JP3039225B2 - 車体横すべり角推定装置 - Google Patents

車体横すべり角推定装置

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JP3039225B2
JP3039225B2 JP24293993A JP24293993A JP3039225B2 JP 3039225 B2 JP3039225 B2 JP 3039225B2 JP 24293993 A JP24293993 A JP 24293993A JP 24293993 A JP24293993 A JP 24293993A JP 3039225 B2 JP3039225 B2 JP 3039225B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体の横すべり角の推
定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の運動性能を向上させるために、横
すべり角βを検出して4WSやブレーキ等を制御するこ
とは既知である。このような車両制御に用いる車体の横
すべり角βを検出する場合、従来から、次のような方法
が知られている。
【0003】(1)一つは、次式により横すべり角βを
検出し、それを車両制御のための制御情報として用いる
ものである。
【数1】β=Vy/Vx ・・・1 但し、Vx;車両前後方向速度(車速) Vy;車両横方向速度
【0004】(2)他の一つは、下記に従い横すべり角
βを得、それを同様に制御実行時の制御情報として適用
していくものである。
【数2】 β=∫Δβ・dt ・・・2a Δβ=(Yg/V)−(d/dt)φ ・・・2b 但し、 Yg;横加速度(横G) V;車速 (d/dt)φ;ヨーレイト
【0005】(3)また、他の一つは、「日本機械学会
(No.920−55)機械力学・計測制御講演論文集
(Vol.A) 654.ニューラルネットワークによ
る四輪操舵車の同定と制御」に記載の如くのニューラル
ネットワークによる推定によるものであり、この場合、
図5にその例を表すように、ニューラルネットワークの
入力には操舵角θ、車速V、後輪舵角δrを与え、横す
べり角β、ヨーレイト(d/dt)φが出力するよう学
習させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記(1)
による車体の横すべり角検出装置のものでは、その式1
の右辺分母値となる車速Vxに関しては通常の如くに検
出可能である。しかしながら、その分子値となる車両横
方向速度Vyについては、光学式センサを必要とし、非
常に高価であり、また、取付け位置が車両重心位置がに
限られ、実用的でない。
【0007】また、上記(2)によるものの場合、同様
に車速値V自体に関しては通常の如くに車速センサによ
って検出可能である。ヨーレイト(d/dt)φもま
た、この種の車両制御を例えばヨーレイトF/B制御で
行うときに普通に搭載されているヨーレイトセンサで検
出することができ、横加速度Ygも横Gセンサを用い検
出できるものであるが、しかし、Yg検出にノイズがの
りやすい上、横すべり角値βを式2a,2bに従い演算
して求めることから、積分により誤差が集積して精度が
悪い。
【0008】また、上記(3)のようなニューラルネッ
トワークによる推定のものにあっては、路面摩擦係数μ
の変化、車速の変化(=加減速)時に誤差が出るという
問題があり、制御場面での路面μに左右されるなど、や
はり精度上の難点がある。
【0009】こうして、いままでのものは、車両への実
装面で実用的でなかったり、精度面で十分に満足いくも
のではなく、車両の運動制御のためその制御情報として
横すべり角を導入するにあたり、実際に車体の横すべり
角を正確に検出するのに困難を伴っており、安価で高精
度の横すべり角検出ができれば望ましい。
【0010】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、上述の従来のような問題を伴わずに、車体の横
すべり角を精度良く推定することのできる車体横すべり
角推定装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によって、下記の
車体横すべり角推定装置が提供される。即ち、舵角を検
出する舵角検出手段と、車速を検出する車速検出手段
と、車両に発生するヨーレイトを検出するヨーレイト検
出手段と、前記舵角検出手段及び車速検出手段からの舵
角信号及び車速信号を入力とし、ヨーレイトまたはヨー
レイトの変化率を出力とする車両運動特性を同定した第
1のニューラルネットワークモデルと、少なくとも前記
第1のニューラルネットワークモデルから出力されたヨ
ーレイトまたはヨーレイトの変化率と、前記ヨーレイト
検出手段から出力されるヨーレイト信号または該ヨーレ
イト信号に基づいて得られるヨーレイトの変化率とを入
力とし、車体横すべり角を出力とする第2のニューラル
ネットワークモデルとからなることを特徴とする車体横
すべり角推定装置、及び上記において、前記第2のニュ
ーラルネットワークモデルの入力は、舵角信号、車速信
号、前後加速度信号、横加速度信号のうちの全てまたは
一部を更に含むことを特徴とする車体横すべり角推定装
置である。
【0012】
【作用】本発明では、請求項1記載のものの場合は、検
出手段としてその舵角検出手段、車速検出手段、ヨーレ
イト検出手段のそれぞれを有する一方、その第1,第2
の2つのニューラルネットワークモデルを用い、舵角、
車速、ヨーレイトから、車体の横すべり角を制御情報と
して制御を行う場合の実際の当該制御場面で必要とする
横すべり角の推定をする。その場合、第1のニューラル
ネットワークモデルは舵角検出手段及び車速検出手段か
らの舵角信号及び車速信号を入力とし、ヨーレイトまた
はヨーレイトの変化率を出力とする車両運動特性を同定
したニューラルネットワークモデルとして機能し、第2
のニューラルネットワークモデルが、少なくともその第
1のニューラルネットワークモデルからの出力であるヨ
ーレイトまたはヨーレイトの変化率を入力とするニュー
ラルネットワークモデルで、該第2のニューラルネット
ワークモデルは、かかる第1のニューラルネットワーク
モデルから出力されたヨーレイトまたはヨーレイトの変
化率と、それに対応して、実際に当該車両の制御場面で
ヨーレイト検出手段から出力される実ヨーレイト信号ま
たは該実ヨーレイト信号に基づいて得られるヨーレイト
の変化率とを入力とし、車体横すべり角を出力として、
推定横すべり角を得る。
【0013】よって、こうした検出手段、2つのニュー
ラルネットワークモデルの組み合わせで、その一方の第
1のニューラルネットワークモデル側については例えば
特定のμの路面で車両を同定するよう、他方その出力を
入力とする第2のニューラルネットワークモデルはその
路面μとは異なる路面でも対応できるよう、学習をさせ
ておくことが可能で、実際の制御場面において通常の舵
角、車速、ヨーレイト検出のセンサを用いつつ、たとえ
路面μの異なる各種路面においてでさえも横すべり角を
精度良く検出することを可能ならしめる。
【0014】請求項2の場合は、上記第2のニューラル
ネットワークモデルに対する入力、及び舵角信号、車速
信号、前後加速度信号、横加速度信号の全てまたは一部
を該第2のニューラルネットワークの入力とでき、ヨー
レイトまたはその変化率以外で、推定横すべり角を第2
のニューラルネットワークモデルにより得る場合におい
て影響を受けることとなる他の要素である舵角、車速、
前後加速度または横加速度の全てまたはその一部をも当
該第2のニューラルネットワークモデルで考慮して車体
の横すべり角の推定を行うことが可能で、その分、より
一層、推定横すべり角の精度を向上させることを可能な
らしめる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1〜図3は、本発明の一実施例を示す。本実施例
は、車体横すべり角推定のため車両に実装備すべきセン
サ類として、図1に示すように、舵角検出手段101、
車速検出手段102、ヨーレイト検出手段103を用い
る。
【0016】舵角検出手段101は、車両が2WS車な
ら、例えば前輪舵角δfを検出する舵角センサで構成で
きる。車速検出手段102は、車体速を得るものであれ
ば足りる。従って、通常装備される車速センサであって
よい。このほか、例えばアンチスキッド制御システム
(ABS)搭載車の場合では、各輪の車輪速センサから
の車輪速信号を用い、ABS制御で採用されている擬似
車速算出の手法で得られるものを車速V値とするもので
あってもよい。この場合において、車速検出手段部分
は、車輪速センサ及びその擬似車速演算部を含んで構成
される。
【0017】ヨーレイト検出手段103は、車両に発生
するヨーレイト(d/dt)φ(なお、以下では、(d
/dt)φを簡単に表記する目的のため、γと表す場合
もある)を検出すもので、ヨーレイトセンサで構成する
ことができる。なお、ここでは、ヨーレイトγを用いる
が、ヨーレイト信号自体のほか、そのヨーレイトγの変
化率を使用してもよい。
【0018】装置は、更に、ニューラルネットワークを
用いるが、この場合、第1のニューラルネットワーク1
11と第2のニューラルネットワーク112との2つを
有する。前者は、上記舵角検出手段101からの舵角信
号、及び車速検出手段102からの車速信号を入力と
し、ヨーレイトを出力とする車両運動特性を同定した第
1のニューラルネットワークモデルを構成するものであ
り、後者は、その第1のニューラルネットワークモデル
から出力されたヨーレイトと上記ヨーレイト検出手段1
03から出力されたヨーレイト信号とを入力とし、車体
横すべり角(推定横すべり角)を出力とする第2のニュ
ーラルネットワークモデルを構成する。
【0019】なお、第1のニューラルネットワーク11
1の出力がヨーレイトの変化率であり、それを第2のニ
ューラルネットワーク111の入力とする場合において
は、それに対応させるべく、第2のニューラルネットワ
ーク112の他の入力の一つとしては、ヨーレイト信号
(実ヨーレイト)自体ではなく、そのヨーレイト信号に
基づいて得られたヨーレイトの変化率(実ヨーレイト変
化率)とすることができ、このようにしてもよい。
【0020】本実施例では、車体横すべり角を制御情報
として車両走行時の車両制御にそれを使用する車両に
は、その車体の横すべり角検出のために上記したそれら
舵角検出手段101、車速検出手段102、ヨーレイト
検出手段103、第1のニューラルネットワーク11
1、第2のニューラルネットワーク112が装備され、
ユーザへは、車両はそのような状態のものとして提供さ
れる。
【0021】上記の如くの入出力の第1のニューラルネ
ットワーク111及び第2のニューラルネットワーク1
12は、制御用のコントローラに格納されるが、それら
2つをのものを利用することにより、車体の横すべり角
を検出する装置を得る場合に、例えば路面摩擦係数μ=
1のドライ路面で車両を同定する第1のニューラルネッ
トを構成し、その出力を入力とする第2のニューラルネ
ットを構成して各種路面で車両を同定して、既存のセン
サ類を用いつつ、舵角、車速、ヨーレイトからたとえμ
の異なる各種路面においてでさえも横すべり角を精度良
く検出することのできる機能をもつ装置も容易に実現さ
れる。
【0022】以下、図2及び図3をも参照し、主に舵
角、車速、ヨーレイトから車体横すべり角を推定するた
めの本実施例に従う車体横すべり角推定装置の実現手順
について、その横すべり角検出手法等を含めて更に具体
的に説明する。下記では、第1のニューラルネットワー
クの作成、第2のニューラルネットワークの作成の順で
述べる。
【0023】〔第1のニューラルネットワークの作成〕
一般に用いられる車両の平面運動の線形2輪モデルの運
動方程式は、次のようである。
【数3】 ∂β/∂t=−(2(Kf+Kr)/mV)・β −{(2(Lf・Kf−Lr・Kr)/mV2 )+1}・γ +(2Kf/mV)・δf +(2Kf/mV)・δr ・・・4
【数4】 ∂γ/∂t=−(2(Lf・Kf−Lr・Kr)/I)・β −(2(Lf2 ・Kf+Lr2 ・Kr)/IV)・γ +(2Lf・Kf/I)・δf −(2Lf・Kr/I)・δr ・・・5 但し、β ;車体横すべり角 γ ;ヨーレイト m ;車体質量 I ;ヨー慣性モーメント V ;車速 δf;前輪舵角 δr;後輪舵角 Kf;前輪コーナリングパワー Kr;後輪コーナリングパワー Lf;車両重心と前輪車軸間距離 Lr;車両重心と後輪車軸間距離
【0024】運動方程式は、このように表されるが、以
下では、簡単のため2WS(即ち、δr =0)の場合に
ついて述べる。なお、4WSの場合は、後輪舵角δr
検出してコントローラに入力すればよい。
【0025】さて、上記において、車体横すべり角β
は、前輪舵角δf(なお、ステアリングホイールの操舵
角を検出する場合は、それをステアリングギア比を用い
て換算して得られる値を適用すればよい)、車速Vを入
力として、式4,5の微分微分方程式を解けば得られ
る。しかしながら、一般に前後コーナリングパワーK
f,Krは一定値ではなく前輪舵角δfに対して非線形
特性を持つため、前輪舵角δfの小さい場合は横すべり
角β、ヨーレイトγとも実車に良く合うが、前輪舵角δ
fが大きくなるとズレてくる(即ち、式4,5で同定が
うまくいかない)。
【0026】そこで、その不具合を補正するのが、非線
形特性も学習により考慮することが可能なニューラルネ
ット(以下、NNとも略す)である(詳細は、前掲文献
に詳しい)。
【0027】図2は、NNを用いる横すべり角推定方法
の基本原理を示す。まず、図2に示すNN100を構成
する。ここでは、入力は前輪舵角δf、車速V、出力は
横すべり角β、ヨーレイトγであり、NN内の層の構成
の仕方は、学習が収束さえすれば任意である。
【0028】さて、車両にはヨーレイトセンサと横すべ
り角センサを取り付ける。ここで、その横すべり角セン
サは前後方向速度Vxと横方向速度Vyを光学的に検出
するものとできるが、これは、後に取りはずすことを前
提として取り付ける横すべり角検出用計測器として用い
る。かかる計測器の出力から、横すべり角はβ=Vy/
Vxとして検出される。なお、この計測器は、一度、第
1のNNが決定すればはずせることから、高価であろう
と、大きくとも問題とはならない。光学式横すべり角セ
ンサは、ユーザーに渡される車両としては装備されてい
るセンサではない。本例に従うとき、実際に、結果とし
て実装されるのは車速センサ、舵角センサであり、また
ヨーレイトセンサである。
【0029】そして、この横すべり角検出用計測器、ヨ
ーレイトセンサで検出された横すべり角βとヨーレイト
γを教師信号βt ,γt として、NNの出力β,γがβ
t ,γt に一致するように、バックプロパゲーションに
よりNN内の重み変数を確定していく。なお、この場
合、学習の際の入力パターンは車速V、前輪舵角δfの
組合せで10〜数10パターンで現実的な数である。こ
うして学習が終了すると、任意の車速V、前輪舵角δf
にて該当車両が発生する横すべり角βとヨーレイトγが
求まる。
【0030】〔第2のニューラルネットワークの作成〕
ところで、上記NNは本実施例での第1のニューラルネ
ットワークに適用できるものであるが、単にそれだけで
あると、車両が各種路面を走行する場合の対応を確保す
るには十分ではない。即ち、こうした第1のニューラル
ネットにより求められたβ、γとともに、或る特性の路
面でのみ有効なものであり、それ以外の各種路面、例え
ば雪路にいくと、大幅にズレてしまう。理由の一つは、
前後コーナリングパワーKf、Krが走行路面により大
きく変化してしまうからである。
【0031】第2のニューラルネットワークは、こうし
た影響も排除し、各種路面でも精度を十分なものにしよ
うとすることから導入する。今、路面摩擦係数をμ、或
る路面を走行する場合の前後コーナリングパワーをK
f′,Kr′とすると、ほぼ
【数5】Kf′=μ・Kf ・・・6a Kr′=μ・Kr ・・・6b とおくことができ、これを前記式4,5に代入すると、
次式7,8となる(または積分して、式7a,7bとな
る)。
【数6】 ∂β′/∂t=μ・∂β/∂t(または積分して、β′=μ・β) ・・・7
【数7】 ∂γ′/∂t=μ・∂γ/∂t(または積分して、γ′=μ・γ) ・・・8 ここに、β′,γ′は、車両がμなる摩擦係数の路面を
走行したときに発生する横すべり角、ヨーレイト。
【0032】さて、ここで、式8に着目すると、第1の
ニューラルネットが出力するヨーレイトγとその時実際
にセンサにより検出されるヨーレイトγ′(実ヨーレイ
ト)とを比較すると、車両が走行中の当該路面のμが分
ることになる。そして、それを式7に適用すると、第1
のニューラルネットが出力する横すべり角βと、式8に
より求められた路面のμから、その路面を走行中の該当
車両の実際の横すべり角β′が求められる。
【0033】しかして、ここで、前記式6a,6bは、
常に成り立つわけではなく、γ、γ′自体の大きさに対
して非線形要素を持つ。そこで、このために、更に図3
に示すような第2のニューラルネット112を構成する
ものである。図3の如く、第1のニューラルネット11
1に加え、第2のニューラルネット112を用いて、こ
れら2つを使用し、図示のように、第2のニューラルネ
ット112は第1のニューラルネット111の出力を入
力とし、かつヨーレイトセンサからの信号はその第2の
ニューラルネット112の入力とするよう、組み合わせ
ることができる。
【0034】実際の手順では、予め測定してμ値が判っ
ているドライ路(μ=1)、ウエット路(μ=0.
8)、雪路(μ=0.4)、アイス路(μ=0.1)の
全てまたは3種で走行する。好ましくは、μ=1のドラ
イ路を基準とし、ドライ路面で車両運動性能を同定する
よう第1のニューラルネットを構成できるようにするの
がよく、車両はかかる基本のドライ路のほか、上記ウエ
ット路、雪路及びアイス路の計4種の各種路面を横すべ
り角検出用計測器を取り付けた状態で走行するか、また
は基本のドライ路のほか、上記路面のうちのμの異なる
他の2種の路面の計3種の各種路面を走行する。このよ
うにして走行し、その過程で上記計測器で測定したβ′
を教師信号βt ′として第2のNNの出力値βがβt
に一致するように学習をくり返す。
【0035】かくて、NN内の全ての重み定数が確定す
ると、本横すべり角推定装置が完成することになる。そ
して、以後、横すべり角検出用計測器はとりはずす。即
ち、光学式横すべり角センサは専らかかる計測器として
用いるものであり、これは既に述べた通りである。
【0036】以上、述べたところをまとめると、図1に
示した第1実施例の構成のものとなり、本実施例によれ
ば、従来の問題を解消し得て、既存のセンサを用いて各
種路面においても精度良く横すべり角を検出できる。
【0037】次に、本発明に他の実施例について説明す
る。図4は、第2の実施例の構成を示す図である。本実
施例は、前記第1実施例の構成ものとの対比でいえば、
検出手段として、前後加速度検出手段104をも設けた
ものである。ここに、前後加速度検出手段104は、車
両の前後加速度(前後G)Xg信号を検出する前後加速
度センサで構成できる。
【0038】そして、本実施例では、例えば、第2のニ
ューラルネットワーク112の入力としては、ヨーレイ
ト検出手段103からのヨーレイト信号と第1のニュー
ラルネットワーク111からの出力ヨーレイトのほか、
舵角検出手段101及び車速検出手段102からの舵角
信号及び車速信号、並びに、その前後加速度検出手段1
04からの前後加速度信号も入力するものとする。これ
は、前後コーナリングパワKf,Krの非線形要素は、
前輪舵角δf、車速V、前後加速度Xgにも影響を受け
ることから、それをも考慮し、このように第2のニュー
ラルネットワーク112にそれらをも入力して推定横す
べり角の精度を上げるものである。
【0039】本実施例による場合は、前記実施例と同様
の作用効果を得られるのに加え、更に一層の精度向上が
図れる利点がある。
【0040】また、本実施例の態様に従う場合は、上記
構成のものに限られない。例えば、第2のニューラルネ
ットワークモデルに対する入力は、ヨーレイト検出手段
からの出力信号と第1のニューラルネットワークモデル
からの出力値及び、舵角信号、車速信号、前後加速度信
号、横加速度信号の全てまたは一部である態様でもよ
い。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、車体の横すべり角を制
御情報として得る場合に、実際の制御場面において通常
の舵角、車速、ヨーレイト検出のセンサを用いつつ、た
とえ路面μの異なる各種路面においてでさえも横すべり
角を精度良く検出するができる車体横すべり角推定装置
を提供することができ、本横すべり角推定装置を装備し
た車両では当該横すべり角推定装置で得られる推定横す
べり角で車両運動制御をより正確に達成することがで
き、制御の実効性が高まる。
【0042】また、請求項2の如く舵角信号、車速信
号、前後加速度信号、横加速度信号の全てまたは一部を
第2のニューラルネットワークに入力すると、横すべり
角を該第2のニューラルネットワークモデルにより得る
場合においてそれをも加味して車体の横すべり角の推定
を行うことが可能で、その分より一層推定横すべり角の
精度を上げることができ、更に大きな効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】同例による横すべり角推定方法の基本原理の説
明に供する図である。
【図3】同じく、原理の説明に供する図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図である。
【図5】従来例の説明に供する図である。
【符号の説明】
101 舵角検出手段 102 車速検出手段 103 ヨーレイト検出手段 104 前後加速度検出手段 110 ニューラルネットワーク 111 第1のニューラルネットワーク 112 第2のニューラルネットワーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 137:00 (72)発明者 丸古 直樹 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−135346(JP,A) 特開 平6−278628(JP,A) 特開 平5−301574(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵角を検出する舵角検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 車両に発生するヨーレイトを検出するヨーレイト検出手
    段と、 前記舵角検出手段及び車速検出手段からの舵角信号及び
    車速信号を入力とし、ヨーレイトまたはヨーレイトの変
    化率を出力とする車両運動特性を同定した第1のニュー
    ラルネットワークモデルと、 少なくとも前記第1のニューラルネットワークモデルか
    ら出力されたヨーレイトまたはヨーレイトの変化率と、
    前記ヨーレイト検出手段から出力されるヨーレイト信号
    または該ヨーレイト信号に基づいて得られるヨーレイト
    の変化率とを入力とし、車体横すべり角を出力とする第
    2のニューラルネットワークモデルとからなることを特
    徴とする車体横すべり角推定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第2のニューラルネットワークモデルの入力は、舵
    角信号、車速信号、前後加速度信号、横加速度信号のう
    ちの全てまたは一部を更に含むことを特徴とする車体横
    すべり角推定装置。
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