JP3033137U - カップ取出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で簡潔に構成されるカップ取出装置を提
供する。カップのサイズの違いにも対応でき、カップを
１つずつ操作レバーの操作により簡単に取り出せる。 【解決手段】 複数段に積み上げられたカップ１と、こ
れら積み上げられたカップ１を側方へずれないようにし
た移動阻止部２と、これらカップ１を最下段の開口外周
縁部１ａで支持する受板（Ａ）３と、この最下段のカッ
プの上段の開口外周縁部１ａ下方で支持可能に設けた受
板（Ｂ）４とを有する摺動枠５と、前記摺動枠５は枠体
６内で可動に設け、常時復帰するよう付勢した弾性体８
と、前記摺動枠５に設けた操作レバー７とから成る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は複数段に積み上げられたカップを順次１つずつ取り出し、お茶や清涼 飲料等を入れるのに利用するカップ取出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来からお茶やコーヒー、ジュース等を入れるためのカップを簡易な装置によ り１つずつ取出し利用する装置は種々提案されている。特に自動給湯や自動給液 装置と連携した装置も開発されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のような装置は大々的な飲食店やレストラン等で大勢の人が利用 する場合はよいが、構造が複雑であり、経費も嵩む難点がある。 本考案の目的は、複数段に積み上げられたカップを比較的少人数で利用すると き、順次１つずつカップを取り出すことができ、設置スペースも小さく、重量も 軽く取扱いに便利でさらにカップのサイズに応じて調節が可能であり、又、複数 台を横方向に連設することもできるカップ取出装置を提供しようとするものであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため第１考案では、複数段に積み上げられたカップと、こ れら積み上げられたカップを側方へずれないようにした移動阻止部と、これらカ ップを最下段とその上段の開口外周縁部下方で支持可能に設けた受板（Ａ）と受 板（Ｂ）とを有する摺動枠と、前記摺動枠は枠体内で可動に設け、常時復帰する よう付勢した弾性体と、前記摺動枠に設けた操作レバーとから成るカップ取出装 置とした。

【０００５】 第２考案では、複数段に積み上げられたカップと、これら積み上げられたカッ プを側方へずれないようにした移動阻止部と、これらカップを最下段とその上段 の開口外周縁部下方で支持可能に設けた受板（Ａ）と受板（Ｂ）とを有する摺動 枠と、前記摺動枠は枠体内で可動に設け、常時復帰するよう付勢した弾性体と、 前記摺動枠に設けた操作レバーとから成り、前記積み上げられたカップは、通常 最下段のカップの開口外周縁部下方を支持する受板（Ａ）で支持され、操作レバ ーにより摺動枠を摺動させた時、受板（Ａ）で支持されていた最下段のカップは 落下し、その上段のカップの開口外周縁部下方を一旦受板（Ｂ）が支持した後、 前記弾性体の付勢力により摺動枠が復帰すると、前記上段のカップは受板（Ｂ） より離れ開口外周縁部下方を受板（Ａ）が支持するよう設定したカップ取出装置 とした。

【０００６】 第３考案では、受板（Ａ）と受板（Ｂ）は、カップの開口外周縁部下方で接線 方向に沿うようそれぞれ平行な２つの支持板で構成され、摺動枠上で段違いに設 けられ且つそれぞれ一方と他方から延びて中央部で終るようにしたカップ取出装 置とした。 第４考案では、受板（Ａ）と受板（Ｂ）は、カップの開口外周縁部下方の直径 長さに応じて取替えるか又は移動調節可能に設けたカップ取出装置とした。

【０００７】 第５考案では、複数段に積み上げられたカップの保護フードと、これら積み上 げられたカップが側方へ移動するのを防止する移動阻止部と、この移動阻止部の 下方に設けた前記請求項１又は２記載のカップ取出装置と、最下段のカップが落 下した位置で受けとる受部とを組み込んで一組とし、この一組又は複数組を連設 し、それぞれ操作レバーを用いて最下段のカップから順次１つずつ落下させるよ うにしたカップ取出装置とした。

【０００８】 （作用） 第１考案では、複数段に積み上げられたカップを側方へずれないようにした移 動阻止部を設けているので、カップを積み上げる時のガイドとなり積み上げが容 易である。これら積み上げられたカップは最下段のカップの開口外周縁部下方で 、摺動枠の受板（Ａ）で支持されている。受板（Ｂ）は最下段のカップとその上 段のカップとの開口外周縁部間に位置し、上段のカップの下方を支持可能に設け ている。従って、摺動枠が操作レバーにより移動すると最下段のカップが受板（ Ａ）の支持から離れて下方へ落下し、その間受板（Ｂ）が上段のカップを支持す るようになる。摺動枠が弾性体の力により復帰すると受板（Ｂ）から離れた上段 のカップが最下段のカップとして受板（Ａ）で支持される。

【０００９】 第２考案では、請求項１記載の構成を有し、積み上げられたカップは、通常最 下段のカップの開口外周縁部下方を支持する受板（Ａ）で支持されており、安定 して多数のカップを保持できる。操作レバーにより摺動枠を摺動させた時、受板 （Ａ）で支持されていた最下段のカップは落下し、その上段のカップの開口外周 縁部下方を一旦受板（Ｂ）が支持した後、前記弾性体の付勢力により摺動枠が復 帰すると、この上段のカップが最下段のカップとなってその開口外周縁部下方を 受板（Ａ）が支持する。落下したカップは手でとり、お茶や清涼飲料の給液に利 用できる。

【００１０】 第３考案では、受板（Ａ）と（Ｂ）がそれぞれカップの外周縁部下方で接線方 向に沿うよう平行な２つの支持板で構成され、段違いに設けられ且つそれぞれ一 方と他方から延びて中央部で終るようにしているので、摺動枠の移動に従い最下 段のカップとその上段のカップに丁度合致すると共に中央部でカップから離れる ようになっている。従って、操作レバーの操作により１つずつのカップの取出し が確実に行われる。

【００１１】 第４考案では、カップの大きさに変動があってもこれに合うよう開口外周縁部 下方の直径長さに応じた一対の支持板に替えたり、一対の支持板の間隔を変える よう調節可能に設けたので、どのようなカップの支持にも利用できる。なお、摺 動枠全体を取替えるようにしてもよい。 第５考案では、複数段に積み上げられたカップの保護フードを備えて、店頭や 室内に備えた場合に衛生的であり、これら積み上げられたカップが側方へ移動す るのを防止する移動阻止部を備えて、この移動阻止部の下方に設けた摺動枠の操 作が容易にできるようコンパクトに組み込んで一組とした。この一組又は複数組 を連設すれば多数台の取出装置を設けることができる。それぞれの取出装置で操 作レバーを用いて摺動枠を動かせば最下段のカップから順次１つずつ落下させ受 部で受けることができる。

【００１２】

【考案の実施の形態】

本考案では複数段に積み上げられたカップの保護フードを設けて衛生的に使用 でき、複数段に積み上げられたカップが側方へ移動するのを防止する移動阻止部 を設け、この移動阻止部の下方に設けたカップ取出装置は簡易な構造に纏めた。 即ち、複数段に積み上げられたカップを最下段の開口外周縁部下方で支持可能 に設けた受板（Ａ）と、その上段の開口外周縁部下方で支持可能に設けた受板（ Ｂ）とをそれぞれ摺動枠上に形成した。そして前記摺動枠は枠体内で可動に設け 、弾性体により常時復帰するよう付勢され、前記摺動枠に設けた操作レバーによ り移動操作を容易にした。前記積み上げられたカップは、通常最下段のカップの 開口外周縁部下方を支持する受板（Ａ）で支持され、操作レバーにより摺動枠を 摺動させた時、受板（Ａ）で支持されていた最下段のカップは落下し、その上段 のカップの開口外周縁部下方を一旦受板（Ｂ）が支持した後、前記弾性体の付勢 力により摺動枠が復帰すると同時にその上段のカップの開口外周縁部下方を受板 （Ａ）が支持して元の状態に復帰するようにした。設置できるスペースが許され る限り、前記カップの取出装置の複数台を設置することができる。

【００１３】

【実施例】

以下、図面に示した実施例を説明する。 図１、図２において、１はカップで、複数段に積み上げられている。１ａはカ ップの開口外周縁部で、外方へ巻き込むように折り返され、開口部を補強してい る。２は移動阻止部で、複数段に積み上げられたカップを側方（後記の摺動枠の 摺動方向）へずれないようにしており、カップの上下方向への移動には支障がな いようにしている。従って、カップの積み上げ時のガイドともなる。３は受板（ Ａ）、４は受板（Ｂ）であり、それぞれ一対の支持板から成っている。５は摺動 枠で、受板（Ａ）と受板（Ｂ）とはこの摺動枠５上で２段に構成され、受板（Ａ ）は下段で一方側から中央へ向かって延び、受板（Ｂ）は上段で他方側から中央 へ向かって延び、中央部でそれぞれ終わっている。受板（Ａ）には最下段のカッ プの開口外周縁部が支持され、受板（Ｂ）は最下段の上段のカップの開口外周縁 部を支持できる位置になっている。摺動枠５は枠体６内で可動に設けられ、後記 の弾性体８により付勢されている。７は操作レバー、８はスプリング等の弾性体 である。

【００１４】 積み上げられたカップ１は、通常最下段のカップの開口外周縁部１ａ下方を支 持する受板（Ａ）３で支持され、操作レバー７により摺動枠５を動かせば、受板 （Ａ）３で支持されていた最下段のカップ１は落下し、その上段のカップの開口 外周縁部下方を一旦受板（Ｂ）４が支持した後、弾性体７の付勢力により摺動枠 ５が復帰すると、その上段のカップが１段下に落ち、開口外周縁部下方を受板（ Ａ）３が支持するようになる。このようにして操作レバー７を操作することによ り、順次１つずつのカップが落下し取り出される。なお操作レバー７は図示した 例ではプッシュ式になっているが、これに限定されない。例えば、側方で左右に 動かすレバーとしてもよい。

【００１５】 受板（Ａ）３と受板（Ｂ）４はそれぞれ一対に構成され、２枚の支持板間距離 がカップ１の開口外周縁部１ａ下方の直径長さに一致するよう構成されている。 従って、これら平行な支持板によりカップの両端を支持できるようになっており 、カップの大きさに応じて受板（Ａ）及び（Ｂ）を代えれば各種のサイズのカッ プにも使用できる。又、一対の支持板間の距離を可変にしておけば、この距離を 調節することもできる。

【００１６】 受板（Ａ）３と受板（Ｂ）４は一方及び他方側からそれぞれ中央に向かって延 び、それぞれカップの開口部の中心線を越えて接線方向に沿う一対の支持板を有 するので、これによりカップを支持する。従って、図２では受板（Ａ）がカップ を支持しており、図４では上段のカップを受板（Ｂ）が支持している場合を示し ている。

【００１７】 ９は保護フードで、複数段に積み上げられたカップ１を保護するようになって いる。図示した例では上端を開放しているが、これにカバーを付設することがで きる。１０は受部で、落下したカップを受け止めるようになっている。

【００１８】

【考案の効果】

本考案の１乃至５の構成により、複数段に積み上げられたカップを比較的少人 数で利用するとき、操作レバーの操作により順次１つずつカップを取り出すこと ができ、保護フードを設けて衛生的にすることもでき、コンパクトに纏めている ので設置スペースも小さく、さらにカップのサイズに応じて調節が可能であり、 複数個を連設することもでき、重量も軽く取扱いに便利なカップ取出装置を提供 できた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の要部を示し、受板（Ａ）によりカップ
を受けた断面説明図

【図２】同、図１における要部断面図

【図３】カップを１つ落下した場合を示す側面図

【図４】受板（Ｂ）でカップを支持した場合を示す平面
図

【図５】フードと受部を設けたカップの取出装置の斜視
図

【符号の説明】

１ カップ １ａ カップの開口外周縁部 ２ 移動阻止部 ３ 受板（Ａ） ４ 受板（Ｂ） ５ 摺動枠 ６ 枠体 ７ 操作レバー ８ 弾性体 ９ 保護フード １０ 受部

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数段に積み上げられたカップと、これ
   ら積み上げられたカップを側方へずれないようにした移
   動阻止部と、これらカップを最下段とその上段の開口外
   周縁部下方で支持可能に設けた受板（Ａ）と受板（Ｂ）
   とを有する摺動枠と、前記摺動枠は枠体内で可動に設
   け、常時復帰するよう付勢した弾性体と、前記摺動枠に
   設けた操作レバーとから成ることを特徴とするカップ取
   出装置。
2. 【請求項２】 複数段に積み上げられたカップと、これ
   ら積み上げられたカップを側方へずれないようにした移
   動阻止部と、これらカップを最下段とその上段の開口外
   周縁部下方で支持可能に設けた受板（Ａ）と受板（Ｂ）
   とを有する摺動枠と、前記摺動枠は枠体内で可動に設
   け、常時復帰するよう付勢した弾性体と、前記摺動枠に
   設けた操作レバーとから成り、前記積み上げられたカッ
   プは、通常最下段のカップの開口外周縁部下方を支持す
   る受板（Ａ）で支持され、操作レバーにより摺動枠を摺
   動させた時、受板（Ａ）で支持されていた最下段のカッ
   プは落下し、その上段のカップの開口外周縁部下方を一
   旦受板（Ｂ）が支持した後、前記弾性体の付勢力により
   摺動枠が復帰すると、前記上段のカップは受板（Ｂ）よ
   り離れ開口外周縁部下方を受板（Ａ）が支持するよう設
   定したことを特徴とする請求項１記載のカップ取出装
   置。
3. 【請求項３】 受板（Ａ）と受板（Ｂ）は、カップの開
   口外周縁部下方で接線方向に沿うようそれぞれ平行な２
   つの支持板で構成され、摺動枠上で段違いに設けられ且
   つそれぞれ一方と他方から延びて中央部で終るようにし
   た請求項１又は２記載のカップ取出装置。
4. 【請求項４】 受板（Ａ）と受板（Ｂ）は、カップの開
   口外周縁部下方の直径長さに応じて取替えるか又は移動
   調節可能に設けたことを特徴とする請求項１、２又は３
   記載のカップ取出装置。
5. 【請求項５】 複数段に積み上げられたカップの保護フ
   ードと、これら積み上げられたカップが側方へ移動する
   のを防止する移動阻止部と、この移動阻止部の下方に設
   けた前記請求項１又は２記載のカップ取出装置と、最下
   段のカップが落下した位置で受けとる受部とを組み込ん
   で一組とし、この一組又は複数組を連設し、それぞれ操
   作レバーを用いて最下段のカップから順次１つずつ落下
   させるようにしたことを特徴とするカップ取出装置。