JP3031568U - ハンガー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 衣服を係止してなるハンガーを腕や肘に掛け
る等自在な持ち方が可能となるとともに、ハンガーに取
り付けられた腕掛け部材使用時における引き出しあるい
は不使用時における収納が整然とスムースに行うことが
でき、また腕掛け部材の存在が衣服の型くずれ等の原因
となることがない。 【解決手段】 ハンガー本体の頂部両側の引き出し口よ
り腕掛け部材を構成するバンド体の中央部分を引き出し
形成した輪状体を腕掛け部とするとともに、バンド体の
両端方向部分はハンガー１の衣服係止部３に形成された
腕掛け部材収納部３ａに収納される。ハンガー頂部の引
き出し口下方に腕掛け部材収納部３ａに向かって２枚の
方向規制ガイド部材を延設し、引き出し口２ａに連通す
る腕掛け部材走行用通路を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、家庭内等においては通常のハンガーとして使用することができるこ とは勿論のこと、デパートあるいは専門店等で購入した衣服を収納してなるスー ツバックを持ち歩く際には腕に掛けて携行することもでき、したがって複数個の 荷物をも持つことが可能となる携行性に優れたハンガーに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のスーツバッグ内に配設されるハンガーは、主に合成樹脂製で通常のハン ガーの頂部に略長円形状の取手部を一体的かつ固定的に形成し、さらにこの取手 部にフック部材を収納自在に配設している。そして、ハンガーに掛けたスーツ等 の衣服をこのスーツバッグ内に収納するとともに、スーツバッグを持ち歩く際に はスーツバッグの上端からハンガーの取手部を露呈させ、これを把持するもので ある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来のスーツバッグ用のハンガーにあっては、固定的 な取手部は把持し易い一方、固定的な取手部は手指で把持する以外には利用する ことができず、他に荷物がある場合でも買物袋の取手を腕や肘に掛け他の荷物を 把持するといった融通性のある持ち方ができず、片手がハンガーの取手部に占有 されることを余儀なくされていた。

【０００４】 また、上述した従来のハンガーにあっては、通常のハンガーの衣服係止部とフ ック部材との間に大径な取手部が間置する構造であることから、フック部材上端 から衣服係止部までの上下長が通常のハンガーよりも数ｃｍ程度長くなることを 余儀なくされ、このことはハンガーに長い衣服を係止し、これをポール等に掛け たりたんす内に掛けたりした場合に衣服の下部がこすれる虞れがあるという、使 いずらいものでもあった。

【０００５】 そこで、本考案にあっては、衣服を収納して携行する際にハンガーの取手部が 手指で把持されるだけでなく腕や肘に掛けるといった自在な持ち方が可能となる とともに、特に本考案にあっては従来のこの種ハンガーの欠点を全て解決すべく スーツバック携行等に際し腕や肘に掛けるための腕掛け部材引き出し使用時ある いは家庭内においてフック部材を用いる際に腕掛け部材を収納時において、この 腕掛け部材を整然とかつスムースにしかも迅速に引き出しあるいは収納すること ができるよう工夫をこらすとともに、腕掛け部材使用時あるいは家庭内において 通常のハンガーとしてフック部材を使用する時にはこの腕掛け部材は衣服等と接 触して型くずれを起こす等のおそれが全くないように、工夫をこらしてなるハン ガーを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成すべく、本考案のハンガーは、ハンガー本体の頂部中央に フック部材を起伏自在に取付け形成してなるハンガーにおいて、両端部にストッ パー部を形成してなるバンド体からなる腕掛け部材の中央部分をハンガー本体の 頂部両側に間隔を置いて形成した２個の引き出し口より引き出すことにより輪状 体を形成し、これを使用者の腕部あるいは肘部に係止される腕掛け部とするとと もに、前記ハンガー本体の頂部上面に位置する腕掛け部材の中央部分を除く両端 方向部分はそれぞれハンガー本体の衣服係止部に形成された腕掛け部材収納部に 引き出し及び収納自在に収納され、かつハンガー頂部の引き出し口下方には腕掛 け部材収納部下面方向に向かって間隔を保持してなる２枚の方向規制ガイド部材 を延設し前記引き出し口に連通する腕掛け部材走行用通路を形成することにより 、腕掛け部材の引き出しあるいは収納時に腕掛け部材がたわんだり、あるいは腕 掛け部材収納部外に飛び出したりすることなく整然とかつスムースに腕掛け部材 収納部内を移動し引き出し口より出入することを特徴とするものである。

【０００７】 また、ハンガーの衣服係止部に形成される腕掛け部材収納部は衣服係止部の正 面若しくは背面の何れか一方面に形成された溝部としたことを特徴としてもよい 。

【０００８】

【考案の実施の形態】

図１において、図中１はハンガーであり頂部２とこの頂部２の左右方向に連接 する衣服係止部３，３とからなる。 ４はハンガー１の頂部に起伏自在に取付け形成されてなるフック部材であり、 基部４ａを球体とし、図２に示すようにこの球体はハンガーの頂部内方に形成さ れたフック部材基部支持部に回転自在に支持されている。

【０００９】 ５はハンガー携行者の腕あるいは肘等に掛止されるバンド体からなる腕掛け部 材であり、帯体あるいは紐体等如何なる形状でもよいが本実施例にあっては可撓 性を有するポリプロピレン等の合成樹脂製帯体を使用している。 この腕掛け部材５の両端にはストッパー部５ａ，５ａが形成されている。 そしてこの腕掛け部材５にあっては両端方向部分はハンガー１の頂部２の左右 に間隔を置いて形成された引き出し口２ａ．２ａより挿入されハンガー１の衣服 係止部３，３の正・背面何れか一方に形成された溝部からなる腕掛け部材収納部 ３ａ，３ａに引き出し及び収納自在に収納されているものである。

【００１０】 そして図１，図２に示すように引き出し口２ａ，２ａより腕掛け部材５の中央 部分を引き出せば、輪状体からなる腕掛け部が迅速かつ容易に形成されるもので ある。この時腕掛け部材５のストッパー部５ａ，５ａの作用により腕掛け部材５ がハンガー１の頂部２に形成された引き出し口２ａ，２ａより抜け出ることはな い。

【００１１】 また家庭内等において通常のハンガーとして使用する時は図３に示すように腕 掛け部材５をハンガー１の衣服係止部３，３方向に付勢すれば腕掛け部材５の両 端方向部分はこれまたスムースかつ迅速に腕掛け部材収納部３ａ，３ａに収納さ れてゆき、腕掛け部材５の中央部分のみが、ハンガー１の頂部２上面に位置する こととなる。

【００１２】 そしてフック部材４を上方向に回動し家庭内等における所要のフック係止部に 係止するのであるが、衣服係止部３，３に係止された衣服はハンガー１の頂部２ 上面にのみ整然と位置する腕掛け部材５と全く接触することがないことから、腕 掛け部材５の存在が衣服が型くずれの原因とすることは全くない。勿論腕掛け部 材５を引き出して携行使用する時にあっても前述した本考案の腕掛け部材の構成 によれば衣服と接触することは全くなく同様に型くずれの原因となることは一切 ありえない。

【００１３】 ６ａ，６ｂはハンガー頂部の引き出し口２ａ，２ａ下方より腕掛け部材収納部 ３ａ，３ａ下面方向に向かって延設された間隔を保持してなる２枚の板体よりな る方向規制ガイド部材であり、腕掛け部材５はこの２枚の方向規制ガイド部材６ ａ，６ｂにより形成された通路を通って引き出し口２ａ，２ａより引き出されあ るいは収納されるのであるが、この方向規制ガイド部材６ａ，６ｂにあっては前 述した腕掛け部材５の引き出しあるいは収納時、腕掛け部材５がたわんだりある いは腕掛け部材収納部３ａ，３ａより飛び出したりすることなく整然と腕掛け部 材収納部３ａ，３ａの下面に沿って移動し、引き出し口２ａ，２ａより確実かつ スムースに出入するものである。

【００１４】

【考案の効果】

以上詳述した如く、本考案のハンガーによれば、所謂通常のハンガーとして使 用できる以外にも、デパートあるいは専門店等で購入した衣服を収納したスーツ バッグを持ち歩く等の際に、腕や肘に腕掛け部材を掛けて携行するといった従来 のスーツバッグ用のハンガーにない自在な持ち方が可能となり、これにより片手 がハンガーの取手部に占有されることなく複数個の荷物を持つことが可能となる ことは勿論のこと、腕掛け部材は常時ハンガーの頂部上面上に位置し、また腕掛 け部材を使用しない時にあってもハンガーの頂部上面上に位置する中央部分を除 き他の部分はハンガーの衣服係止部に形成された腕掛け部材収納部内に収納され ていることからハンガーに掛けられた衣服と接触することは全くなく、腕掛け部 材の存在がハンガーにかけられた衣服の型くずれの原因となるようなおそれは全 くない。

【００１５】 またハンガー頂部の引き出し口下方には、腕掛け部材収納部下面方向に向かっ て間隔を保持してなる２枚の方向規制ガイド部材を延設することにより前記引き 出し口に連通する腕掛け部材走行用通路を形成したことから、腕掛け部材の収納 あるいは引き出しに際して腕掛け部材がたわんだり、腕掛け部材が腕掛け部材収 納部外に飛び出したりすることなく、常時整然と迅速かつスムースに腕掛け部材 の引き出し及び収納をすることが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のハンガーの正面図である。

【図２】本考案のハンガーの背面図である。

【図３】本考案のハンガーのフック部材の使用時の背面
図である。

【図４】本考案のハンガーの側面図である。

【図５】本考案のハンガーの使用状態を示す背面図であ
る。

【符号の説明】

１ ハンガー ２ 頂部 ２ａ 引き出し口 ３ 衣服係止部 ３ａ 腕掛け部材収納部 ４ フック部材 ４ａ 基部 ５ 腕掛け部材 ５ａ ストッパー部 ６ａ 方向規制ガイド部材 ６ｂ 方向規制ガイド部材

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ハンガー本体の頂部中央にフック部材を
   起伏自在に取付け形成してなるハンガーにおいて、両端
   部にストッパー部を形成してなるバンド体からなる腕掛
   け部材の中央部分をハンガー本体の頂部両側に間隔を置
   いて形成した２個の引き出し口より引き出すことにより
   輪状体を形成し、これを使用者の腕部あるいは肘部に係
   止される腕掛け部とするとともに、前記ハンガー本体の
   頂部上面に位置する腕掛け部材の中央部分を除く両端方
   向部分はそれぞれハンガー本体の衣服係止部に形成され
   た腕掛け部材収納部に引き出し及び収納自在に収納さ
   れ、かつハンガー頂部の引き出し口下方には腕掛け部材
   収納部下面方向に向かって間隔を保持してなる２枚の方
   向規制ガイド部材を延設し前記引き出し口に連通する腕
   掛け部材走行用通路を形成することにより、腕掛け部材
   の引き出しあるいは収納時に腕掛け部材がたわんだり、
   あるいは腕掛け部材収納部外に飛び出したりすることな
   く整然とかつスムースに腕掛け部材収納部内を移動し引
   き出し口より出入することを特徴とするハンガー。
2. 【請求項２】 ハンガーの衣服係止部に形成される腕掛
   け部材収納部は衣服係止部の正面若しくは背面の何れか
   一方面に形成された溝部としたことを特徴とする請求項
   １記載のハンガー。