JP3037504B2 - 画像処理方法及びその装置 - Google Patents

画像処理方法及びその装置

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JP3037504B2
JP3037504B2 JP4111750A JP11175092A JP3037504B2 JP 3037504 B2 JP3037504 B2 JP 3037504B2 JP 4111750 A JP4111750 A JP 4111750A JP 11175092 A JP11175092 A JP 11175092A JP 3037504 B2 JP3037504 B2 JP 3037504B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受信した符号データか
ら2値画像の輪郭線を抽出する方法及びその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば2値ドットパターンよりア
ウトラインフォントを作成する場合は、2値画像文字パ
ターンの輪郭線を抽出し、その輪郭線をベクトル情報形
式で記憶することにより、その文字のアウトラインフォ
ントを作成している。このような2値画像よりの輪郭線
の抽出は、まず2値画像における輪郭線追跡のための追
跡開始点を見付けることから始められる。
【0003】追跡開始点が発見されると、この追跡開始
点から順にその輪郭を追跡していき、追跡の終った輪郭
点には次々に追跡済のマークを付けながら追跡を続行す
る。こうして、追跡が一巡した時点で1つの輪郭点列
(輪郭線)を求める。このような手順を繰り返し行うこ
とにより、2値画像中のすべての輪郭線を抽出すること
ができる。
【0004】従来より知られる8連結の輪郭追跡の手順
例を図2に示す。図2において、201は内側に空白部
分202を含む2値画像パターンで、この輪郭線を抽出
する場合を説明する。図2における1つのマス目は1ド
ット(画素)を表わしている。
【0005】(1)2値画像パターン201を画面の基
準点(0,0)からラスタ走査してゆく。
【0006】(2)追跡済のマークが付いていない画素
(例えばドット203)が存在する点にぶつかったなら
ば、その点をP0 としてドットパターンの輪郭追跡を開
始する。全画面分を探しても点P0 が存在しなければ手
順終了。
【0007】(3)開始点P0 に隣接する8方向の近傍
画素方向に、図3に示す順番で探索を開始する。そし
て、最初に出会った画素が存在する点(図2の場合では
ドット204)を次の輪郭点P1 とする。この時、隣接
点が存在しない場合は、その点を孤立点として手順
(2)へ戻る。
【0008】(4)このようにしてPi のマーク付けを
行い、図4に示したように、Pi に隣接する8方向の近
傍画素に対して、次の輪郭点Pi+1 を抽出する。これ
は、直前にマーク付けを行った点401より、Pi (ド
ット402)を中心に反時計回り方向にドットが存在す
るかを探索し、最初に出会った画素が存在する点を次の
輪郭点Pi+1 とするものである。
【0009】(5)以下、手順(4)を繰り返して、次
々に輪郭点を求める。但し、Pn+1=P1 ,Pn =P0
となったならば、P0 ,P1 ,…,Pn-1 を1つの領域
の輪郭点列となし、手順(6)へ進む。
【0010】(6)別の画像領域の輪郭点列を求めるた
めに手順(2)へ戻る。
【0011】以上である。尚、図3及び図4において、
○内に×は注目点を、◎(401)は直前にマーク付け
を行った点を示している。又、図中に示された数字は画
素(ドット)の有無を探索する順番を表現している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
例では、輪郭追跡の開始点を決定したあとは、輪郭線に
沿った追跡を行うため、全画像をメモリ上に取り込んだ
後で、輪郭線の抽出処理を開始しなければならない。こ
のため、必要とするメモリ容量が大きくなり、コストア
ップや処理時間が長くなる等の不具合があった。
【0013】また、上記従来例では、1つの輪郭点列を
抽出した後、次の輪郭の開始点を再度ラスタ走査により
検出するために、一度探索済みの画素を再度探索するこ
とになり、画像データの演算量が増加し、処理速度が遅
くなるといった不具合もあった。
【0014】更に、前記従来例では画素(ドット)の縁
単位ではなく、ドットそのものを単位として輪郭を追跡
している。このため、1ドット幅のドットパターンを追
跡すると、その検索した輪郭線幅が“0”(幅が0ドッ
ト)となってしまうという不具合もあった。
【0015】更に、ファクシミリ装置のように、画像デ
ータを例えばMH符号として受けとる場合、一度符号デ
ータからドットデータに展開しなければならないため、
その分処理量が増え、またそのためのページメモリが必
要となり、ハードウエアの規模が増大する。
【0016】本発明は、上記従来例に鑑みてなされたも
ので、受信した画像データ全体を保持することなく輪郭
抽出を行うことで必要な記憶容量を減らし、また符号デ
ータ全体をドットデータに展開する演算を節約して高速
に輪郭抽出処理を行うことができる画像処理方法及びそ
の装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像処理装置は次のような構成からなる。
【0018】画像データからラスタ走査順に注目ライン
として1ラインを取り出し、取り出した注目ライン中の
画素の輪郭ベクトルを検出する検出手段と、前記検出
手段により検出された輪郭ベクトルを蓄積する蓄積手段
と、前記蓄積された輪郭ベクトルと前記注目ラインの輪
郭ベクトルとの接続状態を判別する判別手段と、前記判
別手段により判別された輪郭ベクトルの接続状態を基
に、前記画像データの輪郭を抽出する抽出手段とを備え
る。
【0019】または、入力した1ラインの画像データか
らラスタ走査順に注目画素として1画素を取り出し、
り出した注目画素の輪郭ベクトルを検出する検出手段
と、前記検出手段により検出された輪郭ベクトルを蓄積
する蓄積手段と、前記蓄積された輪郭ベクトルと前記注
目画素の輪郭ベクトルとの接続状態を判別する判別手段
と、前記判別手段により判別された輪郭ベクトルの接続
状態を基に、前記画像データの輪郭を抽出する抽出手段
とを備える。
【0020】また、本発明の画像処理方法は次のような
構成からなる。
【0021】画像データからラスタ走査順に注目ライン
として1ラインを取り出し、取り出した注目ライン中の
画素の輪郭ベクトルを検出する検出工程と、前記検出
工程により検出された輪郭ベクトルを蓄積する蓄積工程
と、前記蓄積された輪郭ベクトルと前記注目ラインの輪
郭ベクトルとの接続状態を判別する判別工程と、前記判
別工程により判別された輪郭ベクトルの接続状態を基
に、前記画像データの輪郭を抽出する抽出工程とを有
し、画像データ中の注目ライン毎に前記工程を実行しつ
つ、注目ラインをラスタ走査順に移動して画像全体の輪
郭線を抽出する。
【0022】または、入力した1ラインの画像データか
ら注目画素として1画素を取り出し、取り出した注目画
素の状態に応じて該画素の輪郭線の位置を定める工程
と、前記注目画素の輪郭線とメモリに蓄積された輪郭線
との重複を検出する工程と、前記重複が検出された輪郭
線を前記メモリから削除する工程と、前記注目画素の輪
郭線のうち重複が検出されなかった輪郭線を前記メモリ
に蓄積する工程と、前記メモリに蓄積された注目画素の
輪郭線と注目画素以外の輪郭線との接続状態を判別する
工程とを有し、画像データ中の注目画素毎に前記工程を
実行しつつ、注目画素をラスタ走査順に移動して画像全
体の輪郭線を抽出する。
【0023】
【作用】以上の構成において、画像データの各ライン毎
に輪郭を検出し、画像データの全ラインについて輪郭を
検出してそれらから画像の輪郭を抽出する。
【0024】また、画像データの各画素毎に輪郭を検出
し、画像データの全画素について輪郭を検出してそれら
から画像の輪郭を抽出する。
【0025】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明の好適な実
施例を詳細に説明する。
【0026】<第1実施例>図1に本実施例を示す。こ
の実施例は、MH符号データとして受信した画像データ
から輪郭線ベクトルを座標データ(始点の座標と終点の
座標)として磁気ディスクに出力する装置を示してい
る。図中、マイクロプロセッサ(CPU)1は、バス6
を介してRAM(ランダムアクセスメモリ)2,MH符
号復号部3,I/Oポート4,ROM7に接続されてい
る。CPU1の制御手順は、プログラムとしてROM7
に格納されている。
【0027】バス6には、I/Oポート4を通して磁気
ディスク5が接続されている。本実施例では、受信した
符号データを対象として輪郭点の座標を求めるようにし
ているが、予め磁気ディスク等に記憶されている符号デ
ータ対象としても良い。また、得られた座標データを磁
気ディスクに記憶するように構成しているが、他の処
理、例えば輪郭点座標を用いて図形の拡大・縮小等の処
理を行ってもよく、上記実施例に限らない。
【0028】以下、図5のフローチャートを用いて、本
発明の動作を説明する。このフローチャートはROM7
に格納されたプログラムの手順であり、CPU1により
実行される。この手順は、符号データをRAM2に1ペ
ージ分読み込んだ時点から開始される。初めに、図5に
用いた記号SLC及びSLPの定義を行う。
【0029】SLC:注目走査線に対応する符号データ SLP:注目走査線を示すポインタ SLCとSLPとは、共にRAM2上に確保された領域
として実現される。
【0030】図5においては、まず、S501において
SLPを初期化し、ページ内の符号データの先頭の走査
線にセットする。
【0031】S502においてはSLCが取り込まれ、
その復号が行われる。ここでは、MH符号を考えている
ので、復号データは白画素,黒画素のラン長を表わすこ
とになる。
【0032】S503では復号データから輪郭ベクトル
を抽出する。この部分は後に詳述する。
【0033】S504では、既に抽出された輪郭ベクト
ルテーブル(図8)を参照し、得られた輪郭ベクトル群
のうち、始点と終点とを反対にしたベクトルと同じベク
トルが輪郭ベクトルテーブルに存在すれば、輪郭ベクト
ルテーブルと得られたベクトル群の両方からそのベクト
ルを削除する。残りのベクトル群については、輪郭ベク
トルテーブルに登録する。
【0034】S505にて、SLPを次の走査線にセッ
トし、S506に移る。
【0035】S506では、1ページの処理がすべて終
了したか否かを判定し、「NO」であればS502へ移
り、「YES」であれば処理を終了する。
【0036】図6(a)は輪郭ベクトルを説明する図で
ある。図中の斜線をつけた部分は黒画素に対応する部分
であり、黒点(点61,点62,点63,点64)は、
この図形の4すみを示している。それらの座標をそれぞ
れ(2,2),(5,2),(5,3),(2,3)と
し、図形の輪郭に沿った矢印を輪郭ベクトルとする。ベ
クトルの方向は、ここでは黒画素を右にみる方向(時計
回り)で考えたが、逆向きでもよい。
【0037】これら輪郭ベクトルの始点及び終点位置
は、主走査方向及び副走査方向共に、画素と画素の中間
の位置にあるものとする。また、主走査方向及び副走査
方向共に、画素のある位置は正整数で示され、画素位置
を2次元の座標で表現する。例えば、図6(a)の4本
のベクトル(矢印)は(1.5,1.5),(5.5,
1.5),(5.5,3.5),(1.5,3.5)の
4点を始点,終点とする互いに連続するベクトルとして
表現される。
【0038】これらベクトルを(始点の座標,終点の座
標)で表現するものとすると、図6(a)の4本のベク
トルは [(1.5,1.5),(5.5,1.5)] [(5.5,1.5),(5.5,3.5)] [(5.5,3.5),(1.5,3.5)] [(1.5,3.5),(1.5,1.5)] とそれぞれ表現される。
【0039】しかし、ここでは少数の表現を避けるため
に、便宜上、以降の画素位置を偶数のみで表現すること
にし、始点と終点の位置を奇数の整数で表現することに
する。即ち、m画素×n画素の画像は、2m×2nの正
の偶数(整数)の座標表現で表わすものとする。これに
より、上述の図6(a)の例は、図6(b)のように点
61〜点64をそれぞれ(4,4),(10,4),
(10,6),(4,6)と表現し、それぞれ4つの始
点,終点は(3,3),(11,3),(11,7),
(3,7)となる。これにより、図6の4本のベクトル
は、 [(3,3),(11,3)],[(11,3),(1
1,7)] [(11,7),(3,7)],[(3,7) ,
(3,3) ] と表現されるものとする。
【0040】また、これ以降2値画像は、それぞれがm
画素よりなるnラスタで構成されるm×n画素(m,n
は正の整数)でなるものとし、第j番目のラスタの第i
番目の画素位置を(2i,2j)(i,jは正の整数
で、i≦m,j≦n)で表現するものとする。
【0041】<輪郭ベクトル生成処理>引き続きステッ
プS503における処理を図16を参照して説明する。
【0042】まず、ステップS161で注目ラスタの画
素すべてについて処理が終了したかテストする。終了し
ていればステップS503は終わる。
【0043】そうでなければ、注目画素が黒画素かテス
トする。黒でなければ注目画素を次に進め、ステップS
161に戻る。黒であれば、ステップS163で、その
画素の回りを輪郭ベクトルとして決める。すなわち、注
目画素が(m,n)の位置にあれば、輪郭ベクトルは[(m-1,
n-1),(m+1,n-1)],[(m+1,n-1),(m+1,n+1)],[(m+1,n+1),
(m-1,n+1)],[(m-1,n+1),(m-1,n-1)] と表される。
【0044】注目画素の輪郭ベクトルが得られたなら、
ステップS164では、得られた輪郭ベクトルと反対方
向のベクトルがあればそれらを消去する。これは、ステ
ップS504における処理の一部を、副走査方向のベク
トルについて行うことであり、始点と終点とが逆のベク
トル対があれば、それらを挟む画素は連続しているた
め、輪郭ベクトルにはならないということである。
【0045】ステップS165では、注目画素を次の画
素へと進める。
【0046】以上の手順を図7(a)の図形を例に説明
する。
【0047】ステップS501で注目走査線を画像の先
頭に初期化するため、初めはステップS502において
MH符号を受信して復号した場合、注目ラスタの1ライ
ン分(計8画素)すべて白画素という情報が得られる。
輪郭が存在しないので、ステップS503,S504に
おいては何の処理も行われず、ステップS505にて注
目走査線を次に移し、ステップS506の判定によりス
テップS502に戻り、再びS502においてMH符号
の復号が行われる。
【0048】2番目のラスタでは、注目走査線は白3画
素,黒1画素,白4画素で構成されているという情報が
得られる。ステップS503において、この情報から注
目走査線上の4画素目に黒画素が存在することが分かる
ので、黒画素の輪郭ベクトルを抽出する。前述の整数記
述法を用いると、このときの輪郭ベクトルは、 [(7,3),(9,3)],[(9,3),(9,
5)] [(9,5),(7,5)],[(7,5),(7,
3)] となり(図7(b))、S504に移る。ここでは、図
8に示すような輪郭ベクトルテーブルの登録済データを
調べ、S503で得られたベクトルの始点と終点を入れ
かえたベクトルが存在していないか否かを調べる。この
時点では、輪郭ベクトルテーブルには何も登録されてい
ないので、そのまま、ここで得られたベクトルデータを
登録する。
【0049】図9はベクトルデータを登録するベクトル
テーブルである。図において、左端の数はベクトル番号
であり、各ベクトル毎に始点と終点とが登録される。ま
た、各ベクトルの始点を終点とするベクトルを流入ベク
トル、終点を始点とするベクトルを流出ベクトルと呼
び、それらのベクトル番号も登録されている。たとえ
ば、図9のベクトル0にはベクトル3が流入し、ベクト
ル1が流出する。
【0050】ベクトルの登録後、注目走査線を次の走査
線に移し、S502に移る。注目走査線の符号データを
取り込み、復号すると、白2画素,黒4画素,白2画素
という情報が得られるので、S503において輪郭ベク
トルを抽出する。このとき、水平ベクトルは一画素単位
に分割して求める。この場合、ベクトル [(7,5) ,(7,7)]と[(7,7) ,
(7,5) ]、 [(9,5) ,(9,7)]と[(9,7),(9,
5)]、 [(11,5),(11,7)]と[(11,7),
(11,5)]とは反対のベクトルであり、消去され
る。従って、得られるベクトル群(これをベクトル群B
とする)は、 [(5,5) ,(7,5) ],[(7,5) ,
(9,5) ] [(9,5) ,(11,5)],[(11,5),
(13,5)] [(13,5),(13,7)],[(13,7),
(11,7)] [(11,7),(9,7) ],[(9,7) ,
(7,7) ] [(7,7) ,(5,7) ],[(5,7) ,
(5,5) ] となる(図7(c))。
【0051】このように、水平ベクトルを画素単位で求
めると、S504において削除すべきベクトルが求め易
くなる。ステップS504において、ベクトル群Bのそ
れぞれについて始点と終点を入れかえて、輪郭ベクトル
テーブルに登録されているベクトルと比較し、同一ベク
トルがあれば削除する。この場合、ベクトル群B中の
[(7,5),(9,5)]と輪郭ベクトルテーブル中
のベクトル2が一致するため双方が削除され、図10の
ようになる。ベクトル2の削除にともない、ベクトル2
が流出していたベクトル1の流出ベクトル番号と、ベク
トル2が流入していたベクトル3の流入ベクトル番号と
は、それぞれベクトル1の終点(9,5)を始点とする
ベクトル5、ベクトル3の始点(7,5)を終点とする
ベクトル4に更新される。
【0052】その後、注目走査線を次の走査線に移し、
1ページが終了でなければS502に移る。ここで、再
びMH符号の取込み,復号が行われ、白2画素,黒1画
素,白1画素,黒1画素,白3画素という情報が得られ
る。この情報からベクトル群Bと同じ要領で再度輪郭ベ
クトル群(これをベクトルC群とする)を作成すると、
以下の様になる。
【0053】 [(5,7) ,(7,7) ],[(7,7) ,
(7,9) ] [(7,9) ,(5,9) ],[(5,9) ,
(5,7) ] [(9,7) ,(11,7)],[(11,7),
(11,9)] [(11,9),(9,9) ],[(9,9) ,
(9,7) ] S504において、輪郭ベクトルテーブルに既に登録済
のベクトルデータとベクトルC群のそれぞれのベクトル
の始点と終点を入れかえたベクトルを比較し、先程と同
様に同じものは削除する。この場合、輪郭ベクトルテー
ブルのベクトル9とベクトル11及びベクトルC群の
[(5,7),(7,7)]と[(9,7),(11,
7)]が削除され、図11のように更新される。そして
注目走査線を次の走査線に移し、まだ1ページが終了し
ていないのでS502に移る。
【0054】ここで、MH符号が復号され、すべて白画
素という情報を得るので、S503,S504では何も
処理されず、S505に移る。これ以上走査線はないの
で、S506にて終了判定の後、処理を終える。
【0055】以上の処理が終ると、輪郭ベクトルテーブ
ルを走査して、2つ以上連続する水平ベクトル,垂直ベ
クトルをそれぞれ統合する。水平ベクトルと垂直ベクト
ルの見分け方は、始点・終点のy座標か同じであれば水
平ベクトル、始点・終点のx座標が同じであれば垂直ベ
クトルとする。図11より、この場合はベクトル5とベ
クトル6とが統合され、またベクトル12とベクトル1
5とが統合される。統合後の輪郭ベクトルテーブルを図
12に示す。ここでは、ベクトル6をベクトル5に統合
し、ベクトル5の終点x座標及び流出ベクトル番号をそ
れぞれベクトル6の終点x座標及び流出ベクトル番号に
更新する。さらに、流入ベクトル番号が6であるものを
5に変更する。同様に、ベクトル12をベクトル15に
統合し、ベクトル15の終点y座標及び流出ベクトル番
号をそれぞれベクトル12の終点y座標及び流出ベクト
ル番号に更新し、流入ベクトル番号が12であるものを
15に変更する。ここでは、統合したベクトルの始点に
近いベクトル番号に統合しているが、終点の方に統合し
ても、またそれらが混在してもよく、上記に限らない。
【0056】図7の例にはなかったが、たとえば図15
のケースでは、画素151,画素152,画素153が
それぞれひとつの輪郭ベクトルのループを構成する。従
って、この事態を避け、3つの画素をひとつのループで
構成するために、上記処理とは別に次の処理を、ステッ
プS504において行う。
【0057】今、画素153を注目走査線の画素とし、
その座標を(2i,2j)とする。画素151及び15
2の座標はそれぞれ(2(i−1),2(j−1)),
(2(i+1),2(j−1))である。
【0058】この時、(2i−1,2j−1)を始点あ
るいは終点とする画素153の輪郭ベクトル155・1
56と、画素151の(2i−1,2j−1)を終点あ
るいは始点とする輪郭ベクトル154・157が接続さ
れるように、輪郭ベクトルテーブルに登録されている画
素151の輪郭ベクトル154[(2i−1,2(j−
1)−1),(2i−1,2j−1)]の流出ベクトル
番号をベクトル155[(2i−1,2j−1),(2
i+1,2j−1)]のベクトル番号に変更し、輪郭ベ
クトル155[(2i−1,2j−1),(2i+1,
2j−1)]の流入ベクトル番号を輪郭ベクトル154
[(2i−1,2(j−1)−1),(2i−1,2j
−1)]のベクトル番号に変更する。また、輪郭ベクト
ル157[(2i−1,2j−1),(2(i−1)−
1,2j−1)]の流入ベクトル番号を輪郭ベクトル1
56[(2i−1,2j+1),(2i−1,2j−
1)]のベクトル番号に変更し、輪郭ベクトル156
[(2i−1,2j+1),(2i−1,2j−1)]
の流出ベクトル番号を輪郭ベクトル157[(2i−
1,2j−1),(2(i−1)−1,2j−1)]の
ベクトル番号に変更する。同様に、輪郭ベクトルテーブ
ルに登録されている画素152の輪郭ベクトル158
[(2i+1,2j−1),(2i+1,2(j−1)
−1)]の流入ベクトル番号を輪郭ベクトル155
[(2i−1,2j−1),(2i+1,2j−1)]
のベクトル番号に変更し、輪郭ベクトル155[(2i
−1,2j−1),(2i+1,2j−1)]の流出ベ
クトル番号を輪郭ベクトル158[(2i+1,2j−
1),(2i+1,2(j−1)−1)]のベクトル番
号に変更する。
【0059】また、輪郭ベクトル159[(2(i+
1)+1,2j−1),(2i+1,2j−1)]の流
出ベクトル番号を輪郭ベクトル160[(2i+1,2
j−1),(2i+1,2j+1)]のベクトル番号に
変更し、輪郭ベクトル160[(2i+1,2j−
1),(2i+1,2j+1)]の流入ベクトル番号を
輪郭ベクトル159[2(i+1)+1,2j−1),
(2i+1,2j−1)]のベクトル番号に変更する。
【0060】以上の処理は、図17のように、注目走査
線上の各黒ランの始点座標を(2m,2n)、終点座標
を(2p,2q)とした場合、(2(m−1),2(n
−1))が黒画素で、かつ(2m,2(n−1))が白
画素のとき、あるいは(2(p+1),2(q−1))
が黒画素で、かつ(2p,2(q−1))が白画素のと
き行われる。以上のようなベクトルの統合処理は、1ペ
ージ分のデータを検索し終えてからまとめて行っても良
い。
【0061】統合が終ったら、再び輪郭ベクトルテーブ
ルを走査し、図13のような画像内の総ループ数,各ル
ープ内の頂点数,各ループ内の各頂点座標のテーブルを
作成して、輪郭ベクトル抽出処理を終了する。一般的な
テーブルは図14のようになる。すなわち、テーブルの
先頭に画像内のループ数、次に各ループの頂点の数、そ
の次に各ループ内の頂点の座標が記録されている。輪郭
ベクトルテーブルを走査は、たとえば図18のようなフ
ローチャートに従った手順となる。この処理ももちろ
ん、ROM7に格納されたプログラムをCPU1が実行
することで実現される。
【0062】まず、ページ内の閉ループの数を0に初期
化しておく(S181)。次に、輪郭ベクトルテーブル
を先頭から走査し、未処理のベクトルを捜す(S18
2)。もしなければ、そのページは真っ白であるため、
処理を終了する。ベクトルが見つかったなら、それを注
目ベクトルと定める(S183)。この時点で閉じたル
ープは必ずひとつは有ることが分かるため、閉ループ数
に1を加算する(S184)。また、ループ内の頂点数
を0に初期化しておく(S185)。
【0063】この後、輪郭ベクトルをつないでループを
たどる。まず、注目ベクトルと注目ベクトルからの流出
ベクトルが同じ向きで有るかテストする(S186)。
このためには、注目ベクトルの始点の座標と流出ベクト
ルの終点の座標とを比較する。この2点のx成分どうし
或はy成分どうしが等しければ、2つのベクトルは同じ
向きで有ると判定する。
【0064】同じ向きでないと判定されたなら、注目ベ
クトルの終点は頂点で有ると判定できるため、ループ内
頂点数に1を加算し(S187)、注目ベクトルの終点
の座標をループの頂点の座標とする(S188)。同じ
向きで有るならば、ステップS187・S188の処理
は行わない。
【0065】以上で注目ベクトルについての処理は終了
する。そこで、輪郭ベクトルテーブルの注目ベクトルの
欄に処理済の旨記録する(S189)。この後、現在の
注目ベクトルの流出ベクトルを新たな注目ベクトルとし
て定める(S1810)。
【0066】こうして新たな注目ベクトルが決まったな
ら、それが処理済であるかテストする(S1811)。
処理済ならば閉ループを1周したことになり、ステップ
S182に戻って輪郭ベクトルテーブル内の未処理のベ
クトルを捜す。処理済でないなら、ステップS186に
戻ってループ内の頂点を調べる。
【0067】こうして得られたループの数、頂点の数、
頂点の座標が図14のテーブルに記録される。
【0068】以上のように輪郭ベクトル抽出を行うこと
により、符号データから直接輪郭ベクトルを抽出できる
ので、従来の画像全体をメモリに記憶させる方法に比べ
て、大幅にメモリ量を削減でき、高速化を図ることがで
きる。
【0069】
【他の実施例】
<第2実施例>受信データとして、MR符号,MMR符
号,算術符号などを考えた場合は、逐次符号データを復
号し、黒ランの長(画素数)及びこの黒ランの始点・終
点の座標を計算する。この時点で、第1実施例のMH符
号を復号した場合に帰着できるので、第1実施例と同様
の方法で輪郭ベクトルを抽出できる。
【0070】また、受信データが生データ(符号化され
ていないデータ)の場合も、黒ランの長さ(画素数)お
よびこの黒ランの始点・終点の座標を計算することによ
り、第1実施例と同様の方法で輪郭ベクトルを抽出でき
る。
【0071】<第3実施例>第1実施例中の、登録済の
輪郭ベクトルと新たに求めた輪郭ベクトルとを比較し、
削除するかどうかを決定する処理において(図5ステッ
プS504)、輪郭ベクトルテーブルに登録してあるデ
ータをすべて検索すると処理量が増える。そこで、新し
く求めた輪郭ベクトルのうち、y座標値が2j−1(現
在処理しているラインのy座標を2jとする)の水平ベ
クトルと輪郭ベクトルテーブルに登録済のy座標が2j
−1の水平ベクトルのみを比較し、削除するかどうかを
決定する。このようにすることにより、処理量を大幅に
低減でき、高速処理が可能である。
【0072】<第4実施例>第1実施例中のMH符号復
号部3のかわりに、磁気ディスク5から符号データまた
は生データを受け取り、輪郭ベクトルを抽出することが
可能である。その場合も、前記第1〜第3実施例のよう
に構成すればよい。
【0073】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても、1つの機器から成る装置に適用
しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプログ
ラムを供給することによって達成される場合にも適用で
きることは言うまでもない。
【0074】
【他の実施例】
<第5実施例>第5実施例として、画像の輪郭抽出を説
明する。
【0075】図19が本実施例のブロック構成図であ
る。本実施例は画像データから輪郭ベクトルを抽出し、
輪郭線ベクトルを座標データ(始点の座標と終点の座
標)として磁気ディスクに出力する装置を示している。
構成は実施例1とほぼ同じだが、画像は画像入力部8か
ら入力される。他の構成要素は実施例1と同じである。
【0076】以下、図20のフローチャートを用いて、
本実施例の動作を説明する。このフローチャートはRO
M7に格納されたプログラムの手順であり、CPU1に
よって実行される。
【0077】まずステップS601において、変数iと
jとに1をセットする。変数iは主走査方向のカウンタ
の役目を果たし、変数jは副走査方向のカウンタの役目
を果たす。共にRAM2に確保された領域である。座標
(i,j)は実画像中の注目画素の座標を示している
が、第1実施例と同じく、輪郭点座標が小数になるのを
防ぐために、以下の処理では、(2i,2j)(i=
1,…,m,j=1,…,n)を注目画素の座標とす
る。ただし、実画像中の主走査方向の画素数をm画素、
副走査方向の画素数をn画素としている。
【0078】ステップS602において注目画素(2
i,2j)が黒画素か白画素かの判定を行い、白画素な
らばステップS606に進む。黒画素ならばステップS
603に進み、注目画素(2i,2j)を囲む4つの輪
郭ベクトル a=[(2i−1,2j−1),(2i+1,2j−
1)]、 b=[(2i+1,2j−1),(2i+1,2i+
1)]、 c=[(2i+1,2j+1),(2i−1,2j+
1)]、 d=[(2i−1,2j+1),(2i−1,2i−
1)]、 を抽出し(図22)、図8の輪郭ベクトルテーブルに登
録する。
【0079】次にステップS604において輪郭ベクト
ルテーブルを検索し、ベクトルaに重複するベクトルが
存在すれば、ベクトルaとそれに重複するベクトルとの
両方を輪郭ベクトルテーブルから削除する。またdに重
複するベクトルが存在すればdとdに重複するベクトル
の両方を輪郭ベクトルテーブルから削除する。ここでx
とyが重複するとは、xの始点の座標と終点の座標を入
れ替えたベクトルがyに等しいことをいう。またb,c
に重複するベクトルはこの時点では存在していない。こ
のとき、輪郭ベクトルテーブルの検索はテーブル中の一
番新しく登録したデータから順に古いデータを検索すれ
ば、検索時間が短くて済む。また、ステップS603に
おいてベクトルa,b,c,dをいったん輪郭ベクトル
テーブルに登録した後にステップS604において重複
ベクトルの削除を行っているが、ステップS603にお
いてベクトルb,cのみを輪郭ベクトルテーブルに登録
し、ステップS604においてベクトルaに重複するベ
クトルがなければaを登録し、ベクトルdに重複するベ
クトルがなければdを登録するという方法も考えられ
る。
【0080】次にステップS605において、輪郭ベク
トルテーブルに登録されているベクトルの接続状態(流
入ベクトル番号、流出ベクトル番号)を更新する。輪郭
ベクトルテーブルは図8に示すような各ベクトル始点座
標・終点座標及びそのベクトルの始点座標を終点座標に
持つベクトルの番号(これを流入ベクトル番号と記
す)、そのベクトルの終点座標を始点座標に持つベクト
ルの番号(これを流入ベクトル番号と記す)から構成さ
れている。簡潔に説明するために、注目画素(2i,2
j)の4つの輪郭点、すなわち輪郭点(2i−1,2j
−1)、輪郭点(2i+1,2j−1)、輪郭点(2i
−1,2j+1)、輪郭点(2i+1,2j+1)に流
入・流出するベクトルの方向の定義を行う。
【0081】−輪郭点に流入するベクトル(流入ベクト
ル)→その輪郭点を終点座標にもつベクトル −輪郭点から流出するベクトル(流出ベクトル)→その
輪郭点を始点座標にもつベクトル −正の流入水平ベクトル→始点と終点のy座標が等しい
流入ベクトルでかつ終点のx座標が始点のx座標よりも
大きいベクトル −負の流入水平ベクトル→始点と終点のy座標が等しい
流入ベクトルでかつ始点のx座標が終点のx座標よりも
大きいベクトル −正の流入垂直ベクトル→始点と終点のx座標が等しい
流入ベクトルでかつ終点のy座標が始点のy座標よりも
大きいベクトル −負の流入垂直ベクトル→始点と終点のx座標が等しい
流入ベクトルでかつ始点のy座標が終点のy座標よりも
大きいベクトル −正の流出水平ベクトル→始点と終点のy座標が等しい
流出ベクトルでかつ終点のx座標が始点のx座標よりも
大きいベクトル −負の流出水平ベクトル→始点と終点のy座標が等しい
流出ベクトルでかつ始点のx座標が終点のx座標よりも
大きいベクトル −正の流出垂直ベクトル→始点と終点のx座標が等しい
流出ベクトルでかつ終点のy座標が始点のy座標よりも
大きいベクトル −負の流出垂直ベクトル→始点と終点のx座標が等しい
流出ベクトルでかつ始点のy座標が終点のy座標よりも
大きいベクトル 以上定義した言葉と図21のフローチャートを用いて、
輪郭ベクトルテーブルに登録されているベクトルの接続
状態更新、すなわちステップS605の処理の説明を行
う。
【0082】ステップS801においては、輪郭ベクト
ルテーブルを検索して、輪郭点(2i−1,2j−1)
に流入するベクトルあるいは輪郭点(2i−1,2j−
1)から流出するベクトルを求める。輪郭ベクトルテー
ブルの検索は、テーブル中の一番新しく登録されたデー
タから順に古いデータを検索すれば、検索時間が短くて
済む。これは、以下に述べる輪郭ベクトルテーブルの検
索について適用できる。
【0083】次に、ステップS802において、輪郭点
(2i−1,2j−1)に流入するベクトルまたは輪郭
点(2i−1,2j−1)から流出するベクトルが存在
するかしないかを判断し、存在したならばステップS8
03へ進み、存在しなければS804に移る。
【0084】図23は4つの画素が取りうる状態を表し
た図である(全て白と全て黒とは除く)。中央の点が
(2i−1,2j−1)であるとすれば、注目画素は右
下の画素となるため、取りうる状態はそれが黒である場
合、すなわち、(a),(b),(c),(d),
(e),(f),(g),(h)の8通りである。ただ
し、(h)の状態は、ステップS802で流入・流出ベ
クトルはないと判定される状態である。
【0085】ステップS803では、流入・流出ベクト
ルがそれぞれ1つずつ存在するとき、すなわち、上記8
通りから(g),(h)を除いた6通りの場合には、流
入ベクトルの流出ベクトル番号を流出ベクトルのベクト
ル番号に更新し、流出ベクトルの流入ベクトル番号を流
入ベクトルのベクトル番号に更新する。流入・流出ベク
トルがそれぞれ2つずつ存在するとき、すなわち図23
(g)の場合には、正の流入垂直ベクトルの流出ベクト
ル番号を正の流出水平ベクトルのベクトル番号に更新
し、正の流出水平ベクトルの流入ベクトル番号を正の流
入垂直ベクトルのベクトル番号に更新する。図23
(g)で説明すると、ベクトルg1の流出ベクトルはベ
クトルg3であったものを、ベクトルg2に変更し、ベ
クトルg2の流入ベクトルをベクトルg4からベクトル
g1に変更する。
【0086】また、負の流入垂直ベクトルの流出ベクト
ル番号を負の流出水平ベクトルのベクトル番号に更新
し、負の流出水平ベクトルの流入ベクトル番号を負の流
入垂直ベクトルのベクトル番号に更新する。すなわち図
23(g)で説明すると、ベクトルi4の流出ベクトル
をベクトルg2からベクトルg3に変更し、ベクトルg
3の流入ベクトルをベクトルg1からベクトルg4に変
更する。
【0087】ステップS804では、輪郭ベクトルテー
ブルを検索して、輪郭点(2i+1,2j−1)に流入
するベクトルまたは輪郭点(2i+1,2j−1)から
流出するベクトルを求める。図23では、中央を座標
(2i+1,2j−1)とすれば左下の画素が黒で右下
の画素が未処理である。すなわち、図23(i),
(j),(k),(l)の4通りがある。この場合、輪
郭点(2i+1,2j−1)を中心とする右下の画素は
未処理のため、必ず流入・流出ベクトルは存在してい
る。
【0088】ステップS805では、流入・流出ベクト
ルがそれぞれ1つずつ存在するとき、すなわち図23
(i),(j),(k)の場合には、流入ベクトルの流
出ベクトル番号を流出ベクトルのベクトル番号に更新
し、流出ベクトルの流入ベクトル番号を流入ベクトルの
ベクトル番号に更新する。流入・流出ベクトルがそれぞ
れ2つずつ存在するとき、すなわち図23(l)の場合
には、正の流入水平ベクトルの流出ベクトル番号を負の
流出垂直ベクトルのベクトル番号に更新し、負の流出垂
直ベクトルの流入ベクトル番号を正の流入水平ベクトル
のベクトル番号に更新する。また、負の流入水平ベクト
ルの流出ベクトル番号を正の流出垂直ベクトルのベクト
ル番号に更新し、正の流出垂直ベクトルの流入ベクトル
番号を負の流入水平ベクトルのベクトル番号に更新す
る。
【0089】ステップS806では、輪郭ベクトルテー
ブルを検索して、輪郭点(2i+1,2j+1)に流入
するベクトルまたは輪郭点(2i+1,2j+1)から
流出するベクトルを求める。図23では、(m)のみが
この場合に当たる。
【0090】輪郭点(2i+1,2j+1)に流入する
ベクトルまたは輪郭点(2i+1,2j+1)から流出
するベクトルはそれぞれ1つ存在するので、ステップS
807において、流入ベクトルの流出ベクトル番号を流
出ベクトルのベクトル番号に更新し、流出ベクトルの流
入ベクトル番号を流入ベクトルのベクトル番号に更新す
る。
【0091】ステップS808では、輪郭ベクトルテー
ブルを検索して、輪郭点(2i−1,2j+1)に流入
するベクトルまたは輪郭点(2i−1,2j+1)から
流出するベクトルを求める。図23(n),(o)がこ
の場合にあたる。
【0092】輪郭点(2i−1,2j+1)に流入する
ベクトルまたは輪郭点(2i−1,2j+1)から流出
するベクトルはそれぞれ1つ存在するので、S809に
おいて、流入ベクトルの流出ベクトル番号を流出ベクト
ルのベクトル番号に更新し、流出ベクトルの流入ベクト
ル番号を流入ベクトルのベクトル番号に更新する。
【0093】以上の処理を終えるとS606に戻り、注
目画素が注目走査線上の最終画素か否かの判定を行い、
最終画素でなければS607にて注目画素を次の画素に
移し、S602に戻る。最終画素ならば、S608にて
処理が画像内の全ての走査線について終了したかどうか
判定する。まだ処理が済んでいない走査線があるならば
S609に移り、変数iの値を0にリセットし、S61
0にて注目走査線を次の走査線に移し、S607に戻
る。
【0094】全ての走査線について処理が終了している
ならばS611に進む。S611では、輪郭ベクトルテ
ーブルを走査し、2つ以上連続する水平ベクトル及び2
つ以上連続する垂直ベクトルについては、これをそれぞ
れ1つのベクトルに統合し、図14のような画像内の総
ループ数、各ループ内の頂点数、各ループの内の各頂点
の座標のテーブルを作成して、輪郭ベクトル抽出処理を
終了する。輪郭ベクトルテーブルから図14のテーブル
を作成する手順は、実施例1と同じ要領で行うことがで
きる。
【0095】以上のように輪郭ベクトルの抽出を行うこ
とにより、画像を1画素単位で読み込んで輪郭ベクトル
の抽出ができるので、従来のように画像全体をページメ
モリに記憶いておく必要がなく、大幅にメモリ量を削減
することができる。
【0096】また本発明によれば、全画像データを記憶
するメモリを必要としないため、メモリの容量を少なく
することができる。
【0097】なお、本発明は複数の機器から構成される
システムに適用しても良いし、1つの機器からなる装置
に適用しても良い。また、システム或は装置にプログラ
ムを供給することにより達成される場合にも適用できる
ことはいうまでもない。
【0098】[第6実施例]第5施例図20のステップ
S604(既にテーブルに登録済の輪郭ベクトルと新し
く求めた輪郭ベクトルとを比較し、重複ベクトルを削除
する)において、輪郭ベクトルテーブルに登録されてい
るデータをすべて検索すると処理量が増える。そこで注
目画素の座標を(2i,2j)としたとき、新しく求め
た輪郭ベクトルa=[(2i−1,2j−1),(2i
+1,2j−1)]と重複するベクトルを輪郭ベクトル
テーブルから検索する場合には、始点あるいは終点のy
座標値が2j−1であるベクトルのみを検索すれば、検
索時間を短縮できる。同様に、d=[(2i−1,2j
+1),(2i−1,2j−1)]と重複するベクトル
を輪郭ベクトルテーブルから検索する場合は、始点ある
いは終点のx座標値が2i−1であるもののみを検索す
れば、検索時間を短縮できる。この場合も、輪郭ベクト
ルテーブルの検索は、テーブル中の一番新しく登録され
たデータから順に古いデータを検索を行うほうが良い。
【0099】以上述べたように、輪郭ベクトルテーブル
を検索する場合、検索の順序や検索領域を考慮すること
により検索時間を短縮することができる。
【0100】さらに本発明によれば、輪郭ベクトルテー
ブルの検索時に検索順序や検索領域を考慮することによ
り、検索時間の短縮を図ることができる。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る画像
処理装置及びその方法は、受信した画像データ全体を保
持することなく輪郭抽出を行うことで必要な記憶容量を
減らし、また符号データ全体をドットデータに展開する
演算を節約して高速に輪郭抽出処理を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のブロック構成図である。
【図2】従来例を説明する図である。
【図3】従来例を説明する図である。
【図4】従来例を説明する図である。
【図5】輪郭ベクトル抽出処理を示すフローチャートで
ある。
【図6】輪郭ベクトルを説明するための図である。
【図7】輪郭ベクトル抽出処理を説明するための一例で
ある。
【図8】輪郭ベクトルテーブルの一例である。
【図9】輪郭ベクトル抽出処理時の輪郭ベクトルテーブ
ルの内容の変化を説明する図である。
【図10】輪郭ベクトル抽出処理時の輪郭ベクトルテー
ブルの内容の変化を説明する図である。
【図11】輪郭ベクトル抽出処理時の輪郭ベクトルテー
ブルの内容の変化を説明する図である。
【図12】輪郭ベクトル抽出処理時の輪郭ベクトルテー
ブルの内容の変化を説明する図である。
【図13】輪郭ベクトルテーブルを走査して最終的に得
られるテーブルの例である。
【図14】最終的に得られるテーブルの一般形である。
【図15】流入・流出ベクトルの整理を表す例である。
【図16】輪郭ベクトル生成処理のフローチャートであ
る。
【図17】流入・流出ベクトルの整理をする1ケースで
ある。
【図18】輪郭ベクトルテーブルから最終的なテーブル
を得る処理手順のフローチャートである。
【図19】第5実施例の装置のブロック構成図である。
【図20】第5実施例の処理の流れを示すフローチャー
トである。
【図21】第5実施例における輪郭ベクトルの接続の更
新処理の流れを示すフローチャートである。
【図22】第5実施例における輪郭ベクトルの例であ
る。
【図23】第5実施例における輪郭ベクトルの接続の例
である。
【符号の説明】
1…CPU、 2…RAM、 3…MH符号入力部、 4…I/Oポート、 5…磁気ディスク、 6…バス、 7…ROMである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−251180(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 9/20 G06T 1/00 G06K 9/46

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像データからラスタ走査順に注目ライン
    として1ラインを取り出し、取り出した注目ライン中の
    画素の輪郭ベクトルを検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された輪郭ベクトルを蓄積する
    蓄積手段と、 前記蓄積された輪郭ベクトルと前記注目ラインの輪郭ベ
    クトルとの接続状態を判別する判別手段と、 前記判別手段により判別された輪郭ベクトルの接続状態
    を基に、前記画像データの輪郭を抽出する抽出手段と、 を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】符号データを画像データに復号する復号手
    段を更に備え、前記検出手段は前記復号手段により復号
    された1ライン分の画像データ中の画素の輪郭ベクトル
    を検出することを特徴とする請求項1の画像処理装置。
  3. 【請求項3】前記符号データは、ラインごとに白ラン,
    黒ランの長さを表わす符号データであることを特徴とす
    る請求項2記載の画像処理装置。
  4. 【請求項4】前記符号データは、ライン上の白画素から
    黒画素あるいは黒画素から白画素に変化する変化位置
    と、ライン間における前記変化位置のずれを表す符号デ
    ータであることを特徴とする請求項2記載の画像処理装
    置。
  5. 【請求項5】符号データは、画素毎に逐次生成される符
    号であることを特徴とする請求項2記載の画像処理装
    置。
  6. 【請求項6】画像データからラスタ走査順に注目ライン
    として1ラインを取り出し、取り出した注目ライン中の
    画素の輪郭ベクトルを検出する検出工程と、 前記検出工程により検出された輪郭ベクトルを蓄積する
    蓄積工程と、 前記蓄積された輪郭ベクトルと前記注目ラインの輪郭ベ
    クトルとの接続状態を判別する判別工程と、 前記判別工程により判別された輪郭ベクトルの接続状態
    を基に、前記画像データの輪郭を抽出する抽出工程とを
    有し、 画像データ中の注目ライン毎に前記工程を実行しつつ、
    注目ラインをラスタ走査順に移動して画像全体の輪郭線
    を抽出することを特徴とする画像処理方法。
  7. 【請求項7】符号データを画像データに復号する復号工
    程を更に備え、前記検出工程は前記復号工程により復号
    された1ライン分の画像データ中の画素の輪郭ベクトル
    を検出することを特徴とする請求項6の画像処理装置。
  8. 【請求項8】入力した1ラインの画像データからラスタ
    走査順に注目画素として1画素を取り出し、取り出した
    注目画素の輪郭ベクトルを検出する検出手段と、 前記検出手段により検出された輪郭ベクトルを蓄積する
    蓄積手段と、 前記蓄積された輪郭ベクトルと前記注目画素の輪郭ベク
    トルとの接続状態を判別する判別手段と、 前記判別手段により判別された輪郭ベクトルの接続状態
    を基に、前記画像データの輪郭を抽出する抽出手段と、 を備えることを特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】前記検出手段は、注目画素が黒画素である
    場合に輪郭ベクトルを抽出することを特徴とする請求項
    8記載の画像処理装置。
  10. 【請求項10】入力した1ラインの画像データから注目
    画素として1画素を取り出し、取り出した注目画素の状
    態に応じて該画素の輪郭線の位置を定める工程と、 前記注目画素の輪郭線とメモリに蓄積された輪郭線との
    重複を検出する工程と、 前記重複が検出された輪郭線を前記メモリから削除する
    工程と、 前記注目画素の輪郭線のうち重複が検出されなかった輪
    郭線を前記メモリに蓄積する工程と、 前記メモリに蓄積された注目画素の輪郭線と注目画素以
    外の輪郭線との接続状態を判別する工程とを有し、 画像データ中の注目画素毎に前記工程を実行しつつ、注
    目画素をラスタ走査順に移動して画像全体の輪郭線を抽
    出することを特徴とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】前記注目画素の輪郭線は、注目画素近傍
    の画素との境界に定められることを特徴とする請求項1
    0の画像処理方法。
  12. 【請求項12】前記輪郭線の重複の検出及び前記接続状
    態の判別は、前記メモリに登録されたもっとも新しい輪
    郭線から古い輪郭線を順に検索していくことにより行う
    ことを特徴とする請求項10の画像処理方法。
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