JP3041201B2

JP3041201B2 - ランプの発光特性検査装置

Info

Publication number: JP3041201B2
Application number: JP6194983A
Authority: JP
Inventors: 良治鈴木; 安己樗木
Original assignee: Kubota Corp
Current assignee: Kubota Corp
Priority date: 1994-08-19
Filing date: 1994-08-19
Publication date: 2000-05-15
Anticipated expiration: 2015-05-15
Also published as: JPH0862093A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ランプの発光特性の検
査技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ランプの発光特性はランプ個々に
発光光量総量あるいは消費電力を求めて、これを判断指
標としていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、ランプを使用する装置の一例として、穀物に含有さ
れる成分の含有率や米の食味値等を分光分析手法で検査
するものがある。このような分光分析装置に使用される
ランプは、その光量レベル、指向特性のばらつきが問題
となる。しかしながら、従来から採用されているランプ
（例えばハロゲンランプ）は、ランプ間で光量レベル、
指向特性のばらつきが大きく、ランプ替えにより測定結
果に影響がでるという問題があった。従って、本発明の
目的は、例えばランプ替えのときでも、同じ特性のラン
プを用いることにより、影響を低減できるように、個々
のランプが備えた光量レベル特性、指向特性を簡易且つ
正確に、検査することができるランプの発光特性検査装
置を得ることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明によるランプの発光特性検査装置の特徴構成
は、これが、検査対象のランプから照射される照射光を
透過可能な複数の透過孔を備えた仕切り板を、所定の回
転軸芯回りに回転可能に備え、前記仕切り板に対して前
記ランプが配設される側とは反対側の位置に、前記透過
孔を透過してくる前記照射光を受光可能な複数の受光孔
を備えた受光板を、前記仕切り板と同軸に固定して備
え、到達する光量を検出可能な単一の受光素子を備えた
受光部と、前記受光孔に入射する前記照射光を、各別に
前記受光部に導く光導入手段とを備え、前記回転軸芯回
りの前記仕切り板と前記受光板との相対回転位置関係を
検出する回転位置検出手段を備え、前記仕切り板に備え
られる前記複数の透過孔と前記受光板に備えられる前記
複数の受光孔とが、夫々対応する板上で、前記回転軸芯
に直角な二次元平面内に二次元的に分散して配置される
とともに、前記透過孔と前記受光孔との相対位置関係に
おいて、任意の回転姿勢夫々で、前記回転軸芯に沿った
方向において特定単一の前記透過孔と対応する特定単一
の前記受光孔のみが互いに重なる位置関係に配設されて
いることにあり、その作用・効果は次の通りである。

【０００５】

【作用】つまり、ランプの発光特性の検査にあたって
は、ランプが仕切り板の前方側（受光板とは反対側）に
配設されて、検査がおこなわれる。この状態において、
ランプから照射される光は、仕切り板に到達するととも
に、この板に備えられる複数の透過孔を透過して受光板
に到達する。ここで、受光板に到達する光は複数の透過
孔を突き抜けた光であるが、透過孔と受光孔との回転軸
芯に沿った位置関係により、特定単一の受光孔のみに光
（これは、前記受光孔に対応する特定単一の透過孔を通
過した光）が到達可能となっている。そして、この光が
光導入手段により受光部に導かれて、受光素子で検出さ
れる。一方、仕切り板と受光板との相対回転位置関係
は、回転位置検出手段により検出される。従って、受光
部で受光される光量と、仕切り板と受光板との相対回転
位置関係とを同時的に検出すると、相対回転位置関係と
受光状態にある受光孔との位置対応を取ることにより、
受光孔がある特定点における光量特性を得ることができ
る。そして、仕切り板を順次回転させながら、この操作
を繰り返すことにより、回転軸芯に対して概直角な二次
元平面上におけるランプの発光特性及び指向特性を検出
することができる。ここで、例えば、多数の受光素子を
二次元的に配列したセンサを、ランプに対して配設し、
このセンサ（多数の受光素子）の出力より、ランプの発
光特性、指向特性を検査することも考えられるが、この
場合、センサに備えられる各受光素子の特性が異なりや
すく、得られるランプ特性に信頼性が無いという問題を
生じることとなるが、本願においては、受光部に配設さ
れる受光素子は単一であり、全ての受光孔に対して共通
となるため、このような問題を生じることはない。

【０００６】

【発明の効果】従って、例えばランプ替えのときでも、
同じ特性のランプを用いることにより、影響を低減でき
るように、個々のランプが備えた光量レベル特性、指向
特性を簡易且つ正確に、検査することができるランプの
発光特性検査装置を得ることができた。従って全光量の
評価、消費電力に基づいてランプの評価を行って、ラン
プの交換をおこなうよりも、さらに特性の似通ったラン
プを選択できるようになった。結果、ランプを分光分析
装置に使用する場合においても、ランプ交換による分析
値の評価をより信頼性のあるものとすることができるよ
うになる。

【０００７】

【実施例】本願の実施例を図面に基づいて説明する。図
１には、本願のランプの発光特性検査装置１の側面視図
が、図２には、ランプ２側から見た装置１に備えられる
仕切り板３の状態が示されている。図１・図２に示すよ
うに、装置１は、検査対象のランプ２から照射される照
射光を透過可能な複数の透過孔４を備えた仕切り板３
と、この仕切り板３に対してランプ２が配設される側と
は反対側の位置に、前記透過孔４を透過してくる照射光
を受光可能な複数の受光孔５を備えた受光板６とを備え
て構成されている。前述の仕切り板３は、回転装置７か
ら延出される回転軸８に連結された構成とされ、受光板
６は、この回転軸８に対して同軸に構成されているが、
固定構成（回転しない）とされている。従って、仕切り
板３と受光板６とは、同軸に構成されるとともに、前者
３のみが所定の回転軸芯Ａ回りに回転可能とされてい
る。

【０００８】前記仕切り板３に備えられる前記複数の透
過孔４と、前記受光板６に備えられる前記複数の受光孔
５との配設関係について説明すると、これらの孔４、５
は、前記回転軸芯Ａに直角な二次元平面内である夫々対
応する板３、６上に、二次元的に分散して配置されると
ともに、前記透過孔４と前記受光孔５との相対位置関係
において、任意の回転姿勢で、前記回転軸芯Ａ沿った方
向において特定単一の前記透過孔４ａと特定単一の前記
受光孔５ａのみが互いに重なる位置関係に設定されてい
る。図２に示す破線丸が、受光板６に備えられる複数の
受光孔５の配置構成を示しており、受光孔５は放射状に
分散された径方向位置で、中心軸側から外周部位に向か
って適当な密度で分散配置されている。同図において、
中心軸側から二段目と三段目の孔は、二段目のものが周
方向で一個飛ばしとなっている。一方、仕切り板３に配
設される透過孔４の配置状態を同図に示す実線丸で示し
ている。この孔４は特定単一の径方向のみに、所定の間
隔で周方向にシフトされて配設されている。同図２にお
いては、中心軸側から同図上方に二段目に位置する透過
孔４ａと受光孔５ａとの位置のみが合致している。この
合致する特定の孔は、仕切り板の回転に伴って、その位
置を異にする。

【０００９】さらに、この装置には、単一の受光素子９
を備えた受光部１０が備えられ、この受光素子９により
受光部１０に到達する光量が検出可能である。そして、
前述の受光板６に備えられる複数の受光孔５と前記受光
部１０とは、夫々、個別に光ファイバー１１で接続され
ている。従って、前記受光孔５に受光される照射光は、
各別に光ファイバー１１で構成される光導入手段によっ
て受光部１０に導かれて、受光素子９により到達する光
量が検出される。

【００１０】前記回転軸芯Ａ回りの前記仕切り板３と前
記受光板６との相対回転位置関係を検出する回転位置検
出手段１２が備えられ、仕切り板３と受光板６との相対
回転位置関係が検出可能となっている。さらに、前記回
転位置検出手段１２により検出される仕切り板３の回転
位置（回転角度）と、前記受光部１０で得られる素子出
力とから、予め記憶されている回転位置関係に対応する
前記透過孔４と前記受光孔５とが軸方向で一致する特定
単一の孔の組み合わせ位置（これは実質上、特定単一の
受光孔５の位置）と、前記素子出力との対応を取って、
ランプに発光特性を導出する演算処理手段（実質上はコ
ンピュータ）１３が備えられている。即ち、図３に示す
ように、回転軸芯Ａに対して直交する二次元平面（Ｘ−
Ｙ平面）内における光量分布が導出される。

【００１１】以下、この装置１の作動について説明す
る。ランプ２に発光特性の検査にあたっては、前述の回
転装置７の働きにより、仕切り板３が所定のタイミング
で回転操作される。そして、この回転状態にあって、上
記の回転位置検出手段１２により、受光板６に対する仕
切り板３の相対回転位置関係が検出される。上述のよう
に、特定任意の回転姿勢において、回転軸８に沿った方
向で透過孔４と受光孔５とが位置的に並ぶ組み合わせ
は、単一しかないため、前記相対回転位置関係が検出さ
れると、受光部１０で素子９が検出している光の位置が
特定される。そして、前述の演算処理手段１３が回転軸
８に直角な二次元平面上での受光量分布をランプ２の発
光特性として導出する。この出力の例を、図３に示し
た。図３は、前記二次元平面（Ｘ−Ｙ平面）上で、夫々
光量が同一となる等高線を表している。さらに、このよ
うな発光特性としては、二次元的な位置座標とその座標
上における光量を表す数値を、数値表としても出力す
る。結果、例えば、従来から分光分析装置に使用されて
きたランプの発光特性と似通ったランプを選択して、装
置に使用することにより、信頼性の高い検出を行えるよ
うになった。

【００１２】〔別実施例〕上記の実施例においては、受
光部に受光素子を設けることにより、二次元的な光量分
布を求めて発光特性の特定に役立てたが、前記受光部に
凹面回折格子、プリズム等を備えるとともに、これらの
ものにより分光された分光光をアレイ型受光素子（上記
の実施例の受光素子９に対応する）で受光する構成とす
ると、ランプの発光特性を指向性のみならず波長特性の
面からも評価可能となる。この構成を取ると、分光分析
装置側でランプを選択する場合に、光量、指向性、分光
特性の面で似通ったランプを選択的に採用して、例えば
分光分析装置を良好に働かせることができる。さらに上
記の発光特性検査装置においては、演算処理手段を備え
て、受光部で検出している光の位置（実質上は受光孔の
位置）と受光光量との関係を自動的に対応付けを行った
が、これは、例えば受光孔位置を示す表等を用意してお
き、回転位置検出手段によって検出される位置に従っ
て、受光孔の位置を特定し、対応付けて、発光特性表と
して操作者が作成できるようにしておいてもよい。

【００１３】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】ランプの発光特性検査装置の側面視図

【図２】ランプ側から見た仕切り板の状態を示す図

【図３】ランプの発光特性の検査結果を示す図

【符号の説明】

２ランプ３仕切り板４透過孔５受光孔６受光板９受光素子１０受光部１１光導入手段１２回転位置検出手段Ａ回転軸芯

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平１−1925（ＪＰ，Ａ) 特開昭61−116890（ＪＰ，Ａ) 特開昭59−42425（ＪＰ，Ａ) 実開平１−19146（ＪＰ，Ｕ) 実開平２−88144（ＪＰ，Ｕ) 実開昭62−123538（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G01M 11/00 - 11/02

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】検査対象のランプ（２）から照射される
照射光を透過可能な複数の透過孔（４）を備えた仕切り
板（３）を、所定の回転軸芯（Ａ）回りに回転可能に備
え、前記仕切り板（３）に対して前記ランプ（２）が配設さ
れる側とは反対側の位置に、前記透過孔（４）を透過し
てくる前記照射光を受光可能な複数の受光孔（５）を備
えた受光板（６）を、前記仕切り板（３）と同軸に固定
して備え、到達する光量を検出可能な単一の受光素子（９）を備え
た受光部（１０）と、前記受光孔（５）に入射する前記
照射光を、各別に前記受光部（１０）に導く光導入手段
（１１）とを備え、前記回転軸芯（Ａ）回りの前記仕切り板（３）と前記受
光板（６）との相対回転位置関係を検出する回転位置検
出手段（１２）を備え、前記仕切り板（３）に備えられる前記複数の透過孔
（４）と前記受光板（６）に備えられる前記複数の受光
孔（５）とが、夫々対応する板上で、前記回転軸芯
（Ａ）に直角な二次元平面内で二次元的に分散して配置
されるとともに、前記透過孔（４）と前記受光孔（５）
との相対位置関係において、任意の回転姿勢夫々で、前
記回転軸芯（Ａ）に沿った方向において特定単一の前記
透過孔と対応する特定単一の前記受光孔のみが互いに重
なる位置関係に配設されているランプの発光特性検査装
置。