JP3032621U - 履物の中底構造 - Google Patents

履物の中底構造

Info

Publication number
JP3032621U
JP3032621U JP1996006450U JP645096U JP3032621U JP 3032621 U JP3032621 U JP 3032621U JP 1996006450 U JP1996006450 U JP 1996006450U JP 645096 U JP645096 U JP 645096U JP 3032621 U JP3032621 U JP 3032621U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
convex portion
pressure
filled
sole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1996006450U
Other languages
English (en)
Inventor
良一 澤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANWA CORPORATION
Original Assignee
SANWA CORPORATION
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANWA CORPORATION filed Critical SANWA CORPORATION
Priority to JP1996006450U priority Critical patent/JP3032621U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3032621U publication Critical patent/JP3032621U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】空気を充填し軽量化された凸部を設けても、ク
ッション性が良く、ツボ押し効果も良く、耐久性の優れ
た安価で構造簡単とする。 【解決手段】履物の中底構造は、空気充填した立体形状
で足母指22と足第2指23の間で母指線21と並置
し、各足指の土踏まず位置の第1凸部2と、空気充填し
た立体形状で湧泉位置の第2凸部3と、充填空気量が第
1凸部2等に送気されて圧力増加させる立体形状で足母
指球から足小指球までの接地位置に設けられ、第1凸部
2等と通気路9で導通される前空気タンク部4と、立体
形状で土踏まず位置の第3凸部5と、足裏の外側位置に
断面台形の第4凸部6と、踵部位の後面周囲位置に断面
台形で、第3凸部5等と一体的な第5凸部7と、充填空
気量が第3凸部5等に送気されて圧力増加させる立体形
状で、踵接地及び中間接地位置で第3凸部5等と通気路
9で導通される後空気タンク部8とで構成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は外底と中底が別々又は一体的に構成される底を備える履物、特にスリ ッパ、サンダル等の室内履物に採用される中底構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
外反母指などの足の疾患を直接治療するだけでなく、足以外の内蔵疾患等を間 接的に治療するために足裏に東洋医学的な治療を施すものとして、鍼,反射療法 ,指圧,灸が知られている(図説 新・人間医学百科 56頁乃至68頁、発行 日1981年1月10日、監修者杉靖三郎、編著者アン・ヒル、発行所エンタプ ライズ(株))。これらの治療法では、経絡図(臨床老年医学体系 15東洋医 学療法 257頁乃至299頁、発行日1983年10月15日、監修村上元孝 など、責任編集山下九三夫など、発行所(株)情報開発研究所)、又は反射療法 図(前出、図説 新・人間医学百科 63頁)を利用して疾患の治療を行ってい る。 一般の健常者が日常生活を通じて反射療法等を疾患予防及び身体鍛錬に応 用すべく、前記経絡図などの理論を応用した各種の履物及びその関連商品が提案 されている。 これらの履物等は、硬質又は軟質の合成樹脂製の突起を、履物等の足裏と接触 する面に設けるのが一般的である。また、前記突起内に気体,液体等の流動体を 充填させる構成も各種のものが開示されている。 例えば、実公昭63ー1847号公報では、中敷基板とその上の凹凸表板とを 気密状に接着し、両者間に空気を封入させた構成の「履物用中敷」が提案されて いる。 更に、実開平6ー75202号公報では、ゴム,樹脂製の二重底に凹凸をつけ 、その間の凹凸内に複数の空洞を形成し、この空洞内に液体,気体,ゲル状物質 等を入れ、かつ任意の空洞間に連絡穴を設け、また空洞内の液体等を増減できる へそ等を設けた構成の「ゴム質等で構成される健康履物及びその中敷」が提案さ れている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の硬質の突起を用いた場合、刺激が圧痛であったり皮膚の角質化を招き、 クッション性も無いために、衝撃が強いと足等の関節部位に悪影響を与えてしま う。また、スリッパ等の室内用履物では、可及的な軽量化の要請がある。 これらの問題と要請に応えるのが、突起内に気体を充填できる構成の実公昭6 3ー1847号,実開平6ー75202号各公報に開示された技術である。 しかし、実公昭63ー1847号公報に開示された構成では、足裏の接地面が 凹凸をうまくつぶすことは凹凸が小さいので難しく、この接地面の安定性が欠け る問題がある。しかも、接地部分から四方八方に空気が散らばるように移動する ため、足裏の接地しない部分に空気が均一に移動する保証はない。また、足裏の 接地具合によっては、空気の移動先が変化してしまい、ツボ押し効果が効果的に 得られない。 他方、実開平6ー75202号公報に開示された構成では、足裏のツボ部位に 対応した位置に空洞を設けるので位置的問題はないが、充填気体の圧力によって は硬すぎたり柔らかすぎたりしてしまう。このためにへそ等の圧力増減手段を備 えるが、安価かつ簡単な構造が要請されるスリッパ等には、不向きとなる。しか も、充填圧力が一定であるために、足裏が接地した瞬間だけ、クッション性が良 い。ツボ押し効果を得るためには、空洞内にツボ押しに必要な圧力のほぼ100 %程度の圧力で空気等を封入する必要があり、クッション性自体にも問題がある 。充填された圧力も高いと、常に空洞構成材に高い応力が作用して耐久性を劣化 させてしまう。また、連絡穴によって空洞間をつないでも、ツボ位置同士の間で は100%近い圧力が充填されているために、圧力が多少変わる程度でありクッ ション性の向上に寄与しない。しかも、空気の移動量の変化も少なく、ツボへの 刺激もなくてツボ押し効果を下げてしまう。 本考案は上記問題点にかんがみなされたもので、その目的とするところは、空 気を充填し軽量化された凸部を設けても、クッション性が良く、ツボ押し効果も 良く、耐久性の優れた安価で構造簡単な履物の中底構造を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る履物の中底構造は、 外底と中底とで構成される履物の中底構造において、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の圧力の空気が内 部に充填される薄膜の曲面立体形状であり、足母指と足第2指との間の部位に対 接して足母指の母指線と並んだ位置、及び足母指から足小指までの付け根の土踏 まず部位に対接する位置に設けられる第1凸部と、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の圧力の空気が内 部に充填される薄膜の曲面立体形状であり、足裏の湧泉部位に対接する位置に設 けられる第2凸部と、 空気が内部に充填され、その充填空気量が前記第1凸部及び第2凸部に送気さ れて、前記第1凸部及び第2凸部を突起として機能するための圧力に前記充填空 気量によって増加できる薄膜の曲面立体形状であり、足裏の足母指球から足小指 球までの前接地部位に対接する位置に設けられ、前記第1凸部及び第2凸部とそ れぞれ最低2本の通気路によって導通される前空気タンク部と、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の圧力の空気が内 部に充填される薄膜の曲面立体形状であり、足裏の土踏まず部位に対接する位置 に設けられる第3凸部と、 足裏の外側部位に対接する位置に、突起として機能するための圧力に対して5 0乃至80%程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の断面台形状に設けられ る第4凸部と、 足裏の踵部位の後面周囲に対接する位置に、突起として機能するための圧力に 対して50乃至80%程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の断面台形状で 前記第3凸部及び第4凸部と一体的に設けられる第5凸部と、 内部に空気が充填され、その充填空気量が前記第3,第4,第5凸部に送気さ れて、前記第3,第4,第5凸部を突起として機能するための圧力に前記充填空 気量によって増加できる薄膜の曲面立体形状であり、足裏の踵接地部位及び中間 接地部位に対接する位置に設けられ、前記第3,第4,第5凸部と内側及び外側 においてそれぞれ最低2本の通気路によって導通される後空気タンク部とを、 中底の足裏に接触する面側に備える。 また、請求項2の履物の中底構造は、 上記第1乃至第5凸部及び前,後空気タンク部及び各通気路が、合成樹脂シー トを成形して形成され、周縁を中底本体に接着される。 また、請求項3の履物の中底構造は、 上記第1乃至第5凸部及び前,後空気タンク部及び各通気路が、空気を封入で きる合成樹脂製パイプを接続して形成され、中底本体に接着される。 また、請求項4の履物の中底構造は、 上記前,後空気タンク部の内膜面が、高い摩擦係数を与えられ、滑り難くなっ ている。 また、請求項5の履物の中底構造は、 外底と中底とで構成される履物底の中底構造において、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の圧力の空気が内 部に充填される薄膜の曲面立体形状であり、足母指と足第2指との間の部位に対 接して足母指の母指線と並んだ位置、及び足母指から足小指までの付け根の土踏 まず部位に対接する位置に設けられる第1凸部と、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の圧力の空気が内 部に充填される薄膜の曲面立体形状であり、足裏の湧泉部位に対接する位置に設 けられる第2凸部と、 空気が内部に充填され、その充填空気量が前記第1凸部及び第2凸部に送気さ れて、前記第1凸部及び第2凸部を突起として機能するための圧力に前記充填空 気量によって増加できる薄膜の曲面立体形状であり、足裏の足母指球から足小指 球までの前接地部位に対接する位置に設けられ、前記第1凸部及び第2凸部とそ れぞれ最低2本の通気路によって導通される前空気タンク部と、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の圧力の空気が内 部に充填される薄膜の曲面立体形状であり、足裏の土踏まず部位に対接する位置 に設けられる第3凸部と、 足裏の外側部位に対接する位置に、突起として機能するための圧力に対して5 0乃至80%程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の断面台形状に設けられ る第4凸部と、 内部に空気が充填され、その充填空気量が前記第3,第4凸部に送気されて、 前記第3,第4凸部を突起として機能するための圧力に前記充填空気量によって 増加できる薄膜の曲面立体形状であり、足裏の中間接地部位に対接する位置に少 なくとも一つ設けられ、前記第3,第4凸部と内側及び外側においてそれぞれ最 低2本の通気路によって導通される中空気タンク部と、 足裏の踵部位の後面周囲に対接する位置に、突起として機能するための圧力に 対して50乃至80%程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の断面台形状に 設けられる第5凸部と、 内部に空気が充填され、その充填空気量が前記第5凸部に送気されて、前記第 5凸部を突起として機能するための圧力に前記充填空気量によって増加できる薄 膜の曲面立体形状であり、足裏の踵接地部位に対接する位置に設けられ、前記第 5凸部と最低2本の通気路によって導通される後空気タンク部とを、 中底の足裏に接触する面側に備える。 また、請求項6の履物の中底構造は、 上記第1乃至第5凸部及び前,中,後空気タンク部及び各通気路が、合成樹脂 シートを成形して形成され、周縁を中底本体に接着される。 また、請求項7の履物の中底構造は、 上記第1乃至第5凸部,前,中,後空気タンク部及び各通気路が、空気を封入 された合成樹脂材パイプを接続して形成され、中底本体に接着される。 また、請求項8の履物の中底構造は、 上記前,中,後空気タンク部の内膜面が、高い摩擦係数を与えられ、滑り難く なっている。
【0005】
【考案の実施の形態】
以下に、上記請求項の記載に対応した各実施の形態を適宜図面に基づいて説明 する。 各実施形態では室内履物のひとつであるスリッパを用いて本考案に係る中底構 造を説明する。また、他の室内履物のサンダル類にも同様に応用することができ る。 図1は、請求項1及びその下位概念の請求項2に対応する第1実施形態のスリ ッパ中底の平面図である。図中符号1は右足用中底であり、図示を省略した左足 用中底と対をなす。この中底1の上面は、合成樹脂シート(炭化水素のポリマー ,ポリビニル化合物,線状ポリマー等)を凸部に成形し、この凸部の周縁が接着 剤によって、ウレタンフォーム又はポリエチレンを材料とした中底本体に接着又 は熱溶着される。この製作は従来の製作工程を大きく変更させることなく極めて 安価にできる。 右足用中底1の上面は足裏の接触面であり、足指から踵方向に第1凸部2,第2 凸部3,前空気タンク部4,第3凸部5,第4凸部6,第5凸部7及び後空気タ ンク部8が、順次設けられている。
【0006】 第1凸部2は、突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の 圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形状の一種である長楕円体の半分 の立体形状であり、高さも足指の半分以下にされる。突起として機能するための 圧力は、ビーチボール程度の内圧が良く(参考;バレーボールでは0.40〜0 .45kg/cm2)、最大でも2.0kg/cm2程度であり、合成樹脂シートの厚さ及 び使用材料、スリッパサイズのS,M,L等に対応させた数値が選択される。ス リッパを使用しないで足が履かれない状態では、第1凸部2の膜部分には、突起 として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の低い圧力が充填圧力と して作用する。これにより、材料強度より極めて低い応力が作用することになり 、耐久性が著しく向上する。また、第1凸部2内に充填される物質が空気である ために、軽量化されかつ空気特有の柔らかな当たりを実現できる。なお、後述す る第2凸部3〜第5凸部7においても、これらは同様である。 平面形状は横置き略ト字状であり、足母指22と足第2指23との間の部位に 対接し足母指22の母指線21と並んだ位置、及び足母指22から足第2指23 ,第3指24,第4指25及び足小指26までの付け根の土踏まず部位に対接す る位置に設けられる。母指線21は足母指22の指骨を示す線であり、平均的な 人の指骨配置を採用する。
【0007】 第2凸部3は、突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の 圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形状の一種である半球形であり、 足裏20の湧泉部位27(図2)に対接する位置に設けられる。湧泉部位27は 足裏20の足母指側の付け根のふくらみ(母指球)と足小指側の付け根のふくら み(小指球)の交わる点に存在し、足母指22と足第2指23とを広げるツボ及 び体全体のツボとして知られている。また、第2凸部3の存在によって湧泉部位 27が刺激されると、より効果的に外反母指の予防を行うだけでなく、全般的な 体調を整える。湧泉部位27は鍼等の経絡図に見られ、反射療法図の太陽神経叢 に相当する。
【0008】 前空気タンク部4は、空気が内部に充填され、その充填空気量が第1凸部2及 び第2凸部3に送気されて、第1凸部2及び第2凸部3を突起として機能するた めの圧力に増加できる充填容量の薄膜の曲面立体形状である。図2に示す足裏2 0の足母指球から足小指球までの前接地部位29に対接する位置に設けられ、第 1凸部2及び第2凸部3とそれぞれ2本の通気路9によって導通される。通気路 9は、2本に限定されることなくこれ以上の数でもよく、設置位置も左右又は前 後といったようにある程度距離を置き、その断面も通気の良好な大きさ及び形状 とする。なお、図2に示すように、足裏20が接地状態のとき、足母指球から足 小指球までの前接地部位29、中間接地部位30及び踵接地部位31に主要負荷 が掛かっている。また、各足指の先端部分にも接地部位32が存在している。
【0009】 本考案の特徴部分である第1,第2凸部2,3及び前空気タンク部4の動作に ついて説明する。 図3イに示すように、足裏20が中底1に接する瞬間では、第1,第2凸部2 ,3、前空気タンク部4の圧力が突起としての圧力に対して50〜80%の圧力 であるために、足裏20に対してクッション性が極めて良く感じる。これは、歩 行中の足裏接地時の衝撃吸収効果が優れることを示し、足首膝腰等の関節部及び 筋肉等へ好ましい影響を与え、特に高齢者等の身体弱者に対して効果的となる。 そして、図3ロに示すように、足裏20が中底1上に乗り体重がかかると、前 空気タンク部4の充填空気が通気路9を通って第1凸部2及び第2凸部3へ移動 し、第1,第2凸部2,3の充填圧力を突起として機能する圧力まで増加させる 。この時、通気路9の配置数,位置,断面の大きさ,形状等を適切にしているの で、移動空気は通気路9をスムーズに通過でき、通気路9が適度に抵抗となって クッション性を向上させている。
【0010】 そして、突起として機能する第1,第2凸部2,3に、足裏20が接触すると 、足母指22が第1凸部2によって母指線21にならって無理な状態で強制的に 矯正することなく、日常生活でも健康的な位置に案内され、外反母指の予防が無 理なくできる。しかも、第1凸部2は足母指22の下部分に当たるだけで、足第 2指23を強制的に分離させないので、痛みもなく日常生活の妨げとなることも ない。また同時に、足母指22から足小指26までの付け根の土踏まず部位にも 接触するため、適当な突っかかりとなって、中底1上での足裏20の安定を良く している。更に、この各足指の土踏まず部位に第1凸部2があると各足指に力を 入れ易くなり、足指運動を日常生活でも容易に行える。この足指運動は外反母指 予防及び足鍛錬に対して大変に効果的となる。ここで、各凸部(2〜7)内の空 気は断熱体として機能するので、保温効果を発揮することとなる。また、合成樹 脂製突起と異なり硬い刺激でなくソフトな刺激であるために、刺激痛、皮膚の硬 化,角質化等を予防することができる。
【0011】 更に、歩行中の足裏20が中底1上から離れて、体重が抜けるとき、第1,第 2凸部2,3から通気路9を通って前空気タンク部4へ空気が移動し、図3イに 示す状態へ戻り、第1凸部2等の充填空気圧力は、突起として機能する圧力に対 して50〜80%の圧力となる。このとき、通気路9は最低2本あるので、スム ーズに移動できる。そして、次に足裏20が中底1に再度接したとき、クッショ ン性が確保されていることとなり、歩行中は順次これを繰り返す。
【0012】 第3凸部5は、突起として機能するための圧力に対して50乃至80%程度の 圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形状であり、足裏20の土踏まず 部位28に対接する位置に設けられる。第3凸部5によって、中底1上において 足裏20が安定させられるだけでなく、土踏まず部位28のツボを適度に刺激す ることができる。例えば、土踏まず部位28は、反射療法では腎臓,副腎,胃, 小腸等に対しての反射部位に相当する。 第4凸部6は、足裏20の外側部位に対接する位置に、第3凸部5と同様の圧 力の空気が内部に充填される薄膜の断面台形状に設けられる。この第4凸部6は 側面から足裏20を抱えて、足裏20の安定化に寄与する。 第5凸部7は、足裏20の踵部位33の後面周囲に対接する位置に、第3凸部 5と同様の圧力の空気が内部に充填される薄膜の断面台形状で第3凸部5及び第 4凸部6と一体的に設けられる。第5凸部7は中底1に接触した足裏20の踵部 位33を周囲から抱えるので、前方の第1凸部2,第4凸部6による安定作用と 相まって、足裏20を効果的に安定化させる。
【0013】 後空気タンク部8は、内部に空気が充填され、その充填空気量が第3,第4, 第5凸部(5,6,7)に送気されて、第3,第4,第5凸部(5,6,7)を 突起として機能するための圧力に増加できる充填容量の薄膜の曲面立体形状であ る。また、後空気タンク部8は、図2の足裏20の踵接地部位31及び中間接地 部位30に対接する位置に設けられる。更に、後空気タンク部8は、第3,第4 ,第5凸部(5,6,7)と内側及び外側においてそれぞれ3本で合計6本の通 気路9によって導通される。この通気路9も前空気タンク部4の場合と同様に配 置数、位置、断面の大きさ,形状が適宜採用される。 第3,第4,第5凸部(5,6,7)及び後空気タンク部8の動作については 、上述した第1,第2凸部(2,3)及び前空気タンク部4の動作の場合とほぼ 同じであるので詳細な説明を省略する。
【0014】 スリッパの場合、中底1は上述のように接着した合成樹脂地をそのまま用いる だけでなく、表地を覆うことができる。この表地の布部材としては、綿,麻等の 天然繊維だけでなく、ポリエステル,ナイロン等の合成繊維の織物又は不織布を 用いる。表地を使用することで、履き心地が良くなり、吸湿性も向上する。 また、中底1の下側にはポリエチレン等の芯材及びポリ塩化ビニル等の表材に よる外底が貼着又は縫いつけられる。なお、中底1と外底を一体的に構成するこ ともできる。更に、中底1の上側にはポリエチレン等の芯材及び各種繊維の表材 による各種甲皮が取り付けられてスリッパを構成している。普通型のスリッパだ けでなく、いわゆるチャールストンタイプ及びブーツタイプなどにも当然に利用 される。
【0015】 請求項1及びその下位概念の請求項3に対応する第2実施形態は、図示を省略 するが、第1乃至第5凸部(2〜7)、前,後空気タンク部(4,8)及び各通 気路9が、空気を封入できる合成樹脂製パイプを接続して形成され、中底本体に 接着される構成である。合成樹脂製パイプは市販品を流用できるので安価に製造 可能である。その他基本構成は、第1実施形態と同じであり、第1〜第5凸部( 2〜7)、前,後空気タンク部4,8の動作及び効果も同様であるので説明を省 略する。
【0016】 次に、請求項4に対応する第3実施形態について説明する。第3実施形態は、 図示を省略するが、前,後空気タンク部4,8の内膜面が、高い摩擦係数を与え られ滑り難くなっている構成である。このため、体重のかかった状態において両 空気タンク部4,8がつぶれても、不用意に合わさった膜が滑ることなく足裏2 0を安定化する。その他基本構成は、第1実施形態と同じであり、第1〜第5凸 部(2〜7)、前,後空気タンク部4,8の動作及び効果も同様であるので説明 を省略する。
【0017】 請求項5に対応する第4実施形態は、図4に示すように、第1実施形態の後空 気タンク部8を中空気タンク部10と後空気タンク部11とに分割し、中空気タ ンク部10が第3凸部5及び第4凸部6と通気路9によって導通し、後空気タン ク部11が第5凸部7と通気路9によって導通した構成である。各空気タンク部 が各凸部と個々に対応するのでより均一に空気移動が達成できる。すなわち、図 2に示す各接地部位(29,30,31)は、歩行中等に同時に接地するのでは なく、踵接地部位31から前方向へ徐々に接地するので、空気タンク部内の空気 移動が起こってしまい、凸部への移動が不安定となる。特に、中間接地部位30 は前後方向に長いために不均一になり易い。しかし、第1実施形態と異なり中空 気タンク部10を独立させると、後空気タンク部8内の空気移動を防止して、よ り均一に凸部へ空気移動できる。このように均一な空気移動ができるため、クッ ション性及び適切な突起としての圧力が確保できる。なお、中空気タンク部10 はひとつに限定されることなく、前後方向にさらに複数分割可能である。その他 基本構成は、第1実施形態と同じであり、第1〜第5凸部(2〜7)、前,中, 後空気タンク部(4,10,11)の動作及び効果も同様であるので説明を省略 する。 請求項6乃至8に対応する実施形態は、図示を省略するが、上述の第1〜第3 実施形態を前記第4実施形態に応用したもので詳細な説明を省略する。
【0018】
【考案の効果】
以上のように構成した本考案に係る履物の中底構造であるので、空気を充填し 軽量化された凸部を設けても、クッション性が良く、ツボ押し効果も良く、耐久 性の優れた安価で構造簡単にできる。しかも、空気充填凸部の有する衝撃吸収効 果,断熱による保温効果,刺激痛と皮膚の硬化及び角質化等の防止効果も有効に 発揮できる。更に加えて、請求項3,7の構成であれば合成樹脂製パイプの市販 品の利用によってより安価に製造できる。請求項4,8の構成であればつぶれた 各空気タンク部が滑ることもなく足裏が安定する。、請求項5〜8の構成であれ ば各空気タンク部から各凸部への空気移動を均一に確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の中底を示す平面図である。
【図2】右足裏の接地状態を示す説明図である。
【図3】イは足裏が第1,第2凸部,前空気タンク部に
接する瞬間の説明図であり、ロは足裏の体重がかかった
状態の説明図である。
【図4】第4実施形態の中底を示す平面図である。
【符号の説明】
1 中底 2,3,5,6,7 第1〜第5凸部 4,8 前,後空気タンク部 9 連絡路 10
中空気タンク部 29 前接地部位 30 中間接地部位 31 踵
接地部位 22 足母指 23〜25 足第2指〜第4指 26
足小指

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外底と中底とで構成される履物の中底構造
    において、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%
    程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形
    状であり、足母指と足第2指との間の部位に対接して足
    母指の母指線と並んだ位置、及び足母指から足小指まで
    の付け根の土踏まず部位に対接する位置に設けられる第
    1凸部と、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%
    程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形
    状であり、足裏の湧泉部位に対接する位置に設けられる
    第2凸部と、 空気が内部に充填され、その充填空気量が前記第1凸部
    及び第2凸部に送気されて、前記第1凸部及び第2凸部
    を突起として機能するための圧力に前記充填空気量によ
    って増加できる薄膜の曲面立体形状であり、足裏の足母
    指球から足小指球までの前接地部位に対接する位置に設
    けられ、前記第1凸部及び第2凸部とそれぞれ最低2本
    の通気路によって導通される前空気タンク部と、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%
    程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形
    状であり、足裏の土踏まず部位に対接する位置に設けら
    れる第3凸部と、 足裏の外側部位に対接する位置に、突起として機能する
    ための圧力に対して50乃至80%程度の圧力の空気が
    内部に充填される薄膜の断面台形状に設けられる第4凸
    部と、 足裏の踵部位の後面周囲に対接する位置に、突起として
    機能するための圧力に対して50乃至80%程度の圧力
    の空気が内部に充填される薄膜の断面台形状で前記第3
    凸部及び第4凸部と一体的に設けられる第5凸部と、 内部に空気が充填され、その充填空気量が前記第3,第
    4,第5凸部に送気されて、前記第3,第4,第5凸部
    を突起として機能するための圧力に前記充填空気量によ
    って増加できる薄膜の曲面立体形状であり、足裏の踵接
    地部位及び中間接地部位に対接する位置に設けられ、前
    記第3,第4,第5凸部と内側及び外側においてそれぞ
    れ最低2本の通気路によって導通される後空気タンク部
    とを、中底の足裏に接触する面側に備えることを特徴と
    する履物の中底構造。
  2. 【請求項2】上記第1乃至第5凸部及び前,後空気タン
    ク部及び各通気路が、合成樹脂シートを成形して形成さ
    れ、周縁を中底本体に接着されることを特徴とする請求
    項1に記載される履物の中底構造。
  3. 【請求項3】上記第1乃至第5凸部及び前,後空気タン
    ク部及び各通気路が、空気を封入できる合成樹脂製パイ
    プを接続して形成され、中底本体に接着されることを特
    徴とする請求項1に記載される履物の中底構造。
  4. 【請求項4】上記前,後空気タンク部の内膜面が、高い
    摩擦係数を与えられ、滑り難くなっていることを特徴と
    する請求項2又は請求項3に記載される履物の中底構
    造。
  5. 【請求項5】外底と中底とで構成される履物底の中底構
    造において、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%
    程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形
    状であり、足母指と足第2指との間の部位に対接して足
    母指の母指線と並んだ位置、及び足母指から足小指まで
    の付け根の土踏まず部位に対接する位置に設けられる第
    1凸部と、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%
    程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形
    状であり、足裏の湧泉部位に対接する位置に設けられる
    第2凸部と、 空気が内部に充填され、その充填空気量が前記第1凸部
    及び第2凸部に送気されて、前記第1凸部及び第2凸部
    を突起として機能するための圧力に前記充填空気量によ
    って増加できる薄膜の曲面立体形状であり、足裏の足母
    指球から足小指球までの前接地部位に対接する位置に設
    けられ、前記第1凸部及び第2凸部とそれぞれ最低2本
    の通気路によって導通される前空気タンク部と、 突起として機能するための圧力に対して50乃至80%
    程度の圧力の空気が内部に充填される薄膜の曲面立体形
    状であり、足裏の土踏まず部位に対接する位置に設けら
    れる第3凸部と、 足裏の外側部位に対接する位置に、突起として機能する
    ための圧力に対して50乃至80%程度の圧力の空気が
    内部に充填される薄膜の断面台形状に設けられる第4凸
    部と、 内部に空気が充填され、その充填空気量が前記第3,第
    4凸部に送気されて、前記第3,第4凸部を突起として
    機能するための圧力に前記充填空気量によって増加でき
    る薄膜の曲面立体形状であり、足裏の中間接地部位に対
    接する位置に少なくとも一つ設けられ、前記第3,第4
    凸部と内側及び外側においてそれぞれ最低2本の通気路
    によって導通される中空気タンク部と、 足裏の踵部位の後面周囲に対接する位置に、突起として
    機能するための圧力に対して50乃至80%程度の圧力
    の空気が内部に充填される薄膜の断面台形状に設けられ
    る第5凸部と、 内部に空気が充填され、その充填空気量が前記第5凸部
    に送気されて、前記第5凸部を突起として機能するため
    の圧力に前記充填空気量によって増加できる薄膜の曲面
    立体形状であり、足裏の踵接地部位に対接する位置に設
    けられ、前記第5凸部と最低2本の通気路によって導通
    される後空気タンク部とを、中底の足裏に接触する面側
    に備えることを特徴とする履物の中底構造。
  6. 【請求項6】上記第1乃至第5凸部及び前,中,後空気
    タンク部及び各通気路が、合成樹脂シートを成形して形
    成され、周縁を中底本体に接着されることを特徴とする
    請求項5に記載される履物の中底構造。
  7. 【請求項7】上記第1乃至第5凸部,前,中,後空気タ
    ンク部及び各通気路が、空気を封入された合成樹脂材パ
    イプを接続して形成され、中底本体に接着されることを
    特徴とする請求項5に記載される履物の中底構造。
  8. 【請求項8】上記前,中,後空気タンク部の内膜面が、
    高い摩擦係数を与えられ、滑り難くなっていることを特
    徴とする請求項6又は請求項7に記載される履物の中底
    構造。
JP1996006450U 1996-06-19 1996-06-19 履物の中底構造 Expired - Lifetime JP3032621U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1996006450U JP3032621U (ja) 1996-06-19 1996-06-19 履物の中底構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1996006450U JP3032621U (ja) 1996-06-19 1996-06-19 履物の中底構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3032621U true JP3032621U (ja) 1996-12-24

Family

ID=43167530

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1996006450U Expired - Lifetime JP3032621U (ja) 1996-06-19 1996-06-19 履物の中底構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3032621U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011067948A1 (ja) * 2009-12-06 2011-06-09 Gamada Kazuyoshi ハイヒール用中敷

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011067948A1 (ja) * 2009-12-06 2011-06-09 Gamada Kazuyoshi ハイヒール用中敷

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2089325C (en) Insole
US4841647A (en) ACU-pressure massaging insoles
CA2289194C (en) Fluid filled insole
US20120227291A1 (en) High-heeled foot apparel
JP2021515606A (ja) 糖尿予防と糖尿合併症による糖尿足予防および糖尿性壊死潰瘍痛症緩和のためのカスタムシューズ
US20060185196A1 (en) Massage shoes
JP2008513088A (ja) 下肢の静脈および(または)リンパ管の機能不全のための装置
JP5236358B2 (ja) 多層靴敷き
US10136699B1 (en) Massaging insole for footwear with mechanic and magnetic energy
JP3032621U (ja) 履物の中底構造
WO2017215084A1 (zh) 多功能健康鞋垫
KR200421021Y1 (ko) 기능성 안창구조
JP2001309801A (ja) 履物及び履物用中敷
JP4938645B2 (ja) マッサージおよびクッション用の靴の中敷き
KR101253943B1 (ko) 지압과 마사지 기능이 우수한 신발
CN206482113U (zh) 膝关节炎鞋垫及膝关节炎鞋子
JP7138888B2 (ja) 足趾着地矯正シート
CN218515274U (zh) 按摩保健鞋垫
WO2015143736A1 (zh) 弹性保健鞋垫
CN215603505U (zh) 一种充气理疗拖鞋
CN215913502U (zh) 一种一体式无胶按摩鞋
KR20100004395U (ko) 지압용 신발창
CN206880201U (zh) 一种涌泉穴按摩鞋垫及鞋子
TWM467379U (zh) 健康鞋墊
CN2512283Y (zh) 滚动按摩医疗保健鞋