JP3039652U - 裁断式布巻取り機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 織布装置と布巻取り機の中間で、円筒状に織
り上げられた布を、裁断し、展開状態としたうえで、布
巻取り機で巻取り、布の縁に全く皺がよらず、織り上げ
られた布を全面的に利用でき、浪費のないものとする。 【解決手段】 裁断装置を、織布機と布巻取り機の中間
に取り付ける。二つの布展開板２２が形成した切り口と
なる箇所にモーターカッター２０を対応させて、布展開
板２２により展開した円筒状布を裁断する。二つのリー
ダー３１は、モーターカッター２０が裁断した布を真っ
すぐにし、山型棒３２が布を平坦状態に開き、方向転換
し、更にねじ山棒５１により布の縁が開かれ平面状とな
り、布巻取り機が布を巻き取る。その為、布の縁に皺が
よることがない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、裁断式布巻取り機に関するものである。更に具体的には、布展開板 により円筒状布を開き、裁断装置であるモーターカッターの裁断を都合よくし、 裁断された布は、まずリーダーにより真っすぐにされた後、山型棒において開か れ、平坦状態となり、更に織布機下方の布巻取り機が布を巻き上げるようにした 裁断式布巻取り機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の織布機は、上下二つの部分に分けられ、上部には織布装置を、下部には 布巻取り機を有し、織布装置が円筒状である為、織り上げられた布もまた、円筒 状となる。織り上げられた布は、下部の布巻取り機により巻き上げられるが、そ の布巻取り機の動力は、織布装置のモーターにより伝えられるので、布巻取り機 は、織布装置の回転動作に沿ったものとなる。この織布機の最大欠点は、織り上 げられた布が直接ローラーに巻き取られ、円筒状となる為、ローラーの布は、自 然にきつく巻かれることになり、巻き取られた布の縁が重量により押さえ付けら れ、復元不可能な皺の発生を引き起こす。この皺よれの部分は、衣服業者および 関連製造業者にとり完全に使用不可能なもので、浪費であり、欠点でもある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、織布装置と布巻取り機の中間に布の裁断、展開装置を加え、 織り上げられた円筒状の布を、巻き取られる以前に、裁断装置であるモーターカ ッターにて裁断し、円筒状の布を裁断、展開状態とした後、更に布巻取り機にお いて巻取り、これにより、布の縁に全く皺がよらず、織り上げられた布を全面的 に利用でき、浪費のないものとすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため、本考案の裁断式布巻取り機においては、裁断、展開 装置を従来の織布機の織布器と布巻取り機の中間に取り付ける。裁断装置は、布 展開板が円筒状布を真っすぐにし、更に山型棒が布を開きローラー巻取り方向に 方向転換させた後、ねじ山棒において布の縁が開かれ平面状となり、最後に布巻 取り機により布を巻き取るが、布は、開かれ真っすぐな状態で巻き取られる為、 布の縁は、従来の方式で巻き取られた際に生じた皺よれや、緩みが全くないもの となる。

【０００５】

【考案の実施の形態】

図１に、本考案の立体図を示す。裁断装置のモーターカッターは、連係棒１０ により機械台１１の下方に固定し（図２参照）、裁断モーターの下方をローラー ４０に連接し、織布装置により織り上げられた円筒状布は、布展開板２２により 開かれ、その開き口は、丁度裁断モーターカッター２０の箇所に位置し、モータ ーカッター２０は、カッター固定棒２１上に取り付け、裁断した布は、まずリー ダー３１を経て真っすぐに延ばされ、更に山型棒３２により方向転換後、ローラ ー４０が巻き取るのに都合よくする為、ねじ山棒５１により布縁が開かれる。モ ーターカッター２０は、カッター固定棒２１上においてＸ方向の運動をし、裁断 された布は、リーダー３１を通り真っすぐにされる。ローラー４０が布を巻き取 る際、布は、Ｙ方向に巻き取られるので、山型棒３２により布をＹ方向に方向転 換する必要性があり、これにより巻き取られた布は、真っすぐで、皺の見られな いものとなる。

【０００６】 図３に、本考案のモーターカッター装置の見取り図を示す。円筒状布は、布展 開板２２により開かれ、切り口をなし、モーターカッター２０は、カッター固定 棒２１に取り付け、また、モーターカッターは、丁度布展開板２２が開いた切り 口に位置し、裁断された布は、まずリーダー３１により真っすぐにされた後、巻 き付けられるので、裁断された布が巻き付けられる際、皺によるよれの発生を防 ぐ。 図４に、本考案の上面見取り図を示す。リーダー３１は、山型棒３２上部に取 り付け、モーターカッター２０が裁断した布を真っすぐにし、真っすぐになった 布は、山型棒３２により開かれ方向転換し、更にローラー４０の巻き取りに便利 なよう、ねじ山棒５１により布の縁が開かれ、これにより、巻き取られた布の縁 は、完全に平坦である為、皺がよることが全くなく、織り上げられた布を最後ま で利用、使用できる。

【０００７】

【考案の効果】

前述のとおり、本考案は、円筒状に織り上げられた布を巻き取る以前において 、まず裁断装置を用いて円筒状布を裁断、真っすぐに伸ばし、更にローラーによ り巻き取り、これにより、巻き取った布は、完全に真っすぐでよれのない布とな り、従来の方法のように布の縁が圧力を受けることにより皺となる現象を引き起 こすことがない。よって、巻き取られた布は、皺がない為、衣服製造業者は、布 を完全に使用でき、浪費が全くなく、製造原価を下げることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の立体図である。

【図２】本考案の局部立体図である。

【図３】本考案のモーターカッター装置の見取り図であ
る。

【図４】本考案の上面見取り図である。

【符号の説明】

２０ モーターカッター ２１ カッター固定棒 ２２ 布展開板 ３１ リーダー ３２ 山型棒 ４０ ローラー ５１ ねじ山棒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】裁断装置を、織布機と布巻取り機の中間に
   取り付け、モーターカッターをカッター固定棒上に設
   け、カッター口を、二つの布展開板が形成した切り口と
   なる箇所に丁度対応するようにし、二つのリーダーは、
   布展開板に対し平行とし、リーダー下方に、開いた布を
   ローラー巻取り方向に方向転換させる山型棒を設け、更
   にローラーに巻き取る布を展開させるねじ山棒を配設
   し、布展開板において織り上げられた円筒状布を開き、
   切り口となる箇所を作ってモーターカッターで裁断し、
   リーダーは、モーターカッターが裁断した布を真っすぐ
   にし、真っすぐにされた布は、更に山型棒において開か
   れた状態とした後、布をねじ山棒にて完全に展開するこ
   とを特徴とする裁断式布巻取り機。