JP3039588U - カード入れ - Google Patents

カード入れ

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JP3039588U
JP3039588U JP1997000344U JP34497U JP3039588U JP 3039588 U JP3039588 U JP 3039588U JP 1997000344 U JP1997000344 U JP 1997000344U JP 34497 U JP34497 U JP 34497U JP 3039588 U JP3039588 U JP 3039588U
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義永 小林
康之 日比野
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義永 小林
康之 日比野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手軽に首にかけたりかばんに取り付けたりし
て鑑賞できるカード入れを提供する。 【解決手段】 カード入れ1は表裏一対の薄板2,3、
カード収容部12、カード通過口13、孔14及び紐体
としてのチェーン15を備える。薄板2,3はいずれも
透明な合成樹脂製のシート材により形成され、互いに重
ね合わされ、左右両側縁部9,10及び下縁部8におい
て溶着されている。カード収容部12は、両薄板2,3
間に設けられた、カード11を収容するためのの空間で
ある。カード通過口13は、カード収容部12にカード
11を出し入れするための箇所であり、両薄板2,3の
上部間に設けられている。孔14は、両薄板2,3上部
において幅方向中央部分に設けられている。チェーン1
5は線状の本体部17と、その両端部分を分離可能に連
結するコネクタとからなり、孔14に通されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、首にかけたり、かばん等の所持品につけたり、壁にかけたりして用 いるカード入れに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、官製はがき程度の大きさのカードや、テレフォンカード程度の大き さのカード等、種々のカードが流通している。また、これらのカードを取り出し 可能に収納するためのカード入れも市販されている。その一形態として、四角形 状をなす透明な一対の薄板を重ね合わせて連結したものがある。このカード入れ の使用に際しては、ある利用者はカードをカード入れに挿入してポケットの中や かばんの中に入れている。また、別の利用者は、カードの挿入されたカード入れ をかばんの外に取り付けている。この場合、利用者はカード入れとは別に紐を準 備する。カード入れの端部に孔をあけ、ここに紐を通し、かばんの外面の突起物 等に結び付ける。さらに、別の利用者はカードの挿入されたカード入れを首にか けている。この場合にも、利用者はかばんに取り付ける場合と同様に、カード入 れに孔をあけ、ここに紐を通している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来のカード入れは、首にかける場合であっても、かばん に取り付ける場合であっても、利用者が個々にカード入れに孔をあけなければな らない。また、紐を準備し、これを孔に通した後、その両端部分を繋いで、環に しなければならない。そのため、これらの準備や作業が面倒であるという問題が あった。
【0004】 そこで、本考案は、手軽に首にかけたりかばんに取り付けたりして鑑賞できる カード入れを提供することを、課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の第1の考案は、少なくとも一方が透明な材料により形成され 、かつ互いに重ね合わせた状態で連結された一対の薄板と、前記両薄板間に設け られ、かつカードを収容するためのカード収容部と、前記カード収容部にカード を出し入れするためのカード通過口と、前記薄板の少なくとも一方に設けられた 孔と、前記孔に通された環状の紐体とを備えたものである。ここで、透明とは透 視可能な状態を指し、無色透明以外にも、着色透明、半透明を含む。また、カー ドは、表面に装飾等のための加工が施された厚みの薄い片を指す。このようなカ ードとしては例えば、表面に文字、図形、記号等が印刷された紙片(キャラクタ の絵が印刷された市販の遊戯用カード類、時間割表、定期券、日程表等を含む) 、絵葉書、写真(ブロマイドを含む)や、表面に文字、図形、記号等が印刷・刻 印された薄板(金属板、合成樹脂板等を含む)がある。また、ここでのカードに は、市販されているもの以外にも、個人で作成したもの(手作り品)も含まれる 。
【0006】 上記第1の考案によると、カード入れの使用に際し、カード通過口を通してカ ードをカード収容部内に挿入する。すると、カードが薄板によって挟み込まれた 状態でカード収容部内に収容される。カード入れを首に下げる場合には、環状の 紐体を略円形に拡げて首にかける。カード入れをかばんに取り付ける場合には、 紐体をかばんの一部に通したり、かけたりする。このようにして紐体が首にかけ られた状態、またはかばんに繋がれた状態では、薄板の重量によって紐体が延ば される。これらの状態では、透明な薄板を通してカードを透視することが可能で ある。なお、カードを交換する際には、既にカード収容部内に収容されているカ ードをカード通過口から取り出す。別のカードを前記カード通過口からカード収 容部内に入れる。
【0007】 請求項2に記載の第2の考案は、上記第1の考案の構成に加え、前記両薄板が 、可撓性を有するシート材により形成されている。
【0008】 上記第2の考案によると、両薄板を撓ませ、それらの間隔を変更することによ り、カード通過口を拡げたり閉じたりすることが可能である。
【0009】 請求項3に記載の第3の考案は、上記第1または第2のいずれかの考案の構成 に加え、前記一方の薄板が透明な材料により形成され、他方の薄板が前記一方の 薄板とは異なる色を有する透明な材料により形成されている。
【0010】 上記第3の考案によると、カード収容部内に収容されたカードの表裏両面は、 両方の薄板を通して視認可能である。この際、薄板が無色透明であれば、カード の色がそのまま視認される。薄板が着色透明であれば、その着色された色がカー ドの色に加わって視認される。
【0011】 請求項4に記載の第4の考案は、上記第1の考案の構成に加え、前記孔が前記 両薄板において前記カード通過口に対応する箇所に設けられている。
【0012】 上記第4の考案によると、孔に紐体が通された状態では、その紐体は、カード 収容部内のカードがカード通過口から抜け出るのを規制する。
【0013】 請求項5に記載の第5の考案は、上記第1の考案の構成に加え、前記紐体が、 線状の本体部と、その本体部の両端部分を分離可能に連結するコネクタとから構 成されている。
【0014】 上記第5の考案によると、コネクタを操作することにより、本体部の両端部分 を分離したり、連結したりすることが可能である。両端部分が連結されれば、本 体部は環状となる。両端部分が分離されれば、本体部を孔から抜き出したり、孔 に通したりすることが可能となる。
【0015】 請求項6に記載の第6の考案は、上記第1乃至第5のいずれか1つの考案の構 成に加え、前記両薄板が官製はがき程度の大きさを有し、前記孔が前記両薄板の 幅方向における中央部分に設けられている。
【0016】 上記第6の考案によると、カード入れの使用時には、両薄板が、その幅方向に おける中央部分、すなわち、両薄板の重量バランスの取れた箇所、において紐体 に吊り下げられる。このため、両薄板やカードが傾くことなく略水平な状態とな る。
【0017】 請求項に記載の第7の考案は、上記第1乃至第5のいずれか1つの考案の構成 に加え、前記両薄板がテレフォンカード程度の大きさを有し、前記孔が前記両薄 板の角部に設けられている。
【0018】 上記第7の考案によると、カード入れの使用時には、両薄板が、その角部にお いて紐体によって吊り下げられる。このため、両薄板やカードは傾斜した状態と なる。
【0019】
【考案の実施の形態】
(第1実施形態) 以下、第1、第2、第4乃至第6の考案を、官製はがき程度の大きさのカード を入れるためのカード入れに具体化した第1実施形態を、図1及び図2にしたが って説明する。
【0020】 本実施形態のカード入れ1は、官製はがきよりも若干大きく、かつ互いに同一 形状をなす表裏一対の薄板2,3を備えている。より詳しくは、各薄板2,3は 縦長の略長方形状をなしている。各薄板2,3の下部には、互いに同一形状をな す複数(図1では4つ)の湾曲状突部4が幅方向(図1の左右方向)に連続して 形成されており、同下部が全体として波形状をなしている。各薄板2,3の上部 両端には小さな略三角形状の突部5が形成され、両突部5,5間には、複数(図 1では3つ)の湾曲状突部6a,6b,6cが連続して形成されている。中央部 分に位置する湾曲状突部6bは、左右両側の湾曲状突部6a,6cよりも高くな っている。このように各薄板2,3は左右に対称な形状をなしている。各薄板2 ,3の上部及び下部を波形状にしたことにより、意匠性を高めている。
【0021】 各薄板2,3はいずれも無色透明なシート材によって形成されており、可撓性 を有している。各薄板2,3の上縁部7、下縁部8、左側縁部9及び右側縁部1 0は、他の箇所よりも厚肉状に形成されている。両薄板2,3は、互いに重ね合 され、それらの左右両側縁部9,10及び下縁部8において、溶着によって連結 されている。両薄板2,3の上縁部7は溶着されていない。
【0022】 両薄板2,3間において前記溶着ラインLによって囲まれた空間は、カード1 1を収容するためのカード収容部12を構成している。両薄板2,3の上縁部7 は、前記カード収容部12にカード11を出し入れするためのカード通過口13 を構成している。両薄板2,3上部の幅方向中央部分、すなわち、湾曲状突部6 bの中央部分にはそれぞれ円形の孔14が設けられている。この位置は、両薄板 2,3においてカード通過口13に対応する箇所である。各孔14の周囲は、他 の箇所よりも厚肉状に形成されている。
【0023】 両孔14には、環状の紐体としてのチェーン15が通されている。チェーン1 5は、金属製の環または輪を繋いだものを指す。ここでは、チェーン15として 、多数の金属製の小球16を線状に繋いでなる本体部17と、その本体部17の 両端部分を分離可能に連結するコネクタ18とからなるものが用いられている。 本体部17は、これを環状にしたときに首にかけることのできる長さを有してい る必要がある。本実施形態では、約90cmの長さのものが用いられているが、前 記条件を満たす範囲内で変更可能である。
【0024】 なお、図1及び図2中の11aは文字、図形、記号等の描かれた印刷領域であ る。本実施形態では、女性の絵が印刷領域11aに描かれている。
【0025】 上記のように構成された本実施形態のカード入れ1は次のようにして用いられ る。両薄板2,3の上部を把持し、その弾性力に抗して撓ませる。両薄板2,3 の間隔を拡げることにより、カード通過口13の開口面積を拡大する。印刷領域 11aに描かれている絵等を見てカード11の上下位置を確認する。カード11 を、その下端部から、カード通過口13を通してカード収容部12内に挿入する 。
【0026】 この際、間隔が拡げられた薄板2,3間の中央部分にチェーン15の一部が位 置していると、これが、カード挿入の妨げとなることがある。この場合には、図 2に示すようにチェーン15において、薄板2,3間に位置している部分を同薄 板2,3の外側まで引っぱり出し、中央部分に位置させないようにする。すると 、チェーン15がカード挿入の妨げになりにくい。また、別の手段として、チェ ーン15の本体部17の一端からコネクタ18を外し、同チェーン15の両端部 分を分離し、同チェーン15を孔14から抜き出してもよい。このようにすれば 、チェーン15がカード11の挿入の妨げとなることはない。この場合には、カ ード11をカード収容部12に収容した後、孔14にチェーン15を通し、その 両端部分をコネクタ18によって連結する。すると、本体部17は環状となる。
【0027】 ところで、前記挿入にともない、カード11の下縁がカード入れ1の内底部1 aに当たったら、両薄板2,3から手を放す。両薄板2,3は、その弾性復元力 によって平らになろうとする。両薄板2,3の間隔が自然に狭まり、カード通過 口13の開口面積が縮小する。すなわち、両薄板2,3の上端部同士が密着し、 同開口面積が実質上零になる。すると、カード11が薄板2,3によって挟み込 まれた状態でカード収容部12内に収容される。続いて、チェーン15を略円形 となるように拡げ、カード入れ1が身体の前側に位置するように首にかける。こ の状態では、薄板2,3の重量によってチェーン15が延ばされる。カード入れ 1が身体の腹部の前側に位置する。このカード入れ1においては、透明な薄板2 ,3を通してカード11を透視することが可能である。この場合、薄板2,3が 無色透明であるので、カード11の表面に付された色がそのまま視認される。
【0028】 カード収容部12内のカード11を別のカードに交換する場合には、上述した 操作とは逆の操作を行なう。両薄板2,3を撓ませてそれらの間隔を拡げ、カー ド収容部12内のカード11をカード通過口13から抜き出す。前記と同様にし て、別のカードを、拡げられたカード通過口13からカード収容部12内に入れ る。
【0029】 このように本実施形態のカード入れ1は、薄板2,3に予め孔14が設けられ 、ここにチェーン15が通されることにより構成されている。このため、従来の カード入れとは異なり、利用者が個々に薄板2,3に孔をあけたり、薄板2,3 とは別に紐を準備しなくてもすむ。購入して直ぐにカード入れ1を首にかけるこ とができ、使い勝手がよい。カード入れ1は、常に壁にかけて鑑賞する通常の額 とは異なり、場所を選ばず、手軽に身につけ、必要なときにすぐに鑑賞すること ができる。また、カード入れ1は小型で軽量であるので、通常の額とは異なり持 運び(携帯)にも適している。
【0030】 本実施形態は前述した事項以外にも次の特徴を有する。
【0031】 (a)薄板2,3には、予め円形の孔14が設けられているので、個々に孔を あけた場合よりも見栄えがよい。さらに、チェーン15の両端部分はコネクタ1 8によって連結されるので、紐を結んで環状にした場合よりも見栄えがよい。
【0032】 (b)両薄板2,3を撓ませてそれらの間隔を変えることにより、カード通過 口13を拡げたり狭めたりすることが可能である。カード通過口13を拡げるこ とにより、カード11の出し入れが容易に行なえる。
【0033】 (c)孔14が両薄板2,3においてカード通過口13に対応する箇所に設け られているので、孔14にチェーン15が通された状態では、そのチェーン15 は、カード収容部12内のカード11がカード通過口13から抜け出るのを規制 する。カード11がカード入れ1から不用意に抜け出るのを未然に防止できる。 本実施形態では、孔14が幅方向の中央部分に設けられているので、特に前述の 効果が期待できる。
【0034】 (d)カード入れ1の使用時には、両薄板2,3が、それらの中央部分、すな わち、両薄板2,3の重量バランスの取れた箇所、においてチェーン15によっ て吊り下げられる。このため、両薄板2,3の上部及び下部が傾くことなく略水 平な状態となる。これにともない、カード11の上縁部及び下縁部も略水平な状 態となる。カード11が自然な形で吊り下げられ、各薄板2,3が左右対称形状 をなしていることと相まって見栄えがよい。
【0035】 (e)薄板2,3の上下両縁部7,8、左右両側縁部9,10及び孔14の周 囲は厚肉状に形成されて、強度が高められている。このため、カード入れ1の使 用にともない薄板2、3が破れたり亀裂が入ったりしにくい。
【0036】 (第2実施形態) 次に、第1乃至第6の考案を、官製はがき程度の大きさのカードを入れるため のカード入れに具体化した第2実施形態を、図3にしたがって説明する。
【0037】 第2実施形態は、紐体として短いチェーン19を用いている点が第1実施形態 と異なっている。チェーン19は、線状の本体部20と、その両端部分を分離可 能に連結するコネクタ21とからなる。本体部20は、これを環状にしたときに 、かばんの一部(突起部分等)に付けることのできる長さを有している必要があ る。ここでは、本体部20として約13cmの長さのものが用いられているが、前 記条件を満たす範囲内で変更可能である。また、第2実施形態では、表側の薄板 2が赤色を有する合成樹脂製のシート材により形成され、裏側の薄板3が青色を 有する合成樹脂製のシート材により形成されている。すなわち、両薄板2,3は 透明であるものの、互いに異なる色が着けられている。
【0038】 前記構成のカード入れ22では本体部20が短いので、孔14にチェーン19 を通したままでは、カード11の出し入れが困難である。そのため、本体部20 の一端からコネクタ21を外し、同本体部20の両端部分を分離した後、チェー ン19を孔14から抜き出す。このようにすれば、チェーン19がカード挿入の 妨げとなることはない。
【0039】 カード入れ22の使用時には、本体部20の一端からコネクタ21を外し、同 本体部20の両端部分を分離する。チェーン19をかばんの一部(突起部分)に 通し、その両端部分をコネクタ21によって連結する。または、チェーン19を 環状にしたままかばんの一部に引っ掛ける。このようにしてカード入れ22をか ばんの一部に取り付ける。この状態では、薄板2,3の重量によってチェーン1 9が延ばされる。このカード入れ22においては、表裏いずれの方向からでも薄 板2,3を通してカード11を透視することが可能である。この場合、薄板2, 3が着色透明であるので、その着色された色がカード11の色に加わって視認さ れる。すなわち、表側の薄板2を通しては、カード11が赤みを帯びたように視 認され、裏側の薄板3を通しては、カード11が青みを帯びたように視認される 。
【0040】 このように本実施形態によると、第1実施形態と同様に、利用者が個々に薄板 2,3に孔をあけたり、薄板2,3とは別に紐を準備したりしなくてもすむ。カ ード入れ22を購入して直ぐにかばん等の所持品に付けることができ、使い勝手 がよい。カード入れ22は、場所を選ばず、手軽に所持品につけて鑑賞すること ができる。また、カード入れ22は小型で軽量であるので、持運びにも適してい る。そのほかにも、前述した(a)乃至(e)と同様の作用及び効果も奏する。 さらに、薄板2の色と薄板3の色とが互いに異なっているので、カード11を入 れる向きを変えることにより、薄板2,3を通して見えるカード11の色を表側 と裏側とで切り換えることができる。
【0041】 (第3実施形態) 次に、第1、第2、第4、第5及び第7の考案を、テレフォンカード程度の大 きさのカードを入れるためのカード入れに具体化した第3実施形態を、図4にし たがって説明する。
【0042】 本実施形態のカード入れ37は、テレフォンカードよりも若干大きく、かつ互 いに同一形状をなす表裏一対の薄板23,24を備えている。より詳しくは、各 薄板23,24は縦長の略長方形状をなしている。各薄板23,24の左側縁部 27、右側縁部28及び下縁部26はいずれも直線状に形成され、同薄板23, 24の上部には湾曲状突部29が形成されている。各薄板23,24はいずれも 無色透明な合成樹脂製のシート材によって形成されており、可撓性を有している 。上下両縁部25,26及び左右両側縁部27,28は、他の箇所よりも厚肉状 に形成されている。両薄板23,24は互いに重ね合わされ、それらの左右両側 縁部27,28及び下縁部26において、溶着によって連結されている。両薄板 23,24の上縁部25は溶着されていない。
【0043】 両薄板23,24間において前記溶着ラインLによって囲まれた空間は、カー ド30を収容するためのカード収容部31を構成している。両薄板23,24の 上縁部25は、カード収容部31にカード30を出し入れするためのカード通過 口32を構成している。両薄板23,24上部(湾曲状突部29)の角部29a にはそれぞれ円形の孔33が設けられている。この位置は、両薄板23,24に おいてカード通過口32に対応する箇所である。各孔33の周囲は、他の箇所よ りも厚肉状に形成されている。両孔33には、環状の紐体としてのチェーン34 が通されている。チェーン34は、線状の本体部35と、その両端部分を分離可 能に連結するコネクタ(図示略)とからなる。本体部35は、これを環状にした ときに首にかけることのできる長さを有している必要がある。本実施形態では、 本体部35として約70cmの長さのものが用いられているが、前記条件を満たす 範囲内で変更可能である。
【0044】 なお、図4中の30aは、文字、図形、記号等の描かれた印刷領域である。こ こでは、図形として、少年がカード入れを持った姿の絵が印刷領域30aに描か れている。
【0045】 上記のように構成された本実施形態のカード入れ37は、第1実施形態と同様 にして用いられる。カード入れ37が身体の前側に位置するように、チェーン3 4を首にかける。すると、両薄板23,24が湾曲状突部29においてチェーン 34によって首に吊り下げられる。このため、両薄板23,24の上下両縁部2 5,26が傾斜した状態となる。カード30が傾いた状態で吊り下げられる。
【0046】 本実施形態のカード入れ37は、第1実施形態と同様に、薄板23,24に予 め孔33が設けられ、ここにチェーン34が通されることにより構成されている 。したがって、従来のカード入れとは異なり、利用者が個々に薄板23,24に 孔をあけたり、薄板23,24とは別に紐を準備しなくてもすむ。カード入れ3 7を購入して直ぐに首にかけることができ、使い勝手がよい。カード入れ37は 、場所を選ばず、手軽に身につけて鑑賞することができる。また、カード入れ3 7は小型で軽量であるので、持運びにも適している。さらに、小さなカード30 が傾いた状態で吊り下げられるので、見た目もよい。そのほかにも、第1実施形 態で説明した(a)乃至(c)及び(e)と同様の作用及び効果も奏する。
【0047】 (第4実施形態) 次に、第1、第2、第4、第5及び第7の考案を、テレフォンカード程度の大 きさのカードを入れるためのカード入れに具体化した第4実施形態を、図5及び 図6にしたがって説明する。
【0048】 第4実施形態は、紐体として短いチェーン38を用いている点が第3実施形態 と異なっている。チェーン38は、線状の本体部39と、その両端部分を分離可 能に連結するコネクタ40とからなる。本体部39は、これを環状にしたときに かばんの一部(突起部分等)に付けることのできる長さを有している必要がある 。ここでは、本体部39として約11cmの長さのものが用いられているが、前記 条件を満たす範囲で変更可能である。
【0049】 前記構成のカード入れ41ではチェーン38が短いので、孔33にチェーン3 8を通したままでは、これがカード30の出し入れの妨げとなることがある。こ の場合には、図6に示すようにチェーン38において、薄板23,24間に位置 している箇所をカード通過口32から引っ張り出して、両薄板23,24の外側 に位置させる。こうすると、チェーン38がカード挿入の妨げになりにくい。ま た、別の手段として、本体部39の一端からコネクタ40を外し、同本体部39 の両端部分を分離し、チェーン38を孔33から抜き出す。こうすると、チェー ン34がカード30の挿入の妨げとなることはない。
【0050】 カード入れ41の使用時には、前述した第2実施形態と同様にして、チェーン 38の本体部39の一端からコネクタ40を外し、同本体部39の両端部分を分 離する。同チェーン38をかばんの一部(突起部分)に通し、その両端部分をコ ネクタ40によって連結する。または、チェーン38を環状にしたままかばんの 一部に引っ掛ける。このようにしてカード入れ41をかばんの一部に取り付ける 。この状態では、薄板23,24の重量によってチェーン38が延ばされる。こ のカード入れ41においては、透明な薄板23,24を通してカード30を透視 することが可能である。この場合、薄板23,24が無色透明であるので、カー ド30の色がそのまま視認される。
【0051】 このように本実施形態によると、第1実施形態と同様に、利用者が個々に薄板 23,24に孔をあけたり、薄板23,24とは別に紐を準備しなくてもすむ。 カード入れ41を購入して直ぐにかばん等の所持品に付けることができ、使い勝 手がよい。カード入れ41は場所を選ばず、手軽に所持品に付けて鑑賞すること ができる。また、カード入れ41は小型で軽量であるので、持運びにも適してい る。そのほかにも、前述した(a)乃至(c)及び(e)と同様の作用及び効果 も奏する。
【0052】 なお、本考案は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
【0053】 (1)一対の薄板2,3(23,24、以下、この段落においては、相互に対 応する数字を括弧内に示す)のうち少なくとも一方が透明であればよい。したが って、一方の薄板を透明な材料によって形成し、他方の薄板を不透明な材料によ って形成してもよい。要はカード11(30)の一方の面が薄板2,3(23, 24)を介して視認できればよい。
【0054】 (2)薄板2,3(または23,24、以下、この段落においては、相互に対 応する数字を括弧内に示す)の一方にのみ孔14(33)を設け、ここに紐体を 通してもよい。また、薄板2,3(23,24)が、その左右側縁部9,10( 27,28)や上縁部7(25)に突片を有する形状とし、この突片に孔14( 33)を設けてもよい。いずれの場合にも前記各実施形態と同様の作用及び効果 が得られる。ただし、この場合、紐体には、カード11(30)の抜け落ちを規 制する機能はほとんどない。
【0055】 (3)紐体としてチェーン15,19,34,38以外のもの、例えば、布、 紙、革、ゴム等からなる紐や糸を用いてもよい。
【0056】 (4)前記各実施形態では、紐体における本体部17,20,35,39の両 端部分を、コネクタ18,21,40によって分離可能に連結する構成としたが 、同両端部分を分離不能に連結してもよい。
【0057】 (5)薄板2,3、23,24を剛性の高い材料によって形成してもよい。こ の場合には、薄板を撓ませてカード通過口を拡げたり狭めたりすることが困難で ある。そのため、カード通過口を常に開口させた構成とすることが望ましい。
【0058】 (6)薄板2,3(または23,24)の一方の上部、下部、側部の少なくと もいずれかに横長の切り込みを入れ、ここをカード通過口としてもよい。
【0059】 (7)薄板2の色と薄板3の色との組合わせを、第2実施形態とは異ならせて もよい。この組合わせには、着色透明と着色透明、無色透明と着色透明、着色透 明と不透明、及び無色透明と不透明の組合わせが含まれる。
【0060】 (8)孔14,33を、円形以外の形状、例えば楕円形、方形等に変更しても よい。また、孔14,33を前記各実施形態とは異なる位置に設けてもよい。例 えば、第1及び第2実施形態における両薄板2,3の角部に孔14を設けたり、 第3及び第4実施形態における両薄板23,24の幅方向中央部分に孔33を設 けたりしてもよい。
【0061】 (9)薄板2,3、23,24を、それらの周縁部以外の箇所で連結してもよ い。また、薄板2,3、23,24を連結する手段としては、接着等、溶着以外 の手段を用いてもよい。
【0062】 (10)各薄板2,3の形状を第1及び第2実施形態とは異なる形状に変更し たり、各薄板23,24の形状を第3及び第4実施形態とは異なる形状に変更し てたりしてもよい。例えば、各薄板2,3の上部及び下部の少なくとも一方を直 線状にしてもよい。また、各薄板23,24の下端部を非直線状に変更してもよ い。
【0063】 (11)本考案のカード入れは、首やかばんに限らず、壁にかけて鑑賞するこ ともできる。
【0064】
【考案の効果】
以上のように、第1の考案によれば、手軽に首にかけたりかばんに取り付けた りして鑑賞できるカード入れを提供できる。
【0065】 第2の考案によれば、第1の考案の効果に加え、カード通過口を拡げたり狭め たりでき、カードの出し入れが楽に行なえる。
【0066】 第3の考案によれば、第1または第2のいずれかの考案の効果に加え、カード 収容部に入れるカードの向きを変えることにより、薄板を通して見えるカードの 色を、表側と裏側とで切り換えることができる。
【0067】 第4の考案によれば、第1の考案の効果に加え、カード収容部内のカードがカ ード通過口から不用意に抜け出るのを未然に防止できる。
【0068】 第5の考案によれば、第1の考案の効果に加え、カードの出し入れがしづらい 場合であっても、本体部の両端部分を分離し、孔から紐体を抜き出すことにより 、出し入れ作業を容易に行なえる。
【0069】 第6の考案によれば、第1乃至第5のいずれか1つの考案の効果に加え、官製 はがき程度の大きさのカードを入れ、その上縁部及び下縁部が略水平状態となる ように、カードを吊り下げることができる。
【0070】 第7の考案によれば、第1乃至第5のいずれか1つの考案の効果に加え、テレ フォンカード程度の大きさのカードを入れ、そのカードを斜めに吊り下げること ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施形態におけるカード入れの一
部を切り欠いて示す部分正面図である。
【図2】図1のカード通過口を拡げてカードを入れる状
態を示す斜視図である。
【図3】本考案の第2実施形態におけるカード入れの部
分正面図である。
【図4】本考案の第3実施形態におけるカード入れの一
部を切り欠いて示す部分正面図である。
【図5】本考案の第4実施形態におけるカード入れの部
分正面図である。
【図6】図5のカード通過口を拡げてカードを入れる状
態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,22,37,41 カード入れ 2,3,23,24 薄板 11,30 カード 12,31 カード収容部 13,32 カード通過口 14,33 孔 15,19,34,38 紐体としてのチェーン 17,20,35,39 本体部 18,21,40 コネクタ 29a 角部

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が透明な材料により形成
    され、かつ互いに重ね合わせた状態で連結された一対の
    薄板と、 前記両薄板間に設けられ、かつカードを収容するための
    カード収容部と、 前記カード収容部にカードを出し入れするためのカード
    通過口と、 前記薄板の少なくとも一方に設けられた孔と、 前記孔に通された環状の紐体とを具備したことを特徴と
    するカード入れ。
  2. 【請求項2】 前記両薄板は、可撓性を有するシート材
    により形成されていることを特徴とする請求項1に記載
    のカード入れ。
  3. 【請求項3】 前記一方の薄板は透明な材料により形成
    され、他方の薄板は前記一方の薄板とは異なる色を有す
    る透明な材料により形成されていることを特徴とする請
    求項1または2のいずれかに記載のカード入れ。
  4. 【請求項4】 前記孔は前記両薄板において前記カード
    通過口に対応する箇所に設けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載のカード入れ。
  5. 【請求項5】 前記紐体は、線状の本体部と、その本体
    部の両端部分を分離可能に連結するコネクタとから構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のカード入
    れ。
  6. 【請求項6】 前記両薄板は官製はがき程度の大きさを
    有し、前記孔は前記両薄板の幅方向における中央部分に
    設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか1つに記載のカード入れ。
  7. 【請求項7】 前記両薄板はテレフォンカード程度の大
    きさを有し、前記孔は前記両薄板の角部に設けられてい
    ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記
    載のカード入れ。
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