JP3039176U - 足場用はしごの足場板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全な足場用はしごの足場板の提供。 【解決手段】 短板部と長板部を包括し、両者がそれぞ
れ複数の半板部を嵌合してなり、短板部と長板部にその
長手方向に沿った相対する外側辺にそれぞれ一つのＵ形
の外側枠が嵌合され、該外側枠の底部の両端部分に二つ
の相対し且つ適当な距離を開けた挟持条が設けられ、短
板部と長板部の長手方向に沿った相対する内側辺にそれ
ぞれＵ形の内側枠が固定され、該二つの内側辺の、相互
に対向する面の両端に、それぞれ一つの丁番が設けら
れ、長板部と短板部が対向するよう折り合わされて一体
とできるよう連接された。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の足場用はしごの足場板に関し、折り畳み式で脚立にもなる足場 用はしごの一部の横桟が折り曲げられて水平状態とされた時に横桟上に止め敷か れるもので、折り畳んで収容可能な脚場板に関する。

【０００２】

【従来の技術】

複数のはしごからなる折り畳み式はしごの中で、その一部のはしごが折り曲げ られて水平状態に固定でき、高所での水平方向の作業に適合するものとされた、 いわゆる足場用はしごは、水平部分の上方での作業が行いやすいように、足場板 と組み合わせて使用される。周知の足場板は、面積と形状が、水平とされたはし ごの横桟上に置くのに適した大きさと形状を有する平板とされており、平板の四 隅部が水平はしご上に緊縛されることで、作業に便利な足場を提供していた。し かし、このような従来の足場板は、安全性に欠けるという欠点を有していた。即 ち、木材の平板の表面が平滑であり作業員が滑りやすかった。さらに、足場板の 四隅がロープで水平はしごに緊縛されるが、その固定効果は良くなく、もしロー プがゆるむと足場板が移動して作業員が安定して立てなくなり足を踏み外す恐れ があった。このほか、木材を材料としているため、湿気で変形しやすく、使用上 の安定性の面で不利であった。

【０００３】 図４には従来の足場板の足場用はしごへの取付け方法が示される。この図のよ うに従来の足場用はしごの足場板Ｗは足場用はしご６上に敷くのに用いられ、従 来の足場板Ｗの長さはほぼ足場用はしご６の折り曲げられて水平とされた二つの はしごの最も外側の二つの横桟の長さにほぼ相当する。この足場板の幅は、足場 用はしご６の横桟の長さにほぼ相当する。足場板Ｗ上の四つの隅部にはそれぞれ 適当な内径を有する一つの貫通穴Ｗ１、Ｗ２、Ｗ３、Ｗ４が設けられている。足 場板Ｗは、足場用はしご６の周囲に沿うように点線矢印方向に水平はしご上に置 かれた後、適当な長さのロープ（図には表示せず）が貫通穴Ｗ１、Ｗ２、Ｗ３、 Ｗ４に通されて横桟６１、６２の両端にそれぞれ縛りつけられることを以て、足 場用はしご６上に取り付けられる。そして足場板Ｗが使用されない時には、ロー プをゆるめて外し、足場板Ｗを取り外していた。このような足場板Ｗはロープを 利用して固定されるが、緊縛力は人により異なるため、緊縛程度が一致しなくな り、安定性が悪くなり、万一、ロープで縛るのを忘れると、足場板が移動し、墜 落する状況を発生することもあった。これは使用者にとっては極めて不安全であ った。さらに、足場板の全体の長さは水平なはしご部分の長さに合ったものでな ければならず、少なくとも１５０ｃｍの長さが必要であり、あるものでは２００ ｃｍ以上にもなり、高所でこのような従来の足場板を足場用はしご上に取り付け たり、取り外したりするのは、極めて時間がかかり、安全でなかった。このほか 、このような従来の足場板は表面が平滑であり、高所作業員が滑り落ちる恐れが あった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来の足場用はしごの足場板の欠点を鑑み、それを改善するために なされたものであり、即ち、本考案は、折り畳みと収容に便利で、人員の滑落を 防止でき、安定して取り付けられ、比較的良好な剛性を有し、安定性の高い、一 種の足場用はしごの足場板を提供することを課題としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、短板部と長板部を包括し、両者がそれぞれ複数の半板部を 嵌合してなり、短板部と長板部にその長手方向に沿った相対する外側辺にそれぞ れ一つのＵ形の外側枠が嵌合され、該外側枠の底部の両端部分に二つの相対し且 つ適当な距離を開けた挟持条が設けられ、短板部と長板部の長手方向に沿った相 対する内側辺にそれぞれＵ形の内側枠が固定され、該二つの内側辺の、相互に対 向する面の両端に、それぞれ一つの丁番が設けられ、長板部と短板部が対向する よう折り合わされて一体とできるよう連接されていることを特徴とする、足場用 はしごの足場板としている。

【０００６】 請求項２の考案は、請求項１に記載の足場用はしごの足場板で、その中、短板 部と長板部の複数の半板部中の相互に嵌合される半板部中の一つの半板部に、そ の長手方向に沿った一側に一つのＵ形の凹溝が設けられ、もう一つの半板部にそ の長手方向に沿った一側に外向きに外向きに伸出するＵ形の凸部が設けられ、該 凹溝と凸部が嵌合されて一体とできることを特徴とする、足場用はしごの足場板 としている。

【０００７】 請求項３の考案は、請求項１に記載の足場用はしごの足場板で、その中、各丁 番の対向する二つの丁番対向部材が、それぞれ短板部と長板部の外側の一つの半 板部の内側枠に近い端部に伸入し固定されていることを特徴とする、足場用はし ごの足場板としている。

【０００８】 請求項４の考案は、請求項１に記載の足場用はしごの足場板で、その中、短板 部と長板部の表面に複数の間隔を開けた止滑凸条が設けられている、足場用はし ごの足場板としている。

【０００９】 請求項５の考案は、請求項１に記載の足場用はしごの足場板で、その中、相対 する挟持条の一方が比較的長く設けられ、上記適当な距離により二つの挟持条が 引張りを受けて横桟を挟み付けられることを特徴とする、足場用はしごの足場板 としている。

【００１０】

【考案の実施の形態】

本考案は、従来の足場用はしごの足場板の欠点を鑑み、それを改善するために なされたものである。本考案の足場用はしごの足場板は、基本的に二つの平板部 を丁番で連結して一体となして、折り畳みと収容に便利とし、さらに各平板部の 上面を非平滑面となして、人員の滑落を防止できるようにし、さらに、各平板部 の一端にそれぞれ挟持部材を設けて安定してはしごの横桟を保持できるようにす るほか、比較的良好な剛性を有する材料で製造してなり、ゆえに安定性が高めら れている。

【００１１】

【実施例】

図１に示されるように、本考案の足場用はしごの足場板は、長さ方向に相互に 一列をなす短板部１と長板部２を備え、これら二つの板部１、２の幅は同じとさ れ、長さは異なる。短板部１と長板部２の長手方向おけるそれぞれの外端部には 、それぞれ短板部１或いは長板部２の幅と同じ長さを有する一つのＵ形の外側枠 ３が嵌合され、各外側枠３は、その上面と底面より間隔をあけて、込栓などの複 数の固定部材３３で短板部１と長板部２に止め付けられている。短板部１と長板 部２の長手方向における相互に対向する各内側端には、それぞれ長さが短板部１ と長板部２の幅より小さいＵ形の内側枠４が嵌合され、両内側端の両端部分は内 側枠４で被包されてなく、両内側端の対向する両端部に、それぞれ相互に対合し て回転する丁番部材（本図には表示せず）が設けられている。さらに二つの外側 枠３の底部両端の適当な所に、それぞれ二つの相対する挟持条３１１、３１２が 設けられ、該挟持条３１１は挟持条３１２より長く設けられ、二つの挟持条３１ １、３１２間の距離は、安定して足場用はしご６の横桟６１と横桟６２を挟持で きるものとされている。

【００１２】 図２、及び図３、図４を参照されたい。その中、図２は図１中の足場板の詳細 な構造を示している。短板部１は実際には半板部１１と半板部１２を嵌め接いで なる。半板部１１中の長手方向に沿った外側付近の底部には、下に延伸された適 当なＬ形断面の強化板１１ａが設けられ、長手方向に沿った中間部分の底部には 下に延伸された適当な逆Ｔ形の強化板１１ｂが設けられ、長手方向に沿った内側 辺の底部には下に延伸された適当な背向Ｌ形の強化板１１ｃが設けられ、この背 向Ｌ形の強化板１１ｃの底板の横手方向に沿って、水平に一つの小凸縁板が延伸 され、こうして半板部１１の長手方向に沿った内側辺に形成された一つの嵌合凹 溝により、半板部１１はもう一つの半板部１２と嵌合され一体とされる。半板部 １２の長手方向に沿った外側辺と中間部分の底部には、半板部１１に相対して、 それぞれ背向Ｌ形断面の強化板１２ａと逆Ｔ形断面の強化板１２ｂが設けられ、 長手方向に沿った内側辺の底部は、半板部１１方向の伸出し突出部を備えた平強 化板１１ｃとされている。図４に示されるように、該突出部の断面の大きさは、 半板部１１の嵌合凹溝に嵌入できるものとされ、それにより半板部１１と半板部 １２は組み合わされて短板部１を形成している。さらに、半板部１１と半板部１ ２の上表面に、長手方向に沿って適当な長さを有し且つ適当な高さを有する止滑 条１１３と止滑条１２３が横手方向に等間隔に連接されている。長板部２は実際 には、半板部２１と半板部２２を嵌め接いでなる。半板部２１と半板部２２の断 面形状は短板部１中の半板部１１と半板部１２の断面形状は完全に同じで、嵌合 方式もまた完全に同じであるため、重複して説明することは省略する。短板部１ と長板部２の対向する内側辺の両端部が二つの丁番で連接されて一体とされてい る。図４に示されるように、各丁番は二つの丁番対向部材５１、５２を枢接して なり、各丁番対向部材５１、５２は、基本的に、一つの長柄部５１１、５２１と 、該長柄部５１１、５２１の前端より対向するように上向きに傾斜、延伸された 枢接部５１２、５２２を備えており、両者は該枢接部５１２、５２２で枢接され ている。二つの丁番の長板部２と短板部１への取付け方式は完全に同じであるた め、以下に半板部１１と半板部２１をそれぞれ丁番対向部材５１と丁番対向部材 ５２に固定する状況についてのみ説明する。図２中の局部拡大部分に明らかに示 されるように、半板部１１のＬ形の強化板１１ａの底板の上表面の適当な所に、 上向きに伸出し、適当な幅を有する小凸条１１１が連接してあり、半板部１１の 主板底面の、該小凸条１１１に相対する位置にも、対応して大きさが同じで下に 伸出する小凸条１１２が設けられ、小凸条１１１と小凸条１１２間の距離は、丁 番対向部材５１の長柄部５１１がその間に伸入できるものとされ、図４中の丁番 対向部材５１の取付け位置が構成され、長柄部５１１上に一つの横孔５１１１が 設けられ、釘のような固定部材の使用により、強化板１１ａの外側から丁番対向 部材５１が固定される。半板部２１のＬ形の強化板２１ａの底板部上表面の、小 凸条１１１に対応する位置にも同じ小凸条２１１が設けられ、半板部２１の主板 底面の、該小凸条１１２に相対する位置にも、同じ小凸条２１２が設けられ、小 凸条２１１と小凸条２１２間の距離は、丁番対向部材５２の長柄部５２１がその 間に伸入できるものとされ、図４中の丁番対向部材５２の取付け位置が構成され 、長柄部５２１上に一つの横孔５２１１が設けられ、釘のような固定部材の使用 により、強化板２１ａの外側から丁番対向部材５２が固定される。さらに、丁番 対向部材５１の枢接部５１２は、一側にほぼ長柄部の半分の厚さの距離偏り、丁 番対向部材５２の枢接部５２２は、もう一側にほぼ長柄部の半分の厚さの距離偏 り、二つの枢接部５１２、５２２が重ね合わされて枢接させられる。また二つの 丁番対向部材５１、５２はそれぞれ半板部１１、１２に固定され、即ち丁番対向 部材５１は強化板１２ａ上の二つの小凸条間の空間に嵌め置かれ、丁番対向部材 ５２は強化板２２ａ上の二つの小凸条間の空間に嵌め置かれ、それぞれ釘のよう な固定部材で固定され、その詳細な構造及び装置の状況は半板部１１、２１に固 定される丁番対向部材５１、５２と同じであるため、詳細には説明しないが、こ こに簡単に説明する。各外側枠３の上板部の長手方向に沿って、複数の止滑条３ ２が設けられ、また下板部底部両端の挟持条３１１、３１２は引張りの弾性を有 しており、挟持条３１１と挟持条３１２末端の水平距離はやや足場用はしごの横 桟の横断面の幅より小さく、以て安定して横桟を挟持できるものとされている。

【００１３】 図１に示されるように、本考案の足場板を足場用はしごの水平はしご部分に取 り付ける時には、足場板の四つの隅部の挟持条３１１、３１２をそれぞれ横桟６ １、６２の両端に、それを跨ぐように嵌合させ、二つの内側枠４の部分を横桟６ ３上に止める。挟持条３１１、３１２が横桟上に嵌合されることで、操作に便利 となり且つ挟持効果は良好である。これにより、本考案の足場板は極めて安全に 使用でき、さらに、足場板の表面にはいずれも止滑条が設けられているため、使 用者の滑落を防止できる。本足場板を使用しない時には、ただ挟持条３１１、３ １２を横桟より外し、長板部２と短板部１を折り合わせ一体とすれば、収納に便 利な形態とできる。実質上、この種の足場板は質量が軽く良好な剛性を有する材 料で製造することにより、その軽便性を増すことができる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の足場用はしごの足場板の主な特徴は、足場板の長手方向の両端に設け た特定構造の挟持部材により、足場板を安定して足場用はしごの横桟に止め付け られるようにしたことを以て、それにより足場板取付け操作を簡単にしたほか、 使用上の安全性を高めたことにある。 本考案のもう一つの特徴は、足場板を、丁番で連結された二つの板部より構成 したことで、折り畳み可能とし、運搬や収納に便利なものとしたことにある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の足場用はしごの足場板とそれを止め付
ける折り畳み式足場用はしごの斜視図である。

【図２】図１中の足場板の拡大斜視図であり、一部を断
裂表示してある。

【図３】図２中の二つの半部の嵌合部分の拡大断面図で
ある。

【図４】図２中の丁番装置部分の拡大断面図である。

【図５】従来の足場用はしごの足場板の足場用はしごへ
の取付け方法を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 短板部 ２ 長板部 ３ 外側枠 ３３ 固定部材 ４ 内側枠 ３１１、３１２ 挟持条 ６ 足場用はしご ６１、６２、６３ 横桟 １１、１２ 半板部 １１ａ Ｌ形の強化板 １１ｂ 逆Ｔ形の強化板 １１ｃ 背向Ｌ形の強化板 １２ａ 背向Ｌ形の強化板 １２ｂ 逆Ｔ形の強化板 １１ｃ 平強化板 １１３、１２３ 止滑条 ２１、２２ 半板部 ５１、５２ 丁番対向部材 ５１１、５２１ 長柄部 ５１２、５２２ 枢接部 １１１、１１２ 小凸条 ５１１１ 横孔 ２１１、２１２ 小凸条 ５２１１ 横孔 ３２ 止滑条 ３１１、３１２ 挟持条

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 短板部と長板部を包括し、両者がそれぞ
   れ複数の半板部を嵌合してなり、短板部と長板部にその
   長手方向に沿った相対する外側辺にそれぞれ一つのＵ形
   の外側枠が嵌合され、該外側枠の底部の両端部分に二つ
   の相対し且つ適当な距離を開けた挟持条が設けられ、短
   板部と長板部の長手方向に沿った相対する内側辺にそれ
   ぞれＵ形の内側枠が固定され、該二つの内側辺の、相互
   に対向する面の両端に、それぞれ一つの丁番が設けら
   れ、長板部と短板部が対向するよう折り合わされて一体
   とできるよう連接されていることを特徴とする、足場用
   はしごの足場板。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の足場用はしごの足場板
   で、その中、短板部と長板部の複数の半板部中の相互に
   嵌合される半板部中の一つの半板部に、その長手方向に
   沿った一側に一つのＵ形の凹溝が設けられ、もう一つの
   半板部にその長手方向に沿った一側に外向きに外向きに
   伸出するＵ形の凸部が設けられ、該凹溝と凸部が嵌合さ
   れて一体とできることを特徴とする、足場用はしごの足
   場板。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の足場用はしごの足場板
   で、その中、各丁番の対向する二つの丁番対向部材が、
   それぞれ短板部と長板部の外側の一つの半板部の内側枠
   に近い端部に伸入し固定されていることを特徴とする、
   足場用はしごの足場板。
4. 【請求項４】 請求項１に記載の足場用はしごの足場板
   で、その中、短板部と長板部の表面に複数の間隔を開け
   た止滑凸条が設けられている、足場用はしごの足場板。
5. 【請求項５】 請求項１に記載の足場用はしごの足場板
   で、その中、相対する挟持条の一方が比較的長く設けら
   れ、上記適当な距離により二つの挟持条が引張りを受け
   て横桟を挟み付けられることを特徴とする、足場用はし
   ごの足場板。