JP3032818U

JP3032818U - 音感教育用カード

Info

Publication number: JP3032818U
Application number: JP1996005954U
Authority: JP
Inventors: 紫明川▲崎▼; 香子四宮
Original assignee: 川▲崎▼ 良一
Priority date: 1996-06-25
Filing date: 1996-06-25
Publication date: 1997-01-17
Anticipated expiration: 2002-06-25

Abstract

(57)【要約】【課題】２〜３歳の幼児を対象とする音感教育に適し
た音感教育用カードを提供する。【解決手段】各楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥を重ね合
わせておき、これらの楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥を順
次めくって幼児に見せる。各楽譜カード２_-1，２_-2，‥
‥を見せる度に、楽譜カードに記されている各音符の音
を楽器や音響機器によって発音し、これらの音符の音を
聞かせる。これにより、楽譜カードの各音符の高低を実
際の各音の高低として認識させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、幼児を対象とした音感教育用カードに関する。

【０００２】

【従来の技術】

五線譜の各音符を読んで、これらの音符によって表されるメロディーを発声したり、メロディーを聞いて、このメロディーを五線譜の各音符として記すには、五線譜の音符の高低と実際の音の高低の対応関係を認識できねばならない。

【０００３】この様な音の高低の認識、つまり音感を身につけるには、幼児からの音感教育を必要とする。一般には、五線譜の各音符を読みながら楽器を演奏するうちに、音感を身につけることが多い。また、カセットテープやＣＤなどの普及により、脳の聴覚経路による音楽教育は著しく発達しているが、視覚経路によるものは、それに比べて遅れている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、楽器を演奏するには、体力を考慮すると、４〜５歳程度になるまで待たねばならず、また音感を身につけるには、４〜５歳程度では遅く、２〜３歳程度からの教育が好ましい。２〜３歳程度からの教育の場合は、より容易かつ確実であって、その成果は驚くべきものである。

【０００５】脳の発達段階によると、目から音符を見ることを通して、聴覚と同じく視覚も同様に発達するので、この点を着眼し、視覚を利用すれば、今までは、なおざりにされていた読譜能力の教育に一石を投じることができる。この視覚による教育は、単に音符が読める様になるのみならず、文字による読み方も、理解力も非常に鋭くなる。また、集中力が身につき、頭の回転が速くなる。

【０００６】そこで、この考案の課題は、２〜３歳の幼児を対象とした音感教育に好適であって、視覚を利用した音感教育用カードを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、この考案の音感教育用カードにおいては、１小節の五線譜を記すとともに、予め定められた個数の音符を該五線譜に記した複数枚の楽譜カードを備え、各楽譜カード毎に、五線譜上の各音符の配列を異ならせている。

【０００８】これらの楽譜カードによって行われる教育とは、これらの楽譜カードを幼児に順次見せ、楽譜カードを見せる度に、この楽譜カードに記されている各音符の音を楽器によって演奏して、これらの音符の音を聞かせ、この楽譜カードの各音符の高低を実際の各音の高低として認識させると言うものである。あるいは、楽譜カードの各音符を指でなぞらせたり、これらの音を発声させる。この様な教示を繰り返せば、幼児の音感が確実に身につく。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。

【００１０】図１及び図２（ａ）〜（ｄ）は、この考案の教育用カードの一実施形態を示している。この実施形態の教育用カードは、１枚の表紙カード１と、多数の楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥（その一部を図２に示す）からなる。これらのカードは、同一の大きさの矩形の厚紙であって、その表面に図柄、あるいは１小節の五線譜と３個の音符を記している。また、各楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥毎に、各音符の配列を異ならせている。

【００１１】この教育用カードによって音感教育を行うには、次に述べる幾つかの段階を経ることが好ましい。

【００１２】まず、最初の段階では、各楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥を重ね合わせておき、これらの楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥を順次めくって幼児に見せる。各楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥を見せる度に、楽譜カードに記されている各音符の音を楽器や音響機器によって発音し、これらの音符の音を聞かせる。これにより、楽譜カードの各音符の高低を実際の各音の高低として認識させる。

【００１３】ここでは、１枚の楽譜カードに３個の音符を記しているので、これらの音符の音の関係の複雑化を伴わずに、これらの音符の音をリズミカルかつ相対的に認識することができる。勿論、各音符の音の絶対的な高低も認識される。

【００１４】このとき、楽譜カードを見せるだけでなく、この楽譜カードの各音符を指でなぞらせると、幼児の記憶が確かなものとなる。

【００１５】この様な楽譜カードを見せることと、実際の各音を聞かせることを繰り返せば、幼児は、各音符の高低を実際の各音の高低として徐々に認識していく。

【００１６】次の段階では、各楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥を机上に並べておき、これらの楽譜カードのうちの１枚に記されている各音符の音を聞かせて、これらの音符の音が記されている楽譜カードを該各楽譜カードのうちから選択させる。これにより、幼児の音感の向上の程度を確認することができ、また正確な音感を教示することができる。

【００１７】最後の段階では、各楽譜カード２_-1，２_-2，‥‥を順次めくって幼児に見せ、各楽譜カードを見せる度に、楽譜カードの各音符の音を楽器によって演奏させ、あるいは発声させる。つまり、これまでに身につけた音感を実際に役立たせ、幼児の音感を確立させる。

【００１８】これらの段階を経て、音感を身につけるので、２〜３歳の幼児にとっては、遊戯と同様の感覚で、音感教育を受けることができる。すなわち、２〜３歳の幼児を対象として、音感教育を効果的に行うことができる。

【００１９】なお、この考案は、上記実施形態に限定されるものでなく、様々に変形することができる。例えば、各楽譜カードを音の高低の程度に応じて色分けしても良い。また、３個の音符を各楽譜カードに記すのではなく、図３に示す様に楽譜カード３に２個の音符を記したり、図４に示す様に楽譜カード４に４個の音符を記しても構わない。

【００２０】

【効果】

以上説明した様に、この考案によれば、各楽譜カードを幼児に順次見せ、楽譜カードを見せる度に、この楽譜カードに記されている各音符の音を楽器によって演奏して、これらの音符の音を聞かせ、この楽譜カードの各音符の高低を実際の各音の高低として認識させると言うものである。この様な教示は、２歳の幼児であっても受け入れることができ、これを繰り返せば、幼児の音感を確実に向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施形態における表示カードを示
す図

【図２】図２（ａ）〜（ｄ）は、この実施形態における
各楽譜カードを示す図

【図３】この考案における楽譜カードの一変形例を示す
図

【図４】この考案における楽譜カードの他の変形例を示
す図

【符号の説明】

１表紙カード２_-1，２_-2，‥‥ 楽譜カード

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】１小節の五線譜を記すとともに、予め定
められた個数の音符を該五線譜に記した複数枚の楽譜カ
ードを備え、各楽譜カード毎に、五線譜上の各音符の配
列を異ならせた音感教育用カード。
【請求項２】各楽譜カードには、３個の音符をそれぞ
れ記した請求項１に記載の音感教育用カード。