JP3033625B2 - 量子化Si光半導体装置 - Google Patents

量子化Si光半導体装置

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JP3033625B2
JP3033625B2 JP34129091A JP34129091A JP3033625B2 JP 3033625 B2 JP3033625 B2 JP 3033625B2 JP 34129091 A JP34129091 A JP 34129091A JP 34129091 A JP34129091 A JP 34129091A JP 3033625 B2 JP3033625 B2 JP 3033625B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置に関し、特
にSiを用いた光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】Siは間接遷移型半導体であり、ホトダ
イオード、ホトトランジスタ等の受光素子としては利用
されているが、発光性再結合を行わせることは容易でな
く、発光素子としてはほとんどが利用されていない。
【0003】図2に、従来の技術によるSiホトダイオ
ードの構成例を示す。n型Si基板1の上にp型Si層
2が形成され、ダイオードを構成している。n型Si基
板1の表面にはn側電極3が形成され、p型Si層2の
表面には窓領域8を形成したp側電極4が形成されてい
る。
【0004】このように形成されたダイオード構成に、
バイアス源9から逆バイアス電圧を印加すると、そのま
まの状態では電流は流れない。ところで、窓領域8にあ
る程度以上のエネルギを有する光hνが入射すると、シ
リコン領域内で電子・正孔対が発生し、pn接合に印加
された逆バイアス電圧に従って電子はn型領域1に流
れ、正孔はp型領域2に流れる。すなわち、光が入射し
た時のみ光量に比例した電流が流れる。
【0005】なお、n型領域1とp型領域2を積層した
構成を示したが、多くの実際の半導体装置においては、
n型領域表面に選択的にp型領域を形成すること等によ
ってホトダイオード構造を形成する。
【0006】発光機能を有する光半導体装置としては、
III−V族、II−VI族等の直接遷移型エネルギギ
ャップを有する化合物半導体が主に用いされてきた。と
ころで、近年超格子構造等により、母体の物理的性質を
修飾して新たな機能素子を開発する研究が進んでいる。
半導体中におけるキャリアの自由度を制限すると、新た
な物性が生じる。たとえば、量子井戸層等によりキャリ
アの自由度を平面状の2次元状態にすると、2次元キャ
リアが形成される。
【0007】平面内においても、さらに1つの方向の自
由度を制限して量子細線とすれば、1次元キャリアが実
現され、さらに全ての方向の自由度を制限して量子箱と
すると、0次元キャリアが実現される。
【0008】これらの量子化された状態においては、キ
ャリアはもはやバルクにおける状態とは異なる状態とな
り、バンド構造も変化して量子レベルとなる。共鳴トン
ネルダイオードは、アノードとカソードとの間にトンネ
ル障壁層に挟まれた量子井戸層を挿入した構造を有し、
量子井戸層内の離散的量子レベルを利用して負性抵抗等
を実現する特性を示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】半導体内のキャリアの
状態を量子化した機能素子の研究が進められているが、
従来その対象となる特性は電気的特性であった。また、
半導体材料としてはIII−V族化合物半導体等の化合
物半導体であった。
【0010】本発明の目的は、新規な機構を有する量子
化Si光半導体装置を提供することである。本発明の他
の目的は、直接遷移の可能なSi領域を有する量子化S
i光半導体装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の量子化Si光半
導体装置は、量子化されたレベルを有する活性Si領域
と、前記活性Si領域を囲む絶縁物領域と、前記絶縁物
領域の一方の側に配置されたp型Si領域と、前記絶縁
物領域の他方の側に配置されたn型Si領域と、前記活
性Si領域近傍に形成された窓領域とを有する。
【0012】
【作用】活性Si領域においては、キャリアは量子化さ
れたレベルを有するため、バンド間遷移はレベル間遷移
に変化する。レベル間遷移には波数ベクトルは必要な
く、遷移は全て直接遷移となる。絶縁物領域を介してp
型Si領域とn型Si領域とで活性Si領域を挟むこと
により、活性Si領域にトンネリングでキャリアを注入
することができる。活性Si領域に注入されたキャリア
は、発光性再結合を行うことができる。
【0013】
【実施例】図1に本発明の実施例によるホトダイオード
を示す。n型多結晶シリコン(Si)で形成されたn型
領域1の上に、厚さ約50ÅのSiO2 薄層6を介して
厚さ約100Åの単結晶Siで形成されたSi薄層5が
形成され、その上に厚さ約50ÅのSiO2 薄層7を介
してp型多結晶Siで形成されたp型Si領域2が形成
されている。
【0014】Si薄層5はノンドープの単結晶で形成さ
れている。n型領域1の上にはn側電極3が形成され、
p側領域2の表面上には中央部に窓領域8を開孔したp
側電極4が形成されている。
【0015】図中右側から入射する光は、窓領域8を介
してp側領域2、SiO2 薄層7、Si薄層5、SiO
2 薄層6、n側領域1に入射することができる。バイア
ス源9の正極をn側電極3に負荷抵抗Rを介して接続
し、負極をp側電極4に接続してpn接合に逆バイアス
電圧を印加する。
【0016】逆バイアス電圧を印加した状態において、
窓領域8からある波長以下の光が入射すると、電子・正
孔対が発生し、pn接合を介して光電流が流れる。な
お、この光電流によって負荷抵抗R両端に生じる電圧を
測定すれば、入射した光の光量を知ることができる。
【0017】図1に示すホトダイオードの動作を、図3
に示すバンド構造を参照して説明する。図1に示す構成
においては、n型領域1とp型領域2の間に絶縁物で挟
まれたSi薄層5が挿入されている。この構成によるバ
ンド構造を図3(A)に示す。絶縁物であるSiO2
層6、7においてはバンドギャップが広く電子・正孔に
対する電位障壁が形成される。これらの電位障壁によっ
てSi薄層5内のキャリアは、n型領域1、p型領域2
から分離される。
【0018】Si薄層5の厚さが約100Åと薄いた
め、Si薄層5内のエネルギ状態は量子化し、伝導体に
おいてレベルLc、価電子帯においてレベルLvが発生
している。これらのレベルは、一般にバルク状態のバン
ドの底よりも高エネルギ状態にある。
【0019】図3(B)は、図1の構成に逆バイアス電
圧を印加した状態のバンド構造を示す。n型領域1に正
の電圧が印加され、n型領域1のレベルは図中下方に押
し下げられる。
【0020】n型領域1、p型領域2、ノンドープ領域
5は全てSiで形成されているが、ノンドープSi薄層
5は量子井戸層となり、そのエネルギ状態がレベルとな
っている。このため、レベル・レベル間遷移に対する吸
収係数の波長依存性は極めて鋭くなっている。
【0021】従ってそのレベル間に相当するエネルギの
光が入射すると、Si薄層5は強く吸収し、キャリア対
を発生する。これらのキャリア対は、電子はn型領域1
に、正孔はp型領域2にそれぞれSiO2 薄層6、7を
トンネリングで抜けて輸送され、光電流を発生する。入
射光の波長が変化すると、レベル間エネルギ差と一致し
なくなり、吸収は急速に減少する。
【0022】図4は本発明の他の実施例による発光ダイ
オードを示す。図4(A)は構成を示し、図4(B)は
その動作を説明するためのバンドダイアグラムである。
第1図のホトダイオード同様に、n型領域1とp型領域
2の間にSiO2 薄層6、7、で挟まれたSi薄層5が
挿入されている。Si薄層5は、たとえば厚さ約100
Åのノンドープ単結晶Siの層であり、SiO2 薄層
6、7は、たとえばそれぞれ約50Åの厚さを有する。
また、n型領域1、p型領域2にそれぞれn側電極3、
p側電極4が接続される点も図1同様である。
【0023】バイアス源9aは、その正極をp側電極4
に接続し、その負極をn側電極3に接続している。な
お、電流路中に負荷抵抗Rが挿入される。本構成におい
ては、ダイオード構造にバイアス源9aから順バイアス
電圧が印加されている。
【0024】図4(B)にこのような順バイアスを印加
した状態のダイオードのバンド構造を示す。n型領域1
に負電圧が印加されると、そのレベルは図中上方に持ち
上げられる。このため、n型領域1内の電子は、Si薄
層5内のレベルLcと等しいレベルとなり、n型領域1
からSi薄層5に電子をトンネルで注入できる。また、
p型領域2から正孔をSi薄層5にトンネルで注入でき
る。
【0025】Si薄層5内では、伝導帯のレベルLcか
ら価電子帯のレベルLvへ、発光性再結合が行われ、光
hνが発生する。この光は、p側電極4に開孔した窓領
域8から外部に出射する。レベル間エネルギに対応した
波長領域幅の狭い光を発光させることができる。
【0026】以上説明した実施例においては、Si薄層
5は単結晶で形成され、その厚さが薄くされることによ
ってキャリア状態が量子化されている。この量子化され
たレベルを含む遷移を行わせることにより、光の検出、
光の発生が行われる。単結晶を用いることによって結晶
内の量子化レベルが揃った領域を得ることができる。
【0027】このようなダイオード構成を作成する製造
方法を図5、図6を参照して説明する。先ず図5(A)
に示すように、先ずノンドープSiエピタキシャル層1
2を備えた高濃度Si基板11を準備する。たとえば、
Si基板11はn型不純物を高濃度にドープしたn+
とする。
【0028】ノンドープSiエピタキシャル層12の表
面に、酸化膜13、窒化膜14を積層し、素子領域を残
して他の部分をパターニングして除去する。次に、この
窒化膜14をマスクとして酸化工程を行い、露出した領
域に所望厚さの酸化膜であるLOCOS領域15を形成
する。このLOCOS工程の後、マスクとして用いた窒
化膜14、酸化膜13は除去する。
【0029】次に、図5(B)に示すように、表面にさ
らにCVDによってSiO2 層17を積層し、表面にホ
トレジスト層を形成し、パターニングすることによって
ホトレジストマスクを形成する。
【0030】ホトレジストマスクを用いて、SiO2
をエッチングすることによって、凹部18を形成する。
エッチングはノンドープSiエピタキシャル層12が表
われるまで続ける。
【0031】ノンドープSiエピタキシャル層12が露
出した後、エッチングを停止し、ホトレジストマスクを
除去する。その後、ノンドープSiエピタキシャル層1
2の表面を軽く酸化し、厚さ約50ÅのSiO2 薄層2
0を形成する。その後、凹部18を埋め込んでn型多結
晶Si層19を堆積し、研磨することによって平坦な表
面を形成する。
【0032】次に、一方の面に酸化膜22を形成した他
のSi基板21を準備する。このSi基板は、物理的支
持の役割を果すので、p型でもn型でもよい。図6
(C)に示すように、他のSi基板21の酸化膜22
と、図5(B)に示すSi基板の多結晶Si層19とを
重ね合わせ、2つの基板を所定温度で貼り合わせる。た
とえば、約950℃で、20分程度貼り合わせ工程を行
えばよい。
【0033】貼り合わせ後、図5(C)に示すような貼
り合わせ構造を下側から研磨する。図6(A)は、図5
(C)に示す貼り合わせ基板を反転させ、上方から研磨
した状態を示す。
【0034】なお、不純物濃度差を利用したエッチング
を行えば、n+ Si基板11を容易にエッチングで除去
することができ、その後ノンドープSiエピタキシャル
層12を研磨して所望の厚さにする。たとえば、最終的
に約100Åの単結晶Si層が残るような厚さに設定す
る。
【0035】図6(B)に示すように、CVDによりS
iO2 層24を堆積し、ホトリソグラフィにより凹部2
5を形成してノンドープSiエピタキシャル層12を露
出する。
【0036】露出したノンドープSiエピタキシャル層
12の表面を酸化して、厚さ約50ÅのSiO2 薄層2
6を形成する。この状態において、ノンドープSiエピ
タキシャル層12は約100Åの厚さを有し、その両側
をそれぞれ厚さ約50ÅのSiO2 薄層20、26によ
って挟まれた状態となる。
【0037】その後図6(C)に示すように、SiO2
薄層26表面にp型多結晶Si層28を堆積し、パター
ニングした後その表面を覆ってCVDによりさらにSi
2 層31を形成し、コンタクト部分をホトリソグラフ
ィにより開孔する。その後、電極金属層を堆積し、ホト
リソグラフィによってパターニングすることによって、
アノード電極32、カソード電極33を形成する。
【0038】このような製造方法によれば、所定厚さの
単結晶Si薄層が所定厚さのSiO 2 薄層によって挟ま
れ、さらにその両側に所定の導電性、導電度を有する多
結晶シリコン層が配置されたダイオード構造を得ること
ができる。
【0039】なお、図5(B)の工程において、n型多
結晶Si層19を形成する代りに、表面に直接Si単結
晶基板を貼り合わせれば、ダイオードの一方の領域は単
結晶Siとなる。
【0040】また、絶縁物薄層で挟むSi領域は、単結
晶で形成した方がレベルが鋭くなり、波長選択性が鋭く
なるが、必ずしも単結晶で作成する必要はない。図7は
本発明の他の実施例による光ダイオード構造を概略的に
示す。単結晶p型Si基板41の表面に、たとえば厚さ
約50Å程度のSiO2 薄層42を堆積し、その上にノ
ンドープの多結晶Si薄層43をCVD等により形成す
る。
【0041】多結晶Si薄層43の表面に厚さ約50Å
程度のSiO2 薄層44を形成する。この状態におい
て、Si薄層43は厚さ約100Å程度となるようにす
る。SiO2 薄層42、44はCVD等によって形成す
ることもできるが、熱酸化によって形成する方が好まし
い。
【0042】SiO2 薄層44表面にさらにn型多結晶
Si層45を堆積し、量子井戸層を間に挟んだpn接合
構造を形成する。その後、p型Si基板41表面にp側
電極47を形成し、n型多結晶Si層45表面にn側電
極48を形成してダイオード構造を形成する。n側電極
48の所定領域をホトリソグラフィによりパターニング
して除去することにより、窓領域49を形成する。
【0043】p側電極47、n側電極48間に逆バイア
ス電圧を印加すれば、受光素子としてのホトダイオード
が構成され、順バイアス電圧を印加すれば、発光ダイオ
ードが構成される。
【0044】本実施例においては、活性領域となるSi
薄層43が多結晶で構成されているため、量子化レベル
にばらつきが生じるが、その製造工程は単結晶Si活性
層を用いた場合よりも容易となる。
【0045】また、多結晶Si薄層43を形成した段階
において、酸素イオン注入等により、多結晶Si薄層4
3を選択的に酸化させ、線状ないしは点状の半導体領域
を残すようにすれば、量子細線や量子箱を形成すること
もできる。
【0046】なお、同様の手段により、図1や図4に示
すダイオードの活性層を量子細線や量子箱にすることも
可能である。図8は、本発明の他の実施例による半導体
レーザを示す。図8(A)は構成を示し、図8(B)は
その動作を説明するためのシリコンの光吸収スペクトル
を示す。
【0047】図8(B)は、シリコンの光吸収スペクト
ルを示す。横軸は光子エネルギをeVで示し、縦軸は吸
収係数(cm-1)を示す。図中○は300Kの吸収係数
を示し、●は77Kの吸収係数を示す。
【0048】シリコンは間接遷移型半導体であり、その
バンド端近傍における吸収係数は比較的緩やかに立上が
る。このため、約1.5eV以下のエネルギの光に対し
ては吸収係数が比較的小さい。
【0049】たとえば、1.2eVの光に対しては、吸
収係数は約15cm-1である。従って、シリコン内にお
けるキャリアの状態を量子化し、1.5eV程度以下の
レベル差で発光性再結合を行わせ、キャビティ内で光を
往復させることにより、レーザ発振をさせることも可能
である。
【0050】また、1.5eV以上のエネルギの光に対
しても、吸収等による損失との兼ね合いで共振器の長さ
を変化させれば、レーザ発振を実現することが可能であ
る。図8(A)は、このようなシリコンを用いた半導体
レーザの構成を示す。n型Si領域51の上に、SiO
2 薄層56、57によって挟まれたSi薄層55が配置
され、その上にp型Si領域52が配置されてpnダイ
オード構造を構成する。このpnダイオード構造は、前
述の実施例同様である。
【0051】n型Si領域51表面上にn側電極53が
形成され、p側Si領域52表面上にp側電極54が形
成される。本実施例においては、光は端面より発射する
ため、これらのp側電極54、n側電極53に開孔を設
け、窓領域を形成する必要はない。
【0052】光を反射させるために、ダイオード構造の
2つの端面58a、58bは互に平行な鏡面にされる。
従って、1対の鏡面間にダイオード構造が挟まれた構造
となる。また、p側電極54、n側電極53の間にバイ
アス源59から順バイアス電圧を印加する。
【0053】順バイアス電圧によってp側Si領域5
2、n側Si領域51からSi薄層55にキャリアが注
入され、Si薄層55内において発光性再結合が生じる
と、発生した光は鏡面58a、58bの間で往復しつつ
増幅される。増幅された光の一部は鏡面58aから外部
に出射する。このようにしてレーザ光60を得る。
【0054】なお、活性層となるSi薄層55は、たと
えば厚さ約100Åのノンドープ層であり、その両側に
配置されるSiO2 薄層は厚さ約50Åである。また、
共振器の鏡面は、たとえば結晶の(111)面を利用
し、KOH溶液でエッチングすることによって形成する
ことができる。また、共振器の鏡面を半導体の表面で形
成せず、外部に別途形成した鏡を配置してもよい。この
場合は、半導体の端面は反射防止を行うことが好まし
い。
【0055】さらに、活性層への注入電流密度を大きく
するために、Si薄層の形状は、パターニングにより図
9に示すように幅数nm、長さ数百nmの細長い形状に
してもよい。
【0056】図9において、61はSi基板、62はS
iO2 領域、63はn型ポリSi領域、64、66はS
iO2 薄層、65はSi薄層、67はp型ポリSi領
域、68はSiO2 領域である。
【0057】この形状の作成は、図5(A)における素
子領域作成の際にEB露光等の技術を用いれば実現でき
る。たとえば、幅5μm、長さが200μmの場合に
は、電流として105 Å/cm2 というレーザ発振に十
分に大きい電流密度が得られる。さらに、図9に示した
ように細い板状のSi薄層をパターニングによって複数
作成することによって活性層の密度を上げることができ
る。
【0058】以上の実施例においては、量子化したレベ
ルを有するSi量子井戸層を1層用いる構成を説明した
が、Si量子井戸層を複数層積層した構成を用いること
も可能である。量子井戸層を複数層用いる場合は、それ
らの間に絶縁物等で形成した電位障壁層を介在させるこ
とが必要である。
【0059】Siを用いて光半導体装置を構成した場
合、光集積回路の形成が容易となる。たとえば、図1、
図4、図8等の構成においては、Si薄層を延在させ、
種々の半導体素子を作り込むによって集積回路装置を形
成することができる。
【0060】また、図7に示すように、単結晶基板を用
いた構成においては、基板表面に種々の半導体素子を形
成し、集積回路を構成することが容易に行える。このよ
うに、受光ないし発光ダイオードを他のSiデバイスと
同一Si基板上に作成することにより、光を利用したデ
バイス間の信号伝達が容易なSi集積回路装置を提供す
ることができる。
【0061】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは、当業
者に自明であろう。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
物理的に制限された寸法を有するSi領域を用いること
により、エネルギ準位を量子化させ、キャリアに垂直遷
移を行なわせる高効率のSi光半導体装置が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるホトダイオードを示す斜
視図である。
【図2】従来技術によるホトダイオードの構成例を示す
斜視図である。
【図3】図1に示すホトダイオードのバンド構造を示す
線図である。
【図4】本発明の実施例による発光ダイオードを示す斜
視図およびバンド構造を示す線図である。
【図5】本発明の実施例によるダイオード構造を作成す
るための製造方法を示す断面図である。
【図6】本発明の実施例によるダイオード構造を作成す
るための製造方法を示す断面図である。
【図7】本発明の実施例によるダイオード構造を示す断
面図である。
【図8】本発明の実施例による半導体レーザを示す斜視
図およびシリコンの光吸収スペクトルである。
【図9】本発明の他の実施例による半導体レーザを示す
斜視図である。
【符号の説明】
1 n型領域 2 p型領域 3 n側電極 4 p側電極 5 Si薄層 6、7 SiO2 薄層 8 窓領域 9 バイアス源 11 高濃度Si基板 12 ノンドープSiエピタキシャル層 13 酸化膜 14 窒化膜 15 LOCOS領域 17 CVDSiO2 層 18 凹部 19 n型ポリSi層 20 SiO2 薄層 21 Si基板 22 酸化膜 24 CVDSiO2 層 25 凹部 26 SiO2 薄層 28 p型ポリSi層 31 CVDSiO2 層 32 アノード電極 33 カソード電極 41 p型Si基板 42、44 SiO2 薄層 43 ポリSi薄層 45 n型ポリSi層 47 p側電極 48 n側電極 49 窓領域 51 n型Si領域 52 p型Si領域 53 n側電極 54 p側電極 55 Si薄層 56、57 SiO2 薄層 58 鏡面 59 バイアス源 61 Si基板 62 SiO2 領域 63 n型ポリSi領域 64、66 SiO2 薄層 65 Si薄層 67 p型ポリSi領域 68 SiO2 領域
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/08 - 31/119 H01L 33/00 H01S 5/00 - 5/50

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 量子化されたレベルを有する活性Si領
    域(5)と、 前記活性Si領域(5)を囲む絶縁物領域(6、7)
    と、 前記絶縁物領域(6、7)の一方の側に配置されたp型
    Si領域(2)と、 前記絶縁物領域(6、7)の他方の側に配置されたn型
    Si領域(1)と、 前記活性Si領域近傍に形成された窓領域(8)とを有
    する量子化Si光半導体装置。
  2. 【請求項2】 さらに前記p型Si領域(2)と前記n
    型Si領域(1)との間に接続され、逆バイアス電圧を
    印加することのできる電源(9)を有する請求項1記載
    の量子化Si光半導体装置。
  3. 【請求項3】 さらに前記p型Si領域(2)と前記n
    型Si領域(1)との間に接続され、順バイアス電圧を
    印加することのできる電源(9)を有する請求項1記載
    の量子化Si光半導体装置。
  4. 【請求項4】 さらに光を往復させることのできる共鳴
    構造を有する請求項3記載の量子化Si光半導体装置。
JP34129091A 1991-12-24 1991-12-24 量子化Si光半導体装置 Expired - Fee Related JP3033625B2 (ja)

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