JP3038080U - 熱可塑性樹脂チップの遠心ドライヤ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 切断後のチップ乾燥を効率的に行う。 【解決手段】 熱可塑性樹脂ストランドＳをロータリカ
ッタＳＣでチップＰに切断した後に、ストランドカッタ
から搬出されたチップを遠心回転にて脱水乾燥するスト
ランドグラニュレータＳＧとし、このＳＧ最終工程に遠
心ドライヤ５０を設置し、遠心ドライヤ５０は、チップ
フィーダに円錐状の水透過、チップ不透過の金網である
予備脱水用網５１を設け、粗かたの脱水を行った後に遠
心ドライヤーの羽根の下方の導入口に導き、羽根の上方
から搬出する遠心ドライヤを設け、乾燥空気を投入す
る。かくして、乾燥せる所望のチップを得る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ストランドを冷却した後、切断するチップの乾燥を行遠心ドライヤ 、特に熱可塑性樹脂ストランドをロータリカッタでチップに切断した後に、スト ランドカッタから搬出されたチップを遠心回転にて脱水乾燥するストランドグラ ニュレータに於いて、チップの乾燥について、チップを下方から搬入し、高速に て回転して乾燥し、上方から搬出する熱可塑性樹脂チップの遠心ドライヤに関す る。

【０００２】

【従来の技術】

従来、熱可塑性樹脂製品の原料であるチップを製造する際には、熱可塑性樹脂 から成る溶融状態のストランドを、ダイヘッドから押し出して、流下シュート上 で冷却水と共に流下させながら冷却固化させると共に、切断装置（ストランドカ ッタ）において、ニップロールにより引下げながら回転刃（ロータリカッタ）に よりチップに切断し、この後、チップに付着している冷却用水を乾燥する。

【０００３】 チップの乾燥には、高熱の乾燥空気を吹き付ける方法と、遠心分離機による方 法などがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

一般にチップを製造するに際し、切断装置の前にてストランドの状態で脱水す るドライ方式と、切断装置の後でチップの状態で脱水乾燥するウエット方式があ る。この後者のウエット方式において、従来は高速で回転する遠心胴に金網をお いているので、チップが冷却水と共に金網に何回も衝突し、チップの形状を損な い、製品として価値を失うという問題点があった。さらに水冷処理した熱可塑性 樹脂チップには、装置内が脱水による水分と、チップの残熱による水の水蒸気化 によって、湿気が結露して、この結露水がチップの移送通路内等の壁面に付着す るという問題点があった。 本考案は、上記従来のチップの乾燥装置の問題点を解決し、チップの形状、製 品価値を損なうことなく、かつ、チップに水分を付着しないようにした熱可塑性 樹脂チップの遠心ドライヤを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本考案の熱可塑性樹脂チップの遠心ドライヤは、熱 可塑性樹脂ストランドをロータリカッタでチップに切断した後に、ストランドカ ッタから搬出されたチップを遠心回転にて脱水乾燥するストランドグラニュレー タに於いて、当該熱可塑性樹脂ストランドをロータリカッタでチップに切断した 後に、ストランドカッタから搬出されたチップを冷却水と共に案内するチップフ ィーダを設けて、該チップフィーダに円錐状の水透過、チップ不透過の金網を設 け、粗方の脱水を行った後に遠心ドライヤの羽根の下方の導入口に導き、羽根の 上方から搬出する遠心ドライヤを設け、更に、乾燥空気を投入する手段を設けた ことを特徴とする。従来は高速で回転する遠心胴に金網をおいているので、チッ プが冷却水と共に金網に何回も衝突し、チップの形状を損ない、製品として価値 を失うことが少なくなり、更に、例えば、水冷処理した熱可塑性樹脂チップを行 った場合、装置内は脱水による水分と、チップの残熱による水の水蒸気化によっ て、湿気が結露して、この結露水がチップの移送通路内等の壁面に不着する不都 合が少なくなる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の熱可塑性樹脂チップの遠心ドライヤの実施の形態を図面に基づ いて説明する。図２は、本考案の熱可塑性樹脂チップの遠心ドライヤを含む一連 のストランドグラニュレータの概略側面図で、図においてＳＧはストランドグラ ニュレータで、図に示すように、ストランドＳは、ダイヘッド１と、冷却ゾーン の冷却槽２と、ストランドカッタ４と、本考案の遠心ドライヤにより構成される 。

【０００７】 ダイヘッド１のダイバルブ（図示せず）の先端に取り付けた所要径のダイノズ ル（図示せず）から溶融した熱可塑性樹脂を吐出して、ストランド群Ｓとすると 共に、このストランド群ＳはストランドグラニュレータＳＧのダイヘッド１の後 工程としてに隣接した冷却ゾーンの冷却槽２（クェンチバス）に導かれ、この冷 却槽内の冷却水に浸積されると冷却され固化される。

【０００８】 なお、この冷却槽２は操業上左右に移動させることがあり、この移動を容易に 行うため、下部には冷却槽移動用の車輪が設置されることもあり、冷却槽をメッ シュベルトで、挟持してストランドを強制的に搬送することもある。

【０００９】 冷却長＝Ｌは、ペレットに要求されるストランドの条件に依って、適宣の冷却 の長さを得るように利用される。

【００１０】 熱可塑性樹脂ストランドをロータリカッタでチップに切断した後に、ストラン ドカッタから搬出されたチップを遠心回転にて脱水乾燥するストランドグラニュ レータに於いて、当該熱可塑性樹脂ストランドをロータリカッタでチップに切断 した後に、ストランドカッタから搬出されたチップを冷却水と共に案内するチッ プフィーダを設け、該チップフィーダに円錐状の水透過、チップ不透過の金網を 設け、粗方の脱水を行った後に、遠心ドライヤの羽根の下方の導入口に導き、羽 根の上方から搬出する遠心ドライヤを設け、乾燥空気を投入する手段を設ける。

【００１１】 ダイヘッド１のダイバルブ（図示せず）の先端に取り付けた所要径のダイノズ ル（図示せず）から溶融した熱可塑性樹脂を吐出して、ストランド群Ｓとすると 共に、このストランド群ＳはストランドグラニュレータＳＧのダイヘッド１の後 工程としてに隣接した冷却ゾーン２（クェンチバス）に導かれ、この冷却槽内の 冷却水に浸積されると冷却され固化される。

【００１２】 なお、この冷却槽２は操業上左右に移動させることがあり、この移動を容易に 行うため、下部には冷却槽移動用の車輪が設置されることもあり、冷却槽をメッ シュベルトで、挟持してストランドを強制的に搬送することもある。

【００１３】 Ｌ＝冷却長は、ペレットに要求されるストランドの条件に依って、適宣の冷却 の長さを得るように利用される。

【００１４】 ストランド群Ｓは、次工程のストランドカッタ４の上下対のフィードローラへ 送り込まれ、ストランドカッタ部に設けた固定刃（デッドナイフ又はベッドナイ フとも云う）と、所定の速さで回転する回転刃（ロータリカッタとも云う）に依 って所定長さに切断され、所望のチップＰ（ペレットとも云う）を得るものであ る。

【００１５】 ダイヘッド１のダイバルブ（図示せず）の先端に取り付けた所要径のダイノズ ル（図示せず）から溶融した熱可塑性樹脂を吐出して、ストランド群Ｓとすると 共に、このストランド群ＳはストランドグラニュレータＳＧのダイヘッド１の後 工程としてに隣接した冷却ゾーンの冷却槽２（クェンチバス）に導かれ、この冷 却槽内の冷却水に浸積されると冷却され固化され、ストランドカッタでチップに 切断され、遠心ドライヤ５０に導かれる。

【００１６】 図１にて熱可塑性樹脂チップの遠心ドライヤの構造を説明する。 Ｐはチップ（ペレット）、Ｂはケーシング、Ｄはドレン、Ｃはスラリ、Ｅは乾燥 チップである。

【００１７】 遠心ドライヤ５０のチップ入り口には予備脱水用網５１が設けられ、ストラン ドカッタから排出された冷却水と混合のチップは、先ず大まかに冷却水が分離さ れ、冷却水は下方に排出され、脱水されたチップは予備脱水用網５１に残されて フィードパイプ５２にてスラリＣ、遠心ドライヤ５０の底部あるにフロントスク リーン５３に送られる。

【００１８】 チップは、ドライブモータ５６にて回転するバッフルバスケット５４を有する 柩体引出リング５５に受け取られ、フロントスクリーン５３、バッフル バスケ ット５４、柩体引出リング５５、モータ５６は、ハウジング５８に支えられ、ハ ウジングカバー５７にてカバーされている。

【００１９】 ついでチップは、３層になっている柩体引出リング５５に遠心力で次第に上方 のリング外側に移動し、乾燥チップとして排出口１０から出てくる。

【００２０】 更に、熱風・乾燥空気を投入する口６０と発生手段（図示せず）、たとえばマ イクロ波発生装置（図示せず）を設けてあり、反対側には排気口６１が設けられ 、チップの残熱による水蒸気化によって水分の再付着するのを効率よく防止し、 この結露水がチップの移送通路内等の壁面に付着することがなく操業がスムース になる。

【００２１】

【考案の効果】

本考案によるときは乾燥空気を投入する手段を設けているので、チップ乾燥時 においてもチップの形状を損なったり、製品として価値を失うことがなく、更に 、熱可塑性樹脂チップを水冷処理した場合でも、装置内には脱水による水分と、 チップの残熱による水の水蒸気化による湿気の結露も未然に防止でき、結露水が チップの移送通路内等の壁面に付着してチップに影響を行えることなく、操業が スムースになり、均一乾燥のチップが得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の遠心ドライヤの全体断面側面図であ
る。

【図２】本考案の熱可塑性樹脂チップの遠心ドライヤを
含んだストランドグラニュレータの全体概略説明側面図
である。

【符号の説明】

１ ダイヘツド ２ 水冷装置 ３ ガイドプレート ４ ストランドカッタ ５０ 遠心ドライヤ ５１ 予備脱水用網 ５２ フィードパイプ ５３ フロントスクリーン ５４ バッフルバスケット ５５ 柩体引出リング ５６ モータ ５７ ハウジングカバー ５８ ハウジング ５９ 排水口 ６０ 乾燥空気投入口 ６１ 排気口 ＳＧ ストランドグラヒュレータ Ｓ ストランド ＳＣ ストランドカッタ Ｐ チップ Ｗ 冷却水 Ｂ ケーシング Ｄ ドレン Ｃ スラリ Ｅ 乾燥チップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱可塑性樹脂ストランドをロータリカッ
   タでチップに切断した後に、ストランドカッタから搬出
   されたチップを遠心回転にて脱水乾燥するストランドグ
   ラニュレータに於いて、当該熱可塑性樹脂ストランドを
   ロータリカッタでチップに切断した後に、ストランドカ
   ッタから搬出されたチップを冷却水と共に案内するチッ
   プフィーダを設け、該チップフィーダに円錐状の水透
   過、チップ不透過の金網を設け、粗方の脱水を行った後
   に遠心ドライヤの羽根の下方の導入口に導き、羽根の上
   方から搬出する遠心ドライヤを設け、乾燥空気を投入す
   る手段を設けたことを特徴とする熱可塑性樹脂チップの
   遠心ドライヤ。