差があり、従
って電解槽上部のガス拡散電極とメッシュ状シートの接
触面圧は0.04kg/cm2 以下となり、更にガス拡
散電極とメッシュ状シートの電気接触抵抗が大きくな
る。以上の事実より、反応面の電流密度を均一にするの
は困難であり、また、接触部の電気抵抗が大きく経済的
ではない。その上、約3m2 という大きいサイズのガス
拡散電極シートを製作する必要があり、取扱いが困難で
ある。
【0008】4.ガス拡散電極のクサビ式固定 ガス拡散電極から陰極集電枠への排電は、ガス拡散電極
の外周部に露出させた導電体からの接触排電であり、微
小ながらも電気接触抵抗がある。また長期連続運転した
場合、電気接触抵抗が上昇する懸念がある。陰極集電枠
の製作面からも、陰極集電枠の所定の位置に予め溝を設
ける必要があり、溝が無い場合と比較し経済的ではな
い。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、下記の7要件を満足させること
のできるガス拡散電極の排電方法を提供することを課題
とするものである。 1.ガス拡散電極と陰極集電枠の接続部の電気抵抗を小
さくする(接触排電するよりも固定的な接続である方が
電気抵抗は小さくなる。また電気抵抗の経時的増加がな
いものであること)。 2.メッシュ状シートの接触面が電気絶縁体であるガス
拡散電極の使用を可能にする。 3.電気絶縁体であるメッシュ状シートの使用を可能に
する。 4.陰極集電枠へのガス拡散電極の取付けを容易にす
る。 5.ガス拡散電極の単体のサイズを小さくし、製作およ
び取扱いを容易にする。 6.ガス拡散電極の単体のサイズを小さくし、ガス拡散
電極自身の構造体抵抗を低減する。 7.ガス拡散電極更新時に、ガス拡散電極のみを更新で
きるようにする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記課題
を解決すべく鋭意研究した結果、金属メッシュ加工材ま
たはスポンジ状加工材からなる導電体を触媒層で挟み込
むかまたはその上に触媒層を取り付けて構成したガス拡
散電極の外周部からだけ前記導電性の優れた金属導電体
を露出させ、この金属導電体の露出部をガス拡散電極か
ら陰極室枠への排電媒体の役目を果たす陰極集電枠に、
スポット溶接やレーザー溶接等の溶接によって固定する
ことにより上記の課題を解決できることを見出して本発
明を完成するに至った。すなわち、本発明は、次の構成
からなるものである。
【0011】(1)導電性の優れた金属メッシュ加工材
またはスポンジ状加工材からなる導電体を、触媒層で挟
み込みまたはその上に触媒層を取付けて構成したガス拡
散電極の外周部のみ前記導電体を露出させ、この露出し
た部分を陰極室枠への導電体として作用する陰極集電枠
に、溶接によって固定することにより、ガス拡散電極と
陰極室枠を電気的に接続することを特徴とするガス拡散
電極の排電方法。 (2)ガス拡散電極を溶接固定することにより、ガス拡
散電極に酸素を均等に供給するためのガス室形成用メッ
シュ状シートを固定する前記(1)記載のガス拡散電極
の排電方法。 (3)ガス拡散電極の外周部に露出させた前記導電体を
陰極集電枠に溶接によって固定する際に、前記導電体の
上に導電性の優れた金属製当て材料を載置し、溶接時の
前記導電体の損傷を防止する前記(1)記載のガス拡散
電極の排電方法。
【0012】(4)ガス拡散電極の外周部に露出させた
前記導電体の溶接箇所であるガス拡散電極間の間隙への
苛性ソーダの進入防止のために、前記間隙をシール剤に
よってシールする前記(1)記載のガス拡散電極の排
方法。 (5)前記(3)記載の金属製当て材料を使用すること
によりシール剤の使用量を減少させる前記(4)記載の
ガス拡散電極の排電方法。 (6)前記ガス拡散電極の横方向の寸法が、300〜4
00mmである前記(1)〜(5)のいずれか1項に記
載のガス拡散電極の排電方法。 (7)ガス拡散電極を更新する際に、ガス拡散電極の外
周部に露出させた前記導電体を切断し、陰極集電枠から
ガス拡散電極だけを取り除き、再び新ガス拡散電極を前
記陰極集電枠に溶接によって固定する前記(1)記載の
ガス拡散電極の排電方法。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に使用する導電体用の金属
メッシュ状加工材またはスポンジ状加工材に加工する耐
アルカリ性で導電性に優れた金属としては、白金、金、
銀、ニッケルなどが挙げられるが、経済性の点から銀、
ニッケルが好ましく、導電性が優れている点で銀が最も
好ましい。
【0014】本発明において、陰極集電枠にガス拡散電
極の外周部に露出させた導電体を固定するための溶接手
段としてはスポット溶接、レーザー溶接等が挙げられ
る。ガス拡散電極から陰極集電枠への排電は、この溶接
で固定した箇所より行う。なお、溶接ラインがガス拡散
電極に供給されるガスの流れと直交した場合、ガス室内
のガスの流れを塞ぐことになるため、溶接ラインはガス
の流れと直交しないようにする。通常ガス室(メッシュ
状シートの隙間)内にガスを上から下へ流すため、溶接
ラインは鉛直方向となる。
【0015】本発明においては、ガス拡散電極を溶接固
定することにより、ガス拡散電極の内側でガス室内にあ
るメッシュ状シートを固定化することができる。メッシ
ュ状シートが金属の場合には、メッシュ状シートを陰極
集電枠にスポット溶接または、レーザー溶接等の溶接で
固定することは可能であり、この方法は大きな意味を持
たないが、メッシュ状シートが樹脂製の場合、溶接によ
る固定は困難であり、またメッシュ状シートが軽量なた
め、このガス拡散電極の溶接固定の手段がメッシュ状シ
ートを安定するために有効となる。本発明においては、
ガス拡散電極の外周部に露出させた導電体を、陰極集電
枠に溶接によって固定するとき、溶接時の導電体の損傷
を防止するために、導電体の上に銀またはニッケル製の
ような金属製の丸棒や薄板等の当て材を置くことが好ま
しい。
【0016】本発明において、苛性ソーダ液の進入防止
のために導電体の溶接箇所、すなわち、隣接するガス拡
散電極同志の間隙をシールするためのシーリング材とし
ては、耐アルカリ性のシーリング材であれば特に制限さ
れることなく使用でき、例えば、合成ゴム、合成樹脂、
特に変成シリコーン系、チオコール系などの高性能シー
リング材が好ましく使用できる。しかし、ガス拡散電極
用触媒樹脂も好ましく使用できる。ガス拡散電極の縦方
向寸法は、電解槽の高さと同じでよいが、横方向寸法
は、陰極室枠導電体のピッチ、ガス拡散電極の導電体の
構造体抵抗、ガス拡散電極の製作および取扱いなどを考
慮すると400〜300mmの範囲が好ましい。このた
め、電解槽の陰極は、このような幅の狭いガス拡散電極
の単体(単位体)を複数つなぎ合わせることにより、幅
の広いものを容易に構成することができる。また、この
ガス拡散電極は、電極更新時には、ガス拡散電極の外周
部に露出させた導電体を切断して取り除くことにより、
ガス拡散電極だけを更新することができるので、陰極室
枠全体を取りはづす必要がない。再び新ガス拡散電極を
前記陰極集電枠に溶接によって固定することにより電極
を更新することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ただし、本発明は、これらの実施例のみに限定さ
れるものではない。
【0018】先ず、図1によって本発明のガス拡散電極
の取付け、排電方法の一例の全般的な説明を行う。図1
において、電解槽の陰極室枠導電体1には、ニッケル製
の陰極集電枠2が溶接3によって取り付けられている。
この場合の溶接はスポット溶接である。陰極集電枠2の
上には、酸素ガスを供給するためのスペースを確保する
ためにメッシュ状シート6を載置して、その網目空間に
よってガス拡散電極5との間にガス室7を形成してい
る。このメッシュ状シート6は金属製、樹脂製どちらで
もよい。そして、前記ガス拡散電極5は、前記のように
導電体9となる金属メッシュ加工材、例えば銀メッシュ
体を触媒層10で挟み込むかまたは片面に取り付けた形
に製作されている(図4参照)。
【0019】この導電体9は、ガス拡散電極5の触媒層
10の外周部だけが露出するように構成されていて、そ
の露出部を触媒層10の外周端部から折り曲げて、隣接
するガス拡散電極同志の間に所定の間隔毎に間隙8を形
成する(図3参照)。この間隙8には隣接するもう一方
のガス拡散電極5の導電体9の露出端部も折り曲げて挿
入、重積されて溶接によって固定されている(これらの
構造は後で図4〜図7により詳しく説明する)。更に、
この間隙8に挿入されて重ねられた導電体9同志の上に
は、耐アルカリ性のシール剤12でシールされて、ガス
拡散電極5の溶接固定および排電を行うようにしてい
る。なお、13はイオン交換膜、14は陽極であり、1
5は苛性ソーダ液が流れる苛性室を示す。また、矢印は
電気の流れを示す。
【0020】次に、図2〜図7を参照して、上記の本発
明のガス拡散電極の排電方法を工程順に説明する。先
ず、図2に示すように、電解槽の陰極室枠導電体1に、
ニッケル製の陰極集電枠2を溶接3(スポット溶接)に
て取付ける。構造体抵抗を小さくするため、別途導電リ
ブ4を設け、そこを溶接3をする場合もある。
【0021】次に、図3に示すように、ガス拡散電極5
にガスを供給するためのスペースを確保するため、陰極
集電枠2の上にメッシュ状シート6を置く。このメッシ
ュとしては、ニッケル製メッシュを更に波状に加工した
いわゆるコルゲートメッシュ等を使用する。メッシュ状
シート6によってできる空間がガス室(ガスが通過する
空間)7となる。なおこのメッシュ状シート6は金属製
でも良いが樹脂製でも構わない。また陰極集電枠2の上
の全面にメッシュ状シート6を置くのではなく、所定の
間隔毎に1〜5mm程度の間隙8を明ける。間隙8の箇
所は導電リブ4の上が好ましい。この間隙8の間隔はガ
ス拡散電極5中の導電体9の構造体抵抗およびガス拡散
電極5の取付けの作業性を考慮すると、300〜400
mm程度が好ましい。メッシュ状シート6は陰極集電枠
2の上に単に置くだけでも良いが、ずれ防止のため、レ
ーザー溶接、スポット溶接等の溶接、または接着剤等で
固定しても良い。
【0022】一方、図4に示すように、導電体9を触媒
層10で挟み込むか、その上に触媒層10を取付けた構
成のガス拡散電極5を製作する。なお、ガス拡散電極5
の周囲には、図4(a),(b)のように導電体9のみ
を露出させる。なお、導電体は、銀メッシュ、ニッケル
メッシュ等の金属メッシュ加工材または発泡ニッケル等
の金属スポンジ加工材から構成される。続いて、図5に
示すように、前述のガス拡散電極5を陰極集電枠2およ
びガス室7用のメッシュ状シート6の上に置く。この時
ガス拡散電極5周囲の導電体9のみの部分が、前記のメ
ッシュ状シート6の間隙8(1〜5mm程度)に来るよ
うに置く。隣接するガス拡散電極5の導電体9のみの部
分を重ね合わせ、陰極集電枠2にスポット溶接またはレ
ーザー溶接等の溶接3によって取付ける。必ずしも重ね
る必要は無いが、溶接点数を少なくするには重ねた方が
良い。溶接3を行う時、非常に薄い導電体9(厚さ0.
2mm程度)が損傷するのを防ぐため、導電体9の上に
銀またはニッケル製等の薄板または丸棒等の当て材料1
1を置き、その上から溶接3しても良い。なお溶接3後
この当て材料11は取り除く必要は無い(図6(a),
(b)参照)。
【0023】更に、図7に示すように、ガス拡散陰極の
間隙8は、耐アルカリ性のシール剤11にてシールす
る。若くは、ガス拡散電極用触媒樹脂を乗せ、さらに加
熱、加圧し、ガス拡散電極5と同一化することが望まし
い。この場合当て材料11があれば、シール剤12の使
用量が少なくなり、またシール剤12を固定することに
なるので、当て材料10がある方が好ましい。このよう
にして、陽極14からイオン交換膜13を介して流れて
くる電気は、苛性室15を流れている苛性ソーダを経て
ガス拡散電極5を通り、ガス拡散電極5の導電体9を流
れ、さらに、導電体9端部から陰極集電枠2に流れ、最
終的に、陰極室枠導電体1に流れることになる。
【0024】試験例1 下記の電解槽仕様および運転条件で試験を行った結果、
電解電圧は2.01Vという著しく低い値ですんだ。 反応面寸法 :W100mm×H600mm(反応面積:6dm2 ) 陽極 :ペルメレック電極株式会社製DSE 陰極 :ガス拡散電極(W50mm×H600mmのもの2枚を溶 接固定) メッシュ状シート :ニッケル製コルゲートメッシュ(ニッケル製メッシュを 波状に加工したメッシュ) イオン交換膜 :フレミオン893(旭硝子株式会社製) 電解電流密度 :3kA/m2 運転温度 :90℃ 苛性濃度 :32wt%NaOH 塩水濃度 :210gNaCl/リットル
【0025】
【発明の効果】本発明のガス拡散電極の排電方法は、金
属メッシュ加工材やスポンジ状加工材からなる導電体を
触媒層で挟み込んだり、片面上に触媒層を取付けて構成
したガス拡散電極の外周部からだけ前記導電体を露出さ
せ、この露出した前記導電体を露出端で折り曲げて、隣
接するガス拡散電極同士の間に形成した間隙で、隣接す
るもう一方のガス拡散電極の露出した前記導電体の折り
曲げ端部と重ね合わせて溶接することにより、前記導電
体を陰極集電枠の内壁に固定、接触させているので、接
触部の電気抵抗を低減し、電解電圧を著しく低減できる
だけでなく、電極更新時には、ガス拡散電極の外周部に
露出させた導電体を切断して取り除くことにより、ガス
拡散電極だけを更新できるため、従来のガス拡散電極の
取付け、排電方法に比べて経済的にも極めて優れたもの
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス拡散電極の排電方法の一例を示す
断面説明図である。
【図2】本発明のガス拡散電極の排電方法の陰極集電枠
と陰極室枠導電体のスポット溶接工程を示す断面説明図
である。
【図3】陰極集電枠上にメッシュ状シートを載置してガ
ス室を形成する工程を示す断面説明図である。
【図4】本発明に係るガス拡散電極の構成を示す断面説
明図であり、(a)は導電体の片面に触媒層が取付けら
れている場合を、(b)は導電体が触媒層に挟み込まれ
ている場合を示す。
【図5】隣接するガス拡散電極外周の導電体露出端の折
り曲げ部を重ね合わせる工程を示す断面説明図である。
【図6】図5の導電体露出端の重ね合わせ部の溶接工程
を示す要部拡大断面説明図で、(a)は当て材料を用い
ない場合、(b)は当て材料を用いる場合を示す。
【図7】図6(a)の溶接工程に次ぐシール形成工程の
一例を示す要部拡大断面説明図である。
【符号の説明】
1 陰極室枠導電体 2 陰極集電枠 3 溶接 4 導電リブ 5 ガス拡散電極 6 メッシュ状シート 7 ガス室 8 間隙 9 導電体 10 触媒層 11 当て材料 12 シール剤 13 イオン交換膜 14 陽極 15 苛性室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂田 昭博 東京都港区西新橋一丁目14番1号 東亞 合成株式会社内 (72)発明者 斎木 幸治 大阪府大阪市北区中之島三丁目2番4号 鐘淵化学工業株式会社内 (72)発明者 相川 洋明 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三井化学株式会社内 (72)発明者 片山 真二 岡山県玉野市東高崎24丁目6号 クロリ ンエンジニアズ株式会社内 (72)発明者 山口 健三 東京都中央区築地5丁目6番4号 コン セプト エンジニアズ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−340991(JP,A) 特開 平4−74881(JP,A)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性の優れた金属メッシュ加工材また
    はスポンジ状加工材からなる導電体を、触媒層で挟み込
    みまたはその上に触媒層を取付けて構成したガス拡散電
    極の外周部のみ前記導電体を露出させ、この露出した部
    分を陰極室枠への導電体として作用する陰極集電枠に、
    溶接によって固定することにより、ガス拡散電極と陰極
    室枠を電気的に接続することを特徴とするガス拡散電極
    の排電方法。
  2. 【請求項2】 ガス拡散電極を溶接固定することによ
    り、ガス拡散電極に酸素を均等に供給するためのガス室
    形成用メッシュ状シートを固定する請求項1記載のガス
    拡散電極の排電方法。
  3. 【請求項3】 ガス拡散電極の外周部に露出させた前記
    導電体を陰極集電枠に溶接によって固定する際に、前記
    導電体の上に導電性の優れた金属製当て材料を載置し、
    溶接時の前記導電体の損傷を防止する請求項1記載のガ
    ス拡散電極の排電方法。
  4. 【請求項4】 ガス拡散電極の外周部に露出させた前記
    導電体の溶接箇所であるガス拡散電極間の間隙への苛性
    ソーダの進入防止のために、前記間隙をシール剤によっ
    てシールする請求項1記載のガス拡散電極の排電方法。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の金属製当て材料を使用す
    ることによりシール剤の使用量を減少させる請求項4記
    載のガス拡散電極の排電方法。
  6. 【請求項6】 前記ガス拡散電極の横方向の寸法が、3
    00〜400mmである請求項1〜5のいずれか1項に
    記載のガス拡散電極の排電方法。
  7. 【請求項7】 ガス拡散電極を更新する際に、ガス拡散
    電極の外周部に露出させた前記導電体を切断し、陰極集
    電枠からガス拡散電極だけを取り除き、再び新ガス拡散
    電極を前記陰極集電枠に溶接によって固定する請求項1
    記載のガス拡散電極の排電方法。
JP10373787A 1998-10-13 1998-12-28 ガス拡散電極の排電方法 Expired - Fee Related JP3041785B1 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10373787A JP3041785B1 (ja) 1998-12-28 1998-12-28 ガス拡散電極の排電方法
CNB99801821XA CN1163635C (zh) 1998-10-13 1999-10-12 气体扩散电极的引电方法及引电结构
EP99970431A EP1041176A4 (en) 1998-10-13 1999-10-12 METHOD FOR REDUCING THE LOAD IN A GAS DIFFUSION ELECTRODE AND CHARGE REDUCING STRUCTURE
US09/581,430 US6372102B1 (en) 1998-10-13 1999-10-12 Method for reducing charge in gas diffusing electrode and its charge reducing structure
PCT/JP1999/005620 WO2000022192A1 (fr) 1998-10-13 1999-10-12 Procede de reduction de la charge dans une electrode de diffusion de gaz et structure reduisant la charge

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10373787A JP3041785B1 (ja) 1998-12-28 1998-12-28 ガス拡散電極の排電方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3041785B1 true JP3041785B1 (ja) 2000-05-15
JP2000199094A JP2000199094A (ja) 2000-07-18

Family

ID=18502759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10373787A Expired - Fee Related JP3041785B1 (ja) 1998-10-13 1998-12-28 ガス拡散電極の排電方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3041785B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007036231A (ja) * 2005-07-21 2007-02-08 Siltronic Ag 半導体ウェーハ及び半導体ウェーハを作製する方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7404878B2 (en) 2003-03-31 2008-07-29 Chlorine Engineers Corp., Ltd. Gas diffusion electrode assembly, bonding method for gas diffusion electrodes, and electrolyzer comprising gas diffusion electrodes

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007036231A (ja) * 2005-07-21 2007-02-08 Siltronic Ag 半導体ウェーハ及び半導体ウェーハを作製する方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000199094A (ja) 2000-07-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI770320B (zh) 鹼性水電解用膜-電極-墊片複合體
US6372102B1 (en) Method for reducing charge in gas diffusing electrode and its charge reducing structure
JP6013448B2 (ja) 電気化学セル、及び電気化学セルの使用
KR890000708B1 (ko) 필터프레스형 전해조
US9476131B2 (en) Electrochemical cell having a frame seal for alternative sealing against marginal leakages of the electrolyte
KR890002062B1 (ko) 전기 화학 단자 유니트
JP3041785B1 (ja) ガス拡散電極の排電方法
JP2952595B1 (ja) ガス拡散電極の取付け、排電方法
JP7122181B2 (ja) 電極構造体、電解セル及び電解槽
KR100825217B1 (ko) 교체 가능한 전극 구조체를 갖는 전해 전지 및 그 교체 방법
US4690748A (en) Plastic electrochemical cell terminal unit
JP2987586B1 (ja) ガス拡散電極の排電構造
JP3041792B1 (ja) 苛性室厚の薄い電解槽
JP7082201B2 (ja) 電極構造体、電極構造体の製造方法、電解セル及び電解槽
CN114144606B (zh) 电解槽用密封垫及使用该电解槽用密封垫的电解槽
RU2780741C1 (ru) Уплотнение для электролитических резервуаров и электролитический резервуар, включающий уплотнение
JP3086854B1 (ja) ガス室一体型ガス拡散電極
JP3086856B1 (ja) ガス拡散電極を用いる電解槽の配電方法
TW202214912A (zh) 鹼水電解槽
CN114250484A (zh) 电解槽

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080310

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080310

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080310

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090310

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090310

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100310

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110310

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees