JP3033772B2 - 動力伝達装置用の同期化部材の製造方法、およびその製造装置 - Google Patents

動力伝達装置用の同期化部材の製造方法、およびその製造装置

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JP3033772B2
JP3033772B2 JP2088042A JP8804290A JP3033772B2 JP 3033772 B2 JP3033772 B2 JP 3033772B2 JP 2088042 A JP2088042 A JP 2088042A JP 8804290 A JP8804290 A JP 8804290A JP 3033772 B2 JP3033772 B2 JP 3033772B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/02Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
    • F16D23/025Synchro rings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
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Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 この発明は、自動車のトランスミッション等のような
動力伝達系の同期化部材における円錐面に、薄くてしか
も結合力の強固な摩擦材層を低コストに成形することが
できる同期化部材の製造方法、およびその製造装置に関
する。
《従来の技術》 周知のように、自動車のトランスミッションのような
動力伝達系の同期化部材は、変速に際して軸と結合すべ
き歯車との回転差を無くすることにより円滑な変速を実
現するもので、円錐クラッチを用いたものが多く使用さ
れている。
しかして、円錐クラッチは内径に円錐面のあるシンク
ロナイザリング,ボークリング,ブロッカリング等と称
されている同期リングと、この同期リングの円錐面と摺
接する相手部材であり外径に円錐面がある歯車軸とで構
成されたものや、上記した2部材間に内外径に円錐面を
備えた中間部材を有するダブルコーン型等のものがあ
る。
そして、これらの同期化部材を形成する基部材には、
高い強度性とともに円錐面の耐摩耗性およびシフトフィ
ーリングが良好な摩擦係数等の特性が要求される。
また、一般的に同期化部材の形成材料としては、クロ
ムモリブデン綱等の鉄製のものや、基部材の円錐面にモ
リブデン溶射したもの、あるいは高力黄銅等の銅合金製
のもの等が用いられており、しかも円滑な摩擦特性を生
じさせるように円錐面に複数の溝を設けるとともに油膜
を形成させて使用されることもある。
このように、この種の同期化部材は、その基部材にお
ける良好な機械特性および円錐面の良好な摩擦特性など
が要求されるものであり、そのためには高強度で耐摩耗
性のある基部材形成材料を選択し、かつ基部材の円錐面
にも高強度で耐摩耗性の良い摩擦材層を設ける必要があ
り、そのような同期化部材の形成方法を目的として特開
昭63−130705号公報等が提案されている。
すなわち、この製造方法は同期化部材にクラッチ面を
形成するために、第14図に示すような基部材1の開口部
2内径面である円錐面3上に、摩擦材層4を形成すべく
基部材1と挿入体治具5とを組み合わせて行う。
まず、図(a)に示すように基部材1の円錐面3上に
対して噴射装置6により金属粉末7を吹き付け、その後
図(b)に示すように基部材1の開口部2内に挿入体治
具5を挿嵌し、この挿入体治具5と基部材1の円錐面3
とによって空間部8を形成する。
そして、同図に示すようにこの空間部8内に図中矢印
方向より拡散焼結用の金属粉末9を充填し、この金属粉
末9を充填した状態で挿入体治具5と基部材1とをとも
に加熱し、上記金属粉末9を焼結して基部材1の円錐面
3上に拡散接合させて摩擦材層4を形成するものであ
る。
その他、上記のような技術に関連するものとしては、
特開昭63−219506号公報あるいは特開昭63−219923号公
報などに開示された技術手段や、また基部材1の形成材
料を開示したものとして特開昭53−26210号公報等に記
載されているような技術手段が知られている。
《発明が解決しようとする課題》 ところで、上記した特開昭63−130705号公報等に記載
されている同期化部材の製造方法によれば、巻きブッシ
ュを装着し溶接するとか溶射により摩擦材層4を形成す
るなどのような中間工程を省略することができ、摩擦材
層成形用の金属粉末である拡散焼結用の金属粉末7を基
部材1の円錐面3等に直接焼き付けることができること
となる。
しかしながら、拡散焼結用の金属粉末7を基部材1の
円錐面3と挿入体治具5との空間部8内に充填する際
に、例えば振動を与えつつ充填したとしてもその充填密
度は低く、高い密度である好適な状態として充填するこ
とができないという欠点を有している。
そのため、成形された焼結摩擦材層4を面加圧しサイ
ジングしても、冶金的な結合部分が少ない分だけ耐摩耗
性が劣り、強固で耐摩耗性に優れた摩擦材層を得ること
ができないという問題点を有している。
また、量産する場合には挿入体治具5を多く必要と
し、しかも焼結炉内には基部材1と挿入体治具5とを共
に挿入しなければならないため、熱エネルギーを多量に
消費する等という経済的な面においても問題点を有して
いる。
この発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもの
であり、基部材の円錐面等に薄くてしかも結合力の強固
な摩擦材層を効率良く生産することができる動力伝達装
置の同期化部材の製造方法、およびその製造装置を提供
することを目的としている。
《課題を解決するための手段》 この発明は、上記のような目的を達成するために、請
求項1記載の如く、金属製基部材の円錐面に、摩擦材層
を結合成形する動力伝達装置用の同期化部材の製造方法
において、上記基部材の円錐面を上方に向けて配置し、
この円錐面と、基部材の下面を支持する下パンチと、上
記下パンチの垂直側面に摺接する充填空間垂直壁形成部
材の垂直側面とにより、断面が上拡がりの楔状の空間部
を形成し、この空間部内に摩擦材層成形用の粉末を充填
した後、テーパー面を有する上パンチを上記充填空間垂
直壁形成部材の上面に当接したまま上記上パンチと充填
空間垂直壁形成部材を上パンチのテーパー面が基部材の
円錐面に対向するように下方に移動して、上記空間部の
容量を減少させ、空間部内に充填されている上記粉末を
圧縮して円錐面上に摩擦材層成形用の圧粉体層を成形
し、次いで、円錐面上に摩擦材層成形用の圧粉体層が成
形された上記基部材を圧粉体層が焼結する温度で加熱
し、圧粉体層を焼結し、基部材に結合させて同期化部材
とすることを特徴とする。
また、請求項2記載の如く、円環状に形成された金属
製基部材の円錐面に、摩擦材層を結合成形する動力伝達
装置用の同期化部材の製造方法において、上記基部材の
円錐面を上方に向けて配置し、この円錐面と、基部材の
下面を支持する下パンチと、上記下パンチの垂直側面に
摺接する充填空間垂直壁形成部材の垂直側面とにより、
断面が上拡がりの楔状の粉末充填用空間部を形成し、上
記粉末充填用空間部内に摩擦材層成形用の粉末を充填し
た後、粉末充填用空間部の上方に上パンチのテーパー面
と押え用パンチの垂直側面とで上部空間部を形成して粉
末充填用空間部に連設し上パンチのテーパー面と押え用
パンチの垂直側面とで上部空間部を形成して粉末充填用
空間部に連設し、テーパー面を有する上記上パンチを上
記充填空間垂直壁形成部材の上面に当接したまま上記上
パンチと充填空間垂直壁形成部材を上パンチのテーパー
面が基部材の円錐面に対向するように下方に移動して、
上記粉末充填用空間部と上部空間部との容量を減少さ
せ、粉末充填用空間部内に充填されている上記粉末を圧
縮して円錐面上に摩擦材層成形用の圧粉体層を成形し、
次いで、円錐面上に摩擦材層成形用の圧粉体層が成形さ
れた上記基部材を圧粉体層が焼結する温度で加熱し、圧
粉体層を焼結し、基部材に結合させて同期化部材とする
ことを特徴とする。
また、請求項3記載の如く、円環状に形成された金属
製基部材の上向きの開口部円錐面に、摩擦材層を結合成
形する動力伝達装置用の同期化部材の製造装置におい
て、上記基部材の外周側を固定化するダイスと、上記基
部材の開口部一方側の本体面を支持するとともに、その
支持面が上記本体面よりも形成すべき圧粉体層の幅分だ
け張り出すように支持する下パンチと、上記基部材の開
口部内に挿入されるとともに、その垂直側面が上記下パ
ンチの張り出し部分に摺接可能とされつつ基部材の開口
部円錐面に対向配置され、かつ上記円錐面と下パンチの
張り出し部分と垂直側面とにより摩擦材層成形用の粉末
を必要量充填可能とする空間部を形成するコアと、上記
ダイス上および基部材上に配置される押え用パンチと、
上記コア上に配置させるとともに上記押え用パンチに対
向配置され、かつその移動にともなって上記押え用パン
チ側に設けられているテーパー面が摩擦材層成形用の粉
末を充填している空間部の容量を粉体を圧縮しつつ減少
させるように移動する上パンチと、を有することを特徴
とする。
また、請求項4記載の如く、円環状に形成された金属
製基部材の上向きの外形部円錐面に、摩擦材層を結合成
形する動力伝達装置用の同期化部材の製造装置におい
て、上記基部材の内周側に挿入され固定化するコアと、
上記基部材の大径側の本体面を支持するとともに、その
支持面が上記本体面よりも形成すべき圧粉体層の幅分だ
け張り出すように支持する下パンチと、上記下パンチの
外側に配置されるとともに、その垂直側面が上記下パン
チの張り出し部分に摺接可能とされつつ基部材の円錐面
に対向配置され、かつ上記円錐面と下パンチの張り出し
部分と垂直側面とにより摩擦材層成形用の粉末を必要量
充填可能とする空間部を形成する中間パンチと、上記中
間パンチの外側に配置されるとともに、その上面が上記
基部材の上面と面一となるダイスと、上記中間パンチに
配置され、かつその移動にともなって内径側に設けられ
ているテーパー面が摩擦材層成形用の粉末を充填してい
る空間部の容量を粉体を圧縮しつつ減少させるように移
動する上パンチと、を有することを特徴とする。
《実施例》 以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細に説明す
る。
なお、説明の都合上請求項2記載の製造装置の説明
は、請求項1記載の製造方法の説明とともに行う。
第1乃至第4図はこの発明に係る第1の実施例を示す
説明用断面図である。
図中10は自動車のトランスミッション等のような動力
伝達系の同期化部材を形成する基部材であり、この基部
材10は鍛造品,焼結品など従来用いられている材料およ
び成形方法によって円環状に形成されている。
また、この基部材10には開口部11(第4図参照)が開
設されており、しかも開口部11の内径面は基部材10の外
周に歯部10aが設けられている側が、歯部10aが設けられ
ていない側よりも大径とされた円錐面11aとして開設さ
れている。
そして、この基部材10は、開口部11の大径側11a−1
を図中上方側、すなわち、上から見て円錐面が直接見え
るように、円錐面を上方に向けて配置し、ダイス12とコ
ア(充填空間垂直壁形成部材)13とによって形成される
キャビティ14内に大径側11a−1の本体面が両部材12,13
の上面と面一となるように挿嵌される。
しかして、この基部材10の開口部11の小径側11a−2
は、図中下方側として上記キャビティ14内に挿嵌される
のであるが、その本体面は下パンチ15によって支持され
る。
また、図面から明らかなように、下パンチ15と、上記
下パンチの垂直側面は、コア13の垂直側面と摺接してい
る。
また、この際開口部11の円錐面11aと、コア13の垂直
側面13aとの間には断面が上拡がりの楔状の空間部(粉
末充填用空間部)16が形成されるので、この空間部16内
に摩擦材層成形用の焼結用金属粉末17を充填する。
この粉末17は、図示しないが通常の粉末フイーダによ
り空間部16内に充填されるが、その材料は特に限定され
ない。
次に、第2図に示すように、ダイス12および基部材10
上に、押え用パンチ18をその垂直側面18aが基部材開口
部11の大径側11a−1と一致するように設置し、かつコ
ア13上には上パンチ19を設置する。これにより、粉末充
填用空間部16の上方に、上パンチ19のテーパー面19aと
押え用パンチ18の垂直側面18aとで上部空間部が形成さ
れ、粉末充填用空間部16に連設される。
この上パンチ19は、上記押え用パンチ18の垂直側面18
aとの対向面にテーパー面19aが形成されており、このテ
ーパー面19aは上パンチ19が移動されて基部材開口部11
の円錐面11aと対向された場合には、形成すべき摩擦材
層の厚み幅となる間隔Lを形成するように構成されてい
る(第3図参照)。
次に、第2図から第3図に示すように、テーパー面19
aを有する上パンチ19を上記コア13の上面に当接したま
ま、上パンチ19とコア13を上パンチ19のテーパー面19a
が基部材10の円錐面11aに対向するように図中下方に移
動する。
この際、空間部16内に充填されている摩擦材層成形用
の粉末17は、下降されてくる上パンチ19のテーパー面19
aにより圧縮され、同図に示すように基部材10の開口部
円錐面11a上に強固に結合された圧粉体層17aを形成す
る。
その後、第4図に示すように、押え用パンチ18および
上パンチ19を取り払うとともに、基部材10を支持してい
る下パンチ15およびコア13を図中上方側へ移動させ、圧
粉体層17aの形成された基部材10をダイス12の上面より
突出させて抜き出しを行う。
次いで、円錐面11a上に摩擦材層成形用の圧粉体層17a
が成形された上記基部材10を圧粉体層が焼結する温度で
加熱し、圧粉体層を焼結し、基部材10に結合させて同期
化部材とする。
なお、基部材10が鋼材や鉄系焼結材料で粉体17が銅系
材料のような組み合わせが一般的であり、焼結時におい
て基部材10を溶融させたり変形させたりしてはいけない
ため、焼結時には基部材10が溶融したり変形せずしかも
圧粉体層17aが円錐面11a上に焼結および接着されるよう
な温度範囲内とする。
したがって、基部材10が鋼材で粉体17が鋼材と同等の
材料とされているような場合には、粉体17中に比較的低
い温度で溶融する金属粉を混合すればよい。
さらに、圧粉体層17aの円錘角度は、通常軸心に対し
て角度6〜7゜の傾きとされる。
また、粉体17は上記したように上パンチ19が図中下方
側へ移動すると、上パンチ19のテーパー面19aに押圧さ
れつつ斜め下方へ移動され、第3図に示すように圧縮さ
れて圧粉体層17aとして形成されるが、この圧粉体層17a
の密度を高くしたい場合には、粉末17の充填量を増加す
ればよく、また圧粉体層17aの密度を低くしたい場合に
は、第1図中のA寸法を大くき設定すればよい。
さらに、基部材10と摩擦材層との結合力を向上させる
ためには、特開昭63−219506号公報等に示されているよ
うに、基部材10の円錘面11aに予め凹凸あるいは溝等を
設けるとよい。
このように、この発明に係る製造方法および製造装置
によれば、自動車のトランスミッション等のような動力
伝達系の同期化部材における円錐面に、薄くてしかも結
合力の強固な摩擦材層を効率よくかつ低コストに提供す
ることができる。
次に、第5図乃至第9図によりこの発明に係る第2の
実施例を示す。
すなわち、この実施例は成形される摩擦材層の密度を
高くする場合に好適なものであり、ダイス12および基部
材10上に一定厚みの中間部材30を介して押え用パンチ18
を配置するものであり、これにより中間部材30の厚さ分
量だけ摩擦材層成形用の粉末17の充填量を増すことがで
きる(第6図参照)。
その後の工程は上記第1の実施例と略同様であり、第
7図示すようにコア13上に上パンチ19を配置し、次いで
第8図に示すようにコア13および上パンチ19を圧粉体層
17aを成形すべく移動させた後、この基部材10を第9図
に示すように抜き取る。
したがって、上パンチ19の移動に伴うテーパー面19a
の移動により粉末17における圧縮率がより強まり、円錘
面11aに対する結合力が強固な圧粉体層17aを得ることが
できる。
また、第10図乃至第12図に示すものは、この発明の第
3の実施例を示すものであり、この実施例はダブルコー
ン型の同期化部材における摩擦材層の形成を示すもので
ある。
この実施例においては、図面に示すように、コア13は
基部材10の内周側に挿入されて基部材10を固定化する。
下パンチ15は、基部材10の大径側の本体面を支持すると
ともに、その支持面が上記本体面よりも形成すべき圧粉
体層の幅分だけ張り出すようになっており、この下パン
チ15の垂直側面は、下パンチ15の張り出し部分の外側に
配置された中間パンチ(充填空間垂直壁形成部材)40の
垂直側面と摺接している。
また、中間パンチ40の上記垂直側面は、上記基部材10
の、上方に向けて配置してある外径部の円錐面にも対向
して配置されている。
そして、上記円錐面11aと下パンチ15の上面張り出し
部分と中間パンチ40の垂直側面とにより摩擦材層成形用
の粉末17を必要量充填可能とする空間部16を形成してい
る。
また、上記中間パンチ40の外側には、ダイス12が配置
され、その上面は基部材10の上面と面一となっている。
上記下パンチ15の上方、中間パンチ40上には上パンチ
19が配置され、第11図に示すように、この上パンチ19お
よび中間パンチ40の移動にともなって上パンチ19の内径
側に設けられているテーパー面19bが摩擦材層成形用の
粉末17を充填している空間部16の容量を粉体を圧縮しつ
つ減少させるように移動し、圧粉体層17aを成形する。
その後、第12図に示すように、下パンチ15が圧粉体層17
aを円錐面11aに成形された圧粉体層17aを押上げ、一
方、上パンチ19が充分上昇して、基部材10を抜き取る。
《発明の効果》 以上説明したように、請求項1記載の発明に係る製造
方法によれば、同期化部材を形成する基部材の円錐面上
に摩擦材層を成形するに際し、円錘面側に摩擦材層を形
成するのに必要な量の粉末を充填可能とする空間部を形
成し、かつこの空間部の容量を上パンチの移動に伴うテ
ーパ面の移動により減少させるように構成されているの
で、空間部内に充填されている粉末はテーパー面の移動
に伴ってより強く円錘面に圧縮されて高密度とされるこ
ととなり、円錘面との接触面積を大とすることができる
ため、薄くてしかも結合力が強固な圧粉体層を得ること
ができる。
また、焼結による摩擦材層の形成にあっては、従来の
ように基部材および挿入体治具を共に加熱する必要がな
いため、熱エネルギーの消費量を減少させることがで
き、薄くてしかも摩擦特性に優れた摩擦材層を有する同
期化部材を低コストに形成することができる。
請求項2記載の発明に係る製造方法によれば、請求項
1の効果に加えて、更に、上部空間が粉末充填用空間部
と同程度の閉空間を形成するから、圧縮時の粉末のこぼ
れを防止し、圧縮圧力も一層高められ、更に高密度で、
密度が均一な摩擦材層の形成を実現できる。
また、請求項3および請求項4記載の発明に係る製造
装置によれば、基部材10の円錘面上に上記したような摩
擦特性に優れた摩擦材層を有する同期化部材を低コスト
にかつ容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図はこの発明に係る第1の実施例を示す
説明用断面図、第5図乃至第9図は第2の実施例を示す
説明用断面図、第10図乃至第12図は第3の実施例を示す
説明用断面図、第13図は従来公知の基部材を示す斜視
図、第14図(a)〜(c)は同基部材の円錐面に摩擦材
層を成形する工程の説明用断面図である。 10……基部材 11……開口部 11a……円錐面 16……空間部 17……焼結用金属粉末 17a……圧粉体層(摩擦材層) 30……中間部材 40……中間パンチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22F 1/00 - 7/08 F16D 23/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属製基部材の円錐面に、摩擦材層を結合
    成形する動力伝達装置用の同期化部材の製造方法におい
    て、 上記基部材の円錐面を上方に向けて配置し、この円錐面
    と、基部材の下面を支持する下パンチと、上記下パンチ
    の垂直側面に摺接する充填空間垂直壁形成部材の垂直側
    面とにより、断面が上拡がりの楔状の空間部を形成し、 この空間部内に摩擦材層成形用の粉末を充填した後、テ
    ーパー面を有する上パンチを上記充填空間垂直壁形成部
    材の上面に当接したまま上記上パンチと充填空間垂直壁
    形成部材を上パンチのテーパー面が基部材の円錐面に対
    向するように下方に移動して、上記空間部の容量を減少
    させ、空間部内に充填されている上記粉末を圧縮して円
    錐面上に摩擦材層成形用の圧粉体層を成形し、 次いで、円錐面上に摩擦材層成形用の圧粉体層が成形さ
    れた上記基部材を圧粉体層が焼結する温度で加熱し、圧
    粉体層を焼結し、基部材に結合させて同期化部材とする ことを特徴とする動力伝達装置用の同期化部材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】円環状に形成された金属製基部材の円錐面
    に、摩擦材層を結合成形する動力伝達装置用の同期化部
    材の製造方法において、 上記基部材の円錐面を上方に向けて配置し、この円錐面
    と、基部材の下面を支持する下パンチと、上記下パンチ
    の垂直側面に摺接する充填空間垂直壁形成部材の垂直側
    面とにより、断面が上拡がりの楔状の粉末充填用空間部
    を形成し、 上記粉末充填用空間部内に摩擦材層成形用の粉末を充填
    した後、粉末充填用空間部の上方に上パンチのテーパー
    面と押え用パンチの垂直側面とで上部空間部を形成して
    粉末充填用空間部に連設し、 テーパー面を有する上記上パンチを上記充填空間垂直壁
    形成部材の上面に当接したまま上記上パンチと充填空間
    垂直壁形成部材を上パンチのテーパー面が基部材の円錐
    面に対向するように下方に移動して、上記粉末充填用空
    間部と上部空間部との容量を減少させ、粉末充填用空間
    部内に充填されている上記粉末を圧縮して円錐面上に摩
    擦材層成形用の圧粉体層を成形し、 次いで、円錐面上に摩擦材層成形用の圧粉体層が成形さ
    れた上記基部材を圧粉体層が焼結する温度で加熱し、圧
    粉体層を焼結し、基部材に結合させて同期化部材とする ことを特徴とする動力伝達装置用の同期化部材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】円環状に形成された金属製基部材の上向き
    の開口部円錐面に、摩擦材層を結合成形する動力伝達装
    置用の同期化部材の製造装置において、 上記基部材の外周側を固定化するダイスと、 上記基部材の開口部一方側の本体面を支持するととも
    に、その支持面が上記本体面よりも形成すべき圧粉体層
    の幅分だけ張り出すように支持する下パンチと、 上記基部材の開口部内に挿入されるとともに、その垂直
    側面が上記下パンチの張り出し部分に摺接可能とされつ
    つ基部材の開口部円錐面に対向配置され、かつ上記円錐
    面と下パンチの張り出し部分と垂直側面とにより摩擦材
    層成形用の粉末を必要量充填可能とする空間部を形成す
    るコアと、 上記ダイス上および基部材上に配置される押え用パンチ
    と、 上記コア上に配置されるとともに上記押え用パンチに対
    向配置され、かつその移動にともなって上記押え用パン
    チ側に設けられているテーパー面が摩擦材層成形用の粉
    末を充填している空間部の容量を粉体を圧縮しつつ減少
    させるように移動する上パンチと、 を有することを特徴とする動力伝達装置用の同期化部材
    の製造装置。
  4. 【請求項4】円環状に形成された金属製基部材の上向き
    の外形部円錐面に、摩擦材層を結合成形する動力伝達装
    置用の同期化部材の製造装置において、 上記基部材の内周側に挿入され固定化するコアと、 上記基部材の大径側の本体面を支持するとともに、その
    支持面が上記本体面よりも形成すべき圧粉体層の幅分だ
    け張り出すように支持する下パンチと、 上記下パンチの外側に配置されるとともに、その垂直側
    面が上記下パンチの張り出し部分に摺接可能とされつつ
    基部材の円錐面に対向配置され、かつ上記円錐面と下パ
    ンチの張り出し部分と垂直側面とにより摩擦材層成形用
    の粉末を必要量充填可能とする空間部を形成する中間パ
    ンチと、 上記中間パンチの外側に配置されるとともに、その上面
    が上記基部材の上面と面一となるダイスと、 上記中間パンチ上に配置され、かつその移動にともなっ
    て内径側に設けられているテーパー面が摩擦材層成形用
    の粉末を充填している空間部の容量を粉体を圧縮しつつ
    減少させるように移動する上パンチと、 を有することを特徴とする動力伝達装置用の同期化部材
    の製造装置。
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