JP3039899U - 棒材供給機用送り矢 - Google Patents

棒材供給機用送り矢

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JP3039899U
JP3039899U JP1997000218U JP21897U JP3039899U JP 3039899 U JP3039899 U JP 3039899U JP 1997000218 U JP1997000218 U JP 1997000218U JP 21897 U JP21897 U JP 21897U JP 3039899 U JP3039899 U JP 3039899U
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隆三 伊藤
憲治 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】棒材供給機用送り矢の振動を防止することを目
的とする。 【解決手段】全体的に棒状に形成され、前端に回転自在
に設けられたフィンガーチャックによって回転する棒材
の後端部を把持して、棒材を、自動棒材加工装置に向か
って真っ直ぐに延びるガイドレール内で給送するための
棒材供給機用送り矢において、前記フィンガーチャック
を含む前部分と、後部分と、前記前部分と前記後部分と
の間に介装された弾性部材とを有し、前記前部分と前記
後部分とは互いに、前記弾性部材を貫通する中心軸によ
って連結されており、該中心軸は、前記前部分及び前記
後部分の剛性よりも小さいが、前記前部分と後部分とを
ほぼ真っ直ぐに維持するのに必要な剛性を有する、こと
を特徴とする棒材供給用送り矢。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、棒材加工装置に向かって加工すべき棒材を給送するための棒材供給 機用送り矢に関し、より詳細には、防振機能を備えた棒材供給機用送り矢に関す る。
【0002】
【従来技術】
例えば、自動旋盤等の棒材加工装置に向かって、加工すべき棒材を給送するた めの棒材供給機が広く知られている。この種の棒材供給機は、棒材加工装置に向 かって真っ直ぐに延びる樋状のガイドレールと、該ガイドレール内に受け入れら れた、全体が金属製の棒状送り矢とを有する。該送り矢は、その本体の先端に回 転自在に設けられた、棒材の後端を把持するためのフィンガーチャックを有する 。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
加工すべき棒材は、送り矢によって棒材加工装置に向かって給送され、ガイド レール内で高速回転されながら加工される。棒材はこの高速回転により振動し、 その振動は、棒材の後端を把持しているフィンガーチャックを介して送り矢に伝 達される。従来、送り矢がこの振動により振れ、ガイドレールの内壁にあたって 装置全体の振動及び騒音が生じてしまい、作業環境に影響を及ぼす結果となって いた。 そこで、本考案は、送り矢の振動を防止することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
第1の考案によれば、全体的に棒状に形成され、前端に回転自在に設けられた フィンガーチャックによって回転する棒材の後端部を把持して、棒材を、自動棒 材加工装置に向かって真っ直ぐに延びるガイドレール内で給送するための棒材供 給機用送り矢において、前記フィンガーチャックを含む前部分と、後部分と、前 記前部分と前記後部分との間に介装された弾性部材とを有し、前記前部分と前記 後部分とは互いに、前記弾性部材を貫通する中心軸によって連結されており、該 中心軸は、前記前部分及び前記後部分の剛性よりも小さいが、前記前部分と後部 分とをほぼ真っ直ぐに維持するのに必要な剛性を有する。 本考案にかかる棒材供給機用送り矢の全体は、前部分と後部分とをほぼ真っ直 ぐに維持するのに必要な剛性を有する中心軸の剛性によって、棒材の給送中、ほ ぼ真っ直ぐな状態に保たれ、棒材を自動棒材加工装置に正確に給送することがで きる。また、棒材の加工中、高速回転によって棒材に生じる振動は、前部分及び 後部分の剛性よりも小さい剛性を有する中心軸と、送り矢の前部分と後部分との 間に介装された弾性部材とが所謂ダンパとしての役割を果たして、振動が送り矢 の後部分に伝達されるのが防止される。すなわち、フィンガーチャックを介して 送り矢の前部分に伝達された棒材の振動によって、前部分及び後部分の剛性より も小さい剛性を有する中心軸に曲げが生じ、これにより前部分と後部分との間に 介装された弾性部材が圧縮され、振動はその弾発力によって減少され、かくして 送り矢の後部分に振動が伝達されるのが防止される。これにより、送り矢の後部 分とガイドレールの内壁とがぶつかることによる騒音を防止することができる。
【0005】 また、第2の考案によれば、全体的に棒状に形成され、前端に回転自在に設け られたフィンガーチャックによって回転する棒材の後端部を把持して、棒材を、 自動棒材加工装置に向かって真っ直ぐに延びるガイドレール内で給送するための 棒材供給機用送り矢において、前部分と、後部分と、前記前部分と前記後部分と の間に介装された防振手段とを有し、該防振手段は、前記前部分及び前記後部分 のうちの一方に連結される第1部分と、前記前部分及び前記後部分のうちの他方 に連結される第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に介装された弾性 部材とを有し、前記第1部分、前記弾性部材、及び、前記第2部分は、前記第2 部分と前記弾性部材を長手方向に貫通して、前記第1部分に螺合するボルトによ って互いに連結され、該ボルトには回り止めが設けられている。防振手段を組み 立てる際、第2部分及び弾性部材のそれぞれの貫通孔にボルトを挿入し、ボルト を第1部分に螺合させて固定する。ボルトを必要以上に締め付けると、弾性部材 が第1部分と第2部分との間で強く圧縮され、所望の弾発力を得ることができな い。従って、弾性部材の所望の弾発力を得られる程度にボルトを締め付ける。こ れにより、常に、弾性部材の所望の弾発力が発揮される。また、ボルトの締め付 けの強さは、ボルトと第2部分との間の相対移動及び/又は相対回転を可能にす るように調節すればよい。この状態でボルトを回り止めによって固定することに より、上記弾発力を維持し、また相対移動や相対回転を可能とすることができる と共に、送り矢全体の長さが一定に維持され、棒材を自動棒材加工装置に正確に 給送することができる。また、棒材供給機用送り矢の全体は、第1部分と第2部 分とを連結するボルトの剛性によって、棒材の給送中、ほぼ真っ直ぐな状態に保 たれ、棒材を自動棒材加工装置に正確に給送することができる。他方、棒材の加 工中、高速回転によって棒材に生じる振動は、第1部分及び第2部分、更には、 前部分及び後部分の剛性よりも小さい剛性を有するボルトと、第1部分と第2部 分との間に介装された弾性部材とが所謂ダンパとしての役割を果たして、振動が 送り矢の後部分に伝達されるのが防止される。すなわち、フィンガーチャックを 介して送り矢の前部分に伝達された棒材の振動によって、前部分及び後部分、ま た第1部分と第2部分の剛性よりも小さい剛性を有するボルトに曲げが生じ、こ れにより第1部分と第2部分との間に介装された弾性部材が圧縮され、振動はそ の弾発力によって減少され、かくして送り矢の後部分に振動が伝達されるのが防 止される。これにより、送り矢の後部分とガイドレールの内壁とがぶつかること による騒音を防止することができる。また、ボルトと第2部分との間は相対回転 可能であり、棒材の回転によって生じるねじれが送り矢の後部分に伝達されるの が防止される。
【0006】
【考案の実施の形態】
また、本考案の実施の形態おいては、前記中心軸の一端は、前記前部分及び前 記後部分のうちの一方に固定されており、他端は、前記前部分及び前記後部分の うちの他方に、長手方向の移動は規制されるが横方向に移動可能に連結されてい る。本実施の形態によれば、棒材の高速回転による振動の横方向の振幅に対して は、中心軸と前部分及び後部分のうちの他方とが互いに横方向に相対移動するこ とによって、振動が送り矢の後部分に伝達されるのが防止される。 更に、本考案の実施の形態おいては、前記中心軸の他端は、前記前部分及び前 記後部分のうちの他方の端部に形成された開口部に、長手方向の移動は規制され るが横方向に移動可能に連結されるように受け入れられ、前記開口部の内壁と前 記中心軸との間には間隙が設けられている。本実施の形態によれば、中心軸と、 前部分及び後部分のうちの他方とが互いに、間隙の範囲内で相対移動が許容され ることにより、送り矢の後部分に振動の振幅が伝達されるのが防止される。他方 、間隙の大きさ以上の大きな振幅に対しては、中心軸と、前部分及び後部分のう ちの他方とが、間隙の大きさ以上に相対移動しないように、開口部の内壁によっ て規制され、送り矢全体が間隙の大きさの範囲内でほぼ真っ直ぐ保たれる。
【0007】 更に、本考案の実施の形態おいては、前記中心軸の他端と、前記前部分及び前 記後部分のうちの他方とは、互いに相対回転可能に連結されている。従って、棒 材の回転によって生じるねじれが、送り矢の後部分へ伝達されるのが防止される 。 更に、本考案の実施の形態おいては、前記弾性部材は、前記フィンガーチャッ クの近傍に設けられている。従って、フィンガーチャックを介して伝達される棒 材の振動が、フィンガーチャック近傍である、送り矢の先端部分で減衰され、送 り矢のほぼ全体の振動を防止することができる。 更に、本考案の実施の形態おいては、前記弾性部材はウレタンである。ウレタ ンの適度な弾性特性により、振動の伝達を効果的に防止することができる。
【0008】 更に、本考案の実施の形態おいては、前記後部分の外周面に緩衝材が設けられ ている。棒材の振動の多くは、送り矢の前部分と後部分との間に設けられた弾性 部材や間隙によって減少され、振動の送り矢の後部分への伝達が防止される。し かし、これらを設けてもなおかつ振動が送り矢の後部分に伝達される場合がある が、この振動によって送り矢の後部分がガイドレールの内壁にぶつかることによ る騒音が、送り矢の後部分の外周面に緩衝材を設けることにより防止される。 更に、本考案の実施の形態おいては、前記緩衝材の外径は、前記ガイドレール の内径よりわずかに小さい。緩衝材の外周面とガイドレールの内壁との間の間隙 を小さくすることにより、振動による送り矢の振れを小さく規制し、騒音を低減 することができる。
【0009】 更に、本考案の実施の形態おいては、前記緩衝材は、前記フィンガーチャック が自動棒材加工装置の最前端位置に位置するとき、自動棒材加工装置の主軸の外 に突出する部分に設けられている。これにより、緩衝材が自動棒材加工装置の主 軸と干渉してしまうのが防止される。また、横方向に支持されていないために振 動し易い送り矢の後方部分に、緩衝材を設けることにより、ガイドレールの内壁 との間の騒音を効果的に防止することができる。 更に、本考案の実施の形態おいては、前記緩衝材はウレタンである。ウレタン の適度な弾性特性により、また、良好な耐磨耗性特性により長期間、効果的に騒 音が防止される。
【0010】
【実施例】
以下、添付の図面を参照しつつ、本考案の実施例について説明する。 図1は、本考案にかかる棒材供給機用の送り矢全体の側面図であり、防振手段 の構成が分かるように、一部、断面で表してある。図2は、図1に示す線II−II に沿った棒材供給機用送り矢及びガイドレールの断面図である。 棒材供給機(図示せず)は自動棒材加工装置に隣接して設置される。棒材供給 機は、自動棒材加工装置に向かって真っ直ぐに延びる、棒材を給送するためのガ イドレール(図1及び図2に符号Gで示す)を有し、該ガイドレールの中に、送 り矢2が受け入れられている。図1に示すように、送り矢2は全体的に棒状に形 成されており、前端にチャックジョイント4によって回動自在に取付けられた、 棒材の後端部を把持するためのフィンガーチャック6を有し、また、後端部に送 り矢駆動用無端チェーン(図示せず)を取り付けるための所謂「羽根」8を有す る。
【0011】 また、送り矢2は防振手段14を有し、この防振手段14は、フィンガーチャ ック6とチャックジョイント4とを含む送り矢2の前部分10と、羽根8を含む 後部分12との間に介装されており、加工すべき棒材の高速回転による振動が、 送り矢2の後部分12に伝達されるのを防止する。防振手段14は、フィンガー チャック6を介して伝達される棒材の振動を、なるべく送り矢2に伝達させない ために、フィンガーチャック6の近傍、すなわち送り矢2の前端部分に設けられ ているのが好ましい。従って、本実施例においては、フィンガーチャック6を送 り矢本体に回動可能に連結するチャックジョイント4の後方位置に設けられてい る。 図3は、本考案にかかる棒材供給機用の送り矢の防振手段14の詳細を示す側 面図である。
【0012】 図3に示すように、防振手段14は、チャックジョイント4の後端部に形成さ れた雄ねじ16と螺合する雌ねじ18を有する第1部分20と、送り矢2の後部 分12の前端部13に形成された雌ねじ22と螺合する雄ねじ24を有する第2 部分26と、第1部分20と第2部分26との間に介装された弾性部材28とを 有する。第2部分26と弾性部材28にはそれぞれ、長手方向に貫通孔30、3 2が形成されており、また、第1部分20の後端には雌ねじ34が形成されてお り、これら3つの部品は、第2部分26と弾性部材28の貫通孔30及び32を 通って、第1部分20の雌ねじ34と螺合するボルト36によって連結される。 該ボルト36は、第1部分20に形成された横方向の孔38に側方から圧入され るスプリングピン(図示せず)によって回り止めされ、ボルト36が振動等で回 転しないように第1部分20に対して固定する。また、貫通孔30の内径はボル ト36の外径より大きく、従って、これらが組み立てられたとき、貫通孔30の 内壁とボルト36との間に間隙40が形成され、第2部分26はボルト36に対 して、更には、ボルト36が固定されている第1部分20に対して、間隙40の 範囲内で横方向に相対移動可能となっており、他方、間隙40の大きさ以上の相 対移動は規制されるようになっている。棒材は高速回転されるので、振動は主と して高周波振動であり、従って、振幅が小さく、間隙40は比較的小さくてよい 。また、ボルト36は、上記3つの部品20、26、28を連結する連結手段と しての役割を果たすだけでなく、ボルト36は、第1部分20及び第2部分26 、更に、前部分10及び後部分12よりも小さな剛性を有するものの、送り矢全 体を真っ直ぐな状態に保つのに必要な剛性を提供して、棒材を自動棒材加工装置 に対して正しく給送することができるようになっている。弾性部材28はウレタ ン、ゴム、その他のいかなる弾性材で作られていてもよいが、適度な弾発力や耐 久性等を有し、また成形容易である等の点で、ウレタンが最も好ましい。
【0013】 図1を再び参照すると、後部分12の後端部分の外周面には弾性体42が設け られている。図2に示すように、後部分12の後端部分の弾性体42を含めた外 径は、ガイドレールGの内壁との間にわずかな間隙44を残す大きさを有する。 送り矢2が振動するとき、送り矢2のうち、特に、支持されていない後端部分が ガイドレールGの内壁に当たり易いので、弾性体42は後部分12の後端部分に 設けるのが効果的である。また、自動棒材加工装置の主軸の内壁(図示せず)と 干渉することがないように、先端のフィンガーチャック6が、自動棒材加工装置 の最前端位置にあるとき、主軸の外に突出する送り矢2の後端部分にのみ設けら れている。弾性体42は、ウレタン、ゴム、その他のいかなる弾性材で形成され ていてもよいが、適度な弾発力を有するので、ウレタンが最も好ましい。
【0014】 本実施例にかかる送り矢2は以下のようにして組み立てられる。ボルト36が 第2部分26と弾性部材28の貫通孔30及び32の中に挿入され、第1部分2 0の雌ねじ34に螺合される。ボルト36の締め付けは、第一に、弾性部材28 の本来の弾発力が得られるよう、弾性部材28を第1部分20と第2部分26と の間で過度に圧縮しないように、また、第二に、ボルト36のヘッド部分と第2 部分26の後端面との間、及び、第2部分26の前端面と弾性部材28の後端面 との間が、互いに相対移動可能、かつ、相対回転可能な程度に行う。この締め付 け状態で孔38にスプリングピンを圧入し、ボルト36を第1部分20に対して 固定して、回り止めする。次いで、チャックジョイント4の後端部に設けられた 雄ねじ16を、第1部分20の前端に形成された雌ねじ18に螺合させる。また 、第2部分26の後端部に形成された雄ねじ24を、送り矢2の後部分12の前 端に形成された雌ねじ22に螺合させる。
【0015】 本実施例にかかる送り矢2は以下のように作用する。送り矢2は、初め、ガイ ドレールGの後方位置に退避している。ガイドレールGに並設された、複数の棒 材を保持する材料棚(図示せず)から、新たな棒材がガイドレールG内に供給さ れると、送り矢2が羽根8に取付けられた無端チェーンによって前進され、棒材 の後端部がフィンガーチャック6に挿入される。棒材は、送り矢2によって、ガ イドレールGの前方に位置する自動棒材供給装置(図示せず)の主軸の中に前進 される。棒材は自動棒材加工装置によって高速回転されながら、その先端部が加 工される。棒材の高速回転による振動は、棒材の後端部を把持するフィンガーチ ャック6を介して、送り矢2に伝達される。送り矢2は棒材の給送中、ボルト3 6の剛性によってほぼ真っ直ぐに保たれるが、振動によってボルト36に曲げが 生じ、ボルト36の曲げによって、弾性部材28が第1部分20と第2部分26 との間で圧縮され、その弾発力によって振動が減衰され、送り矢2の後部分12 に伝達されるのを防止する。また、振動による横方向の振幅に対しては、前部分 10に連結された防振手段14の第1部分20が、また、第1部分20に固定さ れたボルト36が、第2部分26に対して間隙40の範囲で横方向に相対移動す ることにより、振動が送り矢2の後部分12に伝達されるのが防止される。また 、間隙40の大きさ以上の振幅を有する振動による相対移動は、貫通孔30の内 壁により規制される。また、棒材の回転に伴ってフィンガーチャック6は、チャ ックジョイント4の内部に設けられた回転部分が回転することによって回転し、 送り矢2の全体は回転されないようになっている。しかし、自動棒材加工装置の 作動開始時における棒材の高速回転にチャックジョイント4が追従せず、棒材に ねじりが生じることがある。このねじりに対しては、第2部分26とボルト36 とが互いに相対回転可能に係合していることにより、送り矢の後部分12になる べく伝達されないようになっている。
【0016】 間隙40及び弾性部材28によって大半の振動の伝達が防止されるが、いくら かの振動はなおかつ後部分12に伝達されることがある。後部分12に伝達され る振動によって、後部分12がガイドレールGの内壁に当たって生じる騒音は、 送り矢2の後端部に設けられた弾性体42が緩衝材として作用することにより防 止される。弾性体42は、適度な弾性特性を有することからウレタンであること が望ましい。また、ガイドレールGの内壁にも、ウレタンコーティングが設けら れていれば、騒音がなお一層軽減される。 図4は、防振手段の第2の実施例を示す図である。 図4に示す実施例にかかる防振手段14’は、間隙40に弾性部材50、52 が設けられている点を除いて、図3に示す実施例とほぼ同様に構成されているの で、同様な部品については同じ符号によって示し、また、説明は省略する。本実 施例にかかる弾性部材50は、第1部分20と第2部分26との間に介在される 本体部分54と、そこから間隙40の中に延びる突出部分56とからなる。また 弾性部材52は環状に形成されており、間隙40に沿って設けられている。弾性 部材50の突出部分56と弾性部材52は、間隙40に、ボルト36と第2部品 26のそれぞれの長手方向軸線が互いに整列されるように設けられている。また 、棒材の回転による横方向の振動は、弾性部材50の突出部分56と弾性部材5 2の弾発力によって減衰され、送り矢2の後部分12に伝達されるのが防止され る。また、第2部品26の貫通孔30の内壁とボルト36とが、振動により互い にぶつかることにより生じる騒音を防止することができる。
【0017】 図5は、防振手段の第3の実施例を示す図である。 図5に示す実施例にかかる防振手段14''は、間隙40にOリング60が設け られている点を除いて、図3に示す実施例とほぼ同様に構成されているので、同 様な部品については同じ符号によって示し、また、説明は省略する。本実施例で は、図4に示す弾性部材50の突出部分56と弾性部材52の代わりに、2つの Oリング60が設けられている。Oリング60は、弾性部材50の突出部分56 と弾性部材52と同様に、ボルト36と第2部品26のそれぞれの長手方向軸線 が互いに整列されるように設けられている。また、棒材の回転による横方向の振 動は、Oリング60の弾発力によって減衰され、送り矢2の後部分12に伝達さ れるのが防止される。また、第2部品26の貫通孔30の内壁とボルト36とが 、振動により、互いにぶつかることにより生じる騒音を防止することができる。
【0018】 本考案は、以上の実施例に限定されることなく、実用新案登録請求の範囲に記 載された考案の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本考案の範囲内に包 含されるものであることがいうまでもない。 上記実施例においては、前部分10と後部分12との間に、第1部分20と第 2部分26とを有する防振手段14が介装されているが、第1部分20及び第2 部分26は必須ではなく、例えば、前部分10と後部分12とが、弾性部材28 の中を貫通する中心軸によって直接連結されていてもよい。この場合、中心軸の 一端は、前部分10に固定され、他端は、軸線方向の移動は規制されるが横方向 の相対移動は許容されるように連結される。 また、上記実施例においては、後部分12の後端部分に弾性材42が設けられ ているが、弾性材42は、送り矢2が振動によりガイドレールGの内壁に当たる 外周面部分に適宜、設ければよい。
【0019】 更に、間隙40の大きさは、第2部分12とボルト36との間の相対移動の許 容量又は規制量に基づき、適宜、決定すればよい。 更に、上記実施例における、ボルト36のヘッド部分と第2部分26の後端面 との間、及び、第2部分26の前端面と弾性部材28の後端面との間の当接面に 潤滑剤を塗布したり、例えば、テフロンワッシャを設けたりする等して、これら の面の間の摺動を容易にし、横方向の相対移動や相対回転を更に容易にしてもよ い。 また、上記実施例においては、ボルト36のヘッド部分と第2部分26の後端 面との間、及び、第2部分26の前端面と弾性部材28の後端面との間が、互い に相対回転可能になっているが、これらの間は必ずしも相対回転可能となってい る必要はなく、互いに相対移動可能であればよい。
【0020】
【考案の効果】
本考案によれば、送り矢の振動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる棒材供給機用の送り矢の全体の
側面図である。
【図2】図1に示す線II−IIに沿った棒材供給機用送り
矢の断面図である。
【図3】本考案にかかる棒材供給機用送り矢の防振手段
14の詳細を示す側面図である。
【図4】防振手段の第2の実施例を示す図である。
【図5】防振手段の第3の実施例を示す図である。
【符号の説明】
2 送り矢 4 チャックジョイント 6 フィンガーチャック 8 羽根 10 前部分 12 後部分 14 防振手段 20 第1部分 26 第2部分 28 弾性部材 36 ボルト 40 間隙 50 弾性部材 52 弾性部材 56 突出部分 60 Oリング

Claims (12)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全体的に棒状に形成され、前端に回転自
    在に設けられたフィンガーチャックによって回転する棒
    材の後端部を把持して、棒材を、自動棒材加工装置に向
    かって真っ直ぐに延びるガイドレール内で給送するため
    の棒材供給機用送り矢において、 前記フィンガーチャックを含む前部分と、後部分と、前
    記前部分と前記後部分との間に介装された弾性部材とを
    有し、前記前部分と前記後部分とは互いに、前記弾性部
    材を貫通する中心軸によって連結されており、該中心軸
    は、前記前部分及び前記後部分の剛性よりも小さいが、
    前記前部分と後部分とをほぼ真っ直ぐに維持するのに必
    要な剛性を有する、ことを特徴とする棒材供給用送り
    矢。
  2. 【請求項2】 前記中心軸の一端は、前記前部分及び前
    記後部分のうちの一方に固定されており、他端は、前記
    前部分及び前記後部分のうちの他方に、長手方向の移動
    は規制されるが横方向に移動可能に連結されている、こ
    とを特徴とする請求項1に記載の棒材供給機用送り矢。
  3. 【請求項3】 前記中心軸の他端は、前記前部分及び前
    記後部分のうちの他方の端部に形成された開口部に、長
    手方向の移動は規制されるが横方向に移動可能に連結さ
    れるように受け入れられ、前記開口部の内壁と前記中心
    軸との間には間隙が設けられている、ことを特徴とする
    請求項2に記載の棒材供給機用送り矢。
  4. 【請求項4】 前記中心軸の他端と、前記前部分及び前
    記後部分のうちの他方とは、互いに相対回転可能に連結
    されている、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の
    棒材供給機用送り矢。
  5. 【請求項5】 全体的に棒状に形成され、前端に回転自
    在に設けられたフィンガーチャックによって回転する棒
    材の後端部を把持して、棒材を、自動棒材加工装置に向
    かって真っ直ぐに延びるガイドレール内で給送するため
    の棒材供給機用送り矢において、 前部分と、後部分と、前記前部分と前記後部分との間に
    介装された防振手段とを有し、該防振手段は、前記前部
    分及び前記後部分のうちの一方に連結される第1部分
    と、前記前部分及び前記後部分のうちの他方に連結され
    る第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に介
    装された弾性部材とを有し、前記第1部分、前記弾性部
    材、及び、前記第2部分は、前記第2部分と前記弾性部
    材を長手方向に貫通して、前記第1部分に螺合するボル
    トによって互いに連結され、該ボルトには回り止めが設
    けられている、ことを特徴とする棒材供給機用送り矢。
  6. 【請求項6】 前記ボルトと前記第2部分の貫通孔の内
    壁との間には、間隙が設けられている、ことを特徴とす
    る請求項5に記載の棒材供給機用送り矢。
  7. 【請求項7】 前記弾性部材は、前記フィンガーチャッ
    クの近傍に設けられている、ことを特徴とする請求項1
    〜6のいずれか1項に記載の棒材供給機用送り矢。
  8. 【請求項8】 前記弾性部材はウレタンである、ことを
    特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の棒材供
    給用送り矢。
  9. 【請求項9】 前記後部分の外周面に緩衝材が設けられ
    ている、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の棒材供給機用送り矢。
  10. 【請求項10】 前記緩衝材の外径は、前記ガイドレー
    ルの内径よりわずかに小さい、ことを特徴とする請求項
    9に記載の棒材供給機用送り矢。
  11. 【請求項11】 前記緩衝材は、前記フィンガーチャッ
    クが自動棒材加工装置の最前端位置に位置するとき、自
    動棒材加工装置の主軸の外に突出する部分に設けられて
    いる、ことを特徴とする請求項9又は10に記載の棒材
    供給機用送り矢。
  12. 【請求項12】 前記緩衝材はウレタンである、ことを
    特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の棒材
    供給機用送り矢。
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