JP3032575B2 - イソシアネート変性セルロース生成物およびそれらの製造法 - Google Patents
イソシアネート変性セルロース生成物およびそれらの製造法Info
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Description
ー材料の製造に関する。さらに詳細には、本発明は、実
質的に触媒無添加のポリイソシアネートをセルロース材
料に含浸させ、次いでこの含浸材料を所定の温度と圧力
にて硬化させることによって製造される変性セルロース
生成物に関する。この製造法によって得られるのは、フ
ラットなシートの形態で使用することのできる、あるい
は三次元物品に成形することのできる、比較的硬質の疎
水性シートである。他の実施態様においては、未硬化含
浸セルロース系材料の複数層を、硬化プロセスの時に一
緒に積層することができる。セルロース系原料は、適切
な形態と量のポリイソシアネートで含浸しうる限り、い
かなる形態物であってもよい(例えば、化学木材パル
プ、ライナーボード、および紙製品など)。
ボードやパーティクルボード等)用の接着剤や結合剤と
して広く研究されています。しかしながら、これらの物
品は、種々の理由から充分に受け入れられているとは言
い難い。
(Japan),2(3):28−32(1988)」では、強度の向上
をはかるために、巻き取ったペーパーコアに触媒添加の
芳香族イソシアネートを含浸させることを説明してい
る。これらの物品は、例えばパルプや紙のロールに対す
るコアとして使用される。実験の詳細についての記載は
少ないが、ある1つの表において、3種の異なった触媒
を使用した場合の結果と、触媒を使用しないで作製した
対照標準の結果とを比較している。
含浸させ、次いでこの複合物を高温・高圧にて硬化させ
ている。例えば英国特許第1,585,074号は、砕木パルプ
やクラフトパルプ等のセルロース系材料を、ブロックト
イソシアネートもしくはキャップトイソシアネートと触
媒との溶液で処理して、改良された強度を有する成形可
能な物品を製造することを説明している。該システムで
は、セルロース系材料に施すのに使用する溶媒を、ブロ
ックトイソシアネートの解離温度未満の温度で蒸発する
よう選定しなければならない。言うまでもなく、ブロッ
クトイソシアネートを選択する1つの理由は、繊維中に
存在しうる残留水分と反応するという問題をなくすこと
にある。該特許は、イソシアネート−セルロース系反応
生成物の研究経緯を説明している。
第2,112,791号も類似のプロセスを開示しているが、あ
る特定の条件を満足しなければならないこと、そしてさ
らに重要なことには、触媒が必須であることを説明して
いる。明らかに水分も重要な条件であり、該特許出願に
よれば、水分は5%以下でなければならない、そして最
も好ましくは1または2重量%以下でなければならな
い、とされている。該特許出願に記載の条件において
は、セルロース系材料中に10重量%のイソシアネートが
存在する場合は、圧力が比較的高く〔900〜1600psi(62
00〜11000kPa)〕、また硬化時間が比較的長い(約10
分)。
て触媒が必須成分であると説明されている。触媒が存在
しない場合には、含浸セルロースのホットプレスを行っ
ても、セルロース上のヒドロキシル基の反応性が低いた
めに、ポリウレタンは殆どもしくは全く形成されない、
と説明されている。しかしながら、高温にて触媒を使用
すると、この反応が容易に起こるようになる。発明者
は、ブロックトイソシアネート(同発明者の先に取得し
た英国特許に記載)を使用することの健康危険性につい
て、そしてさらには他の欠点についても述べている。
いるプロセスを大幅に凌ぐ改良点を提供する。本発明の
プロセスは、より短い硬化時間およびより低い圧力での
物品の製造を可能にする。セルロースシートの水分は、
上記英国特許出願のプロセスに通常許容されている水分
より高くてもよい。含浸物品の貯蔵寿命は適格であり、
また最終物品の物理的特性も優れている。
ared absorbance)を示したグラフである。
1の類似のグラフである。
造する方法としての1つの態様にて実施される。本発明
の方法においては、セルロース系材料を実質的に触媒無
添加のポリイソシアネートで含浸し、次いで少なくとも
約900kPaの圧力にて約5分以下、約105〜245℃の温度に
加熱する。好ましい温度は約150℃以上であり、このと
き圧力は約3,000kPa以上、時間は約1〜2分である。触
媒は全く使用しないのが好ましいけれども、ごく少量で
あれば通常有害とはならない。“実質的に触媒無添加”
とは、触媒の量が、イソシアネートのウレタン化合物へ
の反応を促進するのに通常使用される種々の触媒を全て
合わせて0.05%以下であることを意味している。驚くべ
きことに、活性の高い触媒を使用すると、含浸シート物
品を使用して造られたラミネート間の接着性が弱くなり
やすいことが見いだされている。したがって、最終物品
の物理的特性はあまり良好とはいえず、しばしば不適格
となる。触媒無添加樹脂の必要なプレス時間は、触媒添
加樹脂と同程度に短いが、あるいは触媒添加樹脂よりか
なり短い。
けれども、約7%以下であるのが好ましい。
む。
度の、疎水性セルロースをベースとした材料を製造する
ことにある。
シアネートを使用してセルロースベースの材料を製造す
ることにある。
アネートをセルロース系材料と共に使用して、連続的な
方法で硬化させることのできる含浸マトリックスを生成
させることにある。
し、次いでキュアーを行いつつ、少なくとも1つのこの
ような層を適合性の支持体(例えばベニヤ単板)に積層
することにある。
図面を参照しつつ本明細書を読んで考察すれば明らかと
なろう。
出発原料となりうる。例としては、さらし処理または非
さらし処理の、クラフトライナーボード、紙物品、化学
パルプシート、化学パルプマット、サーモメカニカルパ
ルプシート、もしくはサーモメカニカルパルプマットな
どのセルロース系繊維がある。セルロース系材料が、あ
る量のポリイソシアネートを吸収するに足る多孔質であ
る限り、該セルロース系材料を使用することができる。
セルロース系繊維は、凝集性のシートやマットに湿式成
形できるような種類および形態でなければならない。
ート、すなわち、少なくとも2つのイソシアネート基を
有するイソシアネートである。こうした化合物の1つの
好ましいグループとして、ジフェニルメタンジイソシア
ネートやそのオリゴマーが使用されるが、他の類似化合
物も同じように使用することができる。これらの化合物
としては、市販のジイソシアネートやポリイソシアネー
ト(例えば、トルエンジイソシアネートや1,6−ヘキサ
メチレンジイソシアネートなど)がある。ここで言う
“ポリイソシアネート”とは、2つ以上の有効な−NCO
官能基を有する化合物を含むものとする。ポリイソシア
ネートは、ブロックされた形(すなわち、ある特定の温
度未満においては反応を抑制する、熱不安定性の置換基
が結合した形)にて使用することもできる。
セトン等の溶媒を使用した溶液の形態でもセルロース系
材料に含浸できる、ということが見いだされている。セ
ルロース系材料に対する望ましい重量付加は、硬化材料
において必要とされる最終特性に応じて約5〜50%の範
囲である。比較的硬質で高強度で且つ撥水性の有用な物
品を製造する場合、ポリイソシアネートの望ましい重量
範囲は約8〜20%であり、適切な製造コストにて優れた
最終用途特性が得られる。
は、単にセルロース系材料をロールコーターに通して所
望のポリイソシアネート吸収を達成させることによって
行うことができる。溶液形態の場合については、ポリイ
ソシアネートを例えばアセトン中に溶解して得られる溶
液を浴中に入れ、そしてセルロース系材料を浴に通す
と、セルロース系材料は溶液で含浸されるようになる。
その後、溶媒が蒸発してポリイソシアネートが残る。含
浸工程時には、触媒が存在しないのが好ましい。しかし
ながら、少量の触媒(最大ポリイソシアネートの0.05重
量%)は通常許容され、悪影響を生じることはない。
条件下でのプレスサイクル時に、セルロース−ポリイソ
シアネートマトリックスが硬化される。必要に応じて、
含浸された材料を、硬化工程の前に適当な時間貯蔵する
ことができる。一般には、室温にて少なくとも数日間の
貯蔵時間が許容される。硬化工程は、約105〜245℃の範
囲の温度、および少なくとも約800kPaの圧力にて約5分
間以下、通常のホットプレスにて行われる。圧力は、27
00〜8300kPa(392〜1204psi)の範囲であるのが好まし
い。
してポリイソシアネートを硬化させることができるが、
含浸セルロース系材料の複数のシートを互いに、あるい
は適合性のある非含浸材料(例えばベニヤ単板やハード
ボード等の再構成木材複合物)の層に積層することもで
きる。以下に記載の実施例は、積層形態にて製造するこ
とのできる物品、及びそれらの製造条件について説明し
ている。
ナーボードシートに触媒無添加のポリ〔ジフェニルメタ
ンジイソシアネート〕(PMDI)を含浸させた。PMDIは、
ミシガン州ミッドランドのダウケミカル社から市販され
ている。第1の方法では、PMDIを溶媒(例えばアセト
ン)に溶解し、得られた溶液中にライナーボードシート
を飽和するまで浸漬した。次いで飽和したシートを、溶
媒が蒸発消散するに足る時間つるした。第2の方法は、
ロールコーターによる含浸である。この場合は、2つの
プレスロールのニップゾーンに存在している非希釈液状
PMDIのビード(bead)またはパドル(puddle)にライナ
ーボードシートを通す。ビードは、ライナーボードシー
トがロール間を通るときに、シートの一方の側だけに存
在していても、あるいはシートの両側に存在していても
よい。
度によって調節される。第2の方法では、吸収量は、主
としてロールの圧力とクリアランスによって調節され
る。
2)のクラフトライナーボードシートに、PMDIの13%ア
セトン溶液を飽和させた。溶媒の蒸発後、シートは12〜
14%のPMDIを吸収していた。同一のライナーボードシー
トをロールコーターにて処理して、類似の吸収量を達成
させた。第1のサンプルでは、コーティングの全てをシ
ートのワイヤ側に施した。第2のサンプルでは、シート
のフェルト側を同じように被覆した。第3のサンプル
は、コーティングをシートの両側に同等に配分して作製
した。
めに、外部圧力を加えることなく、含浸シートをオーブ
ン中177℃(350゜F)で3.4時間キュアーした。冷却後、
シートを、シート厚さに関して上部、中央部、および下
部の3つに区分けした。これらの部分に対して、ケルダ
ール法により窒素含量(各層中におけるPMDIの量の尺
度)を分析した。結果を表1に示す。
けるPMDIの最も均一な分布が得られることは明らかであ
る。次いで、2面ロールコーター(two−sided roll co
ater)による塗布を行う。明らかに一方の側だけが被覆
される。他のタイプのコーターを使用すると、幾分異な
った結果が得られると思われる。
使用して最終的な物品を設計する際に極めて有利に使用
することができる。表面濃度がより高いと、層間の強力
な結合が促進され、また分布がより均一であると、Z方
向強度により大きな等方性が得られやすい。
ライナーボードの両側を、触媒無添加のPMDIを使用して
ロール塗布した。塗布量は、オーブンでの乾燥重量を基
準として13〜16%PMDIの範囲であった。このように含浸
させた2つのシートをフェイス層(face plies)として
使用し(それぞれの側に1つずつ)、そして再構成木材
繊維コアー材料(reconstituted wood fiber core mate
rial)を使用して、積層された木材複合物を作製した。
一方のコアー材料は“Macosa"ハードボード(厚さ約2.5
mmのメキシコ製品)であった。他方のコアー材料はPres
Tock繊維マットであった。PresTockは、ロジン状の熱可
塑性樹脂および熱硬化性樹脂で処理した成形可能な木材
繊維マットに対する登録商標であり、ワシントン州タコ
マのWeyerhaeuser社から市販されている。PresTock繊維
マットの基本重量は、厚さ約2.5mmの成形パネルが得ら
れるように選定した。
して使用し、このとき追加の接着剤は使用しなかった。
以下に記載のスケジュールを使用して、パネルを240℃
でプレスした:“Macosa"コアーに関して…1380kPa(20
0psi)になるまで12秒クロージング,0kPaになるまで6
秒,0kPaにて6秒,5520kPa(800psi)になるまで6秒ク
ロージング,5520kPaにて18秒,0kPaになるまで12秒,0kPa
にて6秒、およびプレス開放;PresTockコア−に関して
…3450kPa(500psi)になるまで12秒クロージング,0kPa
になるまで6秒,0kPaにて6秒,3450kPaになるまで6秒
クロージング,3450kPaにて18秒,0kPaになるまで12秒,0k
Paにて6秒,およびプレス開放。
曲げ弾性率を測定した。結果を表2に示す。
シート間にサンドイッチの形でオーバーレイされるとき
に、大幅に改良された物理的特性が得られる。
水性がかなり高かった。改良Cobbリング試験を使用し
て、283g/m2のPMDI含浸クラフトライナーボードを含ん
だ一方のフェイスにオーバーレイドされたPresTock繊維
パネルの耐水性を測定した。この特殊な場合において
は、イソシアネートのアセトン溶液から約12〜13%のPM
DIが吸収されるようライナーボードを処理した。Cobbリ
ング試験は、直径198mmのCobbリングを試験片の表面に
クランプ止めすること、リングに水を25.4mmの深さにま
で満たすこと、そしてサンプルを24時間静置することか
らなる。水に対する暴露前後のサンプル重量を測定し
た。Cobb単位(Cobb unit)は、以下の式を使用して算
出される。
単位が14.1であり、水吸収量はわずか4.5%であった。
オーバーレイを含まないベースパネルの平均値は、Cobb
単位が99.3であり、水吸収量は26.0%であった。
ルと比較すると、大幅に改良された寸法安定性を有する
ことが見いだされた。一組のサンプルを、重量平衡が達
成されるまで50%RHにて状態調節し、次いで90%RHの環
境に移行して、一定重量になるまでの充分な時間保持し
た。“Macosa"ベースパネルは0.36%の線膨張を示した
が、オーバーレイドパネルの場合は僅か0.13%であっ
た。PresTockオーバーレイドパネルに関する類似の試験
によれば、線膨張は約0.14%であり、このときベースパ
ネルの線膨張は0.18%であった。
て、上記と類似の積層体を作製した。同様の特性改良
(特に列理方向に対して直角の方向の強度)が認められ
た。
期間の貯蔵安定性が必須である。含浸工程から直線最終
処理工程に進むのは、通常は実際的ではない。触媒添加
イソシアネートを含浸させたセルロースシートは、貯蔵
安定性が悪くなりやすい。本発明の材料を試験するため
に、基本重量が約750g/m2のサザンパイン(southern pi
ne)さらしクラフトパルプシートに、10〜12%のジフェ
ニルメタンジイソシアネート(MDI)をそのアセトン溶
液から含浸させた。MDIは、ミシガン州ミッドランドの
ダウケミカル社からアイソネート143Lとして市販されて
いる。溶媒を蒸発させた後、得られたシートを、室温お
よび50%RHにて所定時間貯蔵した。エージング後、処理
したシートを、177℃(350゜F)および5410kPa(785ps
i)にて5分間プレスした。水中に24時間浸漬した後の
引張強さと水吸収性を測定した。結果を表3に示す。
間は良好であるが、3〜10日の間に低下する。この安定
性は、考えられる殆どの用途に対して優れた安定性であ
る。
触媒が必要であることを説明している。従来技術はさら
に、満足できる結果を達成しようとすれば、好ましくは
約6,200〜11,000kPa(900〜1,600psi)の範囲の圧力に
て長い硬化時間(約10分の範囲)が必要であることを開
示している。これらの長くて厳しい硬化条件は、ある程
度は、セルロースとイソシアネートとを架橋させるため
の要件であるかも知れない。イソシアネートとセルロー
スのヒドロキシル基との間のウレタン結合の形成、およ
びセルロースに対して必要とされる極めて低い水分(例
えば1〜2%)は、ポリウレアの形成を最小限に抑える
ために必要であるとされた(初期の英国研究者によれ
ば、ポリウレアの形成は望ましくないとされている)。
質については明らかではない。しかしながら、本発明者
は、ポリウレアの形成が極めて重要であること、そして
ウレタンの形成(セルロースとの反応)はその重要度が
より小さいと考えている。従来技術においては望ましく
ないと説明されていることから考えるとまったく驚くべ
きことであるが、触媒無添加のイソシアネートを使用す
る本発明のプロセスは、いくつかの点において有利であ
ることが判明した。必要とされるプレス時間はかなり短
く(1分程度)、得られる物品の特性は優れており、そ
してセルロースの水分は特に重要なポイントではない。
くらかの考察結果が得られた。2.276cm-1での吸収度の
時間に対する変化を追うことによって、イソシアネート
のピークの消失を確認することができる。基本重量283g
/m2のクラフトライナーボードに、10〜11%のPMDIをそ
のアセトン溶液から含浸させた。2つの層サンプルを、
5,300kPa(800psi)の圧力および203℃と232℃(400゜F
と450゜F)の温度にてプレス中に置き、異なる時間で取
り出し、そしてIRスペクトルを記録した。図1は、10秒
経過すると、両方の温度において−NCOのピークが殆ど
消失していることを示している。このように反応が急速
に進むということは極めて重要なことである。なぜな
ら、はるかに制約の多いバッチ式のプレスに比べて、連
続的なプレス操作が可能となるからである。
力にも依存するらしいといる点は興味深い。2つの層パ
ネル(上記のように作製)を、種々の圧力にて6秒間プ
レスした。この場合も、サンプルをプレスから取り出し
た直後にIRスペクトルを記録した。両方の温度レベルに
おいて、−NCOの吸収度ピークは、より低い圧力ではか
なり遅い速度で降下した。この結果は表2に示されてい
る。こうした状況は、より高い圧力による、シートのよ
り速やかな熱伝達が要因であるとは思われない。圧力を
加えないで204℃にて単一のシートに対して行った測定
によれば、シート内部は、30秒以内に実質的に定盤温度
に達していることがわかった。この温度上昇の2/3は10
秒経過時点で起こっている。
ルロースシートは含浸時および含浸後の双方において可
能な限り乾燥した状態を保持すべきであると考えられて
いる。無触媒イソシアネートを用いる本発明による実験
は、この懸念が一般に不必要であることを証明した。事
実、含浸シートをプレス直前に蒸煮するのが有益である
ことが認められた。
ルコーターによりPMDIを含浸させた。含浸量は乾燥繊維
重量を基準として14%であった。この含浸シートを大気
圧の乾燥蒸気により種々の期間蒸煮した。次いで5層を
積層し、このアセンブリーを204℃および2,800kPaで合
計66秒間プレスした−ガス抜きサイクルを含む。コンデ
ィショニング後に、得られたパネルを引張り強さおよび
曲げ強さにつき試験した。これらの試験結果を表4に示
す。
事実、物理的特性を向上させる可能性がある。プレス製
品が平面構造以外をもつべきものである場合、これによ
ってシートの可塑性および成形性が向上するので、これ
は極めて有用な手法である。
ドの含水率は明らかに適切であることが認められ、再乾
燥は不必要であった。
の硬化条件で一連の積層品を製造した。漂白した坪量約
750g/m2の南方産パインクラフトパルプシートに、アセ
トン中10%のMDI(ダウ・アイソネート143L)溶液を含
浸させた。この含浸シートを空気中に90分間放置して、
アセトンを蒸発させた。MDI含浸量はパルプ重量を基準
として約10%であった。3枚の含浸シートを堆積し、表
5に示す条件下で1分間プレスすることによりフラット
パネルを製造した。
げ強さおよび弾性率も増大する。
びずれは、触媒が存在しないか、またはごく低水準で使
用される限り本発明の範囲内にあることは、当業者には
理解されるであろう。本発明は請求の範囲に定められる
もののみによって限定されると解すべきである。
法: セルロース材料に、セルロース材料に対するポリイソ
シアネート約8〜20重量%の量の、本質的に触媒無添加
のポリイソシアネートを含浸させ;そして このポリイソシアネート含浸セルロース材料を約105
〜約245℃(221〜473゜F)の温度に、約5分を超えない
時間、及び約2700〜8300kPa(390〜1200psi)の圧力に
於いて加熱して、ポリイソシアネートを硬化させる。
第2シート表面、ならびに第1および第2シート表面の
間で第1および第2シート表面に垂直な方向に広がるZ
または厚さ次元を有するシート状である、上記第1項に
記載の方法。
%濃度が、シートの少なくとも1表面において、シート
のZまたは厚さ次元の残りの部分におけるより大きい、
上記第2項に記載の方法。
%濃度が、各表面において、材料の表面から離れた位置
にあるシートのZまたは厚さ次元の材料の中心部分にお
けるより大きい、上記第3項に記載の方法。
元全体において本質的に均一である、上記第2項に記載
の方法。
−およびサーモメカニカル−セルロースよりなる群から
選ばれる、上記第1項に記載の方法。
ート、ジフェニルメタンジイソシアネートオリゴマー、
トルエンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイ
ソシアネートおよびそれらの混合物よりなる群から選ば
れる、上記第1項に記載の方法。
記第7項に記載の方法。
物としてセルロース材料に含浸される、上記第1項に記
載の方法。
含浸させる、上記第1項に記載の方法。
る、上記第1項に記載の方法。
方法: クラフト−及びサーモメカニカル−セルロースよりな
る群から選ばれるセルロース材料シートに、セルロース
材料に対するポリイソシアネート約8〜20重量%の量
の、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルメ
タンジイソシアネートオリゴマー及びそれらの混合物よ
りなる群から選ばれる本質的に触媒無添加のポリイソシ
アネートを含浸させ;そして このポリイソシアネート含浸セルロース材料を約105
〜245℃(221〜473゜F)の温度に、約2分を超えない時
間、及び約2700〜8300kPa(390〜1200psi)の圧力にお
いて加熱して、ポリイソシアネートを硬化させる。
造するための、下記工程を含む方法: 複数枚のセルロース材料シートそれぞれに別個に、セ
ルロース材料に対するポリイソシアネート約8〜20重量
%の、本質的に触媒無添加のポリイソシアネートを含浸
させ; このポリイソシアネート含浸セルロースシート少なく
とも2枚を互いに重ね合わせてポリイソシアネート含浸
セルロースシートの堆積品を形成し;そして この重ね合わせたシートの堆積品を約105〜245℃(22
1〜473゜F)の温度に、約5分を超えない時間、及び約2
700〜8300kPa(390〜1200psi)の圧力において加熱し
て、ポリイソシアネートを硬化させる。
ていないコア材料の各表面に重ね合わせられる、上記第
1項に記載の方法。
なる群から選ばれる、上記第1項に記載の方法。
ト−およびサーモメカニカル−セルロースよりなる群よ
り選ばれる、上記第13項に記載の方法。
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネートオリゴマ
ー、トルエンンジイソシアネート、1,6−ヘキサンメチ
レンジイソシアネートおよびそれらの混合物よりなる群
から選ばれる、上記第13項に記載の方法。
上記第17項に記載の方法。
厚物としてセルロース材料に含浸される、上記第13項に
記載の方法。
含浸される、上記第13項に記載の方法。
する、上記13項に記載の方法。
分子材料。
分子材料。
スとする高分子材料。
載のセルロースをベースとする高分子材料を製造する方
法。
セルロースをベースとする高分子材料を製造する方法。
に広がる第1および第2シート表面、ならびに第1およ
び第2シート表面の間の第1および第2シート表面に実
質的に垂直な厚さ次元を有し、かつセルロースに対する
ポリイソシアネートの重量%が、第1および第2シート
表面のうち少なくとも一方において、積層材料の他の部
分におけるより大きい、上記第13項に記載の積層された
セルロースをベースとする高分子材料を製造する方法。
が、第1および第2シート表面において、第1および第
2シート表面から離れた厚さ次元に沿った位置における
より大きい、上記第27項に記載の積層されたセルロース
をベースとする高分子材料を製造する方法。
に広がる第1および第2シート表面、ならびに第1およ
び第2シート表面の間の第1および第2シート表面に実
質的に垂直な厚さ次元を有し、かつセルロースに対する
ポリイソシアネートの重量%が積層材料全体において実
質的に均一である、上記第13項に記載の積層されたセル
ロースをベースとする高分子材料を製造する方法。
Claims (7)
- 【請求項1】クラフト−、サーモメカニカル−又は化学
−セルロースからなる群から選択されるセルロース材料
のシート、ライナーボード又はマットに、セルロース材
料に対するポリイソシアネート8〜20重量%の量の、実
質的に触媒無添加のポリイソシアネートを含浸させ;そ
して このポリイソシアネート含浸セルロース材料のシート、
ライナーボード又はマットを105〜245℃(221〜473゜
F)の温度に、5分を超えない時間、及び2700〜8300kPa
(390〜1200psi)の圧力に於いて加熱して、ポリイソシ
アネートを硬化させることからなる、 改質セルロース製品を製造する方法。 - 【請求項2】クラフト−及びサーモメカニカル−セルロ
ースよりなる群から選ばれるセルロース材料シートに、
セルロース材料に対するポリイソシアネート8〜20重量
%の量の、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタンジイソシアネートオリゴマー及びそれらの混
合物よりなる群から選ばれる実質的に触媒無添加のポリ
イソシアネートを含浸させ;そして このポリイソシアネート含浸セルロース材料シートを10
5〜245℃(221〜473゜F)の温度に、2分を超えない時
間、及び2700〜8300kPa(390〜1200psi)の圧力におい
て加熱して、ポリイソシアネートを硬化させることから
なる、 改質セルロース製品を製造する方法。 - 【請求項3】複数枚のセルロース材料シートそれぞれに
別個に、セルロース材料に対するポリイソシアネート8
〜20重量%の、実質的に触媒無添加のポリイソシアネー
トを含浸させ; このポリイソシアネート含浸セルロースシート少なくと
も2枚を互いに重ね合わせてポリイソシアネート含浸セ
ルロースシートの堆積品を形成し;そして この重ね合わせたシートの堆積品を105〜245℃(221〜4
73゜F)の温度に、5分を超えない時間、及び2700〜830
0kPa(390〜1200psi)の圧力において加熱して、ポリイ
ソシアネートを硬化させることからなる。 積層したセルロースをベースとする高分子材料を製造す
る方法。 - 【請求項4】含浸セルロース材料がポリイソシアネート
を含浸していないコア材料の各表面に重ね合わせられ
る、請求項1記載の方法。 - 【請求項5】請求項1記載の、セルロースをベースとす
る高分子材料。 - 【請求項6】請求項2記載の、セルロースをベースとす
る高分子材料。 - 【請求項7】請求項3記載の、積層されたセルロースを
ベースとする高分子材料。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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CA002089489A CA2089489C (en) | 1988-11-25 | 1990-08-13 | Isocyanate modified cellulose products and method for their manufacture |
PCT/US1990/004548 WO1992003286A1 (en) | 1988-11-25 | 1990-08-13 | Isocyanate modified cellulose products and method for their manufacture |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06502430A JPH06502430A (ja) | 1994-03-17 |
JP3032575B2 true JP3032575B2 (ja) | 2000-04-17 |
Family
ID=4151157
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP3032575B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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JP2016072309A (ja) * | 2014-09-26 | 2016-05-09 | 旭化成株式会社 | リチウムイオンキャパシタ |
WO2017006997A1 (ja) * | 2015-07-07 | 2017-01-12 | 第一工業製薬株式会社 | 樹脂補強用混合物、繊維強化樹脂混合物、並びに、繊維強化樹脂及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-08-13 JP JP02512246A patent/JP3032575B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JPH06502430A (ja) | 1994-03-17 |
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